JP3098299U - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】大当りを認識できる図柄組み合わせが複数ラインのリーチ表示態様を経由して表示される割合を高くすることで、遊技者が複数ラインのリーチ表示態様に期待を抱くようにして遊技の興趣を確実に高めることができる遊技機を提供する。
【解決手段】表示制御基板のRAMには、再変動演出開始時に表示する仮図柄組み合わせ及びその有効ラインを決定するための振分けテーブル24が記憶されている。振分けテーブル24には、複数の仮停止パターンP1〜P5が、予め設定した乱数テーブルの乱数の値に対応付けられている。そして、大当りの確定図柄組み合わせの停止図柄(当り図柄)及びその有効ラインと対応付けられて、各仮停止パターンP1〜P5のデータ構成が、ダブルリーチを経由して仮図柄組み合わせが表示される場合には、大当りに発展する割合が高くなるように振分けられている。
【選択図】 図5
【解決手段】表示制御基板のRAMには、再変動演出開始時に表示する仮図柄組み合わせ及びその有効ラインを決定するための振分けテーブル24が記憶されている。振分けテーブル24には、複数の仮停止パターンP1〜P5が、予め設定した乱数テーブルの乱数の値に対応付けられている。そして、大当りの確定図柄組み合わせの停止図柄(当り図柄)及びその有効ラインと対応付けられて、各仮停止パターンP1〜P5のデータ構成が、ダブルリーチを経由して仮図柄組み合わせが表示される場合には、大当りに発展する割合が高くなるように振分けられている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、複数種類の図柄の変動表示に基づく図柄組み合わせゲームが行われる表示装置に複数の図柄組み合わせ有効ラインが定められた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、複数種類の図柄を変動させて、複数列(例えば3列)の図柄による図柄組み合わせを表示する図柄組み合わせゲームが行われている。この図柄組み合わせゲームは、遊技盤に配設された図柄表示装置で行われるものであり、当該図柄表示装置には表示された図柄組み合わせが有効となる図柄組み合わせ有効ライン(以下、「有効ライン」ともいう。)が定められている。従って、遊技者は、有効ライン上に表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することができる。
【0003】
また、近時は、遊技の興趣を図るべく、前記図柄表示装置に、複数(例えば、横方向に3本と斜め方向に2本の計5本)の有効ラインを定めたパチンコ機なるものも提案されている(特許文献1参照)。そして、このように複数の有効ラインを定めることで、1回の図柄組み合わせゲームにおいて、単数ラインのリーチ表示態様(所謂、シングルリーチ)のみならず、複数ラインのリーチ表示態様(所謂、ダブルリーチやトリプルリーチ)をも表示することを可能とし、遊技の興趣向上を図っていた。また、特許文献1のパチンコ機にあっては、シングル、ダブル、トリプルの各リーチに対する遊技者の期待感の違いに対応して各々のリーチ変動時間を互いに異ならせることで、複数ラインのリーチ表示態様(ダブルリーチ及びトリプルリーチ)になった場合には、そのことを遊技者にアピールするようにしていた。そして、このようなパチンコ機では、大当りの場合、リーチ表示態様を経由して中図柄を一旦停止させ、遊技者に大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせを表示した後、当該仮図柄組み合わせを変動させて最終的に確定図柄組み合わせを表示する再変動演出により、更に遊技の興趣を高めることも行われていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−77520号公報(請求項1,2、図15及び図16)
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記した特許文献1のパチンコ機においても依然として次のような問題があった。即ち、リーチ表示態様がシングルリーチのみならずダブルリーチ及びトリプルリーチというように複数態様あったとしても、遊技者に対して大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせが表示される割合は何れのリーチ表示態様を経由する場合も均等な割合になっていた。そのため、例えばダブルリーチの場合にリーチ変動時間をシングルリーチの場合よりも長く設定することで、ダブルリーチになったことを遊技者にアピールしたとしても、仮図柄組み合わせが表示される割合はシングルリーチの場合と大差ないことから、遊技者はダブルリーチに対する期待を抱かなくなっていた。従って、遊技の興趣を高めるべく、複数の有効ラインを定めると共に、複数ラインのリーチ表示態様(ダブルリーチやトリプルリーチ)を表示可能にしてはいるものの、この点で、遊技者の期待に必ずしも応えているとは言い難かった。
【0006】
本考案は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、大当りを認識できる図柄組み合わせが複数ラインのリーチ表示態様を経由して表示される割合を高くすることで、遊技者が複数ラインのリーチ表示態様に期待を抱くようにして遊技の興趣を確実に高めることができる遊技機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の考案は、複数種類の図柄が変動表示される表示装置と、所定の入賞検知を契機に大当りか否かを判定する大当り判定手段と、当該大当り判定手段の判定結果に基づき前記表示装置に最終的に表示される確定図柄組み合わせを決定する確定図柄組み合わせ態様決定手段とを備え、前記表示装置には表示された図柄組み合わせが有効となる複数の図柄組み合わせ有効ラインが定められており、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記表示装置は、単数ラインのリーチ表示態様及び複数ラインのリーチ表示態様のうち何れか一方のリーチ表示態様を経由して遊技者に大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせを表示した後、当該仮図柄組み合わせを変動させることにより、前記確定図柄組み合わせ態様決定手段が決定した大当りの確定図柄組み合わせを前記複数の図柄組み合わせ有効ラインのうち何れかの図柄組み合わせ有効ライン上に表示する再変動演出を行うように構成された遊技機において、前記仮図柄組み合わせ及び当該仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインを決定する仮図柄組み合わせ態様決定手段を備え、当該仮図柄組み合わせ態様決定手段は、前記複数ラインのリーチ表示態様を経由して得られる図柄組み合わせ有効ラインを前記仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインとして選択する割合が、前記複数の図柄組み合わせ有効ライン全体の中で複数ラインのリーチ表示態様を表示可能とされた図柄組み合わせ有効ラインが占める割合よりも高く設定されていることを要旨とする。
【0008】
また、請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の遊技機において、前記大当りの確定図柄組み合わせが予め定めた第1の種類の図柄で構成される場合には遊技者にとって有利となる特別遊技状態が付与される一方、前記大当りの確定図柄組み合わせが予め定めた第2の種類の図柄で構成される場合には前記特別遊技状態が付与されることに加えて遊技者にとって更に有利となる特定遊技演出が行われる構成とされており、前記仮図柄組み合わせ態様決定手段が前記複数ラインのリーチ表示態様を経由して得られる図柄組み合わせ有効ラインを前記仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインとして選択する割合については、前記大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄が前記第1の種類の図柄である場合よりも前記第2の種類の図柄である場合の方が高く設定されていることを要旨とする。
【0009】
また、請求項3に記載の考案は、請求項2に記載の遊技機において、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に、前記表示装置においてリーチ表示態様を経由する表示演出を行うか否かを判定する演出判定手段を備え、前記確定図柄組み合わせ態様決定手段は、前記確定図柄組み合わせと共に当該確定図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインをも決定する構成とされ、前記演出判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記確定図柄組み合わせ態様決定手段は、前記複数ラインのリーチ表示態様を経由して得られる図柄組み合わせ有効ラインを前記確定図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインとして選択する割合が、前記複数の図柄組み合わせ有効ライン全体の中で複数ラインのリーチ表示態様を表示可能とされた図柄組み合わせ有効ラインが占める割合よりも低く設定されていることを要旨とする。
【0010】
また、請求項4に記載の考案は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記仮図柄組み合わせ態様決定手段は、前記大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄を夫々含んでなる単数ラインのリーチ表示態様又は複数ラインのリーチ表示態様の何れかを経由して得られる図柄組み合わせ有効ライン上に表示可能な図柄組み合わせを前記仮図柄組み合わせとして決定するように構成されていることを要旨とする。
【0011】
また、請求項5に記載の考案は、請求項2〜請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄が前記第1の種類の図柄である場合、前記仮図柄組み合わせ態様決定手段は、前記大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄と同じ図柄にて構成される図柄組み合わせを前記仮図柄組み合わせとして決定するように構成されていることを要旨とする。
【0012】
また、請求項6に記載の考案は、請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記仮図柄組み合わせ態様決定手段は、前記確定図柄組み合わせ態様決定手段により決定される大当りの確定図柄組み合わせ毎に予め設定した乱数テーブルからの乱数読み出し結果に基づき、前記仮図柄組み合わせと当該仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインを決定するように構成されていることを要旨とする。
【0013】
また、請求項7に記載の考案は、請求項2〜請求項6のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記複数ラインのリーチ表示態様は、前記第1の種類の図柄を含んでなる単数ラインのリーチ表示態様と前記第2の種類の図柄を含んでなる単数ラインのリーチ表示態様とを含んで構成されたものであることを要旨とする。
【0014】
【考案の実施の形態】
以下、本考案を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す。)に具体化した一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施形態のパチンコ機10において、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられ、中枠12の下部には、下球皿16及び発射装置17が装着されている。
【0016】
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶画面からなる可視表示部Hを備えた表示装置としての図柄表示装置18が配設されている。この図柄表示装置18では複数種類の図柄を複数列で変動(可変)させて表示する図柄組み合わせゲーム(図柄の変動演出)が行われるようになっており、本実施形態では遊技者側から見た場合に左列と中列及び右列となる3列の図柄による図柄組み合わせが導出されるようになっている。
【0017】
前記図柄表示装置18の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う普通電動役物19を備えた始動入賞口20が配設されており、始動入賞口20の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う大入賞口21が配設されている。そして、発射装置17の操作により遊技盤13の遊技領域13aに発射された遊技球が始動入賞口20へ入賞したことを契機として前記図柄表示装置18では図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。
【0018】
また、前記図柄表示装置18(可視表示部H)には、表示された3列の図柄による図柄組み合わせが有効となる図柄組み合わせ有効ライン(以下、「有効ライン」という。)が定められている。本実施形態では、図3及び図4に示すように、横方向へ平行に延びる3本の有効ラインA,B,Cと、斜め方向へ互いに交差するように延びる2本の有効ラインD,Eの計5本の有効ラインA〜Eが定められている。なお、図3等では、説明の便宜上、前記有効ラインA〜Eを二点鎖線で示しているが、実機においては必ずしも前記有効ラインA〜Eを目視可能な状態で示さなくて良い。
【0019】
更に、本実施形態では、可視表示部Hに表示可能な図柄を、各列毎に「1」〜「6」の6個の数字図柄と6個のはずれ図柄(本実施形態では図3に示す★(星印)が該当する。)で構成している。はずれ図柄は、ブランク図柄とも言われ、該はずれ図柄を含んで構成される図柄組み合わせは、はずれとなる。そして、これらの図柄は、図柄表示装置18(可視表示部H)において図柄組み合わせゲームが開始すると、各列毎に、縦方向で、かつ、所定の配列順で変動表示(スクロール表示)されるようになっている。
【0020】
具体的に言えば、遊技者側から見て左列及び中列の2列は、図柄が、・・→1→★→2→・・→5→★→6→★→1・・というように数字図柄の数字が昇順となる配列で変動表示されるようになっている。また、遊技者側から見て右列の1列は、図柄が、・・→6→★→5→・・→2→★→1→★→6→・・というように数字図柄の数字が降順となる配列で変動表示されるようになっている。そして、各列全ての変動表示が停止すると、図柄表示装置18(可視表示部H)には、図3に一例を示すように、各列毎に、12個(7種類。但し、6個あるブランク図柄は1種類とする。)の図柄の中から連続する3個の図柄が表示され、これら3個の図柄により図柄組み合わせが構成されるようになっている。
【0021】
従って、遊技者は、可視表示部Hの有効ラインA〜E上に表示された図柄組み合わせから「大当り」又は「はずれ」を認識することができる。例えば、1本の有効ライン上に表示された全列の数字図柄が同一種類である場合には、その図柄組み合わせ(図3の場合、有効ラインE上に表示された[333])から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが最終的に何れか一つの有効ライン上に確定停止表示された場合、即ち、大当りの確定図柄組み合わせが表示された場合、遊技者には大当り状態(特別遊技状態)が付与される。そして、大当り状態では大入賞口21が開放することによって遊技者には多数の遊技球(賞球)を獲得できるチャンスが付与されるため、大当り状態(特別遊技状態)は、遊技者にとって有利な状態となる。その一方、1本の有効ライン上に表示された全列の図柄が、同一種類の数字図柄でない場合又ははずれ図柄を含む場合には、その図柄組み合わせ([123],[343],[★★★],[★1★]など)からはずれを認識できる。
【0022】
また、本実施形態では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄が一旦停止(一旦停止表示)するようになっている。そのため、1本の有効ライン上に一旦停止表示された特定列(本実施形態では前記左列と右列の2列)の数字図柄が同一種類である場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など。なお「↓」は図柄の変動中を示す。)からリーチを認識できる。以下、このリーチを認識できる図柄組み合わせのことを「リーチ組み合わせ」という。そして、本実施形態では、左列→右列→中列の順に図柄を表示させた場合、図柄表示装置18(可視表示部H)には、以下に示すような各リーチ表示態様にてリーチ組み合わせが表示可能とされている。
【0023】
即ち、1本の有効ライン上にのみリーチ組み合わせが表示される単数ラインのリーチ表示態様(以下、「シングルリーチ」という。)又は2本の有効ライン上にリーチ組み合わせが同時に表示される複数ラインのリーチ表示態様(以下、「ダブルリーチ」という。)での表示が可能とされている。本実施形態での図柄配列において、シングルリーチは、前述した3本の横方向有効ラインA〜C上に表示される。但し、これら3本の横方向有効ラインA〜C上の夫々に同時にシングルリーチが表示されることはなく、各有効ラインA〜Cのうち何れか1本の有効ライン上にシングルリーチは表示される。一方、ダブルリーチは、前述した2本の斜め方向有効ラインD,E上に表示される。具体的には、図4(a)〜(f)に示す6パターンのうち何れかのパターンでダブルリーチは表示される。
【0024】
以下、ダブルリーチの各パターンについて説明すると、まず、図4(a)に示すパターンのダブルリーチでは、右下がりの有効ラインD上に数字図柄「2」のリーチ組み合わせが表示されると共に、右上がりの有効ラインE上に数字図柄「1」のリーチ組み合わせが表示される。なお、このとき中列の図柄は「↓」で示すように変動表示中(以下、図4(b)〜(f)において同様。)であり、図柄表示装置(可視表示部H)では所謂リーチ演出の表示が行われている。そして、変動表示していた中列の図柄が有効ラインDと有効ラインEとが交差する位置にリーチ組み合わせを構成していた数字図柄「2」又は数字図柄「1」で停止すると、有効ラインD上又は有効ラインE上に大当りを認識できる図柄組み合わせ([222]又は[111])が表示されることになる。
【0025】
次に、図4(b)に示すパターンのダブルリーチでは、右下がりの有効ラインD上に数字図柄「3」のリーチ組み合わせが表示されると共に、右上がりの有効ラインE上に数字図柄「2」のリーチ組み合わせが表示される。そして、リーチ演出終了時に、変動表示していた中列の図柄がリーチ組み合わせを構成していた数字図柄「3」又は数字図柄「2」で停止すると、当該数字図柄(「3」又は「2」)で全列が揃った図柄組み合わせ([333]又は[222])が表示されることになる。このように、図4(b)に示すパターンのダブルリーチは、数字図柄「2」のリーチ組み合わせを表示可能であり、且つ、当該数字図柄「2」で全列が揃った図柄組み合わせ([222])を表示可能であるという点で、図4(a)に示すパターンのダブルリーチと共通している。言い換えるならば、ダブルリーチを経由して数字図柄「2」で全列が揃った図柄組み合わせ([222])を表示するには、図4(a)に示すパターンのダブルリーチ及び図4(b)に示すパターンのダブルリーチの何れを経由してもよいことになる。
【0026】
同様に、図4(c)〜図4(f)に夫々示す各パターンのダブルリーチでも、右下がりの有効ラインD上には、夫々、数字図柄「4」「5」「6」「1」のリーチ組み合わせが表示されると共に、右上がりの有効ラインE上には、夫々、数字図柄「3」「4」「5」「6」のリーチ組み合わせが表示される。そして、各パターンのダブルリーチでは、図4(a)(b)に示す両パターンのダブルリーチが互いに共通点として有する表示機能、即ち、他の何れか一つのパターンのダブルリーチと同一数字図柄のリーチ組み合わせ及び当該同一数字図柄で全列が揃った図柄組み合わせを表示可能とされている。
【0027】
また、本実施形態のパチンコ機10は、確率変動(以下、「確変」ともいう。)機能を備えている。確変機能は、大当りの確定図柄組み合わせが予め定めた確変図柄(第2の種類の図柄)で構成される場合には、大当り状態(特別遊技状態)の付与に加えて遊技者にとって更に有利となる特定遊技演出を行う機能である。具体的には、大当り状態終了後に、次回の大当り状態開始時まで大当りの抽選確率が通常確率である低確率(例えば315.7分の1)から高確率(63.1分の1)に変動した状態となる。本実施形態では、確変図柄を「1」,「3」,「5」の各数字図柄と定め、大当りの確定図柄組み合わせが「111」,「333」,「555」の何れかの場合には確変の大当りとなる。一方、大当りの確定図柄組み合わせが予め定めた非確変図柄(第1の種類の図柄)で構成される場合は、大当り状態(特別遊技状態)が付与された後、その大当り状態終了後において大当りの抽選確率が変動することはなく通常確率(低確率)が維持される。本実施形態では、非確変図柄を「2」,「4」,「6」の各数字図柄と定め、大当りの確定図柄組み合わせが「222」,「444」,「666」の何れかの場合には非確変の大当り(即ち、通常の大当り)となる。なお、前記特定遊技演出を行う機能としては、大当りの確定図柄組み合わせが予め定めた所謂時短図柄で構成される場合に、始動入賞口20に配設された普通電動役物19を開動作させるか否かの抽選結果を導出する時間が短縮された状態とする機能、即ち、時間短縮機能を備えるようにしてもよい。
【0028】
次に、パチンコ機10の制御構成について説明すると、図1に破線で示すように、パチンコ機10の機裏側において前記上球皿15と対応する位置には、当該パチンコ機10全体を制御する主制御基板22が装着されている。この主制御基板22は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じた各種の制御コマンドを所定の制御信号として出力するようになっている。同じく、図1に破線で示すように、パチンコ機10の機裏側において前記図柄表示装置18と対応する位置には、表示制御基板23が装着されている。この表示制御基板23は、前記主制御基板22に接続されており、該主制御基板22が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、図柄表示装置18において実行される遊技演出(表示演出)の内容を制御するようになっている。
【0029】
以下、主制御基板22、及び表示制御基板23の具体的な構成を図2に基づき説明する。
前記主制御基板22は、メインCPU22aを備えており、該メインCPU22aには、ROM22b及びRAM22cが接続されている。前記ROM22bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラムや、複数種類の変動パターンが記憶されている。なお、変動パターンとは、図柄の変動演出が開始されてから全列の図柄が停止し、所定の確定図柄組み合わせが表示される迄の間における遊技演出(表示演出等)のベースとなるパターンを示すものであり、大当り演出用の変動パターンとはずれ演出用の変動パターンに分類記憶されている。また、RAM22cには、パチンコ機10での遊技進行中に適宜書き換えられる各種情報(大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、変動パターン振分乱数などの各種乱数の値等)が記憶(設定)されるようになっている。そして、前記メインCPU22aは、前記大当り判定用乱数等の各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新するようになっている。
【0030】
なお、前記大当り演出用の変動パターンは、図柄組み合わせゲームで大当りの確定図柄組み合わせを導出するためのパターンであって、通常は、リーチ演出を経て大当りの確定図柄組み合わせを導出する場合と、リーチ演出を経ることなく大当りの確定図柄組み合わせを導出する場合とがある。しかし、本実施形態では大当りとなる場合には必ずリーチ演出を経て大当りの確定図柄組み合わせが導出されるようになっている。そして、そのリーチ演出を経て大当りの確定図柄組み合わせを導出する場合には、リーチ演出終了時に遊技者に大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせを一旦停止表示した後、全列の図柄を再変動させてから最終的に当該大当りの確定図柄組み合わせを停止表示する再変動演出が行われるようになっている。なお、リーチ演出とは、シングルリーチ又はダブルリーチでリーチ組み合わせが表示されてから、変動表示中の一列(中列)の図柄が停止して全列の図柄が一旦停止表示される迄に行われる演出である。一方、はずれ演出用の変動パターンは、図柄組み合わせゲームではずれの確定図柄組み合わせを導出するためのパターンであり、リーチ演出を経てはずれの確定図柄組み合わせを導出する場合と、リーチ演出を経ることなくはずれの確定図柄組み合わせを導出する場合とがある。
【0031】
以上のように構成された主制御基板22において前記メインCPU22aは、前記各種乱数を用いて各種処理(大当り判定、リーチ判定、確定図柄組み合わせを構成する図柄(停止図柄)の決定、確定図柄組み合わせを表示する有効ラインの決定、及び変動パターンの決定等)を実行する。
【0032】
即ち、メインCPU22aは、前記始動入賞口20に対する遊技球の入賞検知を契機に、前記RAM22cから前記大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を読み出し、所定の格納領域に格納(記憶)する。そして、図柄表示装置18の可視表示部Hで図柄の変動演出が開始される直前に、まず前記格納(記憶)した大当り判定用乱数の値と予めROM22bに記憶されている大当り判定値との比較に基づき大当り判定を行い、その大当り判定の結果が肯定の場合、メインCPU22aは大当りを決定する。因みに、この大当り判定で大当りと決定する大当り確率は、前述したように、パチンコ機10が確変状態にある場合には高確率(=63.1分の1)とされ、確変状態にない場合には通常確率の低確率(=315.7分の1)とされる。
【0033】
前記大当りの決定がなされると、メインCPU22aは、前記格納(記憶)した大当り図柄用乱数の値に基づき、前記図柄表示装置18の可視表示部Hに最終的に停止表示させる確定図柄組み合わせを構成する図柄(停止図柄左、中、右)を全列の図柄が同一種類の図柄となるように決定する。即ち、大当りの確定図柄組み合わせ(及び、その停止図柄)を決定する。具体的には、前記大当り図柄用乱数の値を停止図柄左、停止図柄中及び停止図柄右とする。そして、各停止図柄を全て「1」、「3」又は「5」に決定した場合は、確変の大当りの確定図柄組み合わせである[111]、[333]又は[555]の何れかが停止表示されることになる。その一方、各停止図柄を全て「2」、「4」又は「6」に決定した場合は、非確変(通常)の大当りの確定図柄組み合わせである[222]、[444]又は[666]の何れかが停止表示されることになる。
【0034】
また、メインCPU22aは、前記大当りの決定に基づいて大当りの確定図柄組み合わせを決定する際に、当該確定図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインを前記各有効ラインA〜Eのうちから選択決定する。また、各停止図柄を決定した際に、その停止図柄が非確変図柄(第1の種類の図柄)であるか確変図柄(第2の種類の図柄)であるかにより、大当りの抽選確率を変動させるか否かを決定している。また、メインCPU22aは、RAM22cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、何れか一つの大当り演出用の変動パターンを決定する。
【0035】
一方、前記大当り判定の結果が否定の場合、メインCPU22aは、はずれを決定すると共に、はずれの確定図柄組み合わせ(及び、各停止図柄)と当該確定図柄組み合わせを表示するための有効ラインを決定し、更にリーチ判定(リーチ表示態様を経由する表示演出を行うか否かの判定)を行う。そして、そのリーチ判定の判定結果が肯定の場合には、変動パターン振分乱数の値に基づき、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定するようになっている。従って、この場合、図柄表示装置18には、表示演出に基づき、リーチ組み合わせ([3↓3]等)が表示された後、既に停止表示されている2列の図柄とは異なる図柄で残り1列の図柄が停止する結果、はずれの確定図柄組み合わせ([343]等)が表示されることになる。なお、前記リーチ判定の判定結果が否定の場合には、リーチなしはずれ演出用の変動パターンが決定され、図柄表示装置18には、リーチ組み合わせが表示されることなく、全列の数字図柄が異なる種類とされたはずれの確定図柄組み合わせ([435]等)が表示される。
【0036】
そして、前記大当り判定に基づき確定図柄組み合わせ(及び、その停止図柄)と当該確定図柄組み合わせが表示される有効ライン及び変動パターン等を決定したメインCPU22aは、表示制御基板23に対して所定の制御コマンドを出力する。例えば、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示するための変動パターン指定コマンドを出力し、その後、確定図柄組み合わせの停止図柄を指定するための図柄指定コマンド(及び図柄停止コマンド)、及び有効ライン指定コマンドを出力する。このように、本実施形態では、主制御基板22のメインCPU22aが、入賞検知を契機に大当り判定を行う大当り判定手段、及び大当り判定の判定結果が否定の場合にリーチ演出を行うか否かを判定する演出判定手段として機能するように構成されている。また、同じく、メインCPU22aが、確定図柄組み合わせ態様(図柄表示装置18に最終的に表示される確定図柄組み合わせと当該確定図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ライン)を決定する確定図柄組み合わせ態様決定手段として機能するように構成されている。
【0037】
次に、表示制御基板23について説明すると、表示制御基板23は、サブCPU23aを備えており、該サブCPU23aにはROM23b及びRAM23cが接続されている。前記ROM23bには、表示制御を実行するための制御プログラムや、前記変動パターンに応じた具体的な遊技演出(表示演出)の演出内容を示す演出実行データ等が記憶されている。また、RAM23cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶されるようになっている。そして、前記変動パターン指定コマンド等のメインCPU22aから出力された各種の制御コマンド及び前記ROM23bに記憶された演出実行データ等に基づき、サブCPU23aは、図柄表示装置18の可視表示部Hでの表示演出内容を制御するようになっている。
【0038】
また、前記ROM23bには、図5に示すような仮停止パターン振分けテーブル(以下、「振分けテーブル」と示す。)24が格納記憶されている。この振分けテーブル24は、前記再変動演出開始時(即ち、リーチ演出終了時)に、何れの数字図柄からなる仮図柄組み合わせを一旦停止表示させるか、及び、当該仮図柄組み合わせを何れのリーチ表示態様を経由して表示させるかをサブCPU23aが決定する際に使用される。即ち、前記振分けテーブル24には、複数(本実施形態では5つ)の仮停止パターンP1〜P5が、予め設定した乱数テーブルの乱数の値に対応付けられた状態で記憶されている。そして、大当りの確定図柄組み合わせの停止図柄(当り図柄)及びその有効ラインと対応付けられて、各仮停止パターンP1〜P5のデータ構成が振分け規定されている。
【0039】
なお、図5に示す振分けテーブル24では当り図柄が「3」「5」の場合についての振分内容が少なくとも一部図示省略されているが、それら当り図柄が「3」「5」に対応付けられた各仮停止パターンP1〜P5のデータ構成は、確変図柄である点で共通する当り図柄「1」の場合と同じデータ構成になっている。同様に、図5に示す振分けテーブル24では当り図柄が「2」「4」の場合についての振分内容が少なくとも一部図示省略されているが、それら当り図柄が「2」「4」に対応付けられた各仮停止パターンP1〜P5のデータ構成は、非確変図柄である点で共通する当り図柄「6」の場合と同じデータ構成となっている。そして、このような仮停止パターンについては、メインCPU22aからの変動パターン指定コマンドが大当り演出用の変動パターンを指定するものである場合に、サブCPU23aが、前記乱数テーブルからの乱数読み出し結果に基づき何れか一つの仮停止パターンを選択決定するようになっている。
【0040】
そこで次に、前記仮停止パターンP1〜P5のデータ構成について図5に基づき説明する。
図5からも理解されるように、各仮停止パターンP1〜P5は、仮図柄組み合わせを構成する数字図柄の数値(1〜6)を示す符号と当該仮図柄組み合わせを一旦停止表示させる有効ラインを示す符号(A〜E)とを含むデータ構成になっている。例えば、仮停止パターンのデータ構成が「1−A」という場合は、仮図柄組み合わせが数字図柄「1」で構成されるということ、及びその仮図柄組み合わせは有効ラインA上に一旦停止表示されるということを意味している。また、この場合の有効ラインAは、有効ラインB及び有効ラインCと同様に、シングルリーチを表示する有効ラインであることから、当該仮図柄組み合わせはシングルリーチを経由して表示されるということを意味している。即ち、仮停止パターンのデータ構成において有効ラインを示す符号が「A」「B」又は「C」の場合は、再変動演出開始時に単数ラインのリーチ表示態様を経由して仮図柄組み合わせが表示される。
【0041】
その一方、仮停止パターンのデータ構成で有効ラインを示す符号が、例えば、「2−D」や「6−E」のように「D」又は「E」の場合は、有効ラインD及び有効ラインEがダブルリーチを表示する有効ラインであることから、当該仮図柄組み合わせはダブルリーチを経由して表示されるということを意味している。具体的には、図4(a)〜(f)に示す何れかのダブルリーチ(複数ラインのリーチ表示態様)を経由して表示されることになる。例えば、大当りの確定図柄組み合わせが有効ラインA上に当り図柄「2」で表示される場合に、仮停止パターンとして仮停止パターンP4が乱数読み出し結果に基づき決定されたときは、その仮停止パターンのデータ構成は「2−D」となる。従って、再変動演出開始時には、数字図柄「2」で構成された仮図柄組み合わせが図4(a)に示すダブルリーチを経由して有効ラインD上に一旦停止表示されることになる。
【0042】
このように、前記サブCPU23aは、メインCPU22aから大当り演出用の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドと、図柄指定コマンド及び有効ライン指定コマンドを入力した場合に、前述した乱数読み出しに基づき各仮停止パターンP1〜P5のうちから何れか一つの仮停止パターンを決定する。そして、当該決定した仮停止パターンのデータ構成に基づき、再変動演出開始時に一旦停止表示させる仮図柄組み合わせの構成図柄及び該仮図柄組み合わせを表示するための有効ラインを決定する。言い換えるならば、サブCPU23aは、メインCPU22aにより大当りの確定図柄組み合わせ及び当該図柄組み合わせを表示する有効ラインが決定された場合に、前記仮図柄組み合わせを決定すると共に、当該仮図柄組み合わせをシングルリーチ又はダブルリーチのいずれを経由して表示させるかを決定する。従って、本実施形態では、表示制御基板23のサブCPU23aによって仮図柄組み合わせ態様(再変動演出開始時に一旦停止表示される仮図柄組み合わせ及び当該仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ライン)を決定する仮図柄組み合わせ態様決定手段が構成されている。
【0043】
以下、図5を参照しながら、メインCPU22aによって決定された大当りの確定図柄組み合わせ及び当該確定図柄組み合わせを表示するための有効ラインとの対応関係において、前記サブCPU23aが決定する仮図柄組み合わせ態様がどのようになるかについて説明する。
【0044】
まず、大当りの確定図柄組み合わせが非確変図柄(例えば「6」)で構成された図柄組み合わせ(例えば「666」)である場合(以下、「非確変(通常)の大当りの場合」ともいう。)について説明する。
【0045】
さて、図5の振分けテーブル24からも理解されるように、この非確変(通常)の大当りの場合は、サブCPU23aにより各仮停止パターンP1〜P5のうち何れの仮停止パターンが選択決定されても、そのデータ構成から導かれる仮図柄組み合わせは数字図柄「6」で構成された[666]となる。即ち、大当りの確定図柄組み合わせを構成する数字図柄(=当り図柄)が非確変図柄(「6」)である場合には、大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせも、同じ数字図柄の非確変図柄(「6」)で構成された図柄組み合わせ(「666」)に決定される。なお、本実施形態では、大当りの確定図柄組み合わせを構成する数字図柄(=当り図柄)が他の非確変図柄(「2」「4」)である場合についても同様のことがいえる。また、パチンコ機10を設置した遊技店のうちには、非確変図柄の「666」で大当りの場合は獲得賞球により遊技を続行できる一方、「666」とは別の非確変図柄である「444」で大当りになると獲得賞球を一度換金しなければならないとする所謂ラッキーナンバー制を取り入れている場合がある。しかし、本実施形態の場合は、遊技店がそのようなラッキーナンバー制を取り入れている場合にも、遊技者に対して次のような不快感を与えてしまうことを防止し得る。例えば、ラッキーナンバー制を取り入れた遊技店において、遊技中のパチンコ機10で、確定図柄組み合わせが「444」に、仮図柄組み合わせが「666」に決定されたとする。すると、この場合は、遊技者から見ると、大当りを認識できる図柄組み合わせとして獲得賞球で遊技を続行できる「666」が一旦停止した後、再変動演出により獲得賞球を一度換金しなければならない「444」に図柄組み合わせが変わってしまうことになり、遊技者には不快感を与えてしまうことになる。しかし、本実施形態では、前述したように、非確変図柄で大当りの場合は、仮図柄組み合わせが、当該大当りの確定図柄組み合わせと同じ図柄組み合わせとなるようにしているため、遊技者に対してそのような不快感を与えることがない。
【0046】
また、この非確変(通常)の大当りの場合は、有効ラインA,B,C上に表示されるシングルリーチ又は有効ラインD,E上に表示されるダブルリーチの何れかのリーチを経由して得られる一つの有効ラインが前記仮図柄組み合わせ([666])を表示するための有効ラインとして選択される。また、その仮図柄組み合わせ([666])は、当り図柄である数字図柄(「6」)を含むシングルリーチ(6−A,6−B,6−C)又はダブルリーチ(6−D,6−E)の何れかのリーチを経由して得られる有効ラインA〜E上に表示可能な図柄組み合わせとされる。そのため、再変動演出開始前のシングルリーチ又はダブルリーチで遊技者が可視表示部Hにおいてリーチ組み合わせを構成する図柄として視認した数字図柄(この場合は、「1」「5」「6」)以外の数字図柄で全列が揃った図柄組み合わせの大当りが不用意に出現することもない。なお、本実施形態では、確変図柄による仮図柄組み合わせが一旦停止表示された後に再変動演出を経て非確変図柄による確定図柄組み合わせで最終的に大当りとなる場合(所謂、降格となる場合)は設定されていない。
【0047】
また、この非確変(通常)の大当りの場合、仮図柄組み合わせ([666])を表示する有効ラインがダブルリーチ(6−D,6−E)を経由して得られる有効ラインD,Eから選択される割合については、次のようなことがいえる。即ち、図5の振分けテーブル24からも理解されるように、シングルリーチ(6−A,6−B,6−C)を経由する場合は15通りの設定であるのに対し、ダブルリーチ(6−D,6−E)を経由する場合は10通りの設定になっている。つまり、シングルリーチを経由する設定割合(15通り)とダブルリーチを経由する設定割合(10通り)との合計割合(25通り)中に占めるダブルリーチを経由する設定割合(10通り)は10/25=40%になっている。その一方、有効ラインA〜Eの設定本数は5本であるから、その5本の有効ラインA〜E中に占める2本のダブルリーチが表示される有効ラインD,Eの設定割合は2/5=40%である。従って、非確変(通常)の大当りの場合に限ってみると、ダブルリーチ(6−D,6−E)を経由して得られる有効ラインが仮図柄組み合わせを表示するための有効ラインとして選択される割合は、有効ラインA〜E全体の中でダブルリーチ用の有効ラインD,Eが占める割合と同率に設定されているといえる。
【0048】
また、この非確変(通常)の大当りの場合において、ダブルリーチ(6−D,6−E)の場合は、図4(e)〜(f)からも理解されるように、有効ラインD及び有効ラインEに表示されるリーチ組み合わせが、非確変図柄(「6」)のリーチ組み合わせと確変図柄(「5」又は「1」)のリーチ組み合わせとされる。従って、リーチ演出時に前記ダブルリーチ(6−D,6−E)が表示された場合、遊技者は、当該ダブルリーチを非確変図柄である数字図柄(「6」)と同時に構成している確変図柄である他方の数字図柄(「5」又は「1」)の方で最終的に大当りになることへの期待を抱くようになる。
【0049】
次に、大当りの確定図柄組み合わせが確変図柄(例えば「1」)で構成された図柄組み合わせ(例えば「111」)である場合(以下、「確変の大当りの場合」ともいう。)について説明する。
【0050】
さて、図5の振分けテーブル24からも理解されるように、この確変の大当りの場合は、大当りの確定図柄組み合わせ(「111」)を表示する有効ラインが、シングルリーチを表示する有効ラインA〜Cであるか、又はダブルリーチを表示する有効ラインD,Eであるかで、仮図柄組み合わせは違ったものとなる。まず、大当りの確定図柄組み合わせ(「111」)が有効ラインD,Eに表示される場合は、サブCPU23aにより各仮停止パターンP1〜P5のうち何れの仮停止パターンが選択決定されても、そのデータ構成から導かれる仮図柄組み合わせは数字図柄「1」で構成された[111]となる。即ち、その仮図柄組み合わせは大当りの確定図柄組み合わせと同じ図柄組み合わせとなる。
【0051】
しかし、大当りの確定図柄組み合わせ(「111」)が有効ラインA〜Cに表示される場合は、サブCPU23aにより仮停止パターンP1〜P3が選択決定された場合のみ、その仮図柄組み合わせは大当りの確定図柄組み合わせと同じ図柄組み合わせ(「111」)となる。一方、サブCPU23aにより仮停止パターンP4,P5が選択決定された場合には、それらのデータ構成から導かれる仮図柄組み合わせは、数字図柄「2」で構成された[222]又は数字図柄「6」で構成された[666]となる。即ち、その仮図柄組み合わせは大当りの確定図柄組み合わせとは異なる数字図柄で構成された図柄組み合わせとなる。より具体的には、仮図柄組み合わせは非確変図柄(「2」「6」)で構成される一方、大当りの確定図柄組み合わせは確変図柄(「1」)で構成されることになる。そのため、非確変図柄(「2」「6」)で構成された仮図柄組み合わせが一旦停止表示されることにより、遊技者は通常の大当りを認識するが、その後、再変動演出を経て確変図柄(「1」)で構成された大当りの確定図柄組み合わせが停止表示されることにより、遊技者には確変状態が付与されることになる。
【0052】
また、この確変の大当りの場合も、有効ラインA,B,C上に表示されるシングルリーチ又は有効ラインD,E上に表示されるダブルリーチの何れかのリーチを経由して得られる一つの有効ラインが仮図柄組み合わせ([111][222][666])を表示するための有効ラインとして選択される。また、その仮図柄組み合わせ([111][222][666])は、当り図柄である数字図柄(「1」)を含むシングルリーチ(1−A,1−B,1−C)又はダブルリーチ(1−D,1−E,2−D,6−E)の何れかのリーチを経由して得られる有効ラインA〜E上に表示可能な図柄組み合わせとされる。そのため、この確変の大当りの場合も、再変動演出開始前のシングルリーチ又はダブルリーチで遊技者が可視表示部Hにおいてリーチ組み合わせを構成する図柄として視認できた数字図柄(この場合は、「1」「2」「6」)以外の数字図柄で全列が揃った図柄組み合わせの大当りが不用意に出現することはない。
【0053】
また、この確変の大当りの場合、仮図柄組み合わせ([111][222][666])を表示する有効ラインがダブルリーチ(1−D,1−E,2−D,6−E)を経由して得られる有効ラインD,Eから選択される割合について、次のようなことがいえる。即ち、図5の振分けテーブル24からも理解されるように、シングルリーチ(1−A,1−B,1−C)を経由する場合は9通りの設定であるのに対し、ダブルリーチ(1−D,1−E,2−D,6−E)を経由する場合は16通りの設定になっている。つまり、シングルリーチを経由する設定割合(9通り)とダブルリーチを経由する設定割合(16通り)との合計割合(25通り)中に占めるダブルリーチを経由する設定割合(16通り)は16/25=64%になっている。これは前記有効ラインA〜E全体の中でダブルリーチ用の有効ラインD,Eが占める割合(40%)及び前記非確変(通常)の大当りの場合にダブルリーチを経由する設定割合(40%)との対比において、それらの各割合を1.6倍した高い設定割合になっている。従って、確変の大当りの場合は、ダブルリーチのリーチ演出終了時に仮図柄組み合わせが一旦停止表示されると、その後に再変動演出を経て確変の大当りの図柄組み合わせで確定停止する割合がシングルリーチを経由する場合よりも高くなるため、遊技者は、ダブルリーチが表示されることに大きな期待を抱くことになる。
【0054】
なお、確変及び非確変(通常)の区別をすることなく、大当り全体として捉えてみた場合には、次のようなことがいえる。即ち、前述したように、仮図柄組み合わせを表示する有効ラインがシングルリーチを経由して得られる場合は、数字図柄「6」での非確変(通常)の大当りの場合が15通りの設定割合であり、数字図柄「1」での確変の大当りの場合が9通りの設定割合であった。従って、大当り全体として捉えてみた場合、シングルリーチを経由して得られる有効ラインA〜Cから仮図柄組み合わせの有効ラインを選択する割合は、(15通り+9通り)×3倍=72通りあることになる。なお、3倍する理由は、非確変図柄及び確変図柄が、本実施形態では、それぞれ3つずつ(「2」「4」「6」、「1」「3」「5」)定められているからである。一方、仮図柄組み合わせを表示する有効ラインがダブルリーチを経由して得られる場合は、数字図柄「6」での非確変(通常)の大当りの場合が10通りの設定割合であり、数字図柄「1」での確変の大当りの場合が16通りの設定割合であった。従って、大当り全体として捉えてみた場合、ダブルリーチを経由して得られる有効ラインD,Eから仮図柄組み合わせの有効ラインを選択する割合は、(10通り+16通り)×3倍=78通りあることになる。
【0055】
つまり、シングルリーチを経由する設定割合(72通り)とダブルリーチを経由する設定割合(78通り)との合計割合(150通り)中に占めるダブルリーチを経由する設定割合(78通り)は78/150=52%になる。そのため、前記確変の大当りの場合におけるダブルリーチを経由する設定割合(64%)ほどではないが、大当り全体として捉えた場合にも、有効ラインA〜E全体の中でダブルリーチ用の有効ラインD,Eが占める割合(40%)との対比において、ダブルリーチを経由する設定割合は高くなっている。言い換えると、大当り全体として捉えた場合において、サブCPU23aは、シングルリーチよりもダブルリーチを経由して得られる有効ラインを仮図柄組み合わせを表示するための有効ラインとして選択する割合の方が高く設定されていることになる。従って、遊技者は、ダブルリーチが表示された場合、最終的に大当り状態となる割合(大当りの図柄組み合わせで確定停止する割合)がシングルリーチを経由する場合よりも高くなるため、ダブルリーチが表示されることに大きな期待を抱くことになる。
【0056】
なお、確変の大当りの場合において、ダブルリーチ(1−D,1−E,2−D,6−E)の場合に、有効ラインD及び有効ラインEに表示される二つのリーチ組み合わせが、非確変図柄(「2」又は「6」)のリーチ組み合わせと確変図柄(「1」)のリーチ組み合わせとされる点は、前記非確変(通常)の大当りの場合と同様である。従って、リーチ演出時に前記ダブルリーチ(1−D,1−E,2−D,6−E)が表示された場合、遊技者は当該ダブルリーチを非確変図柄である数字図柄(「2」又は「6」)と同時に構成している確変図柄である他方の数字図柄(「1」)の方で最終的に大当りになることへの期待を抱くようになる。
【0057】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、メインCPU22aによる大当り判定の結果が肯定の場合は、シングルリーチ又はダブルリーチを経由して遊技者に大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせを表示した後、再変動演出を経て大当りの確定図柄組み合わせを表示する構成とされている。そして、その際には、ダブルリーチを経由して得られる有効ラインD,Eを仮図柄組み合わせを表示するための有効ラインとして選択する割合が、有効ラインA〜E全体の中でダブルリーチ用の有効ラインD,Eが占める割合(40%)よりも高い割合(52%)に設定されている。そのため、遊技者は、同じリーチ演出でもシングルリーチよりはダブルリーチが表示されることに期待を抱くようになることから、ダブルリーチを出現させることにより、遊技の興趣を高めることができる。
【0058】
(2)上記実施形態では、ダブルリーチが表示された場合、最終的に大当り状態となる割合(大当りの図柄組み合わせで確定停止する割合)がシングルリーチを経由する場合よりも高くなっている。しかし、その大当りがメインCPU22aにより確変の大当りであると決定された場合には、更に次の効果がある。即ち、確変の大当りの場合には、ダブルリーチを経由して得られる有効ラインD,Eを仮図柄組み合わせを表示するための有効ラインとして選択する割合が、64%という更に高確率の割合に設定されている。そして、確変の大当りになった場合には、大入賞口21が開放される等の遊技者にとって有利な特別遊技状態が付与されることに加えて、大当り確率が高確率になった確変状態という更に遊技者にとって有利な特定遊技演出が行われることになる。従って、ダブルリーチを経由して仮図柄組み合わせが表示された場合には、遊技者にとって更に期待感の高い確変図柄(第2の種類の図柄)からなる確定図柄組み合わせで大当りとなる割合が高くなっていることから、そのようなダブルリーチを出現させることにより、遊技の興趣を更に向上できる。
【0059】
(3)上記実施形態では、大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄である当り図柄を含むシングルリーチ又はダブルリーチを経由して得られる有効ラインA〜E上に表示可能な図柄組み合わせが、仮図柄組み合わせとして決定される。例えば、大当りの確定図柄組み合わせが[333]の場合には、当り図柄「3」を含むリーチ組み合わせ[3↓3]が何れかの有効ラインA〜E上に表示され、そのリーチ組み合わせが表示された有効ライン上に仮図柄組み合わせ[333]が表示される。従って、可視表示部Hに表示されたリーチ演出において遊技者がリーチ組み合わせを構成する図柄として視認する図柄とは異なる図柄で構成される図柄組み合わせでの大当りが不用意に出現することを排除できるので、遊技演出に対する遊技者の信頼感を良好に維持することができる。
【0060】
(4)上記実施形態では、当り図柄が非確変図柄(第1の種類の図柄)での非確変(通常)の大当りの場合には、サブCPU23aが決定する仮図柄組み合わせも非確変図柄(第1の種類の図柄)で構成される図柄組み合わせとなるようにした。そのため、仮図柄組み合わせで確変図柄(第2の種類の図柄)での大当りを認識させながら最終的に確定図柄組み合わせが非確変図柄(第1の種類の図柄)での大当りになると、遊技者には再変動演出により降格してしまったという印象を与えてしまうが、そのような事態の発生を確実に回避することができる。そして、仮図柄組み合わせの構成図柄から認識した遊技者の大当り状態への期待感を確実に保証することにより、遊技の興趣がそがれるような事態を未然に防止することができる。
【0061】
(5)上記実施形態では、仮図柄組み合わせ及びその表示用有効ラインを決定するためのデータ構成を含んだ各仮停止パターンP1〜P5の中から何れか一つの仮停止パターンをサブCPU23aが予め定めた乱数テーブルからの乱数読み出し結果に基づき選択決定するようになっている。そのため、仮図柄組み合わせ及び当該仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインが規則的に決定されることを回避できると共に、乱数の振分けの仕方によっては、特定の図柄や図柄組み合わせの出現率を意図的に高めたり、それらの出現率を均等にしたりすることも可能となる。従って、遊技演出の設計自由度を高めることができる。
【0062】
(6)上記実施形態では、大当りとなる場合の再変動演出開始時に表示される仮図柄組み合わせがダブルリーチを経由して表示される場合は、その際のダブルリーチが非確変図柄(第1の種類の図柄)のシングルリーチと確変図柄(第2の種類の図柄)のシングルリーチとの組み合わせで構成されるようにした。そのため、ダブルリーチが表示される場合には、必ず当該ダブルリーチを構成する図柄の中に確変図柄を含ませることで遊技者の期待感が更に高まるリーチ表示態様にでき、より一層、遊技の興趣を高めることができる。
【0063】
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・ 上記実施形態では、最終的に大当りとなる場合の再変動演出開始時に表示される仮図柄組み合わせがダブルリーチを経由して表示される場合の割合を高く設定したが、これを最終的にはずれとなる場合のリーチ演出に適用してもよい。即ち、メインCPU22aは、大当り判定の判定結果が否定(即ち、はずれ)の場合にリーチ判定を行い、その判定結果が肯定(即ち、リーチ有りはずれ)の場合は、はずれ確定図柄組み合わせを表示するための有効ラインがダブルリーチを経由して得られる割合を低くする。このように構成すると、所謂はずれリーチの場合は、ダブルリーチを経由する割合が低くなるため、遊技者にとってみれば、逆に、ダブルリーチが表示された場合には大当り状態へと発展する割合が高くなるという期待を抱くことになり、遊技の興趣を高めることができる。
【0064】
・ 上記実施形態では、有効ラインの本数を5本(A〜E)としたが、複数のラインのリーチ表示態様を表示可能であれば、本数は適宜に変更可能である。また、上記実施形態では、複数ラインのリーチ表示態様としてダブルリーチの例を示したが、更にトリプルリーチの場合に適用することも可能である。
【0065】
・ 上記実施形態では、ダブルリーチが形成される場合、非確変図柄(第1の種類の図柄)のシングルリーチと確変図柄(第2の種類の図柄)のシングルリーチとの組み合わせで構成されるようにしたが、これに限らない。例えば、非確変図柄(第1の種類の図柄)のシングルリーチ同士の組み合わせ、又は確変図柄(第2の種類の図柄)のシングルリーチ同士の組み合わせでダブルリーチが構成されるものであってもよい。
【0066】
・ 上記実施形態では、乱数テーブルからの乱数読み出し結果に基づき何れか一つの仮停止パターンが各仮停止パターンP1〜P5の中から選択される構成としたが、乱数読み出し結果に基づく以外に順番に選択するようにしてもよい。
【0067】
・ 上記実施形態では、非確変(通常)の大当りの場合には仮図柄組み合わせと大当りの確定図柄組み合わせが同じ図柄にて構成されるようにした。しかし、非確変(通常)の大当りの場合も、振分けテーブル24における仮停止パターンP1〜P5のデータ構成を、確変の大当りの場合と同じデータ構成とすることにより、必ずしも仮図柄組み合わせと大当りの確定図柄組み合わせが同じ図柄とはならないようにしてもよい。
【0068】
・ 上記実施形態では、確変の大当りの場合及び大当り全体として捉えた場合にダブルリーチを経由して得られる有効ラインD,Eを仮図柄組み合わせを表示するための有効ラインとして選択する割合が、それぞれ「64%」「52%」に設定されているが、これらの設定率は変更してもよい。要するに、有効ライン全体の中に複数ラインのリーチ表示態様を表示可能な有効ラインが占める割合よりも高く設定されたものならば、上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0069】
【考案の効果】
本考案によれば、大当りを認識できる図柄組み合わせが複数ラインのリーチ表示態様を経由して表示される割合を高くすることで、遊技者が複数ラインのリーチ表示態様に期待を抱くようにして遊技の興趣を確実に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。
【図2】パチンコ遊技機の制御構成を示すブロック図。
【図3】図柄表示装置に表示可能な図柄の種類及び配列の説明図。
【図4】(a)(b)(c)(d)(e)(f)はダブルリーチのリーチ表示態様の各パターンを示す説明図。
【図5】当り図柄及び有効ラインと仮停止パターンのデータ構成との対応関係を示した振分けテーブルの説明図。
【符号の説明】
10…パチンコ機(遊技機)、18…図柄表示装置(表示装置)、22a…メインCPU(大当り判定手段、演出判定手段、確定図柄組み合わせ態様決定手段)、23a…サブCPU(仮図柄組み合わせ態様決定手段)、A,B,C,D,E…図柄組み合わせ有効ライン。
【考案の属する技術分野】
本考案は、複数種類の図柄の変動表示に基づく図柄組み合わせゲームが行われる表示装置に複数の図柄組み合わせ有効ラインが定められた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、複数種類の図柄を変動させて、複数列(例えば3列)の図柄による図柄組み合わせを表示する図柄組み合わせゲームが行われている。この図柄組み合わせゲームは、遊技盤に配設された図柄表示装置で行われるものであり、当該図柄表示装置には表示された図柄組み合わせが有効となる図柄組み合わせ有効ライン(以下、「有効ライン」ともいう。)が定められている。従って、遊技者は、有効ライン上に表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することができる。
【0003】
また、近時は、遊技の興趣を図るべく、前記図柄表示装置に、複数(例えば、横方向に3本と斜め方向に2本の計5本)の有効ラインを定めたパチンコ機なるものも提案されている(特許文献1参照)。そして、このように複数の有効ラインを定めることで、1回の図柄組み合わせゲームにおいて、単数ラインのリーチ表示態様(所謂、シングルリーチ)のみならず、複数ラインのリーチ表示態様(所謂、ダブルリーチやトリプルリーチ)をも表示することを可能とし、遊技の興趣向上を図っていた。また、特許文献1のパチンコ機にあっては、シングル、ダブル、トリプルの各リーチに対する遊技者の期待感の違いに対応して各々のリーチ変動時間を互いに異ならせることで、複数ラインのリーチ表示態様(ダブルリーチ及びトリプルリーチ)になった場合には、そのことを遊技者にアピールするようにしていた。そして、このようなパチンコ機では、大当りの場合、リーチ表示態様を経由して中図柄を一旦停止させ、遊技者に大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせを表示した後、当該仮図柄組み合わせを変動させて最終的に確定図柄組み合わせを表示する再変動演出により、更に遊技の興趣を高めることも行われていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−77520号公報(請求項1,2、図15及び図16)
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記した特許文献1のパチンコ機においても依然として次のような問題があった。即ち、リーチ表示態様がシングルリーチのみならずダブルリーチ及びトリプルリーチというように複数態様あったとしても、遊技者に対して大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせが表示される割合は何れのリーチ表示態様を経由する場合も均等な割合になっていた。そのため、例えばダブルリーチの場合にリーチ変動時間をシングルリーチの場合よりも長く設定することで、ダブルリーチになったことを遊技者にアピールしたとしても、仮図柄組み合わせが表示される割合はシングルリーチの場合と大差ないことから、遊技者はダブルリーチに対する期待を抱かなくなっていた。従って、遊技の興趣を高めるべく、複数の有効ラインを定めると共に、複数ラインのリーチ表示態様(ダブルリーチやトリプルリーチ)を表示可能にしてはいるものの、この点で、遊技者の期待に必ずしも応えているとは言い難かった。
【0006】
本考案は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、大当りを認識できる図柄組み合わせが複数ラインのリーチ表示態様を経由して表示される割合を高くすることで、遊技者が複数ラインのリーチ表示態様に期待を抱くようにして遊技の興趣を確実に高めることができる遊技機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の考案は、複数種類の図柄が変動表示される表示装置と、所定の入賞検知を契機に大当りか否かを判定する大当り判定手段と、当該大当り判定手段の判定結果に基づき前記表示装置に最終的に表示される確定図柄組み合わせを決定する確定図柄組み合わせ態様決定手段とを備え、前記表示装置には表示された図柄組み合わせが有効となる複数の図柄組み合わせ有効ラインが定められており、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記表示装置は、単数ラインのリーチ表示態様及び複数ラインのリーチ表示態様のうち何れか一方のリーチ表示態様を経由して遊技者に大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせを表示した後、当該仮図柄組み合わせを変動させることにより、前記確定図柄組み合わせ態様決定手段が決定した大当りの確定図柄組み合わせを前記複数の図柄組み合わせ有効ラインのうち何れかの図柄組み合わせ有効ライン上に表示する再変動演出を行うように構成された遊技機において、前記仮図柄組み合わせ及び当該仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインを決定する仮図柄組み合わせ態様決定手段を備え、当該仮図柄組み合わせ態様決定手段は、前記複数ラインのリーチ表示態様を経由して得られる図柄組み合わせ有効ラインを前記仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインとして選択する割合が、前記複数の図柄組み合わせ有効ライン全体の中で複数ラインのリーチ表示態様を表示可能とされた図柄組み合わせ有効ラインが占める割合よりも高く設定されていることを要旨とする。
【0008】
また、請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の遊技機において、前記大当りの確定図柄組み合わせが予め定めた第1の種類の図柄で構成される場合には遊技者にとって有利となる特別遊技状態が付与される一方、前記大当りの確定図柄組み合わせが予め定めた第2の種類の図柄で構成される場合には前記特別遊技状態が付与されることに加えて遊技者にとって更に有利となる特定遊技演出が行われる構成とされており、前記仮図柄組み合わせ態様決定手段が前記複数ラインのリーチ表示態様を経由して得られる図柄組み合わせ有効ラインを前記仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインとして選択する割合については、前記大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄が前記第1の種類の図柄である場合よりも前記第2の種類の図柄である場合の方が高く設定されていることを要旨とする。
【0009】
また、請求項3に記載の考案は、請求項2に記載の遊技機において、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に、前記表示装置においてリーチ表示態様を経由する表示演出を行うか否かを判定する演出判定手段を備え、前記確定図柄組み合わせ態様決定手段は、前記確定図柄組み合わせと共に当該確定図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインをも決定する構成とされ、前記演出判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記確定図柄組み合わせ態様決定手段は、前記複数ラインのリーチ表示態様を経由して得られる図柄組み合わせ有効ラインを前記確定図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインとして選択する割合が、前記複数の図柄組み合わせ有効ライン全体の中で複数ラインのリーチ表示態様を表示可能とされた図柄組み合わせ有効ラインが占める割合よりも低く設定されていることを要旨とする。
【0010】
また、請求項4に記載の考案は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記仮図柄組み合わせ態様決定手段は、前記大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄を夫々含んでなる単数ラインのリーチ表示態様又は複数ラインのリーチ表示態様の何れかを経由して得られる図柄組み合わせ有効ライン上に表示可能な図柄組み合わせを前記仮図柄組み合わせとして決定するように構成されていることを要旨とする。
【0011】
また、請求項5に記載の考案は、請求項2〜請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄が前記第1の種類の図柄である場合、前記仮図柄組み合わせ態様決定手段は、前記大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄と同じ図柄にて構成される図柄組み合わせを前記仮図柄組み合わせとして決定するように構成されていることを要旨とする。
【0012】
また、請求項6に記載の考案は、請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記仮図柄組み合わせ態様決定手段は、前記確定図柄組み合わせ態様決定手段により決定される大当りの確定図柄組み合わせ毎に予め設定した乱数テーブルからの乱数読み出し結果に基づき、前記仮図柄組み合わせと当該仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインを決定するように構成されていることを要旨とする。
【0013】
また、請求項7に記載の考案は、請求項2〜請求項6のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記複数ラインのリーチ表示態様は、前記第1の種類の図柄を含んでなる単数ラインのリーチ表示態様と前記第2の種類の図柄を含んでなる単数ラインのリーチ表示態様とを含んで構成されたものであることを要旨とする。
【0014】
【考案の実施の形態】
以下、本考案を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す。)に具体化した一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施形態のパチンコ機10において、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられ、中枠12の下部には、下球皿16及び発射装置17が装着されている。
【0016】
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶画面からなる可視表示部Hを備えた表示装置としての図柄表示装置18が配設されている。この図柄表示装置18では複数種類の図柄を複数列で変動(可変)させて表示する図柄組み合わせゲーム(図柄の変動演出)が行われるようになっており、本実施形態では遊技者側から見た場合に左列と中列及び右列となる3列の図柄による図柄組み合わせが導出されるようになっている。
【0017】
前記図柄表示装置18の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う普通電動役物19を備えた始動入賞口20が配設されており、始動入賞口20の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う大入賞口21が配設されている。そして、発射装置17の操作により遊技盤13の遊技領域13aに発射された遊技球が始動入賞口20へ入賞したことを契機として前記図柄表示装置18では図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。
【0018】
また、前記図柄表示装置18(可視表示部H)には、表示された3列の図柄による図柄組み合わせが有効となる図柄組み合わせ有効ライン(以下、「有効ライン」という。)が定められている。本実施形態では、図3及び図4に示すように、横方向へ平行に延びる3本の有効ラインA,B,Cと、斜め方向へ互いに交差するように延びる2本の有効ラインD,Eの計5本の有効ラインA〜Eが定められている。なお、図3等では、説明の便宜上、前記有効ラインA〜Eを二点鎖線で示しているが、実機においては必ずしも前記有効ラインA〜Eを目視可能な状態で示さなくて良い。
【0019】
更に、本実施形態では、可視表示部Hに表示可能な図柄を、各列毎に「1」〜「6」の6個の数字図柄と6個のはずれ図柄(本実施形態では図3に示す★(星印)が該当する。)で構成している。はずれ図柄は、ブランク図柄とも言われ、該はずれ図柄を含んで構成される図柄組み合わせは、はずれとなる。そして、これらの図柄は、図柄表示装置18(可視表示部H)において図柄組み合わせゲームが開始すると、各列毎に、縦方向で、かつ、所定の配列順で変動表示(スクロール表示)されるようになっている。
【0020】
具体的に言えば、遊技者側から見て左列及び中列の2列は、図柄が、・・→1→★→2→・・→5→★→6→★→1・・というように数字図柄の数字が昇順となる配列で変動表示されるようになっている。また、遊技者側から見て右列の1列は、図柄が、・・→6→★→5→・・→2→★→1→★→6→・・というように数字図柄の数字が降順となる配列で変動表示されるようになっている。そして、各列全ての変動表示が停止すると、図柄表示装置18(可視表示部H)には、図3に一例を示すように、各列毎に、12個(7種類。但し、6個あるブランク図柄は1種類とする。)の図柄の中から連続する3個の図柄が表示され、これら3個の図柄により図柄組み合わせが構成されるようになっている。
【0021】
従って、遊技者は、可視表示部Hの有効ラインA〜E上に表示された図柄組み合わせから「大当り」又は「はずれ」を認識することができる。例えば、1本の有効ライン上に表示された全列の数字図柄が同一種類である場合には、その図柄組み合わせ(図3の場合、有効ラインE上に表示された[333])から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが最終的に何れか一つの有効ライン上に確定停止表示された場合、即ち、大当りの確定図柄組み合わせが表示された場合、遊技者には大当り状態(特別遊技状態)が付与される。そして、大当り状態では大入賞口21が開放することによって遊技者には多数の遊技球(賞球)を獲得できるチャンスが付与されるため、大当り状態(特別遊技状態)は、遊技者にとって有利な状態となる。その一方、1本の有効ライン上に表示された全列の図柄が、同一種類の数字図柄でない場合又ははずれ図柄を含む場合には、その図柄組み合わせ([123],[343],[★★★],[★1★]など)からはずれを認識できる。
【0022】
また、本実施形態では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄が一旦停止(一旦停止表示)するようになっている。そのため、1本の有効ライン上に一旦停止表示された特定列(本実施形態では前記左列と右列の2列)の数字図柄が同一種類である場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など。なお「↓」は図柄の変動中を示す。)からリーチを認識できる。以下、このリーチを認識できる図柄組み合わせのことを「リーチ組み合わせ」という。そして、本実施形態では、左列→右列→中列の順に図柄を表示させた場合、図柄表示装置18(可視表示部H)には、以下に示すような各リーチ表示態様にてリーチ組み合わせが表示可能とされている。
【0023】
即ち、1本の有効ライン上にのみリーチ組み合わせが表示される単数ラインのリーチ表示態様(以下、「シングルリーチ」という。)又は2本の有効ライン上にリーチ組み合わせが同時に表示される複数ラインのリーチ表示態様(以下、「ダブルリーチ」という。)での表示が可能とされている。本実施形態での図柄配列において、シングルリーチは、前述した3本の横方向有効ラインA〜C上に表示される。但し、これら3本の横方向有効ラインA〜C上の夫々に同時にシングルリーチが表示されることはなく、各有効ラインA〜Cのうち何れか1本の有効ライン上にシングルリーチは表示される。一方、ダブルリーチは、前述した2本の斜め方向有効ラインD,E上に表示される。具体的には、図4(a)〜(f)に示す6パターンのうち何れかのパターンでダブルリーチは表示される。
【0024】
以下、ダブルリーチの各パターンについて説明すると、まず、図4(a)に示すパターンのダブルリーチでは、右下がりの有効ラインD上に数字図柄「2」のリーチ組み合わせが表示されると共に、右上がりの有効ラインE上に数字図柄「1」のリーチ組み合わせが表示される。なお、このとき中列の図柄は「↓」で示すように変動表示中(以下、図4(b)〜(f)において同様。)であり、図柄表示装置(可視表示部H)では所謂リーチ演出の表示が行われている。そして、変動表示していた中列の図柄が有効ラインDと有効ラインEとが交差する位置にリーチ組み合わせを構成していた数字図柄「2」又は数字図柄「1」で停止すると、有効ラインD上又は有効ラインE上に大当りを認識できる図柄組み合わせ([222]又は[111])が表示されることになる。
【0025】
次に、図4(b)に示すパターンのダブルリーチでは、右下がりの有効ラインD上に数字図柄「3」のリーチ組み合わせが表示されると共に、右上がりの有効ラインE上に数字図柄「2」のリーチ組み合わせが表示される。そして、リーチ演出終了時に、変動表示していた中列の図柄がリーチ組み合わせを構成していた数字図柄「3」又は数字図柄「2」で停止すると、当該数字図柄(「3」又は「2」)で全列が揃った図柄組み合わせ([333]又は[222])が表示されることになる。このように、図4(b)に示すパターンのダブルリーチは、数字図柄「2」のリーチ組み合わせを表示可能であり、且つ、当該数字図柄「2」で全列が揃った図柄組み合わせ([222])を表示可能であるという点で、図4(a)に示すパターンのダブルリーチと共通している。言い換えるならば、ダブルリーチを経由して数字図柄「2」で全列が揃った図柄組み合わせ([222])を表示するには、図4(a)に示すパターンのダブルリーチ及び図4(b)に示すパターンのダブルリーチの何れを経由してもよいことになる。
【0026】
同様に、図4(c)〜図4(f)に夫々示す各パターンのダブルリーチでも、右下がりの有効ラインD上には、夫々、数字図柄「4」「5」「6」「1」のリーチ組み合わせが表示されると共に、右上がりの有効ラインE上には、夫々、数字図柄「3」「4」「5」「6」のリーチ組み合わせが表示される。そして、各パターンのダブルリーチでは、図4(a)(b)に示す両パターンのダブルリーチが互いに共通点として有する表示機能、即ち、他の何れか一つのパターンのダブルリーチと同一数字図柄のリーチ組み合わせ及び当該同一数字図柄で全列が揃った図柄組み合わせを表示可能とされている。
【0027】
また、本実施形態のパチンコ機10は、確率変動(以下、「確変」ともいう。)機能を備えている。確変機能は、大当りの確定図柄組み合わせが予め定めた確変図柄(第2の種類の図柄)で構成される場合には、大当り状態(特別遊技状態)の付与に加えて遊技者にとって更に有利となる特定遊技演出を行う機能である。具体的には、大当り状態終了後に、次回の大当り状態開始時まで大当りの抽選確率が通常確率である低確率(例えば315.7分の1)から高確率(63.1分の1)に変動した状態となる。本実施形態では、確変図柄を「1」,「3」,「5」の各数字図柄と定め、大当りの確定図柄組み合わせが「111」,「333」,「555」の何れかの場合には確変の大当りとなる。一方、大当りの確定図柄組み合わせが予め定めた非確変図柄(第1の種類の図柄)で構成される場合は、大当り状態(特別遊技状態)が付与された後、その大当り状態終了後において大当りの抽選確率が変動することはなく通常確率(低確率)が維持される。本実施形態では、非確変図柄を「2」,「4」,「6」の各数字図柄と定め、大当りの確定図柄組み合わせが「222」,「444」,「666」の何れかの場合には非確変の大当り(即ち、通常の大当り)となる。なお、前記特定遊技演出を行う機能としては、大当りの確定図柄組み合わせが予め定めた所謂時短図柄で構成される場合に、始動入賞口20に配設された普通電動役物19を開動作させるか否かの抽選結果を導出する時間が短縮された状態とする機能、即ち、時間短縮機能を備えるようにしてもよい。
【0028】
次に、パチンコ機10の制御構成について説明すると、図1に破線で示すように、パチンコ機10の機裏側において前記上球皿15と対応する位置には、当該パチンコ機10全体を制御する主制御基板22が装着されている。この主制御基板22は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じた各種の制御コマンドを所定の制御信号として出力するようになっている。同じく、図1に破線で示すように、パチンコ機10の機裏側において前記図柄表示装置18と対応する位置には、表示制御基板23が装着されている。この表示制御基板23は、前記主制御基板22に接続されており、該主制御基板22が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、図柄表示装置18において実行される遊技演出(表示演出)の内容を制御するようになっている。
【0029】
以下、主制御基板22、及び表示制御基板23の具体的な構成を図2に基づき説明する。
前記主制御基板22は、メインCPU22aを備えており、該メインCPU22aには、ROM22b及びRAM22cが接続されている。前記ROM22bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラムや、複数種類の変動パターンが記憶されている。なお、変動パターンとは、図柄の変動演出が開始されてから全列の図柄が停止し、所定の確定図柄組み合わせが表示される迄の間における遊技演出(表示演出等)のベースとなるパターンを示すものであり、大当り演出用の変動パターンとはずれ演出用の変動パターンに分類記憶されている。また、RAM22cには、パチンコ機10での遊技進行中に適宜書き換えられる各種情報(大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、変動パターン振分乱数などの各種乱数の値等)が記憶(設定)されるようになっている。そして、前記メインCPU22aは、前記大当り判定用乱数等の各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新するようになっている。
【0030】
なお、前記大当り演出用の変動パターンは、図柄組み合わせゲームで大当りの確定図柄組み合わせを導出するためのパターンであって、通常は、リーチ演出を経て大当りの確定図柄組み合わせを導出する場合と、リーチ演出を経ることなく大当りの確定図柄組み合わせを導出する場合とがある。しかし、本実施形態では大当りとなる場合には必ずリーチ演出を経て大当りの確定図柄組み合わせが導出されるようになっている。そして、そのリーチ演出を経て大当りの確定図柄組み合わせを導出する場合には、リーチ演出終了時に遊技者に大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせを一旦停止表示した後、全列の図柄を再変動させてから最終的に当該大当りの確定図柄組み合わせを停止表示する再変動演出が行われるようになっている。なお、リーチ演出とは、シングルリーチ又はダブルリーチでリーチ組み合わせが表示されてから、変動表示中の一列(中列)の図柄が停止して全列の図柄が一旦停止表示される迄に行われる演出である。一方、はずれ演出用の変動パターンは、図柄組み合わせゲームではずれの確定図柄組み合わせを導出するためのパターンであり、リーチ演出を経てはずれの確定図柄組み合わせを導出する場合と、リーチ演出を経ることなくはずれの確定図柄組み合わせを導出する場合とがある。
【0031】
以上のように構成された主制御基板22において前記メインCPU22aは、前記各種乱数を用いて各種処理(大当り判定、リーチ判定、確定図柄組み合わせを構成する図柄(停止図柄)の決定、確定図柄組み合わせを表示する有効ラインの決定、及び変動パターンの決定等)を実行する。
【0032】
即ち、メインCPU22aは、前記始動入賞口20に対する遊技球の入賞検知を契機に、前記RAM22cから前記大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を読み出し、所定の格納領域に格納(記憶)する。そして、図柄表示装置18の可視表示部Hで図柄の変動演出が開始される直前に、まず前記格納(記憶)した大当り判定用乱数の値と予めROM22bに記憶されている大当り判定値との比較に基づき大当り判定を行い、その大当り判定の結果が肯定の場合、メインCPU22aは大当りを決定する。因みに、この大当り判定で大当りと決定する大当り確率は、前述したように、パチンコ機10が確変状態にある場合には高確率(=63.1分の1)とされ、確変状態にない場合には通常確率の低確率(=315.7分の1)とされる。
【0033】
前記大当りの決定がなされると、メインCPU22aは、前記格納(記憶)した大当り図柄用乱数の値に基づき、前記図柄表示装置18の可視表示部Hに最終的に停止表示させる確定図柄組み合わせを構成する図柄(停止図柄左、中、右)を全列の図柄が同一種類の図柄となるように決定する。即ち、大当りの確定図柄組み合わせ(及び、その停止図柄)を決定する。具体的には、前記大当り図柄用乱数の値を停止図柄左、停止図柄中及び停止図柄右とする。そして、各停止図柄を全て「1」、「3」又は「5」に決定した場合は、確変の大当りの確定図柄組み合わせである[111]、[333]又は[555]の何れかが停止表示されることになる。その一方、各停止図柄を全て「2」、「4」又は「6」に決定した場合は、非確変(通常)の大当りの確定図柄組み合わせである[222]、[444]又は[666]の何れかが停止表示されることになる。
【0034】
また、メインCPU22aは、前記大当りの決定に基づいて大当りの確定図柄組み合わせを決定する際に、当該確定図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインを前記各有効ラインA〜Eのうちから選択決定する。また、各停止図柄を決定した際に、その停止図柄が非確変図柄(第1の種類の図柄)であるか確変図柄(第2の種類の図柄)であるかにより、大当りの抽選確率を変動させるか否かを決定している。また、メインCPU22aは、RAM22cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、何れか一つの大当り演出用の変動パターンを決定する。
【0035】
一方、前記大当り判定の結果が否定の場合、メインCPU22aは、はずれを決定すると共に、はずれの確定図柄組み合わせ(及び、各停止図柄)と当該確定図柄組み合わせを表示するための有効ラインを決定し、更にリーチ判定(リーチ表示態様を経由する表示演出を行うか否かの判定)を行う。そして、そのリーチ判定の判定結果が肯定の場合には、変動パターン振分乱数の値に基づき、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定するようになっている。従って、この場合、図柄表示装置18には、表示演出に基づき、リーチ組み合わせ([3↓3]等)が表示された後、既に停止表示されている2列の図柄とは異なる図柄で残り1列の図柄が停止する結果、はずれの確定図柄組み合わせ([343]等)が表示されることになる。なお、前記リーチ判定の判定結果が否定の場合には、リーチなしはずれ演出用の変動パターンが決定され、図柄表示装置18には、リーチ組み合わせが表示されることなく、全列の数字図柄が異なる種類とされたはずれの確定図柄組み合わせ([435]等)が表示される。
【0036】
そして、前記大当り判定に基づき確定図柄組み合わせ(及び、その停止図柄)と当該確定図柄組み合わせが表示される有効ライン及び変動パターン等を決定したメインCPU22aは、表示制御基板23に対して所定の制御コマンドを出力する。例えば、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示するための変動パターン指定コマンドを出力し、その後、確定図柄組み合わせの停止図柄を指定するための図柄指定コマンド(及び図柄停止コマンド)、及び有効ライン指定コマンドを出力する。このように、本実施形態では、主制御基板22のメインCPU22aが、入賞検知を契機に大当り判定を行う大当り判定手段、及び大当り判定の判定結果が否定の場合にリーチ演出を行うか否かを判定する演出判定手段として機能するように構成されている。また、同じく、メインCPU22aが、確定図柄組み合わせ態様(図柄表示装置18に最終的に表示される確定図柄組み合わせと当該確定図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ライン)を決定する確定図柄組み合わせ態様決定手段として機能するように構成されている。
【0037】
次に、表示制御基板23について説明すると、表示制御基板23は、サブCPU23aを備えており、該サブCPU23aにはROM23b及びRAM23cが接続されている。前記ROM23bには、表示制御を実行するための制御プログラムや、前記変動パターンに応じた具体的な遊技演出(表示演出)の演出内容を示す演出実行データ等が記憶されている。また、RAM23cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶されるようになっている。そして、前記変動パターン指定コマンド等のメインCPU22aから出力された各種の制御コマンド及び前記ROM23bに記憶された演出実行データ等に基づき、サブCPU23aは、図柄表示装置18の可視表示部Hでの表示演出内容を制御するようになっている。
【0038】
また、前記ROM23bには、図5に示すような仮停止パターン振分けテーブル(以下、「振分けテーブル」と示す。)24が格納記憶されている。この振分けテーブル24は、前記再変動演出開始時(即ち、リーチ演出終了時)に、何れの数字図柄からなる仮図柄組み合わせを一旦停止表示させるか、及び、当該仮図柄組み合わせを何れのリーチ表示態様を経由して表示させるかをサブCPU23aが決定する際に使用される。即ち、前記振分けテーブル24には、複数(本実施形態では5つ)の仮停止パターンP1〜P5が、予め設定した乱数テーブルの乱数の値に対応付けられた状態で記憶されている。そして、大当りの確定図柄組み合わせの停止図柄(当り図柄)及びその有効ラインと対応付けられて、各仮停止パターンP1〜P5のデータ構成が振分け規定されている。
【0039】
なお、図5に示す振分けテーブル24では当り図柄が「3」「5」の場合についての振分内容が少なくとも一部図示省略されているが、それら当り図柄が「3」「5」に対応付けられた各仮停止パターンP1〜P5のデータ構成は、確変図柄である点で共通する当り図柄「1」の場合と同じデータ構成になっている。同様に、図5に示す振分けテーブル24では当り図柄が「2」「4」の場合についての振分内容が少なくとも一部図示省略されているが、それら当り図柄が「2」「4」に対応付けられた各仮停止パターンP1〜P5のデータ構成は、非確変図柄である点で共通する当り図柄「6」の場合と同じデータ構成となっている。そして、このような仮停止パターンについては、メインCPU22aからの変動パターン指定コマンドが大当り演出用の変動パターンを指定するものである場合に、サブCPU23aが、前記乱数テーブルからの乱数読み出し結果に基づき何れか一つの仮停止パターンを選択決定するようになっている。
【0040】
そこで次に、前記仮停止パターンP1〜P5のデータ構成について図5に基づき説明する。
図5からも理解されるように、各仮停止パターンP1〜P5は、仮図柄組み合わせを構成する数字図柄の数値(1〜6)を示す符号と当該仮図柄組み合わせを一旦停止表示させる有効ラインを示す符号(A〜E)とを含むデータ構成になっている。例えば、仮停止パターンのデータ構成が「1−A」という場合は、仮図柄組み合わせが数字図柄「1」で構成されるということ、及びその仮図柄組み合わせは有効ラインA上に一旦停止表示されるということを意味している。また、この場合の有効ラインAは、有効ラインB及び有効ラインCと同様に、シングルリーチを表示する有効ラインであることから、当該仮図柄組み合わせはシングルリーチを経由して表示されるということを意味している。即ち、仮停止パターンのデータ構成において有効ラインを示す符号が「A」「B」又は「C」の場合は、再変動演出開始時に単数ラインのリーチ表示態様を経由して仮図柄組み合わせが表示される。
【0041】
その一方、仮停止パターンのデータ構成で有効ラインを示す符号が、例えば、「2−D」や「6−E」のように「D」又は「E」の場合は、有効ラインD及び有効ラインEがダブルリーチを表示する有効ラインであることから、当該仮図柄組み合わせはダブルリーチを経由して表示されるということを意味している。具体的には、図4(a)〜(f)に示す何れかのダブルリーチ(複数ラインのリーチ表示態様)を経由して表示されることになる。例えば、大当りの確定図柄組み合わせが有効ラインA上に当り図柄「2」で表示される場合に、仮停止パターンとして仮停止パターンP4が乱数読み出し結果に基づき決定されたときは、その仮停止パターンのデータ構成は「2−D」となる。従って、再変動演出開始時には、数字図柄「2」で構成された仮図柄組み合わせが図4(a)に示すダブルリーチを経由して有効ラインD上に一旦停止表示されることになる。
【0042】
このように、前記サブCPU23aは、メインCPU22aから大当り演出用の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドと、図柄指定コマンド及び有効ライン指定コマンドを入力した場合に、前述した乱数読み出しに基づき各仮停止パターンP1〜P5のうちから何れか一つの仮停止パターンを決定する。そして、当該決定した仮停止パターンのデータ構成に基づき、再変動演出開始時に一旦停止表示させる仮図柄組み合わせの構成図柄及び該仮図柄組み合わせを表示するための有効ラインを決定する。言い換えるならば、サブCPU23aは、メインCPU22aにより大当りの確定図柄組み合わせ及び当該図柄組み合わせを表示する有効ラインが決定された場合に、前記仮図柄組み合わせを決定すると共に、当該仮図柄組み合わせをシングルリーチ又はダブルリーチのいずれを経由して表示させるかを決定する。従って、本実施形態では、表示制御基板23のサブCPU23aによって仮図柄組み合わせ態様(再変動演出開始時に一旦停止表示される仮図柄組み合わせ及び当該仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ライン)を決定する仮図柄組み合わせ態様決定手段が構成されている。
【0043】
以下、図5を参照しながら、メインCPU22aによって決定された大当りの確定図柄組み合わせ及び当該確定図柄組み合わせを表示するための有効ラインとの対応関係において、前記サブCPU23aが決定する仮図柄組み合わせ態様がどのようになるかについて説明する。
【0044】
まず、大当りの確定図柄組み合わせが非確変図柄(例えば「6」)で構成された図柄組み合わせ(例えば「666」)である場合(以下、「非確変(通常)の大当りの場合」ともいう。)について説明する。
【0045】
さて、図5の振分けテーブル24からも理解されるように、この非確変(通常)の大当りの場合は、サブCPU23aにより各仮停止パターンP1〜P5のうち何れの仮停止パターンが選択決定されても、そのデータ構成から導かれる仮図柄組み合わせは数字図柄「6」で構成された[666]となる。即ち、大当りの確定図柄組み合わせを構成する数字図柄(=当り図柄)が非確変図柄(「6」)である場合には、大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせも、同じ数字図柄の非確変図柄(「6」)で構成された図柄組み合わせ(「666」)に決定される。なお、本実施形態では、大当りの確定図柄組み合わせを構成する数字図柄(=当り図柄)が他の非確変図柄(「2」「4」)である場合についても同様のことがいえる。また、パチンコ機10を設置した遊技店のうちには、非確変図柄の「666」で大当りの場合は獲得賞球により遊技を続行できる一方、「666」とは別の非確変図柄である「444」で大当りになると獲得賞球を一度換金しなければならないとする所謂ラッキーナンバー制を取り入れている場合がある。しかし、本実施形態の場合は、遊技店がそのようなラッキーナンバー制を取り入れている場合にも、遊技者に対して次のような不快感を与えてしまうことを防止し得る。例えば、ラッキーナンバー制を取り入れた遊技店において、遊技中のパチンコ機10で、確定図柄組み合わせが「444」に、仮図柄組み合わせが「666」に決定されたとする。すると、この場合は、遊技者から見ると、大当りを認識できる図柄組み合わせとして獲得賞球で遊技を続行できる「666」が一旦停止した後、再変動演出により獲得賞球を一度換金しなければならない「444」に図柄組み合わせが変わってしまうことになり、遊技者には不快感を与えてしまうことになる。しかし、本実施形態では、前述したように、非確変図柄で大当りの場合は、仮図柄組み合わせが、当該大当りの確定図柄組み合わせと同じ図柄組み合わせとなるようにしているため、遊技者に対してそのような不快感を与えることがない。
【0046】
また、この非確変(通常)の大当りの場合は、有効ラインA,B,C上に表示されるシングルリーチ又は有効ラインD,E上に表示されるダブルリーチの何れかのリーチを経由して得られる一つの有効ラインが前記仮図柄組み合わせ([666])を表示するための有効ラインとして選択される。また、その仮図柄組み合わせ([666])は、当り図柄である数字図柄(「6」)を含むシングルリーチ(6−A,6−B,6−C)又はダブルリーチ(6−D,6−E)の何れかのリーチを経由して得られる有効ラインA〜E上に表示可能な図柄組み合わせとされる。そのため、再変動演出開始前のシングルリーチ又はダブルリーチで遊技者が可視表示部Hにおいてリーチ組み合わせを構成する図柄として視認した数字図柄(この場合は、「1」「5」「6」)以外の数字図柄で全列が揃った図柄組み合わせの大当りが不用意に出現することもない。なお、本実施形態では、確変図柄による仮図柄組み合わせが一旦停止表示された後に再変動演出を経て非確変図柄による確定図柄組み合わせで最終的に大当りとなる場合(所謂、降格となる場合)は設定されていない。
【0047】
また、この非確変(通常)の大当りの場合、仮図柄組み合わせ([666])を表示する有効ラインがダブルリーチ(6−D,6−E)を経由して得られる有効ラインD,Eから選択される割合については、次のようなことがいえる。即ち、図5の振分けテーブル24からも理解されるように、シングルリーチ(6−A,6−B,6−C)を経由する場合は15通りの設定であるのに対し、ダブルリーチ(6−D,6−E)を経由する場合は10通りの設定になっている。つまり、シングルリーチを経由する設定割合(15通り)とダブルリーチを経由する設定割合(10通り)との合計割合(25通り)中に占めるダブルリーチを経由する設定割合(10通り)は10/25=40%になっている。その一方、有効ラインA〜Eの設定本数は5本であるから、その5本の有効ラインA〜E中に占める2本のダブルリーチが表示される有効ラインD,Eの設定割合は2/5=40%である。従って、非確変(通常)の大当りの場合に限ってみると、ダブルリーチ(6−D,6−E)を経由して得られる有効ラインが仮図柄組み合わせを表示するための有効ラインとして選択される割合は、有効ラインA〜E全体の中でダブルリーチ用の有効ラインD,Eが占める割合と同率に設定されているといえる。
【0048】
また、この非確変(通常)の大当りの場合において、ダブルリーチ(6−D,6−E)の場合は、図4(e)〜(f)からも理解されるように、有効ラインD及び有効ラインEに表示されるリーチ組み合わせが、非確変図柄(「6」)のリーチ組み合わせと確変図柄(「5」又は「1」)のリーチ組み合わせとされる。従って、リーチ演出時に前記ダブルリーチ(6−D,6−E)が表示された場合、遊技者は、当該ダブルリーチを非確変図柄である数字図柄(「6」)と同時に構成している確変図柄である他方の数字図柄(「5」又は「1」)の方で最終的に大当りになることへの期待を抱くようになる。
【0049】
次に、大当りの確定図柄組み合わせが確変図柄(例えば「1」)で構成された図柄組み合わせ(例えば「111」)である場合(以下、「確変の大当りの場合」ともいう。)について説明する。
【0050】
さて、図5の振分けテーブル24からも理解されるように、この確変の大当りの場合は、大当りの確定図柄組み合わせ(「111」)を表示する有効ラインが、シングルリーチを表示する有効ラインA〜Cであるか、又はダブルリーチを表示する有効ラインD,Eであるかで、仮図柄組み合わせは違ったものとなる。まず、大当りの確定図柄組み合わせ(「111」)が有効ラインD,Eに表示される場合は、サブCPU23aにより各仮停止パターンP1〜P5のうち何れの仮停止パターンが選択決定されても、そのデータ構成から導かれる仮図柄組み合わせは数字図柄「1」で構成された[111]となる。即ち、その仮図柄組み合わせは大当りの確定図柄組み合わせと同じ図柄組み合わせとなる。
【0051】
しかし、大当りの確定図柄組み合わせ(「111」)が有効ラインA〜Cに表示される場合は、サブCPU23aにより仮停止パターンP1〜P3が選択決定された場合のみ、その仮図柄組み合わせは大当りの確定図柄組み合わせと同じ図柄組み合わせ(「111」)となる。一方、サブCPU23aにより仮停止パターンP4,P5が選択決定された場合には、それらのデータ構成から導かれる仮図柄組み合わせは、数字図柄「2」で構成された[222]又は数字図柄「6」で構成された[666]となる。即ち、その仮図柄組み合わせは大当りの確定図柄組み合わせとは異なる数字図柄で構成された図柄組み合わせとなる。より具体的には、仮図柄組み合わせは非確変図柄(「2」「6」)で構成される一方、大当りの確定図柄組み合わせは確変図柄(「1」)で構成されることになる。そのため、非確変図柄(「2」「6」)で構成された仮図柄組み合わせが一旦停止表示されることにより、遊技者は通常の大当りを認識するが、その後、再変動演出を経て確変図柄(「1」)で構成された大当りの確定図柄組み合わせが停止表示されることにより、遊技者には確変状態が付与されることになる。
【0052】
また、この確変の大当りの場合も、有効ラインA,B,C上に表示されるシングルリーチ又は有効ラインD,E上に表示されるダブルリーチの何れかのリーチを経由して得られる一つの有効ラインが仮図柄組み合わせ([111][222][666])を表示するための有効ラインとして選択される。また、その仮図柄組み合わせ([111][222][666])は、当り図柄である数字図柄(「1」)を含むシングルリーチ(1−A,1−B,1−C)又はダブルリーチ(1−D,1−E,2−D,6−E)の何れかのリーチを経由して得られる有効ラインA〜E上に表示可能な図柄組み合わせとされる。そのため、この確変の大当りの場合も、再変動演出開始前のシングルリーチ又はダブルリーチで遊技者が可視表示部Hにおいてリーチ組み合わせを構成する図柄として視認できた数字図柄(この場合は、「1」「2」「6」)以外の数字図柄で全列が揃った図柄組み合わせの大当りが不用意に出現することはない。
【0053】
また、この確変の大当りの場合、仮図柄組み合わせ([111][222][666])を表示する有効ラインがダブルリーチ(1−D,1−E,2−D,6−E)を経由して得られる有効ラインD,Eから選択される割合について、次のようなことがいえる。即ち、図5の振分けテーブル24からも理解されるように、シングルリーチ(1−A,1−B,1−C)を経由する場合は9通りの設定であるのに対し、ダブルリーチ(1−D,1−E,2−D,6−E)を経由する場合は16通りの設定になっている。つまり、シングルリーチを経由する設定割合(9通り)とダブルリーチを経由する設定割合(16通り)との合計割合(25通り)中に占めるダブルリーチを経由する設定割合(16通り)は16/25=64%になっている。これは前記有効ラインA〜E全体の中でダブルリーチ用の有効ラインD,Eが占める割合(40%)及び前記非確変(通常)の大当りの場合にダブルリーチを経由する設定割合(40%)との対比において、それらの各割合を1.6倍した高い設定割合になっている。従って、確変の大当りの場合は、ダブルリーチのリーチ演出終了時に仮図柄組み合わせが一旦停止表示されると、その後に再変動演出を経て確変の大当りの図柄組み合わせで確定停止する割合がシングルリーチを経由する場合よりも高くなるため、遊技者は、ダブルリーチが表示されることに大きな期待を抱くことになる。
【0054】
なお、確変及び非確変(通常)の区別をすることなく、大当り全体として捉えてみた場合には、次のようなことがいえる。即ち、前述したように、仮図柄組み合わせを表示する有効ラインがシングルリーチを経由して得られる場合は、数字図柄「6」での非確変(通常)の大当りの場合が15通りの設定割合であり、数字図柄「1」での確変の大当りの場合が9通りの設定割合であった。従って、大当り全体として捉えてみた場合、シングルリーチを経由して得られる有効ラインA〜Cから仮図柄組み合わせの有効ラインを選択する割合は、(15通り+9通り)×3倍=72通りあることになる。なお、3倍する理由は、非確変図柄及び確変図柄が、本実施形態では、それぞれ3つずつ(「2」「4」「6」、「1」「3」「5」)定められているからである。一方、仮図柄組み合わせを表示する有効ラインがダブルリーチを経由して得られる場合は、数字図柄「6」での非確変(通常)の大当りの場合が10通りの設定割合であり、数字図柄「1」での確変の大当りの場合が16通りの設定割合であった。従って、大当り全体として捉えてみた場合、ダブルリーチを経由して得られる有効ラインD,Eから仮図柄組み合わせの有効ラインを選択する割合は、(10通り+16通り)×3倍=78通りあることになる。
【0055】
つまり、シングルリーチを経由する設定割合(72通り)とダブルリーチを経由する設定割合(78通り)との合計割合(150通り)中に占めるダブルリーチを経由する設定割合(78通り)は78/150=52%になる。そのため、前記確変の大当りの場合におけるダブルリーチを経由する設定割合(64%)ほどではないが、大当り全体として捉えた場合にも、有効ラインA〜E全体の中でダブルリーチ用の有効ラインD,Eが占める割合(40%)との対比において、ダブルリーチを経由する設定割合は高くなっている。言い換えると、大当り全体として捉えた場合において、サブCPU23aは、シングルリーチよりもダブルリーチを経由して得られる有効ラインを仮図柄組み合わせを表示するための有効ラインとして選択する割合の方が高く設定されていることになる。従って、遊技者は、ダブルリーチが表示された場合、最終的に大当り状態となる割合(大当りの図柄組み合わせで確定停止する割合)がシングルリーチを経由する場合よりも高くなるため、ダブルリーチが表示されることに大きな期待を抱くことになる。
【0056】
なお、確変の大当りの場合において、ダブルリーチ(1−D,1−E,2−D,6−E)の場合に、有効ラインD及び有効ラインEに表示される二つのリーチ組み合わせが、非確変図柄(「2」又は「6」)のリーチ組み合わせと確変図柄(「1」)のリーチ組み合わせとされる点は、前記非確変(通常)の大当りの場合と同様である。従って、リーチ演出時に前記ダブルリーチ(1−D,1−E,2−D,6−E)が表示された場合、遊技者は当該ダブルリーチを非確変図柄である数字図柄(「2」又は「6」)と同時に構成している確変図柄である他方の数字図柄(「1」)の方で最終的に大当りになることへの期待を抱くようになる。
【0057】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、メインCPU22aによる大当り判定の結果が肯定の場合は、シングルリーチ又はダブルリーチを経由して遊技者に大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせを表示した後、再変動演出を経て大当りの確定図柄組み合わせを表示する構成とされている。そして、その際には、ダブルリーチを経由して得られる有効ラインD,Eを仮図柄組み合わせを表示するための有効ラインとして選択する割合が、有効ラインA〜E全体の中でダブルリーチ用の有効ラインD,Eが占める割合(40%)よりも高い割合(52%)に設定されている。そのため、遊技者は、同じリーチ演出でもシングルリーチよりはダブルリーチが表示されることに期待を抱くようになることから、ダブルリーチを出現させることにより、遊技の興趣を高めることができる。
【0058】
(2)上記実施形態では、ダブルリーチが表示された場合、最終的に大当り状態となる割合(大当りの図柄組み合わせで確定停止する割合)がシングルリーチを経由する場合よりも高くなっている。しかし、その大当りがメインCPU22aにより確変の大当りであると決定された場合には、更に次の効果がある。即ち、確変の大当りの場合には、ダブルリーチを経由して得られる有効ラインD,Eを仮図柄組み合わせを表示するための有効ラインとして選択する割合が、64%という更に高確率の割合に設定されている。そして、確変の大当りになった場合には、大入賞口21が開放される等の遊技者にとって有利な特別遊技状態が付与されることに加えて、大当り確率が高確率になった確変状態という更に遊技者にとって有利な特定遊技演出が行われることになる。従って、ダブルリーチを経由して仮図柄組み合わせが表示された場合には、遊技者にとって更に期待感の高い確変図柄(第2の種類の図柄)からなる確定図柄組み合わせで大当りとなる割合が高くなっていることから、そのようなダブルリーチを出現させることにより、遊技の興趣を更に向上できる。
【0059】
(3)上記実施形態では、大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄である当り図柄を含むシングルリーチ又はダブルリーチを経由して得られる有効ラインA〜E上に表示可能な図柄組み合わせが、仮図柄組み合わせとして決定される。例えば、大当りの確定図柄組み合わせが[333]の場合には、当り図柄「3」を含むリーチ組み合わせ[3↓3]が何れかの有効ラインA〜E上に表示され、そのリーチ組み合わせが表示された有効ライン上に仮図柄組み合わせ[333]が表示される。従って、可視表示部Hに表示されたリーチ演出において遊技者がリーチ組み合わせを構成する図柄として視認する図柄とは異なる図柄で構成される図柄組み合わせでの大当りが不用意に出現することを排除できるので、遊技演出に対する遊技者の信頼感を良好に維持することができる。
【0060】
(4)上記実施形態では、当り図柄が非確変図柄(第1の種類の図柄)での非確変(通常)の大当りの場合には、サブCPU23aが決定する仮図柄組み合わせも非確変図柄(第1の種類の図柄)で構成される図柄組み合わせとなるようにした。そのため、仮図柄組み合わせで確変図柄(第2の種類の図柄)での大当りを認識させながら最終的に確定図柄組み合わせが非確変図柄(第1の種類の図柄)での大当りになると、遊技者には再変動演出により降格してしまったという印象を与えてしまうが、そのような事態の発生を確実に回避することができる。そして、仮図柄組み合わせの構成図柄から認識した遊技者の大当り状態への期待感を確実に保証することにより、遊技の興趣がそがれるような事態を未然に防止することができる。
【0061】
(5)上記実施形態では、仮図柄組み合わせ及びその表示用有効ラインを決定するためのデータ構成を含んだ各仮停止パターンP1〜P5の中から何れか一つの仮停止パターンをサブCPU23aが予め定めた乱数テーブルからの乱数読み出し結果に基づき選択決定するようになっている。そのため、仮図柄組み合わせ及び当該仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインが規則的に決定されることを回避できると共に、乱数の振分けの仕方によっては、特定の図柄や図柄組み合わせの出現率を意図的に高めたり、それらの出現率を均等にしたりすることも可能となる。従って、遊技演出の設計自由度を高めることができる。
【0062】
(6)上記実施形態では、大当りとなる場合の再変動演出開始時に表示される仮図柄組み合わせがダブルリーチを経由して表示される場合は、その際のダブルリーチが非確変図柄(第1の種類の図柄)のシングルリーチと確変図柄(第2の種類の図柄)のシングルリーチとの組み合わせで構成されるようにした。そのため、ダブルリーチが表示される場合には、必ず当該ダブルリーチを構成する図柄の中に確変図柄を含ませることで遊技者の期待感が更に高まるリーチ表示態様にでき、より一層、遊技の興趣を高めることができる。
【0063】
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・ 上記実施形態では、最終的に大当りとなる場合の再変動演出開始時に表示される仮図柄組み合わせがダブルリーチを経由して表示される場合の割合を高く設定したが、これを最終的にはずれとなる場合のリーチ演出に適用してもよい。即ち、メインCPU22aは、大当り判定の判定結果が否定(即ち、はずれ)の場合にリーチ判定を行い、その判定結果が肯定(即ち、リーチ有りはずれ)の場合は、はずれ確定図柄組み合わせを表示するための有効ラインがダブルリーチを経由して得られる割合を低くする。このように構成すると、所謂はずれリーチの場合は、ダブルリーチを経由する割合が低くなるため、遊技者にとってみれば、逆に、ダブルリーチが表示された場合には大当り状態へと発展する割合が高くなるという期待を抱くことになり、遊技の興趣を高めることができる。
【0064】
・ 上記実施形態では、有効ラインの本数を5本(A〜E)としたが、複数のラインのリーチ表示態様を表示可能であれば、本数は適宜に変更可能である。また、上記実施形態では、複数ラインのリーチ表示態様としてダブルリーチの例を示したが、更にトリプルリーチの場合に適用することも可能である。
【0065】
・ 上記実施形態では、ダブルリーチが形成される場合、非確変図柄(第1の種類の図柄)のシングルリーチと確変図柄(第2の種類の図柄)のシングルリーチとの組み合わせで構成されるようにしたが、これに限らない。例えば、非確変図柄(第1の種類の図柄)のシングルリーチ同士の組み合わせ、又は確変図柄(第2の種類の図柄)のシングルリーチ同士の組み合わせでダブルリーチが構成されるものであってもよい。
【0066】
・ 上記実施形態では、乱数テーブルからの乱数読み出し結果に基づき何れか一つの仮停止パターンが各仮停止パターンP1〜P5の中から選択される構成としたが、乱数読み出し結果に基づく以外に順番に選択するようにしてもよい。
【0067】
・ 上記実施形態では、非確変(通常)の大当りの場合には仮図柄組み合わせと大当りの確定図柄組み合わせが同じ図柄にて構成されるようにした。しかし、非確変(通常)の大当りの場合も、振分けテーブル24における仮停止パターンP1〜P5のデータ構成を、確変の大当りの場合と同じデータ構成とすることにより、必ずしも仮図柄組み合わせと大当りの確定図柄組み合わせが同じ図柄とはならないようにしてもよい。
【0068】
・ 上記実施形態では、確変の大当りの場合及び大当り全体として捉えた場合にダブルリーチを経由して得られる有効ラインD,Eを仮図柄組み合わせを表示するための有効ラインとして選択する割合が、それぞれ「64%」「52%」に設定されているが、これらの設定率は変更してもよい。要するに、有効ライン全体の中に複数ラインのリーチ表示態様を表示可能な有効ラインが占める割合よりも高く設定されたものならば、上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0069】
【考案の効果】
本考案によれば、大当りを認識できる図柄組み合わせが複数ラインのリーチ表示態様を経由して表示される割合を高くすることで、遊技者が複数ラインのリーチ表示態様に期待を抱くようにして遊技の興趣を確実に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。
【図2】パチンコ遊技機の制御構成を示すブロック図。
【図3】図柄表示装置に表示可能な図柄の種類及び配列の説明図。
【図4】(a)(b)(c)(d)(e)(f)はダブルリーチのリーチ表示態様の各パターンを示す説明図。
【図5】当り図柄及び有効ラインと仮停止パターンのデータ構成との対応関係を示した振分けテーブルの説明図。
【符号の説明】
10…パチンコ機(遊技機)、18…図柄表示装置(表示装置)、22a…メインCPU(大当り判定手段、演出判定手段、確定図柄組み合わせ態様決定手段)、23a…サブCPU(仮図柄組み合わせ態様決定手段)、A,B,C,D,E…図柄組み合わせ有効ライン。
Claims (7)
- 複数種類の図柄が変動表示される表示装置と、所定の入賞検知を契機に大当りか否かを判定する大当り判定手段と、当該大当り判定手段の判定結果に基づき前記表示装置に最終的に表示される確定図柄組み合わせを決定する確定図柄組み合わせ態様決定手段とを備え、前記表示装置には表示された図柄組み合わせが有効となる複数の図柄組み合わせ有効ラインが定められており、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記表示装置は、単数ラインのリーチ表示態様及び複数ラインのリーチ表示態様のうち何れか一方のリーチ表示態様を経由して遊技者に大当りを認識させ得る仮図柄組み合わせを表示した後、当該仮図柄組み合わせを変動させることにより、前記確定図柄組み合わせ態様決定手段が決定した大当りの確定図柄組み合わせを前記複数の図柄組み合わせ有効ラインのうち何れかの図柄組み合わせ有効ライン上に表示する再変動演出を行うように構成された遊技機において、
前記仮図柄組み合わせ及び当該仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインを決定する仮図柄組み合わせ態様決定手段を備え、当該仮図柄組み合わせ態様決定手段は、前記複数ラインのリーチ表示態様を経由して得られる図柄組み合わせ有効ラインを前記仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインとして選択する割合が、前記複数の図柄組み合わせ有効ライン全体の中で複数ラインのリーチ表示態様を表示可能とされた図柄組み合わせ有効ラインが占める割合よりも高く設定されている遊技機。 - 前記大当りの確定図柄組み合わせが予め定めた第1の種類の図柄で構成される場合には遊技者にとって有利となる特別遊技状態が付与される一方、前記大当りの確定図柄組み合わせが予め定めた第2の種類の図柄で構成される場合には前記特別遊技状態が付与されることに加えて遊技者にとって更に有利となる特定遊技演出が行われる構成とされており、前記仮図柄組み合わせ態様決定手段が前記複数ラインのリーチ表示態様を経由して得られる図柄組み合わせ有効ラインを前記仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインとして選択する割合については、前記大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄が前記第1の種類の図柄である場合よりも前記第2の種類の図柄である場合の方が高く設定されている請求項1に記載の遊技機。
- 前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に、前記表示装置においてリーチ表示態様を経由する表示演出を行うか否かを判定する演出判定手段を備え、前記確定図柄組み合わせ態様決定手段は、前記確定図柄組み合わせと共に当該確定図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインをも決定する構成とされ、前記演出判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記確定図柄組み合わせ態様決定手段は、前記複数ラインのリーチ表示態様を経由して得られる図柄組み合わせ有効ラインを前記確定図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインとして選択する割合が、前記複数の図柄組み合わせ有効ライン全体の中で複数ラインのリーチ表示態様を表示可能とされた図柄組み合わせ有効ラインが占める割合よりも低く設定されている請求項2に記載の遊技機。
- 前記仮図柄組み合わせ態様決定手段は、前記大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄を夫々含んでなる単数ラインのリーチ表示態様又は複数ラインのリーチ表示態様の何れかを経由して得られる図柄組み合わせ有効ライン上に表示可能な図柄組み合わせを前記仮図柄組み合わせとして決定するように構成されている請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機。
- 前記大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄が前記第1の種類の図柄である場合、前記仮図柄組み合わせ態様決定手段は、前記大当りの確定図柄組み合わせを構成する図柄と同じ図柄にて構成される図柄組み合わせを前記仮図柄組み合わせとして決定するように構成されている請求項2〜請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機。
- 前記仮図柄組み合わせ態様決定手段は、前記確定図柄組み合わせ態様決定手段により決定される大当りの確定図柄組み合わせ毎に予め設定した乱数テーブルからの乱数読み出し結果に基づき、前記仮図柄組み合わせと当該仮図柄組み合わせを表示するための図柄組み合わせ有効ラインを決定するように構成されている請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の遊技機。
- 前記複数ラインのリーチ表示態様は、前記第1の種類の図柄を含んでなる単数ラインのリーチ表示態様と前記第2の種類の図柄を含んでなる単数ラインのリーチ表示態様とを含んで構成されたものである請求項2〜請求項6のうち何れか一項に記載の遊技機。
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