JP3097639U - 雪氷除去リング - Google Patents

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岩田 収平
金岡 孝志
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川北電気工業株式会社
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Abstract

【課題】架空送電線に発生する着氷雪を除去する装置の提供。
【解決手段】半円筒部が対向して一対の円筒部をなす形状が中空円錐台のリングで、半円筒部の両縁部に係合部を形設し、前記半円筒部の両端部に円筒部の軸線方向に延設された半固定筒部に凸部と凹部よりなる掛止部を形設し、前記の半円筒部の係合部と半固定筒部の掛止部を係着させて軸線を共通にする環状の固定筒部と断面が略楔形の円筒部が構成され、且つ前記円筒部の外周壁に円筒部の軸線方向に並行して立設された鰭状部(4箇所)を具備したことを特徴とする氷雪除去リング。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、架空線への着氷雪の発達を防止するとともに雪氷を除去するようにしたリングに関する。
【0002】
【従来の技術】
架空線に発生する着氷雪現象の実態ならびに、これが防止に関する従来の技術は、以下の通りである。
寒冷地において架設された架空送電線においては、降雪時に電線の回りに載氷雪層(着氷雪)が形成され、この載氷雪層が電線の外周を廻りながら発達すると大径の筒雪となる。
筒雪は、電線に発生するジュール熱により当接する氷雪面が融雪され、内部が液状化した筒雪が形成される。
この筒雪が大径になると荷重が増大するので、自重で電線上を下方(最下点)に向かって滑動(撚りに沿って捻廻しながら葡匐移行)する。
架空線の最下点では両側からの筒雪が相対し、両者の押圧力が作用して筒雪の当接部が盛り上がり、或限度に達すると破砕を起こし、当設部からの脱水とともに径間の筒雪が一挙に脱落する現象が生じる。
その結果、反動で電線が跳上る現象(スリートジャンプ)が起り、隣接する電線との接触、閃絡による断線あるいは架空線の不平均張力によって鉄塔が倒壊するといった事故が発生する傾向があった。
また、着氷雪が筒雪に発達する過程においても被氷雪電線荷重の増加とともに架空電線の弛度(垂下量)が増加するので、線下の工作物との接近、接触による閃絡事故が発生する。
そのため、架空線に過大な着氷雪が発達するのを防止するため、架空線の線路方向に所定間隔をおいてリングを取付ける装置として、例えば実公昭57−28521号公報に示されているように、対向一対の半円形部の一端をヒンジ部で連結し、他端を嵌合させるようにした半円形部の断面が月弧状に形成された環状の難着雪リング(スノーリング)が広く採用されている。
また、実公昭61−120221号の公報に示されるように、凸部と凹部よりなる掛合部を有する固定筒部の片側に円筒部を設け円筒部の外周部に鰭状部を立設して筒雪を分裂して落下させるよう構成した脱氷雪リングが開示されている。
一方、特開平6−165355号の公報に示されているように、磁力を使って熱を発生させ、その熱で着氷雪を溶かす融雪線材(低キュリー線材)を架空線に巻付ける方法(スパイラル・ロッド)が開示され実用化されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、前述のスノーリングを使用した場合は、リングの高さが3〜5.5mmと低いため、発達する筒雪(厚さ10mm以上、外径50〜100mmになるものが多い)が下方に滑動する時、これを阻止あるいは破砕するに至らない構造であるため、スノーリングを被覆する筒雪が発達する。
【0004】
また、脱氷雪リングを使用した場合は、該リングを電線に挾着、固設する掛合部が1箇所のため、筒雪が下方に滑動するときの押圧力によってリングが移動する虞があることと鰭状部が2箇所のため、筒雪を適確に分割、放散する機能に乏しいことなどに問題があった。
【0005】
一方、低キュリー線材を巻付けた送電線については、架空線に最も着氷雪が発生しやすい深夜帯で、電力供給負荷(潮流)が少なく電線に充電電流しか流れてない状態での架空線においては発熱量が小さく融氷雪効果が少ないことが明らかになっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を解決するための手段として、着氷雪が筒雪状に発達するときの筒雪の厚さが10mm以上になることから、これを除去する構造とするため、本考案による雪氷除去リングの高さを50mm以上とする。
【0007】
また、筒雪が下方に向かって滑動するときのメカニズムに着目し、リング上を移動する筒雪が自動的に拡開するよう円筒部の断面形状をトランペット状に成形するとともに、該円筒部の外周壁に立設する鰭状部を4箇所として押圧力によって筒雪が容易に分割、放散する形状とする。
【0008】
また、電線に挾着、固設した雪氷除去リングが、筒雪が下方に滑動するときの押圧力によってリング自体が移動することを防止するため、掛止部を形設する固定筒部を円筒部の両端部に延設して固着力の向上を図った。
【0009】
さらに、雪氷除去リングの電線装着に当たっては、円筒部に立設された鰭状部の水平風による発生揚力が最小となるよう×字状に取付ける。
【0010】
また、雪氷除去リングの電線への採寸は、架空線の最下点を中心として左右に逆向きにリングを取付ける。また、電線支持点においては、電線の水平線となすカテナリー角(弛角)によって採寸間隔を決定(角度と間隔は逆比例)する。
【0011】
【考案の実施の形態】
考案の実施の形態について、以下その内容を図面を参照して説明する。
図1〜図3において、対向一対の半円筒部2a、2bの両縁部を掛合部7で掛合させて円筒部2を形成した雪氷除去リング1であって、該円筒部2は断面が略楔形に形成され、且つ該円筒部2の外周壁20に該円筒部2の軸方向に並行して鰭状部5を4ヵ所立設して、筒雪を自動的に拡開し、分割、放散させて除去するように構成された雪氷除去リング1である。
【0012】
上記のように構成された雪氷除去リング1を所定間隔をおいて電線11に所要個数を装着するが、架空線の最下点Aにおいては、図4に示すように、2個の雪氷除去リングの拡径環状部4側を相対させて電線11に装着する。
また、架空線11の支持点12側においては、図5に示すように、雪氷除去リング1の尖端環状部3側を支持点側に向けて電線11に装着する。
従って、複数個の雪氷除去リング1が架空線11の最下点Aを中心として、左右に逆向きに取付けられる。
【0013】
架空線11に採寸して装着した複数個の雪氷除去リング1によって着氷雪が成長する初期発達過程において、筒雪を区間毎にそれぞれ除去するので、該リング1を覆うような大径の筒雪化が阻止され、架空線11に大きな合成荷重が負荷されないので、支持物や電線に苛酷な荷重変動を与えることがなくなる。
【0014】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図1〜図5によって説明する。
図1において、1は雪氷除去リングで、合成樹脂材(ポリカーボネイト等)により形成されており、外周壁20が湾入曲線で形成された断面が略楔形をなした円筒部2と、該円筒部2の軸線に並行してその外周壁20に4箇所立設された鰭状部5と、上記の円筒部2の両端に延設の軸線を共通にした固定筒部8とからなり、円筒部2及び固定筒部8の内側に所定径(電線外径)の線挾着部10が形成されている。
【0015】
円筒部2は、対向一対の半円筒部2a、2bよりなり、該半円筒部2aと2bの両縁端に稍突出状に凹部と凸部を形成し、それらを掛合することにより円筒部2の外周壁20に掛合部7が2ヵ所構成される。
【0016】
図2において、円筒部2の外周壁20上には、所定形状の鰭状部5、5が掛合部7と相対状に立設され、略X字形をなして配設される。
【0017】
また、固定筒部8は、円筒部2の尖端環状部3と拡径環状部4に延設され、対向一対の半固定部8a,8bより形成される。
【0018】
また、掛合部7は、半円筒部2a、2bが接合する対向面の一方に掛合溝7a(凹部)が形成され、他方に掛止突起部9a(凸部)が形成される。
【0019】
そして、半固定筒部8aの他端に設けられた凸部と、半固定筒部8bの他端に設けられた凹部とからなる掛止部9により固定筒部8が形成され、その内側に円筒部2の内側とともに線挾着部10が形成される。
【0020】
図4、図5のように雪氷除去リング1の架空線11への装着は、円筒部2に形設の掛合部7と固定筒部8の掛止部9の双方を掛合することにより大きな線挾着力(電線把持力)が得られるので雪氷除去リング1が確実に固設される。
【0021】
なお、円筒部2の母線形状は着氷雪の放散性が向上する湾曲線であればよく、また、鰭状部の数および形状についても特に図例に限定するものではない。
【0022】
【考案の効果】
雪氷除去リングの使用によって、載雪から氷雪に成長する初期過程からこれが筒雪化を阻止するとともに発達した筒雪を除去(破砕、脱落)するため、架空線上に過酷な荷重(設計値の2〜5倍)が負荷されないことから架空送電設備の安定性の向上とともに電力の安定供給が可能となる。
【0022】
全径間に発達した筒雪が一挙に脱落することによって起きる跳上がり現象が防止されることのほか着氷雪荷重の増加により発生する苛酷な動的張力変化によって起きる断線や鉄塔の倒壊あるいは電線の異常垂下による線下工作物との接触、閃絡といった電気事故が回避されるので設備の安全が確保される。
【0023】
従来のスノーリングでは、その取付間隔を架空線の全径間を対象に、画一的に50cmとしているが、本雪氷除去リングは、その採寸間隔を電線の弛角に応じて1〜5mとすることで着氷雪を除去する効果が得られることから取付個数も少なく、作業も簡易化されるなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本考案の雪氷除去リングの実施例を示す側面図である。
【図2】
本考案の雪氷除去リングの実施例を示すア−ア線側からの正面図である。
【図3】
図2のイ−イ線矢視断面図である。
【図4】
本考案の装置を径間電線の最下点に装着する状態を示す概略図である。
【図5】
本考案の装置を電線支持点より先に装着する状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1   雪氷除去リング
2   円筒部(截頭円錐体、円錐台)
20  外周壁
2a、2b  半円筒部(半円錐台)
3   尖端環状部
4   拡径環状部
5   鰭状部
6   環状溝
7   係合部
7a  係合突起部(係合凸部)
7b  係合溝(係合凹部)
8   固定筒部(嵌合部)
8a、8b  半固定筒部(半嵌合部)
9   掛止部
9a  掛止突起部(掛止凸部)
9b  掛止凹部
10  挾着部(電線)
11  架空線(電線)
12  支持点(電線クランプ)
A   垂下最下点(弛度底)
La  取付間隔(支持点)
Lb  取付間隔(最下点)

Claims (1)

  1. 半円筒部が対向して一対の円筒部をなす形状が中空円錐台の雪氷を除去するリングであって、半円筒部の両縁部に掛合部を形設するとともに該半円筒部の尖端環状部と拡径環状部の両端に円筒部の軸線方向に延設された半固定筒部に凸部と凹部よりなる掛止部を形設し、前記半円筒部の掛合部と半固定筒部の掛止部とを係着させて軸線を共通にする環状の固定筒部と断面が略楔形の円筒部が構成され、且つ前記円筒部の軸線方向に並行して該円筒部の外周壁に複数箇所立設された鰭状部を具備したことを特徴とする雪氷除去リング。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0533044U (ja) * 1991-10-07 1993-04-30 理化工業株式会社 圧力センサ

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