JP3095378B2 - マットとその製造装置 - Google Patents

マットとその製造装置

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JP3095378B2
JP3095378B2 JP36744597A JP36744597A JP3095378B2 JP 3095378 B2 JP3095378 B2 JP 3095378B2 JP 36744597 A JP36744597 A JP 36744597A JP 36744597 A JP36744597 A JP 36744597A JP 3095378 B2 JP3095378 B2 JP 3095378B2
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今井實郎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、檜などの木製ス
ライス片を主材料としたマットとその製造装置に係わ
り、例えば断熱用マットとしても最適なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、従来から断熱用マットとして、
グラスファイバーを主材にしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の断熱用マッ
トは、それを運搬したり、建築現場で取付作業などをし
たりすると、グラスファイバーが細かくなって四方に飛
散する。そして、この飛散したグラスファイバーが、人
の呼吸器に吸い込まれたりすると、呼吸器障害を起こす
などの問題があった。また、飛散したグラスファイバー
が下着などに付着したときなどは、チクチクして作業者
を悩まし、そのため建築作業者は、このグラスファイバ
ーの取扱いを嫌がる傾向があった。さらに、このグラス
ファイバーを主材にした断熱用マットは、それ自体が湿
気を吸い込んだりしないので、住宅に用いたときには、
室内の結露などを促進する要因にもなっていた。
【0004】この発明の第1の目的は、グラスファイバ
ーを用いた従来の断熱用マットのように、呼吸器に障害
をもたらしたり、建築作業者の作業環境を悪くしたりし
ないマットを提供することである。第2の目的は、例え
ば、住宅に用いたときに、その住環境を改善するマット
を提供することである。第3の目的は、材料そのものが
環境に優しく、当然のこととして、廃材になったときに
も、公害を招かないマットを提供することである。第4
の目的は、例えば、土中に埋めることによって、土砂崩
れを防止したりできるマットを提供することである。第
5の目的は、樹木の根元の回りに敷いて、その部分の保
水性をよくするとともに、雑草の芽生えを阻止できるマ
ットを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、織布ある
いは不織布からなる2枚の布材間に、多数の木製スライ
ス片からなる主材料を介在させるとともに、それらを圧
縮しながら互いに縫い合わせて1枚のマット主体を構成
した点に特徴を有する。第2の発明は、木製スライス片
が、その幅を5mm〜30mm、長さを30mm〜130mmと
した長方形にするとともに、その厚さを0.1mm〜0.
5mmとした点に特徴を有する。このように第1、2の発
明は、木製スライス片を主原料にしているので、断熱性
に優れるとともに、天然素材の特徴である吸湿性、脱臭
性および防カビ性などの機能を発揮させることができ
る。また、木製スライス片として檜を用いれば、殺菌性
も期待できる。
【0006】第3の発明は、木製スライス片からなる主
材料を搬送する第1帯状コンベヤと、この第1帯状コン
ベヤの下流側に設けるとともに、第1帯状コンベヤで搬
送された主材料を受け入れるホッパーと、このホッパー
の上流側にあって、第1帯状コンベヤで搬送される主材
料の供給量を一定に保つための供給量規制手段と、ホッ
パーの排出口の下方に設けた第2帯状コンベヤと、この
第2帯状コンベヤの上に敷いてそのコンベヤとともに走
行する下側布材と、この下側布材を送り出す第1送り出
し手段と、上記第2帯状コンベヤ上の布材に載せられた
主材料を、その下側布材上に万遍なくいき亘らせるため
の均し手段と、この均し手段の下流側にあって、上記布
材に載せられた主材料を覆う上側布材と、この布材を送
り出す第2送り出し手段と、上記両布材およびそれらに
挟まれた木製スライス片を圧縮する圧縮ローラーと、こ
の圧縮ローラーから導き出されるマット主体を縫製する
縫製手段とを備えた点に特徴を有する。
【0007】第4の発明は、供給量規制手段が、複数枚
の羽根を放射状に設けた回転体からなり、この回転体
は、第1帯状コンベヤに載せられた主材料を、その搬送
方向と反対側に払い除く方向に回転する点に特徴を有す
る。第5の発明は、ホッパーに振動手段を設けた点に特
徴を有する。第6の発明は、均し手段を複数設けた点に
特徴を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】図1に示したマット主体mの主材
料1としての木製スライス片は、檜の間伐材を用いたも
ので、その幅を約20mm、長さを約80mm、厚さを約
0.2mmの長方形にスライスしたものである。この主材
料1をマット主体mとしてまとめるための製造装置の全
体を示したのが、図2である。上記製造装置の最も上流
側には、第1帯状コンベヤ2を設けている。この第1帯
状コンベヤ2には、主材料1を間欠的に供給するが、そ
の供給手段は図示していない。ただし、この供給手段
は、主材料1を一定量供給するとともに、この供給時に
は、主材料1が、上記第1帯状コンベヤ2の幅方向に万
遍なく振り分けられるようにしている。なお、上記第1
帯状コンベヤ2の両側には、そこに載せた主材料1がこ
ぼれないようにするための側壁を設けているが、その側
壁は図示していない。
【0009】上記第1帯状コンベヤ2の下流側には、ホ
ッパーhを設けているが、このホッパーhの上流側に、
供給量規制手段としての回転体tを設けている。この回
転体tは、複数枚の羽根3を放射状に設けるとともに、
真下に位置する羽根3と第1帯状コンベヤ2との間隔に
よって、この回転体tの部分を通過する主材料1の量を
規制するようにしている。ただし、この回転体tは、第
1帯状コンベヤ2を支えるホィールの回転方向と同じ方
向に回転するようにしている。したがって、複数の羽根
3のうち第1帯状コンベヤ2と向き合う羽根は、その搬
送方向と反対方向に回ることになる。そして、この向き
合った羽根の先端と第1帯状コンベヤ2との間隔によっ
て、そこを通過する量が規制されることになる。
【0010】また、上記のように第1帯状コンベヤ2と
向き合う羽根3を、上記搬送方向と反対方向に回すよう
にしたので、そこを通過しようとする設定量以上の主材
料1を払いのけることができる。したがって、この回転
体tよりも下流側には、設定量以上の主材料1が供給さ
れたりしなくなる。言い換えれば、常に一定量の主材料
1がホッパーhに供給されることになる。なお、この回
転体tの位置に、まったく回転しない堰を立てて、この
堰の下に主材料1を通過させるようなことも考えられ
る。しかし、このような堰の下を通すようにすると、そ
の堰の部分を通過できない主材料が堰の後側に溜まって
しまう。例えば、主材料である木製スライス片には、真
っ直ぐのものや、カールされたものや、あるいは捻れた
ものなどがある。このように形状が一定しない木製スラ
イス片を堰の下に通そうとすれば、これら木製スライス
片が、堰に引っかかったりして、スムーズに通り抜けら
れないものがでてくる。ほんのわずかなスライス片が、
堰に引っかかっても、それが原因で後からくるスライス
片が次々と引っかかってしまい、結局は、上記したよう
に堰の後ろにスライス片がたくさん溜まってしまう。
【0011】堰の後側に主材料を溜めたままにしておく
と、そこを通過する主材料の量、すなわち供給量が一定
しなくなる。ところが、天然の木製スライス片を主材料
として、一定の厚さにまとめるためには、供給量をある
程度一定にしなければならない。もし、供給量にバラ付
きがあると、それをまとめたマット主体mは、厚さが不
均一になったり、全体に波をうったりしてしまう。
【0012】また、カールしたり捻れたりしている木製
スライス片が、上記のように堰を無理して通過すると、
それが折れたり細かく分断されたりしてしまう。もし、
個々のスライス片が、折れたり分断されたりして、細か
くなりすぎると、マットとしてまとめたときの主材料1
の密度も、場所によって異なってしまう。場所によって
密度が異なると、マット主体mは、やはり、厚さが不均
一になったり、全体に波をうったりする。しかし、この
実施例のように、第1帯状コンベヤ2と、それに向き合
う羽根3とを反対方向に移動すれば、先にも説明したよ
うに、設定量以上の主材料を、羽根3で搬送方向とは反
対側に払いのけてくれる。したがって、この回転体tの
後側に主材料を溜めてしまうこともないし、その形状を
崩すこともない。その上、この回転体tを通過する量、
すなわち供給量も一定に保てる。
【0013】また、上記のように第1帯状コンベヤ2で
搬送された主材料1はホッパーhに投入されるが、この
ホッパーhは、次のように構成している。すなわち、こ
のホッパーhは、その投入口4を長方形にするととも
に、この長方形の長辺の長さを、第1帯状コンベヤ2の
幅とほぼ同じにしている。つまり、第1帯状コンベヤ2
で搬送された主材料1のすべてが、このホッパーhに自
動的に落下するようにしている。
【0014】このホッパーhは、図3に示すように、そ
の本体5を凹字状にするとともに、この凹字状の開口部
分を前板6でふさいでいる。また、この前板6はその上
端を本体5の上部に軸7を中心に揺動自在に取り付けて
いる。そして、この前板6は、電動モータ8の駆動軸9
に固定した円板10に、板状の伝達手段11を介して連
係している。しかも、この伝達手段11と円板10との
連結部分を、駆動軸9に対して偏心させている。したが
って、電動モータ8を駆動すると、伝達手段11が往復
運動を繰り返す。この伝達手段11の往復運動にともな
って、前板6も軸7を中心に揺動するが、この前板6、
伝達手段11、円板10および電動モータ8が相まっ
て、この発明の振動手段を構成する。
【0015】このようにホッパーhに振動手段を設けた
ので、このホッパーhに供給された主材料1は、前板6
の振動で、ごく自然に下方に落下していく。このことか
らも明らかなように、振動手段は、ホッパーh内の主材
料1に、圧力をかけずに自然に落下させるためのもので
ある。したがって、主材料1の自然落下さえ促せれば、
前板6をそれほど大きく揺動させる必要はない。このよ
うにホッパーhを揺動させることによって、その中の主
材料1をごく自然に落下させられるので、ここでも木製
スライス片1が折れたり、細かく分断されたりしない。
また、ホッパーhにおける主材料1も、その自重で自然
に詰め込まれるので、このホッパーh内の材料の密度も
一定になる。この密度の一定化も、マット主体mの形状
や厚さを均一化するために必要なことである。なお、こ
のホッパーhの側面に覗き窓12を形成し、この覗き窓
12の外側にセンサー13を設けている。このセンサー
13は、ホッパーh内の主材料1の量を監視するととも
に、その量が設定量以下になったとき、信号を出力し
て、第1帯状コンベヤ2および回転体tを駆動させるよ
うにしている。
【0016】上記ホッパーhの排出口14側には、円弧
状のすべり板15を形成している。このすべり板15の
延長上には、第2帯状コンベヤ16を設けている。ただ
し、このすべり板15と第2帯状コンベヤ16との間に
は、麻布からなる下側布材17を敷くようにしている。
この下側布材17は、図3に示すように、上記第2帯状
コンベヤ16を支えるローラー18の後方に設けた巻取
りローラー19に巻取られている。このようにした下側
布材17は、巻取りローラー19から導き出して、図2
に示した引っ張り機構20に止める。したがって、この
引っ張り機構20が、レール21上を走行することによ
って、下側布材17が巻取りローラー19から引っ張り
出されることになる。なお、この第2帯状コンベヤ16
の両側にも、第1帯状コンベヤ2と同様に、側壁を設け
ているが、この側壁は図示していない。また、上記巻取
りローラー19は、この発明の第1送り出し手段を構成
するものである。
【0017】上記のように構成したので、ホッパーhの
排出口14から排出された主材料1は、円弧上のすべり
板15をすべりながら、そのまま下側布材17の上に移
行する。このようにすべり板15を通って下側布材17
に移行するので、主材料群の連続性が断たれることがな
い。例えば、ホッパーhの排出口14から上記主材料群
を下側布材17の上に直接落としてしまうと、下側布材
17の上で主材料群の谷ができたりして、その連続性が
断たれてしまう。この連続性が断たれると、たとえ、そ
れを最終工程でどのように圧縮しても、その谷などによ
る凹凸が修正されない。しかし、この実施例では、上記
のように主材料群の連続性が断たれたりしないので、こ
の段階で主材料群に凹凸などできない。
【0018】上記すべり板15の下流側には、第1均し
手段Xを設けている。この第1均し手段Xは、ローラー
22に、その軸方向に伸びる凸部23を、円周方向に等
間隔に設けている。この第1均し手段Xも、下側布材1
7上の主材料群を圧縮するのではなく、その主材料群を
凸部23で軽く押して、その材料群に量的なむらが生じ
ないようにするためのものである。
【0019】上記第1均し手段Xの下流側には、第2均
し手段Yと第3均し手段Zとを設けている。上記第2均
し手段Yは、図4に示すように、第2帯状コンベヤ16
の幅とほぼ同じ長さを有する複数の上下移動板24を平
行に並べたもので、これら上下移動板24を、図示して
いない電動モータを用いて、上下に移動できるようにし
ている。そして、個々の上下移動板24の下面には、そ
の中央部分を突出させるとともに、その中央から左右に
向かって上昇する斜辺25を形成している。このように
した第2均し部材Yは、主材料群を軽く叩くものであ
る。ただし、この第2均し手段Zは、どちらかという
と、下側布材17の両側の主材料群が、他の部分よりも
薄くならないようにするものである。つまり、この上下
移動板24で下側布材17上の主材料群を軽く叩くこと
によって、主材料を斜辺25に沿って両サイドに導くも
のである。
【0020】図5に示した第3均し手段Zも、第2均し
手段Yと同様に、第2帯状コンベヤ16の幅とほぼ同じ
長さを有する複数の上下移動板26を平行に並べるとと
もに、図示していない電動モータを用いて、上下に移動
できるようにしたものである。ただ、個々の上下移動板
26の下面には、多数の山形の凸部27を形成してい
る。そして、この第3均し手段Zも、その凸部27で下
側布材17上の主材料群を軽く叩くためのものである。
そして、この上下移動板24に多数の山形の凸部27を
形成したのは、この凸部27で、下側布材17上の主材
料群の量的な均一化を図るためである。なお、上記第2
均し手段Yも、この第3均し手段Zと同様に、山形の凸
部を多数形成するようにしてもよい。このように同じよ
うな均し手段を2つ連続させておけば、主材料群の中
に、いわゆる巣のようなものほとんどできなくなる。し
たがって、マットの両側の厚さの均一化よりも、その巣
の発生の阻止に重点をおく場合には、上記のように第
2、3均し手段Y、Zを同じような類のものにしておく
方が有利である。
【0021】上記のようにした第3均し手段Zの下流側
には、上側布材28を巻いた巻取りローラー29を設け
ている。この巻取りローラー29に巻取られた上側布材
28は、木製スライス片1からなる材料を均一に分配さ
れた主材料群の上を覆うために導き出される。なお、上
記巻取りローラー29は、この発明の第2送り出し手段
を構成するものである。上記のように上下の布材17お
よび28に覆われた主材料群は、これら布材17、18
とともに圧縮ローラー群で圧縮されながら縫製手段とし
てのミシン31を通過し、そこで縫い合わされる。な
お、前記引っ張り機構20は、この両布材17、28を
同時に間欠的に引っ張るものである。そして、所定の長
さ分だけ引っ張り出されたら、カッター32でカットし
て、1枚のマット主体mが形成される。
【0022】次に、この実施例の装置を用いて、マット
主体mを形成するそれぞれの工程を説明する。まず最初
に、檜の間伐材をスライスした木製スライス片からなる
主材料を、第1帯状コンベヤ2に載せる。このときの木
製スライス片は、その幅を約20mm、長さを約80mm、
厚さを約0.2mmの長方形にしている。木製スライス片
をこのような寸法にしたのは、次の理由からである。す
なわち、マットとしての特性を維持するためには、この
木製スライス片が、ある程度長い方がいい。なぜなら、
ある程度の長さがないと、スライス片同士が絡み合わ
ず、マットとしての弾性を保てないからである。
【0023】しかし、あまり長すぎると、材料としての
供給量を一定に保ち難くなる。このことは、1mもの長
さにした木製スライス片を想定すれば、簡単に理解でき
ることである。つまり、この木製スライス片が長すぎる
と、極端にカールしたり捻れたりするので、それだけで
量の規制がやり難くなる。それだけではなく、長いスラ
イス片は、お互いが絡み合ってしまうので、その量を正
確に規制できなくなる。もし、供給量を一定に保てず
に、搬送過程の下側布材17上の主材料群に厚いところ
と薄いところとができてしまうと、たとえ、それらを圧
縮したとしても、その材料の不均一さが、そのままマッ
ト主体の厚さの不均一さにとなって現れてしまう。この
ような理由から、木製スライス片の大きさを上記のよう
に特定したものである。ただし、この寸法が絶対的なも
のではなく、例えば、幅5mm〜30mm、長さ30mm〜1
30mm、厚さ0.1mm〜0.5mm程度のものであれば、
それほど支障なく使える。しかし、材料の量的な規制
や、マット主体としての弾性の維持などの条件を満たす
上で、幅を約20mm、長さを約80mm、厚さを約0.2
mmの長方形のものが最も好ましい。
【0024】上記のようにした木製スライス片からなる
主材料1を供給するときには、第1帯状コンベヤ2の幅
方向にも、材料が均一に行き亘るようにする。また、そ
の供給のタイミングは、ホッパーhに設けたセンサー1
3の出力信号に依存させている。このセンサー13は、
ホッパーh内の材料が設定量よりも少なくなったときに
信号を出力するので、この第1帯状コンベヤ2には、間
欠的に材料が供給されることになる。主材料が供給され
た第1帯状コンベヤ2が走行すると、それにともなって
回転体tが回転し始める。コンベヤ2が走行し、しかも
回転体tが回転すると、その回転体tの羽根3が、その
コンベヤ2上の設定量以上の主材料を、その搬送方向と
は反対側に払いのける。したがって、この回転体tを通
過すれば、主材料の量が均一化される。
【0025】上記のようにして第1帯状コンベヤ2で搬
送された主材料1は、ホッパーhに投入される。このと
き、主材料は、ホッパーh内に自重で落下するので、ホ
ッパーh内においても量が均一化される。しかも、この
段階で前板6を振動させるので、ホッパーh内における
主材料の密度も均一化する。この前板6の振動は、ホッ
パーh内の主材料の密度を均一化するとともに、その主
材料をスムーズに落下させるためである。したがって、
この実施例とは異なり、ホッパーhそのものを振動させ
るようにしてもよいこと当然である。そして、このホッ
パーh内の主材料が設定量よりも少なくなれば、センサ
ー13が作動して信号を出力する。このセンサー13の
出力信号に基づいて、上記したように、第1帯状コンベ
ヤ2に主材料が供給されるとともに、このコンベヤ2が
走行して、ホッパーh内に主材料を補給する。
【0026】このようにしてホッパーhに溜められた主
材料は、前板6が振動する度に、すべり板15から滑り
落ちて、第2帯状コンベヤ16上に導かれた下側布材1
7上に移行する。このときの主材料の供給量は、ホッパ
ーhの排出口14の開口面積によって決められる。つま
り、この排出口14の幅と厚みをもった主材料群とし
て、下側布材17に供給される。ただし、前板6が振動
して、ホッパーh内の主材料を排出口14から排出する
タイミングは、ミシン31の一縫いに合わせるようにし
ている。また、下側布材17も、このミシン31の一縫
いに合わせて、間欠的に搬送されるようにしている。
【0027】上記のように下側布材17に供給される主
材料は、そのまま第1均し手段Xに到達する。このと
き、すべり板15を通過する過程で、主材料群に割れ目
のような谷が形成されていたたとしても、この第1均し
手段Xのローラー22が回転することによって、その谷
も均されて平坦になる。その上、この主材料群は、第2
均し手段Yおよび第3均し手段Zによって、量的にも均
一にされる。すなわち、第2均し手段Yでは、その斜辺
25によって、下側布材17の両サイドの主材料群が薄
くならないように均される。また、第3均し手段Zで
は、山形の凸部27の叩き作用で、主材料群の中に巣な
どが生じないように均される。
【0028】このように下側布材17上で、主材料の量
的な均一性が保たれるが、この状態を維持した上で、主
材料群の上に上側布材28をかぶせる。そして、これら
両布材17、28とともに主材料群を圧縮ローラー群3
0で圧縮し、その圧縮状態を保ちながら、ミシン31で
それらを縫い合わせる。この縫い合わせたものを、さら
にカッター32で所定の長さにカットして、図1に示す
1枚のマット主体mを形成する。このようにして形成さ
れたマット主体mは、その厚みにほとんどバラ付きがな
くなる。その理由は、主材料の供給量を一定に保つとと
もに、その主材料の分配も均一に保つようしたからであ
る。なお、図示のマット主体mは、その大きさを一定に
しているが、マットの用途に応じては、それを長い連続
体にしてもよい。なお、上記の実施例では、マット主体
mを一枚ものにしているが、例えば、同じようなマット
主体mを複数枚重ね合わせて、それらを一体的に縫い合
わせるようにしてもよい。このように、複数枚のマット
主体を一体的に縫い合わせたものは、当然のこととし
て、その形状維持能力も大きくなる。したがって、その
用途に応じては、複数枚のマット主体mを一体化した方
がよい場合もある。
【0029】上記のようにしたマットは、断熱性、遮音
性、吸音性、吸湿性あるいは防カビ性に優れたものとし
て、例えば建築材に用いることができる。その典型的な
例が、住宅用の断熱材である。このマットを住宅用の断
熱材としたときには、主材料1が木製なので、その断熱
効果および遮音効果が非常に大きい。その上、木そのも
のに吸湿性があるので、室内の湿気などを吸って、室内
の結露の発生を防止できる。また、このマットは、その
製造過程での圧縮力いかんによって、その硬さを調整で
きるが、それをある程度硬くすれば、壁の下地材として
も使用できる。つまり、このマットを部屋の周囲に張り
巡らし、その上に仕上げ材を貼るようにすれば、まさに
壁の下地材そのものとなる。このようにして壁の下地材
として使ったときには、土壁と同じように、呼吸機能を
発揮し、夏は湿気を吸い、冬はそれを吐き出すはたらき
をする。したがって、日本の気候条件にあった住環境を
実現できる。また、当然のこととして、結露の発生も防
止できる。しかも、木製スライス片として、檜を用いれ
ば、殺菌効果も期待できるので、結露の防止と相まっ
て、よりいっそう健康的な住環境を実現できる。しか
も、この下地材の上に貼ったりする壁紙等の仕上げ材
に、細かな穴を開けておけば、その部屋の吸音性、吸湿
性なども維持できる。
【0030】このように当該マットには、遮音性あるい
は吸音性も期待できるので、例えば、部屋などを仕切る
パーテーションの中にこのマットを組み込んでおけば、
パーテーションで区画したエリヤの秘密性などを維持で
きる。また、このマットは、敷物としても利用できる。
例えば、ベッド用マットや座布団などである。さらに、
犬や猫などの敷物として、ペット用のマットしても使え
る。いずれにしても、上記のように敷物として使った場
合には、湿気を完全に吸い取るので、じめじめした不健
康さがなくなり、快適な住環境を実現できる。
【0031】一方、このマットは、土木用や園芸用にも
使える。例えば、このマットを、山やのり面などに埋め
込んでおけば、十分な保水性が見込めるので、土砂崩れ
などを防止できる。しかも、それが腐ったとしても、自
然に戻されるので、公害などの問題がいっさいない。園
芸用としては、例えば、このマットに穴をあけ、その穴
に幹などを通すようにして、木の周辺に敷き詰めておけ
ば、このマットの上に雑草などが生えたりしない。した
がって、高速道路の中央分離帯などに、このマットを敷
いておけば、雑草の除去作業などがいらなくなり、それ
だけ経費の節減になる。
【0032】
【発明の効果】第1の発明によれば、例えば、従来のグ
ラスファイバーを用いた断熱材のように、呼吸器障害を
起こさせたり、取扱い難かったりすることがいっさいな
い。また、木製スライス片を主材料にしているので、そ
の木の特性である吸湿性、脱臭性および防カビ性などの
機能を備えたマットが得られる。さらに、木製スライス
片を利用できるということは、間伐材を利用できるとい
うことである。したがって、自然林の保護という現代社
会のテーマを守りながら、マットの主材料を大量に確保
できる。しかも、このマットを、例えば、建材として用
いた場合には、断熱性、遮音性、吸音性、吸湿性あるい
は防カビ性に優れたものとなる。したがって、それを住
宅用建材に用いれば、健康などを含めた優れた住環境を
実現できる。また、このマットの吸湿性を利用して、そ
れを土木に用いれば、土砂崩れなどを防止することがで
きる。さらに、園芸用としては、雑草よけマットとして
も使える。なお、この第1の発明における布材は、織布
であってもよいし不織布であってもよい。また、その材
質は特に問わないが、麻布の方が通気性や吸湿性に優れ
ているし、公害もないという点で有利である。
【0033】第2の発明によれば、木製スライス片が適
度に絡み合うので、マットとしての腰の強さや弾性を維
持できる。しかも、そのスライス片が必要以上に長くな
いので、その量の管理もやりやすくなる。第3の発明に
よれば、主材料の供給量を一定に保てるとともに、その
主材料を万遍なく分配できるので、形状や厚さなどが一
定の均質なマットを、連続して製造することができる。
第4の発明によれば、木製スライス片の形状等を損なわ
ずに、ホッパーに供給される主材料の量を常に一定に保
てる。第5の発明によれば、ホッパーに振動手段を設け
たので、このホッパーを通過する主材料の密度を一定に
保てる。したがって、当然のこととして、主材料の供給
量も一定に保つことができる。第6の発明によれば、ホ
ッパーの下流側に均し手段を複数設けたので、コンベヤ
の布材上に分配された主材料を万遍なく行き亘らせるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マット主体の斜視図である。
【図2】マット製造装置全体の概略図である。
【図3】ホッパー部分の斜視図である。
【図4】第2均し手段の斜視図である。
【図5】第3均し手段の斜視図である。
【符号の説明】
m マット主体 1 主材料 2 第1帯状コンベヤ h ホッパー t 供給量規制手段としての回転体 3 羽根 6 振動手段の構成要素である前板 8 振動手段の構成要素である電動モータ 9 振動手段の構成要素である駆動軸 10 振動手段の構成要素である円板 11 振動手段の構成要素である伝達手段 15 すべり板 16 第2帯状コンベヤ 17 下側布材 19 第1送り出し手段としての巻取りローラー X 第1均し手段 22 ローラー 23 凸部 Y 第2均し手段 Z 第3均し手段 24 上下移動板 25 斜辺 26 上下移動板 27 凸部 28 上側布材 29 第2送り出し手段としての巻取りローラー 30 圧縮ローラー群 31 縫製手段としてのミシン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−254102(JP,A) 特開 昭51−16555(JP,A) 特開 平5−125759(JP,A) 特開 平9−94811(JP,A) 特開 平8−336816(JP,A) 特開 平6−346565(JP,A) 特開 昭48−415919(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/80 B27N 3/00 - 3/10 B32B 1/00 - 35/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織布あるいは不織布からなる2枚の布材
    間に、多数の木製スライス片からなる主材料を介在させ
    るとともに、それら主材料を圧縮しながら互いに縫い合
    わせて1枚のマット主体を構成してなるマット。
  2. 【請求項2】 木製スライス片は、幅を5mm〜30mm、
    長さを30mm〜130mmの長方形にするとともに、その
    厚さを0.1mm〜0.5mmとした請求項1記載のマッ
    ト。
  3. 【請求項3】 木製スライス片からなる主材料を搬送す
    る第1帯状コンベヤと、この第1帯状コンベヤの下流側
    に設けるとともに、第1帯状コンベヤで搬送された主材
    料を受け入れるホッパーと、このホッパーの上流側にあ
    って、第1帯状コンベヤで搬送される主材料の供給量を
    一定に保つための供給量規制手段と、ホッパーの排出口
    の下方に設けた第2帯状コンベヤと、この第2帯状コン
    ベヤの上に敷いてそのコンベヤとともに走行する下側布
    材と、この下側布材を送り出す第1送り出し手段と、上
    記第2帯状コンベヤ上の布材に載せられた主材料を、そ
    の下側布材上に万遍なくいき亘らせるための均し手段
    と、この均し手段の下流側にあって、上記布材に載せら
    れた主材料を覆う上側布材と、この布材を送り出す第2
    送り出し手段と、上記両布材およびそれらに挟まれた主
    材料を圧縮する圧縮ローラーと、この圧縮ローラーから
    導き出されるマット主体を縫製する縫製手段とを備えた
    マットの製造装置。
  4. 【請求項4】 供給量規制手段は、複数枚の羽根を放射
    状に設けた回転体からなり、この回転体は、第1帯状コ
    ンベヤに載せられた主材料を、その搬送方向と反対側に
    払い除く方向に回転する請求項3記載のマットの製造装
    置。
  5. 【請求項5】 ホッパーに振動手段を設けた請求項3ま
    たは4記載のマットの製造装置。
  6. 【請求項6】 ホッパーの排出口の下流側に複数の均し
    手段を設けた請求項3〜5のいずれか1に記載したマッ
    トの製造装置。
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