JP3097481U

JP3097481U - Ｔシャツ

Info

Publication number: JP3097481U
Application number: JP2003002387U
Authority: JP
Inventors: 菊地　三佐雄
Original assignee: 菊地　三佐雄; 塚本　一雄
Priority date: 2003-04-28
Filing date: 2003-04-28
Publication date: 2004-01-29
Anticipated expiration: 2009-02-03

Abstract

【課題】スポーツ紙の一面を飾る写真入りの記事がプリントされたＴシャツを得る。
【解決手段】スポーツ紙の一面記事を構成する写真３、新聞社名６および発行日８を含む図柄模様５が転写された転写紙１５をつくる。Ｔシャツ１の布地２上に転写紙１５を載置して熱加工処理を施すことにより、転写紙１４上の前記図柄模様５を布地２の外表面に再転写する。
【選択図】　　　　図１

Description

【０００１】
【考案の属する技術分野】
本考案は、布地の外表面に、スポーツ紙の一面記事を構成する写真、文字などの図柄模様がプリントされているＴシャツに関する。
【０００２】
【従来の技術】
転写紙などを用いて、Ｔシャツなどの衣服の胸部に写真などの図柄模様を形成することは、例えば、特表２００２−５１５１３８号公報、実開平６−７９５６２号公報などに公知である。特表２００２−５１５１３８号公報は、感光性ハロゲン化銀粒子を含む感光性乳剤層と、これを支持する基材層とからなる転写紙に関するものであり、銀板写真印刷技術により感光性乳剤層に対象図柄を印刷したうえで、転写紙に熱加工処理を施すことにより、布地上に対象図柄をプリントしている。
【０００３】
実開平６−７９５６２号公報には、剥離紙と、該剥離紙の裏面側に形成されたホットメルト樹脂層とからなる転写紙が記載されている。この考案によれば、カラーコピー機を使ってホットメルト樹脂層の表面に対象図柄を鏡像コピーしてから、コピー面が下面にくるように布地上に転写紙を置いて熱加工処理を施すことにより、ホットメルト樹脂層に形成された対象図柄を布地に転写できる。
【０００４】
【考案が解決しようとする課題】
スポーツ紙の例えば一面トップを飾るような写真入りの紙面は、そのスポーツファンにとって堪えられない魅力的な記事であり、後々にまで残し、身にも付けたいものである。そこで、本考案者等は、スポーツ紙の一面トップを飾るプロ野球記事やサッカー記事を構成する写真や文字などから任意に選択した図柄模様を、Ｔシャツにプリントすることを考えた。
【０００５】
しかし、上記公報の形態では、スポーツ紙の紙面を銀板写真撮影したときやコピー機でスキャニングしたときに、画像が劣化して図柄の細部が不明瞭となることが避けられず、衣服に現出された模様は明らかにスポーツ紙の紙面に比べて違和感があり、興趣性が低い。また、上記公報の形態では、対象図柄のレイアウトや縮尺を自在に変更することが難しく、とくにスポーツ紙の一面記事のごとく写真を含む図柄の位置、大きさ、範囲などが日々異なる場合には、レイアウトの変化に迅速に対応できない不利もある。さらに、対象図柄から一部の文字や写真を削除する、あるいはそれらを差し替えるなどの変更も容易でない。
【０００６】
本考案の目的は、スポーツ紙の紙面を再現性よくプリントして、Ｔシャツに興趣性を与えることにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本考案のＴシャツ１は、図１に示すごとく、スポーツ紙の一面記事を構成する写真３、新聞社名６および発行日８を含む図柄模様５が転写された転写紙１５を、布地２上に載置して熱加工処理を施すことにより、転写紙１４上の前記図柄模様５が布地２の外表面に再転写されていることを特徴とする。
【０００８】
【考案の作用効果】
本考案に係るスポーツ紙の一面がプリントされたＴシャツ１では、写真３を含む前記図柄模様５が、新聞社名６や発行日８まで入っているので、日付で特定された記念品として、該当のスポーツファンに珍重されるものとなる。
【０００９】
【考案の実施の形態】
（第１実施例）
図１は、本考案に係るＴシャツ１の平面図であって、いわゆる半そで丸首Ｔシャツであり、木綿などを素材とする布地２を縫製してなる。Ｔシャツ１の胸部には、スポーツ紙の一面トップを飾るプロ野球記事を構成する写真３およびそれに付随する文字４から任意に選択された図柄模様５が、そっくりそのままの形態、或いは略そのままの形態でプリントされている。この図柄模様５には、新聞社名６を含めることができる。写真３の周りに配置されている広告図柄７を含めることもできる。新聞の発行日８を含めることもできる。
【００１０】
図２および図３に、図柄模様５のプリント方法を示す。図２（ａ）において、符号１０は、スポーツ紙の発行元の新聞社において作成された、第１紙面（トップ面）にかかる刷版形成用のデジタルレイアウトデータである。このデジタルレイアウトデータ１０には、先の写真３や新聞社名６などの他に、記事本体に係る文字が含まれている。紙面の下面となる部分には、雑誌の広告１０ａが形成されている。本実施例では、かかるデジタルレイアウトデータ１０に、コンピュータ１１上で加工処理を施して、プリント用の画像データを作成する。なお、デジタルレイアウトデータ１０は、第１紙面にかかるものに限られないが、少なくともカラー印刷される写真画像を含むものであることが、興趣性を高めるうえで好適である。
【００１１】
図２（ｂ）の図柄選択、縮尺調整工程においては、フレキシブルディスクなどの各種記録媒体に収納された形態、或いはインターネットを利用したメール添付形式などにより、新聞社から入手したデジタルレイアウトデータ１０をコンピュータ１１のハードディスクに格納してから、該データ１０をコンピュータ１１に内蔵のグラフィックソフトやレイアウト編集ソフトを介してディプレイ画面１３に表示させる。次いで、デジタルレイアウトデータ１０から、写真３、文字４、新聞社名６、広告図柄７および発行日８などのプリント対象となる図柄模様５を選択し、必要な部分だけをデジタルデータとして切り取るとともに、転写紙１４（図２（ｄ）参照）の縦横寸法に合わせて図柄模様５の縮尺調整を行い、プリント用の画像データ１２を作成する。この縮尺調整作業は、グラフィックソフト或いはプリント専用ソフトのプリント用紙設定機能を利用して行ってもよい。
【００１２】
図２（ｃ）の差し替え工程においては、肖像権の問題をクリアするため、図柄模様５の顔部分（顔画像）１６を切り取り、別の顔写真１７に差し替える。すなわち、プロ野球選手に代表される有名スポーツ選手の肖像には、財産権としての肖像権が備わっているため、これをＴシャツ１上に無断で印刷すると、選手の財産権を侵害するおそれがある。従って、選手の顔部分１６を、問題のない他の顔写真１７に差し替えることでこの問題を回避する。差し替え用の顔写真１７は、架空人物の肖像であってもよいし、選手自身の肖像をデフォルメした漫画風のものであってもよい。選手の顔部分１６にぼかし加工を施してもよい。尤も、以上のような問題は、選手および／または球団の了解が得られれば、クリアできるものであり、その場合には差し替え工程は不要となる。
【００１３】
図２（ｄ）の印刷工程においては、以上のようにして得られた画像データ１２を、コンピュータ１１に接続された印刷機１８に出力して、画像データ１２の図柄模様５を転写紙１４に印刷する。この印刷機１８には、インクジョットプリンタや、カラー印刷機能を備えたレーザーコピー機が含まれる。コンピュータ１１と印刷機１８とは、ケーブルを介して直接的に接続されている必要はなく、両者１１・１７がＬＡＮやインターネットを介して接続された形態であってもよい。ワイヤレス接続された形態であってもよい。さらに、各種メモリーカードから直接的にデータを読み取ることができる印刷機１８を使う場合には、コンピュータ１１と印刷機１８とは、先に述べたような形態で接続されている必要がなく、このときにはメモリーカードを介して印刷機１８に画像データ１２を送ることができる。
【００１４】
本実施例において用いられる転写紙１４としては、インクジェットプリンタ用の家庭用転写紙や、カラーコピー機用の業務用転写紙などを挙げることができる。インクジェットプリンタ用の転写紙１４は、図３に示すごとく、全面に透明接着剤が塗布された画像形成層２０と、その裏面に貼着された剥離紙２１とからなり、画像形成層２０の表面に、画像データ１２の図柄模様５が左右対称の鏡像姿勢に反転されて転写される。これは、以後の熱処理工程において、Ｔシャツ１に図柄模様５を再転写したときに、正しい元の姿勢でプリントするためである。業務用の転写紙の場合には、接着剤が塗布されていないコート紙に、直接カラー画像を鏡像でプリントし、その上から接着剤を塗布する。
【００１５】
熱処理工程においては、Ｔシャツ１の布地２上に転写紙１４を載置したうえで、転写紙１４に対して熱加工処理を施して、図柄模様５を布地に再転写する。かかる熱処理工程においては、アイロン２２を使って熱処理作業を進めることができる。高温プレス機を用いて熱処理を行ってもよい。再転写後に、剥離紙２１を剥がす。以上でＴシャツ１への図柄模様５のプリント作業が終了する。
【００１６】
本実施例に係るスポーツ紙の一面記事模様がプリントされたＴシャツ１では、新聞社によって作成された刷版形成用のデジタルレイアウトデータ１０を元データとして、これに図柄範囲の選択作業や縮尺の調整作業などを行って、プリント用の画像データ１２を作成するようにしている。従って、銀板写真撮影やスキャナーによるスキャニングで画像データを作成する従来形態のように、画像が劣化して図柄の細部が不明瞭となるような不具合がなく、スポーツ紙の紙面と略同等の画像密度を有する鮮明な図柄模様を、Ｔシャツ１上に再現性よく形成できる。これにより、Ｔシャツ１に高い興趣性を付与することができるので、購買者に対する訴求効果が高められる。
【００１７】
また、デジタルレイアウトデータ１０を元データとして、これにコンピュータ１１上で加工処理を施して、プリント用の画像データ１２を作成するようにしているので、スポーツ紙の一面記事のごとく、図柄の配置、大きさ、範囲などのレイアウトが日々異なる場合にも、容易且つ迅速にレイアウト変更に対応でき、実用利便性に優れている。
【００１８】
デジタル加工により、プリント用の画像データ１２を作成しているので、対象図柄から一部の文字や写真を削除する、あるいはそれらを差し替えるなどの変更が容易である。これはとくに、肖像権の問題をクリアするために、選手の顔部分１６を差し替えるときに有用である。
【００１９】
図柄模様５が、新聞社名６や発行日８まで入ったものとなっていると、日付で特定された記念品として、該当のスポーツファンに珍重されるものとなる。
【００２０】
上記実施例においては、新聞社によって作成された刷版形成用のデジタルレイアウトデータ１０を入手して、これを画像データ１２に加工処理していたが、新聞社サイドにおいて、デジタルレイアウトデータ１０から画像データ１２を作成する形態であってもよい。発行日８等は、画像データ１２の作成時に、後付けすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案にかかるスポーツ紙の紙面がプリントされた衣服の平面図である。
【図２】図柄のプリント方法を説明するための図である。
【図３】図柄のプリント方法を説明するための図である。
【符号の説明】
１　Ｔシャツ
２　布地
３　写真
５　図柄
１４　転写紙

Claims

スポーツ紙の一面記事を構成する写真３、新聞社名６および発行日８を含む図柄模様５が転写された転写紙１５を、布地２上に載置して熱加工処理を施すことにより、転写紙１４上の前記図柄模様５が布地２の外表面に再転写されていることを特徴とするＴシャツ。