JP3096893U - 篩網及びこれを用いた篩装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動、揺動を受けて篩網の中心付近に集まってきた被篩分材料中の異物を異物捕集ポット中に捕集し、当該異物を吸い出し、排出することのできる篩網、篩装置を提供する。
【解決手段】外周枠2の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポット7を配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体6を設置して篩網1を構成し、この篩網で篩装置を構成するハウジングの下部開口を閉塞した。また、異物捕集ポット中に捕集した異物を排出する排出手段を、吸引装置と、一端側が当該吸引装置に連結され他端側が篩網の異物捕集ポットの上方に位置する吸出パイプとによって構成して課題を解決した。
【選択図】 図1
【解決手段】外周枠2の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポット7を配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体6を設置して篩網1を構成し、この篩網で篩装置を構成するハウジングの下部開口を閉塞した。また、異物捕集ポット中に捕集した異物を排出する排出手段を、吸引装置と、一端側が当該吸引装置に連結され他端側が篩網の異物捕集ポットの上方に位置する吸出パイプとによって構成して課題を解決した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、小麦粉等の粉粒体を微粒粉(製品)と異物とに篩い分けることができ、特に異物を篩網の中心付近に集めて捕集し、当該捕集した異物を吸引除去できる篩網、篩装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、粉粒物を篩い分ける装置は、種々の形式のものが提案されている(実開昭54−156882、特開平11−33488、特開2000−135474)。
【0003】
【特許文献1】実開昭54−156882号公報
【0004】
【特許文献2】特開平11−33488号公報
【0005】
【特許文献3】特開2000−135474号公報
【0006】
【発明により解決しようとする課題】
前記従来の篩、篩装置は、そのほとんどが篩網を通過した微粒粉(製品)の排出口、異物の排出口の双方を篩網の外側(篩本体の外側壁)に配置して取り付けてある。
【0007】
しかし、本願の発明者等は、鋭意研究の結果、篩分をすべく篩本体(篩網)を振動、揺動させると、被篩分材料中の異物は、篩本体の外周付近に集まることは少なく、篩本体の中心付近、すなわち篩網の中心付近に集中することを見出した。
【0008】
従って、従来の篩、篩装置のように異物の排出口を篩網の外側(篩本体の外側壁)に配置すると、篩本体の外側壁付近に分布し、未だ篩網を通過していない微粒粉をも排出してしまい、材料の無駄が生じ、さらに篩網の中心付近に集中した異物を完全に排出することは困難であり問題であった。
【0009】
また、従来の篩、篩装置では、一旦、異物が篩網の中心付近に集まってきても、当該異物が振動、揺動によって再び篩網上で移動し、その際、篩網を損傷するおそれもあり問題であった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この考案は、振動、揺動させた被篩分材料中の異物は篩網の中心付近に集中するとの知見に基づき、篩網の中心に被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを設置することによって、前記従来の篩、篩装置の問題点を改善し、より確実で、効率よい篩い分けを実現したのである。
【0011】
すなわち本願の篩網の考案は、篩分を行う網体の中心に被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを備えたことを特徴とする篩網(請求項1)であり、また、外周枠の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体を設置したことを特徴とする篩網(請求項2)である。
【0012】
また、篩装置の考案は、下部開口部を篩網で閉塞した筒状のハウジングと、当該ハウジング内に被篩材料を供給する材料供給手段と、前記ハウジング内に供給された被篩材料を前記篩網に通過させて篩い分ける篩分手段と、篩い分けされた異物を排出する排出手段とを備えた篩分装置において、前記篩網は、篩分を行う網体の中心に被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを備えたことを特徴とする篩網(請求項1)、又は、外周枠の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体を設置したことを特徴とする篩網(請求項2)としたことを特徴とする篩分装置である(請求項3)。
【0013】
ここで、前記材料供給手段は、前記ハウジングの側壁に当該側壁の接線方向に沿って材料を供給する材料供給パイプと、前記側壁に穿設し、前記材料供給パイプを接続した供給口とすることができる(請求項4)。
【0014】
また、前記排出手段は、吸引装置と、一端側が当該吸引装置に連結され他端側が篩網の異物捕集ポットの上方に位置する吸出パイプとによって構成された物とすることができる(請求項5)。
【0015】
但し、前記材料供給手段、前記篩分手段、排出手段は、通常、従来、多くの篩分装置が備えているものである。従って、従来の形式の篩装置に備えられた篩網を、異物捕集ポットを備えたこの考案の篩網と取り替えてこの発明の篩装置とすることができ、前記材料供給手段、前記篩分手段、排出手段は、これらの形式のものに限定されることはない。
【0016】
【考案の実施の形態】
この考案の篩網は、振動、揺動させた被篩分材料中の異物は篩網の中心付近に集中するとの知見に基づくものであるから、篩網の中心に、篩網の中心付近に集中する異物を捕集することができる凹部が設けられていればよい。
【0017】
例えば、網体を篩網の中心部で凹形に成形して異物捕集ポットとしてもよいし、金属製やプラスチック製の凹形の皿状部材を篩網の中心部に嵌め込んで異物捕集ポットとしてもよい。また、例えば円形の外周枠の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットとなる皿状部材を配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体を設置して構成することもできる。このとき、外周枠と異物捕集ポットとなる皿状部材を補強部材で連結し、網体を設置するようにすれば、強度を確保することができる。
【0018】
また、この考案の篩網は、例えば、小麦粉など、どのような被篩分材料の篩分に用いることができるが、異物捕集ポットの大きさ(直径、深さ)は、篩本体の大きさや、想定される異物の大きさや量に応じて定めればよい。
【0019】
なお、網体は従来あるどのような材質であってもよいが、衛生面を考慮して、ステンレス鋼や、ナイロン製とすることが望ましい。
【0020】
このように構成される篩網を、材料供給手段、篩分手段を備えた篩装置を構成する筒状のハウジングの下部に装着し、当該ハウジングの下部開口部を閉塞すればこの考案の篩分装置とすることができる。
【0021】
【実施例】
次にこの考案の実施例について説明する。この実施例は、主として小麦粉の篩い分けを行い、小麦粉中の異物、例えば、虫や製粉時の混入物などの異物を
[構成]
この考案の篩網1は、円環状の外周枠2の中心に円環状の内枠3を配置してこれらを補強材4、4で連結したスクリーン枠5(図1(a))に、網体6を張設設置し、さらに、内枠3に異物捕集ポット7を嵌装して構成されている(図1(b))。スクリーン枠5の直径D1は1000mmのもの、網体6は網目500μmのナイロンシーブとした。
【0022】
異物捕集ポット7は、内径D2が100mmで、深さdが10mmの凹部7aを備えている。また、内枠3へは、ボルト8、8で固定した。以上のように構成した篩網1は、篩装置9に装着して使用する。なお、篩網1は、異物捕集ポット7を内枠3へ接着剤で固定して構成したものを使用することもできる。
【0023】
篩装置9を構成する筒状のハウジング10は上部開口部10a(直径D3=600mm)が形成されるように肩部10cを連設し、当該上部開口部10aと、下部開口部10dに、それぞれフランジ10b、10eを形成する。
【0024】
下部開口10dは、篩網1の外周枠2をフランジ10eに掛止して、篩網1によって閉塞する。また、篩網1から30mm隔てた下側にパンチングメタル13を下部開口部10dの形状に合わせて張設する。篩網1とパンチングメタル13との間には複数の球体14、14を封入しておく。この球体14、14は、篩網1を振動、揺動させたときに篩網1に接触させて、篩網1の目詰まりを防止するものである。
【0025】
また、上部開口部10aにも、下側にパンチングメタル15、その上側に篩網16を張設し、パンチングメタル15と篩網16との間に複数の球体14、14を封入する。ここで、篩網16は、異物捕集ポット7を備えた篩網1とは異なり、枠体に網体を張設しただけのものである。
【0026】
以上のように篩網1、パンチングメタル13を張設した下部開口部10dには、下蓋12を取り付け、篩網16、パンチングメタル15を張設した上部開口部10aには上蓋11を取り付けて、タンク状の密封構造とする。
【0027】
上蓋11の上部にはエアーバイパスパイプ17が接続されている。また、下蓋12内には微粒粉(製品)を回収するためのスロープ板18が装備されている。このスロープ板18は、回収パイプ19に連接されており、回収パイプ19は、エアーバイパスパイプ17と合流するように接続されている。
【0028】
ハウジング10の側壁には、被篩分材料である小麦粉をエアーと共にハウジング10内へ供給する供給口20が当該側壁の接線に沿って穿設されている。供給口20には、材料供給パイプ21(図5)が接続されている。
【0029】
ハウジング10の外部には篩い分けのための振動、揺動を篩網1に付与するモータ(不図示)と、当該モータによって振動、揺動付与機構(不図示)が取り付けられている。
【0030】
また、ハウジング10には、ハウジング10の内外へ貫通する異物の吸出パイプ22が取り付けられている。この異物の吸出パイプ22のハウジング10内に位置する先端側は内側先端開口22aが異物捕集ポット7の上側に位置するように屈曲成形されている。また、ハウジング10外に位置する外側先端開口22bにはバタフライバルブ23が装着されている。さらに、吸出パイプ22には、バタフライバルブ23の先に不図示の吸引装置が接続されている。
【0031】
以上のように構成された篩装置9は、殺虫、篩い分け、計量、袋詰め等を一貫して行う空気輸送ライン中に組み込まれて使用される。空気輸送ライン中に組み込まれた篩装置9における、篩い分けの工程について、以下に説明する。
【0032】
[篩い分け工程]
まず、ハウジング10の側壁に設けた供給口20から被篩分材料となる小麦粉をハジング10の側壁の接線方向に沿って、矢示26のように高速エアーと共にハウジング10内へ供給する。
【0033】
また、このときモータによって振動、揺動付与機構を駆動し、篩網1を振動又は揺動させる。これにより、被篩分材料となる小麦粉のうち微粒粉となったものを篩網1に通過させて矢示27のように落下させる。
【0034】
ハウジング10の下部開口部に取り付けられた篩網1を通過した小麦粉の微粒粉は、スロープ板18上に落下して滑り落ち、回収パイプ19を通って、矢示28のようにエアーバイパス17へ排出される。
【0035】
また、供給口20から供給されたエアーは、ハウジング10の上部開口部10aに取り付けたパンチングメタル15、篩網16を通過して、矢示29、30のようにエアーバイパスパイプ17へ排出される。このとき、小麦粉は篩網16によって篩い分け作用を受けるので、エアーバイパスパイプ17へ排出される小麦粉は、微粒分となったものである。
【0036】
このように、ハウジング10の上下の開口部(10a、10d)で篩い分け作用を受け、エアーバイパスパイプ17へ排出された小麦粉の微粒粉は、エアーによって次工程を行う機器へ送給する。
【0037】
一方、異物24は、篩網1が振動、揺動することによって徐々に篩網1の中心付近に集まり、異物24を篩網1の中心に位置する異物捕集ポット7に捕集される(図3)。
【0038】
異物捕集ポット7に捕集された異物24は、吸引装置に接続した吸引パイプ22によって矢示31のように吸引排出する。この吸引排出は、篩い分けを行っている間、行っていてもよいが、篩い分け工程が終了したときに行う容易にしてもよい。また、ハウジング10の側壁に設けた点検窓25から内部を観察し、異物捕集ポット7に異物24が捕集されていることが確認できたときにバタフライバルブ23を操作して、異物24を回収するようにしてもよい。
【0039】
なお、一旦中心付近に集まってきた異物24は、凹部7aを備えた異物捕集ポット7に確実に捕集される。すなわち、異物捕集ポット7を備えていないと折角中心付近に集まってきた異物24も、供給口20から吹き込まれる高速エアー等の影響を受けて、散乱するおそれがある。異物24として、例えば金属片等が混入していた場合には、篩網1のシーブ面を傷つけ、損傷させるおそれがあるが、異物捕集ポット7によって確実に捕集すれば、このような篩網1の損傷のおそれも軽減できる。
【0040】
以上、この考案の好ましい実施例を添付図面を参照して説明したが、この考案はかかる実施の形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々な形態に変更可能である。
【0041】
【考案の効果】
この考案によれば、篩網を篩分を行う網体の中心に被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを備えたもの、また、外周枠の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体を設置したものとしたので、篩装置に装着して使用したときに、被篩分材料中の異物を確実に異物捕集ポットに捕集することができる。また、異物捕集ポットは、凹部を備えているので、一旦中心付近に集まってきて、異物捕集ポットに捕集された異物は、異物捕集ポットから飛び出すおそれが少なく、異物によってシーブ面を傷つけるおそれが軽減される。
【0042】
さらに、異物の吸引手段を設けたので、異物の回収が、確実容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この考案の篩網のスクリーン枠の平面図。
(b)(a)図示のスクリーン枠へ網体を張設した篩網の平面図。
【図2】図1(b)図示の篩網の異物捕集ポット部の拡大平面図。
【図3】同じく異物補集ポット部の拡大一部断面図。
【図4】この考案の篩装置の拡大一部断面図。
【図5】図4図示の篩装置の材料供給パイプを装着した側の側面図。
【符号の説明】
1 篩網
2 外周枠
3 内枠
4 補強材
5 スクリーン枠
6 網体
7 異物捕集ポット
9 篩装置
10 ハウジング
11 上蓋
12 下蓋
13、15 パンチングメタル
14 球体
16 篩網
17 エアーバイパスパイプ
20 供給口
22 吸出パイプ
【考案の属する技術分野】
この考案は、小麦粉等の粉粒体を微粒粉(製品)と異物とに篩い分けることができ、特に異物を篩網の中心付近に集めて捕集し、当該捕集した異物を吸引除去できる篩網、篩装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、粉粒物を篩い分ける装置は、種々の形式のものが提案されている(実開昭54−156882、特開平11−33488、特開2000−135474)。
【0003】
【特許文献1】実開昭54−156882号公報
【0004】
【特許文献2】特開平11−33488号公報
【0005】
【特許文献3】特開2000−135474号公報
【0006】
【発明により解決しようとする課題】
前記従来の篩、篩装置は、そのほとんどが篩網を通過した微粒粉(製品)の排出口、異物の排出口の双方を篩網の外側(篩本体の外側壁)に配置して取り付けてある。
【0007】
しかし、本願の発明者等は、鋭意研究の結果、篩分をすべく篩本体(篩網)を振動、揺動させると、被篩分材料中の異物は、篩本体の外周付近に集まることは少なく、篩本体の中心付近、すなわち篩網の中心付近に集中することを見出した。
【0008】
従って、従来の篩、篩装置のように異物の排出口を篩網の外側(篩本体の外側壁)に配置すると、篩本体の外側壁付近に分布し、未だ篩網を通過していない微粒粉をも排出してしまい、材料の無駄が生じ、さらに篩網の中心付近に集中した異物を完全に排出することは困難であり問題であった。
【0009】
また、従来の篩、篩装置では、一旦、異物が篩網の中心付近に集まってきても、当該異物が振動、揺動によって再び篩網上で移動し、その際、篩網を損傷するおそれもあり問題であった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この考案は、振動、揺動させた被篩分材料中の異物は篩網の中心付近に集中するとの知見に基づき、篩網の中心に被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを設置することによって、前記従来の篩、篩装置の問題点を改善し、より確実で、効率よい篩い分けを実現したのである。
【0011】
すなわち本願の篩網の考案は、篩分を行う網体の中心に被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを備えたことを特徴とする篩網(請求項1)であり、また、外周枠の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体を設置したことを特徴とする篩網(請求項2)である。
【0012】
また、篩装置の考案は、下部開口部を篩網で閉塞した筒状のハウジングと、当該ハウジング内に被篩材料を供給する材料供給手段と、前記ハウジング内に供給された被篩材料を前記篩網に通過させて篩い分ける篩分手段と、篩い分けされた異物を排出する排出手段とを備えた篩分装置において、前記篩網は、篩分を行う網体の中心に被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを備えたことを特徴とする篩網(請求項1)、又は、外周枠の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体を設置したことを特徴とする篩網(請求項2)としたことを特徴とする篩分装置である(請求項3)。
【0013】
ここで、前記材料供給手段は、前記ハウジングの側壁に当該側壁の接線方向に沿って材料を供給する材料供給パイプと、前記側壁に穿設し、前記材料供給パイプを接続した供給口とすることができる(請求項4)。
【0014】
また、前記排出手段は、吸引装置と、一端側が当該吸引装置に連結され他端側が篩網の異物捕集ポットの上方に位置する吸出パイプとによって構成された物とすることができる(請求項5)。
【0015】
但し、前記材料供給手段、前記篩分手段、排出手段は、通常、従来、多くの篩分装置が備えているものである。従って、従来の形式の篩装置に備えられた篩網を、異物捕集ポットを備えたこの考案の篩網と取り替えてこの発明の篩装置とすることができ、前記材料供給手段、前記篩分手段、排出手段は、これらの形式のものに限定されることはない。
【0016】
【考案の実施の形態】
この考案の篩網は、振動、揺動させた被篩分材料中の異物は篩網の中心付近に集中するとの知見に基づくものであるから、篩網の中心に、篩網の中心付近に集中する異物を捕集することができる凹部が設けられていればよい。
【0017】
例えば、網体を篩網の中心部で凹形に成形して異物捕集ポットとしてもよいし、金属製やプラスチック製の凹形の皿状部材を篩網の中心部に嵌め込んで異物捕集ポットとしてもよい。また、例えば円形の外周枠の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットとなる皿状部材を配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体を設置して構成することもできる。このとき、外周枠と異物捕集ポットとなる皿状部材を補強部材で連結し、網体を設置するようにすれば、強度を確保することができる。
【0018】
また、この考案の篩網は、例えば、小麦粉など、どのような被篩分材料の篩分に用いることができるが、異物捕集ポットの大きさ(直径、深さ)は、篩本体の大きさや、想定される異物の大きさや量に応じて定めればよい。
【0019】
なお、網体は従来あるどのような材質であってもよいが、衛生面を考慮して、ステンレス鋼や、ナイロン製とすることが望ましい。
【0020】
このように構成される篩網を、材料供給手段、篩分手段を備えた篩装置を構成する筒状のハウジングの下部に装着し、当該ハウジングの下部開口部を閉塞すればこの考案の篩分装置とすることができる。
【0021】
【実施例】
次にこの考案の実施例について説明する。この実施例は、主として小麦粉の篩い分けを行い、小麦粉中の異物、例えば、虫や製粉時の混入物などの異物を
[構成]
この考案の篩網1は、円環状の外周枠2の中心に円環状の内枠3を配置してこれらを補強材4、4で連結したスクリーン枠5(図1(a))に、網体6を張設設置し、さらに、内枠3に異物捕集ポット7を嵌装して構成されている(図1(b))。スクリーン枠5の直径D1は1000mmのもの、網体6は網目500μmのナイロンシーブとした。
【0022】
異物捕集ポット7は、内径D2が100mmで、深さdが10mmの凹部7aを備えている。また、内枠3へは、ボルト8、8で固定した。以上のように構成した篩網1は、篩装置9に装着して使用する。なお、篩網1は、異物捕集ポット7を内枠3へ接着剤で固定して構成したものを使用することもできる。
【0023】
篩装置9を構成する筒状のハウジング10は上部開口部10a(直径D3=600mm)が形成されるように肩部10cを連設し、当該上部開口部10aと、下部開口部10dに、それぞれフランジ10b、10eを形成する。
【0024】
下部開口10dは、篩網1の外周枠2をフランジ10eに掛止して、篩網1によって閉塞する。また、篩網1から30mm隔てた下側にパンチングメタル13を下部開口部10dの形状に合わせて張設する。篩網1とパンチングメタル13との間には複数の球体14、14を封入しておく。この球体14、14は、篩網1を振動、揺動させたときに篩網1に接触させて、篩網1の目詰まりを防止するものである。
【0025】
また、上部開口部10aにも、下側にパンチングメタル15、その上側に篩網16を張設し、パンチングメタル15と篩網16との間に複数の球体14、14を封入する。ここで、篩網16は、異物捕集ポット7を備えた篩網1とは異なり、枠体に網体を張設しただけのものである。
【0026】
以上のように篩網1、パンチングメタル13を張設した下部開口部10dには、下蓋12を取り付け、篩網16、パンチングメタル15を張設した上部開口部10aには上蓋11を取り付けて、タンク状の密封構造とする。
【0027】
上蓋11の上部にはエアーバイパスパイプ17が接続されている。また、下蓋12内には微粒粉(製品)を回収するためのスロープ板18が装備されている。このスロープ板18は、回収パイプ19に連接されており、回収パイプ19は、エアーバイパスパイプ17と合流するように接続されている。
【0028】
ハウジング10の側壁には、被篩分材料である小麦粉をエアーと共にハウジング10内へ供給する供給口20が当該側壁の接線に沿って穿設されている。供給口20には、材料供給パイプ21(図5)が接続されている。
【0029】
ハウジング10の外部には篩い分けのための振動、揺動を篩網1に付与するモータ(不図示)と、当該モータによって振動、揺動付与機構(不図示)が取り付けられている。
【0030】
また、ハウジング10には、ハウジング10の内外へ貫通する異物の吸出パイプ22が取り付けられている。この異物の吸出パイプ22のハウジング10内に位置する先端側は内側先端開口22aが異物捕集ポット7の上側に位置するように屈曲成形されている。また、ハウジング10外に位置する外側先端開口22bにはバタフライバルブ23が装着されている。さらに、吸出パイプ22には、バタフライバルブ23の先に不図示の吸引装置が接続されている。
【0031】
以上のように構成された篩装置9は、殺虫、篩い分け、計量、袋詰め等を一貫して行う空気輸送ライン中に組み込まれて使用される。空気輸送ライン中に組み込まれた篩装置9における、篩い分けの工程について、以下に説明する。
【0032】
[篩い分け工程]
まず、ハウジング10の側壁に設けた供給口20から被篩分材料となる小麦粉をハジング10の側壁の接線方向に沿って、矢示26のように高速エアーと共にハウジング10内へ供給する。
【0033】
また、このときモータによって振動、揺動付与機構を駆動し、篩網1を振動又は揺動させる。これにより、被篩分材料となる小麦粉のうち微粒粉となったものを篩網1に通過させて矢示27のように落下させる。
【0034】
ハウジング10の下部開口部に取り付けられた篩網1を通過した小麦粉の微粒粉は、スロープ板18上に落下して滑り落ち、回収パイプ19を通って、矢示28のようにエアーバイパス17へ排出される。
【0035】
また、供給口20から供給されたエアーは、ハウジング10の上部開口部10aに取り付けたパンチングメタル15、篩網16を通過して、矢示29、30のようにエアーバイパスパイプ17へ排出される。このとき、小麦粉は篩網16によって篩い分け作用を受けるので、エアーバイパスパイプ17へ排出される小麦粉は、微粒分となったものである。
【0036】
このように、ハウジング10の上下の開口部(10a、10d)で篩い分け作用を受け、エアーバイパスパイプ17へ排出された小麦粉の微粒粉は、エアーによって次工程を行う機器へ送給する。
【0037】
一方、異物24は、篩網1が振動、揺動することによって徐々に篩網1の中心付近に集まり、異物24を篩網1の中心に位置する異物捕集ポット7に捕集される(図3)。
【0038】
異物捕集ポット7に捕集された異物24は、吸引装置に接続した吸引パイプ22によって矢示31のように吸引排出する。この吸引排出は、篩い分けを行っている間、行っていてもよいが、篩い分け工程が終了したときに行う容易にしてもよい。また、ハウジング10の側壁に設けた点検窓25から内部を観察し、異物捕集ポット7に異物24が捕集されていることが確認できたときにバタフライバルブ23を操作して、異物24を回収するようにしてもよい。
【0039】
なお、一旦中心付近に集まってきた異物24は、凹部7aを備えた異物捕集ポット7に確実に捕集される。すなわち、異物捕集ポット7を備えていないと折角中心付近に集まってきた異物24も、供給口20から吹き込まれる高速エアー等の影響を受けて、散乱するおそれがある。異物24として、例えば金属片等が混入していた場合には、篩網1のシーブ面を傷つけ、損傷させるおそれがあるが、異物捕集ポット7によって確実に捕集すれば、このような篩網1の損傷のおそれも軽減できる。
【0040】
以上、この考案の好ましい実施例を添付図面を参照して説明したが、この考案はかかる実施の形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々な形態に変更可能である。
【0041】
【考案の効果】
この考案によれば、篩網を篩分を行う網体の中心に被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを備えたもの、また、外周枠の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体を設置したものとしたので、篩装置に装着して使用したときに、被篩分材料中の異物を確実に異物捕集ポットに捕集することができる。また、異物捕集ポットは、凹部を備えているので、一旦中心付近に集まってきて、異物捕集ポットに捕集された異物は、異物捕集ポットから飛び出すおそれが少なく、異物によってシーブ面を傷つけるおそれが軽減される。
【0042】
さらに、異物の吸引手段を設けたので、異物の回収が、確実容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この考案の篩網のスクリーン枠の平面図。
(b)(a)図示のスクリーン枠へ網体を張設した篩網の平面図。
【図2】図1(b)図示の篩網の異物捕集ポット部の拡大平面図。
【図3】同じく異物補集ポット部の拡大一部断面図。
【図4】この考案の篩装置の拡大一部断面図。
【図5】図4図示の篩装置の材料供給パイプを装着した側の側面図。
【符号の説明】
1 篩網
2 外周枠
3 内枠
4 補強材
5 スクリーン枠
6 網体
7 異物捕集ポット
9 篩装置
10 ハウジング
11 上蓋
12 下蓋
13、15 パンチングメタル
14 球体
16 篩網
17 エアーバイパスパイプ
20 供給口
22 吸出パイプ
Claims (5)
- 篩分を行う網体の中心に被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを備えたことを特徴とする篩網。
- 外周枠の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体を設置したことを特徴とする篩網。
- 下部開口部を篩網で閉塞した筒状のハウジングと、
当該ハウジング内に被篩分材料を供給する材料供給手段と、
前記ハウジング内に供給した被篩分材料を前記篩網に通過させて篩い分ける篩分手段と、
篩い分けされた異物を排出する排出手段とを備えた篩分装置において、
前記篩網は、篩分を行う網体の中心に被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを備えた篩網、又は、外周枠の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体を設置した篩網としたことを特徴とする篩分装置。 - 下部開口部を篩網で閉塞した筒状のハウジングと、
当該ハウジング内に被篩分材料を供給する材料供給手段と、
前記ハウジング内に供給した被篩分材料を前記篩網に通過させて篩い分ける篩分手段と、
篩い分けされた異物を排出する排出手段とを備えた篩分装置において、
前記篩網は、篩分を行う網体の中心に被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを備えた篩網、又は、外周枠の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体を設置した篩網とし、
前記材料供給手段は、前記ハウジングの側壁に当該側壁の接線方向に沿って材料を供給する材料供給パイプと、前記側壁に穿設し、前記材料供給パイプを接続した供給口であることを特徴とする篩分装置。 - 下部開口部を篩網で閉塞した筒状のハウジングと、
当該ハウジング内に被篩分材料を供給する材料供給手段と、
前記ハウジング内に供給した被篩分材料を前記篩網に通過させて篩い分ける篩分手段と、
篩い分けされた異物を排出する排出手段とを備えた篩分装置において、
前記篩網は、篩分を行う網体の中心に被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを備えた篩網、又は、外周枠の中心に、被篩分材料中の異物を捕集する異物捕集ポットを配置し、前記外周枠と前記異物捕集ポットとの間に篩分を行う網体を設置した篩網とし、
前記排出手段は、吸引装置と、一端側が当該吸引装置に連結され他端側が篩網の異物捕集ポットの上方に位置する吸出パイプとによって構成されたことを特徴とする篩分装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003000842U JP3096893U (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 篩網及びこれを用いた篩装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003000842U JP3096893U (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 篩網及びこれを用いた篩装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3096893U true JP3096893U (ja) | 2004-01-08 |
Family
ID=43250748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003000842U Expired - Lifetime JP3096893U (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 篩網及びこれを用いた篩装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3096893U (ja) |
-
2003
- 2003-02-21 JP JP2003000842U patent/JP3096893U/ja not_active Expired - Lifetime
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