JP3098020B2 - 規範応答適応制御装置 - Google Patents

規範応答適応制御装置

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JP3098020B2
JP3098020B2 JP02141813A JP14181390A JP3098020B2 JP 3098020 B2 JP3098020 B2 JP 3098020B2 JP 02141813 A JP02141813 A JP 02141813A JP 14181390 A JP14181390 A JP 14181390A JP 3098020 B2 JP3098020 B2 JP 3098020B2
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善太 岩井
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善太 岩井
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Description

【発明の詳細な説明】 (1)発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、フィードバック制御回路でパラメータを演
算することにより作成されたフィードバック制御信号と
フィードフォワード制御回路で他のパラメータを演算す
ることにより作成されたフィードフォワード制御信号と
を互いに加算して作成された制御信号によって制御対象
を制御する規範応答適応制御装置に関し、特に、フィー
ドフォワード制御回路ならびにフィードバック制御回路
で演算されるパラメータをともに可変パラメータとし、
かつ未知外乱を補償するための外乱補償装置をフィード
バック制御回路に対し併設してなる規範応答適応制御装
置に関するものである。
[従来の技術] 従来、この種の規範応答適応制御装置としては、第10
図に示したごとく、目標位置入力装置12によって発生さ
れた目標位置入力um(t)に応じて規範応答位置発生装
置13によって発生された規範応答位置ym(t)から制御
対象11の現在位置yp(t)を減算装置14で減算して作成
された誤差e(t)に応じ制御信号発生装置25のフィー
ドバック制御回路252でパラメータを演算して発生され
たフィードバック制御信号ue(t)と、規範応答位置発
生装置13の発生した規範応答位置ym(t)に応じて制御
信号発生装置25のフィードフォワード制御回路(ここで
は制御対象11の逆システム)251で他のパラメータを演
算して発生されたフィードフォワード制御信号uy(t)
とを、加算装置16で互いに加算し、制御信号u(t)と
して制御対象11に与えてなるものが提案されていた(t
は“時間”を示す;以下同様)。
[解決すべき問題点] しかしながら、従来の規範応答適応制御装置ででは、
未知外乱z(t)を補償するための外乱補償装置がフィ
ードバック制御回路に対して配設されておらず誤差e
(t)および規範応答位置ym(t)に対しそれぞれ一定
のパラメータを演算するPID制御を実行するに過ぎなか
ったので、制御対象の構造が既知で未知外乱がない場合
でなければ、十分な制御を達成できない欠点があった。
そこで、本発明は、これらの欠点を除去すべく、フィ
ードフォワード制御回路ならびにフィードバック制御回
路で演算されるパラメータをともに可変パラメータと
し、かつ未知外乱を補償するための外乱補償装置をフィ
ードバック制御回路に対し併設してなる規範応答適応制
御装置を提供せんとするものである。
(2)発明の構成 [問題点の解決手段] 本発明により提供される問題点の解決手段は、 「(a)目標位置入力um(t)を発生するための目標位
置入力装置(12)と、 (b)目標位置入力装置(12)の出力端に入力端が接続
されており、目標位置入力装置(12)から与えられた目
標位置入力um(t)に応じて規範応答位置ym(t)を発
生するための規範応答位置発生装置(13)と、 (c)規範応答位置発生装置(13)の出力端と制御対象
(11)の出力端とに入力端が接続されており、規範応答
位置発生装置(13)の出力する規範応答位置ym(t)と
制御対象(11)の現在位置yp(t)との間の誤差e
(t)を求めて出力するための減算装置(14)と、 (d)目標位置入力装置(12)の出力端に入力端が接続
されており、目標位置入力装置(12)から与えられた目
標位置入力um(t)に対して可変パラメータKu(t)を
演算してフィードフォワード制御信号uu(t)を算出す
るための第1のマトリクス演算装置(151)と、 (e)規範応答位置発生装置(13)の出力端に入力端が
接続されており、Am,Bm,Cm Tをマトリクス形式の係数と
しTを転置を意味する記号として(t)=Amx
m(t)+Bmum(t)かつym(t)=Cm Txm(t)を満足
するようにumおよびymに対応して規範応答位置発生装置
(13)にて演算された状態値xm(t)に対して可変パラ
メータKx(t)を演算してフィードフォワード制御信号
ux(t)を算出するための第2のマトリクス演算装置
(152)と、 (f)減算装置(14)の出力端に入力端が接続されてお
り、誤差e(t)に対して可変パラメータKe(t)を演
算してフィードバック制御信号ue(t)を算出するため
の第3のマトリクス演算装置(153)と、 (g)減算装置(14)の出力端に対し入力端が接続され
ており、誤差e(t)に含まれた未知外乱z(t)を補
償するためのフィードバッグ制御信号uR(t)を、可変
パラメータβ(t)と誤差e(t)と未知外乱z(t)
とから算出するための第4のマトリクス演算装置(1
54)と、 (h)第1ないし第4のマトリックス演算装置(151
いし154)の全ての出力端に対して入力端が接続されて
おり、フィードフォワード制御信号uu(t),ux(t)
およびフィードバック制御信号ue(t),uR(t)を全
て加算して制御信号u(t)を求め制御対象(11)に与
えることで制御対象(11)の動作を制御するための加算
装置(16)とを備えてなる規範応答適応制御装置」であ
る。
[作用] 本発明にかかる規範応答適応制御装置は、上述の[問
題点の解決手段]に明示したごとく、第1ないし第3の
マトリクス演算装置でそれぞれ目標位置入力um(t),
状態値xm(t)および誤差e(t)に対して可変パラメ
ータKu(t),Kx(t),Ke(t)を演算することによ
り、フィードフォワード制御信号uu(t),ux(t)お
よびフィードバック制御信号ue(t)を求め、かつ未知
外乱を補償するための第4のマトリクス演算装置を第1
ないし第3のマトリクス演算装置に対して併設している
ので、 (i)制御対象の構造が未知であっても制御対象の現在
位置を規範応答位置に一致せしめる作用 をなし、併せて (ii)未知外乱に際し制御対象の現在位置が規範応答位
置から離間することを抑制する作用 をなし、ひいては (iii)ロバスト性を確保する作用 をなす。
[実施例] 次に、本発明にかかる規範応答適応制御装置につい
て、その好ましい実施例を挙げ、添付図面を参照しつ
つ、具体的に説明する。
しかしながら、以下に説明する実施例は、本発明の理
解を容易化ないし促進化するために記載されるものであ
って、本発明を限定するために記載されるものではな
い。
換言すれば、以下に説明する実施例において開示され
る各要素は、本発明の精神ならびに技術的範囲に属する
限り、各種の設計変更ならびに均等物置換を含むもので
ある。
(添付図面の説明) 第1図は、本発明にかかる規範応答適応制御装置の第
1の実施例を示すための構成図である。
第2図は、本発明にかかる規範応答適応制御装置の第
2の実施例を示すための構成図である。
第3図は、第1図実施例の評価実験のために使用され
た制御対象を示すための斜視図である。
第4図(a)(b)は、第1図実施例の第1の評価実
験の結果を示すためのグラフであって、それぞれ第3図
の負荷が1kgで回転シャフトの周囲を回動される場合の
規範応答位置ym(t)および制御対象11の現在位置y
p(t)と規範応答位置ym(t)および制御対象11の現
在位置yp(t)の間の誤差e(t)とを示している。
第5図(a)(b)は、第1図実施例の第1の評価実
験に対する比較実験の結果を示すためのグラフであっ
て、それぞれ第3図の負荷が1kgで回転シャフトの範囲
を回動される場合の規範応答位置ym(t)および制御対
象11の現在位置yp(t)と規範応答位置ym(t)および
制御対象11の現在位置yp(t)の間の誤差e(t)とを
示している。
第6図(a)(b)は、第1図実施例の第2の評価実
験の結果を示すためのグラフであって、それぞれ第3図
の負荷が2kgで回転シャフトの周囲を回動される場合の
規範応答位置ym(t)および制御対象11の現在位置y
p(t)と規範応答位置ym(t)および制御対象11の現
在位置yp(t)の間の誤差e(t)とを示している。
第7図(a)(b)は、第1図実施例の第2の評価実
験に対する比較実験の結果を示すためのグラフであっ
て、それぞれ第3図の負荷が2kgで回転シャフトの範囲
を回動される場合の規範応答位置ym(t)および制御対
象11の現在位置yp(t)と規範応答位置ym(t)および
制御対象11の現在位置yp(t)の間の誤差e(t)とを
示している。
第8図(a)(b)は、第1図実施例の第3の評価実
験の結果を示すためのグラフであって、それぞれ第3図
の負荷が1kgで回転シャフトの周囲を第1の評価実験に
比べ高速で回動される場合の規範応答位置ym(t)およ
び制御対象11の現在位置yp(t)と規範応答位置y
m(t)および制御対象11の現在位置yp(t)の間の誤
差e(t)とを示している。
第9図(a)(b)は、第1図実施例の第3の評価実
験に対する比較実験の結果を示すためのグラフであっ
て、それぞれ第3図の負荷が1kgで回転シャフトの周囲
を第1の評価実験に比べ高速で回動される場合の規範応
答位置ym(t)および制御対象11の現在位置yp(t)と
規範応答位置ym(t)および制御対象11の現在位置y
p(t)の間の誤差e(t)とを示している。
(第1の実施例の構成) まず、第1図を参照しつつ、本発明にかかる規範応答
適応制御装置の第1の実施例について、その構成を詳細
に説明する。
10は、本発明にかかる規範応答適応制御装置であっ
て、キーボードその他の適宜の手段によって形成されて
おり制御対象11の動作目標たる目標位置入力um(t)を
設定し発生するための目標位置入力装置12と、目標位置
入力装置12の出力端に対して入力端が接続されており目
標位置入力um(t)に応じて制御対象11に期待される規
範応答位置ym(t)を発生するための規範応答位置発生
装置13と、規範応答位置発生装置13の出力端に対して一
方の入力端が接続されかつ制御対象11の出力端に対して
他方の入力端が接続されており規範応答位置発生装置13
の出力する規範応答位置ym(t)から制御対象11の現在
位置yp(t)を減算して規範応答位置ym(t)と制御対
象11の現在位置yp(t)との間の誤差e(t)を出力す
るための減算装置14と、目標位置入力装置12と規範応答
位置発生装置13と減算装置14との出力端に入力端が接続
されており目標位置入力um(t)と規範応答位置発生装
置13の状態値xm(t)と誤差e(t)と誤差e(t)に
含まれた未知外乱z(t)とに基づき制御対象11に対す
る制御信号u(t)を作成するための制御信号発生装置
15とを備えている。
制御信号発生装置15は、目標位置入力装置12の出力端
に対して入力端が接続されており目標位置入力um(t)
に対して可変パラメータKu(t)を演算してフィードフ
ォワード制御信号(目標制御信号ともいう)uu(t)を
算出して出力するためのマトリクス演算装置151と、規
範応答位置発生装置13の他の出力端に対して入力端が接
続されており規範応答位置発生装置13の状態値xm(t)
に対して可変パラメータKx(t)を演算してフィードフ
ォワード制御信号(状態制御信号ともいう)ux(t)を
算出して出力するためのマトリクス演算装置152と、減
算装置14の出力端に対して入力端が接続されており誤差
e(t)に対して可変パラメータKe(t)を演算して誤
差e(t)を補償するフィードバック制御信号(誤差補
償制御信号ともいう)ue(t)を算出して出力するため
のマトリクス演算装置153と、減算装置14の出力端に対
して入力端が接続されており誤差e(t)と可変パラメ
ータ可変パラメータβ(t)と誤差e(t)とz(t)
とを用いて、実際の外乱R(t)を補償するフィードバ
ック制御信号(外乱補償制御信号ともいう)uR(t)を
算出して出力するためのマトリクス演算装置(外乱補償
装置ともいう)154と、マトリクス演算装置151〜154
出力端に対して入力端が接続されており目標制御信号uu
(t),状態制御信号ux(t),誤差補償制御信号u
e(t)および外乱補償制御信号uR(t)を互いに加算
して制御信号u(t)として制御対象11に与えるための
加算装置16とを備えている。
ちなみに、本発明にかかる規範応答適応制御装置10
は、目標位置入力装置12,規範応答位置発生装置14およ
び制御信号発生装置15をコンピュータと制御対象11のド
ライバとによって構成してもよい。
(第1の実施例の作用) 更に、第1図を参照しつつ、本発明にかかる規範応答
適応制御装置の第1の実施例について、その作用を詳細
に説明する。
本発明にかかる規範応答適応制御装置10は、目標位置
入力装置12によって v(t)=v(t) 満足する速さv(t)から um(t)=v(t) に基づき求められた目標位置入力um(t)が発生された
とき、その目標位置入力um(t)に応じて規範応答位置
発生装置13により (t)=Amxm(t)+Bmum(t) ym(t)=Cm Txm(t) を満足する状態値xm(t)および規範応答位置ym(t)
を発生している。ここで、,,Am,Bm,Cm Tは、マトリ
クスの形式をもつ適宜の係数を示している(Tは“転
置”を意味している)。
規範応答位置発生装置13によって発生された規範応答
位置ym(t)は、減算装置14に与えられており、制御対
象11の現在位置yp(t)が減算されたのち、誤差e
(t) e(t)=ym(t)−yp(t) として出力されている。
制御信号発生装置15は、目標位置入力装置12から与え
られた目標位置入力um(t)と規範応答位置発生装置13
から与えられた状態値xm(t)と減算装置14から与えら
れた誤差e(t)と誤差e(t)に含まれた未知外乱z
(t)とに基づいて、制御対象11へ与えるべき制御信号
u(t)を求めている。
すなわち、マトリクス演算装置151は、目標位置入力
装置12から与えられた目標位置入力um(t)に対して可
変パラメータKu(t)を演算することにより、目標位置
制御信号uu(t)を uu(t)=Ku(t)um(t) のごとく算出する。
マトリクス演算装置152は、規範応答位置発生装置13
から与えられた状態値xm(t)に対して可変パラメータ
Kx(t)を演算することにより、状態制御信号ux(t)
を ux(t)=Kx(t)xm(t) のごとく算出する。
マトリクス演算装置153は、減算装置14から与えられ
た誤差e(t)に対して可変パラメータKe(t)を演算
することにより、誤差補償制御信号ue(t)を ue(t)=Ke(t)e(t) のごとく算出する。
マトリクス演算装置154は、可変パラメータβ(t)
と誤差e(t)とz(t)とを用いて、実際の未知外乱
R(t)を補償するための外乱補償制御信号uR(t)を β(t)=[β(t),β(t),…,βα(t)] のごとく算出する(sign e(t)は、e(t)符号を示
している)。
ここで、可変パラメータKu(t),Kx(t),Ke(t)
は、 u(t)=θ(t)Tz(t)+uR(t) θ(t)=[Ke(t),Kx(t)T,Ku(t)] z(t)=[e(t),xm(t)T,um(t)] の関係を満足しており、可変パラメータθ(t),β
(t)がパラメータ調整則 θ(t)=θ(t)+θ(t) θ(t)=−ΓθPz(t)e(t) (t)=−σθ(t)θ(t)−ΓθIz(t)e(t) β(t)=β(t)+β(t) β(t)=ΓβPz(t)|e(t)| (t)=−σβ(t)β(t)+ΓβIz(t)|e(t)
| で調整される。ただし、ΓθP,ΓθI,ΓβP,Γ
βIは、正定対称のマトリクスの形式をもつ適宜の係数
である。σθ(t),σβ(t)は、正の設計パラメー
タである。εは、チャタリングを防止するためのパラメ
ータであって、微小な正の値である。
加算装置16は、マトリクス演算装置151〜154から与え
られた目標位置制御信号uu(t),状態制御信号u
x(t),誤差補償制御信号ue(t)および外乱補償制
御信号uR(t)を互いに加算することにより、制御信号
u(t)を u(t)=uu(t)+ux(t)+ue(t)+uR(t) =Ku(t)um(t)+Kx(t)um(t) +Ke(t)e(t)+uR(t) のごとく求めている。本発明では、時間tの経過に伴な
って誤差e(t)が0に接近するように制御信号u
(t)を調整している。
制御対象11は、制御信号u(t)にしたがって (t)=Apxp(t)+Bpu(t) yp(t)=Cpxp(t) のごとく制御されているので、現在位置yp(t)を規範
応答位置ym(t)に短時間(すなわち少数回の応答)で
一致せしめることができる。ここで、Ap,Bp,Cpは、マト
リクスの形式をもつ適宜の係数を示している。
したがって、本発明によれば、規範適応制御装置10
ロバスト性を確保できる。
(第2の実施例の構成・作用) 加えて、第3図を参照しつつ、本発明にかかる規範応
答適応制御装置の第2の実施例について、その構成およ
び作用を詳細に説明する。
10Aは、本発明にかかる規範応答適応制御装置であっ
て、制御対象11に対し並列に配設されておりパラメータ
変動を補償するために必要なフィードバック制御信号
(パラメータ変動補償制御信号という)yp (t)を制
御信号u(t)に応じて算出するためのパラメータ変動
補償装置17と、制御対象11の出力端およびパラメータ変
動補償装置17の出力端に対して入力端が接続されており
制御対象11の現在位置yp (t)とパラメータ変動補償
装置17の出力するパラメータ変動補償制御信号yp(t)
とを互いに加算して減算装置14に与えるための加算装置
18とを備えてなることを除き、第1図実施例と同一の構
成を有している。
したがって、本発明にかかる規範応答適応制御装置10
Aは、制御対象11に対する制御信号u(t)中のパラメ
ータ変動が顕著となったとき、パラメータ変動補償装置
17においてパラメータ変動補償制御信号yp (t)を算
出し制御対象11の現在位置yp(t)に加算して減算装置
17に対しフィードバック信号として与えているので、事
実上の未知外乱R(t)を補償するに加え、制御信号u
(t)中のパラメータの急激な変動を補償してロバスト
性を改善することを除き、第1図実施例と同一の作用効
果を有している。
それ故、ここでは、第1図実施例に包有された要素に
対応する各要素に対し第1図実施例と同一の参照符号を
付すことにより、その他の構成および作用効果の説明を
省略する。
(評価実験) 併せて、本発明にかかる規範応答適応制御装置の構成
および作用効果の理解を促進するために実行された具体
的な比較実験について、説明する。
ここでは、便宜上、制御対象11として、モータ11A
と、モータ11Aの出力によって減速機11Bを介し適宜に回
転駆動される回転シャフト11Cと、回転シャフト11Cにア
ーム11Dを介して回転可能に取付けられた負荷11Eとを包
有してなるモータ駆動装置を採用した(第3図参照)。
回転シャフト11Cには、その現在位置yp(t)を計測す
るためのエンコーダ11Fが配設されていた。
また、比較例としては、規範応答位置ym(t)と制御
対象の現在位置yp(t)との間の誤差e(t)から求め
られたフィードバック制御信号ue(t)と規範応答位置
ym(t)から逆システムを介して求められたフィードフ
ォワード制御信号um(t)とを互いに加算して得た制御
信号u(t)を制御対象11に与えており、PID制御を実
行する従来技術を採用した(第10図参照)。
実施例1 負荷を1kgとしてアームに目標入力位置um(t)(ひ
いては規範応答位置ym(t))を追従せしめたところ、
本発明によれば、制御対象を好適に制御できた(第4図
(a)(b)参照)。
すなわち、本発明によれば、制御対象の現在位置y
p(t)が1回目の応答から規範応答位置ym(t)に実
質的に一致しており、ひいては制御対象の現在位置y
p(t)と規範応答位置ym(t)との間の誤差e(t)
が1回目の応答から一定範囲内にとどまっていた(第4
図(a)(b)参照)。
比較例1 上述の従来技術によって、実施例1と同一の制御対象
を制御した。
この場合、制御対象は、好適に制御できた(第5図
(a)(b)参照)。
すなわち、制御対象の現在位置yp(t)が1回目の応
答から規範応答位置ym(t)に実質的に一致しており、
ひいては制御対象の現在位置yp(t)と規範応答位置ym
(t)との間の誤差e(t)が1回目の応答から一定範
囲内にとどまっていた(第5図(a)(b)参照)。
実施例2 負荷を2kgとしてアームに目標入力位置um(t)(ひ
いては規範応答位置ym(t))を追従せしめたところ、
本発明によれば、制御対象を好適的に制御できた(第6
図(a)(b)参照)。
すなわち、制御対象の現在位置yp(t)が1回目の応
答から規範応答位置ym(t)に実質的に一致しており、
ひいては制御対象の現在位置yp(t)と規範応答位置ym
(t)との間の誤差e(t)が1回目の応答から一定範
囲内にとどまっていた(第6図(a)(b)参照)。
比較例2 上述の従来技術によって、実施例2と同一の制御対象
を制御した。
この場合、制御対象は、好適に制御できなかった。す
なわち、制御対象は、2回目の応答で制御不能となった
(第7図(a)(b)参照)。
すなわち、制御対象の現在位置yp(t)が2回目の応
答で規範応答位置ym(t)から乖離してしまい、制御対
象の現在位置yp(t)と規範応答位置ym(t)との間の
誤差e(t)が2回目の応答で発振してしまった(第7
図(a)(b)参照)。
実施例3 負荷を1kgとしてアームに目標入力位置um(t)(ひ
いては規範応答位置ym(t))を追従せしめたところ、
本発明によれば、制御対象を好適に制御できた(第8図
(a)(b)参照)。
すなわち、制御対象の現在位置yp(t)が1回目の応
答から規範応答位置ym(t)に実質的に一致しており、
ひいては制御対象の現在位置yp(t)と規範応答位置ym
(t)との間の誤差e(t)が1回目の応答から一定範
囲内にとどまっていた(第8図(a)(b)参照)。
比較例3 上述の従来技術によって、実施例3と同一の制御対象
を制御した。
この場合、制御対象は、規範応答位置ym(t)を忠実
に追従するよう制御できず、1回目の応答で制御不能と
なった(第9図(a)(b)参照)。
すなわち、制御対象の現在位置yp(t)が1回目の応
答で規範応答位置ym(t)から乖離してしまい、制御対
象の現在位置yp(t)と規範応答位置ym(t)との間の
誤差e(t)が1回目の応答で発振してしまった(第9
図(a)(b)参照)。
実施例1〜3と比較例1〜3との比較 上述した実施例1〜3と比較例1〜3とをそれぞれ比
較すれば明らかなごとく、本発明によれば、負荷変動
(すなわちパラメータ変動)ならびに速度変化に関し、
従来技術に比べ、ロバスト性を改善できる。
(3)発明の効果 上述より明らかなように、本発明にかかる規範応答適
応制御装置は、上述の[問題点の解決手段]に明示した
ごとく、第1ないし第3のマトリクス演算装置で可変パ
ラメータKu(t),Kx(t),Ke(t)を演算し、かつ未
知外乱を補償するための第4のマトリクス演算装置を第
1ないし第3のマトリクス演算装置に対して併設してい
るので、 (i)制御対象の構造が未知であっても制御対象の現在
位置を規範応答位置に一致できる効果 を有し、併せて (ii)未知外乱に際し制御対象の現在位置が規範応答位
置から離間することを抑制できる効果 を有し、ひいては (iii)ロバスト性を確保できる効果 を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる規範応答適応制御装置の第1の
実施例を示すための構成図、第2図は本発明にかかる規
範応答適応制御装置の第2の実施例を示すための構成
図、第3図は第1図実施例の評価実験で採用された制御
対象を示すための斜視図、第4図(a)(b)ないし第
9図(a)(b)は第1図実施例の評価実験を説明する
ためのグラフ、第10図は従来例を示すための構成図であ
る。1010A……規範応答適応制御装置 11……目標位置入力装置 12……規範応答位置発生装置 14……減算装置 15……制御信号発生装置 151〜154……マトリクス演算装置 16……加算装置 17……パラメータ変動補償装置 18……加算装置
フロントページの続き (72)発明者 大友 篤 熊本県上益城郡益城町大字田原2081番地 10 財団法人熊本テクノポリス財団電子 応用機械技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−248104(JP,A) 特開 昭62−212801(JP,A) 特開 昭58−192102(JP,A) 特開 昭61−23207(JP,A) 特開 昭61−253649(JP,A) 実開 昭63−151002(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 13/04 G05B 13/02 G05B 11/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)目標位置入力um(t)を発生するた
    めの目標位置入力装置(12)と、 (b)目標位置入力装置(12)の出力端に入力端が接続
    されており、目標位置入力装置(12)から与えられた目
    標位置入力um(t)に応じて規範応答位置ym(t)を発
    生するための規範応答位置発生装置(13)と、 (c)規範応答位置発生装置(13)の出力端と制御対象
    (11)の出力端とに接続されており、規範応答位置発生
    装置(13)の出力する規範応答位置ym(t)と制御対象
    (11)の現在位置yp(t)との間の誤差e(t)を求め
    て出力するための減算装置(14)と、 (d)目標位置入力装置(12)の出力端に入力端が接続
    されており、目標位置入力装置(12)から与えられた目
    標位置入力um(t)に対して可変パラメータKu(t)を
    演算してフィードフォワード制御信号uu(t)を算出す
    るための第1のマトリクス演算装置(151)と、 (e)規範応答位置発生装置(13)の出力端に入力端が
    接続されており、Am,Bm,Cm Tをマトリクス形式の係数と
    しTを転置を意味する記号として(t)=Amx
    m(t)+Bmum(t)かつym(t)=Cm Txm(t)を満足
    するようにum(t)およびym(t)に対応して規範応答
    位置発生装置(13)にて演算された状態値xm(t)に対
    して可変パラメータKx(t)を演算してフィードフォワ
    ード制御信号ux(t)を算出するための第2のマトリク
    ス演算装置(152)と、 (f)減算装置(14)の出力端に入力端が接続されてお
    り、誤差e(t)に対して可変パラメータKe(t)を演
    算しフィードバック制御信号ue(t)を算出するための
    第3のマトリクス演算装置(153)と、 (g)減算装置(14)の出力端に対し入力端が接続され
    ており、誤差e(t)に含まれた未知外乱R(t)を補
    償するためのフィードバッグ制御信号uR(t)を、可変
    パラメータβ(t)と誤差e(t)とz(t)=[e
    (t),xm(t)T,um(t)]とから算出するための
    第4のマトリクス演算装置(15)と、 (h)第1ないし第4のマトリックス演算装置(151
    いし154)の全ての出力端に対して入力端が接続されて
    おり、フィードフォワード制御信号u(t),ux(t)
    およびフィードバック制御信号ue(t),uR(t)を全
    て加算して制御信号u(t)を求め制御対象(11)に与
    えることで制御対象(11)の動作を制御するための加算
    装置(16)と を備えてなる規範応答適応制御装置。
  2. 【請求項2】前記制御対象(11)のパラメータ変動に対
    して請求項1記載の制御のみでは最適化できない場合に
    は、その変動を極の移動によって補償するためのパラメ
    ータ変動補償制御信号yp (t)を制御信号u(t)に
    応じて発生し制御対象(11)の現在位置yp(t)に加算
    して減算装置(14)に与えるパラメータ変動補償装置
    (17)が、制御対象(11)に対して並列に付加されてい
    ることを特徴とする請求項(1)に記載の規範応答適応
    制御装置。
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