JP3098692U - おむつ及びおむつカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】股下部を包み込む形状となり、鼠蹊部に対する密着性に優れ、着用者の動きに不拘に脚回りからの排泄物の漏れを確実に防止することができ、かつ着用感も良好なおむつ及びおむつカバーとする。
【解決手段】一方の面を外表面側2とし、他方の面を肌面側3とした展開状態で縦長の略台形状の本体1の短辺側を腹側部4、長辺側を腰側部5とする。本体1の肌面側3の両側に、本体1の両側縁が肌面側3に屈曲し、屈曲部の腹側部の屈曲端縁6及び腰側部の屈曲端縁7が本体1の肌面側3に固着したポケット8を本体1の外表面側と連続して形成する。ポケット8の開口縁9の略中央部に弾性部材12により伸縮可能なギャザー11を形成する。ポケット8の腰側部5側の開口縁9の内側に積層部10を形成する。開口縁9が両端部より中央部に向けて徐々に本体1の肌面側3の両側を覆うように立ち上がり、本体1が長手方向及び巾方向に肌面側3に湾曲する。
【選択図】
図1

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、脚回りからの排泄物の漏れを確実に防止することのできるおむつ及びおむつカバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、おむつ及びおむつカバーは、排泄物の漏れを如何に防止するかが重要な課題であり、おむつにおいては実用新案登録第3034065号公報に本体の両側にダム部を設けた股部を有する大人用成形おむつが提案されている。
【0003】
又、おむつカバーにおいては、特開2002−272787公報にカバー本体の肌面側に前後方向に左右の立ち上がりフラップが設けられた使い捨ておむつカバーが提案されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来のおむつにおいて、実用新案登録第3034065号公報のものは、両側のダム部は縁部が立ち上がっているだけで、然もダム部は股部だけであるため、着用者の動きによってダム部と着用者の肌との間に隙間が生じたり、排泄物の量が多いと漏れる恐れがあり、或いはダム部の存在しない腹側部及び腰側部から排泄物が漏れる恐れがある。
【0005】
又、おむつカバーにおいて、特開2002−272787公報のものも左右のフラップは立ち上がっているだけであるため、着用者の動きによってダム部と着用者の肌との間に隙間が生じたり、排泄物の量が多いと漏れる恐れがある。
又、この立ち上がりフラップは、基端部がおむつカバー本体の肌面側にそれぞれ接合され、自由端部には前後方向に延びる弾性部材が伸長状態で接合され、かつ立ち上がりフラップの自由端部を含む前後端部がおむつカバー本体の前後端部にそれぞれ接合されることにより、前後端部間が弾性部材の収縮力により立ち上がるが、本体自体は立ち上がりフラップが本体と接合されたものであるため、特に巾方向には湾曲しない。
【0006】
又、立ち上がりフラップは腹側部から腰側部に亘って形成され、全長に弾性部材が設けられているため全体に強く締め付けられ、着用感が悪いと褥瘡(床ずれ)や歩行等身体に悪い影響を及ぼす恐れがある。
【0007】
上記点より本考案は、股下部を包み込む形状となり、鼠蹊部に対する密着性に優れ、着用者の動きに不拘に脚回りからの排泄物の漏れを確実に防止することができ、かつ着用感も良好なおむつ及びおむつカバーを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本考案おむつは、一方の面を外表面側とし、他方の面を肌面側とした展開状態で縦長の略台形状の本体の短辺側が腹側部とされると共に、長辺側が腰側部とされ、本体の肌面側の両側に、本体の両側縁が肌面側に屈曲され、この屈曲部の腹側部の屈曲端縁及び腰側部の屈曲端縁がそれぞれ本体の肌面側に固着されたポケットが、本体の外表面側と連続して形成され、このポケットの開口縁の略中央部に弾性部材により伸縮可能なギャザーが形成されると共に、ポケットの腰側部側の開口縁の内側に積層部が形成され、前記開口縁が両端部より中央部に向けて徐々に本体の肌面側の両側を覆うように立ち上がっていると共に、本体が長手方向及び巾方向に肌面側に湾曲していることを特徴とするものである。
【0009】
又、本考案おむつカバーは、一方の面を外表面側とし、他方の面を肌面側とした展開状態で縦長の略台形状の本体の短辺側が腹側部とされると共に、長辺側が腰側部とされ、本体の肌面側の両側に、本体の両側縁が肌面側に屈曲され、この屈曲部の腹側部の屈曲端縁及び腰側部の屈曲端縁がそれぞれ本体の肌面側に固着されたポケットが、本体の外表面側と連続して形成され、このポケットの開口縁の略中央部に弾性部材により伸縮可能なギャザーが形成されると共に、ポケットの腰側部側の開口縁の内側に積層部が形成され、前記開口縁が両端部より中央部に向けて徐々に本体の肌面側の両側を覆うように立ち上がっていると共に、本体が長手方向及び巾方向に肌面側に湾曲していることを特徴とするものである。
【0010】
このような構成とすることにより、本考案おむつ及びおむつカバーは、本体の肌面側の両側に設けたポケットが本体の外表面側と連続して本体の両側縁が屈曲形成されていること、及びポケットの開口縁の略中央部に弾性部材により伸縮可能なギャザーが形成されていることにより、本体は長手方向及び巾方向の両方向に肌面側に湾曲し、本体は股下部を包み込む形状となり、包容力があると共に本体の短辺側が腹側部、長辺側が腰側部となっているため着用し易く、したがって着用者の脚部のみならず、全体に密着性が良く、排泄物の漏れを防止でき、特に男性の場合は局所を包み込み易くなる。
【0011】
又、ポケットは本体の両側縁が屈曲して、この屈曲部の腹側部の屈曲端縁及び腰側部の屈曲端縁がそれぞれ本体の肌面側に止着されているため、ポケットの開口縁は本体の肌面側の両側を覆うように立ち上がり、したがって両側から包み込まれるので容量も大きくなると共に、着用者の動きに不拘に脚回りからの漏れが防止される。
【0012】
又、ポケットの開口縁の略中央部に弾性部材により伸縮可能なギャザーが形成され、開口縁が両端部より略中央部に向けて徐々に立ち上がっているため、略中央部が一番高くなって容量が多く、略中央部と連続した前後は弾性部材が存在しないので内股への当たりが柔らかく、着用感が良いと共に略中央部の前後は略中央部よりも低いが立ち上がっているので、この部分からの排泄物の漏れも防止される。
更に、ポケットの腰側部側の開口縁の内側に積層部が形成されているため、ポケットは浮き上がって排泄物を包み込み易くなると共に、積層部は厚くなるので腰部への密着性も良くなり、この部分からの排泄物の漏れも防止される。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の一実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本考案おむつの一実施の形態を示す斜視図、図2は同上の断面図、図3はポケット形成時の本体の正面図、図4は図3の切断部端面図である。
【0014】
本考案おむつは、本体1が展開状態で縦長の略台形状のシートに形成され、一方の面が外表面側2、他方の面が肌面側3とされている。
そして、本体1の短辺側が着用時に着用者の腹側に配される腹側部4、本体1の長辺側が着用時に着用者の腰側に配される腰側部5となっている。
【0015】
又、本体1の肌面側3の両側に本体1の長手方向の両側縁が肌面側3に屈曲され、両側縁の腰側部5側は更に内側に折り込まれて二重の積層部10に形成されている。
そして、腹側部の屈曲端縁6及び腰側部の屈曲端縁7は本体1の肌面側3に固着され、本体1の肌面側3の両側に両側縁が開口したポケット8が外表面側2と連続して形成されている。固着は接着剤等による接着や縫糸16による縫着等の公知の固着手段により行われる。
【0016】
ポケット8は腹側部4から腰側部5に亘って全長に形成されるが、ポケット8の深さは全長に亘って同一でもよいが、腹側部4より腰側部5に向け徐々に深くした方が排便に対応し易いものとなり好適である。
【0017】
11はポケット8の開口縁9の略中央部に開口縁9に沿って設けた弾性部材12により伸縮可能に形成されたギャザーであり、着用者の鼠蹊部にフィットする構成となっている。
これにより、開口縁9は弾性部材12の収縮力により立ち上がり、本体1は長手方向に湾曲する。
【0018】
又、開口縁9の立ち上がりは両端部から弾性部材12が存在する略中央部に向け徐々に高くなっていると共に、ポケット8は本体1の外表面側2と連続して肌面側3に屈曲して形成されているため、本体1が巾方向にも湾曲し、本体1の肌面側3の両側を覆うように立ち上がる。
【0019】
又、本体1の腰側部5の外表面側2の両側に面ファスナー13を設けた帯体14が取り付けられ、この面ファスナー13と使用時に貼り付けられる面ファスナー15が腹側部4の外表面側2に取り付けられている。尚、この面ファスナー13、15及び帯体14を設けずに使用しても良い。
以上、おむつの構成について説明したが、おむつカバーの構成はおむつと同様につき省略する。
【0020】
尚、おむつの素材としては、従来のおむつのような液透過性の不織布シート等でもよく、或いは外表面側を液不透過性シート、肌面側を液透過性シートとした不織布の積層シートとしてもよい。
又、おむつカバーの素材としては、通気・撥水性を有する不織布シート等を使用する。
【0021】
以上、本考案を実施形態に基づき具体的に説明したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではない。
【0022】
【考案の効果】
本考案に係るおむつ及びおむつカバーによれば、本体が股下部を包み込む形状となるため、着用し易いと共に包容力があり、男性の場合は局所も包み込まれ、尿とりパッドで三角に包む必要がないので手間が省ける。
又、ポケットの開口縁が本体の肌面側の両側を覆うように立ち上がっているので、鼠蹊部への密着性が良く、かつ包み込まれるので容量も大きくなり、排泄物の横漏れが防止され、したがって下着やスボン等が汚れないので、介護者の労力も軽減される。
【0023】
更に、弾性部材はポケットの開口縁の略中央部のみで、その前後は存在しないので内股への当たりが柔らかく、着用感が良いと共に略中央部の前後の開口縁は略中央部よりも低いが立ち上がっているので、この部分からの排泄物の漏れも防止されると共に、ポケットの腰側部側の積層部により、ポケットは浮き上がって排泄物を包み込み易くなると共に、積層部は厚くなるので腰部への密着性も良くなり、この部分からの排泄物の漏れも防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】本考案の一実施の形態を示す断面図である。
【図3】本考案のポケット形成時の本体の正面図である。
【図4】図3の切断部端面図である。
【符号の説明】
1 本体
2 外表面側
3 肌面側
4 腹側部
5 腰側部
6 腹側部の屈曲端縁
7 腰側部の屈曲端縁
8 ポケット
9 開口縁
10 積層部
11 ギャザー
12 弾性部材
13、15 面ファスナー
14 帯体
16 縫糸

Claims (2)

  1. 一方の面を外表面側とし、他方の面を肌面側とした展開状態で縦長の略台形状の本体の短辺側が腹側部とされると共に、長辺側が腰側部とされ、本体の肌面側の両側に、本体の両側縁が肌面側に屈曲され、この屈曲部の腹側部の屈曲端縁及び腰側部の屈曲端縁がそれぞれ本体の肌面側に固着されたポケットが、本体の外表面側と連続して形成され、このポケットの開口縁の略中央部に弾性部材により伸縮可能なギャザーが形成されると共に、ポケットの腰側部側の開口縁の内側に積層部が形成され、前記開口縁が両端部より中央部に向けて徐々に本体の肌面側の両側を覆うように立ち上がっていると共に、本体が長手方向及び巾方向に肌面側に湾曲していることを特徴とするおむつ。
  2. 一方の面を外表面側とし、他方の面を肌面側とした展開状態で縦長の略台形状の本体の短辺側が腹側部とされると共に、長辺側が腰側部とされ、本体の肌面側の両側に、本体の両側縁が肌面側に屈曲され、この屈曲部の腹側部の屈曲端縁及び腰側部の屈曲端縁がそれぞれ本体の肌面側に固着されたポケットが、本体の外表面側と連続して形成され、このポケットの開口縁の略中央部に弾性部材により伸縮可能なギャザーが形成されると共に、ポケットの腰側部側の開口縁の内側に積層部が形成され、前記開口縁が両端部より中央部に向けて徐々に本体の肌面側の両側を覆うように立ち上がっていると共に、本体が長手方向及び巾方向に肌面側に湾曲していることを特徴とするおむつカバー。
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