JP3094836B2 - クラッチレス圧縮機における潤滑方法及び潤滑制御装置 - Google Patents

クラッチレス圧縮機における潤滑方法及び潤滑制御装置

Info

Publication number
JP3094836B2
JP3094836B2 JP07082741A JP8274195A JP3094836B2 JP 3094836 B2 JP3094836 B2 JP 3094836B2 JP 07082741 A JP07082741 A JP 07082741A JP 8274195 A JP8274195 A JP 8274195A JP 3094836 B2 JP3094836 B2 JP 3094836B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant circulation
refrigerant
compressor
pressure
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07082741A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07332250A (ja
Inventor
真広 川口
正法 園部
健 水藤
隆 道行
昌彦 岡田
智彦 横野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP07082741A priority Critical patent/JP3094836B2/ja
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to CA002184488A priority patent/CA2184488C/en
Priority to US08/702,606 priority patent/US5807076A/en
Priority to KR1019960704760A priority patent/KR100203978B1/ko
Priority to PCT/JP1995/002354 priority patent/WO1996031699A1/ja
Priority to DE69520272T priority patent/DE69520272T2/de
Priority to CN95191908A priority patent/CN1083056C/zh
Priority to EP95938028A priority patent/EP0764782B1/en
Publication of JPH07332250A publication Critical patent/JPH07332250A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3094836B2 publication Critical patent/JP3094836B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外部冷媒回路における
実質的な冷媒循環を止める冷媒循環阻止手段を備え、冷
媒循環制御手段の冷媒循環阻止指令信号の出力に応答し
て前記冷媒循環阻止手段を作動するようにしたクラッチ
レス圧縮機における潤滑方法及び潤滑制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】特開平3−37378号公報に開示され
る可変容量型揺動斜板式圧縮機では、外部駆動源と圧縮
機の回転軸との間の動力伝達の連結及び遮断を行なう電
磁クラッチを使用していない。電磁クラッチを無くせ
ば、特に車両搭載形態ではそのON−OFFのショック
による体感フィーリングの悪さの欠点を解消できると共
に、圧縮機全体の重量減、コスト減が可能となる。
【0003】このようなクラッチレス圧縮機では冷房不
要時の吐出容量の多少及び外部冷媒回路上の蒸発器にお
けるフロスト発生が問題になる。冷房不要の場合あるい
はフロスト発生のおそれがある場合には外部冷媒回路上
の冷媒循環を止めればよい。特開平3−37378号公
報のクラッチレス圧縮機では外部冷媒回路から吸入室へ
の冷媒ガス流入を止めることによって外部冷媒回路上の
冷媒循環停止を達成している。外部冷媒回路から吸入室
への冷媒ガス流入は冷媒循環阻止手段となる電磁開閉弁
の励消磁によって制御される。
【0004】外部冷媒回路から圧縮機内の吸入室への冷
媒ガス流入が止められると、吸入室の圧力が低下し、吸
入室の圧力に感応する容量制御弁が全開する。この全開
により吐出室の吐出冷媒ガスがクランク室へ流入し、ク
ランク室の圧力が上昇する。又、吸入室の圧力低下のた
めにシリンダボア内の吸入圧も低下する。そのため、ク
ランク室内の圧力とシリンダボア内の吸入圧との差が大
きくなり、斜板傾角が最小傾角へ移行して吐出容量が最
低となる。吐出容量が最低になれば圧縮機におけるトル
クは最低となり、冷房不要時の動力損失が避けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、クラッチレス
圧縮機はその搭載車両のエンジンに常に連動しており、
エンジンが作動していればクラッチレス圧縮機も回転す
る。そのため、クラッチレス圧縮機はクラッチ付圧縮機
に比べて圧縮機内の潤滑油確保を一層厳しく要求され
る。
【0006】特開平3−37378号公報のクラッチレ
ス圧縮機では、斜板傾角が最小のときには圧縮機内の冷
媒ガスがシリンダ室(シリンダボア)、吐出室、クラン
ク室、吸入室という経路を循環し、この循環冷媒ガスと
共に流動する潤滑油が圧縮機内を潤滑する。この潤滑を
確保するためにクランク室から吸入室に到る流通孔の通
過断面積が特定の範囲に設定されている。しかし、外部
冷媒回路から圧縮機内への潤滑油流入がない状態では圧
縮機内に潤滑油が必要量確保されている保障がなく、圧
縮機内の必要な潤滑を達成する確実性がない。
【0007】本発明は、クラッチレス圧縮機内部の確実
な潤滑を確保することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
外部冷媒回路における実質的な冷媒循環を止める冷媒循
環阻止手段を備え、冷媒循環制御手段の冷媒循環阻止指
令信号の出力に応答して前記冷媒循環阻止手段を作動す
るようにしたクラッチレス圧縮機を対象とし、請求項1
に記載の発明では、クラッチレス圧縮機に駆動力を供給
する駆動源の起動時から設定された期間にわたって前記
冷媒循環制御手段からの冷媒循環阻止指令信号の出力を
停止するようにした。
【0009】請求項2に記載の発明では、クラッチレス
圧縮機に駆動力を供給する駆動源の作動状態では前記冷
媒循環制御手段からの冷媒循環阻止指令信号の出力を周
期的に停止するようにした。
【0010】請求項3に記載の発明では、クラッチレス
圧縮機に駆動力を供給する駆動源の起動時から設定され
た期間にわたって前記冷媒循環制御手段からの冷媒循環
阻止指令信号の出力を停止し、前記駆動源の作動状態で
は前記冷媒循環制御手段からの冷媒循環阻止指令信号の
出力を周期的に停止するようにした。
【0011】請求項4に記載の発明では、前記冷媒循環
阻止指令信号の出力の周期的な停止の起点を前記駆動源
の起動時とした。請求項9に記載の発明では、前記冷媒
循環阻止手段の電気的駆動回路に正温度係数サーミスタ
を電気接続し、クラッチレス圧縮機に駆動力を供給する
駆動源の駆動電源に対して前記電気的駆動回路及び正温
度係数サーミスタを直列接続し、正温度係数サーミスタ
を電気抵抗体に熱結合して前記冷媒循環制御手段を構成
した。
【0012】請求項10に記載の発明では、前記電気的
駆動回路を電気抵抗体とした。請求項11に記載の発明
では、前記冷媒循環阻止手段の電気的駆動回路に対して
感温スイッチを電気接続し、クラッチレス圧縮機に駆動
力を供給する駆動源の駆動電源に対して前記電気的駆動
回路及び感温スイッチを直列接続すると共に、前記感温
スイッチに対して前記電気的駆動回路及び抵抗体を並列
接続して前記冷媒循環制御手段を構成した。
【0013】請求項12に記載の発明では、シリンダボ
ア内に片頭ピストンを往復直線運動可能に収容するハウ
ジング内の回転軸に回転支持体を止着し、この回転支持
体に斜板を傾動可能に支持し、クランク室内の圧力と吸
入圧との片頭ピストンを介した差に応じて斜板の傾角を
制御し、吐出圧領域の圧力をクランク室に供給すると共
に、クランク室の圧力を吸入圧領域に放出してクランク
室内の調圧を行なうクラッチレス圧縮機を対象とし、零
ではない吐出容量をもたらすように斜板の最小傾角を規
定する最小傾角規定手段と、最小容量状態では外部冷媒
回路における冷媒循環を止める冷媒循環阻止手段と、冷
媒循環阻止指令信号を出力する冷媒循環制御手段と、前
記クランク室と吐出圧領域とを接続する圧力供給通路
と、前記圧力供給通路上に介在され、前記冷媒循環制御
手段の冷媒循環阻止指令信号の出力に応答して前記圧力
供給通路を開く斜板傾角強制減少手段とを備えたクラッ
チレス圧縮機を構成した。
【0014】
【作用】請求項1に記載の発明では、冷媒循環制御手段
はクラッチレス圧縮機の駆動源の起動時から設定された
期間にわたって冷媒循環阻止指令信号の出力を行わな
い。この信号出力停止により冷媒循環阻止手段が設定さ
れた期間にわたって冷媒循環を許容し、外部冷媒回路か
ら圧縮機内へ冷媒ガスが流入する。従って、この冷媒ガ
スと共に流動する潤滑油が外部冷媒回路から圧縮機内へ
流入する。
【0015】請求項2に記載の発明では、冷媒循環制御
手段はクラッチレス圧縮機の駆動源の作動状態では冷媒
循環阻止指令信号の出力を周期的に間欠停止する。この
周期的な間欠停止により冷媒循環阻止手段が間欠的に冷
媒循環を許容し、外部冷媒回路から圧縮機内へ冷媒ガス
が間欠的に流入する。従って、この冷媒ガスと共に流動
する潤滑油が外部冷媒回路から圧縮機内へ間欠的に流入
する。
【0016】請求項3に記載の発明では、冷媒循環制御
手段はクラッチレス圧縮機の駆動源の起動時から設定さ
れた期間にわたって冷媒循環阻止指令信号の出力を停止
し、前記駆動源の作動状態では冷媒循環阻止指令信号の
出力を周期的に間欠停止する。
【0017】請求項4に記載の発明では、冷媒循環阻止
指令信号の出力の周期的な間欠停止が前記駆動源の起動
時から開始される。前記期間及び周期は時間又は回転数
であり、冷媒循環制御手段は、時間計測、又は前記駆動
源あるいは圧縮機の回転数の計測情報に基づいて冷媒循
環阻止指令信号の出力及びその停止を行なう。
【0018】請求項9に記載の発明では、駆動電源が駆
動源に供給されると、冷媒循環阻止手段の電気的駆動回
路に電力が供給され、冷媒循環が許容される。正温度係
数サーミスタは電力供給による電気抵抗体の温度上昇に
感応して電気抵抗を増し、ある温度を越えると電気抵抗
が急激に増大する。そのため、駆動力の起動時から特定
の時間後に電気的駆動回路への電力供給が停止し、冷媒
循環が停止する。前記特定の時間は電気抵抗体の温度上
昇特性と正温度係数サーミスタの電気抵抗特性とによっ
て決定される。
【0019】請求項10に記載の発明では、前記電気的
駆動回路が電気抵抗体となり、電気的駆動回路に熱結合
された正温度係数サーミスタが電気的駆動回路の温度上
昇に感応する。
【0020】請求項11に記載の発明では、駆動電源が
駆動源に供給されると、冷媒循環阻止手段の電気的駆動
回路に電力が供給され、冷媒循環が許容される。電気抵
抗体が電力供給によってある温度を越えると感温スイッ
チがOFFし、電気抵抗体がある温度以下になると感温
スイッチがONする。即ち、感温スイッチがON−OF
Fを繰り返し、電気的駆動回路への電力供給が周期的に
繰り返される。従って、冷媒循環が間欠的に繰り返され
る。
【0021】請求項12に記載の発明では、斜板傾角強
制減少手段が冷媒循環制御手段の冷媒循環阻止指令信号
の出力に応答して圧力供給通路を開く。斜板傾角強制減
少手段は例えば電磁開閉弁である。圧力供給通路が開く
と、クランク室の圧力が上昇し、斜板が最小傾角に移行
する。斜板が最小傾角に移行すると冷媒循環が停止す
る。冷媒循環制御手段は圧縮機の駆動源の起動時からあ
る期間又は駆動源の作動中に周期的に冷媒循環阻止指令
信号の出力を停止する。斜板傾角強制減少手段は冷媒循
環阻止指令信号の出力停止によって圧力供給通路を閉
じ、斜板が最小傾角から最大傾角側へ移行する。この移
行により冷媒循環が行われ、冷媒ガスと共に流動する潤
滑油が圧縮機内に流入する。
【0022】
【実施例】以下、本発明を具体化した第1実施例を図1
〜図8に基づいて説明する。図1に示すように圧縮機全
体のハウジングの一部となるシリンダブロック1の前端
にはフロントハウジング2が接合されている。シリンダ
ブロック1の後端にはリヤハウジング3がバルブプレー
ト4、弁形成プレート5A,5B及びリテーナ形成プレ
ート6を介して接合固定されている。ハウジングの一部
となってクランク室2aを形成するフロントハウジング
2とシリンダブロック1との間には回転軸9が回転可能
に架設支持されている。回転軸9の前端はクランク室2
aから外部へ突出しており、この突出端部には被動プー
リ10が止着されている。被動プーリ10はベルト11
を介して車両エンジンに作動連結されている。被動プー
リ10はアンギュラベアリング7を介してフロントハウ
ジング2に支持されている。
【0023】回転軸9の前端部とフロントハウジング2
との間にはリップシール12が介在されている。リップ
シール12はクランク室2a内の圧力洩れを防止する。
回転軸9には回転支持体8が止着されていると共に、斜
板15が回転軸9の軸線方向へスライド可能かつ傾動可
能に支持されている。図2に示すように斜板15には連
結片16,17が止着されている。連結片16,17に
は一対のガイドピン18,19が止着されている。ガイ
ドピン18,19の先端部にはガイド球18a,19a
が形成されている。回転支持体8には支持アーム8aが
突設されており、支持アーム8aには一対のガイド孔8
b,8cが形成されている。ガイド球18a,19aは
ガイド孔8b,8cにスライド可能に嵌入されている。
支持アーム8aと一対のガイドピン18,19との連係
により斜板15が回転軸9の軸線方向へ傾動可能かつ回
転軸9と一体的に回転可能である。斜板15の傾動は、
支持アーム8aとガイドピン18,19とのスライドガ
イド関係、回転軸9のスライド支持作用により案内され
る。
【0024】図1、図4及び図5に示すようにシリンダ
ブロック1の中心部には収容孔13が回転軸9の軸線方
向に貫設されており、収容孔13内には筒状の遮断体2
1がスライド可能に収容されている。遮断体21と収容
孔13の内面との間には吸入通路開放ばね24が介在さ
れている。吸入通路開放ばね24は遮断体21を斜板1
5側へ付勢している。
【0025】遮断体21の筒内には回転軸9の後端部が
挿入されている。回転軸9の後端部と遮断体21の内周
面との間には深溝玉軸受け部材25が介在されている。
回転軸9の後端部は深溝玉軸受け部材25及び遮断体2
1を介して収容孔13の内周面で支持される。深溝玉軸
受け部材25の外輪25aは遮断体21の内周面に止着
されており、内輪25bは回転軸9の周面をスライド可
能である。図5に示すように回転軸9の後端部の周面に
は段差部9aが形成されており、内輪25bが段差部9
aにより斜板15側への移動を規制される。即ち、深溝
玉軸受け部材25は段差部9aにより斜板15側への移
動を阻止される。従って、深溝玉軸受け部材25が段差
部9aに当接することによって遮断体21が斜板15側
への移動を阻止される。
【0026】リヤハウジング3の中心部には吸入通路2
6が形成されている。吸入通路26は収容孔13に連通
しており、収容孔13側の吸入通路26の開口の周囲に
は位置決め面27が形成されている。遮断体21の先端
は位置決め面27に当接可能である。遮断体21の先端
が位置決め面27に当接することにより遮断体21が斜
板15から離間する方向への移動を規制されると共に、
吸入通路26と収容孔13との連通が遮断される。
【0027】斜板15と深溝玉軸受け部材25との間に
は伝達筒28が回転軸9上をスライド可能に介在されて
いる。伝達筒28の一端は斜板15に当接可能であり、
伝達筒28の他端は深溝玉軸受け部材25の外輪25a
に当接することなく内輪25bにのみ当接可能である。
【0028】斜板15が遮断体21側へ移動するに伴
い、斜板15が伝達筒28に当接し、伝達筒28を深溝
玉軸受け部材25の内輪25bに押接する。深溝玉軸受
け部材25は回転軸9のラジアル方向のみならずスラス
ト方向の荷重も受け止める。そのため、遮断体21は伝
達筒28の押接作用により吸入通路開放ばね24のばね
力に抗して位置決め面27側へ付勢され、遮断体21の
先端が位置決め面27に当接する。従って、斜板15の
最小傾角は遮断体21の先端と位置決め面27との当接
によって規制される。即ち、遮断体21、深溝玉軸受け
部材25、位置決め面27及び伝達筒28が最小傾角規
定手段を構成する。
【0029】斜板15の最小傾角は0°よりも僅かに大
きい。この最小傾角状態は遮断体21が吸入通路26と
収容孔13との連通を遮断する閉位置に配置されたとき
にもたらされ、遮断体21は前記閉位置とこの位置から
離間した開位置とへ斜板15に連動して切り換え配置さ
れる。
【0030】斜板15の最大傾角は回転支持体8の傾角
規制突部8dと斜板15との当接によって規制される。
クランク室2aに接続するようにシリンダブロック1に
貫設されたシリンダボア1a内には片頭ピストン22が
収容されている。片頭ピストン22の首部には一対のシ
ュー23が嵌入されている。斜板15の回転運動はシュ
ー23を介して片頭ピストン22の前後往復揺動に変換
され、片頭ピストン22がシリンダボア1a内を前後動
する。
【0031】図1及び図3に示すようにリヤハウジング
3内には吸入室3a及び吐出室3bが区画形成されてい
る。バルブプレート4上には吸入ポート4a及び吐出ポ
ート4bが形成されている。弁形成プレート5A上には
吸入弁5aが形成されており、弁形成プレート5B上に
は吐出弁5bが形成されている。吸入室3a内の冷媒ガ
スは片頭ピストン22の復動動作により吸入ポート4a
から吸入弁5aを押し退けてシリンダボア1a内へ流入
する。シリンダボア1a内へ流入した冷媒ガスは片頭ピ
ストン22の往動動作により吐出ポート4bから吐出弁
5bを押し退けて吐出室3bへ吐出される。吐出弁5b
はリテーナ形成プレート6上のリテーナ6aに当接して
開度規制される。
【0032】回転支持体8とフロントハウジング2との
間にはスラストベアリング29が介在されている。スラ
ストベアリング29はシリンダボア1aから片頭ピスト
ン22、シュー23、斜板15、連結片16,17及び
ガイドピン18,19を介して回転支持体8に作用する
圧縮反力を受け止める。
【0033】吸入室3aは通口4cを介して収容孔13
に連通している。遮断体21が前記閉位置に配置される
と、通口4cは吸入通路26から遮断される。吸入通路
26は圧縮機内へ冷媒ガスを導入する入口であり、遮断
体21が吸入通路26から吸入室3aに到る通路上で遮
断する位置は吸入通路26の下流側である。
【0034】回転軸9内には通路30が形成されてい
る。通路30はクランク室2aと遮断体21の筒内とを
連通している。図1、図4及び図5に示すように遮断体
21の先端には放圧通口21aが貫設されている。放圧
通口21aは収容孔13と遮断体21の筒内とを連通す
る。
【0035】図1及び図4に示すように吐出室3bとク
ランク室2aとは圧力供給通路31で接続されている。
圧力供給通路31上には電磁開閉弁32が介在されてい
る。電磁開閉弁32のソレノイド33の励磁により弁体
34が弁孔32aを閉鎖する。ソレノイド33が消磁す
れば弁体34が弁孔32aを開放する。即ち、電磁開閉
弁32は吐出室3bとクランク室2aとを接続する圧力
供給通路31を開閉する。
【0036】吸入室3aへ冷媒ガスを導入する吸入通路
26と、吐出室3bから冷媒ガスを排出する排出口1b
とは外部冷媒回路35で接続されている。外部冷媒回路
35上には凝縮器36、膨張弁37及び蒸発器38が介
在されている。膨張弁37は蒸発器38の出口側のガス
圧の変動に応じて冷媒流量を制御する。蒸発器38の近
傍には温度センサ39が設置されている。温度センサ3
9は蒸発器38における温度を検出し、この検出温度情
報が制御コンピュータC0 に送られる。
【0037】電磁開閉弁32のソレノイド33は増幅回
路43を介して制御コンピュータC 0 の励消磁制御を受
ける。制御コンピュータC0 は温度センサ39から得ら
れる検出温度情報に基づいて増幅回路43を介してソレ
ノイド33を励消磁制御する。制御コンピュータC0
空調装置作動スイッチ40のON状態のもとに検出温度
が設定温度以下になるとソレノイド33の消磁を指令す
る。この設定温度以下の温度は蒸発器38においてフロ
ストが発生しそうな状況を反映する。
【0038】制御コンピュータC0 には空調装置作動ス
イッチ40、エンジン回転数を検出する回転数検出器4
1が接続されている。制御コンピュータC0 は空調装置
作動スイッチ40のON状態のもとに回転数検出器41
からの特定の回転数変動検出情報によってソレノイド3
3を消磁する。又、制御コンピュータC0 は空調装置作
動スイッチ40のOFFによってソレノイド33を消磁
する。
【0039】圧縮機に駆動力を供給する駆動源である車
両エンジンの駆動電源14には冷媒循環制御回路42が
接続されており、冷媒循環制御回路42には増幅回路4
3が接続されている。図7は冷媒循環制御回路42の回
路構成の一例を示す。R1 ,R2 ,R3 は抵抗、K1
2 はコンデンサ、Trはスイッチング用トランジス
タ、IC1 は集積回路、Fはスレッショールド端子、T
はトリガ端子、Vは電源端子、Qは出力端子を表す。駆
動電源14がONすると図8に曲線E1 で示すトリガ信
号がトリガ端子Tに入力し、集積回路IC1 は出力端子
QからトランジスタTrにON信号を出力する。トラン
ジスタTrがONすると増幅回路43が電磁開閉弁32
に電力を供給し、電磁開閉弁32が励磁される。スレッ
ショールド端子Fには図8に曲線E2 で示す信号が入力
する。信号E2 が図8に直線Dで示すしきい値に達する
と集積回路IC1 は出力を停止し、トランジスタTrが
OFFする。信号E2 が直線Dで示すしきい値に達する
までの時間t1 は抵抗R1 とコンデンサK1 との積値に
比例する。トランジスタTrがOFFすると増幅回路4
3から電磁開閉弁32への電力供給が停止し、電磁開閉
弁32が消磁する。
【0040】電磁開閉弁32は斜板傾角強制減少手段と
なると共に、遮断体21と共に冷媒循環阻止手段を構成
する。電磁開閉弁32のソレノイド33は冷媒循環阻止
手段の電気的駆動回路となる。冷媒循環制御回路42の
トランジスタTrのOFF状態は冷媒循環阻止指令信号
の出力状態となり、冷媒循環制御回路42のトランジス
タTrのON状態は冷媒循環阻止指令信号の出力停止状
態となる。
【0041】図1及び図5の状態ではソレノイド33は
励磁状態にあり、圧力供給通路31は閉じられている。
従って、吐出室3bからクランク室2aへの高圧冷媒ガ
スの供給は行われない。この状態ではクランク室2a内
の冷媒ガスが通路30を介して吸入室3aに流出するば
かりであり、クランク室2a内の圧力は吸入室3a内の
低圧力、即ち吸入圧に近づいていく。そのため、斜板1
5の傾角は最大傾角に保持され、吐出容量は最大とな
る。
【0042】冷房負荷が小さくなった状態で斜板15が
最大傾角を維持して吐出作用が行われると、蒸発器38
における温度がフロスト発生をもたらす温度に近づくよ
うに低下してゆく。温度センサ39は蒸発器38におけ
る検出温度情報を制御コンピュータC0 に送っており、
検出温度が設定温度以下になると制御コンピュータC 0
はソレノイド33の消磁を指令する。ソレノイド33が
消磁されると圧力供給通路31が開かれ、吐出室3bと
クランク室2aとが連通する。従って、吐出室3b内の
高圧冷媒ガスが圧力供給通路31を介してクランク室2
aへ供給され、クランク室2a内の圧力が高くなる。ク
ランク室2a内の圧力上昇により斜板15の傾角が最小
傾角側へ迅速に移行する。
【0043】伝達筒28が深溝玉軸受け部材25の内輪
25bに押接された状態で斜板15が最小傾角に近づく
と、遮断体21の先端が位置決め面27へ接近してゆ
く。この接近動作により吸入通路26から吸入室3aに
到る間の冷媒ガス通過断面積が徐々に絞られてゆく。こ
の絞り作用が吸入通路26から吸入室3aへの冷媒ガス
流入量を徐々に減らしてゆく。そのため、吸入室3aか
らシリンダボア1a内へ吸入される冷媒ガス量も徐々に
減少してゆき、吐出容量が徐々に減少してゆく。その結
果、吐出圧が徐々に低下してゆき、圧縮機におけるトル
クが短時間で大きく変動することはない。
【0044】図4及び図6に示すように遮断体21の先
端が位置決め面27に当接すると、斜板傾角は最小とな
る。斜板最小傾角は0°ではないため、斜板傾角が最小
の状態においてもシリンダボア1aから吐出室3bへの
吐出は行われている。シリンダボア1aから吐出室3b
へ吐出された冷媒ガスは圧力供給通路31を通ってクラ
ンク室2aへ流入する。クランク室2a内の冷媒ガスは
通路30及び放圧通口21aという放圧通路を通って吸
入室3aへ流入し、吸入室3a内の冷媒ガスはシリンダ
ボア1a内へ吸入されて吐出室3bへ吐出される。即
ち、斜板傾角が最小状態では、吐出室3b、圧力供給通
路31、クランク室2a、通路30、放圧通口21a、
吸入室3a、シリンダボア1aを経由する循環通路が圧
縮機内にできており、冷媒ガスと共に流動する潤滑油が
圧縮機内を潤滑する。又、吐出室3b、クランク室2a
及び吸入室3aの間では圧力差が生じている。
【0045】図6の状態から冷房負荷が増大した場合、
この冷房負荷の増大が蒸発器38における温度上昇とし
て表れ、蒸発器38における検出温度が前記設定温度を
越える。制御コンピュータC0 はこの検出温度変移に基
づいてソレノイド33の励磁を指令する。ソレノイド3
3の励磁により圧力供給通路31が閉じ、クランク室2
aの圧力が通路30及び放圧通口21aを介した放圧に
基づいて減圧してゆく。この減圧により斜板15の傾角
が最小傾角から最大傾角へ移行する。
【0046】斜板15の傾角増大によって遮断体21が
吸入通路開放ばね24のばね力によって斜板15の傾動
に追随し、遮断体21の先端が位置決め面27から離間
する。この離間動作により吸入通路26から吸入室3a
に到る間の冷媒ガス通過断面積が徐々に拡大してゆく。
この徐々に行われる通過断面積拡大が吸入通路26から
吸入室3aへの冷媒ガス流入量を徐々に増やしてゆく。
そのため、吸入室3aからシリンダボア1a内へ吸入さ
れる冷媒ガス量も徐々に増大してゆき、吐出容量が徐々
に増大してゆく。その結果、吐出圧が徐々に増大してゆ
き、圧縮機におけるトルクが短時間で大きく変動するこ
とはない。
【0047】車両エンジンが停止すれば圧縮機の運転も
停止し、ソレノイド33が消磁され、斜板傾角が最小傾
角へ移行する。従って、圧縮機停止状態では斜板傾角が
最小傾角に保持される。
【0048】駆動電源14をONして車両エンジンを起
動すると、冷媒循環制御回路42は車両エンジンの起動
時から時間t1 の間は冷媒循環阻止指令信号の出力を停
止する。即ち、電磁開閉弁32は車両エンジンの起動時
から時間t1 の間は励磁しており、圧力供給通路31が
車両エンジンの起動時から時間t1 の間は閉じている。
従って、吐出室3bの冷媒ガスが圧力供給通路31を経
由してクランク室2aへ供給されることはなく、斜板1
5が最小傾角状態から最大傾角状態へ移行する。この傾
角増大により外部冷媒回路35から圧縮機内へ冷媒ガス
が流入し、冷媒ガスと共に流動する潤滑油が圧縮機内に
流入する。圧縮機内へ流入した潤滑油の一部はシリンダ
ボア1a内へ吸入され、シリンダボア1aと片頭ピスト
ン22周面との間からクランク室2aへ洩れ出るブロー
バイガスと共にクランク室2a内へ流入する。
【0049】空調装置作動スイッチ40がOFF状態で
あれば制御コンピュータC0 は電磁開閉弁32の励磁を
指令しない。車両エンジンの起動以後に電磁開閉弁32
が消磁状態のままであれば外部冷媒回路35における冷
媒循環が阻止されたままとなり、圧縮機内への潤滑油の
流入が阻止される。車両エンジンが停止したときに圧縮
機内に潤滑油が十分に確保されるとは限らず、圧縮機内
で潤滑油が不足のまま車両エンジンが起動し、かつ空調
装置作動スイッチ40がOFF状態のままであれば圧縮
機内の潤滑が不足する。潤滑不足になれば圧縮機内の摺
接部位の焼き付きといった事態が生じる。
【0050】本実施例では車両エンジン起動時から設定
された時間t1 にわたって冷媒循環制御回路42からの
冷媒循環阻止指令信号の出力を停止するようにしたの
で、外部冷媒回路35から圧縮機内へ潤滑油が補給され
る。車両エンジン起動毎に外部冷媒回路35から圧縮機
内へ潤滑油を補給することにより、空調装置作動スイッ
チ40のOFF状態のまま車両エンジンを作動するとき
の潤滑油不足が解消される。そして、前記設定時間t1
は蒸発器38におけるフロスト発生の回避も考慮して決
められる。
【0051】次に、第2実施例を図9〜図11に基づい
て説明するが、クラッチレス圧縮機は第1実施例と同じ
であるので、その詳細説明は省略する。図9に示すよう
に回転数検出器41には冷媒循環制御回路42Aが接続
されている。冷媒循環制御回路42Aは回転数検出器4
1からの回転数情報に基づいて電磁開閉弁32の励消
磁、即ち外部冷媒回路35における冷媒循環の阻止及び
許容を制御する。
【0052】図10は回転数情報に基づく冷媒循環制御
の回路構成の一例である。44は分周回路、45はフリ
ップ−フリップ回路、R3 ,R4 は抵抗、K3 はコンデ
ンサである。Rはリセット端子、Sはセット端子であ
る。抵抗R4 とコンデンサK3とは微分回路を構成し、
コンデンサK3 は駆動電源14に接続されている。回転
数検出器41は図11に示すパルス信号Pを分周回路4
4に出力し、分周回路44はパルス信号Pの入力に応じ
て図11に示す方形波信号E3 を出力する。前記微分回
路は駆動電源14のONに伴って微分信号d1 を出力す
る。フリップ−フロップ回路45は微分信号d1 の入力
に応答して図11に曲線E4 で示すON信号をトランジ
スタTrに出力し、トランジスタTrがONする。微分
信号は駆動電源14のON直後の出力不安定性によるO
N信号E4 の出力不安定性を回避するために採用してい
る。
【0053】トランジスタTrのONにより増幅回路4
3が電磁開閉弁32に電力を供給し、外部冷媒回路35
における冷媒循環が行われる。フリップ−フロップ回路
45は方形波信号E3 の1回目の立ち上がりによってO
N信号E4 の出力を停止し、トランジスタTrがOFF
する。トランジスタTrのOFFにより増幅回路43が
電磁開閉弁32への電力供給を停止する。即ち、冷媒循
環制御回路42AのトランジスタTrのOFF状態は冷
媒循環阻止指令信号の出力状態となり、冷媒循環制御回
路42AのトランジスタTrのON状態は冷媒循環阻止
指令信号の出力停止状態となる。
【0054】この実施例では車両エンジンの起動後のエ
ンジン回転数が設定された値N1 に達するまでの間は冷
媒循環が行われ、このエンジン回転数N1 は分周回路4
4の分周割合によって決定される。この実施例において
も車両エンジン起動時から設定されたエンジン回転数N
1 になるまで冷媒循環制御回路42Aからの冷媒循環阻
止指令信号の出力を停止するようにしたので、外部冷媒
回路35から圧縮機内へ潤滑油が補給される。車両エン
ジン起動毎に外部冷媒回路35から圧縮機内へ潤滑油を
補給することにより、空調装置作動スイッチ40のOF
F状態のまま車両エンジンを作動するときの潤滑油不足
が解消される。
【0055】次に、第3実施例を図12及び図13に基
づいて説明する。この実施例では第1実施例の冷媒循環
制御回路42の代わりに図12に示す冷媒循環制御回路
42Bが用いられる。その他の構成は第1実施例と同じ
である。
【0056】冷媒循環制御回路42Bは時間設定による
冷媒循環制御の回路構成の一例である。R5 ,R6 は抵
抗、IC2 は集積回路、Hはディスチャージ端子であ
る。駆動電源14がON状態では図13に曲線E4 で示
す信号がトリガ端子T及びスレッショールド端子Fに入
力する。信号E4 が直線Dで示すしきい値に達すると、
集積回路IC2 は出力端子QからトランジスタTrにO
N信号を出力する。トランジスタTrがONすると増幅
回路43が電磁開閉弁32に電力を供給し、電磁開閉弁
32が励磁される。ON時間t2 は抵抗R6 とコンデン
サK1 との積値に比例する。その後、ディスチャージ端
子Hからディスチャージが行われ、集積回路IC2 は出
力を停止し、トランジスタTrがOFFする。OFF時
間t3 は抵抗R5 ,R6 の和とコンデンサK1 との積値
に比例する。トランジスタTrがOFFすると増幅回路
43から電磁開閉弁32への電力供給が停止し、電磁開
閉弁32が消磁する。
【0057】設定時間t3 の間のトランジスタTrのO
FF状態は冷媒循環阻止指令信号の出力状態であり、設
定時間t2 の間のトランジスタTrのON状態は冷媒循
環阻止指令信号の出力停止状態である。
【0058】この実施例では車両エンジンが作動してい
るときには、冷媒循環制御回路42Bからの冷媒循環阻
止指令信号の出力停止が設定時間t2 続いた後に設定時
間t 3 の間は出力するという周期的な間欠制御が行われ
る。即ち、車両エンジンが作動しているときには、外部
冷媒回路35から圧縮機内へ潤滑油の補給が周期的に行
われる。そのため、空調装置作動スイッチ40のOFF
状態のまま車両エンジンが作動しているときの潤滑油不
足が解消される。そして、前記設定時間t2 ,t3 は蒸
発器38におけるフロスト発生の回避も考慮して決めら
れる。
【0059】次に、第4実施例を図14及び図15に基
づいて説明する。この実施例では第2実施例の冷媒循環
制御回路42Aの代わりに図14に示す冷媒循環制御回
路42Cが用いられる。その他の構成は第2実施例と同
じである。
【0060】図14は回転数情報に基づく冷媒循環制御
の回路構成の一例である。45は第2実施例と同じフリ
ップ−フロップ回路、46は分周回路、R7 は抵抗、K
5 はコンデンサである。抵抗R7 とコンデンサK5 とは
微分回路を構成する。回転数検出器41は図15に示す
パルス信号Pを分周回路46に出力し、分周回路46は
パルス信号Pの入力に応じて図15に示す方形波信号E
5 ,E6 を出力する。前記微分回路は方形波信号E6
立ち上がり毎に微分信号d2 をセット端子Sに出力す
る。フリップ−フロップ回路45は微分信号d2 の入力
に応答して図15に曲線E7 で示すON信号をトランジ
スタTrに出力し、トランジスタTrがONする。トラ
ンジスタTrのONにより増幅回路43が電磁開閉弁3
2に電力を供給し、外部冷媒回路35における冷媒循環
が行われる。フリップ−フロップ回路45は微分信号d
2 出力後の方形波信号E5 の1回目の立ち上がりによっ
てON信号E7 の出力を停止し、トランジスタTrがO
FFする。トランジスタTrのOFFにより増幅回路4
3が電磁開閉弁32Bへの電力供給を停止する。即ち、
冷媒循環阻止指令信号の出力停止状態となる冷媒循環制
御回路42CのトランジスタTrのON状態は周期的に
行われる。
【0061】ON信号E7 の出力の間のエンジン回転数
3 及びON信号E7 の出力停止の間のエンジン回転数
2 は分周回路46における2つの分周割合によって決
められる。この実施例では車両エンジンが作動している
ときには、冷媒循環制御回路42Cからの冷媒循環阻止
指令信号の出力が設定回転数N2 続いた後に設定回転数
3 の間は停止するという周期的な間欠制御が行われ
る。即ち、車両エンジンが作動しているときには、外部
冷媒回路35から圧縮機内へ潤滑油の補給が周期的に行
われる。そのため、空調装置作動スイッチ40のOFF
状態のまま車両エンジンが作動しているときの潤滑油不
足が解消される。そして、前記設定回転数N2,N3
蒸発器38におけるフロスト発生の回避も考慮して決め
られる。
【0062】次に、第5実施例を図16に基づいて説明
する。この実施例では第1実施例の冷媒循環制御回路4
2と第3実施例の冷媒循環制御回路42Bとを組み合わ
せた冷媒循環制御回路42Dが用いられている。冷媒循
環制御回路42Dは冷媒循環制御回路42の制御機能と
冷媒循環制御回路42Bの制御機能とを合わせ持ってい
る。即ち、車両エンジンの起動時から設定時間t1 の間
は冷媒循環阻止指令信号の出力を停止する第1の冷媒循
環制御と、車両エンジンが作動している状態では設定時
間t2 だけ冷媒循環阻止指令信号の出力を停止した後に
設定時間t3 だけ冷媒循環阻止指令信号を出力するとい
う周期的な第2の冷媒循環制御とが共に遂行される。
【0063】第1の冷媒循環制御のみでは空調装置作動
スイッチ40のOFF状態のまま車両エンジンを長時間
作動したときの潤滑不足が懸念される。この懸念を解消
するには車両エンジン起動後の冷媒循環期間を長くすれ
ばよいが、そうすると蒸発器38におけるフロスト発生
のおそれが出てくる。又、第2の冷媒循環制御のみでは
車両エンジン起動直後の潤滑不足が懸念される。本実施
例のように第1及び第2の循環冷媒制御を組み合わせれ
ば前記のような問題は解消する。
【0064】次に、第6実施例を図17に基づいて説明
する。この実施例では第2実施例の冷媒循環制御回路4
2Aと第4実施例の冷媒循環制御回路42Cとを組み合
わせた冷媒循環制御回路42Eが用いられている。冷媒
循環制御回路42Eは冷媒循環制御回路42Aの制御機
能と冷媒循環制御回路42Cの制御機能とを合わせ持っ
ている。即ち、車両エンジンの起動時から設定回転数N
1 の間は冷媒循環阻止指令信号の出力を停止する第1の
冷媒循環制御と、車両エンジンが作動している状態では
設定回転数N3 だけ冷媒循環阻止指令信号の出力を停止
した後に設定回転数N2 だけ冷媒循環阻止指令信号を出
力するという周期的な第2の冷媒循環制御とが共に遂行
される。従って、この実施例においても第5実施例と同
様の潤滑確保が確実に行われる。
【0065】図18の実施例では制御コンピュータC1
が駆動電源14のONに伴って冷媒循環をプログラム制
御する。図19、図20、図21又は図22に示す各フ
ローチャートは冷媒循環制御プログラムの例である。図
19の制御プログラムは第1実施例の冷媒循環制御に相
当し、図20の制御プログラムは第2実施例の冷媒循環
制御に相当する。図21の制御プログラムは第3実施例
の冷媒循環制御に相当し、図22の制御プログラムは第
4実施例の冷媒循環制御に相当する。図19及び図21
の実施例では制御コンピュータC1 が時間計測機能を持
ち、この時間計測に基づいて冷媒循環指令信号及び冷媒
循環阻止指令信号の出力を制御する。図20及び図22
の実施例では制御コンピュータC1 が回転数検出器41
からの回転数情報に基づいて冷媒循環指令信号及び冷媒
循環阻止指令信号の出力を制御する。ここで言う冷媒循
環指令信号の出力は冷媒循環阻止指令信号の出力停止の
ことと同じである。
【0066】勿論、前記制御プログラム以外にも第5実
施例及び第6実施例に相当する制御プログラムの構築も
できる。このようなプログラム制御では前記時間t1
2,t3 あるいは回転数N1 ,N2 ,N3 の選択ある
いは変更が容易である。
【0067】又、本発明は図23(a),(b)に示す
実施例も可能である。図23(a)に示すように正温度
係数サーミスタ47が電磁開閉弁32のソレノイド33
に熱結合されている。図23(b)は駆動電源14、正
温度係数サーミスタ47及びソレノイド33の間の電気
接続関係を示す略体回路図であり、ソレノイド33及び
正温度係数サーミスタ47が駆動電源14に対して直列
接続されている。駆動電源14がONするとソレノイド
33が励磁し、冷媒循環が行われる。ソレノイド33は
時間経過に伴って温度上昇し、ソレノイド33に熱結合
された正温度係数サーミスタ47の温度も上昇する。正
温度係数サーミスタ47の温度がある値を越えると抵抗
が急激増大する。この急激な抵抗増大によりソレノイド
33への供給電流が不足し、電磁開閉弁32は開状態に
なる。即ち、車両エンジンの起動時からある時間後に冷
媒循環が停止する。従って、この実施例では第1実施例
あるいは第2実施例と同様に潤滑確保が達成される。
【0068】図24の実施例では、感温スイッチ48、
電気抵抗体49及び熱伝導体50を断熱材51で包んで
構成した点滅スイッチ体52が駆動電源14とソレノイ
ド33との間に介在されている。感温スイッチ48は熱
伝導体50を介して電気抵抗体49に熱結合されてお
り、熱伝導体50としては例えばアルミニウム、銅等の
熱伝導率の高い金属が用いられる。断熱材51としては
例えば断熱性に優れた樹脂が用いられる。樹脂で包む構
成は点滅スイッチ体52の動作安定性、耐久性等におい
て有利である。
【0069】図25の実施例では、熱伝導の高いセラミ
ック製の筒53内に感温スイッチ48を収容すると共
に、筒53の外周面に電気抵抗線54を巻き付け、これ
ら全体を断熱材51で包んで構成した点滅スイッチ体5
2Aが駆動電源14とソレノイド33との間に介在され
ている。感温スイッチ48は筒53を介して電気抵抗線
54に熱結合されている。
【0070】図26は、駆動電源14、感温スイッチ4
8、電気抵抗体49(又は電気抵抗線54)及びソレノ
イド33の間の電気接続関係を示す略体回路図である。
ソレノイド33及び感温スイッチ48は駆動電源14に
対して直列接続されており、ソレノイド33及び電気抵
抗体49(又は電気抵抗線54)は感温スイッチ48に
対して並列接続されている。駆動電源14がONすると
ソレノイド33が励磁し、冷媒循環が行われる。電気抵
抗体49(又は電気抵抗線54)は時間経過に伴って温
度上昇し、電気抵抗体49(又は電気抵抗線54)に熱
結合された感温スイッチ48の温度も上昇する。感温ス
イッチ48は図27の曲線E7 で示すようにある温度T
1 に上昇到達するとONからOFFに切り換わり、ある
温度T2に下降到達するとOFFからONに切り換わ
る。即ち、点滅スイッチ体52,52AがON−OFF
を繰り返し、電磁開閉弁32が開閉を繰り返す。従っ
て、車両エンジンの作動状態では空調装置作動スイッチ
40がOFFしていても冷媒循環が周期的に繰り返さ
れ、第3実施例あるいは第4実施例と同様の潤滑確保が
達成される。
【0071】本発明は、図28に示すクラッチレス圧縮
機、図29及び図30に示すロータリ式クラッチレス圧
縮機にも適用できる。図28の圧縮機ではクランク室2
a内の圧力が容量制御弁55で制御される。容量制御弁
55上の放圧導入ポート56は通路57を介してクラン
ク室2aに連通しており、吸入圧導入ポート58は吸入
圧導入通路59を介して吸入通路26に連通している。
放圧ポート60は通路61を介して吸入室3aに連通し
ており、吐出圧導入ポート62は吐出圧導入通路63を
介して吐出室3bに連通している。吸入圧導入ポート6
2に通じる吸入圧検出室64の圧力はダイヤフラム65
を介して調整ばね66に対抗する。調整ばね66のばね
力はダイヤフラム65及びロッド67を介して弁体68
に伝達する。復帰ばね69のばね作用を受ける弁体68
は吸入圧検出室64内の吸入圧の変動に応じて弁孔70
を開閉し、この開閉により放圧導入ポート56と放圧ポ
ート60との連通及び遮断が切り換えられる。
【0072】吐出室3bとクランク室2aとは絞り通路
20を介して連通している。ソレノイド33が励磁して
圧力供給通路31が閉じているとき、吸入圧が高い(冷
房負荷が大きい)場合には弁体68の弁開度が大きくな
り、クランク室2aから吸入室3aへ流出する冷媒ガス
量が多くなる。そのため、クランク室2a内の圧力が下
がり、斜板傾角が大きくなる。逆に、吸入圧が低い(冷
房負荷が小さい)場合には弁体68の弁開度が小さくな
り、クランク室2aから吸入室3aへ流出する冷媒ガス
量が少なくなる。そのため、クランク室2a内の圧力が
上昇し、斜板傾角が小さくなる。即ち、吐出容量が連続
的に可変制御される。
【0073】図29及び図30の圧縮機では、シリンダ
71内のロータ72が駆動軸73の回転に伴って偏心回
転し、ベーン75がシリンダ71内周面から出没可能に
ばね74によってロータ72側に付勢されている。シリ
ンダ71には電磁アクチュエータ76が組み付けられて
いる。電磁アクチュエータ76が励磁状態にあるときに
は駆動ピン76aがベーン75の側面から離間し、ベー
ン75がシリンダ71内周面から出没する。従って、外
部冷媒回路35の冷媒ガスは吸入通路71aを介してシ
リンダ71内へ吸入され、シリンダ71内の冷媒ガスは
吐出通路71bを介して外部冷媒回路35へ吐出され
る。即ち、冷媒循環が行われる。
【0074】電磁アクチュエータ76が消磁状態にある
ときには駆動ピン76aがばね76bの付勢力によって
ベーン75の側面に押接される。ベーン75の側面には
係止孔75aが形成されている。電磁アクチュエータ7
6が消磁状態にあるときには駆動ピン76aが入り込
み、ベーン75が図30に示す位置に止められる。従っ
て、冷媒循環が停止する。即ち、電磁アクチュエータ7
5が冷媒循環阻止手段を構成する。
【0075】図28の実施例、及び図29,30の実施
例では図18の実施例と同様に制御コンピュータC1
駆動電源14のONに伴って冷媒循環をプログラム制御
し、圧縮機内の潤滑確保が達成される。勿論、図28の
圧縮機、及び図29,30の圧縮機においても第1〜第
6実施例、あるいは図23、図24の実施例のような冷
媒循環制御構成を適用することができる。
【0076】次に、図31の実施例を説明する。図28
と同じ構成の部材には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。この実施例ではリヤハウジング3に容量制御
弁77が取りつけられている。クランク室2a内の圧力
は容量制御弁77により制御される。容量制御弁77を
構成するバルブハウジング78には吐出圧導入ポート7
8a、吸入圧導入ポート78b、放圧ポート78cが設
けられている。吐出圧導入ポート78aは通路79を介
して吐出室3bに連通している。吸入圧導入ポート78
bは吸入圧導入通路80を介して吸入通路26に連通し
ており、放圧ポート78cは通路81を介してクランク
室2aに連通している。
【0077】吸入圧導入ポート78bに通じる吸入圧検
出室82の圧力はダイヤフラム83を介して調整ばね8
4に対抗する。調整ばね84のばね力はダイヤフラム8
3及びロッド85を介して弁体86に伝達する。弁体8
6には復帰ばね87のばね力が作用している。弁体86
に対する復帰ばね87のばね作用方向は弁孔78dを閉
じる方向であり、復帰ばね87のばね作用を受ける弁体
86は吸入圧検出室82内の吸入圧の変動に応じて弁孔
78dを開閉する。
【0078】ソレノイド33が励磁して圧力供給通路3
1が閉じているとき、吸入圧が高い(冷房負荷が大き
い)場合には弁体86が閉じ、吐出室3bから通路7
9、容量制御弁77、通路81を経由する圧力供給通路
が閉じられる。クランク室2aの冷媒ガスは通路30、
放圧通口21aを経由して吸入室3aへ流出しているた
め、クランク室2a内の圧力が低下する。又、シリンダ
ボア1a内の吸入圧も高いため、クランク室2a内の圧
力とシリンダボア1a内の吸入圧との差が小さくなる。
そのため、斜板15の傾角が大きくなる。
【0079】逆に、吸入圧が低い(冷房負荷が小さい)
場合には弁体86の弁開度が大きくなり、吐出室3bか
らクランク室2aへ流入する冷媒ガス量が多くなる。そ
のため、クランク室2a内の圧力が上昇する。又、シリ
ンダボア1a内の吸入圧が低いため、クランク室2a内
の圧力とシリンダボア1a内の吸入圧との差が大きくな
る。そのため、斜板15の傾角が小さくなる。
【0080】吸入圧が非常に低い(冷房負荷がない)状
態になれば弁体86の弁開度が最も大きくなる。そのた
め、クランク室2a内が昇圧し、斜板15の傾角は最小
傾角側へ移行する。又、ソレノイド33が消磁すると圧
力供給通路31が開く。ソレノイド33が励磁すると、
圧力供給通路31が遮断される。
【0081】即ち、この実施例では斜板傾角は連続的に
可変制御される。この実施例では制御コンピュータC1
は回転数検出器41からの回転数情報に基づいて図19
〜図22のいずれかのフローチャートで示す冷媒循環制
御プログラムを遂行する。そして、電磁開閉弁32に対
する制御コンピュータC1 の消磁指令が冷媒循環阻止指
令信号となる。この実施例のクラッチレス圧縮機におい
ても制御コンピュータC1 が駆動電源14のONに伴っ
て冷媒循環をプログラム制御し、圧縮機内の潤滑確保が
達成される。
【0082】吐出室3bからクランク室2aへ供給され
る冷媒ガス量を制御して容量を制御する方式は、図28
のクランク室2aから吸入室3aへ放出される冷媒ガス
量を制御して容量を制御する方式に比して斜板傾角の制
御応答性が良い。これはクランク室2aへ供給される冷
媒ガスが高圧の吐出冷媒ガスであることによる。
【0083】次に、図32及び図33の実施例を説明す
る。図18と同じ構成の部材には同一符号を付し、その
詳細説明は省略する。クランク室2aと吸入室3aとは
放圧通路88で接続されている。放圧通路88上には電
磁開閉弁89が介在されている。電磁開閉弁89のソレ
ノイド90の励磁により弁体91が弁孔89aを開放す
る。ソレノイド90が消磁すれば弁体91が弁孔89a
を閉鎖する。吐出室3bとクランク室2aとは圧力供給
通路92で接続されている。吐出室3bの冷媒ガスは圧
力供給通路92を介してクランク室2aに常時供給され
ている。
【0084】温度センサ39によって検出された温度が
設定温度以下になると制御コンピュータC1 はソレノイ
ド90の消磁を指令する。ソレノイド90が消磁される
と放圧通路88が閉じ、吸入室3aとクランク室2aと
の連通が遮断される。従って、クランク室2aから放圧
通路88を介した吸入室3aへの冷媒ガス流出が阻止さ
れ、クランク室2a内の圧力が高くなる。クランク室2
a内の圧力上昇により斜板15の傾角が最小傾角側へ移
行する。温度センサ39によって検出された温度が前記
設定温度を越えると、制御コンピュータC1 はソレノイ
ド90の励磁を指令する。ソレノイド90の励磁により
放圧通路88が開放される。クランク室2a内と吸入室
3a内との間では圧力差があるため、クランク室2aの
圧力が放圧通路88を介した放圧に基づいて減圧してゆ
く。この減圧により斜板15の傾角が最小傾角から最大
傾角へ移行する。
【0085】そして、制御コンピュータC1 は回転数検
出器41からの回転数情報に基づいて図33に示す冷媒
循環制御プログラムを遂行する。車両エンジンの停止に
よって回転数検出器41から得られる単位時間当たりの
検出回転数が予め設定された回転数M以下になると、制
御コンピュータC1 は電磁開閉弁89を励磁する。この
励磁により放圧通路88が開き、斜板15の傾角が最小
傾角に移行する。電磁開閉弁89の励磁は、斜板15の
傾角が最小傾角に移行する時間よりも長い時間t4 の間
にわたって行われる。次いで、制御コンピュータC1
電磁開閉弁89を消磁し、放圧通路88が閉じる。車両
エンジンの起動によって回転数検出器41から得られる
単位時間当たりの検出回転数が設定回転数Mを越える
と、制御コンピュータC1 は検出回転数が設定回転数M
を越えた時点から時間t1 経過後に電磁開閉弁89の励
磁を許容するモードに入る。検出回転数が設定回転数M
を越えた時点から時間t1 を経過しない間は、温度セン
サ39からの検出温度が前記設定温度を越えていても制
御コンピュータC1 は電磁開閉弁89の励磁を行わな
い。
【0086】この実施例のクラッチレス圧縮機では制御
コンピュータC1 が回転数検出器41から得られる回転
速度情報に基づいて冷媒循環をプログラム制御し、圧縮
機内の潤滑確保が達成される。
【0087】次に、図34〜図36の実施例を説明す
る。図1と同じ構成の部材には同一符号を付し、その詳
細説明は省略する。この実施例では位置決め面27が弁
形成プレート5A上にあり、遮断体21が弁形成プレー
ト5Aに当接する。回転支持体8と斜板15との間には
圧縮ばね94が介在されている。圧縮ばね94は斜板1
5の傾角を減少する方向へ斜板15を付勢する。
【0088】収容孔13には皿ばね93が収容されてお
り、遮断体21は位置決め面27に当接する前に皿ばね
93に当接する。遮断体21は皿ばね93を偏平状態に
弾性変形しながら吸入通路26を遮断する。電磁開閉弁
32が消磁状態のとき、車両エンジンが作動している限
りは遮断体21は、クランク室2a内の圧力と吸入圧と
の差圧及び圧縮ばね94のばね力によって図35に示す
ように皿ばね93を偏平状態に弾性変形した状態で吸入
通路26を遮断する。電磁開閉弁32が消磁状態のと
き、車両エンジンが停止すると斜板15の回転が停止
し、遮断体21は図36に示すように皿ばね93のばね
力によって位置決め面27から離間する。従って、車両
エンジンが停止しているときには遮断体21が位置決め
面27から離間しており、斜板15の傾角は最小傾角よ
りも大きい停止傾角となる。
【0089】車両エンジンが起動すると、斜板15が停
止傾角で回転開始する。従って、冷媒が外部冷媒回路3
5を循環し、圧縮機内の潤滑確保が達成される。車両エ
ンジンの起動と共に電磁開閉弁32を励磁したときの斜
板15の最小傾角からの傾角増大が非常に緩慢な場合に
も、皿ばね93の存在が外部冷媒回路35における冷媒
循環の迅速な開始を補償する。
【0090】次に、図37の実施例を説明する。図34
と同じ構成の部材には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。この実施例では位置決め面27がばね性を有
する弁形成プレート5A上にあり、弁形成プレート5A
の収容孔13内に露出する部分に板ばね部5cが形成さ
れている。遮断体21は板ばね部5cを偏平状態に弾性
変形しながら吸入通路26を遮断する。即ち、板ばね部
5cは図34の皿ばね93の代わりとなり、車両エンジ
ンが停止しているときには遮断体21が位置決め面27
から離間し、斜板15の傾角は停止傾角となる。従っ
て、圧縮機内の潤滑確保が達成される。
【0091】なお、図34、図37の実施例では電磁開
閉弁32を図19〜図22のフローチャートで示すよう
な励消磁制御を行なうが、このような励消磁制御を行わ
ない場合にも圧縮機内の潤滑確保が達成される。車両エ
ンジンが起動すると、斜板15が停止傾角で回転開始
し、電磁開閉弁32が励磁していなくとも冷媒が外部冷
媒回路35を循環する。又、圧縮機内では吐出室3b、
クランク室2a及び吸入室3aの間で圧力差が生じ、ク
ランク室2aと吸入室3aとの間の圧力差が大きくなる
と斜板15が皿ばね93のばね力に抗して最小傾角へ移
行する。従って、斜板15の傾角が停止傾角から最小傾
角へ移行する間に冷媒循環が行われ、圧縮機内の潤滑確
保が達成される。
【0092】さらに本発明は、特開平3−37378号
公報に開示されるように電磁開閉弁によって外部冷媒回
路から吸入室への冷媒ガス流入を止める冷媒循環阻止手
段を備えたクラッチレス圧縮機にも適用できる。
【0093】なお、吸入圧領域としては吸入室3a以外
にも、遮断体21によってクランク室2aから区画され
た収容孔13内、通口4cがある。吐出圧領域としては
吐出室3b以外にも、排出口1b内、排出口1bと凝縮
器36との間の外部冷媒回路がある。
【0094】前記した実施例から把握できる請求項記載
以外の発明について以下にその効果と共に記載する。 (1)請求項12において、斜板の傾動に基づいて外部
冷媒回路から吸入圧領域へ冷媒ガスを導入不能な閉位置
と導入可能な開位置とに切換移動される遮断体と、斜板
が回転しない状態では斜板を傾角増大方向へ付勢して最
小傾角よりも大きい傾角に斜板を保持する付勢手段とを
備えたクラッチレス圧縮機における潤滑制御装置。
【0095】この場合の付勢手段は例えば皿ばね、弁形
成プレート上に形成された板ばね部であり、外部冷媒回
路における冷媒循環が斜板の回転開始と共に直ちに行わ
れる。 (2)シリンダボア内に片頭ピストンを往復直線運動可
能に収容するハウジング内の回転軸に回転支持体を止着
し、この回転支持体に斜板を傾動可能に支持し、クラン
ク室内の圧力と吸入圧との片頭ピストンを介した差に応
じて斜板の傾角を制御し、吐出圧領域の圧力をクランク
室に供給すると共に、クランク室の圧力を吸入圧領域に
放出してクランク室内の調圧を行なうクラッチレス圧縮
機において、零ではない吐出容量をもたらすように斜板
の最小傾角を規定する最小傾角規定手段と、前記斜板の
傾動に基づいて外部冷媒回路から吸入圧領域へ冷媒ガス
を導入不能な閉位置と導入可能な開位置とに切換移動さ
れる遮断体と、斜板が回転しない状態では斜板を傾角増
大方向へ付勢して最小傾角よりも大きい傾角に斜板を保
持する付勢手段と、前記クランク室と吐出圧領域とを接
続する圧力供給通路と、前記圧力供給通路上に介在され
て前記圧力供給通路を開閉する斜板傾角強制減少手段と
を備えたクラッチレス圧縮機における潤滑制御装置。
【0096】圧力供給通路が閉じている場合にも、外部
冷媒回路における冷媒循環が斜板の回転開始と共に直ち
に行われる。
【0097】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明は、クラッチレス圧縮機に駆動力を供給する駆動源の
起動時から設定された期間にわたって冷媒循環制御手段
からの冷媒循環阻止指令信号の出力を停止するようにし
たので、前記駆動源の起動後に冷媒ガスと共に流動する
潤滑油を外部冷媒回路から圧縮機内へ導入して圧縮機内
の必要な潤滑を確保し得るという優れた効果を奏する。
【0098】請求項2に記載の発明では、前記駆動源の
作動状態では冷媒循環制御手段からの冷媒循環阻止指令
信号の出力を周期的に停止するようにしたので、冷媒ガ
スと共に流動する潤滑油を外部冷媒回路から圧縮機内へ
間欠導入して圧縮機内の必要な潤滑を確保し得るという
優れた効果を奏する。
【0099】請求項3に記載の発明では、前記駆動源の
起動時から設定された期間にわたって冷媒循環制御手段
からの冷媒循環阻止指令信号の出力を停止し、前記駆動
源の作動状態では冷媒循環制御手段からの冷媒循環阻止
指令信号の出力を周期的に停止するようにしたので、前
記駆動源の起動直後に冷媒ガスと共に流動する潤滑油を
外部冷媒回路から圧縮機内へ導入すると共に、前記駆動
源の作動中は潤滑油を外部冷媒回路から圧縮機内へ間欠
導入して圧縮機内の必要な潤滑を確保し得るという優れ
た効果を奏する。
【0100】請求項4に記載の発明では、冷媒循環阻止
指令信号の出力の周期的な停止の起点を前記駆動源の起
動時としたので、前記駆動源の起動直後から潤滑油を外
部冷媒回路から圧縮機内へ導入すると共に、以後潤滑油
を外部冷媒回路から圧縮機内へ間欠導入して圧縮機内の
必要な潤滑を確保し得るという優れた効果を奏する。
【0101】請求項9に記載の発明では、冷媒循環阻止
手段の電気的駆動回路に正温度係数サーミスタを電気接
続し、前記駆動源の駆動電源に対して前記電気的駆動回
路及び正温度係数サーミスタを直列接続し、正温度係数
サーミスタを電気抵抗体に熱結合して冷媒循環制御手段
を構成したので、前記駆動源の起動後に冷媒ガスと共に
流動する潤滑油を外部冷媒回路から圧縮機内へ導入して
圧縮機内の必要な潤滑を確保し得るという優れた効果を
奏する。
【0102】請求項11に記載の発明では、冷媒循環阻
止手段の電気的駆動回路に対して感温スイッチを電気接
続し、前記駆動源の駆動電源に対して電気的駆動回路及
び感温スイッチを直列接続すると共に、前記感温スイッ
チに対して電気的駆動回路及び抵抗体を並列接続して冷
媒循環制御手段を構成したので、前記駆動源の作動中は
潤滑油を外部冷媒回路から圧縮機内へ間欠導入して圧縮
機内の必要な潤滑を確保し得るという優れた効果を奏す
る。
【0103】請求項12に記載の発明では、前記駆動源
の起動時からある期間又は駆動源の作動中に周期的に冷
媒循環阻止指令信号の出力を停止し、斜板傾角強制減少
手段が冷媒循環阻止指令信号の出力停止によって圧力供
給通路を閉じるようにしたので、前記駆動源の起動直後
に冷媒ガスと共に流動する潤滑油を外部冷媒回路から圧
縮機内へ導入、又は前記駆動源の作動中は潤滑油を外部
冷媒回路から圧縮機内へ間欠導入して圧縮機内の必要な
潤滑を確保し得るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化した第1実施例の圧縮機全体
の側断面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 図1のB−B線断面図である。
【図4】 斜板傾角が最小状態にある圧縮機全体の側断
面図である。
【図5】 斜板傾角が最大状態にある要部拡大断面図で
ある。
【図6】 斜板傾角が最小状態にある要部拡大断面図で
ある。
【図7】 冷媒循環制御回路の回路図である。
【図8】 冷媒循環制御を説明するグラフである。
【図9】 第2実施例の要部側断面図である。
【図10】冷媒循環制御回路の回路図である。
【図11】冷媒循環制御を説明するグラフである。
【図12】第3実施例の冷媒循環制御回路の回路図であ
る。
【図13】冷媒循環制御を説明するグラフである。
【図14】第4実施例の冷媒循環制御回路の回路図であ
る。
【図15】冷媒循環制御を説明するグラフである。
【図16】第5実施例の冷媒循環制御回路の回路図であ
る。
【図17】第6実施例の冷媒循環制御回路の回路図であ
る。
【図18】プログラム制御の実施例の要部側断面図であ
る。
【図19】冷媒循環制御プログラムを表すフローチャー
トである。
【図20】冷媒循環制御プログラムを表すフローチャー
トである。
【図21】冷媒循環制御プログラムを表すフローチャー
トである。
【図22】冷媒循環制御プログラムを表すフローチャー
トである。
【図23】(a)は別例を示す要部側断面図である。
(b)は回路図である。
【図24】別例を示す要部側断面図である。
【図25】別例を示す要部側断面図である。
【図26】図24、図25に対応する回路図である。
【図27】冷媒循環制御を説明するグラフである。
【図28】別例を示す圧縮機全体の側断面図である。
【図29】別例を示すロータリ式圧縮機の縦断面図であ
る。
【図30】冷媒循環阻止状態を示す圧縮機の縦断面図で
ある。
【図31】別例を示す圧縮機全体の側断面図である。
【図32】別例を示す要部側断面図である。
【図33】冷媒循環制御プログラムを表すフローチャー
トである。
【図34】別例を示す圧縮機全体の側断面図である。
【図35】斜板傾角が最小状態にある要部側断面図であ
る。
【図36】斜板傾角が停止傾角にある要部側断面図であ
る。
【図37】別例を示す要部側断面図である。
【符号の説明】
2a…クランク室、3a…吸入圧領域となる吸入室、3
b…吐出圧領域となる吐出室、15…斜板、21…冷媒
循環阻止手段を構成する遮断体、27…最小傾角規定手
段を構成する位置決め面、31…圧力供給通路、32…
斜板傾角強制変更手段及び冷媒循環阻止手段を構成する
電磁開閉弁、33…電気的駆動回路となるソレノイド、
35…外部冷媒回路、42,42A,42B,42C,
42D,42E…冷媒循環制御手段となる冷媒循環制御
回路、47,48A,48B…正温度係数サーミスタ、
49…電気抵抗体、54…電気抵抗線、76…冷媒循環
阻止手段を構成する電磁アクチュエータ、C1 …冷媒循
環制御手段となる制御コンピュータ。
フロントページの続き (72)発明者 道行 隆 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社 豊田自動織機製作所 内 (72)発明者 岡田 昌彦 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社 豊田自動織機製作所 内 (72)発明者 横野 智彦 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社 豊田自動織機製作所 内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 27/14 F04B 27/08 F04B 39/02

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部冷媒回路における実質的な冷媒循環を
    止める冷媒循環阻止手段を備え、冷媒循環制御手段の冷
    媒循環阻止指令信号の出力に応答して前記冷媒循環阻止
    手段を作動するようにしたクラッチレス圧縮機におい
    て、 クラッチレス圧縮機に駆動力を供給する駆動源の起動時
    から設定された期間にわたって前記冷媒循環制御手段か
    らの冷媒循環阻止指令信号の出力を停止するクラッチレ
    ス圧縮機における潤滑方法。
  2. 【請求項2】外部冷媒回路における実質的な冷媒循環を
    止める冷媒循環阻止手段を備え、冷媒循環制御手段の冷
    媒循環阻止指令信号の出力に応答して前記冷媒循環阻止
    手段を作動するようにしたクラッチレス圧縮機におい
    て、 クラッチレス圧縮機に駆動力を供給する駆動源の作動状
    態では前記冷媒循環制御手段からの冷媒循環阻止指令信
    号の出力を周期的に停止するクラッチレス圧縮機におけ
    る潤滑方法。
  3. 【請求項3】外部冷媒回路における実質的な冷媒循環を
    止める冷媒循環阻止手段を備え、冷媒循環制御手段の冷
    媒循環阻止指令信号の出力に応答して前記冷媒循環阻止
    手段を作動するようにしたクラッチレス圧縮機におい
    て、 クラッチレス圧縮機に駆動力を供給する駆動源の起動時
    から設定された期間にわたって前記冷媒循環制御手段か
    らの冷媒循環阻止指令信号の出力を停止し、前記駆動源
    の作動状態では前記冷媒循環制御手段からの冷媒循環阻
    止指令信号の出力を周期的に停止するクラッチレス圧縮
    機における潤滑方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記冷媒循環阻止指令
    信号の出力の周期的な停止の起点は前記駆動源の起動時
    であるクラッチレス圧縮機における潤滑方法。
  5. 【請求項5】前記期間は時間であり、前記冷媒循環制御
    手段は時間計測機能を備えている請求項1、請求項3及
    び請求項4のいずれか1項に記載のクラッチレス圧縮機
    における潤滑方法。
  6. 【請求項6】前記周期は時間周期であり、前記冷媒循環
    制御手段は時間計測機能を備えている請求項2、請求項
    3及び請求項4のいずれか1項に記載のクラッチレス圧
    縮機における潤滑方法。
  7. 【請求項7】前記期間は回転数であり、前記冷媒循環制
    御手段は、圧縮機の回転又はこれと同期回転する駆動源
    の回転数を検出する回転数検出器からの回転数情報に基
    づいて冷媒循環阻止指令信号の出力を制御する請求項
    1、請求項3及び請求項4のいずれか1項に記載のクラ
    ッチレス圧縮機における潤滑方法。
  8. 【請求項8】前記周期は回転数周期であり、前記冷媒循
    環制御手段は、圧縮機の回転又はこれと同期回転する駆
    動源の回転数を検出する回転数検出器からの回転数情報
    に基づいて冷媒循環阻止指令信号の出力を制御する請求
    項2、請求項3及び請求項4のいずれか1項に記載のク
    ラッチレス圧縮機における潤滑方法。
  9. 【請求項9】外部冷媒回路における実質的な冷媒循環を
    止める冷媒循環阻止手段を備え、冷媒循環制御手段の冷
    媒循環阻止指令信号の出力に応答して前記冷媒循環阻止
    手段を作動するようにしたクラッチレス圧縮機におい
    て、 前記冷媒循環阻止手段の電気的駆動回路に正温度係数サ
    ーミスタを電気接続し、クラッチレス圧縮機に駆動力を
    供給する駆動源の駆動電源に対して前記電気的駆動回路
    及び正温度係数サーミスタを直列接続し、正温度係数サ
    ーミスタを電気抵抗体に熱結合して前記冷媒循環制御手
    段を構成したクラッチレス圧縮機における潤滑制御装
    置。
  10. 【請求項10】前記電気抵抗体は電気的駆動回路である
    請求項9に記載のクラッチレス圧縮機における潤滑制御
    装置。
  11. 【請求項11】外部冷媒回路における実質的な冷媒循環
    を止める冷媒循環阻止手段を備え、冷媒循環制御手段の
    冷媒循環阻止指令信号の出力に応答して前記冷媒循環阻
    止手段を作動するようにしたクラッチレス圧縮機におい
    て、 前記冷媒循環阻止手段の電気的駆動回路に対して感温ス
    イッチを電気接続し、クラッチレス圧縮機に駆動力を供
    給する駆動源の駆動電源に対して前記電気的駆動回路及
    び感温スイッチを直列接続すると共に、前記感温スイッ
    チに対して前記電気的駆動回路及び電気抵抗体を並列接
    続して前記冷媒循環制御手段を構成したクラッチレス圧
    縮機における潤滑制御装置。
  12. 【請求項12】シリンダボア内に片頭ピストンを往復直
    線運動可能に収容するハウジング内の回転軸に回転支持
    体を止着し、この回転支持体に斜板を傾動可能に支持
    し、クランク室内の圧力と吸入圧との片頭ピストンを介
    した差に応じて斜板の傾角を制御し、吐出圧領域の圧力
    をクランク室に供給すると共に、クランク室の圧力を吸
    入圧領域に放出してクランク室内の調圧を行なうクラッ
    チレス圧縮機において、 零ではない吐出容量をもたらすように斜板の最小傾角を
    規定する最小傾角規定手段と、 最小容量状態では外部冷媒回路における冷媒循環を止め
    る冷媒循環阻止手段と、 圧縮機の駆動源の起動時から設定された期間の間及び前
    記駆動源の作動時に周期的の少なくとも一方で冷媒循環
    阻止指令信号の出力を停止する冷媒循環制御手段と、 前記クランク室と吐出圧領域とを接続する圧力供給通路
    と、 前記圧力供給通路上に介在され、前記冷媒循環制御手段
    の冷媒循環阻止指令信号の出力に応答して前記圧力供給
    通路を開く斜板傾角強制減少手段とを備えたクラッチレ
    ス圧縮機における潤滑制御装置。
JP07082741A 1994-04-12 1995-04-07 クラッチレス圧縮機における潤滑方法及び潤滑制御装置 Expired - Fee Related JP3094836B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07082741A JP3094836B2 (ja) 1994-04-12 1995-04-07 クラッチレス圧縮機における潤滑方法及び潤滑制御装置
US08/702,606 US5807076A (en) 1995-04-07 1995-11-17 Lubrication method and lubrication controlling apparatus for clutchless compressor
KR1019960704760A KR100203978B1 (ko) 1995-04-07 1995-11-17 클러치레스압축기에 있어서의 윤활방법 및 윤활제어장치
PCT/JP1995/002354 WO1996031699A1 (fr) 1995-04-07 1995-11-17 Procede de lubrification dans un compresseur sans embrayage et commande de lubrification
CA002184488A CA2184488C (en) 1995-04-07 1995-11-17 Lubrication method and lubrication controlling apparatus for clutchless compressor
DE69520272T DE69520272T2 (de) 1995-04-07 1995-11-17 Verfahren zur schmierung in einem verdichter ohne kupplung und regelung der schmierung
CN95191908A CN1083056C (zh) 1995-04-07 1995-11-17 无离合器压缩机的润滑方法和润滑控制装置
EP95938028A EP0764782B1 (en) 1995-04-07 1995-11-17 Lubrication method in clutchless compressor and lubrication controller

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-73575 1994-04-12
JP7357594 1994-04-12
JP07082741A JP3094836B2 (ja) 1994-04-12 1995-04-07 クラッチレス圧縮機における潤滑方法及び潤滑制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07332250A JPH07332250A (ja) 1995-12-22
JP3094836B2 true JP3094836B2 (ja) 2000-10-03

Family

ID=26414717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07082741A Expired - Fee Related JP3094836B2 (ja) 1994-04-12 1995-04-07 クラッチレス圧縮機における潤滑方法及び潤滑制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3094836B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11257217A (ja) * 1998-03-16 1999-09-21 Toyota Autom Loom Works Ltd 片側可変容量型圧縮機
JPH11294323A (ja) 1998-04-17 1999-10-26 Toyota Autom Loom Works Ltd 可変容量圧縮機
KR100873369B1 (ko) * 2007-12-28 2008-12-10 학교법인 두원학원 왕복동식 압축기의 제어밸브

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07332250A (ja) 1995-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3175536B2 (ja) クラッチレス可変容量型圧縮機における容量制御構造
US8393170B2 (en) Capacity control system for variable capacity compressor and display device for the system
JP3432995B2 (ja) 可変容量型圧縮機用制御弁
US6230507B1 (en) Hybrid compressor and control method
US9033679B2 (en) Displacement control system for variable displacement compressor
US7721563B2 (en) Apparatus for and method of calculating torque of variable capacity compressor
JP3255008B2 (ja) 可変容量圧縮機及びその制御方法
US20060275145A1 (en) Control apparatus for variable capacity compressor and method of calculating torque of variable capacity compressor
JPH102284A (ja) 可変容量圧縮機及びその制御方法
JPH10176659A (ja) 可変容量圧縮機用制御弁
US20100175401A1 (en) Displacement control system for a variable displacement compressor
WO1996031699A1 (fr) Procede de lubrification dans un compresseur sans embrayage et commande de lubrification
JP2000161234A (ja) 容量可変型圧縮機及び容量可変型圧縮機の容量制御弁
US6585494B1 (en) Variable-capacity control for refrigerating cycle without using a large pressure control valve
JP2001182666A (ja) 空調装置
US8506261B2 (en) Displacement control system for variable displacement compressor
US6705102B2 (en) Vehicular air-conditioner
US6679078B2 (en) Variable displacement compressors and methods for controlling the same
JP3094836B2 (ja) クラッチレス圧縮機における潤滑方法及び潤滑制御装置
KR0146771B1 (ko) 클러치없는 단방향 피스톤식 가변용량 압축기
JPH1037863A (ja) 可変容量型圧縮機
US8500415B2 (en) Variable displacement compressor
JP3752816B2 (ja) 可変容量型圧縮機の動作制御方法及び動作制御装置
JP3301159B2 (ja) クラッチレス圧縮機における潤滑方法及び潤滑構造
KR101427423B1 (ko) 차량용 공조장치의 예상토크 산출방법

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees