JP3098116U - ディスク装置 - Google Patents

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田村 哲哉
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Funai Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】ディスク装置において、ディスクトレイの駆動負荷に影響を及ぼすことなく、ディスクを高精度で位置合わせして配置し得るようにする。
【解決手段】ディスクトレイ1の出退移動を案内するガイド機構3が、ディスクトレイ1側の左右のガイド面31,31と、筐体2側の前側位置規制片32,32とを有している。前側位置規制片32,32の対向間隔が左右のガイド面31,31の相互間隔よりも広い。ディスクトレイ1の前端部の左右に抜止め突起13が備わっている。前側位置規制片32の出幅を長くしてその対向間隔Wをガイド面31の相互間隔Lに近付ける。ガイド面31の前端側部位を逃がしガイド面36として形成し、逃がしガイド面36の後端とガイド面31の欠除端とを呼込み案内面37が連続させる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ディスク装置、特に、ディスクを筐体内部の定位置と筐体外部との間で搬入出するためのディスクトレイの出退移動が、ディスクトレイ側に設けられたガイド面と筐体側に設けられた位置規制片とを備えるガイド機構によって案内されるようになっているディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5はこの種のディスク装置の従来例を示した概略平面図である。このディスク装置において、ディスクトレイ1は、径小ディスクと径大ディスクとが択一的に載架されるディスク載架面11,12を備えていて、それらのいずれかに載架されたディスク(不図示)を、筐体2の内部の定位置と筐体2の外部との間で搬入出することに用いられる。また、ディスクトレイ1の筐体2に対する出退移動を案内するガイド機構3が備わっている。このガイド機構3は、ディスクトレイ1に具備されてそのディスクトレイ1の出退方向(前後方向)にまっすぐに延びる左右の平行な平坦面でなるガイド面31,31と、筐体2の前部で左右に対向配備された突片状の一対の前側位置規制片32,32と、筐体2の後部で左右に対向配備された突片状の一対の後側位置規制片33,33を備えている。また、図5のVI−VI線に沿う部分を拡大して示した図6のように、トレイ1の裏側に具備された前後方向に延びるガイド溝部34や、筐体2側に設けられて上記ガイド溝部34に摺動自在に嵌合されたガイド突起35も備えている。
【0003】
そして、図7に拡大して示したように、左右一対の前側位置規制片32,32は、ディスクを筐体2の内部に搬入し終わったディスクトレイ1の左右のガイド面31,31を挟む両側に位置していて、それらの対向間隔W1が左右のガイド面31,31の相互間隔L1よりも少し広くなっている。また、図5に示した左右一対の後側位置規制片33,33も、前側位置規制片32,32と同様に形成されていて、左右の後側位置規制片33,33の対向間隔が上記した左右一対の前側位置規制片32,32の対向間隔W1と同等に定められていて、左右のガイド面31,31の相互間隔L1よりも少し広くなっている。左右の前側位置規制片32,32の対向間隔W1や左右の後側位置規制片33,33の対向間隔とディスクトレイ1の左右のガイド面31,31との相互間隔との関係が上記のように定められてガイド機構3によるガイド作用がルーズになっているのは、ディスク搬入出時のディスクトレイ1の駆動に要する負荷を抑えた上で、ディスクを搬入し終わった時点で、筐体2の内部の定位置に大きな位置ずれなくディスクを配置する必要があることによる。
【0004】
さらに、図5又は図7に示したように、ディスクトレイ1の前端部の左右に抜止め突起13,13が備わっている。この抜止め突起13は、筐体2の後端部に具備された左右のストッパ(不図示)に係合して筐体2からのディスクトレイ1の抜出しを防ぐ機能を備えていて、図例のディスク装置では、これらの抜止め突起13,13が、筐体2の左右の側壁内面21,21に各別に対向して配備されている。
【0005】
一方、筐体2に対するディスクトレイ1の出退移動は、ディスクトレイ1の裏側に設けられたラック41に、筐体2側に設置されたモータ(不図示)を駆動源とするピニオン42を噛み合わせることによって行われるようになっている。
【0006】
このような従来のディスク装置では、後退位置でディスクが載架されたディスクトレイ1がそのディスクを筐体2の内部の定位置に搬入することによってディスクローディングが行われた後、その定位置でディスクがディスクトレイ1から図示していないターンテーブルに受け渡され、そのターンテーブルと共に回転して図示していない光ピックアップによりディスク面が走査され、それによって記録又は再生が行われる。また、ターンテーブルからディスクトレイ1にディスクが受け渡された後、ディスクトレイ1がディスクを筐体の外部へ搬出することによってディスクアンローディングが行われる。
【0007】
上記のようなローディングを行うディスクトレイ1にあっては、ディスクを筐体2の内部に搬入し終わった時点で、ディスクトレイ1に載架されたディスクがターンテーブルに対して一定の許容し得る範囲内で位置合わせされている必要があり、そのときの位置合わせ精度が低いと、ディスクがディスクトレイからターンテーブルにうまく受け渡されなくなってその後の記録又は再生の性能が低下したり記録又は再生が困難になったりするなどの様々な障害が起こることが判っている。
【0008】
一方、先行例として、ディスクトレイの出退移動を案内するガイド機構を、筐体としてのベースシャーシに形成したガイド溝にディスクトレイの端部を摺動自在に嵌め込むことによって形成したものが知られていた(例えば、特許文献1参照)。また、ディスクトレイの出退移動を円滑に行わせるために、ディスクトレイを意図的に斜行させるようにしたものも知られていた(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−328801号公報
【特許文献2】
特開平5−266563号公報
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、図5〜図7に示した従来のディスク装置において、ガイド機構3によるガイド作用が上記したようにルーズになっていると、そのガイド機構3によって案内されるディスクトレイ1が斜行してディスクを筐体2に搬入するという事態が起こる。特に、図5のように、ピニオン42の回転駆動力が、ディスクトレイ1の裏側の偏った箇所に設けられたラック41に伝達されるようになっている場合には、ガイド機構2によってルーズにガイドされたディスクトレイ1が左又は右にわずかに傾いたまま筐体2の内部に向かって移動(斜行)した後、ディスクを搬入し終わった時点でもディスクトレイ1が傾いたままになることがあり得る。このように、ディスクを搬入し終わった時点でもディスクトレイ1が傾いたままになっていると、上記したようにディスクトレイ1の駆動に要する負荷を抑えた上で、ディスクを搬入し終わった時点で、筐体2の内部の定位置に大きな位置ずれなくディスクを配置し得る程度にガイド機構3のルーズ度合が定められているとしても、何らかの原因でディスクの位置合わせ精度が低下し、上記したようにディスクがディスクトレイからターンテーブルにうまく受け渡されなくなるという事態が起こり得るという問題があった。
【0011】
この点に関し、上掲の先行例は、ただ単にディスクトレイをガイド機構によってルーズに案内するという技術や、ディスクトレイを意図的に斜行させるという技術であるに過ぎないために上記問題の解決策にはなり得ない。
【0012】
本考案は上記問題点に鑑みてなされたものであり、ディスクトレイの駆動に要する負荷に影響を及ぼすことなく、ディスクを搬入し終わった時点で、筐体の内部の定位置にディスクを高精度で位置合わせして配置し得るディスク装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本考案に係るディスク装置は、筐体内部の定位置と筐体外部との間でディスクを搬入出するためのディスクトレイの筐体に対する出退移動を案内するガイド機構が、上記ディスクに具備されたディスク移動方向に延びる左右の平行なガイド面と、少なくとも上記筐体の前部の左右に対向配備されていて、ディスクを筐体に搬入し終わったディスクトレイの左右の上記ガイド面を挟む両側に位置する突片状の一対の位置規制片とを有していると共に、一対の上記位置規制片の対向間隔が左右の上記ガイド面の相互間隔よりも広くなっており、ディスクトレイの前端部の左右に、上記筐体の後端部に具備されたストッパに係合して筐体からのディスクトレイの抜出しを防ぐ抜止め突起が備わり、かつ、これらの抜止め突起が、上記筐体の左右の側壁内面に各別に対向して配備されている。
【0014】
そして、一対の上記位置規制片のそれぞれの上記筐体からの出幅を長くすることによって、それらの位置規制片の対向間隔を、左右の上記ガイド面の間隔に近付けるか、又は、左右の上記ガイド面の間隔と同等にした、というものである。
【0015】
この構成を備えたディスク装置によれば、ディスクを筐体に搬入し終わったディスクトレイの左右の上記ガイド面が、それらのガイド面の相互間隔に近い対向間隔か、又は、それらのガイド面の相互間隔と同等の対向間隔で対向している突片状の一対の位置規制片により挾まれてディスクが筐体の内部の定位置に高精度で位置合わせされる。それにもかかわらず、位置規制片がガイド面と擦れ合うのは、ディスクトレイがディスクを筐体に搬入し終わる直前の段階だけであるので、ディスクトレイの駆動に要する負荷に影響が及ぶことははとんどない。
【0016】
本考案では、左右の上記ガイド面は上記ディスクトレイがディスクを筐体に搬入し終わる直前の段階で上記位置規制片に対向する前端側部位が欠除されていて、その欠除箇所が上記位置規制片を収容可能な空所として形成され、かつ、そのガイド面の欠除端に、当該ディスクトレイがディスクを筐体に搬入し終わるときに上記位置規制片を摺動させて上記ガイド面に乗り上がらせることのできる傾斜した呼込み案内面が連設されている、という構成を採用することができる。これによれば、ディスクトレイがディスクを筐体に搬入し終わる直前の段階で位置規制片がガイド面と擦れ合うとしても、ガイド面の欠除された前端側部位では両者が擦れ合うことがないので、ディスクトレイの駆動に要する負荷に及ぶ影響がさらに軽減される。
【0017】
これと同様の作用は次の構成、すなわち、左右の上記ガイド面は上記ディスクトレイがディスクを筐体に搬入し終わる直前の段階で上記位置規制片に対向する前端側部位が左右方向内側に偏った箇所に位置する逃がしガイド面として形成されていて、その逃がしガイド面の外側に上記位置規制片を収容可能な空所が形成され、かつ、その逃がしガイド面の後端と上記ガイド面の欠除端とに亘って、当該ディスクトレイがディスクを筐体に搬入し終わるときに上記位置規制片を摺動させて上記ガイド面に乗り上がらせることのできる傾斜した呼込み案内面が連設されている、という構成によっても奏される。そして、この場合において、上記抜止め突起は、ディスクトレイが斜行してディスクを筐体に搬入したときに、上記位置規制片が上記逃がしガイド面に当接するよりも先に上記筐体の側壁内面に当接して上記空所に入り込んだ位置規制片が上記逃がしガイド面に当接することを阻止し得る突出幅を備えている、という構成を付加しておくことが望ましい。こうしておくと、ディスクトレイが斜行しても、位置規制片が逃がしガイド面に当接して呼込み案内面を乗り越えられなくなるという事態やそれに伴うディスクトレイの駆動に要する付加の増大、さらには位置規制片が呼込み案内面を摺動してディスクトレイの斜行を修正するときのディスクトレイの揺れ動きが抑制されるようになり、そのことが、ディスクを筐体内部の定位置に高精度で位置合わせすることに役立つ。
【0018】
本考案に係るディスク装置は、次の構成を採用することによっていっそう具体化される。すなわち、筐体内部の定位置と筐体外部との間でディスクを搬入出するためのディスクトレイの筐体に対する出退移動を案内するガイド機構が、上記ディスクに具備されたディスク移動方向に延びる左右の平行なガイド面と、上記筐体の前部の左右に対向配備されていて、ディスクを筐体に搬入し終わったディスクトレイの左右の上記ガイド面を挟む両側に位置する突片状の一対の前側位置規制片とを有していると共に、一対の上記前側位置規制片の対向間隔が左右の上記ガイド面の相互間隔よりも広くなっており、ディスクトレイの前端部の左右に、上記筐体の後端部に具備されたストッパに係合して筐体からのディスクトレイの抜出しを防ぐ抜止め突起が備わり、かつ、これらの抜止め突起が、上記筐体の左右の側壁内面に各別に対向して配備されているディスク装置において、左右の上記ガイド面のそれぞれがまっすぐな平坦面でなり、かつ、上記筐体の後部の左右に、左右の上記ガイド面を挟む両側に位置してそれらのガイド面の相互間隔よりも広い間隔を隔てて対向する突片状の一対の後側位置規制片が対向配備されており、一対の上記前側位置規制片のそれぞれの上記筐体からの出幅を長くすることによって、それらの前側位置規制片の対向間隔を、左右の上記ガイド面の間隔に近付けるか、又は、左右の上記ガイド面の間隔と同等にしてあると共に、左右の上記ガイド面は上記ディスクトレイがディスクを筐体に搬入し終わる直前の段階で上記前側位置規制片に対向する前端側部位が左右方向内側に偏った箇所に位置する逃がしガイド面として形成されていて、その逃がしガイド面の外側に上記前側位置規制片を収容可能な空所が形成され、かつ、その逃がしガイド面の後端と上記ガイド面の欠除端とに亘って、当該ディスクトレイがディスクを筐体に搬入し終わるときに上記前側位置規制片を摺動させて上記ガイド面に乗り上がらせることのできる傾斜した呼込み案内面が連設され、上記抜止め突起は、ディスクトレイが斜行してディスクを筐体に搬入したときに、上記前側位置規制片が上記逃がしガイド面に当接するよりも先に上記筐体の側壁内面に当接して上記空所に入り込んだ前側位置規制片が上記逃がしガイド面に当接することを阻止し得る突出幅を備えている、という構成を採用することによっていっそう具体化される。
【0019】
【考案の実施の形態】
図1は本考案に係るディスク装置の概略平面図、図2は同要部の拡大図である。この実施形態において、図1などで説明した従来のディスク装置と異なる点は、筐体2側の左右の前側位置規制片32,32の出幅を従来よりも長くしてある点、ディスクトレイ1側の左右のガイド面31,31に逃がしガイド面36,36を具時させた点、逃がしガイド面35,36とガイド面31,31とを呼込み案内面37,37で連設してある点などであり、その他の事項は、図1などで説明した従来のディスク装置の場合と同様である。以下、さらに詳しく説明する。
【0020】
図2に示したように、この実施形態では、筐体2に設けられている左右一対の前側位置規制片32,32のそれぞれの上記筐体からの出幅を長くすることによって、それらの前側位置規制片32,32の対向間隔Wを、図7で説明したそれよりも短くしてディスクトレイ1側の左右のガイド面31,31の相互間隔Lに近付けてある。この対向間隔Wを左右のガイド面31,31の相互間隔Lと同等にすることも可能である。
【0021】
また、左右のガイド面31,31はその前端側部位が左右方向内側に偏った箇所に位置する逃がしガイド面36,36として形成されていて、その逃がしガイド面36,36の外側に前側位置規制片32,32を収容可能な空所38,38が形成され、その逃がしガイド面36,36の後端とガイド面36,36の欠除端とに亘って傾斜した呼込み案内面37,37が連設されている。そして、逃がしガイド面36,36が形成されている箇所は、ディスクトレイ1がディスクを筐体2の内部に搬入し終わる直前の段階で前側位置規制片32に対向するガイド面36,36の前端側部位である。また、上記呼込み案内面37,37は、ディスクトレイ1がディスクを筐体2の内部に搬入し終わるときに前側位置規制片32,32を摺動させてガイド面31,31に乗り上がらせることのできる傾斜面によって形成されている。
【0022】
さらに、ディスクトレイ1の前端部の左右に設けられている抜止め突起13,13は、ディスクトレイ1が斜行してディスクを筐体2の内部に搬入したときに、前側位置規制片32,32が逃がしガイド面36,36するよりも先に筐体2の側壁内面21,21に当接して上記空所38に入り込んだ前側位置規制片32,32が逃がしガイド面36,36に当接することを阻止し得る突出幅を備えている。具体的には、図2に示したように、筐体2の内部の定位置に高精度でディスクが位置合わせされているときのディスクトレイ1の逃がしガイド面36と前側位置規制片32との間隔aよりも、そのときの抜止め突起13と筐体2の側壁内面21との間隔bを短くしてある。
【0023】
この構成を備えたディスク装置によると、ディスクトレイ1がディスクを筐体2の内部に搬入し終わる直前の段階では、ディスクトレイ1が斜行していても位置規制片32,32がガイド面31と擦れ合うことはない。すなわち、図3のようにディスクトレイ1の斜行によって抜止め突起13が筐体2の側壁内面21と擦れ合うことによって、空所38に入り込んだ前側位置規制片32が逃がしガイド面36に当接することを阻止するので、前側位置規制片32がガイド面31と擦れ合うことはない。したがって、ディスクトレイ1が斜行しても、位置規制片32が逃がしガイド面36に当接して呼込み案内面36を乗り越えられなくなるという事態やそれに伴うディスクトレイ1の駆動に要する付加の増大、さらには位置規制片32が呼込み案内面36を摺動してディスクトレイ1の斜行を修正するときのディスクトレイ1の揺れ動きが抑制されるようになり、そのことが、ディスクを筐体内部の定位置に高精度で位置合わせすることに役立つ。
【0024】
そして、上記直前の段階からさらにディスクトレイ1が前進してディスクを筐体2の内部の定位置、すなわちターンテーブルとの対向箇所に搬入し終わるときには前側位置規制片32が呼込み案内面37と摺動し、ディスクを筐体2の内部の定位置すなわちターンテーブルとの対向箇所に搬入し終わったときには、図4のように前側位置規制片32が呼込み案内面37を乗り越えてガイド面31に乗り上がる。その結果、ディスクトレイ1の左右のガイド面31,31が左右の前側位置規制片32,32により挾まれて斜行状態が修正されることになり、それによって、筐体2の内部の定位置(ターンテーブルに対する同心位置)に高精度でディスクが位置合わせされるようになる。この場合、ディスクトレイ1の駆動に要する負荷には、前側位置規制片32が呼込み案内面37を乗り越えてガイド面31に乗り上がるときに影響が及ぶだけであるから、負荷の増大は無視できる程度に小さくなって、実質的には負荷の増大は起こらない。
【0025】
この実施形態では、ガイド面31の前端側部位を内側に逃がして逃がし案内面36として形成してあるけれども、この点は、たとえば、逃がし案内面36を省略することも可能である。すなわち、ディスクトレイ1がディスクを筐体2の内部に搬入し終わる直前の段階で位置規制片32に対向するガイド面31の前端側部位を欠除し、その欠除箇所に、位置規制片32を収容可能な空所を形成し、ガイド面31の欠除端に、ディスクトレイ1がディスクを筐体2の内部に搬入し終わるときに位置規制片32を摺動させてガイド面31に乗り上がらせることのできる傾斜した呼込み案内面37を連設しておくことも可能である。
【0026】
【考案の効果】
以上のように、本考案に係るディスク装置によれば、ディスクトレイの駆動に要する負荷に影響を及ぼすことなく、ディスクを搬入し終わった時点で、筐体の内部の定位置にディスクを高精度で位置合わせして配置し得るようになるので、ディスクトレイの駆動用モータの負荷を増大させずに光ピックアップによるディスクの記録又は再生の性能を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るディスク装置の概略平面図である。
【図2】同要部の拡大図である。
【図3】ディスクトレイが斜行している状態の説明図である。
【図4】ディスクトレイがディスクを搬入し終わった状態の説明図である。
【図5】従来のディスク装置の概略平面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う部分の拡大断面図である。
【図7】従来のディスク装置の要部の拡大図である。
【符号の説明】
1 ディスクトレイ
2 筐体
3 ガイド機構
13 抜止め突起
21 筐体の側壁内面
31 ガイド面
32 前側位置規制片
33 後側位置規制片
36 逃がしガイド面
37 呼込み案内面
38 空所
W,W1 位置規制片の対向間隔
L ガイド面の相互間隔

Claims (5)

  1. 筐体内部の定位置と筐体外部との間でディスクを搬入出するためのディスクトレイの筐体に対する出退移動を案内するガイド機構が、上記ディスクトレイに具備されたディスクトレイ出退方向に延びる左右の平行なガイド面と、上記筐体の前部の左右に対向配備されていて、ディスクを筐体の内部に搬入し終わったディスクトレイの左右の上記ガイド面を挟む両側に位置する突片状の一対の前側位置規制片とを有していると共に、一対の上記前側位置規制片の対向間隔が左右の上記ガイド面の相互間隔よりも広くなっており、ディスクトレイの前端部の左右に、上記筐体の後端部に具備されたストッパに係合して筐体からのディスクトレイの抜出しを防ぐ抜止め突起が備わり、かつ、これらの抜止め突起が、上記筐体の左右の側壁内面に各別に対向して配備されているディスク装置において、
    左右の上記ガイド面のそれぞれがまっすぐな平坦面でなり、かつ、上記筐体の後部の左右に、左右の上記ガイド面を挟む両側に位置してそれらのガイド面の相互間隔よりも広い間隔を隔てて対向する突片状の一対の後側位置規制片が対向配備されており、
    一対の上記前側位置規制片のそれぞれの上記筐体からの出幅を長くすることによって、それらの前側位置規制片の対向間隔を、左右の上記ガイド面の相互間隔に近付けるか、又は、左右の上記ガイド面の相互間隔と同等にしてあると共に、
    左右の上記ガイド面は上記ディスクトレイがディスクを筐体の内部に搬入し終わる直前の段階で上記前側位置規制片に対向する前端側部位が左右方向内側に偏った箇所に位置する逃がしガイド面として形成されていて、その逃がしガイド面の外側に上記前側位置規制片を収容可能な空所が形成され、かつ、その逃がしガイド面の後端と上記ガイド面の欠除端とに亘って、当該ディスクトレイがディスクを筐体の内部に搬入し終わるときに上記前側位置規制片を摺動させて上記ガイド面に乗り上がらせることのできる傾斜した呼込み案内面が連設され、
    上記抜止め突起は、ディスクトレイが斜行してディスクを筐体の内部に搬入したときに、上記前側位置規制片が上記逃がしガイド面に当接するよりも先に上記筐体の側壁内面に当接して上記空所に入り込んだ前側位置規制片が上記逃がしガイド面に当接することを阻止し得る突出幅を備えていることを特徴とするディスク装置。
  2. 筐体内部の定位置と筐体外部との間でディスクを搬入出するためのディスクトレイの筐体に対する出退移動を案内するガイド機構が、上記ディスクトレイに具備されたディスクトレイ出退方向に延びる左右の平行なガイド面と、少なくとも上記筐体の前部の左右に対向配備されていて、ディスクを筐体の内部に搬入し終わったディスクトレイの左右の上記ガイド面を挟む両側に位置する突片状の一対の位置規制片とを有していると共に、一対の上記位置規制片の対向間隔が左右の上記ガイド面の相互間隔よりも広くなっており、ディスクトレイの前端部の左右に、上記筐体の後端部に具備されたストッパに係合して筐体からのディスクトレイの抜出しを防ぐ抜止め突起が備わり、かつ、これらの抜止め突起が、上記筐体の左右の側壁内面に各別に対向して配備されているディスク装置において、
    一対の上記位置規制片のそれぞれの上記筐体からの出幅を長くすることによって、それらの位置規制片の対向間隔を、左右の上記ガイド面の相互間隔に近付けるか、又は、左右の上記ガイド面の相互間隔と同等にしたことを特徴とするディスク装置。
  3. 左右の上記ガイド面は上記ディスクトレイがディスクを筐体の内部に搬入し終わる直前の段階で上記位置規制片に対向する前端側部位が欠除されていて、その欠除箇所が上記位置規制片を収容可能な空所として形成され、かつ、そのガイド面の欠除端に、当該ディスクトレイがディスクを筐体の内部に搬入し終わるときに上記位置規制片を摺動させて上記ガイド面に乗り上がらせることのできる傾斜した呼込み案内面が連設されている請求項2に記載したディスク装置。
  4. 左右の上記ガイド面は上記ディスクトレイがディスクを筐体の内部に搬入し終わる直前の段階で上記位置規制片に対向する前端側部位が左右方向内側に偏った箇所に位置する逃がしガイド面として形成されていて、その逃がしガイド面の外側に上記位置規制片を収容可能な空所が形成され、かつ、その逃がしガイド面の後端と上記ガイド面の欠除端とに亘って、当該ディスクトレイがディスクを筐体の内部に搬入し終わるときに上記位置規制片を摺動させて上記ガイド面に乗り上がらせることのできる傾斜した呼込み案内面が連設されている請求項2に記載したディスク装置。
  5. 上記抜止め突起は、ディスクトレイが斜行してディスクを筐体の内部に搬入したときに、上記位置規制片が上記逃がしガイド面に当接するよりも先に上記筐体の側壁内面に当接して上記空所に入り込んだ位置規制片が上記逃がしガイド面に当接することを阻止し得る突出幅を備えている請求項4に記載したディスク装置。
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