JP3095765U - 自動車座席用首当て - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車運転者の後首部を安楽に支持し，疲労
を防止する自動車座席用首当てを提供する。 【解決手段】 自動車の座席において運転者の首を支持
する自動車座席用首当て２であって；上記首当て２の背
面に配置された，スライド板１８と取り付けバー４，４
ａとを組み合わせたスライド機構により，上記取り付け
バー４，４ａ間の間隔を調整し，かつ，上記取り付けバ
ー４，４ａのナット部８を回動することによって，上記
取り付けバー４，４ａの長さを調整することを特徴とす
る，自動車座席用首当てが提供される。かかる構成によ
り，上記首当て２を，自動車のほとんどの車種における
多様な間隔に設けられたステー２０に取り付けることが
可能であり，かつ，使用者の体型に応じて首を安楽に支
持できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は自動車の座席用として使用される首当てに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来，通常の自動車座席においては，シートバックの上端部に運転者の頭を支 持するヘッドレストが設けられていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら，従来技術のヘッドレストでは，このヘッドレストに運転者の頭 が接触しているだけなので，運転者の後首部に空間が生じていた。この空間によ って首が固定されず，自動車の運転，特に長時間運転時に運転者の首の疲労を防 止できない等の問題点があった。

【０００４】 本考案は，従来のヘッドレストが有する上記問題点に鑑みてなされたものであ り，本考案の目的は，自動車運転者の後首部を安楽に支持し，疲労を防止して楽 に運転することが可能な，新規かつ改良された自動車座席用首当てを提供するこ とである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため，本考案の第１の観点によれば，自動車の座席におい て運転者の首を支持する自動車座席用首当てであって； 首当てマットと； 座席のステーに取り付けるための取り付けバーと； 前記取り付けバー間の間隔調整機構と； 前記取り付けバーの長さ調整機構と； を有することを特徴とする，自動車座席用首当てが提供される。

【０００６】 かかる構成により，上記首当てを，自動車のほとんどの車種における多様な間 隔に設けられたステーに取り付けることが可能である。さらには，首当てマット と運転者の首との位置関係を調整でき，使用者の体型に応じて首を安楽に支持で きる。

【０００７】 また，前記間隔調整機構は，前記首当てマットの背面に配置されたスライド板 と前記取り付けバーとを組み合わせたスライド機構により前記取り付けバー間の 間隔を調整し，かつ，前記スライド板に対して前記取り付けバーを着脱できる構 成としてもよい。

【０００８】 かかる構成により，上記スライド部の間隔を容易に調整することができる。さ らには，上記取り付けバーを着脱可能な構成部品として独立に取り扱うことがで きる。

【０００９】 また，前記長さ調整機構は，ナット部とボルト部を備え，前記ナット部もしく は上記ボルト部のいずれか一方または両方を回動することによって上記取り付け バーの長さを調整できる構成としてもよい。

【００１０】 かかる構成により，上記首当てマットの位置を調整する場合には，上記ステー に取り付けた状態のままで，スパナやドライバ等の工具を使う必要なく，上記ナ ット部または上記ボルト部のいずれか一方を回動することができる。また，上記 ナット部とボルト部によるねじ方式においては，回転距離に対して調整方向の移 動距離は一般に短く，微調整を行うのに好適である。

【００１１】 また，上記間隔調整機構は，上記首当てマットの背面に配置されたスライド板 と上記取り付けバーとを組み合わせたスライド機構により上記取り付けバー間の 間隔を調整し，かつ，上記スライド板に対して上記取り付けバーを着脱でき； さらに，上記長さ調整機構は，ナット部とボルト部を備え，かつ，上記ナット 部もしくは上記ボルト部のいずれか一方にはステーを通すための貫通孔が設けら れ，上記ナット部もしくは上記ボルト部の他方を回動することによって上記取り 付けバーの長さを調整できる構成としてもよい。

【００１２】 かかる構成では，上記スライド機構における上記取り付けバーは，左右に移動 自在であると共に，取り付けバーの軸に対して回転自在である。従って，上記取 り付けバーの長さを調整する場合，上記ナット部もしくは上記ボルト部の他方を 回動するために上記スライド機構以外の特別な機構を要さず，容易かつ安価な構 成とすることができる。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下に添付図面を参照しながら，本考案の好適な実施の形態について詳細に説 明する。なお，本明細書及び図面において，実質的に同一の機能構成を有する構 成要素については，同一の符号を付することにより重複説明を省略する。

【００１４】 （第１の実施の形態） 図１は本実施形態にかかる首当ての斜視図であり，図２は本実施形態にかかる 首当ての使用状態を示す側断面図である。

【００１５】 首当て２は，首当てマット１４，スライド板１８，および，取り付けバー４， ４ａとから構成される。

【００１６】 上記スライド板１８は，上記首当てマット１４の背面に配置され，このスライ ド板１８の中央にスライド溝１６を備える。このスライド溝１６は，上記取り付 けバー４，４ａ脱着のための円形溝と，上記取り付けバー４，４ａをスライドす るための横長状の溝とから形成される。

【００１７】 ここで，上記円形溝は，上記スライド溝１６の一端に，上記取り付けバー４， ４ａに設けられた２つの円形締結板１０の外径より若干大きく形成される。この ことにより，取り付けバー４，４ａは脱着可能となる。

【００１８】 また，上記横長状の溝は，溝の上下間隔が上記円形締結板１０の外径より小さ く，かつ，円形締結板１０の中心軸の径より若干大きくなるように形成される。 このことにより，取り付けバー４，４ａがスライド溝１６内を脱落することなく ，左右へ移動でき，取り付けバー４と取り付けバー４ａ間の間隔は調整可能とな る。

【００１９】 上記取り付けバー４，４ａの一端には貫通孔１２が設けられている。取り付け バー４と取り付けバー４ａの間隔をヘッドレスト２２下部のステー２０の間隔に 合わせ，上記ステー２０を，上記貫通孔１２を通してシートバック２４に嵌入す る。このようにしてステー２０が多様な間隔に設けられたほとんどの自動車の座 席にも，首当て２を取り付けることができる（図２を参照。）。

【００２０】 取り付けバー４，４ａは，円形締結板１０を備えたナット部８と，貫通孔１２ を備えたボルト部６とから構成される。このとき，各々の上記ナット部８を回動 することにより，取り付けバー４，４ａの長さを調整することができる。

【００２１】 この長さ調整機構により，首当てマット１４の位置を調整し，運転者の体型に 応じて首を安楽に支持することができる。

【００２２】 以上，添付図面を参照しながら本考案の好適な実施形態について説明したが， 本考案はかかる例に限定されない。当業者であれば，実用新案登録請求の範囲に 記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得る ことは明らかであり，それらについても当然に本考案の技術的範囲に属するもの と了解される。

【００２３】 例えば，かかる間隔調整機構は，ベルトやレールを使った調整機構であっても よいし，上記取り付けバー４，４ａを遊びのある横長の溝にビス等の留め具で固 定する機構であってもよい。また，かかる長さ調整機構は，径の大きさの違う円 筒形状した例えばパイプを，片方がもう一方の内側に挿入された状態で挿入量に よって長さを調整でき，別の固定手段，例えば留めねじにより固定される機構で あってもよい。

【００２４】

【考案の効果】

以上説明したように，本考案によれば，自動車座席用首当ては，運転者の体型 に応じて首を安楽に支持することができ，自動車運転および乗員時に発生する運 転者の首の疲労を防止することができる。また，自動車の追突事故時に首を安全 に支持すると共に衝撃を吸収して運転者の首の負傷を防止する効果も有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施形態にかかる首当ての斜視図であ
る。

【図２】第１の実施形態にかかる首当ての使用状態を示
す側断面図である。

【符号の説明】

２ 首当て ４，４ａ 取り付けバー ６ ボルト部 ８ ナット部 １０ 円形締結板 １２ 貫通孔 １４ 首当てマット １６ スライド溝 １８ スライド板 ２０ ステー ２２ ヘットレスト ２４ シートバック

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車の座席において運転者の首を支持
   する自動車座席用首当てであって；首当てマットと；座
   席のステーに取り付けるための取り付けバーと；前記取
   り付けバー間の間隔調整機構と；前記取り付けバーの長
   さ調整機構と；を有することを特徴とする，自動車座席
   用首当て。
2. 【請求項２】 前記間隔調整機構は，前記首当てマット
   の背面に配置されたスライド板と前記取り付けバーとを
   組み合わせたスライド機構により前記取り付けバー間の
   間隔を調整し，かつ，前記スライド板に対して前記取り
   付けバーを着脱できることを特徴とする，請求項１に記
   載の自動車座席用首当て。
3. 【請求項３】 前記長さ調整機構は，ナット部とボルト
   部を備え，前記ナット部もしくは前記ボルト部のいずれ
   か一方または両方を回動することによって前記取り付け
   バーの長さを調整できることを特徴とする，請求項１に
   記載の自動車座席用首当て。
4. 【請求項４】 前記間隔調整機構は，前記首当てマット
   の背面に配置されたスライド板と前記取り付けバーとを
   組み合わせたスライド機構により前記取り付けバー間の
   間隔を調整し，かつ，前記スライド板に対して前記取り
   付けバーを着脱でき；さらに，前記長さ調整機構は，ナ
   ット部とボルト部を備え，かつ，前記ナット部もしくは
   前記ボルト部のいずれか一方にはステーを通すための貫
   通孔が設けられ，前記ナット部もしくは前記ボルト部の
   他方を回動することによって前記取り付けバーの長さを
   調整できることを特徴とする，請求項１に記載の自動車
   座席用首当て。