JP3098978U - 手摺用ブラケットの取付け構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブラケットの取付け作業が簡単且つ容易に行え、取付け作業の能率アップ及び作業性の向上、製造コストの低減を図ることができる手摺用ブラケットの取付け構造を提供する。
【解決手段】打込み部材3を、取付け部Aの孔部Aaに差込まれたアンカー部材2の孔部2aに打込み、アンカー部材2の差込み側端部を径方向に拡開して抜止め固定する。且つ、アンカー部材2に螺合した座金4を取付け部A前面に当接し、支持部材5及びアーム部材6の対向端部をボルト8で固定する。且つ、手摺Bを、アーム部材6の上端側に固定した受け部材7に載置して、取付け部Aに沿って略平行する状態に固定する。
【選択図】 図2
【解決手段】打込み部材3を、取付け部Aの孔部Aaに差込まれたアンカー部材2の孔部2aに打込み、アンカー部材2の差込み側端部を径方向に拡開して抜止め固定する。且つ、アンカー部材2に螺合した座金4を取付け部A前面に当接し、支持部材5及びアーム部材6の対向端部をボルト8で固定する。且つ、手摺Bを、アーム部材6の上端側に固定した受け部材7に載置して、取付け部Aに沿って略平行する状態に固定する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、例えばコンクリートや石膏ボード、その他の材質等で形成された壁部や床部、天井部、ベランダ、階段、トイレ、浴室等の取付け部に沿って手摺を取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述の手摺用ブラケットとしては、例えば座金を介して、壁面に埋設されたアンカーボルトの螺子部に固定軸の一端側を螺合し、固定軸の螺杆部にスペーサーの一端側を螺合し、スペーサーの他端側に当接した笠木支持部材を介して、固定軸の螺杆部に締着ボルトを螺合して、笠木支持部材とスペーサーとを一体化する特許文献1の手摺用ブラケットがある。
【0003】
【特許文献1】
実用新案登録第2595395号公報。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上述の手摺用ブラケットは、小径部及び大径部、螺杆部を有する固定軸を、アンカーボルトとスペーサーとの間に介在して取付ける構造であるので、ブラケット全体の構成及び構造が複雑であり、組付け工数及び部品数が多く、取付け作業に手間及び時間が掛かる。且つ、固定軸の外観形状が複雑であるため、加工に手間及び時間が掛かるだけでなく、一つの固定軸を加工するときに要する単価が高く、ブラケット全体の製造コストが高くなるという問題点を有している。
【0005】
この考案は上記問題に鑑み、アンカー部材及びアーム部材を支持部材で固定するか、手摺又はアーム部材を取付け部に固定される支持部材に直接固定することにより、ブラケットの取付け作業が簡単且つ容易に行え、取付け作業の能率アップ及び作業性の向上、製造コストの低減を図ることができる手摺用ブラケットの取付け構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この考案は、略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造であって、上記取付け部に形成した孔部に差込まれる差込み側端部を該孔部に対して抜止め固定される大きさに拡開可能に設けたアンカー部材と、上記アンカー部材の軸中心部に形成した孔部に挿入され、該アンカー部材の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材と、上記取付け部の孔部前面に突出するアンカー部材の突出側端部に螺合され、上記打込み部材が挿入許容される略筒状の支持部材と、上記支持部材の突出側端部に下端側が固定され、上記手摺が上端側に固定されるアーム部材とで構成される手摺用ブラケットの取付け構造であることを特徴とする。
【0007】
上述の取付け部は、例えばコンクリートや石膏ボード、その他の材質で形成された壁部やベランダ、階段、トイレ、浴室等で構成される。また、手摺は、例えば金属や木、プラスチック等の単一又は複合した材質で構成され、略中空断面形状又は略中実断面形状に形成している。また、アンカー部材は、例えば市販のホークストライクアンカーのような差込み側端部が径方向に拡開及び開脚される埋込み型の拡開アンカー等で構成される。
【0008】
つまり、例えばピンや軸等の打込み部材を、取付け部の孔部に差込まれたアンカー部材の孔部に打込み、アンカー部材の差込み側端部を抜止めされる大きさに拡開して抜止め固定した後、支持部材を、アンカー部材の突出側端部に螺合固定し、アーム部材の下端側を支持部材の突出側端部に固定し、略棒状の手摺をアーム部材の上端側に固定して、手摺を取付け部に沿って略平行する状態に固定する。また、支持部材を、アンカー部材の突出側端部に螺合固定した後、打込み部材を、取付け部の孔部に差込まれたアンカー部材の孔部に打込んで抜止め固定することもできる。
【0009】
実施の形態として、上記打込み部材を、上記アーム部材及び支持部材に形成した孔部を介して上記アンカー部材の孔部に対して打込み可能に設けることができる。また、略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造であって、上記取付け部に形成した孔部に差込まれる差込み側端部を該孔部に対して抜止め固定される大きさに拡開可能に設けたアンカー部材と、上記アンカー部材の軸中心部に形成した孔部に挿入され、該アンカー部材の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材と、上記取付け部の孔部前面に突出するアンカー部材の突出側端部に螺合され、上記打込み部材が挿入許容及び上記手摺が固定される略筒状の支持部材とで構成することができる。
【0010】
また、略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造であって、上記取付け部に形成した孔部に差込まれる差込み側端部を該孔部に対して抜止め固定される大きさに拡開可能に設けた略筒状の支持部材と、上記支持部材の軸中心部に形成した孔部に挿入され、該支持部材の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材と、上記支持部材の突出側端部に下端側が固定され、上記手摺が上端側に固定されるアーム部材とで構成することができる。
【0011】
また、略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造であって、上記取付け部に形成した孔部に差込まれる差込み側端部を該孔部に対して抜止め固定される大きさに拡開可能に設け、該取付け部の孔部前面に突出される突出側端部に手摺が固定される略筒状の支持部材と、上記支持部材の軸中心部に形成した孔部に挿入され、該支持部材の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材とで構成することができる。
【0012】
また、上記取付け部の孔部前面に当接される座金を、上記請求項1,2,3記載のアンカー部材及び請求項4,5記載の支持部材の突出側端部に螺合することができる。つまり、アンカー部材及び支持部材の突出側端部に螺合した座金を、取付け部の孔部前面に当接して所望する埋設量及び突出量に調節する。
【0013】
【作用及び効果】
この考案によれば、手摺用ブラケットを構成するアンカー部材及びアーム部材を支持部材で固定するか、手摺又はアーム部材を取付け部に固定される支持部材に直接固定するので、従来例のような固定軸をアンカーボルトとスペーサーとの間に介在する必要がなく、打込み部材を打込むか、支持部材で連結するだけの簡単な構造であるため、ブラケット全体の構成及び構造を簡素化して、組付け工数及び部品数を少なくすることができる。且つ、ブラケット全体の取扱い及び管理が簡単且つ容易に行えると共に、取付け作業の能率アップ及び作業性の向上、製造コストの低減を図ることができる。
【0014】
【実施例】
この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
【0015】
図面は、略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造を示し、図1及び図2に於いて、この手摺用ブラケット1の取付け構造は、例えばコンクリートや石膏ボード等の取付け部Aに埋設されるアンカー部材1と、アンカー部材2の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材3と、アンカー部材1の突出側端部に螺合固定される化粧用の座金4と、アンカー部材1の突出側端部に螺合固定される略中空断面形状を有する略筒状の支持部材5と、支持部材5の突出側端部に固定されるアーム部材6と、アーム部材6の上端側端部に固定される略中実断面形状の手摺Bを支持する凹状の受け部材7とで構成される。
【0016】
且つ、手摺用ブラケット1を構成するアンカー部材2及び打込み部材3、座金4、支持部材5、アーム部材6、受け部材7は、例えば金属や木、プラスチック等の単一又は複合した材質で形成している。一方、手摺Bは、上述と手摺用ブラケット1と略同一又は異なる材質で形成している。また、手摺Bを略中空断面形状に形成してもよい。
【0017】
上述のアンカー部材2は、例えば市販のホークストライクアンカーのような拡開アンカー等で構成され、図3、図4にも示すように、割溝2aを、取付け部Aに形成した孔部Aaに挿入及び差込まれるアンカー部材2の差込み側端部の外周面に沿って軸方向に形成すると共に、円周方向に対して所定間隔に隔てて複数形成し、その差込み側端部を後述する打込み部材3により径方向に対して略均等に拡開可能に設けている。且つ、例えばピンや軸等の略棒状を有する打込み部材3が軸方向に挿入及び打込まれる孔部2bを、アンカー部材2の基端側軸中心部から突出側軸中心部に向けて軸方向に形成し、後述する座金4及び支持部材5が螺合される雄ネジ部2cを、取付け部A前面に突出されるアンカー部材1の突出側外周面に螺刻している。
【0018】
前述の打込み部材3は、上述のアンカー部材2の孔部2b及び後述する支持部材5の孔部5aに挿入許容される軸部3aを、割溝2a…が形成された差込み側端部の孔部2b内周面(テーパ)に当接され、その差込み側端部を径方向に拡開するのに適した長さ及び形状(先細形状)に形成している。なお、実施例では、軸部3aの略全長を、孔部2bに収容される長さに形成している。且つ、例えばハンマーや打込み機等の打込み手段で打込まれる孔部2bよりも大径の頭部3bを、アンカー部材2の突出側端部に突出される軸部3aの突出側端部に形成している。
【0019】
前述の座金4は、前述の取付け部Aに固定される手摺用ブラケット1を安定した状態に支持するのに適した大きさ及び形状に形成され、上述のアンカー部材2の雄ネジ部2cに螺合する雌ネジ部4aを座金4の略中心部に螺刻している。実施例では側面から見て略円盤状に形成している。つまり、アンカー部材2の雄ネジ部2cに取付けた座金4を取付け部Aの孔部Aa前面に当接して規制し、取付け部Aに埋設されるアンカー部材2の埋設量及び取付け部Aの孔部Aa前面に突出される雄ネジ部2cの突出量を調節する。
【0020】
且つ、座金4を雄ネジ部2c上の所望する螺合位置に移動して、所望する埋設量及び突出量に可変調節することもできる。また、座金4を、側面から見て略半円形状や略椀形状等の所望する外観形状に形成してもよい。
【0021】
前述の支持部材5は、前述の打込み部材3が軸方向に挿入許容される孔部5aを、支持部材5の基端側中心部から突出側中心部に向けて軸方向に貫通させて形成し、アンカー部材2の雄ネジ部2cが螺合される雌ネジ部5bを、孔部5aの基端側内周面に螺刻し、後述するアーム部材6を支持部材5に一体的に固定するためのボルト8が螺合される雌ネジ孔5cを、孔部5aの突出側内周面に螺刻している。且つ、アンカー部材2及び支持部材5を回止めするための回止めネジ9が螺合される雌ネジ孔5dを、支持部材5の雌ネジ部5bに螺合されたアンカー部材2の雄ネジ部2cと対向して、支持部材5の基端側外周面に対して径方向に形成している。
【0022】
前述のアーム部材6は、上述の支持部材5及びアーム部材6を一体的に固定するためのボルト8が挿通される孔部6aを、支持部材5の雌ネジ孔5cと連通する位置及び間隔に隔ててアーム部材6の下端側に形成し、後述する受け部材7を固定するためのネジ10,10が螺合される雌ネジ孔6b,6bを、アーム部材6の上端側に形成している。なお、孔部6aは、ボルト8の頭部がアーム部材6の下端側内部に収容される大きさ及び形状に形成している。
【0023】
前述の受け部材7は、略丸形断面形状の手摺Bを安定した状態に支持するのに適した大きさ及び形状に形成され、上述のネジ10,10が挿通される孔部7b,7bを、雌ネジ孔6b,6bと連通及び対向して受け部材7の受け面中央部に複数形成している。且つ、手摺Bと受け部材7とを一体的に固定するためのネジ11,11が挿通される孔部7a,7aを、受け部材7の受け面両端部に形成している。なお、受け部材7の受け面を、例えば略矩形断面形状や略楕円断面形状等の手摺Bを安定した状態に支持するのに適した大きさ及び形状、曲面に形成してもよい。また、アーム部材6及び受け部材7を一体的に形成するか、一体的に溶着(溶接を含む)及び接着する等してもよい。
【0024】
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下、手摺用ブラケット1の取付け方法を説明する。
【0025】
先ず、図1、図3、図4に示すように、アンカー部材2の差込み側端部を取付け部Aの孔部Aaに差込み、アンカー部材2の雄ネジ部2cに螺合した座金4を取付け部Aの孔部Aa前面に当接して所望する埋設量及び突出量に規制する。
【0026】
次に、アンカー部材2の孔部2aに挿入又は差込まれた打込み部材3を、例えばハンマーや打込み機等の打込み手段で軸方向に打込み、アンカー部材2の差込み側端部を径方向に拡開して、取付け部A内部に食い込ませて抜止め固定する。
【0027】
次に、支持部材5の雌ネジ部5bを、アンカー部材2の雄ネジ部2cに螺合して相互を一体的に固定した後、支持部材5の雌ネジ孔5dに螺合した回止めネジ9を、支持部材5の雌ネジ部5bに螺合したアンカー部材2の雄ネジ部2cに対して径方向に当接及び圧接し、アンカー部材2及び支持部材5を回動不可に回止めする。
【0028】
また、支持部材5の雌ネジ孔5cを、打込み部材3の頭部3bが挿入許容される孔径に形成すれば、アンカー部材2及び座金4、支持部材5を一体的に組み付けた後、支持部材5の雌ネジ孔5cから挿入した打込み部材3を、アンカー部材2の孔部2aに打込んで抜止め固定することもできる。
【0029】
次に、アーム部材6の下端側を支持部材5の突出側端部に当接して、雌ネジ孔5c及び孔部6aを連通した後、アーム部材6の孔部6a側から挿通したボルト8を、支持部材5の雌ネジ孔5cに螺合して、アーム部材6を、支持部材5の突出側端部に対して略鉛直に取付けたまま相互を一体的に固定する。
【0030】
次に、受け部材7を、アーム部材6の上端側に対して手摺Bが略水平に支持される上向き状態に載置して、雌ネジ孔6b,6b及び孔部7b,7bを連通した後、受け部材7の孔部7b,7b側から挿通したネジ10,10を、アーム部材6の雌ネジ孔6b,6bに螺合して、受け部材7を、アーム部材6の上端側に対して手摺Bが略水平に支持される状態に固定する。また、アーム部材6及び受け部材7を一体的に組み付けておけば、現場での取付け作業が短時間で行える。
【0031】
上述の手摺用ブラケット1を取付け部Aに取付ける作業が完了した後、受け部材7の孔部7a,7a側から挿通したネジ11,11を、受け部材7に載置された手摺Bの下部周面に対して下側から螺合し、手摺Bを、取付け部Aに沿って略平行する状態に固定すれば、図2に示すように、手摺用ブラケット1の取付け作業が完了する。また、アンカー部材2及び座金4、支持部材5を一体的に組み付け、アーム部材6及び受け部材7を一体的に組み付けておけば、取扱う部品数が少なくなり、取付け時の作業性が向上する。
【0032】
以上のように、手摺用ブラケット1を構成するアンカー部材2及びアーム部材6を支持部材5で固定するか、手摺B又はアーム部材6を取付け部Aに固定される支持部材5に直接固定するので、従来例のような固定軸をアンカーボルトとスペーサーとの間に介在する必要がなく、打込み部材3を打込むか、支持部材5で連結するだけの簡単な構造であるため、ブラケット全体の構成及び構造を簡素化して、組付け工数及び部品数を少なくすることができる。且つ、ブラケット全体の取扱い及び管理が簡単且つ容易に行えると共に、取付け作業の能率アップ及び作業性の向上、製造コストの低減を図ることができる。
【0033】
且つ、アンカー部材2の雄ネジ部2cに螺合固定した座金4を取付け部Aの孔部Aa前面に当接するので、支持部材5をアンカー部材2の雄ネジ部2cに螺合するとき、座金4が回転せず、取付け部A前面が傷付くのを防止することができる。且つ、座金4を、アンカー部材2の雄ネジ部2c上の所望する螺合位置に移動するだけで、手摺Bの高さ及び位置を可変調節することができる。
【0034】
図5は、アンカー部材2及び座金4、支持部材5、アーム部材6、受け部材7を一体的に固定した手摺用ブラケット1の他の一体型取付け構造を示し、支持部材5及びアーム部材6の対向端部を、例えば菊座や歯面、凹凸等の回止め構造で回動不可に合致固定し、アンカー部材2及び支持部材5、アーム部材6を連結した寸法と略対応する長さに形成した打込み部材3を、アーム部材6の孔部6aから支持部材5の孔部5aに挿入し、取付け部Aの孔部Aaに差込まれたアンカー部材2の差込み側端部を径方向に拡開して抜止め固定するので、上述の実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0035】
図6は、受け部材7を支持部材5の突出側端部に対して一体的に固定(例えば溶接やネジ止め等)した手摺用ブラケット1の他の一体型取付け構造を示し、打込み部材3を、受け部材7の受け面中央部に形成した孔部7cから支持部材5の孔部5aに挿入し、取付け部Aの孔部Aaに差込まれたアンカー部材2の差込み側端部を径方向に拡開して抜止め固定するので、上述の実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。且つ、アーム部材6が不要となり、組付け工数及び部品数が少なくなるため、手摺用ブラケット1の取付け及び管理が簡単且つ容易に行え、取付け作業の能率アップ及び作業性の向上を図ることができる。
【0036】
図7は、長尺の打込み部材3を、アーム部材6の孔部6aから支持部材5の孔部5aに挿入し、割溝5e…が形成された支持部材5の差込み側端部を径方向に拡開する手摺用ブラケット1のその他の一体型取付け構造を示し、取付け部Aの孔部Aaに差込まれた支持部材5の差込み側端部を打込み部材3で径方向に拡開して抜止め固定し、その埋設側外周面の雄ネジ部5cに螺合した座金4を取付け部A前面に当接し、アーム部材6の孔部6aを打込み部材3の頭部3bで閉塞するので、上述の実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0037】
且つ、アンカー部材2の抜止め構造を支持部材5の差込み側端部に設けているので、アンカー部材2及びボルト8が不要となり、組付け工数及び部品数が少なくなる。また、支持部材5及びアーム部材6、受け部材7を一体的に組付け又は形成すれば、手摺用ブラケット1を単一の部品として取扱うことができ、部品数が1個となるため、手摺用ブラケット1の取付け及び管理が簡単且つ容易に行え、取付け作業の能率アップ及び作業性の向上を図ることができる。
【0038】
加えて、図8に示すように、受け部材7を、図7に示す抜止め構造を備えた支持部材5の突出側端部に対して一体的に固定(例えば溶接やネジ止め等)又は形成してもよい。
【0039】
なお、本考案を構成する手摺用ブラケット1は、例えば壁部や床部、天井部、ベランダ、階段、トイレ、浴室等の取付け部に沿って手摺Bを取付けるときにも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】手摺用ブラケットの組付け方法を示す斜視図。
【図2】手摺用ブラケットの取付け構造及び取付け状態を示す縦断側面図。
【図3】アンカー部材及び支持部材の取付け状態を示す縦断側面図。
【図4】アーム部材及び手摺の取付け状態を示す縦断側面図。
【図5】1本の打込み部材で固定する他の取付け構造を示す縦断側面図。
【図6】支持部材及び受け部材の一体型ブラケットを示す縦断側面図。
【図7】アンカー部材及び支持部材の一体型ブラケットを示す縦断側面図。
【図8】図7の支持部材及び受け部材の一体型ブラケットを示す縦断側面図。
【符号の説明】
A…取付け部
Aa…孔部
B…手摺
1…手摺用ブラケット
2…アンカー部材
2b…孔部
3…打込み部材
4…座金
5…支持部材
5a…孔部
6…アーム部材
7…受け部材
【考案の属する技術分野】
この考案は、例えばコンクリートや石膏ボード、その他の材質等で形成された壁部や床部、天井部、ベランダ、階段、トイレ、浴室等の取付け部に沿って手摺を取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述の手摺用ブラケットとしては、例えば座金を介して、壁面に埋設されたアンカーボルトの螺子部に固定軸の一端側を螺合し、固定軸の螺杆部にスペーサーの一端側を螺合し、スペーサーの他端側に当接した笠木支持部材を介して、固定軸の螺杆部に締着ボルトを螺合して、笠木支持部材とスペーサーとを一体化する特許文献1の手摺用ブラケットがある。
【0003】
【特許文献1】
実用新案登録第2595395号公報。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上述の手摺用ブラケットは、小径部及び大径部、螺杆部を有する固定軸を、アンカーボルトとスペーサーとの間に介在して取付ける構造であるので、ブラケット全体の構成及び構造が複雑であり、組付け工数及び部品数が多く、取付け作業に手間及び時間が掛かる。且つ、固定軸の外観形状が複雑であるため、加工に手間及び時間が掛かるだけでなく、一つの固定軸を加工するときに要する単価が高く、ブラケット全体の製造コストが高くなるという問題点を有している。
【0005】
この考案は上記問題に鑑み、アンカー部材及びアーム部材を支持部材で固定するか、手摺又はアーム部材を取付け部に固定される支持部材に直接固定することにより、ブラケットの取付け作業が簡単且つ容易に行え、取付け作業の能率アップ及び作業性の向上、製造コストの低減を図ることができる手摺用ブラケットの取付け構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この考案は、略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造であって、上記取付け部に形成した孔部に差込まれる差込み側端部を該孔部に対して抜止め固定される大きさに拡開可能に設けたアンカー部材と、上記アンカー部材の軸中心部に形成した孔部に挿入され、該アンカー部材の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材と、上記取付け部の孔部前面に突出するアンカー部材の突出側端部に螺合され、上記打込み部材が挿入許容される略筒状の支持部材と、上記支持部材の突出側端部に下端側が固定され、上記手摺が上端側に固定されるアーム部材とで構成される手摺用ブラケットの取付け構造であることを特徴とする。
【0007】
上述の取付け部は、例えばコンクリートや石膏ボード、その他の材質で形成された壁部やベランダ、階段、トイレ、浴室等で構成される。また、手摺は、例えば金属や木、プラスチック等の単一又は複合した材質で構成され、略中空断面形状又は略中実断面形状に形成している。また、アンカー部材は、例えば市販のホークストライクアンカーのような差込み側端部が径方向に拡開及び開脚される埋込み型の拡開アンカー等で構成される。
【0008】
つまり、例えばピンや軸等の打込み部材を、取付け部の孔部に差込まれたアンカー部材の孔部に打込み、アンカー部材の差込み側端部を抜止めされる大きさに拡開して抜止め固定した後、支持部材を、アンカー部材の突出側端部に螺合固定し、アーム部材の下端側を支持部材の突出側端部に固定し、略棒状の手摺をアーム部材の上端側に固定して、手摺を取付け部に沿って略平行する状態に固定する。また、支持部材を、アンカー部材の突出側端部に螺合固定した後、打込み部材を、取付け部の孔部に差込まれたアンカー部材の孔部に打込んで抜止め固定することもできる。
【0009】
実施の形態として、上記打込み部材を、上記アーム部材及び支持部材に形成した孔部を介して上記アンカー部材の孔部に対して打込み可能に設けることができる。また、略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造であって、上記取付け部に形成した孔部に差込まれる差込み側端部を該孔部に対して抜止め固定される大きさに拡開可能に設けたアンカー部材と、上記アンカー部材の軸中心部に形成した孔部に挿入され、該アンカー部材の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材と、上記取付け部の孔部前面に突出するアンカー部材の突出側端部に螺合され、上記打込み部材が挿入許容及び上記手摺が固定される略筒状の支持部材とで構成することができる。
【0010】
また、略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造であって、上記取付け部に形成した孔部に差込まれる差込み側端部を該孔部に対して抜止め固定される大きさに拡開可能に設けた略筒状の支持部材と、上記支持部材の軸中心部に形成した孔部に挿入され、該支持部材の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材と、上記支持部材の突出側端部に下端側が固定され、上記手摺が上端側に固定されるアーム部材とで構成することができる。
【0011】
また、略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造であって、上記取付け部に形成した孔部に差込まれる差込み側端部を該孔部に対して抜止め固定される大きさに拡開可能に設け、該取付け部の孔部前面に突出される突出側端部に手摺が固定される略筒状の支持部材と、上記支持部材の軸中心部に形成した孔部に挿入され、該支持部材の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材とで構成することができる。
【0012】
また、上記取付け部の孔部前面に当接される座金を、上記請求項1,2,3記載のアンカー部材及び請求項4,5記載の支持部材の突出側端部に螺合することができる。つまり、アンカー部材及び支持部材の突出側端部に螺合した座金を、取付け部の孔部前面に当接して所望する埋設量及び突出量に調節する。
【0013】
【作用及び効果】
この考案によれば、手摺用ブラケットを構成するアンカー部材及びアーム部材を支持部材で固定するか、手摺又はアーム部材を取付け部に固定される支持部材に直接固定するので、従来例のような固定軸をアンカーボルトとスペーサーとの間に介在する必要がなく、打込み部材を打込むか、支持部材で連結するだけの簡単な構造であるため、ブラケット全体の構成及び構造を簡素化して、組付け工数及び部品数を少なくすることができる。且つ、ブラケット全体の取扱い及び管理が簡単且つ容易に行えると共に、取付け作業の能率アップ及び作業性の向上、製造コストの低減を図ることができる。
【0014】
【実施例】
この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
【0015】
図面は、略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造を示し、図1及び図2に於いて、この手摺用ブラケット1の取付け構造は、例えばコンクリートや石膏ボード等の取付け部Aに埋設されるアンカー部材1と、アンカー部材2の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材3と、アンカー部材1の突出側端部に螺合固定される化粧用の座金4と、アンカー部材1の突出側端部に螺合固定される略中空断面形状を有する略筒状の支持部材5と、支持部材5の突出側端部に固定されるアーム部材6と、アーム部材6の上端側端部に固定される略中実断面形状の手摺Bを支持する凹状の受け部材7とで構成される。
【0016】
且つ、手摺用ブラケット1を構成するアンカー部材2及び打込み部材3、座金4、支持部材5、アーム部材6、受け部材7は、例えば金属や木、プラスチック等の単一又は複合した材質で形成している。一方、手摺Bは、上述と手摺用ブラケット1と略同一又は異なる材質で形成している。また、手摺Bを略中空断面形状に形成してもよい。
【0017】
上述のアンカー部材2は、例えば市販のホークストライクアンカーのような拡開アンカー等で構成され、図3、図4にも示すように、割溝2aを、取付け部Aに形成した孔部Aaに挿入及び差込まれるアンカー部材2の差込み側端部の外周面に沿って軸方向に形成すると共に、円周方向に対して所定間隔に隔てて複数形成し、その差込み側端部を後述する打込み部材3により径方向に対して略均等に拡開可能に設けている。且つ、例えばピンや軸等の略棒状を有する打込み部材3が軸方向に挿入及び打込まれる孔部2bを、アンカー部材2の基端側軸中心部から突出側軸中心部に向けて軸方向に形成し、後述する座金4及び支持部材5が螺合される雄ネジ部2cを、取付け部A前面に突出されるアンカー部材1の突出側外周面に螺刻している。
【0018】
前述の打込み部材3は、上述のアンカー部材2の孔部2b及び後述する支持部材5の孔部5aに挿入許容される軸部3aを、割溝2a…が形成された差込み側端部の孔部2b内周面(テーパ)に当接され、その差込み側端部を径方向に拡開するのに適した長さ及び形状(先細形状)に形成している。なお、実施例では、軸部3aの略全長を、孔部2bに収容される長さに形成している。且つ、例えばハンマーや打込み機等の打込み手段で打込まれる孔部2bよりも大径の頭部3bを、アンカー部材2の突出側端部に突出される軸部3aの突出側端部に形成している。
【0019】
前述の座金4は、前述の取付け部Aに固定される手摺用ブラケット1を安定した状態に支持するのに適した大きさ及び形状に形成され、上述のアンカー部材2の雄ネジ部2cに螺合する雌ネジ部4aを座金4の略中心部に螺刻している。実施例では側面から見て略円盤状に形成している。つまり、アンカー部材2の雄ネジ部2cに取付けた座金4を取付け部Aの孔部Aa前面に当接して規制し、取付け部Aに埋設されるアンカー部材2の埋設量及び取付け部Aの孔部Aa前面に突出される雄ネジ部2cの突出量を調節する。
【0020】
且つ、座金4を雄ネジ部2c上の所望する螺合位置に移動して、所望する埋設量及び突出量に可変調節することもできる。また、座金4を、側面から見て略半円形状や略椀形状等の所望する外観形状に形成してもよい。
【0021】
前述の支持部材5は、前述の打込み部材3が軸方向に挿入許容される孔部5aを、支持部材5の基端側中心部から突出側中心部に向けて軸方向に貫通させて形成し、アンカー部材2の雄ネジ部2cが螺合される雌ネジ部5bを、孔部5aの基端側内周面に螺刻し、後述するアーム部材6を支持部材5に一体的に固定するためのボルト8が螺合される雌ネジ孔5cを、孔部5aの突出側内周面に螺刻している。且つ、アンカー部材2及び支持部材5を回止めするための回止めネジ9が螺合される雌ネジ孔5dを、支持部材5の雌ネジ部5bに螺合されたアンカー部材2の雄ネジ部2cと対向して、支持部材5の基端側外周面に対して径方向に形成している。
【0022】
前述のアーム部材6は、上述の支持部材5及びアーム部材6を一体的に固定するためのボルト8が挿通される孔部6aを、支持部材5の雌ネジ孔5cと連通する位置及び間隔に隔ててアーム部材6の下端側に形成し、後述する受け部材7を固定するためのネジ10,10が螺合される雌ネジ孔6b,6bを、アーム部材6の上端側に形成している。なお、孔部6aは、ボルト8の頭部がアーム部材6の下端側内部に収容される大きさ及び形状に形成している。
【0023】
前述の受け部材7は、略丸形断面形状の手摺Bを安定した状態に支持するのに適した大きさ及び形状に形成され、上述のネジ10,10が挿通される孔部7b,7bを、雌ネジ孔6b,6bと連通及び対向して受け部材7の受け面中央部に複数形成している。且つ、手摺Bと受け部材7とを一体的に固定するためのネジ11,11が挿通される孔部7a,7aを、受け部材7の受け面両端部に形成している。なお、受け部材7の受け面を、例えば略矩形断面形状や略楕円断面形状等の手摺Bを安定した状態に支持するのに適した大きさ及び形状、曲面に形成してもよい。また、アーム部材6及び受け部材7を一体的に形成するか、一体的に溶着(溶接を含む)及び接着する等してもよい。
【0024】
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下、手摺用ブラケット1の取付け方法を説明する。
【0025】
先ず、図1、図3、図4に示すように、アンカー部材2の差込み側端部を取付け部Aの孔部Aaに差込み、アンカー部材2の雄ネジ部2cに螺合した座金4を取付け部Aの孔部Aa前面に当接して所望する埋設量及び突出量に規制する。
【0026】
次に、アンカー部材2の孔部2aに挿入又は差込まれた打込み部材3を、例えばハンマーや打込み機等の打込み手段で軸方向に打込み、アンカー部材2の差込み側端部を径方向に拡開して、取付け部A内部に食い込ませて抜止め固定する。
【0027】
次に、支持部材5の雌ネジ部5bを、アンカー部材2の雄ネジ部2cに螺合して相互を一体的に固定した後、支持部材5の雌ネジ孔5dに螺合した回止めネジ9を、支持部材5の雌ネジ部5bに螺合したアンカー部材2の雄ネジ部2cに対して径方向に当接及び圧接し、アンカー部材2及び支持部材5を回動不可に回止めする。
【0028】
また、支持部材5の雌ネジ孔5cを、打込み部材3の頭部3bが挿入許容される孔径に形成すれば、アンカー部材2及び座金4、支持部材5を一体的に組み付けた後、支持部材5の雌ネジ孔5cから挿入した打込み部材3を、アンカー部材2の孔部2aに打込んで抜止め固定することもできる。
【0029】
次に、アーム部材6の下端側を支持部材5の突出側端部に当接して、雌ネジ孔5c及び孔部6aを連通した後、アーム部材6の孔部6a側から挿通したボルト8を、支持部材5の雌ネジ孔5cに螺合して、アーム部材6を、支持部材5の突出側端部に対して略鉛直に取付けたまま相互を一体的に固定する。
【0030】
次に、受け部材7を、アーム部材6の上端側に対して手摺Bが略水平に支持される上向き状態に載置して、雌ネジ孔6b,6b及び孔部7b,7bを連通した後、受け部材7の孔部7b,7b側から挿通したネジ10,10を、アーム部材6の雌ネジ孔6b,6bに螺合して、受け部材7を、アーム部材6の上端側に対して手摺Bが略水平に支持される状態に固定する。また、アーム部材6及び受け部材7を一体的に組み付けておけば、現場での取付け作業が短時間で行える。
【0031】
上述の手摺用ブラケット1を取付け部Aに取付ける作業が完了した後、受け部材7の孔部7a,7a側から挿通したネジ11,11を、受け部材7に載置された手摺Bの下部周面に対して下側から螺合し、手摺Bを、取付け部Aに沿って略平行する状態に固定すれば、図2に示すように、手摺用ブラケット1の取付け作業が完了する。また、アンカー部材2及び座金4、支持部材5を一体的に組み付け、アーム部材6及び受け部材7を一体的に組み付けておけば、取扱う部品数が少なくなり、取付け時の作業性が向上する。
【0032】
以上のように、手摺用ブラケット1を構成するアンカー部材2及びアーム部材6を支持部材5で固定するか、手摺B又はアーム部材6を取付け部Aに固定される支持部材5に直接固定するので、従来例のような固定軸をアンカーボルトとスペーサーとの間に介在する必要がなく、打込み部材3を打込むか、支持部材5で連結するだけの簡単な構造であるため、ブラケット全体の構成及び構造を簡素化して、組付け工数及び部品数を少なくすることができる。且つ、ブラケット全体の取扱い及び管理が簡単且つ容易に行えると共に、取付け作業の能率アップ及び作業性の向上、製造コストの低減を図ることができる。
【0033】
且つ、アンカー部材2の雄ネジ部2cに螺合固定した座金4を取付け部Aの孔部Aa前面に当接するので、支持部材5をアンカー部材2の雄ネジ部2cに螺合するとき、座金4が回転せず、取付け部A前面が傷付くのを防止することができる。且つ、座金4を、アンカー部材2の雄ネジ部2c上の所望する螺合位置に移動するだけで、手摺Bの高さ及び位置を可変調節することができる。
【0034】
図5は、アンカー部材2及び座金4、支持部材5、アーム部材6、受け部材7を一体的に固定した手摺用ブラケット1の他の一体型取付け構造を示し、支持部材5及びアーム部材6の対向端部を、例えば菊座や歯面、凹凸等の回止め構造で回動不可に合致固定し、アンカー部材2及び支持部材5、アーム部材6を連結した寸法と略対応する長さに形成した打込み部材3を、アーム部材6の孔部6aから支持部材5の孔部5aに挿入し、取付け部Aの孔部Aaに差込まれたアンカー部材2の差込み側端部を径方向に拡開して抜止め固定するので、上述の実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0035】
図6は、受け部材7を支持部材5の突出側端部に対して一体的に固定(例えば溶接やネジ止め等)した手摺用ブラケット1の他の一体型取付け構造を示し、打込み部材3を、受け部材7の受け面中央部に形成した孔部7cから支持部材5の孔部5aに挿入し、取付け部Aの孔部Aaに差込まれたアンカー部材2の差込み側端部を径方向に拡開して抜止め固定するので、上述の実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。且つ、アーム部材6が不要となり、組付け工数及び部品数が少なくなるため、手摺用ブラケット1の取付け及び管理が簡単且つ容易に行え、取付け作業の能率アップ及び作業性の向上を図ることができる。
【0036】
図7は、長尺の打込み部材3を、アーム部材6の孔部6aから支持部材5の孔部5aに挿入し、割溝5e…が形成された支持部材5の差込み側端部を径方向に拡開する手摺用ブラケット1のその他の一体型取付け構造を示し、取付け部Aの孔部Aaに差込まれた支持部材5の差込み側端部を打込み部材3で径方向に拡開して抜止め固定し、その埋設側外周面の雄ネジ部5cに螺合した座金4を取付け部A前面に当接し、アーム部材6の孔部6aを打込み部材3の頭部3bで閉塞するので、上述の実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0037】
且つ、アンカー部材2の抜止め構造を支持部材5の差込み側端部に設けているので、アンカー部材2及びボルト8が不要となり、組付け工数及び部品数が少なくなる。また、支持部材5及びアーム部材6、受け部材7を一体的に組付け又は形成すれば、手摺用ブラケット1を単一の部品として取扱うことができ、部品数が1個となるため、手摺用ブラケット1の取付け及び管理が簡単且つ容易に行え、取付け作業の能率アップ及び作業性の向上を図ることができる。
【0038】
加えて、図8に示すように、受け部材7を、図7に示す抜止め構造を備えた支持部材5の突出側端部に対して一体的に固定(例えば溶接やネジ止め等)又は形成してもよい。
【0039】
なお、本考案を構成する手摺用ブラケット1は、例えば壁部や床部、天井部、ベランダ、階段、トイレ、浴室等の取付け部に沿って手摺Bを取付けるときにも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】手摺用ブラケットの組付け方法を示す斜視図。
【図2】手摺用ブラケットの取付け構造及び取付け状態を示す縦断側面図。
【図3】アンカー部材及び支持部材の取付け状態を示す縦断側面図。
【図4】アーム部材及び手摺の取付け状態を示す縦断側面図。
【図5】1本の打込み部材で固定する他の取付け構造を示す縦断側面図。
【図6】支持部材及び受け部材の一体型ブラケットを示す縦断側面図。
【図7】アンカー部材及び支持部材の一体型ブラケットを示す縦断側面図。
【図8】図7の支持部材及び受け部材の一体型ブラケットを示す縦断側面図。
【符号の説明】
A…取付け部
Aa…孔部
B…手摺
1…手摺用ブラケット
2…アンカー部材
2b…孔部
3…打込み部材
4…座金
5…支持部材
5a…孔部
6…アーム部材
7…受け部材
Claims (6)
- 略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造であって、
上記取付け部に形成した孔部に差込まれる差込み側端部を該孔部に対して抜止め固定される大きさに拡開可能に設けたアンカー部材と、
上記アンカー部材の軸中心部に形成した孔部に挿入され、該アンカー部材の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材と、
上記取付け部の孔部前面に突出するアンカー部材の突出側端部に螺合され、上記打込み部材が挿入許容される略筒状の支持部材と、
上記支持部材の突出側端部に下端側が固定され、上記手摺が上端側に固定されるアーム部材とで構成される
手摺用ブラケットの取付け構造。 - 上記打込み部材を、上記アーム部材及び支持部材に形成した孔部を介して上記アンカー部材の孔部に対して打込み可能に設けた
請求項1記載の手摺用ブラケットの取付け構造。 - 略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造であって、
上記取付け部に形成した孔部に差込まれる差込み側端部を該孔部に対して抜止め固定される大きさに拡開可能に設けたアンカー部材と、
上記アンカー部材の軸中心部に形成した孔部に挿入され、該アンカー部材の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材と、
上記取付け部の孔部前面に突出するアンカー部材の突出側端部に螺合され、上記打込み部材が挿入許容及び上記手摺が固定される略筒状の支持部材とで構成される
手摺用ブラケットの取付け構造。 - 略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造であって、
上記取付け部に形成した孔部に差込まれる差込み側端部を該孔部に対して抜止め固定される大きさに拡開可能に設けた略筒状の支持部材と、
上記支持部材の軸中心部に形成した孔部に挿入され、該支持部材の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材と、
上記支持部材の突出側端部に下端側が固定され、上記手摺が上端側に固定されるアーム部材とで構成される
手摺用ブラケットの取付け構造。 - 略棒状の手摺を取付け部に沿って取付けるときに用いられる手摺用ブラケットの取付け構造であって、
上記取付け部に形成した孔部に差込まれる差込み側端部を該孔部に対して抜止め固定される大きさに拡開可能に設け、該取付け部の孔部前面に突出される突出側端部に手摺が固定される略筒状の支持部材と、
上記支持部材の軸中心部に形成した孔部に挿入され、該支持部材の差込み側端部が径方向に拡開される深さに打込まれる打込み部材とで構成される
手摺用ブラケットの取付け構造。 - 上記取付け部の孔部前面に当接される座金を、上記請求項1,2,3記載のアンカー部材及び請求項4,5記載の支持部材の突出側端部に螺合した
請求項1,2,3記載又は請求項4,5記載の手摺用ブラケットの取付け構造。
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