JP3098665U - 菱形金網構体及び金網フェンス - Google Patents
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Abstract
【課題】菱形金網の取り扱いを簡便にして、フェンスなどの施工性を良好にする張線付菱形金網構体の提供。
【解決手段】菱形金網10の幅方向最端の列線係合部10cの網目12に高張力線(張線)20を挿通して列線係合部10cに近付け、列線係合部10cから外方に延在する一対の列線端末11cを張線側にナックル加工して高張力線20を保持する閉ループ状の張線保持部11dを形成して菱形金網構体30と成す。菱形金網構体30を巻回して梱包した梱包構体とし、この梱包を解くと高張力線20が菱形金網10の自力展開を助長して菱形金網構体30が自力で大きく展開し、展開後の菱形金網10の形状を高張力線20が安定したものにする。
【選択図】 図1
【解決手段】菱形金網10の幅方向最端の列線係合部10cの網目12に高張力線(張線)20を挿通して列線係合部10cに近付け、列線係合部10cから外方に延在する一対の列線端末11cを張線側にナックル加工して高張力線20を保持する閉ループ状の張線保持部11dを形成して菱形金網構体30と成す。菱形金網構体30を巻回して梱包した梱包構体とし、この梱包を解くと高張力線20が菱形金網10の自力展開を助長して菱形金網構体30が自力で大きく展開し、展開後の菱形金網10の形状を高張力線20が安定したものにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、安全金網や防犯金網、落石防護柵用金網などに使用される菱形金網の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄線をラセン状及びジグザグ状に屈曲成形した複数本の列線を金網長さ方向に一連に連係させた菱形金網は、衝撃吸収力や耐食性、現場での施工性に優れることから、運動場や駐車場の金網フェンスなどに賞用されている。菱形金網を使用したフェンスの施工は、地上に立設した複数の支柱間に山形鋼材製の胴縁を架設して骨組みしてから、支柱と胴縁に菱形金網を取付けることで行われる。菱形金網と胴縁の連結構造は、菱形金網の幅方向最端の網目を胴縁にビス止めする構造、網目を胴縁に突設した係止爪に引掛ける構造(例えば、特許文献1参照)、フェンス施工現場で菱形金網の幅方向最端の網目に張線を挿通して、この張線を胴縁の係止爪に引掛ける構造が通常である。網目に張線を挿通する菱形金網の具体例を図9及び図10に示す。
【0003】
図9(A)は、図示しない支柱間に水平に架設された山形鋼材の胴縁1に菱形金網10の上部を張線20を介して取付けた金網フェンスの一部を示している。胴縁1は、支柱の上下両端部に一対が設置され、図9(A)には支柱上部に設置された胴縁1が示される。この胴縁1は、図9(B)に示すように鉛直な縦板部1aと水平な横板部1bを有し、縦板部1aの裏面の複数箇所に金網取付用係止爪1cが突設される。係止爪1cは、縦板部1aを部分的に切起した上向きのL形金属片である。
【0004】
菱形金網10は、ラセン状及びジグザグ状に屈曲成形した多数本の列線11を、互いに屈曲部同士を係合させて金網長さ方向に一連に連係させたもので、工場生産される。列線11は、亜鉛めっき鉄線やこの鉄線を着色塗装した鉄線、塩化ビニル被覆した鉄線などである。菱形金網10の幅方向(図9で上下方向)最端の複数の列線係合部10aが金網長さ方向(図9の左右方向)にほぼ同じピッチで一連に並ぶ。図9に示される列線係合部10aは水平ナックル型(半ナックル型)で、各列線係合部10aから金網幅方向外方に延在した一対の列線端末11aを互いに180°反対の水平方向にナックル加工している。
【0005】
工場生産された所定の長さの菱形金網10は、金網長さ方向に巻回され、梱包されて出荷される。梱包された菱形金網10がフェンス支柱のある施工現場に持ち込まれ、梱包が解かれて菱形金網10が金網長さ方向に手作業で展開される。この後、幅方向最端で一連に並ぶ列線係合部10aの網目12に張線20が手作業で挿通される。張線20は列線と同様な亜鉛めっき鉄線で、この張線20の挿通作業は、菱形金網10の幅方向両端でそれぞれ行われる。菱形金網10を胴縁1の下方に運び、一方の張線20を菱形金網10の上端部と共に持ち上げて胴縁1の係止爪1cに引掛ける。
【0006】
図10(A)、(B)に示されるフェンスは、完全ナックル型の菱形金網10を使用したものである。この菱形金網10は、金網幅方向最端の列線係合部10bにおける一対の列線端末11bを同じ列線側に略180°まで折り返して完全ナックル加工している。工場生産されて梱包された菱形金網10を現場に運び、梱包を解いて幅方向両端の網目12に張線20を手作業で挿通する。その後、菱形金網10を胴縁1まで持ち上げて、張線20を胴縁1の係止爪1cに引掛ける。
【0007】
【特許文献1】
実開昭62−11964号公報(第3図、第4図)
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
図9と図10の菱形金網は、張線を利用することでフェンス用胴縁への取付作業が簡便となり、能率よく行うことができるが、胴縁に取付ける前に行われる手作業による菱形金網への張線挿通作業が多くの手間を要して能率が悪い。また、菱形金網と張線を別々に保管し、作業現場に運搬するといったフェンス構成部品の保守管理が必要であり、この保守管理が煩わしい。
【0009】
また、図9の水平ナックル型菱形金網10の場合、張線20から水平ナックル型列線係合部10aまでの平均的な距離L1が小さく設定でき、その分、胴縁1の縦板部1aの幅を小さくすることが可能となる。しかし、水平ナックル型列線係合部10aにおける列線間の結束が弱くて外れやすく、列線同士がずれて修正を必要とする場合がある。また、水平ナックル型菱形金網10は、金網長さ方向に巻回されて梱包され、複数の同じ金網梱包構体が段積みされて保管され、フェンスの作業現場まで運搬されて梱包が解かれるが、運搬や梱包解除のときに水平ナックル型列線係合部10aから横に突出する列線端末11aが他の列線と絡んで他の金網を傷付けたり、梱包を解いて菱形金網を手動で展開するときに展開作業の邪魔をすることがある。
【0010】
図10の完全ナックル型菱形金網10は、上述した水平ナックル型列線端末による結束力不足や絡みによる問題はない。ところが、図10(A)に示すように列線係合部10bの完全ナックル加工した列線端末11bの先端に張線20が係止するため、張線20から列線係合部10bまでの平均的な距離L2が大きくなり、その分、胴縁1の縦板部1aの幅を大きめに設定しなければならない。すなわち、列線係合部10bから延在する一対の列線端末11bは、図示しない専用ナックル加工機で完全ナックル加工されるために、一対の各々が図10(A)の紙面手前側の同じ方向に180°折り返し折曲されて、一対の列線端末11bの必ず一方の先端に張線20が当接することになり、距離L2を小さくすることが事実上できない。
【0011】
本考案の目的とするところは、菱形金網の取り扱いを簡便にしてフェンスなどの施工性を良好にすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本考案は、幅方向最端で一連に並ぶ複数の列線係合部10cの各々から金網幅方向外方に略V字状に延在する一対の列線端末11cを金網幅方向内方に曲げ加工して成る略閉ループ状の張線保持部11dを有する菱形金網10と、一連に並ぶ複数の列線係合部10cの張線保持部11dに内在され、菱形金網10と共に金網長さ方向に巻回したときに菱形金網10を反巻回方向に展開させる弾性復元力を有する張線20とを具備した菱形金網構体30にて(請求項1)、上記目的を達成する。
【0013】
本考案の菱形金網構体30は工場生産され、その製造は、菱形金網10の幅方向最端で一連に並ぶ複数の列線係合部10cに沿わせて張線20を配設する工程と、複数の各列線係合部10cから金網幅方向外方に延在する各一対の列線端末11cを張線側に屈曲して、張線20を内在させて保持する略閉ループ状の張線保持部11dを加工する工程で行えばよい。工場生産された菱形金網10の幅方向両端、或いは、一端の列線係合部10cに沿わせて張線20を配設する。
【0014】
列線係合部10cはナックル加工前のX字状の状態にあり、このX字状の列線係合部10cの網目12に挿通する(請求項3)、或いは、この網目12と反対側に在る略三角状空間部分を貫通する(請求項4)ようにして、張線20を配設する。張線20を列線係合部10cに十分に近付けておいて、列線係合部10cからV字状に延在する一対の列線端末11cの少なくとも一方を張線20に向けてナックル加工する(請求項5)、又は、一対の列線端末11cを張線20の両側へと互いに反対方向に曲げ加工(ナックル加工)して略閉ループ状の張線保持部11dを加工する(請求項6)。ここでの略閉ループ状は、列線端末11cの先端と列線11の間に張線20が抜け出さない隙間がある閉ループから、隙間のない完全な閉ループまでのことである。列線端末11cの曲げ加工は、既存のナックル加工機などを使って機械加工することが望ましいが、工具を使って手動で加工することも可能である。張線20が内在する張線保持部11dは、張線20をその長さ方向に相対移動可能に保持する(請求項7)。又は、張線保持部11dは、張線20に強固に係合して相対移動させない構造も可能である。以上のような菱形金網10と張線20の組付けは、金網製造工場で行うことが適切であり、工場で行うことで安定した品質で量産できる。また、工場で菱形金網10に張線20を取付けた後、工場で金網製品を巻回して梱包し(請求項8)、出荷することができる。
【0015】
工場生産されてから施工されるまで菱形金網10と張線20が一体となって分離しないので、両者の保守管理が容易となる。また、施工現場で菱形金網に張線を挿通するといった面倒な作業が不要となって、梱包と解いてから短時間でフェンスなどの施工作業に取り掛かれる。巻回して梱包した菱形金網10の梱包を解くと、巻回された菱形金網10は自己復元力で反巻回方向に展開し、このとき張線20が自己の弾性復帰力で菱形金網10の展開を積極的に助長する。
【0016】
このような張線20は、菱形金網10より大きな弾性復元力を有する亜鉛めっき鋼線の高張力線が適切である(請求項2)。高張力線の張線20を菱形金網10と共に巻回して梱包し、梱包を解くと高張力線が菱形金網10の弾性復元力より大きな弾性復元力で展開して菱形金網10の展開を助長し、菱形金網10が短時間で、かつ、安定した姿勢で展開し復元する。また、張線20に高張力線を使用することで、展開した菱形金網10の形状が高張力線の張線20で安定に保持されて、フェンスへの取付作業がより簡便なものとなる。
【0017】
【考案の実施の形態】
以下、実施の形態を図1〜図8を参照して説明する。なお、図9及び図10と同一、又は、相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0018】
図1(A)、(B)に示す菱形金網構体30は、菱形金網10と張線20で構成される。この菱形金網構体30は、図2(A)、(B)に示す要領で工場生産される。
【0019】
図2(A)は列線曲げ加工前のもので、菱形金網10の幅方向最端で一連に並ぶ複数の列線係合部10cに1本の張線20を配設した状態を示す。各列線係合部10cの網目12を貫通するように張線20を挿通して列線係合部10cに近付け、その状態を保持する。図2(B)の部分平面図で示すように、列線係合部10cの真下に張線20が配設される。張線20は、菱形金網10の幅方向両端側に一対が配設される。また、張線20は、菱形金網10より高い弾性復元力を有する亜鉛めっき鋼線などの高張力線であり、以下、必要に応じて張線20を高張力線20と称する。
【0020】
菱形金網10に高張力線20を配設すると、図1(B)に示すように各列線係合部10cから金網幅方向外方にV字状に延在する一対の列線端末11cを折り曲げて高張力線20を跨がせ、先端が自身の列線11に当接するように完全ナックル加工して閉ループ状の張線保持部11dを形成する。一対の列線端末11cのナックル加工は、図1(B)の矢印で示すように一対の列線端末11cが高張力線20の両側へと互いに反対方向に折り曲げるようにして行う。張線保持部11dに内在する高張力線20は、張線保持部11dに対して軸方向に相対移動可能に挿通され、かつ、直径方向に多少は相対移動するが閉ループの張線保持部11dから抜け出ないようにしてある。一対の列線端末11cを互いに反対方向に完全ナックル加工して形成された一対の張線保持部11dは、高張力線20の円滑な相対移動を可能にして、菱形金網特有の衝撃吸収性能を損なわない。
【0021】
上記の菱形金網構体30は、図3に示すように平坦なパネル状態で工場生産され、工場で例えば図4に示す梱包構体40のように梱包される。工場生産された所定長さのパネル状菱形金網10は幅方向両端に1本ずつの高張力線20を有し、この菱形金網10を両端の高張力線20と共に金網長さ方向に巻回して梱包バンド41で縛る。この梱包構体40の状態で保管され、複数の梱包構体40が重ねられて出荷され、フェンスなどの施工現場で梱包が解かれる。梱包構体40における菱形金網10は完全ナックル型であるので、保管や運搬時、梱包解除時などで列線端末11cが他の列線に絡む心配がなく、菱形金網10が損傷しない。
【0022】
フェンスの施工現場で梱包構体40の梱包バンド41を外して梱包を解くと、巻回されていた菱形金網10が自己の弾性復元力で展開を開始する。この展開と共に一対の高張力線20も自己の弾性復元力で展開を開始する。ここで、高張力線20が菱形金網10より高い弾性復元力を有するため、高張力線20がより強力に展開して菱形金網10の展開を助長する。その結果、梱包を解くと図5に示すように菱形金網構体30が緩やかに、全体の形状を乱すことなく、金網長さ方向により長い範囲で自力展開する。ちなみに高張力線20を抜き取って菱形金網10だけを梱包し、この梱包を解いて展開させようとしても、図4の梱包状態から少し展開するだけで、残りを手動で展開させねばならないが、高張力線20があると自然に大きく展開して、手動で展開させる手間が省略または軽減される。また、展開した菱形金網10の幅方向両端部が、同じように展開した高張力線20に保持される形となって、展開後の菱形金網10の形状が安定する。
【0023】
菱形金網10に高張力線20を取付けた菱形金網構体30は、図6に示すようにフェンスの胴縁1に取付けることができる。この場合、張線である高張力線20を胴縁1の係止爪1cに引掛ける。フェンスの施工現場での菱形金網構体30の自力展開が円滑にして短時間で行われ、展開した菱形金網10には既に張線20が取付けられているので、張線20を金網10に挿通する手間なくして短時間で胴縁1に取付けることができ、フェンスの施工性が向上する。また、菱形金網10の幅方向最端の列線係合部10aに形成した張線保持部11dに内在する高張力線20は、列線係合部10aに十分に接近する位置にあるため、高張力線20から列線係合部10aまでの平均的な距離L3を小さくすることができる。この距離L3は、図9の水平ナックル型における距離L1より小さくすることができて、胴縁1に小サイズな山形鋼材の適用が可能となる。
【0024】
次に、図7(A)、(B)に示す本考案の他の実施の形態を、製造途中の図8(A)、(B)を参照して説明する。
【0025】
図8(A)に示すように、曲げ加工前の菱形金網10の幅方向最端で一連に並ぶ複数の各列線係合部10cの一対ずつの列線端末11cの間の略三角状空間に1本の張線20を配設し、列線係合部10cに近付けておく。このような列線配設は、図8(A)の矢印方向から張線20を挿入することで行える。図8(B)は、図8(A)の菱形金網10の部分平面図で、列線係合部10cの真上に張線20が配設される。また、張線20は、菱形金網10の幅方向両端側に一対が配設される。
【0026】
図7(A)に示すように各列線係合部10cのV字状に延在する一対の列線端末11cを張線20を跨ぐように折り返して、先端が自身の列線11に当接するように完全ナックル加工して閉ループ状の張線保持部11eを形成する。一対の列線端末11cは張線20の両側方でV字状となっているので、図7(B)に示すように各々を互いに反対方向にナックル加工して張線20を内存する張線保持部11eを形成する。この張線保持部11eに対しても張線20は軸方向に相対移動可能である。
【0027】
図7(A)、(B)の菱形金網構体30は、張線20が列線係合部10cより幅方向外方の位置にあるため、菱形金網構体30の幅方向最端を張線20で構成することができる。その結果、この菱形金網構体30を図6のフェンス用胴縁1に取付けると、図6の距離L3に相当する距離が存在しなくなって、胴縁1の種類の選択がより広範囲で行うことができるようになる。また、菱形金網構体30の幅方向最端を張線20で突起物の少ない形状にすることができて、菱形金網10の取り扱いが便利になる。
【0028】
【考案の効果】
本考案によれば、菱形金網に張線を取付けた菱形金網構体を工場生産することができ、工場生産することで品質が安定し、量産できてコストダウンが図れる。また、菱形金網をフェンスとして施工する場合、菱形金網に既に張線が取付けられているので、従来のように施工現場で菱形金網に張線を挿通する手間が省けて、フェンスの施工性が改善され、フェンス施工のための菱形金網と張線の保守管理が容易となる。さらに、菱形金網の幅方向最端の列線係合部と張線の相互間の平均的距離の縮小化が可能となるため、張線を取付けるフェンス用胴縁などの外部部材の構造とサイズの制約が軽減される。
【0029】
また、張線に高張力線を使用することで、巻回して梱包した菱形金網構体の梱包を解いたときに菱形金網の自力展開が高張力線の弾性復帰力による自力展開で助長されて、菱形金網構体の自力展開が円滑かつ短時間で確実に行われ、フェンス施工などの菱形金網施工の作業性を尚一層に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態を説明するもので、(A)は菱形金網構体の部分正面図、(B)は部分拡大平面図である。
【図2】(A)は張線挿通工程の部分正面図、(B)は部分拡大平面図である。
【図3】菱形金網構体の正面図である。
【図4】菱形金網構体を梱包した梱包構体の斜視図である。
【図5】梱包構体の梱包を解いたときの斜視図である。
【図6】菱形金網構体を金網フェンスに使用したときの部分正面図である。
【図7】本考案の他の実施の形態を説明するもので、(A)は菱形金網構体の部分正面図、(B)は部分拡大平面図である。
【図8】(A)は図7の菱形金網構体製造における張線挿通工程の部分正面図、(B)は部分拡大平面図である。
【図9】(A)は従来の菱形金網を使用したフェンスの部分正面図、(B)はT1−T1線の拡大断面図である。
【図10】(A)は他の従来の菱形金網を使用したフェンスの部分正面図、(B)はT2−T2線の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 フェンス用胴縁
1c 係止爪
10 菱形金網
10c 列線係合部
11 列線
11c 列線端末
11d 張線保持部
11e 張線保持部
12 網目
20 張線、高張力線
30 菱形金網構体
40 梱包構体
41 梱包バンド
【考案の属する技術分野】
本考案は、安全金網や防犯金網、落石防護柵用金網などに使用される菱形金網の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄線をラセン状及びジグザグ状に屈曲成形した複数本の列線を金網長さ方向に一連に連係させた菱形金網は、衝撃吸収力や耐食性、現場での施工性に優れることから、運動場や駐車場の金網フェンスなどに賞用されている。菱形金網を使用したフェンスの施工は、地上に立設した複数の支柱間に山形鋼材製の胴縁を架設して骨組みしてから、支柱と胴縁に菱形金網を取付けることで行われる。菱形金網と胴縁の連結構造は、菱形金網の幅方向最端の網目を胴縁にビス止めする構造、網目を胴縁に突設した係止爪に引掛ける構造(例えば、特許文献1参照)、フェンス施工現場で菱形金網の幅方向最端の網目に張線を挿通して、この張線を胴縁の係止爪に引掛ける構造が通常である。網目に張線を挿通する菱形金網の具体例を図9及び図10に示す。
【0003】
図9(A)は、図示しない支柱間に水平に架設された山形鋼材の胴縁1に菱形金網10の上部を張線20を介して取付けた金網フェンスの一部を示している。胴縁1は、支柱の上下両端部に一対が設置され、図9(A)には支柱上部に設置された胴縁1が示される。この胴縁1は、図9(B)に示すように鉛直な縦板部1aと水平な横板部1bを有し、縦板部1aの裏面の複数箇所に金網取付用係止爪1cが突設される。係止爪1cは、縦板部1aを部分的に切起した上向きのL形金属片である。
【0004】
菱形金網10は、ラセン状及びジグザグ状に屈曲成形した多数本の列線11を、互いに屈曲部同士を係合させて金網長さ方向に一連に連係させたもので、工場生産される。列線11は、亜鉛めっき鉄線やこの鉄線を着色塗装した鉄線、塩化ビニル被覆した鉄線などである。菱形金網10の幅方向(図9で上下方向)最端の複数の列線係合部10aが金網長さ方向(図9の左右方向)にほぼ同じピッチで一連に並ぶ。図9に示される列線係合部10aは水平ナックル型(半ナックル型)で、各列線係合部10aから金網幅方向外方に延在した一対の列線端末11aを互いに180°反対の水平方向にナックル加工している。
【0005】
工場生産された所定の長さの菱形金網10は、金網長さ方向に巻回され、梱包されて出荷される。梱包された菱形金網10がフェンス支柱のある施工現場に持ち込まれ、梱包が解かれて菱形金網10が金網長さ方向に手作業で展開される。この後、幅方向最端で一連に並ぶ列線係合部10aの網目12に張線20が手作業で挿通される。張線20は列線と同様な亜鉛めっき鉄線で、この張線20の挿通作業は、菱形金網10の幅方向両端でそれぞれ行われる。菱形金網10を胴縁1の下方に運び、一方の張線20を菱形金網10の上端部と共に持ち上げて胴縁1の係止爪1cに引掛ける。
【0006】
図10(A)、(B)に示されるフェンスは、完全ナックル型の菱形金網10を使用したものである。この菱形金網10は、金網幅方向最端の列線係合部10bにおける一対の列線端末11bを同じ列線側に略180°まで折り返して完全ナックル加工している。工場生産されて梱包された菱形金網10を現場に運び、梱包を解いて幅方向両端の網目12に張線20を手作業で挿通する。その後、菱形金網10を胴縁1まで持ち上げて、張線20を胴縁1の係止爪1cに引掛ける。
【0007】
【特許文献1】
実開昭62−11964号公報(第3図、第4図)
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
図9と図10の菱形金網は、張線を利用することでフェンス用胴縁への取付作業が簡便となり、能率よく行うことができるが、胴縁に取付ける前に行われる手作業による菱形金網への張線挿通作業が多くの手間を要して能率が悪い。また、菱形金網と張線を別々に保管し、作業現場に運搬するといったフェンス構成部品の保守管理が必要であり、この保守管理が煩わしい。
【0009】
また、図9の水平ナックル型菱形金網10の場合、張線20から水平ナックル型列線係合部10aまでの平均的な距離L1が小さく設定でき、その分、胴縁1の縦板部1aの幅を小さくすることが可能となる。しかし、水平ナックル型列線係合部10aにおける列線間の結束が弱くて外れやすく、列線同士がずれて修正を必要とする場合がある。また、水平ナックル型菱形金網10は、金網長さ方向に巻回されて梱包され、複数の同じ金網梱包構体が段積みされて保管され、フェンスの作業現場まで運搬されて梱包が解かれるが、運搬や梱包解除のときに水平ナックル型列線係合部10aから横に突出する列線端末11aが他の列線と絡んで他の金網を傷付けたり、梱包を解いて菱形金網を手動で展開するときに展開作業の邪魔をすることがある。
【0010】
図10の完全ナックル型菱形金網10は、上述した水平ナックル型列線端末による結束力不足や絡みによる問題はない。ところが、図10(A)に示すように列線係合部10bの完全ナックル加工した列線端末11bの先端に張線20が係止するため、張線20から列線係合部10bまでの平均的な距離L2が大きくなり、その分、胴縁1の縦板部1aの幅を大きめに設定しなければならない。すなわち、列線係合部10bから延在する一対の列線端末11bは、図示しない専用ナックル加工機で完全ナックル加工されるために、一対の各々が図10(A)の紙面手前側の同じ方向に180°折り返し折曲されて、一対の列線端末11bの必ず一方の先端に張線20が当接することになり、距離L2を小さくすることが事実上できない。
【0011】
本考案の目的とするところは、菱形金網の取り扱いを簡便にしてフェンスなどの施工性を良好にすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本考案は、幅方向最端で一連に並ぶ複数の列線係合部10cの各々から金網幅方向外方に略V字状に延在する一対の列線端末11cを金網幅方向内方に曲げ加工して成る略閉ループ状の張線保持部11dを有する菱形金網10と、一連に並ぶ複数の列線係合部10cの張線保持部11dに内在され、菱形金網10と共に金網長さ方向に巻回したときに菱形金網10を反巻回方向に展開させる弾性復元力を有する張線20とを具備した菱形金網構体30にて(請求項1)、上記目的を達成する。
【0013】
本考案の菱形金網構体30は工場生産され、その製造は、菱形金網10の幅方向最端で一連に並ぶ複数の列線係合部10cに沿わせて張線20を配設する工程と、複数の各列線係合部10cから金網幅方向外方に延在する各一対の列線端末11cを張線側に屈曲して、張線20を内在させて保持する略閉ループ状の張線保持部11dを加工する工程で行えばよい。工場生産された菱形金網10の幅方向両端、或いは、一端の列線係合部10cに沿わせて張線20を配設する。
【0014】
列線係合部10cはナックル加工前のX字状の状態にあり、このX字状の列線係合部10cの網目12に挿通する(請求項3)、或いは、この網目12と反対側に在る略三角状空間部分を貫通する(請求項4)ようにして、張線20を配設する。張線20を列線係合部10cに十分に近付けておいて、列線係合部10cからV字状に延在する一対の列線端末11cの少なくとも一方を張線20に向けてナックル加工する(請求項5)、又は、一対の列線端末11cを張線20の両側へと互いに反対方向に曲げ加工(ナックル加工)して略閉ループ状の張線保持部11dを加工する(請求項6)。ここでの略閉ループ状は、列線端末11cの先端と列線11の間に張線20が抜け出さない隙間がある閉ループから、隙間のない完全な閉ループまでのことである。列線端末11cの曲げ加工は、既存のナックル加工機などを使って機械加工することが望ましいが、工具を使って手動で加工することも可能である。張線20が内在する張線保持部11dは、張線20をその長さ方向に相対移動可能に保持する(請求項7)。又は、張線保持部11dは、張線20に強固に係合して相対移動させない構造も可能である。以上のような菱形金網10と張線20の組付けは、金網製造工場で行うことが適切であり、工場で行うことで安定した品質で量産できる。また、工場で菱形金網10に張線20を取付けた後、工場で金網製品を巻回して梱包し(請求項8)、出荷することができる。
【0015】
工場生産されてから施工されるまで菱形金網10と張線20が一体となって分離しないので、両者の保守管理が容易となる。また、施工現場で菱形金網に張線を挿通するといった面倒な作業が不要となって、梱包と解いてから短時間でフェンスなどの施工作業に取り掛かれる。巻回して梱包した菱形金網10の梱包を解くと、巻回された菱形金網10は自己復元力で反巻回方向に展開し、このとき張線20が自己の弾性復帰力で菱形金網10の展開を積極的に助長する。
【0016】
このような張線20は、菱形金網10より大きな弾性復元力を有する亜鉛めっき鋼線の高張力線が適切である(請求項2)。高張力線の張線20を菱形金網10と共に巻回して梱包し、梱包を解くと高張力線が菱形金網10の弾性復元力より大きな弾性復元力で展開して菱形金網10の展開を助長し、菱形金網10が短時間で、かつ、安定した姿勢で展開し復元する。また、張線20に高張力線を使用することで、展開した菱形金網10の形状が高張力線の張線20で安定に保持されて、フェンスへの取付作業がより簡便なものとなる。
【0017】
【考案の実施の形態】
以下、実施の形態を図1〜図8を参照して説明する。なお、図9及び図10と同一、又は、相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0018】
図1(A)、(B)に示す菱形金網構体30は、菱形金網10と張線20で構成される。この菱形金網構体30は、図2(A)、(B)に示す要領で工場生産される。
【0019】
図2(A)は列線曲げ加工前のもので、菱形金網10の幅方向最端で一連に並ぶ複数の列線係合部10cに1本の張線20を配設した状態を示す。各列線係合部10cの網目12を貫通するように張線20を挿通して列線係合部10cに近付け、その状態を保持する。図2(B)の部分平面図で示すように、列線係合部10cの真下に張線20が配設される。張線20は、菱形金網10の幅方向両端側に一対が配設される。また、張線20は、菱形金網10より高い弾性復元力を有する亜鉛めっき鋼線などの高張力線であり、以下、必要に応じて張線20を高張力線20と称する。
【0020】
菱形金網10に高張力線20を配設すると、図1(B)に示すように各列線係合部10cから金網幅方向外方にV字状に延在する一対の列線端末11cを折り曲げて高張力線20を跨がせ、先端が自身の列線11に当接するように完全ナックル加工して閉ループ状の張線保持部11dを形成する。一対の列線端末11cのナックル加工は、図1(B)の矢印で示すように一対の列線端末11cが高張力線20の両側へと互いに反対方向に折り曲げるようにして行う。張線保持部11dに内在する高張力線20は、張線保持部11dに対して軸方向に相対移動可能に挿通され、かつ、直径方向に多少は相対移動するが閉ループの張線保持部11dから抜け出ないようにしてある。一対の列線端末11cを互いに反対方向に完全ナックル加工して形成された一対の張線保持部11dは、高張力線20の円滑な相対移動を可能にして、菱形金網特有の衝撃吸収性能を損なわない。
【0021】
上記の菱形金網構体30は、図3に示すように平坦なパネル状態で工場生産され、工場で例えば図4に示す梱包構体40のように梱包される。工場生産された所定長さのパネル状菱形金網10は幅方向両端に1本ずつの高張力線20を有し、この菱形金網10を両端の高張力線20と共に金網長さ方向に巻回して梱包バンド41で縛る。この梱包構体40の状態で保管され、複数の梱包構体40が重ねられて出荷され、フェンスなどの施工現場で梱包が解かれる。梱包構体40における菱形金網10は完全ナックル型であるので、保管や運搬時、梱包解除時などで列線端末11cが他の列線に絡む心配がなく、菱形金網10が損傷しない。
【0022】
フェンスの施工現場で梱包構体40の梱包バンド41を外して梱包を解くと、巻回されていた菱形金網10が自己の弾性復元力で展開を開始する。この展開と共に一対の高張力線20も自己の弾性復元力で展開を開始する。ここで、高張力線20が菱形金網10より高い弾性復元力を有するため、高張力線20がより強力に展開して菱形金網10の展開を助長する。その結果、梱包を解くと図5に示すように菱形金網構体30が緩やかに、全体の形状を乱すことなく、金網長さ方向により長い範囲で自力展開する。ちなみに高張力線20を抜き取って菱形金網10だけを梱包し、この梱包を解いて展開させようとしても、図4の梱包状態から少し展開するだけで、残りを手動で展開させねばならないが、高張力線20があると自然に大きく展開して、手動で展開させる手間が省略または軽減される。また、展開した菱形金網10の幅方向両端部が、同じように展開した高張力線20に保持される形となって、展開後の菱形金網10の形状が安定する。
【0023】
菱形金網10に高張力線20を取付けた菱形金網構体30は、図6に示すようにフェンスの胴縁1に取付けることができる。この場合、張線である高張力線20を胴縁1の係止爪1cに引掛ける。フェンスの施工現場での菱形金網構体30の自力展開が円滑にして短時間で行われ、展開した菱形金網10には既に張線20が取付けられているので、張線20を金網10に挿通する手間なくして短時間で胴縁1に取付けることができ、フェンスの施工性が向上する。また、菱形金網10の幅方向最端の列線係合部10aに形成した張線保持部11dに内在する高張力線20は、列線係合部10aに十分に接近する位置にあるため、高張力線20から列線係合部10aまでの平均的な距離L3を小さくすることができる。この距離L3は、図9の水平ナックル型における距離L1より小さくすることができて、胴縁1に小サイズな山形鋼材の適用が可能となる。
【0024】
次に、図7(A)、(B)に示す本考案の他の実施の形態を、製造途中の図8(A)、(B)を参照して説明する。
【0025】
図8(A)に示すように、曲げ加工前の菱形金網10の幅方向最端で一連に並ぶ複数の各列線係合部10cの一対ずつの列線端末11cの間の略三角状空間に1本の張線20を配設し、列線係合部10cに近付けておく。このような列線配設は、図8(A)の矢印方向から張線20を挿入することで行える。図8(B)は、図8(A)の菱形金網10の部分平面図で、列線係合部10cの真上に張線20が配設される。また、張線20は、菱形金網10の幅方向両端側に一対が配設される。
【0026】
図7(A)に示すように各列線係合部10cのV字状に延在する一対の列線端末11cを張線20を跨ぐように折り返して、先端が自身の列線11に当接するように完全ナックル加工して閉ループ状の張線保持部11eを形成する。一対の列線端末11cは張線20の両側方でV字状となっているので、図7(B)に示すように各々を互いに反対方向にナックル加工して張線20を内存する張線保持部11eを形成する。この張線保持部11eに対しても張線20は軸方向に相対移動可能である。
【0027】
図7(A)、(B)の菱形金網構体30は、張線20が列線係合部10cより幅方向外方の位置にあるため、菱形金網構体30の幅方向最端を張線20で構成することができる。その結果、この菱形金網構体30を図6のフェンス用胴縁1に取付けると、図6の距離L3に相当する距離が存在しなくなって、胴縁1の種類の選択がより広範囲で行うことができるようになる。また、菱形金網構体30の幅方向最端を張線20で突起物の少ない形状にすることができて、菱形金網10の取り扱いが便利になる。
【0028】
【考案の効果】
本考案によれば、菱形金網に張線を取付けた菱形金網構体を工場生産することができ、工場生産することで品質が安定し、量産できてコストダウンが図れる。また、菱形金網をフェンスとして施工する場合、菱形金網に既に張線が取付けられているので、従来のように施工現場で菱形金網に張線を挿通する手間が省けて、フェンスの施工性が改善され、フェンス施工のための菱形金網と張線の保守管理が容易となる。さらに、菱形金網の幅方向最端の列線係合部と張線の相互間の平均的距離の縮小化が可能となるため、張線を取付けるフェンス用胴縁などの外部部材の構造とサイズの制約が軽減される。
【0029】
また、張線に高張力線を使用することで、巻回して梱包した菱形金網構体の梱包を解いたときに菱形金網の自力展開が高張力線の弾性復帰力による自力展開で助長されて、菱形金網構体の自力展開が円滑かつ短時間で確実に行われ、フェンス施工などの菱形金網施工の作業性を尚一層に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態を説明するもので、(A)は菱形金網構体の部分正面図、(B)は部分拡大平面図である。
【図2】(A)は張線挿通工程の部分正面図、(B)は部分拡大平面図である。
【図3】菱形金網構体の正面図である。
【図4】菱形金網構体を梱包した梱包構体の斜視図である。
【図5】梱包構体の梱包を解いたときの斜視図である。
【図6】菱形金網構体を金網フェンスに使用したときの部分正面図である。
【図7】本考案の他の実施の形態を説明するもので、(A)は菱形金網構体の部分正面図、(B)は部分拡大平面図である。
【図8】(A)は図7の菱形金網構体製造における張線挿通工程の部分正面図、(B)は部分拡大平面図である。
【図9】(A)は従来の菱形金網を使用したフェンスの部分正面図、(B)はT1−T1線の拡大断面図である。
【図10】(A)は他の従来の菱形金網を使用したフェンスの部分正面図、(B)はT2−T2線の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 フェンス用胴縁
1c 係止爪
10 菱形金網
10c 列線係合部
11 列線
11c 列線端末
11d 張線保持部
11e 張線保持部
12 網目
20 張線、高張力線
30 菱形金網構体
40 梱包構体
41 梱包バンド
Claims (9)
- 幅方向最端で一連に並ぶ複数の列線係合部の各々から金網幅方向外方に略V字状に延在する一対の列線端末を金網幅方向内方に曲げ加工して成る略閉ループ状の張線保持部を有する菱形金網と、前記一連に並ぶ複数の列線係合部の張線保持部に内在され、前記菱形金網と共に金網長さ方向に巻回したときに菱形金網を反巻回方向に展開させる弾性復元力を有する張線とを具備したことを特徴とする菱形金網構体。
- 前記張線が亜鉛めっき鋼材の高張力線であることを特徴とする請求項1記載の菱形金網構体。
- 前記張線を前記列線係合部の網目に挿通したことを特徴とする請求項1又は2記載の菱形金網構体。
- 前記張線を前記一対の略V字状列線端末の間に挿通したことを特徴とする請求項1又は2記載の菱形金網構体。
- 前記一対の列線端末の少なくとも一方を張線側に略180°折り曲げて完全ナックル加工したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の菱形金網構体。
- 前記一対の列線端末を張線の両側へと互いに反対方向にナックル加工して略閉ループ状の張線保持部を形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の菱形金網構体。
- 前記一連に並ぶ複数の列線係合部の張線保持部に張線を、当該張線の軸方向に相対移動可能に挿通したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の菱形金網構体。
- 前記張線と共に菱形金網を金網長さ方向に巻回して梱包した請求項1〜7のいずれかに記載の菱形金網構体の梱包構体。
- 請求項1〜8の張線をフェンス用胴縁に突設したL形係止爪に引掛けて胴縁に菱形金網を取付けたことを特徴とする金網フェンス。
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JPH0619652U (ja) * | 1992-04-24 | 1994-03-15 | 正樹 杉山 | 衣料品用ハンガー |
JP2016017386A (ja) * | 2014-07-11 | 2016-02-01 | Jfe建材フェンス株式会社 | 菱形金網用端部構造 |
JP2018525969A (ja) * | 2015-05-22 | 2018-09-13 | ウルリッヒ マシナリー カンパニー リミテッド | メッシュの端部仕上げ構造、及び端部仕上げ構造を形成する方法 |
-
2003
- 2003-06-19 JP JP2003003611U patent/JP3098665U/ja not_active Expired - Fee Related
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