JP5064982B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、男性用の使い捨ておむつや尿とりパッド等の吸収性物品に関する。
肌当接面を構成する表面シート、非肌当接面を構成する裏面シート、及びこれら両シート間に配置される縦長の吸収体を具備し、着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部を長手方向に有している吸収性物品は公知である。このような吸収性物品は、例えば特許文献1〜3に記載されている。
特許文献1には、男性用のパンツ型の使い捨ておむつが記載されている。この使い捨ておむつにおいては、互いに並行して縦方向へ延びる第1伸縮性弾性部材が、吸液性部材(吸収体)の胴周り方向の寸法を二分する縦中心線と該吸液性部材の両側縁との間に配置され、表面シート及び裏面シートと前記吸液性部材とのうちの少なくとも該吸収性部材に伸長状態で取り付けられ、前記吸収性部材の前記第1弾性部材の間に延びる領域が、該第1弾性部材の収縮によって肌非当接側へ向かって凸型に変形し、この変形領域がペニス収容部を形成する。
また、特許文献2には、長手方向左右両側部に立体ガード弾性部材を有する一対の立体ガードを具備する吸収性物品において、該立体ガード弾性部材が、その長手方向の中間部分が、吸収体の裏面側に位置するように配されている吸収性物品が記載されている。
また、特許文献3には、腹側部と股下部との間に位置する股下部の股間部に、吸液性コア(吸収体)を介在させず表面シートと裏面シートとからなる凹陥領域と、該凹陥領域の周縁の内側近傍にて表面シートと裏面シートの間に設けられ該周縁の形状に沿って該凹陥領域を囲周する凹陥領域弾性体とを有する使い捨ておむつが記載されている。この使い捨ておむつは、前記凹陥領域に、別途用意した吸液性パッドを嵌め込んで使用する。
しかし、特許文献1及び2に記載の吸収性物品は、前記弾性部材によって包囲されている領域が、他の領域に比して厚みが薄くなっていないため、該領域に、男性器の陰茎及び陰嚢の両部分を収容可能な大きさを有する凹部が形成され難い。このため、特許文献1及び2に記載の吸収性物品は、着用時に着用者のペニスが吸収性物品の内部で自由に動いてしまい、ペニスの位置によっては排泄された尿が、レッグ開口部等から肌を伝って外部に漏れ出すおそれがある。
また、特許文献1及び2に記載の吸収性物品は、着用者の男性器の収容領域に、吸収体の構成部材であるパルプ繊維が多量に配されているため、該収容領域において、吸収体に一旦吸収された液が表面シート側に戻る、いわゆる液戻りが発生するおそれがあり、これにより、肌がかぶれるおそれがある。
また、特許文献3に記載の吸収性物品は、前記凹陥領域の周縁の内側近傍に配された前記凹陥領域弾性体によって、別体の吸液性パッドを安定保持するようになされたものであり、着用者の男性器の保持性や肌のかぶれ等については特に考慮されていない。
特開2003−38554号公報 特開2000−300604号公報 特開2003−116910号公報
従って本発明の目的は、着用時に男性器を所定領域に保持することができ、漏れや肌のかぶれを生じ難い吸収性物品を提供することにある。
本発明は、肌当接面を構成する表面シート、非肌当接面を構成する裏面シート、及びこれら両シート間に配置され且つ親水性繊維を主として含む上層吸収体と吸水性ポリマーを含む下層吸収体との2層を含んで構成される縦長の吸収構造体を具備し、着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部を長手方向に有している吸収性物品であって、前記上層吸収体が実質的に存在しておらず且つ周辺部よりも厚み方向に凹んだ凹部が、前記吸収性物品を長手方向に二分する仮想中央線よりも前記腹側部側における前記吸収構造体の配置領域の前記肌当接面に、該仮想中央線を跨いで形成されており、該凹部は、男性器の陰茎及び陰嚢の両部分を収容可能な大きさを有しており、前記凹部の周縁の外側近傍に、伸長状態の弾性部材が、該凹部を包囲するように平面視で実質的に環を描いて配されている吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明によれば、着用時に男性器を所定領域に保持することができ、着用時に着用者の陰茎が吸収性物品の内部で自由に動くことがなく、また、排泄された液が吸水性ポリマーを含む下層吸収体によってすばやく吸収されるため、液が着用者側へ戻ることを防ぐことが可能であり、排泄された液が着用者の肌を伝って外部に漏れるおそれがなく、肌のかぶれを生じ難い。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態である使い捨ておむつに基づき図面を参照しながら説明する。
第1実施形態の使い捨ておむつ1は、図1及び図2に示すように、肌当接面を構成する液透過性の表面シート2、非肌当接面を構成する液不透過性ないし撥水性(以下、これらを総称して液不透過性という)の裏面シート3、及びこれら両シート2,3間に配置され且つ上層吸収体41と下層吸収体42との2層を含んで構成される縦長の吸収構造体4を具備している展開型の使い捨ておむつである。
尚、本明細書において、肌当接面は、おむつ着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面は、おむつ着用時に下着側(着用者の肌側とは反対側)に向けられる面である。
第1実施形態のおむつ1は、図1に示すように、実質的に縦長に形成されており、着用者の腹側に配される腹側部A及び背側に配される背側部Bを長手方向に有している。腹側部Aと背側部Bとの間(おむつ1の長手方向中央部)は、着用時に着用者の股下に位置する股下部Cとなっている。腹側部A、股下部C及び背側部Bは、おむつ1を長手方向に沿って三分割した各々の領域をさす(図1参照)。尚、本明細書において単に「腹側」、「背側」と言った場合は着用者の腹側、背側に位置することを指し、腹側部A、背側部Bに限定される意味ではない。
尚、本明細書において、長手方向は、特に断らない限り、縦長の吸収構造体4(おむつ1)の長辺に沿う方向であり、幅方向は、該長手方向と直交する方向である。
第1実施形態のおむつ1は、股下部Cの長手方向両側縁が円弧状に湾曲しており、全体として平面視で長手方向中央部が内方に括れた砂時計状の形状となっている。表面シート2及び裏面シート3は、平面視でおむつ1の外形形状に一致する砂時計状の外形を有している。吸収構造体4は、平面視で矩形形状の外形を有しており、その長手方向をおむつ1の長手方向に一致させて該おむつ1の幅方向中央部に配されている。表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、吸収構造体4の長手方向及び幅方向両端縁それぞれから外方に延出しており、それらの延出部において互いに接着剤やヒートシール等の所定の接合手段により接合されている。表面シート2と吸収構造体4との間、及び吸収構造体4と裏面シート3との間は、何れもホットメルト粘着剤等の接合手段により接合されている。
第1実施形態における吸収構造体4は、上層吸収体41及び下層吸収体42に加えて、これら両吸収体41,42の積層体の略全体を被覆する液透過性の被覆シート43を含んでいる。被覆シート43は、不織布や紙、ティッシュペーパー等からなる。被覆シート43と吸収体41及び42それぞれとの間は、所定部位においてホットメルト粘着剤等の接合手段により接合されていても良い。
上層吸収体41は表面シート2寄りに、下層吸収体42は裏面シート3寄りに、それぞれ位置しており、両吸収体41,42は何れも液保持性を有している。
上層吸収体41は、親水性繊維としてのパルプ繊維を主として含んでいる。「親水性繊維を主として含む上層吸収体」とは、上層吸収体41中に親水性繊維が該上層吸収体41の全質量の70質量%以上含まれることを意味する。上層吸収体41中における親水性繊維の含有量は、好ましくは90質量%以上、更に好ましくは100質量%であり、上層吸収体41は親水性繊維のみで構成されていることが最も好ましい。
上層吸収体41の無荷重下における厚みは、好ましくは1〜20mm、更に好ましくは5〜15mmである。
上層吸収体41の坪量は、好ましくは50〜300g/m2、更に好ましくは80〜250g/m2である。
上層吸収体41に主材料として含まれる親水性繊維としては、パルプ繊維や、その他種々の親水性を有し且つ尿を吸収できる繊維状物を特に制限無く用いることができる。また、上層吸収体41は、親水性繊維に加えて吸水性ポリマーを含んでいても良い。上層吸収体41を構成する吸水性ポリマーとしては、この種の吸収性物品において通常用いられているものを特に制限無く用いることができる。
下層吸収体42は、上層吸収体41と同様に平面視で矩形形状の外形を有しており、上層吸収体41と平面視で略同じ縦横寸法を有し、上層吸収体41の非肌当接面上に重ねて配されて、後述する凹部5の形成領域を除く、上層吸収体41の非肌当接面の全面を被覆している。
下層吸収体42の無荷重下における厚みは、好ましくは0.2〜13mm、更に好ましくは0.8〜8mmである。
下層吸収体42の坪量は、好ましくは30〜350g/m2、更に好ましくは50〜250g/m2である。
下層吸収体42は、吸水性ポリマーを含んでいる。下層吸収体42を構成する吸水性ポリマーとしては、この種の吸収性物品において通常用いられているものを特に制限無く用いることができる。下層吸収体42における吸水性ポリマーの分布量は、好ましくは10〜300g/m2、特に好ましくは50〜250g/m2、更に好ましくは80〜200g/m2である。吸水性ポリマーは下層吸収体42の全域に均一に分布していることが好ましい。
第1実施形態における下層吸収体42は、相対向する2枚のシート材間に前記吸水性ポリマーが配置されて構成されている。下層吸収体42を構成するシート材としては、親水性の不織布等を用いることができ、例えば、エアスルー不織布、エアレイド不織布、サクションヒートボンド不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、ケミカルボンド不織布等が挙げられる。
下層吸収体42を構成する1枚のシート材の坪量は、好ましくは5〜50g/m2、更に好ましくは10〜30g/m2である。
第1実施形態のおむつ1においては、図1及び図2に示すように、下層吸収体42は存在しているが上層吸収体41は実質的に存在しておらず且つ周辺部よりも厚み方向に凹んだ凹部5が、おむつ1を長手方向に二分する仮想中央線CLよりも腹側部A側における吸収構造体4の配置領域の肌当接面(表面シート2側)に、該仮想中央線CLを跨いで形成されている。凹部5は、図3に示すように、男性器の陰茎S1及び陰嚢S2の両部分を収容可能な大きさを有している。第1実施形態における凹部5は、図1に示すように、平面視で楕円形形状を有し、その長軸方向をおむつ1の長手方向に一致させて該おむつ1の幅方向中央部に配されている。尚、「上層吸収体が実質的に存在していない」とは、凹部5における上層吸収体41の存在量(坪量)が0g/m2の場合が最も好ましいが、それのみならず、凹部5に上層吸収体41が、例えば製造工程上凹部5周囲に存在する上層吸収体由来の親水性繊維が凹部に入り込む等の要因によって少量(好ましくは5g/m2以下)存在している場合を含む意味である。
このように、男性器が収容される凹部5が、おむつ1の長手方向中央部(仮想中央線CL)より腹側部A側に偏倚した部位に仮想中央線CLを跨いで形成されていることにより、該凹部5によって男性器全体(陰茎S1及び陰嚢S2)をしっかりと保持することが可能となり、これにより、おむつ1の着用中に陰茎S1が該おむつ1の内部で自由に動いたり、排泄された液が着用者の肌を伝って外部に漏れ出しても防止できる
凹部5における仮想中央線CLよりも背側部B側に位置している部位(図1中、斜線を付した部分)の長手方向に沿った長さL1は、好ましくは5〜80mm、更に好ましくは10〜50mmである。
また、男性器が収容される凹部5に、親水性繊維を主として含む上層吸収体41が存在しておらず、且つ吸水性ポリマーを含む下層吸収体42が存在していることにより、該凹部5においていわゆる液戻りが発生することが抑制されるため、排泄された尿等によって着用者の男性器がかぶれることが防止される。
凹部5の大きさは、着用者に圧迫感を与えずに男性器全体をしっかりと保持する観点から、長手方向に沿った最大長さR1(図1参照)が、好ましくは150〜250mm、更に好ましくは180〜230mmであり、幅方向に沿った最大長さR2(図1参照)が、好ましくは50〜200mm、更に好ましくは100〜180mmである。
また、同様の観点から、凹部5の深さD1(図2参照)は、好ましくは0.2〜10mm、更に好ましくは0.5〜8mmである。
前記最大長さR1、R2及び深さD1は、何れも、おむつ1を図1に示す如く展開した状態(各弾性部材を伸長させておむつ1を面状に広げた状態)で測定される。
凹部5の周縁5aの外側近傍には、伸長状態の弾性部材6が、該凹部5を包囲するように平面視で実質的に環を描いて配されており、該弾性部材6によって環61が形成されている。
第1実施形態においては、図2に示すように、2本の弾性部材6,6が、裏面シート3と吸収構造体4との間に配され且つ伸長状態でホットメルト接着剤により接着されている。2本の弾性部材6,6は、おむつ1(吸収構造体4)の幅方向中央部の2箇所において交差して交点6X,6Yを形成している。これら2つの交点6X,6Yのうち、一方の交点6Xは、仮想中央線CLよりも腹側部A側に位置し、他方の交点6Yは、仮想中央線CLよりも背側部B側に位置している。
このように、凹部5を包囲するように実質的に環状に配された伸長状態の弾性部材6が存在することにより、凹部5の開口が絞られて該凹部5内にポケット部が形成されるため、男性器が該ポケット部内においてより安定的に保持されるようになる。
また、弾性部材6が凹部5の周縁5aの外側に配されているため、該弾性部材6が、凹部5に収容されている男性器と接触するおそれがなく、おむつ着用者に不快感を与えるおそれがない。
弾性部材6と周縁5aとの間の間隔P1(図1参照)は、好ましくは5〜80mm、更に好ましくは15〜35mmである。この間隔P1は、凹部5の全周に亘って一定である必要は無い。
弾性部材6は、凹部5に収容される男性器と凹部5の外側の吸収構造体4との隙間を無くし、男性器と凹部5の周縁5aの外側に位置する吸収構造体4とを密着させる観点から、伸長率が30〜200%、特に80〜150%に伸長された状態で配されていることが好ましい。該伸長率は、下記測定方法により測定される。
<弾性部材の伸長率の測定方法>
測定対象の吸収性物品(おむつ)を、室温下、その非肌当接面側(裏面シート側)を上にして平坦な面上に自然状態で載置する。凹部5の周縁5aにおける吸収性物品長手方向の一端側及び他端側それぞれに最も近接する2点(図1中、符号P,Qで示す)それぞれを通る、吸収性物品幅方向と平行な2本の仮想直線(図1中、符号T1,T2で示す)と、凹部5を包囲するように配されている弾性部材6との交点(図1中、符号X1,X2で示す)に印を付ける。自然状態の吸収性物品の交点X1から交点X2までの弾性部材6に沿った長さを測定し、これを自然状態の弾性部材の長さとする。
次いで、吸収性物品を図1に示す如く面状に広げ、弾性部材6を含む各種弾性部材が伸びきった状態で固定し、この状態で交点X1から交点X2までの弾性部材6に沿った長さを測定し、これを伸長状態の弾性部材の長さとする。
こうして求めた弾性部材6の自然状態及び伸長状態それぞれの弾性部材の長さから、下記式により、目的とする弾性部材の伸長率を算出する。
弾性部材の伸長率(%)=〔{(伸長状態の弾性部材の長さ)−(自然状態の弾性部材の長さ)}/(自然状態の弾性部材の長さ)〕×100
第1実施形態においては、弾性部材6が、該弾性部材6によって形成されている環61における、仮想中央線CLよりも背側部B側に位置する一点(交点6Y)を起点として、平面視で吸収構造体4の腹側部A側の長手方向端縁4aに向かって凸となるように実質的に弧を描いて延びている。より具体的には、凹部5を包囲する環61を形成している2本の弾性部材6,6は、仮想中央線CLよりも背側部B側の幅方向中央部に位置する、これら2本の弾性部材の交点6Yを起点として、平面視で吸収構造体4の腹側部A側の長手方向端縁4aに向かって凸の弧(U字)62を描いて延びている。第1実施形態における弧62の両端部は、何れも吸収構造体4の背側部B側の長手方向端縁4bの近傍に達している。
このように、仮想中央線CLよりも背側部B側における裏面シート3と吸収構造体4との間に、伸長状態の弾性部材6が、平面視で腹側部A側に凸の弧状(U字状)に配されていることにより、おむつ1の着用中に、この弧62に沿って吸収構造体4が表面シート2側に隆起し、これにより、該隆起部分に対応する肌当接面(表面シート2側)が弧状(U字状)に隆起して、この隆起した弧状部分の内側に肌当接面側に凹のポケット部(図示せず)が形成される。このポケット部は、着用者のそけい部に沿って形成されており、着用者が排泄した便を捕捉・保持することができるため、おむつ1全体として漏れ防止性がより一層向上する。
弾性部材6によって形成されている弧(U字)62における吸収構造体4の長手方向に沿った最大長さをL2(図1参照)、吸収構造体4の長手方向に沿った最大長さをL3とした場合、L2とL3との比(L2/L3)は、好ましくは0.14〜0.38、更に好ましくは0.21〜0.32である。
また、弧(U字)62における吸収構造体4の幅方向に沿った最大長さをL4(図1参照)、吸収構造体4の幅方向に沿った最大長さをL5とした場合、L4とL5との比(L4/L5)は、好ましくは0.63〜0.77、更に好ましくは0.57〜0.66である。
第1実施形態のおむつ1について更に説明する。
おむつ1の長手方向左右両側部それぞれには、1本又は複数本のレッグ弾性部材7(本実施形態では2本)が略直線状に伸長状態で配されている。レッグ弾性部材7は、吸収構造体4の幅方向外方において、表面シート2と裏面シート3との間に挟持固定されており、これによってレッグギャザーが形成されている。レッグ弾性部材7は、糸状の形態を有し、おむつ1の長手方向に沿って、腹側部Aと背側部Bとの間に亘って配設されている。
背側部Bの長手方向左右両側縁部には二対のファスニングテープ8が設けられている。より具体的には、背側部Aの長手方向左右両側部それぞれには、吸収構造体4の幅方向端縁部から幅方向外方に延出するサイドフラップ9が形成されており、各サイドフラップ9に、ファスニングテープ8が幅方向外方に延出して取り付けられている。ファスニングテープ8には、メカニカルファスナーのフック部材(図示せず)が取り付けられている。このフック部材としては当該技術分野において公知のものを特に制限なく用いることができる。尚、腹側部Aの長手方向左右両側部にも、それぞれ幅方向外方に延出するサイドフラップ9が形成されている。
また、腹側部Aの非肌当接面上には、おむつの長手方向端縁に沿って、ファスニングテープ8止着用のランディングテープ(図示せず)が貼付されており、ファスニングテープ8に取り付けられた前記フック部材と係合可能になしてある。
第1実施形態のおむつ1における各部の形成材料について説明すると、表面シート2、裏面シート3、弾性部材6としては、それぞれ、従来のこの種の吸収性物品において用いられているものを特に制限なく用いることができる。表面シート2としては、例えば不織布や開孔フィルム等の各種液透過性のシート材を用いることができる。裏面シート3としては、例えば透湿性を有しない樹脂フィルムや、微細孔を有し透湿性を有する樹脂フィルム、撥水不織布等の不織布、あるいはこれらを適宜貼り合わせてなる複合シート等を用いることができる。弾性部材6、7の構成材料としては、例えばポリオレフィン類、ポリウレタン類及びこれらの共重合体、又は天然ゴム等からなる弾性材料等を用いることができる。
第1実施形態のおむつ1は、この種の展開型の使い捨ておむつと同様に使用することができる。
第1実施形態のおむつ1は、凹部5が、上述したように仮想中央線CLとの関係で適切な位置に形成され且つ男性器全体を収容可能な大きさを有しているため、図3に示すように、該凹部5内で男性器全体(陰茎S1及び陰嚢S2)をしっかりと保持することができる。このため、第1実施形態のおむつ1においては、着用中に陰茎S1を凹部5内にとどめておくことができ、尿の排泄位置が常に表面シート2と接しているため、排泄された尿を吸収構造体4でしっかりと吸収することができ、尿が着用者の肌を伝って外部に漏れ出す等の不都合を防止できる。
また、第1実施形態のおむつ1においては、凹部5にパルプのような親水性繊維を主として含む上層吸収体41が実質的に存在しておらず、しかも吸水性ポリマーを含む下層吸収体42が存在するため、例えば特許文献1に記載のおむつのように、男性器が収容される凹部に吸液性コアが存在している場合に比して、該凹部5にいわゆる液戻りが発生するおそれが少なく、液戻りに起因する男性器の肌のかぶれを起こし難い。
また、上述したように、凹部5を包囲する弾性部材6が背側部B側にも平面視でU字状に伸長状態で配されていることにより、おむつ1の着用中において、肌当接面(表面シート2側)におけるこのU字の内側に、排泄された便を捕捉・保持し得る、該肌当接面側に凹のポケット部が形成されるため、おむつ1は、尿のみならず、便にも対応することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。以下の実施形態については、上述した第1実施形態の使い捨ておむつと異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第1実施形態の使い捨ておむつについての説明が適宜適用される。
図4には、本発明の第2実施形態の使い捨ておむつが示されている。第2実施形態の使い捨ておむつ1は、凹部5に加えて、第2の凹部10を有している。即ち、第2実施形態の使い捨ておむつ1においては、上層吸収体41が実質的に存在しておらず且つ周辺部よりも厚み方向に凹んだ第2の凹部10が、仮想中央線CLより背側部B側における吸収構造体4の配置領域の肌当接面(表面シート2側)で、弾性部材6によって形成されている弧62の内側近傍に形成されている。
また、第2実施形態における弧62の両端部は、何れも股下部C内あるいは股下部Cと背側部Bとの境界近傍に位置しており、第1実施形態における弧62のように、吸収構造体4の背側部B側の長手方向端縁4bの近傍には達していない。
第2の凹部10は、主として、着用者が排泄した便を捕捉・保持するポケット部として機能するもので、図4に示すように、平面視で楕円形形状を有し、その長軸方向をおむつ1の長手方向に一致させて該おむつ1の幅方向中央部に配されている。第2の凹部10には、凹部5と同様に、上層吸収体41が配されていない代わりに、下層吸収体42が配されている
弾性部材6と第2の凹部10の周縁10aとの間の間隔P2は、好ましくは0〜80mm、更に好ましくは15〜35mmである。この間隔P2は一定である必要は無い。
第2の凹部10の大きさは、着用者が排泄した便を補足・保持するポケット部として凹部10が充分に機能するようにさせる観点から、おむつ1(吸収構造体4)の長手方向に沿った最大長さR3が、好ましくは100〜230mm、更に好ましくは130〜200mmであり、おむつ1(吸収構造体4)の幅方向に沿った最大長さR4が、好ましくは100〜220mm、更に好ましくは130〜180mmである。
また、同様の観点から、第2の凹部10の深さD2(図示せず)は、好ましくは0.2〜10mm、更に好ましくは0.5〜8mmである。
前記最大長さR3、R4及び深さD2は、何れも、おむつ1を図1に示す如く展開した状態(各弾性部材を伸長させておむつ1を面状に広げた状態)で測定される。
第2実施形態のおむつ1は、第1実施形態と同様に使用することができ、第1実施形態と同様の効果を奏する。特に、第2実施形態のおむつ1は、第2の凹部10が形成されているため、便の漏れ防止性に優れている。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば、凹部5及び第2の凹部10には、上層吸収体41のみならず、下層吸収体42も実質的に存在していなくても良い。凹部5,10において、上層吸収体41及び下層吸収体42が存在していなくても、凹部5,10の周囲に位置する下層吸収体42により、実用上充分な吸収性能を維持することが可能である。尚、ここでいう「下層吸収体が実質的に存在していない」とは、上述した上層吸収体についての「実質的に存在していない」と同じ意味である。
また、下層吸収体42は、上述した、相対向する2枚のシート材間に吸水性ポリマーが配置された構成に限定されず、吸水性ポリマーのみから構成されていても良い。
また、凹部5及び第2の凹部10の平面視における形状は、図1及び図4に示す如き縦長の楕円形形状に限定されず、円形形状、扇形形状、多角形形状、半円形状等でも良い。また、凹部5と第2の凹部10とは、同形状で同寸法でも良く、形状及び/又は寸法が異なっていても良い。
また、おむつ1は、その長手方向左右両側部それぞれの肌当接面側(表面シート2側)に、着用時に着用者の肌に向かって起立する立体ガードを具備していても良い。
また、前記実施形態では、本発明の吸収性物品の適用例の一つとしていわゆる展開型の使い捨ておむつを挙げたが、予めパンツ型に成形されたパンツ型の使い捨ておむつの他、尿とりパッド(失禁パッド)等にも適用することができる。
前述した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態としての展開型の使い捨ておむつの展開状態の肌当接面側(表面シート側)を示す平面図である。 図2は、図1の符号CLで示す仮想中央線における断面を模式的に示す横断面図である。 図3は、図1に示す使い捨ておむつの着用状態において、図1のI−I線断面を模式的に示す縦断面図である。 図4は、本発明の吸収性物品の他の実施形態としての展開型の使い捨ておむつを示す図1相当図である。
符号の説明
1 使い捨ておむつ(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収構造体
41 上層吸収体
42 下層吸収体
4a 吸収体の腹側部側の長手方向端縁
4b 吸収体の背側部側の長手方向端縁
5 凹部
5a 凹部の周縁
6 弾性部材
7 レッグ弾性部材
8 ファスニングテープ
9 サイドフラップ
10 第2の凹部
10a 第2の凹部の周縁
61 弾性部材によって形成されている環
62 弾性部材によって形成されている弧(U字)
A 腹側部
B 背側部
C 股下部

Claims (2)

  1. 肌当接面を構成する表面シート、非肌当接面を構成する裏面シート、及びこれら両シート間に配置され且つ親水性繊維を主として含む上層吸収体と吸水性ポリマーを含む下層吸収体との2層を含んで構成される縦長の吸収構造体を具備し、着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部を長手方向に有している吸収性物品であって、
    前記上層吸収体は、前記親水性繊維としてパルプ繊維を70質量%以上含んでおり、前記下層吸収体における前記吸水性ポリマーの分布量は10〜300g/m 2 であり、
    前記上層吸収体が実質的に存在しておらず且つ周辺部よりも厚み方向に凹んだ凹部が、前記吸収性物品を長手方向に二分する仮想中央線よりも前記腹側部側における前記吸収構造体の配置領域の前記肌当接面に、該仮想中央線を跨いで形成されており、該凹部は、男性器の陰茎及び陰嚢の両部分を収容可能な大きさを有しており、
    前記凹部の周縁の外側近傍に、伸長状態の弾性部材が、該凹部を包囲するように平面視で実質的に環を描いて配されており、
    前記弾性部材は、前記裏面シートと前記吸収構造体との間に配され、該弾性部材と前記凹部の周縁との間の平面視における間隔は15〜35mmであり、
    前記弾性部材が、該弾性部材によって形成されている前記環における、前記仮想中央線よりも前記背側部側に位置する一点を起点として、平面視で前記吸収構造体の前記腹側部側の長手方向端縁に向かって凸となるように実質的に弧を描いて延びている吸収性物品。
  2. 前記上層吸収体が実質的に存在しておらず且つ周辺部よりも厚み方向に凹んだ第2の凹部が、前記仮想中央線よりも前記背側部側における前記吸収構造体の配置領域の前記肌当接面で、前記弾性部材によって形成されている前記弧の内側近傍に形成されている請求項記載の吸収性物品。
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