JP2010033172A - フィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置 - Google Patents

フィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 モータ動作中の位置偏差を小さく、または、モータ位置決め時のオーバーシュート量を小さくすることができた、更に、モータ動作中の速度またはトルクフィードフォワード信号が量子化誤差の影響によるばたつきを低減して、モータが一定速度で動作している時の騒音を小さくすることができるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置を提供する。
【解決手段】 フィードフォワード制御系が、位置指令に基づいて速度フィードフォワード信号vff0を生成する速度フィードフォワード作成部6と、前記位置指令に基づいてトルクフィードフォワード信号tffを生成するトルクフィードフォワード作成部8と、前記速度フィードフォワード信号vffおよび前記トルクフィードフォワード信号tffに基づいて速度フィードフォワード変更信号vffを生成する速度フィードフォワード変更部7と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータの位置応答特性を向上させるために、トルクフィードフォワード信号または速度フィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置であって、特に、トルクフィードフォワード信号の作成および速度フィードフォワード信号の作成方法に特徴を有するフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置に関する。
従来のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置は、位置指令を微分して速度フィードフォワード信号とし、更に速度フィードフォワード信号を微分してトルクフィードフォワード信号を作成し、前記位置指令を微分して生成した指令速度が予め設定した閾値より大きい時には、前記トルクフィードフォワード信号をそのまま用い、一方、前記指令速度が予め設定した閾値以下の時には前記トルクフィードフォワード信号を0としている(例えば、特許文献1参照)。
また、速度フィードフォワード信号に対し異なる時定数のフィルタ処理を行い、モータの移動量(即ち、モータの動作パターンにおける最大速度の大きさ)に応じて、時定数の大きいフィルタの出力の速度フィードフォワード信号を用いるか、時定数の小さいフィルタの出力の速度フィードフォワード信号を用いるか、を切り替えるようにしているものもある(例えば、特許文献2参照)。
図12は、従来技術のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置のブロック図である。図において、101は制御対象、102は制御対象の位置および速度を検出する検出器、150は従来におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置を表す。位置指令114と、制御対象101に取り付けた検出器102で検出した位置検出値xと、を減算手段111へ入力して位置偏差を求める。制御演算をディジタルで演算することで電流Iをモータに出力する。103は位置制御手段、104は速度制御手段、105は電流制御手段を表し、それぞれの手段は比例あるいは比例積分制御を行う。106は速度フィードフォワード作成手段を表し、位置指令114を微分し速度フィードフォワード信号vffを作成する。107はトルクフィードフォワード作成手段を表し、速度フィードフォワード信号vffをさらに微分し制御対象101のイナーシャを乗じてトルクフィードフォワード信号tffを作成する。109は指令速度作成手段、110はトルクフィードフォワード変更手段、111〜113は加算または減算の演算手段である。指令速度作成手段109は、位置指令114を微分して指令速度drefを作成する。トルクフィードフォワード変更手段110は、指令速度drefと予め設定された閾値とを比較し、指令速度drefが閾値より大きい時には、トルクフィードフォワード信号tffをそのまま用い、一方、指令速度drefが閾値以下の時にはトルクフィードフォワード信号tffを0とするため、予め設定された閾値を調整することで、位置決め時の偏差を非常に小さくすることができるのである。すなわち、閾値を大きくすれば低速域でのトルクフィードフォワード信号tffが有効でなくなるため、位置決め時のオーバーシュート量が少なくなって位置偏差が小さくなり、一方、閾値を小さくすれば、高速域から比較的低速域までトルクフィードフォワード信号tffが有効となるため、位置決め時のオーバーシュート量が多くなって位置偏差が大きくなるのである。
図13は、従来技術のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置の別の構成を示すブロック図である。図において、201はモータをある一定位置までドライブさせるための位置指令、202は位置指令201を受けてそれを位置ループゲイン倍して速度指令202´を出力する位置ループゲイン乗算器、203は図示しない上位装置が、モータの移動量が大移動量か小移動量かを判別して、位置指令の入力を時定数小フィルタ205あるいは時定数大フィルタ206に切換えるために出力する大小移動量切換信号203である。
また、204は大小移動量切換信号203に応答して、位置指令201を時定数小フィルタ205に入力するか時定数大フィルタ206に入力するかを切換える時定数大小フィルタ切換スイッチ、205は位置指令201が大移動量を示す場合、大小移動量切換信号203による時定数大小フィルタ切換スイッチ204の操作により位置指令201を受信してそれをフィルタリングする時定数小フィルタ、206は位置指令201が小移動量を示す場合、大小移動量切換信号203による時定数大小フィルタ切換スイッチ204の操作により位置指令201を受信してそれをフィルタリングする時定数大フィルタである。
更に、207は時定数小フィルタ205あるいは時定数大フィルタ206を通してフィルタリングされた後の位置指令201´を微分し、フィードフォワードゲイン倍した速度指令の補正信号(フィードフォワード補正信号)、すなわち、速度指令202´に対する補正速度信号207´´を出力するフィードフォワード微分演算器、208は位置ループゲイン乗算器202の出力である速度指令202´とフィードフォワード微分演算器207の出力である補正速度信号207´´とを演算する加算器、209は加算器208の出力である第2の速度指令208´´と速度検出器216の出力である速度信号とを演算してトルク指令209´´を出力する速度制御演算器、210はエンコーダ214の出力からモータの磁極を検出するための磁極検出器である。
更にまた、211は速度制御演算器209の出力であるトルク指令209´´と磁極検出器210により検出された磁極データとを乗算してその出力を後段に電流指令として伝送する乗算器、212は乗算器211の出力である電流指令211´をD/A変換してアナログデータの電流指令とするD/Aコンバータ、213はD/Aコンバータ212によりD/A変換されアナログデータとなった電流指令を増幅してモータに対し駆動電流を供給する電流アンプ、214はモータの回転位置を検出するエンコーダ、215はモータ、216はエンコーダ214から出力されたエンコーダ信号により速度検出を行う速度検出器である。
位置指令201の大小に応じた大小移動量切換信号203により、フィルタ時定数の大小を切替えて(時定数小フィルタ205あるいは時定数大フィルタ206)、補正速度信号207´´(フィードフォワード補正信号)を演算しているため、補正速度信号207´´(フィードフォワード補正信号)が位置指令201に対して、時定数小フィルタ205あるいは時定数大フィルタ206のフィルタ時定数で決定される遅れ時間T1を持つことになり、モータ215の回転加速時において加速に対する補正速度信号207´´(フィードフォワード補正信号)が余分に遅れて付加されるため、モータ215のモータ位置がオーバシュートしないようにすることができるのである。
このように、従来のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置は、フィードバック制御系に対して付加するトルクフィードフォワード信号を、位置指令から作成した指令速度と予め設定された閾値とを比較した結果に応じて付加し、かつ閾値を調整することでモータ位置決め時のオーバーシュート量を小さくして位置偏差を小さくしている。
また、速度フィードフォワード信号を異なる2つのフィルタ処理を行い、モータ速度に対して速度フィードフォワード信号を位置指令の大小に応じて調整しているのである。
特開2007−37332号公報(第6−8頁、図1) 特開平7−123762号公報(第4−7頁、図1)
従来のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置は、トルクフィードフォワード信号のみを位置指令から作成した指令速度と予め設定された閾値とを比較した結果に応じて補正しているため、動作中の速度またはトルクフィードフォワード信号が量子化誤差の影響でばたつくことによる動作中の騒音が発生するという問題があった。言い換えれば、動作中の位置偏差を小さく、または、モータ位置決め時のオーバーシュート量を小さくするだけではなく、動作中の速度またはトルクフィードフォワード信号が量子化誤差の影響によるばたつきを低減すること(動作中の騒音の発生を小さくすること)が、ディジタルサーボ制御装置の性能を更に向上させるために必要なのである。
また、他の従来のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置は、位置指令の大きさに応じて、速度フィードフォワード信号を異なる時定数をもつ2つのフィルタを切替えてフィルタ処理し、いずれかのフィルタ出力を速度フィードフォワード信号として使用するため、モータ速度が小さい時、すなわち位置指令の大きさが小さい(モータの動作パターンにおける最大速度の大きさが小さい)場合には、小さいフィルタ時定数を設定したフィルタを用いて速度フィードフォワード信号をフィルタ処理した信号を速度フィードフォワード信号として使用しているため、速度フィードフォワード信号を作成する際に行う微分演算の量子化誤差の影響によるばたつきで、一定速度時の騒音が発生するという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、モータ動作中の位置偏差を小さく、または、モータ位置決め時のオーバーシュート量を小さくすることができ、更に、モータ動作中の速度またはトルクフィードフォワード信号が量子化誤差の影響によるばたつきを低減して、モータが一定速度で動作している時の騒音を小さくすることができるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、位置指令および検出器による検出位置に基づいて速度指令を出力する位置制御部と、前記速度指令および検出器による検出速度に基づいてトルク指令を出力する速度制御部と、前記トルク指令に基づいて制御対象に電力を供給する電流制御部と、を有するフィードバック制御系と、前記フィードバック制御系に対する速度またはトルクフィードフォワード信号を生成する速度またはトルクフィードフォワード作成部を有するフィードフォワード制御系と、を備え、前記位置指令に応じて前記制御対象を駆動するディジタルサーボ制御装置において、前記フィードフォワード制御系が、前記位置指令に基づいて前記速度フィードフォワード信号を生成する前記速度フィードフォワード作成部と、前記位置指令に基づいて前記トルクフィードフォワード信号を生成する前記トルクフィードフォワード作成部と、前記速度フィードフォワード信号および前記トルクフィードフォワード信号に基づいて速度フィードフォワード変更信号を生成する速度フィードフォワード変更部と、を備え、前記フィードバック制御系における前記速度指令に前記速度フィードフォワード変更信号を、かつ前記フィードバック制御系における前記トルク指令に前記トルクフィードフォワード信号を、加算するものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記フィードフォワード制御系が、更に、前記位置指令の今回値から前回値の差の絶対値を演算して前記位置指令の変化量である指令速度を生成する指令速度作成部と、前記トルクフィードフォワード信号と前記指令速度とに基づいてトルクフィードフォワード補正信号を生成するトルクフィードフォワード補正部と、を備え、前記フィードバック制御系における前記速度指令に前記速度フィードフォワード変更信号を、かつ前記フィードバック制御系における前記トルク指令に、前記トルクフィードフォワード信号の代わりとなる前記トルクフィードフォワード補正信号を、加算するものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記フィードフォワード制御系が、更に、前記位置指令の今回値から前回値の差の絶対値を演算して前記位置指令の変化量である指令速度を生成する指令速度作成部と、前記トルクフィードフォワード信号と前記指令速度とに基づいてトルクフィードフォワード補正信号を生成するトルクフィードフォワード補正部と、前記速度フィードフォワード変更信号と前記指令速度とに基づいて速度フィードフォワード補正信号を生成する速度フィードフォワード補正部と、を備え、前記フィードバック制御系における前記速度指令に、前記速度フィードフォワード変更信号の代わりとなる前記速度フィードフォワード補正信号を、かつ前記フィードバック制御系における前記トルク指令に、前記トルクフィードフォワード信号の代わりとなる前記トルクフィードフォワード補正信号を、加算するものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の発明における前記速度フィードフォワード変更部が、前記トルクフィードフォワード信号を入力してトルクフィードフォワード絶対値信号を出力する絶対値演算器と、前記速度フィードフォワード信号をフィルタ処理して速度フィードフォワードフィルタ信号を出力するフィルタと、前記速度フィードフォワード信号あるいは前記速度フィードフォワードフィルタ信号のいずれか一方を選択するセレクタと、を有し、前記トルクフィードフォワード絶対値信号と予め設定された閾値との比較に応じて、前記速度フィードフォワード信号あるいは前記速度フィードフォワードフィルタ信号のいずれか一方を、前記速度フィードフォワード変更信号として出力するものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4記載の発明における前記セレクタが、前記トルクフィードフォワード絶対値信号より前記閾値の方が小さい場合、前記速度フィードフォワード信号を選択し、一方、前記トルクフィードフォワード絶対値信号より前記閾値の方が大きい場合、前記速度フィードフォワードフィルタ信号を選択するものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の発明における前記前記速度フィードフォワード変更部が、前記トルクフィードフォワード信号を入力してトルクフィードフォワード絶対値信号を出力する絶対値演算器と、前記速度フィードフォワード信号をフィルタ処理して速度フィードフォワードフィルタ信号を出力するフィルタと、前記速度フィードフォワード信号を重み付けする第1の重み演算器と、前記速度フィードフォワードフィルタ信号を重み付けする第2の重み演算器と、を有し、前記第1の重み演算器と前記第2の重み演算器との出力を加算した信号を、前記速度フィードフォワード変更信号として出力するものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6記載の発明における前記第1の重み演算器が前記速度フィードフォワード信号に係数αを乗じ、前記第2の重み演算器が前記速度フィードフォワードフィルタ信号に係数(1−α)を乗じるものであって、前記係数αが0≦α≦1で規定される値であり、前記第1の重み演算器が、前記絶対値演算器の出力が大きい程、前記係数αが1に近い値を設定し、一方、前記絶対値演算器の出力が小さい程、前記係数αが0に近い値を設定するものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項2または3に記載の発明における前記トルクフィードフォワード補正部が、前記指令速度と予め設定された閾値とを比較して前記指令速度が大きい場合、前記トルクフィードフォワード信号をそのまま前記トルクフィードフォワード補正信号とし、一方、前記指令速度が小さい場合、前記トルクフィードフォワード補正信号=0とするものである。
また、請求項9に記載の発明は、請求項3記載の発明における前記速度フィードフォワード補正部が、前記指令速度と予め設定された閾値とを比較して前記指令速度が大きい場合、前記速度フィードフォワード変更信号をそのまま前記速度フィードフォワード補正信号とし、一方、前記指令速度が小さい場合、前記速度フィードフォワード補正信号=0とするものである。
請求項10に記載の発明は、位置指令および検出器による検出位置に基づいて速度指令を出力する位置制御部と、前記速度指令および検出器による検出速度に基づいてトルク指令を出力する速度制御部と、前記トルク指令に基づいて制御対象に電力を供給する電流制御部と、を有するフィードバック制御系と、前記フィードバック制御系に対する速度フィードフォワード信号を生成する速度フィードフォワード作成部を有するフィードフォワード制御系と、を備え、前記位置指令に応じて前記制御対象を駆動するディジタルサーボ制御装置において、前記フィードフォワード制御系が、前記位置指令に基づいて前記速度フィードフォワード信号を生成する前記速度フィードフォワード作成部と、前記位置指令の今回値から前回値の差である前記位置指令の変化量を演算し、更に、前記位置指令の変化量の今回値から前回値の差の絶対値を演算して指令差速度を生成する指令差速度作成部と、前記速度フィードフォワード信号および前記指令差速度に基づいて速度フィードフォワード変更信号を生成する速度フィードフォワード変更部と、を備え、前記フィードバック制御系における前記速度指令に前記速度フィードフォワード変更信号を加算するものである。
また、請求項11に記載の発明は、請求項10記載の発明における前記フィードフォワード制御系が、更に、前記位置指令の今回値から前回値の差の絶対値を演算して前記位置指令の変化量である指令速度を生成する指令速度作成部と、前記速度フィードフォワード変更信号と前記指令速度とに基づいて速度フィードフォワード補正信号を生成する速度フィードフォワード補正部と、を備え、前記フィードバック制御系における前記速度指令に、前記速度フィードフォワード変更信号の代わりとなる前記速度フィードフォワード補正信号を加算するものである。
また、請求項12に記載の発明は、請求項10記載の発明における前記指令差速度作成部が、前記位置指令の変化量の今回値から前回値の差の絶対値を演算する代わりに、前記位置指令の変化量をハイパスフィルタ処理し、その絶対値を演算して指令差速度を生成するものである。
また、請求項13に記載の発明は、請求項10または11記載の発明における前記速度フィードフォワード変更部が、前記速度フィードフォワード信号をフィルタ処理して速度フィードフォワードフィルタ信号を出力するフィルタと、前記速度フィードフォワード信号あるいは前記速度フィードフォワードフィルタ信号のいずれか一方を選択するセレクタと、を有し、前記指令差速度と予め設定された閾値との比較に応じて、前記速度フィードフォワード信号あるいは前記速度フィードフォワードフィルタ信号のいずれか一方を、前記速度フィードフォワード変更信号として出力するものである。
また、請求項14に記載の発明は、請求項13記載の発明における前記セレクタが、前記指令差速度より前記閾値の方が小さい場合、前記速度フィードフォワード信号を選択し、一方、前記指令差速度より前記閾値の方が大きい場合、前記速度フィードフォワードフィルタ信号を選択するものである。
また、請求項15に記載の発明は、請求項10または11記載の発明における前記前記速度フィードフォワード変更部が、前記速度フィードフォワード信号をフィルタ処理して速度フィードフォワードフィルタ信号を出力するフィルタと、前記速度フィードフォワード信号を重み付けする第1の重み演算器と、前記速度フィードフォワードフィルタ信号を重み付けする第2の重み演算器と、を有し、前記第1の重み演算器と前記第2の重み演算器との出力を加算した信号を、前記速度フィードフォワード変更信号として出力するものである。
また、請求項16に記載の発明は、請求項15記載の発明における前記第1の重み演算器が前記速度フィードフォワード信号に係数αを乗じ、前記第2の重み演算器が前記速度フィードフォワードフィルタ信号に係数(1−α)を乗じるものであって、前記係数αが0≦α≦1で規定される値であり、前記第1の重み演算器が、前記指令差速度が大きい程、前記係数αが1に近い値を設定し、一方、前記指令差速度が小さい程、前記係数αが0に近い値を設定するものである。
また、請求項17に記載の発明は、請求項11記載の発明における前記速度フィードフォワード補正部が、前記指令速度と予め設定された閾値とを比較して前記指令速度が大きい場合、前記速度フィードフォワード変更信号をそのまま前記速度フィードフォワード補正信号とし、一方、前記指令速度が小さい場合、前記速度フィードフォワード補正信号=0とするものである。
請求項1、4乃至7、10、12乃至16のいずれか1つに記載の発明によると、モータ動作中の位置偏差を小さくしながら、モータが一定速度で動作しているときの振動や騒音を小さくすることができる。
請求項2、3、8、9、11、17のいずれか1つに記載の発明によると、モータ動作中の位置偏差を小さくしながら、さらに位置決め時のオーバーシュート量をさらに小さくすることができ、モータが一定速度で動作しているときの振動や騒音を小さくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例1におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置のブロック図である。図において、1は制御対象であり、2は制御対象1に取り付けた、制御対象1の位置および速度を検出する検出器を表す。50は本発明のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置を表す。位置指令14と、検出器2で検出した位置検出値xと、を減算手段11へ入力して位置偏差を求める。制御演算をディジタルで演算することで電流Iをモータに出力する。なお、本発明において、制御対象1はモータ単体あるいは機械負荷の連結したモータを示すものである。
3は位置制御手段、4は速度制御手段、5は電流制御手段を表し、それぞれ比例制御あるいは比例積分制御を行う。6は速度フィードフォワード作成手段を表し、位置指令を微分し速度フィードフォワード信号vff0を作成する。8はトルクフィードフォワード作成手段を表し、制御対象1のモータ位置xが位置指令14と一致するようなトルクフィードフォワード信号(例えば、単に、位置指令14を2回微分し制御対象1のイナーシャを乗じたもの、あるいは、後述する方法によるもの)を生成する。7は速度フィードフォワード変更手段、11〜13は演算手段、14は位置指令である。
すなわち、本発明のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置50は、位置制御手段3、速度制御手段4、電流制御手段5で構成されるフィードバック制御系と、速度フィードフォワード作成手段6、速度フィードフォワード変更手段7、トルクフィードフォワード作成手段8で構成されるフィードフォワード制御系と、で構成され、位置指令および検出器2で検出された位置および速度を入力して制御対象1を駆動するものである。
本発明が従来技術と異なる部分は、速度フィードフォワード信号vff0とトルクフィードフォワード信号tffとに基づいて補正した速度フィードフォワード信号vffを出力する速度フィードフォワード変更手段7を備えている部分である。
次に、図1における各構成要素の入出力関係を説明する。
位置指令14、位置偏差を求める演算手段11、位置制御手段3、速度偏差を求める演算手段12、速度制御手段4、電流制御手段5、位置と速度を検出する検出器2とで、速度ループを位置ループの内部に備えた従来の位置制御ループを構成する(位置フィードバック制御系)。
位置指令14は、演算手段11、速度フィードフォワード作成手段6、トルクフィードフォワード作成手段8へ入力される。演算手段11は位置指令14と検出位置xとの差により位置偏差を求め、位置制御手段3へ位置偏差を出力する。位置制御手段3は、位置偏差を零とするように比例制御または比例積分制御を行い、速度指令を作成して演算手段12へ出力する。演算手段12は、速度指令と速度フィードフォワード信号vffとを加算した信号と、検出速度v、との差により速度偏差を求め、速度制御手段4へ出力する。速度制御手段4は、演算手段12からの信号を入力して比例制御または比例積分制御を行い、トルク指令trefを出力する。演算手段13は、トルク指令trefと、トルクフィードフォワード作成手段8で生成されるトルクフィードフォワード信号tffと、を加算して電流制御手段5に入力する。電流制御手段5は、演算手段13からの信号に基づく電力を制御対象1へ供給する。
速度フィードフォワード作成手段6は、位置指令14を入力してこれを微分して速度フィードフォワード信号vff0を生成し、速度フィードフォワード変更手段7へ出力する。速度フィードフォワード変更手段7は、速度フィードフォワード信号vff0と、トルクフィードフォワード作成手段8で生成されるトルクフィードフォワード信号tffと、を入力し、後述する方法で速度フィードフォワード信号vffを生成する。トルクフィードフォワード作成手段8は、制御対象1のモータ位置xが位置指令14と一致するようなトルクフィードフォワード信号tff(例えば、単に、位置指令14を2階微分し制御対象1のイナーシャを乗じたもの、あるいは、後述する方法によるもの)を生成する。
図2は、速度フィードフォワード変更手段を構成する詳細なブロック図である。図において、71はフィルタ、72はセレクタ、73は絶対値演算器である。フィルタ71は速度フィードフォワード信号の高周波成分を除去するようなフィルタであり、一般的なローパスフィルタや、移動平均フィルタで構成して、速度フィードフォワード信号vff0を入力してフィルタ処理した信号を出力する。絶対値演算器73は、トルクフィードフォワード信号tffを入力して絶対値処理した信号を出力する。セレクタ72は、絶対値演算器73の出力に応じて、速度フィードフォワード信号vff0あるいはフィルタ71の出力を選択し、それを速度フィードフォワード信号vffとして出力する。ここで、セレクタ72における信号の選択は、絶対値演算器73の出力、すなわちトルクフィードフォワード信号tffの絶対値の大きさと、予め設定された閾値との比較に基づいて行うものであり、セレクタ72が、絶対値演算器73の出力が閾値よりも大きい場合には速度フィードフォワード信号vff0を選択し、閾値以下の場合にはフィルタ71の出力、すなわち速度フィードフォワード信号vff0をフィルタ処理した信号を選択するものである。
図3は、速度フィードフォワード変更手段の別の構成を示すブロック図である。図において、74、75は重み演算器、76は演算手段である。なお、図2と同じ符号を付したものは同一の作用効果を奏するものであるので、詳細な説明は省略する。
重み演算器74は、速度フィードフォワード信号vff0に対して、絶対値演算器73の出力、すなわちトルクフィードフォワード信号tffの絶対値の大きさに応じて重みαを設定する(乗じる)ものである。重みαは、0≦α≦1で規定される値であって、絶対値演算器73の出力が大きい程1に近い値、絶対値演算器73の出力が小さい程0に近い値となるように設定される。また、重み演算器75は、フィルタ71の出力、すなわち速度フィードフォワード信号vff0をフィルタ処理した信号に対して、絶対値演算器73の出力に応じて重み(1−α)を設定する(乗じる)ものである。
速度フィードフォワード変更手段7´は、絶対値演算器73の出力に応じて、速度フィードフォワード信号vff0には重みαを乗じて、フィルタ71の出力には重み(1−α)を乗じて、それぞれの信号を演算手段76により加算した信号を速度フィードフォワード信号vffとして出力する。
トルクフィードフォワード作成手段8は、位置指令14からトルクフィードフォワード信号tffを生成するものであって、制御対象1のモータ位置xが位置指令14と一致するようなフィードフォワード信号tffを生成するものである。。
図4は、トルクフィードフォワード作成手段を構成する詳細なブロック図である。図において、81は微分演算器、82は乗算器、83はフィルタである。トルクフィードフォワード作成手段8は、位置指令14を微分演算器81により2回微分した信号に乗算器82により制御対象1の慣性モーメントJを乗じ、その信号をトルクフィードフォワード信号tffとして出力する、あるいは、更に、フィルタ83でフィルタ処理した信号をトルクフィードフォワード信号tffとして出力する。ここで、フィルタ83は、トルクフィードフォワード信号tffの高周波成分を除去するようなフィルタであり、一般的なローパスフィルタや、移動平均フィルタであればよい。
図5は、トルクフィードフォワード作成手段の別の構成を示すブロック図である。図において、80はシミュレーションモデル、84は位置制御シミュレート部、85は速度制御シミュレート部、86および87はモデル積分器、88は乗算器、89は制御モデルシミュレート部である。
トルクフィードフォワード作成手段8´は、シミュレーションモデル80に示す位置制御シミュレーションモデルを内部に構成し、速度制御シミュレート部85の出力であるモデル加速度指令arefmに制御対象1の慣性モーメントJを乗じた信号をトルクフィードフォワード信号tffとして出力するものである。
なお、位置制御シミュレート部84及び速度制御シミュレート部85は、比例制御器または比例積分制御器で構成されるものである。また、位置制御シミュレート部84の出力はモデル速度指令、速度制御シミュレート部85の出力はモデル加速度指令arefm、モデル積分器86の出力はモデル速度、モデル積分器87の出力はモデル位置、に相当するものである。
ここで、位置制御シミュレート部84及び速度制御シミュレート部85における比例制御器または比例積分制御器の制御パラメータは、位置指令14からモデル積分器87の出力であるモデル位置までの伝達関数が安定となるような制御パラメータであればよい。例えば、位置制御シミュレート部84における比例ゲインをKpm、速度制御シミュレート部85における比例ゲインをKvmとした場合、Kpm=Kgv/4、Kvm=Kgvとなるような調整ゲインKgvにより調整すればよい。なお、調整ゲインKgvは、できるだけ大きい値である方が図1におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置50の応答特性を上げることができるが、トルクフィードフォワード作成手段8あるいは8´により生成したトルクフィードフォワード信号tffがばたつくため、位置指令14の指令周波数と同じ程度の値に調整すればよい。
したがって、従来のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置(図12)の構成では、単に、位置指令を微分して速度フィードフォワード信号vffとして用い、また、速度フィードフォワード信号vffをさらに微分し制御対象のイナーシャを乗じてトルクフィードフォワード信号tffとして、位置指令を微分して指令速度と予め設定された閾値との比較に応じてトルクフィードフォワード信号tffを有効とするか否かとしていた。
しかしながら、本発明の実施例1では、図4あるいは図5のようなトルクフィードフォワード作成手段を備えてその出力であるトルクフィードフォワード信号tffを用いると共に、図2あるいは図3のような速度変更手段を備えての絶対値の大きさに従って速度フィードフォワード信号をフィルタ処理した信号に変更してそれを速度フィードフォワード信号として用いるため、モータが一定速度で動作しているトルク指令のばたつきを抑えてトルク指令を滑らかにすることができ、騒音を小さくすることができるのである。
ここで、本発明の実施例1に記載した構成が、前述した課題を解決できることを更に詳細に説明する。
図1において、トルクFF作成手段8は、例えば図4あるいは図5に示す構成でトルクフィードフォワード信号tffを生成する。図4に示す構成で生成されたトルクフィードフォワード信号tffは、微分器演算器81により2回の微分演算処理を行うため信号のばたつきが生じるが、フィルタ83のフィルタ時定数を調整することにより滑らかな信号となる。また、図5において生成されたトルクフィードフォワード信号tffは、位置制御シミュレート部84によりフィードバック制御系をシミュレートした時のトルク指令arefmであるため、位置制御シミュレート部84のゲインKpmと速度制御シミュレート部85のゲインKvmとを小さい値に調整することで、滑らかな信号となる。従って、トルクフィードフォワード信号tffのばたつきや粗さに起因するモータの騒音・振動を小さくするためには、図4に示す構成の場合はフィルタ83のフィルタ時定数を調整して、図5に示す構成の場合は、KpmとKvmを調整すればよい。
図1において、速度FF作成手段6で生成される速度フィードフォワード信号vff0は、位置指令14を微分した信号を速度フィードフォワード信号vff0としており、前述したトルクフィードフォワード信号tffと同様なフィルタ処理を行わなければ信号がばたつくため、モータの騒音・振動の原因となる。このフィルタ処理におけるフィルタ時定数は、大きければ大きいほど滑らかにモータを動作させることができ、モータの騒音・振動を小さくすることができるが、モータの過渡状態あるいは定常状態の動作を考慮したフィルタ時定数としなければならない。すなわち、フィルタ時定数を大きくした場合、一定速度または一定加速度指令(定常状態)ではモータ動作中の位置偏差を0とすることができるが、位置指令の加速度が変化する箇所(過渡状態)では、モータ動作中の位置偏差が大きくなってしまうため、モータの動作に応じた速度フィードフォワード信号vff0の変更が必要となるのである。
図1において、速度FF変更手段7は、モータの動作に応じて速度フィードフォワード信号vff0の変更をするものであり、例えば図2あるいは図3に示す構成で速度フィードフォワード信号vff0を速度フィードフォワード信号vffに変更するのである。図2に示す構成の場合、位置指令の加速度の大きさ(トルクフィードフォワード信号tffの大きさ)が予め設定した閾値よりも大きい場合(過渡状態)には速度フィードフォワード信号vff0を速度フィードフォワード信号vffとしてそのまま出力して、予め設定した閾値以下の場合(定常状態)には速度フィードフォワード信号vff0をフィルタ処理した信号を速度フィードフォワード信号vffとして出力することで、モータ動作中の位置偏差を小さくしたまま、モータの騒音・振動を小さくすることができるのである。
また、図3に示す構成の場合、位置指令の加速度の大きさ(トルクフィードフォワード信号tffの大きさ)に従って速度フィードフォワードvff0に重みαを乗じた信号と、速度フィードフォワードvff0をフィルタ処理した信号に重み(1−α)を乗じた信号とを加算した信号を速度フィードフォワード信号vffとして出力する。すなわち、重みαは、0≦α≦1で規定される値であって、位置指令の加速度の大きさ(トルクフィードフォワード信号tffの大きさ)が大きい程(過渡状態)1に近い値、位置指令の加速度の大きさ(トルクフィードフォワード信号tffの大きさ)が小さい程(定常状態)0に近い値となるように設定されるので、モータ動作中の位置偏差を小さくしたまま、モータの騒音・振動を小さくすることができるのである。
図6は本発明の実施例1におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置を用いた場合、図7は従来のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置を用いた場合、の位置偏差とトルク指令波形のシミュレーション応答波形である。
図7において、時間0.2〜0.8を見れば、トルク指令波形が滑らかではないことが分かり、前述したトルクフィードフォワード信号が量子化誤差の影響によるばたつきに起因しており、モータが一定速度で動作している時の騒音の発生の原因となるものである。
一方、図6は図1の構成に、速度フィードフォワード変更手段は図2、およびトルクフィードフォワード作成手段は図4の構成とした場合であり、時間0.2〜0.8を見れば、トルク指令波形の滑らかさが改善されていることが分かる。更に、位置偏差量は同等であることも分かる。
図8は、本発明の実施例2におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置のブロック図である。図において、図1(実施例1)と異なる部分は、トルクフィードフォワード補正手段9と、指令速度作成手段10と、を備えている部分である。
なお、図1(実施例1)と同じ符号を付したものは同一の作用効果を奏するものであるので、詳細な説明は省略する。
指令速度作成手段10は、位置指令14を入力し位置指令14の変化量drefを出力する。具体的には、式(1)に示すように、位置指令14の今回値から前回値の差をとり、その絶対値を変化量drefとするものである。
dref(k)=|ref(k)−ref(k−1)| ・・・・・(1)
ここで、kは今回のサンプリング時刻における値、k−1は1回前のサンプリング時刻における値を表す。
トルクフィードフォワード補正手段9は、トルクフィードフォワード作成手段8で生成したトルクフィードフォワード信号tff0と指令速度作成手段10の出力である変化量drefとに基づいてトルクフィードフォワード信号tffとして出力するものであって、変化量drefが予め設定された閾値より小さい場合は、トルクフィードフォワード信号tff0をトルクフィードフォワード信号tff=0として出力し、変化量drefが予め設定された閾値より大きい場合は、トルクフィードフォワード信号tff0をそのままトルクフィードフォワード信号tffとして出力する。
ここで、予め設定される閾値は通常0でよいが、トルク指令trefを算出および出力してから、検出器2で制御対象1のモータ位置xやモータ速度vを検出するまでには数サンプリングの遅れが発生するため、入力される位置指令14が予め決まっている場合には、前述のサンプリング遅れ分の時間の間、変化量dref(k)がいくつの値になるかを予め計算しておき、前述のサンプリング遅れ分を考慮した閾値を逆算すればよい。また、制御対象1の摩擦が大きい場合は、実際に制御対象1を動作させて位置決め応答を見ながら、オーバシュートしないような閾値を設定すればよい。
ここで、本発明の実施例2に記載した構成が、前述した課題を解決できることを更に詳細に説明する。
図8において、トルクFF作成手段8は、例えば図4あるいは図5に示す構成でトルクフィードフォワード信号tff0を生成する。図4に示す構成で生成されたトルクフィードフォワード信号tff0は、微分器演算器81により2回の微分演算処理を行うため、少なくとも2サンプリング未来の位置指令14がなければトルクフィードフォワード信号tff0を生成することができず、オーバーシュートが発生してしまう。従って、トルクFF補正手段9は、指令速度作成手段10で生成される位置指令の変化量drefが予め設定した閾値より小さい場合(未来の位置指令がトルクフィードフォワード信号tff0を生成するのに十分でない場合)は、トルクフィードフォワード信号tff0をトルクフィードフォワード信号tff=0として出力することで、トルクフィードフォワード信号の影響による位置決め時のオーバシュートをなくすようにしている。なお、トルクFF作成手段8が、図5に示す構成の場合は、このオーバーシュートが発生する問題は生じない。
また、検出器2から得られる制御対象1のモータ位置xやモータ速度vを検出するまでに数サンプリングの遅れが発生する場合、その遅れ分のサンプリング分の未来の位置指令がなければ、前述と同様に、トルクフィードフォワード信号の影響でオーバーシュートが発生してしまう。その場合は、指令速度作成手段10が、サンプリング遅れ分の時間の間、変化量dref(k)がいくつの値になるかを予め計算しておき、前述のサンプリング遅れ分を考慮した閾値を逆算して設定しておくことで位置決め時のオーバーシュートをなくすことができる。さらに、制御対象1の摩擦が大きい場合は、実際に制御対象1を動作させて位置決め応答を見ながら、オーバシュートしないような閾値を設定するので位置決め時のオーバーシュートをなくすことができる。
図9は、本発明の実施例3におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置のブロック図である。図において、図1(実施例1)と異なる部分は、トルクフィードフォワード作成手段8を備えずに指令差速度作成手段15を備え、速度フィードフォワード変更手段7が、速度フィードフォワード信号vff0とトルクフィードフォワード信号tffとに基づいて速度フィードフォワード信号vffを生成する代わりに、速度フィードフォワード信号vff0と指令差速度信号aref(位置指令14の変化量drefの変化量aref)とに基づいて速度フィードフォワード信号vffを生成する部分である。
なお、図1(実施例1)と同じ符号を付したものは同一の作用効果を奏するものであるので、詳細な説明は省略する。
指令差速度作成手段15は、先ず、位置指令14を入力して位置指令14の変化量drefを計算する。具体的には、式(2)に示すように、位置指令14の今回値から前回値の差をとったものを変化量drefとするものである。
dref(k)=ref(k)−ref(k−1) ・・・・・(2)
ここで、kは今回のサンプリング時刻における値、k−1は1回前のサンプリング時刻における値を表す。次に、変化量drefの変化量arefを計算して出力する。具体的には、式(3)に示すように、変化量drefの今回値から前回値の差をとり、その絶対値を指令差速度信号arefとするものである。
aref(k)=|dref(k)−dref(k−1)| ・・・・・(3)
あるいは、変化量drefをハイパスフィルタ処理した信号を指令差速度信号arefとしてもよい。具体的には、式(4)に示すようなハイパスフィルタ処理をし、指令差速度信号arefとするものである。
aref(k)=|HPF(dref(k))| ・・・・・(4)
指令差速度信号arefは、式(3)または式(4)に示すような絶対値として算出されるため、図2に示した速度フィードフォワード変更手段7におけるセレクタ72に指令差速度信号arefを入力することができる。更に、セレクタ72における信号の選択は、指令差速度信号arefの大きさと、予め設定された閾値との比較に基づいて行うものであり、セレクタ72が、指令差速度信号arefが閾値よりも大きい場合には速度フィードフォワード信号vff0を選択し、閾値以下の場合にはフィルタ71の出力、すなわち速度フィードフォワード信号vff0をフィルタ処理した信号を選択することができる。
また、指令差速度信号arefは、式(3)または式(4)に示すような絶対値として算出されるため、図3に示した速度フィードフォワード変更手段7´における重み演算器74,75に指令差速度信号arefを入力することもできる。更に、指令差速度信号arefに応じて(指令差速度信号arefが大きい程重みαは1に近い値、指令差速度信号arefが小さい程重みαは0に近い値)、速度フィードフォワード信号vff0には重みαを乗じて、フィルタ71の出力には重み(1−α)を乗じて、それぞれの信号を演算手段76により加算した信号を速度フィードフォワード信号vffとして出力することができる。
なお、指令差速度信号arefは絶対値として算出する例を挙げて説明したが、絶対値でない場合は図2または3に示した速度フィードフォワード変更手段7または7´における絶対値演算器73に、指令差速度信号arefを入力するようにすればよい。
ここで、本発明の実施例3に記載した構成が、前述した課題を解決できることを更に詳細に説明する。
図9において、図1(実施例1)と異なる部分は、トルクフィードフォワード作成手段8を備えずに指令差速度作成手段15を備え、速度フィードフォワード変更手段7が、速度フィードフォワード信号vff0とトルクフィードフォワード信号tffとに基づいて速度フィードフォワード信号vffを生成する代わりに、速度フィードフォワード信号vff0と指令差速度信号aref(位置指令14の変化量drefの変化量aref)とに基づいて速度フィードフォワード信号vffを生成する部分であるため、重複する構成の詳細説明は省略する。
図9において、速度FF変更手段7は、モータの動作に応じて速度フィードフォワード信号vff0の変更をするものであり、例えば図2あるいは図3に示す構成で速度フィードフォワード信号vff0を速度フィードフォワード信号vffに変更するのである。図2に示す構成の場合、指令差速度生成手段15で生成された指令差速度信号arefが予め設定した閾値よりも大きい場合(過渡状態)には速度フィードフォワード信号vff0を速度フィードフォワード信号vffとしてそのまま出力して、予め設定した閾値以下の場合(定常状態)には速度フィードフォワード信号vff0をフィルタ処理した信号を速度フィードフォワード信号vffとして出力することで、モータ動作中の位置偏差を小さくしたまま、モータの騒音・振動を小さくすることができるのである。
また、図3に示す構成の場合、指令差速度生成手段15で生成された指令差速度信号arefに従って速度フィードフォワードvff0に重みαを乗じた信号と、速度フィードフォワードvff0をフィルタ処理した信号に重み(1−α)を乗じた信号とを加算した信号を速度フィードフォワード信号vffとして出力する。すなわち、重みαは、0≦α≦1で規定される値であって、位置指令の加速度の大きさ(トルクフィードフォワード信号tffの大きさ)が大きい程(過渡状態)1に近い値、位置指令の加速度の大きさ(トルクフィードフォワード信号tffの大きさ)が小さい程(定常状態)0に近い値となるように設定されるので、モータ動作中の位置偏差を小さくしたまま、モータの騒音・振動を小さくすることができるのである。
図10は、本発明の実施例4におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置のブロック図である。図において、図8(実施例2)と異なる部分は、速度フィードフォワード補正手段16を備え、速度フィードフォワード変更手段7の出力(図2あるいは図3における出力)と、指令速度作成手段10の出力(位置指令14の変化量の絶対値dref)と、に基づいて速度フィードフォワード信号vffを生成する部分である。
なお、図8(実施例2)と同じ符号を付したものは同一の作用効果を奏するものであるので、詳細な説明は省略する。
速度フィードフォワード補正手段16は、指令速度作成手段10で生成した位置指令14の変化量の絶対値drefが予め設定された閾値より小さい場合は速度フィードフォワード信号vff=0として出力し、変化量drefが閾値より大きい場合は速度フィードフォワード変更手段7の出力(図2あるいは図3における出力)を速度フィードフォワード信号vffとして出力するものである。
なお、実施例2と同様に、予め設定される閾値は通常0でよいが、トルク指令trefを算出および出力してから、検出器2で制御対象1のモータ位置xやモータ速度vを検出するまでには数サンプリングの遅れが発生するため、入力される位置指令14が予め決まっている場合には、前述のサンプリング遅れ分の時間の間、変化量dref(k)がいくつの値になるかを予め計算しておき、前述のサンプリング遅れ分を考慮した閾値を逆算すればよい。また、制御対象1の摩擦が大きい場合は、実際に制御対象1を動作させて位置決め応答を見ながら、オーバーシュートしないような閾値を設定すればよい。
ここで、本発明の実施例4に記載した構成が、前述した課題を解決できることを更に詳細に説明する。
図10において、図8(実施例2)と異なる部分は、速度フィードフォワード補正手段16を備え、速度フィードフォワード変更手段7の出力(図2あるいは図3における出力)と、指令速度作成手段10の出力(位置指令14の変化量の絶対値dref)と、に基づいて速度フィードフォワード信号vffを生成する部分であるため、重複する構成の詳細説明は省略する。図10においても、実施例2で示したトルクフィードフォワード信号の影響でオーバーシュートが発生するのと同様に、速度フィードフォワード信号の影響でオーバーシュートが発生してしまう。その場合は、速度フィードフォワード補正手段16が、サンプリング遅れ分の時間の間、変化量dref(k)がいくつの値になるかを予め計算しておき、前述のサンプリング遅れ分を考慮した閾値を逆算して設定しておくことで位置決め時のオーバーシュートをなくすことができる。
また、速度FF変更手段7にて速度フィードフォワード信号vff0をフィルタ処理した場合にもオーバシュートが発生してしまう。その場合は、速度フィードフォワード補正手段16が、速度フィードフォワード信号vff0をフィルタ処理する時定数を逆算して、変化量dref(k)がいくつの値になるかを予め計算しておき、閾値を設定しておくことで位置決め時のオーバシュートをなくすことができる。さらに、制御対象1の摩擦が大きい場合は、実際に制御対象1を動作させて位置決め応答を見ながら、オーバシュートしないような閾値を設定するので位置決め時のオーバーシュートをなくすことができる。
図11は、本発明の実施例5におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置のブロック図である。図において、図9(実施例3)と異なる部分は、図8(実施例2)における指令速度作成手段10と、速度フィードフォワード補正手段17と、を備え、速度フィードフォワード変更手段7の出力(図2あるいは図3における出力)と、指令速度作成手段10の出力(位置指令14の変化量の絶対値dref)と、に基づいて速度フィードフォワード信号vffを生成する部分である。
なお、図8(実施例2)または図9(実施例3)と同じ符号を付したものは同一の作用効果を奏するものであるので、詳細な説明は省略する。
速度フィードフォワード補正手段18は、指令速度作成手段10で生成した位置指令14の変化量の絶対値drefが予め設定された閾値より小さい場合は速度フィードフォワード信号vff=0として出力し、変化量drefが閾値より大きい場合は速度フィードフォワード変更手段7の出力(図2あるいは図3における出力)速度フィードフォワード信号vffとして出力するのである。
なお、実施例3と同様に、予め設定される閾値は通常0でよいが、トルク指令trefを算出および出力してから、検出器2で制御対象1のモータ位置xやモータ速度vを検出するまでには数サンプリングの遅れが発生するため、入力される位置指令14が予め決まっている場合には、前述のサンプリング遅れ分の時間の間、変化量dref(k)がいくつの値になるかを予め計算しておき、前述のサンプリング遅れ分を考慮した閾値を逆算すればよい。また、制御対象1の摩擦が大きい場合は、実際に制御対象1を動作させて位置決め応答を見ながら、オーバシュートしないような閾値を設定すればよい。
ここで、本発明の実施例5に記載した構成が、前述した課題を解決できることを更に詳細に説明する。
図11において、実施例4で示したように、検出器2から得られる制御対象1のモータ位置xやモータ速度vを検出するまでに数サンプリングの遅れが発生する場合には遅れ分のサンプリング時間未来の位置指令がなければ、速度フィードフォワード信号の影響でオーバーシュートが発生してしまう。従って、実施例4で示したように、サンプリング遅れ分の時間の間、変化量dref(k)がいくつの値になるかを予め計算しておき、前述のサンプリング遅れ分を考慮した閾値を逆算して設定しておくことで位置決め時のオーバーシュートをなくすことができる。
また、速度FF変更手段7にて速度フィードフォワード信号vff0をフィルタ処理した場合にもオーバシュートが発生してしまう。従って、その場合には速度フィードフォワード信号vff0をフィルタ処理する時定数を逆算して、変化量dref(k)がいくつの値になるかを予め計算しておき、閾値を設定しておくことで位置決め時のオーバシュートをなくすことができる。
さらに制御対象1の摩擦が大きい場合は、実際に制御対象1を動作させて位置決め応答を見ながら、オーバシュートしないような閾値を設定するので位置決め時のオーバーシュートをなくすことができる。
ディジタル制御でフィードフォワードを使用する際の課題を解決するために、位置指令を微分して速度フィードフォワード信号として使用するようなプラントの制御や油圧アクチュエータの制御などという用途にも適用できる。
本発明の第1実施例におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置のブロック図 本発明の第1実施例における速度フィードフォワード変更手段の詳細なブロック図 本発明の第1実施例における速度フィードフォワード変更手段の別の構成を示すの詳細なブロック図 本発明の第1実施例におけるトルクフィードフォワード作成手段の詳細なブロック図 本発明の第1実施例におけるトルクフィードフォワード作成手段の別の構成を示す詳細なブロック図 本発明の第1実施例におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置を用いた場合の位置偏差及びトルク指令のシミュレーション波形 従来技術のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置を用いた場合の位置偏差及びトルク指令のシミュレーション波形 本発明の第2実施例におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置のブロック図 本発明の第3実施例におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置のブロック図 本発明の第4実施例におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置のブロック図 本発明の第5実施例におけるフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置のブロック図 従来のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置のブロック図 従来のフィードフォワード信号を用いたディジタルサーボ制御装置の別の構成を示すブロック図
符号の説明
1 制御対象
2 検出器
3 位置制御手段
4 速度制御手段
5 電流制御手段
6 速度フィードフォワード作成手段
7 速度フィードフォワード変更手段
7´ 速度フィードフォワード変更手段
8 トルクフィードフォワード作成手段
8´ トルクフィードフォワード作成手段
9 トルクフィードフォワード補正手段
10 指令速度作成手段
11 演算手段
12 演算手段
13 演算手段
14 位置指令
15 指令差速度作成手段
16 速度フィードフォワード補正手段
17 速度フィードフォワード補正手段
50 ディジタルサーボ制御装置
71 フィルタ
72 セレクタ
73 絶対値演算器
74 重み演算器
75 重み演算器
80 シミュレーションモデル
81 微分演算器
82 乗算器
83 フィルタ
84 位置制御シミュレート部
85 速度制御シミュレート部
86 モデル積分器
87 モデル積分器
88 乗算器
89 制御モデルシミュレート部
101 制御対象
102 検出器
103 位置制御手段
104 速度制御手段
105 電流制御手段
106 速度フィードフォワード作成手段
107 トルクフィードフォワード作成手段
109 指令速度作成手段
110 トルクフィードフォワード変更手段
111 演算手段
112 演算手段
113 演算手段
114 位置指令

Claims (17)

  1. 位置指令および検出器による検出位置に基づいて速度指令を出力する位置制御部と、前記速度指令および検出器による検出速度に基づいてトルク指令を出力する速度制御部と、前記トルク指令に基づいて制御対象に電力を供給する電流制御部と、を有するフィードバック制御系と、前記フィードバック制御系に対する速度またはトルクフィードフォワード信号を生成する速度またはトルクフィードフォワード作成部を有するフィードフォワード制御系と、を備え、前記位置指令に応じて前記制御対象を駆動するディジタルサーボ制御装置において、
    前記フィードフォワード制御系が、前記位置指令に基づいて前記速度フィードフォワード信号を生成する前記速度フィードフォワード作成部と、
    前記位置指令に基づいて前記トルクフィードフォワード信号を生成する前記トルクフィードフォワード作成部と、
    前記速度フィードフォワード信号および前記トルクフィードフォワード信号に基づいて速度フィードフォワード変更信号を生成する速度フィードフォワード変更部と、を備え、
    前記フィードバック制御系における前記速度指令に前記速度フィードフォワード変更信号を、かつ前記フィードバック制御系における前記トルク指令に前記トルクフィードフォワード信号を、加算することを特徴とするディジタルサーボ制御装置。
  2. 前記フィードフォワード制御系が、更に、前記位置指令の今回値から前回値の差の絶対値を演算して前記位置指令の変化量である指令速度を生成する指令速度作成部と、
    前記トルクフィードフォワード信号と前記指令速度とに基づいてトルクフィードフォワード補正信号を生成するトルクフィードフォワード補正部と、を備え、
    前記フィードバック制御系における前記速度指令に前記速度フィードフォワード変更信号を、かつ前記フィードバック制御系における前記トルク指令に、前記トルクフィードフォワード信号の代わりとなる前記トルクフィードフォワード補正信号を、加算することを特徴とする請求項1に記載のディジタルサーボ制御装置。
  3. 前記フィードフォワード制御系が、更に、前記位置指令の今回値から前回値の差の絶対値を演算して前記位置指令の変化量である指令速度を生成する指令速度作成部と、
    前記トルクフィードフォワード信号と前記指令速度とに基づいてトルクフィードフォワード補正信号を生成するトルクフィードフォワード補正部と、
    前記速度フィードフォワード変更信号と前記指令速度とに基づいて速度フィードフォワード補正信号を生成する速度フィードフォワード補正部と、を備え、
    前記フィードバック制御系における前記速度指令に、前記速度フィードフォワード変更信号の代わりとなる前記速度フィードフォワード補正信号を、かつ前記フィードバック制御系における前記トルク指令に、前記トルクフィードフォワード信号の代わりとなる前記トルクフィードフォワード補正信号を、加算することを特徴とする請求項1に記載のディジタルサーボ制御装置。
  4. 前記速度フィードフォワード変更部が、前記トルクフィードフォワード信号を入力してトルクフィードフォワード絶対値信号を出力する絶対値演算器と、
    前記速度フィードフォワード信号をフィルタ処理して速度フィードフォワードフィルタ信号を出力するフィルタと、
    前記速度フィードフォワード信号あるいは前記速度フィードフォワードフィルタ信号のいずれか一方を選択するセレクタと、を有し、
    前記トルクフィードフォワード絶対値信号と予め設定された閾値との比較に応じて、前記速度フィードフォワード信号あるいは前記速度フィードフォワードフィルタ信号のいずれか一方を、前記速度フィードフォワード変更信号として出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載のディジタルサーボ制御装置。
  5. 前記セレクタが、前記トルクフィードフォワード絶対値信号より前記閾値の方が小さい場合、前記速度フィードフォワード信号を選択し、
    一方、前記トルクフィードフォワード絶対値信号より前記閾値の方が大きい場合、前記速度フィードフォワードフィルタ信号を選択することを特徴とする請求項4に記載のディジタルサーボ制御装置。
  6. 前記前記速度フィードフォワード変更部が、前記トルクフィードフォワード信号を入力してトルクフィードフォワード絶対値信号を出力する絶対値演算器と、
    前記速度フィードフォワード信号をフィルタ処理して速度フィードフォワードフィルタ信号を出力するフィルタと、
    前記速度フィードフォワード信号を重み付けする第1の重み演算器と、
    前記速度フィードフォワードフィルタ信号を重み付けする第2の重み演算器と、を有し、
    前記第1の重み演算器と前記第2の重み演算器との出力を加算した信号を、前記速度フィードフォワード変更信号として出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載のディジタルサーボ制御装置。
  7. 前記第1の重み演算器が前記速度フィードフォワード信号に係数αを乗じ、前記第2の重み演算器が前記速度フィードフォワードフィルタ信号に係数(1−α)を乗じるものであって、前記係数αが0≦α≦1で規定される値であり、
    前記第1の重み演算器が、前記絶対値演算器の出力が大きい程、前記係数αが1に近い値を設定し、
    一方、前記絶対値演算器の出力が小さい程、前記係数αが0に近い値を設定することを特徴とする請求項6に記載のディジタルサーボ制御装置。
  8. 前記トルクフィードフォワード補正部が、前記指令速度と予め設定された閾値とを比較して前記指令速度が大きい場合、前記トルクフィードフォワード信号をそのまま前記トルクフィードフォワード補正信号とし、
    一方、前記指令速度が小さい場合、前記トルクフィードフォワード補正信号=0とすることを特徴とする請求項2または3に記載のディジタルサーボ制御装置。
  9. 前記速度フィードフォワード補正部が、前記指令速度と予め設定された閾値とを比較して前記指令速度が大きい場合、前記速度フィードフォワード変更信号をそのまま前記速度フィードフォワード補正信号とし、
    一方、前記指令速度が小さい場合、前記速度フィードフォワード補正信号=0とすることを特徴とする請求項3に記載のディジタルサーボ制御装置。
  10. 位置指令および検出器による検出位置に基づいて速度指令を出力する位置制御部と、前記速度指令および検出器による検出速度に基づいてトルク指令を出力する速度制御部と、前記トルク指令に基づいて制御対象に電力を供給する電流制御部と、を有するフィードバック制御系と、前記フィードバック制御系に対する速度フィードフォワード信号を生成する速度フィードフォワード作成部を有するフィードフォワード制御系と、を備え、前記位置指令に応じて前記制御対象を駆動するディジタルサーボ制御装置において、
    前記フィードフォワード制御系が、前記位置指令に基づいて前記速度フィードフォワード信号を生成する前記速度フィードフォワード作成部と、
    前記位置指令の今回値から前回値の差である前記位置指令の変化量を演算し、更に、前記位置指令の変化量の今回値から前回値の差の絶対値を演算して指令差速度を生成する指令差速度作成部と、
    前記速度フィードフォワード信号および前記指令差速度に基づいて速度フィードフォワード変更信号を生成する速度フィードフォワード変更部と、を備え、
    前記フィードバック制御系における前記速度指令に前記速度フィードフォワード変更信号を加算することを特徴とするディジタルサーボ制御装置。
  11. 前記フィードフォワード制御系が、更に、前記位置指令の今回値から前回値の差の絶対値を演算して前記位置指令の変化量である指令速度を生成する指令速度作成部と、
    前記速度フィードフォワード変更信号と前記指令速度とに基づいて速度フィードフォワード補正信号を生成する速度フィードフォワード補正部と、を備え、
    前記フィードバック制御系における前記速度指令に、前記速度フィードフォワード変更信号の代わりとなる前記速度フィードフォワード補正信号を加算することを特徴とする請求項10に記載のディジタルサーボ制御装置。
  12. 前記指令差速度作成部が、前記位置指令の変化量の今回値から前回値の差の絶対値を演算する代わりに、前記位置指令の変化量をハイパスフィルタ処理し、その絶対値を演算して指令差速度を生成することを特徴とする請求項10に記載のディジタルサーボ制御装置。
  13. 前記速度フィードフォワード変更部が、前記速度フィードフォワード信号をフィルタ処理して速度フィードフォワードフィルタ信号を出力するフィルタと、
    前記速度フィードフォワード信号あるいは前記速度フィードフォワードフィルタ信号のいずれか一方を選択するセレクタと、を有し、
    前記指令差速度と予め設定された閾値との比較に応じて、前記速度フィードフォワード信号あるいは前記速度フィードフォワードフィルタ信号のいずれか一方を、前記速度フィードフォワード変更信号として出力することを特徴とする請求項10または11に記載のディジタルサーボ制御装置。
  14. 前記セレクタが、前記指令差速度より前記閾値の方が小さい場合、前記速度フィードフォワード信号を選択し、
    一方、前記指令差速度より前記閾値の方が大きい場合、前記速度フィードフォワードフィルタ信号を選択することを特徴とする請求項13に記載のディジタルサーボ制御装置。
  15. 前記前記速度フィードフォワード変更部が、前記速度フィードフォワード信号をフィルタ処理して速度フィードフォワードフィルタ信号を出力するフィルタと、
    前記速度フィードフォワード信号を重み付けする第1の重み演算器と、
    前記速度フィードフォワードフィルタ信号を重み付けする第2の重み演算器と、を有し、
    前記第1の重み演算器と前記第2の重み演算器との出力を加算した信号を、前記速度フィードフォワード変更信号として出力することを特徴とする請求項10または11に記載のディジタルサーボ制御装置。
  16. 前記第1の重み演算器が前記速度フィードフォワード信号に係数αを乗じ、前記第2の重み演算器が前記速度フィードフォワードフィルタ信号に係数(1−α)を乗じるものであって、前記係数αが0≦α≦1で規定される値であり、
    前記第1の重み演算器が、前記指令差速度が大きい程、前記係数αが1に近い値を設定し、
    一方、前記指令差速度が小さい程、前記係数αが0に近い値を設定することを特徴とする請求項15に記載のディジタルサーボ制御装置。
  17. 前記速度フィードフォワード補正部が、前記指令速度と予め設定された閾値とを比較して前記指令速度が大きい場合、前記速度フィードフォワード変更信号をそのまま前記速度フィードフォワード補正信号とし、
    一方、前記指令速度が小さい場合、前記速度フィードフォワード補正信号=0とすることを特徴とする請求項11に記載のディジタルサーボ制御装置。
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