JP3094704U - 消火装置及び消火装置用放水部材 - Google Patents

消火装置及び消火装置用放水部材

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JP3094704U JP2002007885U JP2002007885U JP3094704U JP 3094704 U JP3094704 U JP 3094704U JP 2002007885 U JP2002007885 U JP 2002007885U JP 2002007885 U JP2002007885 U JP 2002007885U JP 3094704 U JP3094704 U JP 3094704U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 カーテンや襖などの延焼から火災が天井に燃
え広がってしまうのを防止し、且つ、隣家からのもらい
火による火災を大幅に遅らせることができる消火装置及
び消火装置用放水部材を提供する。 【解決手段】 消火装置24は、放水具25の放水ヘッ
ド26に設けられた下向き若しくは斜め下向きの複数の
放水口31より水を放出して消火を行うものであって、
放水ヘッド26に取り付けられると共に、放水路35
と、複数の放水口31に対応するよう放水路35に放水
穴36を設ける。放水路35内に移動自在に放水穴36
を開閉する開閉板37を設ける。開閉板37を移動させ
て放水穴36を開いた場合、放水口31から放出される
水は放水穴36から放出される。開閉板37を移動させ
て放水穴36を閉じた場合、放水口31から放出される
水を放水路35を経て上方或いは斜め上方若しくは水平
方向に放出する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き若しくは斜め下向きの放水 口より水を放出して消火を行う消火装置及び消火装置用放水部材に関するもので ある。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種消火装置は、家屋の室内天井裏に消火用水道配管を配設し、こ の水道配管を分岐して室内に複数箇所出し、そこにそれぞれスプリンクラを取り 付けている。このスプリンクラは放水ヘッドが常時開放されていて水道配管内に 水がない開放式のものは、出火のときは手動で弁を開き、全区域にわたり一斉に 散水する。
【0003】 該開放式のスプリンクラは、冬期などの外気低温時にでも家屋外に配管した水 道配管は凍結せず、出火の際弁を開けば放水ヘッドに設けられた複数の放水口か ら一斉に放水できるので消火を行える。しかし、不意の出火や不審火など出火に 気付かない場合には大火災につながってしまうなどの恐れがあり、人のいない場 所での設置は不向きである。
【0004】 そこで、スプリンクラには開放式の放水ヘッドに対して閉鎖式の放水ヘッドが ある。閉鎖式の放水ヘッドは、水道配管内に常に水を充満させておき、出火時に は出火した箇所だけ放水ヘッドから放水し消火できるものである。該閉鎖式のス プリンクラ125の放水ヘッド126には可溶片(図示せず)が設けられており 、この可溶片により間接的に水栓が押さえられて放水を停止している(図14) 。
【0005】 そして、出火時は所定の温度以上に可溶片が加熱されることにより可溶片が溶 解するなどして水栓が開く。これによって、斜め下外向きで略円形を呈した放水 ヘッド126の円周方向に略等間隔で複数設けられた放水口131から水道水が シャワー状に噴出して、自動的に消火を行う。尚、水道配管の水源としては、ス プリンクラポンプとこれに付属する圧力タンク、或いは、高置タンクの何れかの ものが使用される(引用著書1参照)。
【0006】
【引用著書1】 著作者=石福 昭、泉 忠之、吉村俊一 共著、文献の名前=大学課 程建築設備(第四版)、発行所=株式会社オーム社(第76頁参照)。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、係る何れのスプリンクラにおいても、火災発生時には放水ヘッ ドに設けられた複数の放水口から斜め下外向きにシャワー状に水道水を噴出して 消火を行っている。しかし、火災発生時には家屋内の燃え易いカーテンや襖など は燃え始めてからの延焼が非常に早い。このため、カーテンや襖などに火が燃え 移ると瞬く間に天井に燃え広がってしまい大火災につながってしまうという問題 があった。
【0008】 本考案は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、カー テンや襖などの延焼から火災が天井に燃え広がってしまうのを防止し、且つ、隣 家からのもらい火による火災を大幅に遅らせることができる消火装置及び消火装 置用放水部材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本考案の消火装置は、放水具の放水ヘッドから上方或いは斜め上方若し くは水平方向に水を放出することを特徴とする。
【0010】 また、請求項2の考案の消火装置用放水部材は、放水具の放水ヘッドに設けら れた下向き若しくは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行うものであっ て、放水ヘッドに取り付けられると共に、放水路と、放水口に対応するよう放水 路に設けられた放水穴と、放水路内に移動自在に設けられ、放水穴を開閉する開 閉板とを備え、この開閉板を移動させて放水穴を開いた場合、放水口から放出さ れる水は放水穴から放出されると共に、開閉板を移動させて放水穴を閉じた場合 、放水口から放出される水は放水路を経て上方或いは斜め上方若しくは水平方向 に放出されることを特徴とする。
【0011】 また、請求項3の考案の消火装置用放水部材は、放水具の放水ヘッドに設けら れた下向き若しくは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行うものであっ て、放水ヘッドに取り付けられると共に、放水口に対応して設けられた放水穴と 、この放水穴に連通する自在ホースとを備え、この自在ホース先端より放水口か ら放出される水を放出することを特徴とする。
【0012】 また、請求項4の考案の消火装置は、放水具を家屋の外壁に設けられた土台水 切り下に取り付け、当該放水具に請求項2又は請求項3の放水部材を取り付けた ことを特徴とする。
【0013】 また、請求項5の考案の消火装置は、放水具を家屋の外壁に設けられた胴差し 下部に取り付け、当該放水具に接続された水道配管を胴差しと覆い板とで覆うと 共に、放水具に請求項2又は請求項3の放水部材を取り付けたことを特徴とする 。
【0014】 また、請求項6の消火装置は、家屋の外壁上縁近傍であって屋根下に設けられ た放水具に請求項2又は請求項3の放水部材を取り付けたことを特徴とする。
【0015】 また、請求項7の消火装置は、請求項1、請求項4、請求項5又は請求項6に 加えて、家屋内と家屋外との間の水道配管に逆止弁を設け、当該逆止弁より家屋 外に位置する水道配管内に不凍液を充填したことを特徴とする。
【0016】 また、請求項8の消火装置用放水部材又は消火装置は、請求項1、請求項2、 請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6において、放水具は火災時の熱によ ってヒューズが融解し、水を放出するスプリンクラであることを特徴とする。
【0017】 更に、請求項9の消火装置は、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き若しく は斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行うものであって、放水口に連通 して放水ヘッドに形成された流水路と、放水口に対応して流水路に設けられた流 水穴と、流水路内に移動自在に設けられ、流水穴を開閉する開閉部材とを備え、 この開閉部材を移動させて流水穴を開いた場合、当該流水穴からは放水口から放 出された水が放出されると共に、開閉部材を移動させて流水穴を閉じた場合、放 水口から放出された水は流水路を経て上方或いは斜め上方若しくは水平方向に放 出されることを特徴とする。
【0018】 更にまた、請求項10の消火装置は、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き 若しくは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行うものであって、放水口 に連通して自在ホースを設けたことを特徴とする。
【0019】
【考案の実施の形態】
次に、図面に基づき本考案の実施形態を詳述する。図1は本考案の消火装置2 4を備えた家屋10の一部縦断側面図、図2は本考案の消火装置24の側面図を それぞれ示している。家屋10の天井14下面には室内13の消火領域全体に散 水できる様に所定の間隔で複数(実施例では1個のみ図示)の消火装置24・・ ・が取り付けられており、これらの消火装置24には水道配管20が接続されて いる。
【0020】 水道配管20は天井14裏から外壁15際を通って土台水切り18下に配管さ れると共に屋根11下のハフ板12先端近傍(接続配管図示せず)に樋方向に沿 って配管されている。これら屋根11下のハフ板12先端近傍及び土台水切り1 8下に設けた水道配管20には所定の間隔で複数の消火装置24が接続されてい る。
【0021】 また、水道配管20には逆止弁21が取り付けられている。この逆止弁21は 、家屋10内に設けられた水道配管20と家屋10外に設けられた水道配管20 との間(室内13側)に接続され、家屋10外に設けられた水道配管20内には 不凍液が充填され、家屋10内に設けられた水道配管20は、後述する水道配管 20の水源に接続されている。これによって、冬期などの外気低温時に室外の水 道配管20が凍結してしまうのを防止している。尚、逆止弁21は不凍液が家屋 10内側の水道配管20内に流入するのを防止するもので、家屋10内側の水道 配管20内の水は家屋10内に設けた消火装置24から放出させる。
【0022】 一方、消火装置24は、放水具25と放水部材33とから構成されており、放 水具25は、例えば、火災時の熱によって可溶片が溶解して水栓が開き、放水ヘ ッド26に設けられた複数の放水口31から水道水がシャワー状に噴出する所謂 スプリンクラにて構成されている。尚、火災時の熱によって可溶片が溶解して放 水ヘッド26の複数の放水口31から水道水を噴出させるスプリンクラについて は、従来より周知であるため詳細な説明を省略する。
【0023】 また、放水部材33は、斜め下外向きの放水ヘッド26に設けられた下向き若 しくは斜め下外向きの放水口31より水をシャワー状に放出して火災の消火及び 延焼を防止するものである。この放水ヘッド26は下方から見て略円形に形成さ れると共に、中央部を下方に突出した逆円錐形に形成されている。そして、放水 ヘッド26の中央部には図示しないが火災を感知すると溶解し水栓を開放する可 溶片が設けられている。尚、消火装置24には火災を感知すると火災が発生した のを知らせるベルなどの報知装置が水道配管に取り付けられているが、図では報 知装置を図示していない。
【0024】 放水部材33は、放水ヘッド26に取り付けられる放水補助板34と、この放 水補助板34に取り付けられる開閉板37とから構成されており、放水部材33 は、放水ヘッド26の放水口31の面に密着して取り付けられる。尚、26A、 34Aはネジ穴で、放水補助板34を放水ヘッド26に取り付ける場合は、放水 ヘッド26にネジ穴26Aを設け、ネジ38をネジ穴34Aに挿入してネジ穴2 6A螺合し、放水ヘッド26に放水補助板34を密着固定する。尚、放水補助板 34中央には貫通穴34Bが設けられており、この貫通穴34Bから放水具25 の可溶片が設けられた部分を下方に突出させている。これによって、火災時には 支障なく可溶片が溶解するように構成されている。
【0025】 放水補助板34には下方に凹んだ放水路35が複数形成されている(図3)。 該放水路35・・・は、放水補助板34が放水ヘッド26に取り付けられた状態 で各放水口31・・・より突出(この場合、放水ヘッド26に設けられた放水口 31の離間側に突出している)して設けられている。これらの放水路35・・・ は、放水口31(放水ヘッド26の中心)から放射状の方向に形成されると共に 、放水路35・・・は中央部を低く、端部を斜め上方に向けて所定の角度で傾斜 している。
【0026】 放水路35には放水口31に対応して斜め下外方(放水口31から水が放水さ れる方向)に放水穴36が設けられると共に、この放水穴36は、放水口31よ り約1.5倍大きな穴にて形成されている。これによって、放水口31より放水 された水はそのまま放水穴36を通過してシャワー状に勢いよく放出されるよう に構成されている。
【0027】 また、各放水路35・・・にはそれぞれ開閉板37が設けられている。この開 閉板37は板状を呈し放水路35の内面に沿って湾曲形成され、放水路35の一 端から多端まで延在すると共に、放水路35内を移動自在に設けられている。そ して、開閉板37を放水路35から引き出すと放水穴36は開いて、放水口31 と放水穴36は連通すると共に、開閉板37を放水路35に挿入すると放水穴3 6は閉じて、放水口31と放水路35先端部とが連通する。
【0028】 即ち、開閉板37を移動させて放水穴36を開いた場合、放水口31から放出 される水は放水穴36からシャワー状に放出され、開閉板37を移動させて放水 穴36を閉じた場合、放水口31から放出される水は放水路35を経て放水路3 5先端から上方或いは斜め上方に放出される。これによって、放水口31から放 出される水を天井14に向けて放出できるように構成されている。
【0029】 次に、図4には本考案の他の実施例の消火装置24を示している。この場合、 放水具25の放水ヘッド26に放水方向を自由に変えられる自在ホース46を設 けた放水部材43を取り付けている。放水部材43は略円形の放水補助板44と 複数の自在ホース46・・・とから構成されている。放水補助板44には中空の 支柱44Aとこれもまた中空の接続管45が複数立設されており、各支柱44A は放水ヘッド26の各ネジ穴26Aに、各接続管45は放水ヘッド26の各放水 口31に対応して設けられている(図5)。
【0030】 そして、自在ホース46は各接続管45の下側に溶接或いはネジ止めなどによ って固定されると共に、自在ホース46は各接続管45を介して放水ヘッド26 の放水口31に連通している。自在ホース46は、蛇腹状に形成され上下方向を 含む周囲方向に自由に折り曲げられるように構成している(図6)。そして、各 ネジ穴26Aと支柱44Aが合わせられて自在ホース46側からネジ48(前述 のネジ38より長いネジ)が挿入されてネジ穴26Aに螺合されることにより放 水部材43は放水ヘッド26に固定される。
【0031】 これによって、接続管45は放水口31に密着して接続されると共に、自在ホ ース46が放出する水をどの方向にでも放出できるように構成されている。尚、 放水補助板44中央には貫通穴44Bが設けられており、この貫通穴44Bから 放水具25の可溶片が設けられた部分を下方に突出させている。これによって、 火災時には支障なく放水ヘッド26先端部に設けられた可溶片が溶解するように 構成されている。
【0032】 次に、本実施例の作動について説明する。尚、水道配管20の水源は図示しな いがスプリンクラポンプとこれに付属する圧力タンク、高置タンクの何れかが用 意されており、これらのものに配管接続されているものとする。また、室内13 の天井14には前述の如き消火装置24が取り付けられており、主な放水方向は 燃え易いカーテン22や襖(図示せず)方向に向けられているものとする(図7 )。
【0033】 また、開閉板37が設けられた消火装置24では、カーテン22及び襖側の開 閉板37は挿入されて放水穴36が閉じられ、カーテン22や襖と反対側の開閉 板37は引き出されているものとする。また、自在ホース46が設けられた消火 装置24では、複数の自在ホース46がカーテン22及び襖側及び天井14方向 に向けられ、他の自在ホース46は他の消火領域方向に向けられているものとす る。
【0034】 そして、火災が発生した場合は、放水ヘッド26の中央部に設けられた可溶片 が溶解し水栓を開放する。これによって、カーテン22や襖、天井14等を大量 の水道水で濡らすことができると共に、他の消火領域も水で濡らすことができる 。従って、火災発生時には家屋10内の燃え易いカーテン22や襖などの消火を 行うと共に延焼を防止することができ、また、これから延焼するであろう天井1 4を予め水で濡らして早期に火災延焼の防止を行うことができる。尚、天井14 を濡らした水は下に落下するので、間接的に消火装置24下方の消火を行うこと もできる。
【0035】 次に、図8に家屋10の外に設けた消火装置24の説明を行う。この場合、前 述した如き、屋根11下のハフ板12先端近傍に設けられた水道配管20には所 定の間隔で複数の消火装置24が設けられると共に、土台水切り18下に設けら れた水道配管20にも所定の間隔で複数の消火装置24が接続されている。該水 道配管20は土台水切り18に隠蔽される形で設けられている。即ち、水道配管 20を土台水切り18で隠蔽することにより、水道配管20が見えて家屋10の 美観が損ねられてしまうのを防止している。該消火装置24は土台水切り18よ り突出して設けられている。
【0036】 また、一階と二階との間に設けられた胴差し16下側にも水道配管20が設け られ、この水道配管20にも所定の間隔で複数の消火装置24が接続されている 。該胴差し16下側に設けられた水道配管20には胴差し16に連続して胴差し 16同様の覆い板17が設けられている。即ち、水道配管20を胴差し16と覆 い板17とで覆うことにより、水道配管20が見えて家屋10の美観が損ねられ てしまうのを防止している。尚、消火装置24は覆い板17より突出して設けら れている。
【0037】 次に、家屋10外に設けた消火装置24の作動について説明する。尚、水道配 管20の水源は図示しないがスプリンクラポンプとこれに付属する圧力タンク、 高置タンクの何れかが用意されており、これらのものに配管接続されているもの とする。また、50は窓、51は風呂、洗面などのお湯を沸かすためのボイラー であり、胴差し16下の消火装置24、及び、土台水切り18下の消火装置24 は、開閉板37が設けられた消火装置24では、開閉板37にて放水穴36は閉 じられて下方及び下方前方と外壁15側に放出して放水できるようになっている 。
【0038】 また、自在ホース46が設けられた消火装置24では、複数の自在ホース46 は折り曲げられて下方及び下方前方と外壁15側に放出して放水できるようにな っている。また、複数の自在ホース46を家屋10の側に置かれた燃え易いもの やゴミ箱や、ボイラー51などの方向に折り曲げておいてもよい。
【0039】 そして、家屋10の側に置かれた燃え易いものやゴミ箱などが放火された場合 は、その側の土台水切り18下に取り付けた消火装置24の放水ヘッド26に設 けられた可溶片が溶解し水栓を開放する。これによって、家屋10の側に置かれ た燃え易いものやゴミ箱などの火災を小火の内に消火できて火災の延焼を防止す ることが可能となる。また、消火装置24は上方の外壁15面にも放水するので 、小火が大火災に発展してしまうのを未然に防止することができる。
【0040】 また、家屋10の側に置かれた燃え易いものやゴミ箱などの火災が延焼し燃え 上がった場合でも、胴差し16下に設けた消火装置24の放水ヘッド26に設け られた可溶片が溶解し水栓を開放して放水を行う。この場合、胴差し16下に設 けた消火装置24は上方の外壁15面にも放水するので、外壁15が延焼してし まうのを防止することができる。尚、室内13で火災が発生し窓50が延焼した 場合でも胴差し16下に設けた消火装置24は同様に放水し消火を行うと共に火 災の延焼を防止する。尚、ボイラー51の加熱によって火災が発生した場合も胴 差し16下に設けた消火装置24によって同様に放水消火される。
【0041】 更に火災が延焼した場合にはハフ板12先端近傍に設けた消火装置24の放水 ヘッド26に設けられた可溶片が溶解し水栓を開放して放水を行う。この場合、 ハフ板12先端近傍に設けた消火装置24は上方の屋根11下面及び外壁15面 にも放水するので、屋根11及び外壁15が延焼してしまうのを防止することが できる。これにより、火災の延焼を未然に防止することができるようになるので 、大火災に発展してしまうのを好適に防止することができる。
【0042】 また、隣家に火災が発生した場合にも、ハフ板12先端近傍に設けた消火装置 24の放水ヘッド26に設けられた可溶片が溶解し水栓を開放して放水を行う。 これによって、ハフ板12先端近傍に設けた消火装置24は上方の屋根11下面 及び外壁15面にも放水するので、屋根11及び外壁15が延焼してしまうのを 遅らせることができる。これにより、大幅に延焼を遅らせらせた火災は駆けつけ た消防車によって消火されるので、隣家の火災によって大火災に発展してしまう のを防止することができる。
【0043】 次に、図9に他の消火装置24の説明を行う。この場合、消火装置24は放水 具(従来のスプリンクラ)25の放水ヘッド26を改造して、消火装置24の下 方及び上方向に放水できるように構成している。消火装置24の放水ヘッド26 には前述の放水補助板34に設けた開閉板37同様の開閉部材30が設けられて おり、この開閉部材30の移動によって放水口31から放出される水を下方向及 び上方或いは斜め上方に放出できるように構成している。
【0044】 放水ヘッド26には下方に凹んだ流水路29が複数形成されている(図10) 。該流水路29・・・は放水口31・・・より下方に突出して形成されており、 これらの流水路29・・・は、放水口31(放水ヘッド26の中心)から放射状 の方向に形成されている。該流水路29・・・は中央部を低く、端部を斜め上方 に向けて所定の角度で傾斜している。
【0045】 流水路29には放水口31に対応して斜め下方(放水口31から水が放出され る方向)に放水穴56が設けられると共に、この放水穴56は、放水口31より 約1.5倍大きい穴で形成されている。これによって、放水口31より放水され た水はそのまま放水穴56を通過してシャワー状に放水されるように構成されて いる。
【0046】 また、各流水路29・・・には前述同様の開閉部材30が設けられており、こ の開閉部材30は流水路29の一端から多端まで延在すると共に、流水路29内 を移動自在に設けられている。そして、開閉部材30を流水路29から引き出す と放水穴56は開いて、放水口31と放水穴56は連通する(図11)。また、 開閉部材30を流水路29に挿入すると放水穴56は閉じて、放水口31と流水 路29先端部とが連通する。即ち、消火装置24は放水具(従来のスプリンクラ )25と前述の放水補助板34とを一体化させた構造にて構成されている。
【0047】 係る、開閉部材30を移動させて放水穴56を開いた場合は、放水口31から 放出される水は放水穴56から放出され、開閉部材30を移動させて放水穴56 を閉じた場合、放水口31から放出される水は流水路29を経て流水路29先端 から上方或いは斜め上方に放出される。これによって、放水部材33が不要とな り、安価な消火装置24を提供することができるようになると共に、前述同様の 効果を発揮することができる。
【0048】 次に、図12に他の消火装置24の説明を行う。この場合、消火装置24は放 水口31から放出される水を下方向及び水平方向に放出できるように構成してい る。この消火装置24は、流水路29を水平に設け、他は図9の消火装置24同 様に構成されている。
【0049】 そして、開閉部材30を移動させて放水穴56を開いた場合は、放水口31か ら放出される水は放水穴56から放出され、開閉部材30を移動させて放水穴5 6を閉じた場合、放水口31から放出される水は流水路29を経て流水路29先 端から水平方向に放出される。これによって、水平方向の燃え易いもの、特にカ ーテンや襖などに集中的に放水することができるようになるので、火災の延焼を 効果的に防止することができるようになると共に、放水部材33が不要となり、 安価な消火装置24を提供することができ、前述同様の効果を発揮することがで きる。尚、消火領域の状況に応じて消火装置24は図9の放水方向(上方或いは 斜め上方へ放水)と、図12の放水方向(水平方向への放水)とを混在させても 差し支えない。
【0050】 次に、図13に更に他の消火装置24の説明を行う。この場合、消火装置24 は放水具(従来のスプリンクラ)25の放水ヘッド26を改造して、消火装置2 4の放水方向を自由に変えられるように構成している。係る消火装置24の放水 ヘッド26には図4同様の自在ホース46が設けられており、この自在ホース4 6によって放水口31から放出される水を上下方向を含む周囲に放水できるよう に構成している。尚、自在ホース46は図示しないが溶接、或いはネジ止めなど によって放水ヘッド26の放水口31に固定されている。
【0051】 これによって、前述同様上下を含む周囲の燃え易いものに集中的に放水するこ とができるようになるので、火災の延焼を更に効果的に防止することができるよ うになる。従って、放水部材33が不要となり、安価な消火装置24を提供する ことができ、前述同様の効果を発揮することができる。
【0052】 このように、放水具25の放水ヘッド26(放水部材43を取り付けた放水ヘ ッド26、及び、放水口31から放出される水を下方向及び上方或いは斜め上方 に放出できる改造した放水ヘッド26を含む)から上方或いは斜め上方若しくは 水平方向に水を放出することができるので、これから延焼するであろう天井を予 め水で濡らしておくことが可能となる。これにより、火災が発生した場合でも、 火災の延焼を最小限に抑えることができるようになる。
【0053】 尚、実施例では、消火装置24を家屋10に設けたが、消火装置24は家屋1 0に限られず、工場、店舗などの建物に設けても差し支えない。
【0054】
【考案の効果】
即ち、本考案によれば、放水具の放水ヘッドから上方或いは斜め上方若しくは 水平方向に水を放出するので、これから延焼するであろう天井を予め水で濡らし ておくことが可能となる。これにより、火災が発生した場合でも、火災の延焼を 最小限に抑えることが可能となる。従って、消火装置の利便性を大幅に向上させ ることができるようになるものである。
【0055】 また、請求項2の考案によれば、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き若し くは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行う消火装置において、放水ヘ ッドに取り付けられると共に、放水路と、放水口に対応するよう放水路に設けら れた放水穴と、放水路内に移動自在に設けられ、放水穴を開閉する開閉板とを備 え、この開閉板を移動させて放水穴を開いた場合、放水口から放出される水は放 水穴から放出されると共に、開閉板を移動させて放水穴を閉じた場合、放水口か ら放出される水は放水路を経て上方或いは斜め上方若しくは水平方向に放出され るので、例えば、放水ヘッドに複数の放水口を設けて、一部の開閉板を移動させ て放水穴を開いた場合、放水穴から放水する水を放水具より下方に位置する燃え 易いカーテンや襖などを濡らすことが可能となると共に、他の開閉板を移動させ て放水穴を閉じた場合、放水口から放出される水で放水具より上方に位置する天 井を濡らすことができるようになる。これにより、例えば火災発生時には家屋内 の燃え易いカーテンや襖などの消火を行えるようになると共にこれから延焼する であろう天井を予め水で濡らして火災予防を行えるようになるので火災の延焼を 最小限に抑えることが可能となる。従って、消火装置の利便性を大幅に向上させ ることができるようになるものである。
【0056】 また、請求項3の考案によれば、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き若し くは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行う消火装置において、放水ヘ ッドに取り付けられると共に、放水口に対応して設けられた放水穴と、この放水 穴に連通する自在ホースとを備え、この自在ホース先端より放水口から放出され る水を放出するので、自在ホースの先端方向を放水したい方向に変えることがで きる。これにより、例えば、放水ヘッドに複数の自在ホースを設けて、一部の自 在ホース先端から放水する水を放水具より下方に位置する燃え易いカーテンや襖 及びその近傍などを濡らすことが可能となると共に、他の自在ホース先端から放 水する水を放水具より上方に位置する天井及びその周囲を濡らすことができるよ うになる。これにより、例えば火災発生時には家屋内の燃え易いカーテンや襖な どの消火を行えるようになると共にこれから延焼するであろう天井を予め水で濡 らして火災予防を行えるようになるので火災の延焼を最小限に抑えることができ るようになるものである。
【0057】 特に、自在ホース先端は例えば上下を含む周囲どの方向にでも自在に変えられ るので、家屋内のどの位置に燃え易いものがある場合でもそれらの方向に放水し 消火及び火災予防を行うことが可能となる。従って、消火装置の利便性を大幅に 向上させることができるようになるものである。
【0058】 また、請求項4の考案によれば、放水具を家屋の外壁に設けられた土台水切り 下に取り付け、当該放水具に請求項2又は請求項3の放水部材を取り付けたので 、例えば、消火装置に接続された水道配管が見えることにより家屋の美観が損ね られてしまうのを防止することができるようになる。これにより、水道配管が外 観的に隠蔽された状態で、家屋の側に置かれた燃え易いものやゴミ箱などが放火 された場合などに直ちに消火することが可能となる。従って、消火装置の利便性 を大幅に向上させることができるようになるものである。
【0059】 また、請求項5の考案によれば、放水具を家屋の外壁に設けられた胴差し下部 に取り付け、当該放水具に接続された水道配管を胴差しと覆い板とで覆うと共に 、放水具に請求項2又は請求項3の放水部材を取り付けたので、胴差し下から水 道配管が見えて家屋の美観が損ねられてしまうのを防止することができるように なる。これにより、水道配管を外観上隠蔽した状態で、家屋の側に置かれた大き な燃え易いものやゴミ箱などが放火された場合でも放水消火することが可能とな る。従って、家屋の外観を損ねることなく胴差し下部に水道配管を設置すること ができ、然も、火災の延焼を最小限に抑えることができるようになるものである 。
【0060】 また、請求項6の考案によれば、家屋の外壁上縁近傍であって屋根下に設けら れた放水具に請求項2又は請求項3の放水部材を取り付けたので、屋根下面及び 壁面方向に放水することが可能となる。これにより、例えば、隣家に火災が発生 した場合、屋根下面及び壁面に放水し濡らすことができるようになる。従って、 隣家からのもらい火による延焼を大幅に遅らせる、若しくは、火災を防止するこ とができるようになるものである。
【0061】 また、請求項7の考案によれば、請求項1、請求項4、請求項5又は請求項6 に加えて、家屋内と家屋外との間の水道配管に逆止弁を設け、当該逆止弁より家 屋外に位置する水道配管内に不凍液を充填したので、例えば、冬期等の外気低温 時に家屋外の水道配管内が凍り付いてしまうのを防止することが可能となる。こ れにより、冬期等の外気低温時に家屋の側に置かれた燃え易いものやゴミ箱など が放火された場合などでも水道水を放水して消火することが可能となる。
【0062】 特に、家屋内と家屋外との間の水道配管に逆止弁を設け、家屋内に設けた消火 装置からは水道水を放出するようにしているので、家屋内に火災が発生した場合 に不凍液が家屋内に放水されてしまうことがない。これにより、不凍液による家 屋内の汚れを防止することができるので、消火後の濡れた家屋内は水を除去する だけで綺麗に清掃することが可能となる。また、逆止弁によって家屋内の水道配 管内に不凍液が逆流してしまうのを防止できるので、水道配管内に充填する不凍 液量が少なくて済む。これにより、消火装置の利便性を一層効果的に向上させる ことができるようになるものである。
【0063】 また、請求項8の考案によれば、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、 請求項5又は請求項6において、放水具は火災時の熱によってヒューズが融解し 、水を放出するスプリンクラとしているので、火災発生時には火災発生箇所だけ 放水することが可能となる。従って、例えば水道管の水栓を解放して放水するな どの手間が省け、小規模の火災が発生した場合でも直ちにその箇所だけを極めて 効果的に消火することができるようになるものである。
【0064】 更に、請求項9の考案によれば、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き若し くは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行うものであって、放水口に連 通して放水ヘッドに形成された流水路と、放水口に対応して流水路に設けられた 流水穴と、流水路内に移動自在に設けられ、流水穴を開閉する開閉部材とを備え 、この開閉部材を移動させて流水穴を開いた場合、当該流水穴からは放水口から 放出された水が放出されると共に、開閉部材を移動させて流水穴を閉じた場合、 放水口から放出された水は流水路を経て上方或いは斜め上方若しくは水平方向に 放出されるので、例えば放水ヘッドに放水穴を開閉する開閉部材が取り付けられ た消火装置用放水部材を取り付けなくても、一部の開閉部材を移動させて放水穴 を開き、放水穴から放水する水を放水具より下方に位置する燃え易いカーテンや 襖などを濡らすことが可能となると共に、他の開閉部材を移動させて放水穴を閉 じ、放水口から放出される水で放水具より上方に位置する天井を濡らすことがで きるようになる。これにより、例えば火災発生時には家屋内の燃え易いカーテン や襖などの消火を行えるようになると共にこれから延焼するであろう天井を予め 水で濡らして火災予防を行えるようになるので火災の延焼を最小限に抑えること が可能となる。従って、消火装置の利便性を大幅に向上させることができるよう になるものである。
【0065】 更にまた、請求項10の考案によれば、放水具の放水ヘッドに設けられた下向 き若しくは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行うものであって、放水 口に連通して自在ホースを設けたので、例えば放水ヘッドに自在ホースが取り付 けられた消火装置用放水部材を取り付けなくても、自在ホースの先端方向を放水 したい方向に変えることができる。これにより、一部の自在ホース先端から放水 する水を放水具より下方に位置する燃え易いカーテンや襖及びその近傍などを濡 らすことが可能となると共に、他の自在ホース先端から放水する水を放水具より 上方に位置する天井及びその周囲を濡らすことができるようになる。これにより 、例えば火災発生時には家屋内の燃え易いカーテンや襖などの消火を行えるよう になると共にこれから延焼するであろう天井を予め水で濡らして火災予防を行え るようになるので火災の延焼を最小限に抑えることができるようになるものであ る。
【提出日】平成15年2月18日(2003.2.18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き若しくは斜め下向きの放水 口より水を放出して消火を行う消火装置及び消火装置用放水部材に関するもので ある。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種消火装置は、家屋の室内天井裏に消火用水道配管を配設し、こ の水道配管を分岐して室内に複数箇所出し、そこにそれぞれスプリンクラを取り 付けている。このスプリンクラは放水ヘッドが常時開放されていて水道配管内に 水がない開放式のものは、出火のときは手動で弁を開き、全区域にわたり一斉に 散水する。
【0003】 該開放式のスプリンクラは、冬期などの外気低温時にでも家屋外に配管した水 道配管は凍結せず、出火の際弁を開けば放水ヘッドに設けられた複数の放水口か ら一斉に放水できるので消火を行える。しかし、不意の出火や不審火など出火に 気付かない場合には大火災につながってしまうなどの恐れがあり、人のいない場 所での設置は不向きである。
【0004】 そこで、スプリンクラには開放式の放水ヘッドに対して閉鎖式の放水ヘッドが ある。閉鎖式の放水ヘッドは、水道配管内に常に水を充満させておき、出火時に は出火した箇所だけ放水ヘッドから放水し消火できるものである。該閉鎖式のス プリンクラ125の放水ヘッド126には可溶片(図示せず)が設けられており 、この可溶片により間接的に水栓が押さえられて放水を停止している(図14) 。
【0005】 そして、出火時は所定の温度以上に可溶片が加熱されることにより可溶片が溶 解するなどして水栓が開く。これによって、斜め下外向きで略円形を呈した放水 ヘッド126の円周方向に略等間隔で複数設けられた放水口131から水道水が シャワー状に噴出して、自動的に消火を行う。尚、水道配管の水源としては、ス プリンクラポンプとこれに付属する圧力タンク、或いは、高置タンクの何れかの ものが使用される(引用著書1参照)。
【0006】
【引用著書1】 著作者=石福 昭、泉 忠之、吉村俊一 共著、文献の名前=大学課 程建築設備(第四版)、発行所=株式会社オーム社(第76頁参照)。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、係る何れのスプリンクラにおいても、火災発生時には放水ヘッ ドに設けられた複数の放水口から斜め下外向きにシャワー状に水道水を噴出して 消火を行っている。しかし、火災発生時には家屋内の燃え易いカーテンや襖など は燃え始めてからの延焼が非常に早い。このため、カーテンや襖などに火が燃え 移ると瞬く間に天井に燃え広がってしまい大火災につながってしまうという問題 があった。
【0008】 本考案は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、カー テンや襖などの延焼から火災が天井に燃え広がってしまうのを防止し、且つ、隣 家からのもらい火による火災を大幅に遅らせることができる消火装置及び消火装 置用放水部材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本考案の消火装置用放水部材は、放水具の放水ヘッドに設けられた下向 き若しくは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行うものであって、放水 ヘッドに取り付けられると共に、放水路と、放水口に対応するよう放水路に設け られた放水穴と、放水路内に移動自在に設けられ、放水穴を開閉する開閉板とを 備え、この開閉板を移動させて放水穴を開いた場合、放水口から放出される水は 放水穴から放出されると共に、開閉板を移動させて放水穴を閉じた場合、放水口 から放出される水は放水路を経て上方或いは斜め上方若しくは水平方向に放出さ れることを特徴とする。
【0010】 また、請求項2の考案の消火装置用放水部材は、放水具の放水ヘッドに設けら れた下向き若しくは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行うものであっ て、放水ヘッドに取り付けられると共に、放水口に対応して設けられた放水穴と 、この放水穴に連通する自在ホースとを備え、この自在ホース先端より放水口か ら放出される水を放出することを特徴とする。
【0011】 また、請求項3の考案の消火装置は、放水具を家屋の外壁に設けられた土台水 切り下に取り付け、当該放水具に請求項1又は請求項2の放水部材を取り付けた ことを特徴とする。
【0012】 また、請求項4の考案の消火装置は、放水具を家屋の外壁に設けられた胴差し 下部に取り付け、当該放水具に接続された水道配管を胴差しと覆い板とで覆うと 共に、放水具に請求項1又は請求項2の放水部材を取り付けたことを特徴とする
【0013】 また、請求項5の消火装置は、家屋の外壁上縁近傍であって屋根下に設けられ た放水具に請求項1又は請求項2の放水部材を取り付けたことを特徴とする。
【0014】 また、請求項6の消火装置は、請求項3、請求項4又は請求項5に加えて、家 屋内と家屋外との間の水道配管に逆止弁を設け、当該逆止弁より家屋外に位置す る水道配管内に不凍液を充填したことを特徴とする。
【0015】 また、請求項7の消火装置用放水部材又は消火装置は、請求項1、請求項2、 請求項3、請求項4又は請求項5において、放水具は火災時の熱によってヒュー ズが融解し、水を放出するスプリンクラであることを特徴とする。
【0016】 更に、請求項8の消火装置は、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き若しく は斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行うものであって、放水口に連通 して放水ヘッドに形成された流水路と、放水口に対応して流水路に設けられた流 水穴と、流水路内に移動自在に設けられ、流水穴を開閉する開閉部材とを備え、 この開閉部材を移動させて流水穴を開いた場合、当該流水穴からは放水口から放 出された水が放出されると共に、開閉部材を移動させて流水穴を閉じた場合、放 水口から放出された水は流水路を経て上方或いは斜め上方若しくは水平方向に放 出されることを特徴とする。
【0017】 更にまた、請求項9の消火装置は、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き若 しくは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行うものであって、放水口に 連通して自在ホースを設けたことを特徴とする。
【0018】
【考案の実施の形態】
次に、図面に基づき本考案の実施形態を詳述する。図1は本考案の消火装置2 4を備えた家屋10の一部縦断側面図、図2は本考案の消火装置24の側面図を それぞれ示している。家屋10の天井14下面には室内13の消火領域全体に散 水できる様に所定の間隔で複数(実施例では1個のみ図示)の消火装置24・・ ・が取り付けられており、これらの消火装置24には水道配管20が接続されて いる。
【0019】 水道配管20は天井14裏から外壁15際を通って土台水切り18下に配管さ れると共に屋根11下のハフ板12先端近傍(接続配管図示せず)に樋方向に沿 って配管されている。これら屋根11下のハフ板12先端近傍及び土台水切り1 8下に設けた水道配管20には所定の間隔で複数の消火装置24が接続されてい る。
【0020】 また、水道配管20には逆止弁21が取り付けられている。この逆止弁21は 、家屋10内に設けられた水道配管20と家屋10外に設けられた水道配管20 との間(室内13側)に接続され、家屋10外に設けられた水道配管20内には 不凍液が充填され、家屋10内に設けられた水道配管20は、後述する水道配管 20の水源に接続されている。これによって、冬期などの外気低温時に室外の水 道配管20が凍結してしまうのを防止している。尚、逆止弁21は不凍液が家屋 10内側の水道配管20内に流入するのを防止するもので、家屋10内側の水道 配管20内の水は家屋10内に設けた消火装置24から放出させる。
【0021】 一方、消火装置24は、放水具25と放水部材33とから構成されており、放 水具25は、例えば、火災時の熱によって可溶片が溶解して水栓が開き、放水ヘ ッド26に設けられた複数の放水口31から水道水がシャワー状に噴出する所謂 スプリンクラにて構成されている。尚、火災時の熱によって可溶片が溶解して放 水ヘッド26の複数の放水口31から水道水を噴出させるスプリンクラについて は、従来より周知であるため詳細な説明を省略する。
【0022】 また、放水部材33は、斜め下外向きの放水ヘッド26に設けられた下向き若 しくは斜め下外向きの放水口31より水をシャワー状に放出して火災の消火及び 延焼を防止するものである。この放水ヘッド26は下方から見て略円形に形成さ れると共に、中央部を下方に突出した逆円錐形に形成されている。そして、放水 ヘッド26の中央部には図示しないが火災を感知すると溶解し水栓を開放する可 溶片が設けられている。尚、消火装置24には火災を感知すると火災が発生した のを知らせるベルなどの報知装置が水道配管に取り付けられているが、図では報 知装置を図示していない。
【0023】 放水部材33は、放水ヘッド26に取り付けられる放水補助板34と、この放 水補助板34に取り付けられる開閉板37とから構成されており、放水部材33 は、放水ヘッド26の放水口31の面に密着して取り付けられる。尚、26A、 34Aはネジ穴で、放水補助板34を放水ヘッド26に取り付ける場合は、放水 ヘッド26にネジ穴26Aを設け、ネジ38をネジ穴34Aに挿入してネジ穴2 6A螺合し、放水ヘッド26に放水補助板34を密着固定する。尚、放水補助板 34中央には貫通穴34Bが設けられており、この貫通穴34Bから放水具25 の可溶片が設けられた部分を下方に突出させている。これによって、火災時には 支障なく可溶片が溶解するように構成されている。
【0024】 放水補助板34には下方に凹んだ放水路35が複数形成されている(図3)。 該放水路35・・・は、放水補助板34が放水ヘッド26に取り付けられた状態 で各放水口31・・・より突出(この場合、放水ヘッド26に設けられた放水口 31の離間側に突出している)して設けられている。これらの放水路35・・・ は、放水口31(放水ヘッド26の中心)から放射状の方向に形成されると共に 、放水路35・・・は中央部を低く、端部を斜め上方に向けて所定の角度で傾斜 している。
【0025】 放水路35には放水口31に対応して斜め下外方(放水口31から水が放水さ れる方向)に放水穴36が設けられると共に、この放水穴36は、放水口31よ り約1.5倍大きな穴にて形成されている。これによって、放水口31より放水 された水はそのまま放水穴36を通過してシャワー状に勢いよく放出されるよう に構成されている。
【0026】 また、各放水路35・・・にはそれぞれ開閉板37が設けられている。この開 閉板37は板状を呈し放水路35の内面に沿って湾曲形成され、放水路35の一 端から多端まで延在すると共に、放水路35内を移動自在に設けられている。そ して、開閉板37を放水路35から引き出すと放水穴36は開いて、放水口31 と放水穴36は連通すると共に、開閉板37を放水路35に挿入すると放水穴3 6は閉じて、放水口31と放水路35先端部とが連通する。
【0027】 即ち、開閉板37を移動させて放水穴36を開いた場合、放水口31から放出 される水は放水穴36からシャワー状に放出され、開閉板37を移動させて放水 穴36を閉じた場合、放水口31から放出される水は放水路35を経て放水路3 5先端から上方或いは斜め上方に放出される。これによって、放水口31から放 出される水を天井14に向けて放出できるように構成されている。
【0028】 次に、図4には本考案の他の実施例の消火装置24を示している。この場合、 放水具25の放水ヘッド26に放水方向を自由に変えられる自在ホース46を設 けた放水部材43を取り付けている。放水部材43は略円形の放水補助板44と 複数の自在ホース46・・・とから構成されている。放水補助板44には中空の 支柱44Aとこれもまた中空の接続管45が複数立設されており、各支柱44A は放水ヘッド26の各ネジ穴26Aに、各接続管45は放水ヘッド26の各放水 口31に対応して設けられている(図5)。
【0029】 そして、自在ホース46は各接続管45の下側に溶接或いはネジ止めなどによ って固定されると共に、自在ホース46は各接続管45を介して放水ヘッド26 の放水口31に連通している。自在ホース46は、蛇腹状に形成され上下方向を 含む周囲方向に自由に折り曲げられるように構成している(図6)。そして、各 ネジ穴26Aと支柱44Aが合わせられて自在ホース46側からネジ48(前述 のネジ38より長いネジ)が挿入されてネジ穴26Aに螺合されることにより放 水部材43は放水ヘッド26に固定される。
【0030】 これによって、接続管45は放水口31に密着して接続されると共に、自在ホ ース46が放出する水をどの方向にでも放出できるように構成されている。尚、 放水補助板44中央には貫通穴44Bが設けられており、この貫通穴44Bから 放水具25の可溶片が設けられた部分を下方に突出させている。これによって、 火災時には支障なく放水ヘッド26先端部に設けられた可溶片が溶解するように 構成されている。
【0031】 次に、本実施例の作動について説明する。尚、水道配管20の水源は図示しな いがスプリンクラポンプとこれに付属する圧力タンク、高置タンクの何れかが用 意されており、これらのものに配管接続されているものとする。また、室内13 の天井14には前述の如き消火装置24が取り付けられており、主な放水方向は 燃え易いカーテン22や襖(図示せず)方向に向けられているものとする(図7 )。
【0032】 また、開閉板37が設けられた消火装置24では、カーテン22及び襖側の開 閉板37は挿入されて放水穴36が閉じられ、カーテン22や襖と反対側の開閉 板37は引き出されているものとする。また、自在ホース46が設けられた消火 装置24では、複数の自在ホース46がカーテン22及び襖側及び天井14方向 に向けられ、他の自在ホース46は他の消火領域方向に向けられているものとす る。
【0033】 そして、火災が発生した場合は、放水ヘッド26の中央部に設けられた可溶片 が溶解し水栓を開放する。これによって、カーテン22や襖、天井14等を大量 の水道水で濡らすことができると共に、他の消火領域も水で濡らすことができる 。従って、火災発生時には家屋10内の燃え易いカーテン22や襖などの消火を 行うと共に延焼を防止することができ、また、これから延焼するであろう天井1 4を予め水で濡らして早期に火災延焼の防止を行うことができる。尚、天井14 を濡らした水は下に落下するので、間接的に消火装置24下方の消火を行うこと もできる。
【0034】 次に、図8に家屋10の外に設けた消火装置24の説明を行う。この場合、前 述した如き、屋根11下のハフ板12先端近傍に設けられた水道配管20には所 定の間隔で複数の消火装置24が設けられると共に、土台水切り18下に設けら れた水道配管20にも所定の間隔で複数の消火装置24が接続されている。該水 道配管20は土台水切り18に隠蔽される形で設けられている。即ち、水道配管 20を土台水切り18で隠蔽することにより、水道配管20が見えて家屋10の 美観が損ねられてしまうのを防止している。該消火装置24は土台水切り18よ り突出して設けられている。
【0035】 また、一階と二階との間に設けられた胴差し16下側にも水道配管20が設け られ、この水道配管20にも所定の間隔で複数の消火装置24が接続されている 。該胴差し16下側に設けられた水道配管20には胴差し16に連続して胴差し 16同様の覆い板17が設けられている。即ち、水道配管20を胴差し16と覆 い板17とで覆うことにより、水道配管20が見えて家屋10の美観が損ねられ てしまうのを防止している。尚、消火装置24は覆い板17より突出して設けら れている。
【0036】 次に、家屋10外に設けた消火装置24の作動について説明する。尚、水道配 管20の水源は図示しないがスプリンクラポンプとこれに付属する圧力タンク、 高置タンクの何れかが用意されており、これらのものに配管接続されているもの とする。また、50は窓、51は風呂、洗面などのお湯を沸かすためのボイラー であり、胴差し16下の消火装置24、及び、土台水切り18下の消火装置24 は、開閉板37が設けられた消火装置24では、開閉板37にて放水穴36は閉 じられて下方及び下方前方と外壁15側に放出して放水できるようになっている 。
【0037】 また、自在ホース46が設けられた消火装置24では、複数の自在ホース46 は折り曲げられて下方及び下方前方と外壁15側に放出して放水できるようにな っている。また、複数の自在ホース46を家屋10の側に置かれた燃え易いもの やゴミ箱や、ボイラー51などの方向に折り曲げておいてもよい。
【0038】 そして、家屋10の側に置かれた燃え易いものやゴミ箱などが放火された場合 は、その側の土台水切り18下に取り付けた消火装置24の放水ヘッド26に設 けられた可溶片が溶解し水栓を開放する。これによって、家屋10の側に置かれ た燃え易いものやゴミ箱などの火災を小火の内に消火できて火災の延焼を防止す ることが可能となる。また、消火装置24は上方の外壁15面にも放水するので 、小火が大火災に発展してしまうのを未然に防止することができる。
【0039】 また、家屋10の側に置かれた燃え易いものやゴミ箱などの火災が延焼し燃え 上がった場合でも、胴差し16下に設けた消火装置24の放水ヘッド26に設け られた可溶片が溶解し水栓を開放して放水を行う。この場合、胴差し16下に設 けた消火装置24は上方の外壁15面にも放水するので、外壁15が延焼してし まうのを防止することができる。尚、室内13で火災が発生し窓50が延焼した 場合でも胴差し16下に設けた消火装置24は同様に放水し消火を行うと共に火 災の延焼を防止する。尚、ボイラー51の加熱によって火災が発生した場合も胴 差し16下に設けた消火装置24によって同様に放水消火される。
【0040】 更に火災が延焼した場合にはハフ板12先端近傍に設けた消火装置24の放水 ヘッド26に設けられた可溶片が溶解し水栓を開放して放水を行う。この場合、 ハフ板12先端近傍に設けた消火装置24は上方の屋根11下面及び外壁15面 にも放水するので、屋根11及び外壁15が延焼してしまうのを防止することが できる。これにより、火災の延焼を未然に防止することができるようになるので 、大火災に発展してしまうのを好適に防止することができる。
【0041】 また、隣家に火災が発生した場合にも、ハフ板12先端近傍に設けた消火装置 24の放水ヘッド26に設けられた可溶片が溶解し水栓を開放して放水を行う。 これによって、ハフ板12先端近傍に設けた消火装置24は上方の屋根11下面 及び外壁15面にも放水するので、屋根11及び外壁15が延焼してしまうのを 遅らせることができる。これにより、大幅に延焼を遅らせらせた火災は駆けつけ た消防車によって消火されるので、隣家の火災によって大火災に発展してしまう のを防止することができる。
【0042】 次に、図9に他の消火装置24の説明を行う。この場合、消火装置24は放水 具(従来のスプリンクラ)25の放水ヘッド26を改造して、消火装置24の下 方及び上方向に放水できるように構成している。消火装置24の放水ヘッド26 には前述の放水補助板34に設けた開閉板37同様の開閉部材30が設けられて おり、この開閉部材30の移動によって放水口31から放出される水を下方向及 び上方或いは斜め上方に放出できるように構成している。
【0043】 放水ヘッド26には下方に凹んだ流水路29が複数形成されている(図10) 。該流水路29・・・は放水口31・・・より下方に突出して形成されており、 これらの流水路29・・・は、放水口31(放水ヘッド26の中心)から放射状 の方向に形成されている。該流水路29・・・は中央部を低く、端部を斜め上方 に向けて所定の角度で傾斜している。
【0044】 流水路29には放水口31に対応して斜め下方(放水口31から水が放出され る方向)に放水穴56が設けられると共に、この放水穴56は、放水口31より 約1.5倍大きい穴で形成されている。これによって、放水口31より放水され た水はそのまま放水穴56を通過してシャワー状に放水されるように構成されて いる。
【0045】 また、各流水路29・・・には前述同様の開閉部材30が設けられており、こ の開閉部材30は流水路29の一端から多端まで延在すると共に、流水路29内 を移動自在に設けられている。そして、開閉部材30を流水路29から引き出す と放水穴56は開いて、放水口31と放水穴56は連通する(図11)。また、 開閉部材30を流水路29に挿入すると放水穴56は閉じて、放水口31と流水 路29先端部とが連通する。即ち、消火装置24は放水具(従来のスプリンクラ )25と前述の放水補助板34とを一体化させた構造にて構成されている。
【0046】 係る、開閉部材30を移動させて放水穴56を開いた場合は、放水口31から 放出される水は放水穴56から放出され、開閉部材30を移動させて放水穴56 を閉じた場合、放水口31から放出される水は流水路29を経て流水路29先端 から上方或いは斜め上方に放出される。これによって、放水部材33が不要とな り、安価な消火装置24を提供することができるようになると共に、前述同様の 効果を発揮することができる。
【0047】 次に、図12に他の消火装置24の説明を行う。この場合、消火装置24は放 水口31から放出される水を下方向及び水平方向に放出できるように構成してい る。この消火装置24は、流水路29を水平に設け、他は図9の消火装置24同 様に構成されている。
【0048】 そして、開閉部材30を移動させて放水穴56を開いた場合は、放水口31か ら放出される水は放水穴56から放出され、開閉部材30を移動させて放水穴5 6を閉じた場合、放水口31から放出される水は流水路29を経て流水路29先 端から水平方向に放出される。これによって、水平方向の燃え易いもの、特にカ ーテンや襖などに集中的に放水することができるようになるので、火災の延焼を 効果的に防止することができるようになると共に、放水部材33が不要となり、 安価な消火装置24を提供することができ、前述同様の効果を発揮することがで きる。尚、消火領域の状況に応じて消火装置24は図9の放水方向(上方或いは 斜め上方へ放水)と、図12の放水方向(水平方向への放水)とを混在させても 差し支えない。
【0049】 次に、図13に更に他の消火装置24の説明を行う。この場合、消火装置24 は放水具(従来のスプリンクラ)25の放水ヘッド26を改造して、消火装置2 4の放水方向を自由に変えられるように構成している。係る消火装置24の放水 ヘッド26には図4同様の自在ホース46が設けられており、この自在ホース4 6によって放水口31から放出される水を上下方向を含む周囲に放水できるよう に構成している。尚、自在ホース46は図示しないが溶接、或いはネジ止めなど によって放水ヘッド26の放水口31に固定されている。
【0050】 これによって、前述同様上下を含む周囲の燃え易いものに集中的に放水するこ とができるようになるので、火災の延焼を更に効果的に防止することができるよ うになる。従って、放水部材33が不要となり、安価な消火装置24を提供する ことができ、前述同様の効果を発揮することができる。
【0051】 このように、放水具25の放水ヘッド26(放水部材43を取り付けた放水ヘ ッド26、及び、放水口31から放出される水を下方向及び上方或いは斜め上方 に放出できる改造した放水ヘッド26を含む)から上方或いは斜め上方若しくは 水平方向に水を放出することができるので、これから延焼するであろう天井を予 め水で濡らしておくことが可能となる。これにより、火災が発生した場合でも、 火災の延焼を最小限に抑えることができるようになる。
【0052】 尚、実施例では、消火装置24を家屋10に設けたが、消火装置24は家屋1 0に限られず、工場、店舗などの建物に設けても差し支えない。
【0053】
【考案の効果】
即ち、本考案によれば、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き若しくは斜め 下向きの放水口より水を放出して消火を行う消火装置において、放水ヘッドに取 り付けられると共に、放水路と、放水口に対応するよう放水路に設けられた放水 穴と、放水路内に移動自在に設けられ、放水穴を開閉する開閉板とを備え、この 開閉板を移動させて放水穴を開いた場合、放水口から放出される水は放水穴から 放出されると共に、開閉板を移動させて放水穴を閉じた場合、放水口から放出さ れる水は放水路を経て上方或いは斜め上方若しくは水平方向に放出されるので、 例えば、放水ヘッドに複数の放水口を設けて、一部の開閉板を移動させて放水穴 を開いた場合、放水穴から放水する水を放水具より下方に位置する燃え易いカー テンや襖などを濡らすことが可能となると共に、他の開閉板を移動させて放水穴 を閉じた場合、放水口から放出される水で放水具より上方に位置する天井を濡ら すことができるようになる。これにより、例えば火災発生時には家屋内の燃え易 いカーテンや襖などの消火を行えるようになると共にこれから延焼するであろう 天井を予め水で濡らして火災予防を行えるようになるので火災の延焼を最小限に 抑えることが可能となる。従って、消火装置の利便性を大幅に向上させることが できるようになるものである。
【0054】 また、請求項2の考案によれば、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き若し くは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行う消火装置において、放水ヘ ッドに取り付けられると共に、放水口に対応して設けられた放水穴と、この放水 穴に連通する自在ホースとを備え、この自在ホース先端より放水口から放出され る水を放出するので、自在ホースの先端方向を放水したい方向に変えることがで きる。これにより、例えば、放水ヘッドに複数の自在ホースを設けて、一部の自 在ホース先端から放水する水を放水具より下方に位置する燃え易いカーテンや襖 及びその近傍などを濡らすことが可能となると共に、他の自在ホース先端から放 水する水を放水具より上方に位置する天井及びその周囲を濡らすことができるよ うになる。これにより、例えば火災発生時には家屋内の燃え易いカーテンや襖な どの消火を行えるようになると共にこれから延焼するであろう天井を予め水で濡 らして火災予防を行えるようになるので火災の延焼を最小限に抑えることができ るようになるものである。
【0055】 特に、自在ホース先端は例えば上下を含む周囲どの方向にでも自在に変えられ るので、家屋内のどの位置に燃え易いものがある場合でもそれらの方向に放水し 消火及び火災予防を行うことが可能となる。従って、消火装置の利便性を大幅に 向上させることができるようになるものである。
【0056】 また、請求項3の考案によれば、放水具を家屋の外壁に設けられた土台水切り 下に取り付け、当該放水具に請求項1又は請求項2の放水部材を取り付けたので 、例えば、消火装置に接続された水道配管が見えることにより家屋の美観が損ね られてしまうのを防止することができるようになる。これにより、水道配管が外 観的に隠蔽された状態で、家屋の側に置かれた燃え易いものやゴミ箱などが放火 された場合などに直ちに消火することが可能となる。従って、消火装置の利便性 を大幅に向上させることができるようになるものである。
【0057】 また、請求項4の考案によれば、放水具を家屋の外壁に設けられた胴差し下部 に取り付け、当該放水具に接続された水道配管を胴差しと覆い板とで覆うと共に 、放水具に請求項1又は請求項2の放水部材を取り付けたので、胴差し下から水 道配管が見えて家屋の美観が損ねられてしまうのを防止することができるように なる。これにより、水道配管を外観上隠蔽した状態で、家屋の側に置かれた大き な燃え易いものやゴミ箱などが放火された場合でも放水消火することが可能とな る。従って、家屋の外観を損ねることなく胴差し下部に水道配管を設置すること ができ、然も、火災の延焼を最小限に抑えることができるようになるものである
【0058】 また、請求項5の考案によれば、家屋の外壁上縁近傍であって屋根下に設けら れた放水具に請求項1又は請求項2の放水部材を取り付けたので、屋根下面及び 壁面方向に放水することが可能となる。これにより、例えば、隣家に火災が発生 した場合、屋根下面及び壁面に放水し濡らすことができるようになる。従って、 隣家からのもらい火による延焼を大幅に遅らせる、若しくは、火災を防止するこ とができるようになるものである。
【0059】 また、請求項6の考案によれば、請求項3、請求項4又は請求項5に加えて、 家屋内と家屋外との間の水道配管に逆止弁を設け、当該逆止弁より家屋外に位置 する水道配管内に不凍液を充填したので、例えば、冬期等の外気低温時に家屋外 の水道配管内が凍り付いてしまうのを防止することが可能となる。これにより、 冬期等の外気低温時に家屋の側に置かれた燃え易いものやゴミ箱などが放火され た場合などでも水道水を放水して消火することが可能となる。
【0060】 特に、家屋内と家屋外との間の水道配管に逆止弁を設け、家屋内に設けた消火 装置からは水道水を放出するようにしているので、家屋内に火災が発生した場合 に不凍液が家屋内に放水されてしまうことがない。これにより、不凍液による家 屋内の汚れを防止することができるので、消火後の濡れた家屋内は水を除去する だけで綺麗に清掃することが可能となる。また、逆止弁によって家屋内の水道配 管内に不凍液が逆流してしまうのを防止できるので、水道配管内に充填する不凍 液量が少なくて済む。これにより、消火装置の利便性を一層効果的に向上させる ことができるようになるものである。
【0061】 また、請求項7の考案によれば、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又 は請求項5において、放水具は火災時の熱によってヒューズが融解し、水を放出 するスプリンクラとしているので、火災発生時には火災発生箇所だけ放水するこ とが可能となる。従って、例えば水道管の水栓を解放して放水するなどの手間が 省け、小規模の火災が発生した場合でも直ちにその箇所だけを極めて効果的に消 火することができるようになるものである。
【0062】 更に、請求項8の考案によれば、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き若し くは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行うものであって、放水口に連 通して放水ヘッドに形成された流水路と、放水口に対応して流水路に設けられた 流水穴と、流水路内に移動自在に設けられ、流水穴を開閉する開閉部材とを備え 、この開閉部材を移動させて流水穴を開いた場合、当該流水穴からは放水口から 放出された水が放出されると共に、開閉部材を移動させて流水穴を閉じた場合、 放水口から放出された水は流水路を経て上方或いは斜め上方若しくは水平方向に 放出されるので、例えば放水ヘッドに放水穴を開閉する開閉部材が取り付けられ た消火装置用放水部材を取り付けなくても、一部の開閉部材を移動させて放水穴 を開き、放水穴から放水する水を放水具より下方に位置する燃え易いカーテンや 襖などを濡らすことが可能となると共に、他の開閉部材を移動させて放水穴を閉 じ、放水口から放出される水で放水具より上方に位置する天井を濡らすことがで きるようになる。これにより、例えば火災発生時には家屋内の燃え易いカーテン や襖などの消火を行えるようになると共にこれから延焼するであろう天井を予め 水で濡らして火災予防を行えるようになるので火災の延焼を最小限に抑えること が可能となる。従って、消火装置の利便性を大幅に向上させることができるよう になるものである。
【0063】 更にまた、請求項9の考案によれば、放水具の放水ヘッドに設けられた下向き 若しくは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行うものであって、放水口 に連通して自在ホースを設けたので、例えば放水ヘッドに自在ホースが取り付け られた消火装置用放水部材を取り付けなくても、自在ホースの先端方向を放水し たい方向に変えることができる。これにより、一部の自在ホース先端から放水す る水を放水具より下方に位置する燃え易いカーテンや襖及びその近傍などを濡ら すことが可能となると共に、他の自在ホース先端から放水する水を放水具より上 方に位置する天井及びその周囲を濡らすことができるようになる。これにより、 例えば火災発生時には家屋内の燃え易いカーテンや襖などの消火を行えるように なると共にこれから延焼するであろう天井を予め水で濡らして火災予防を行える ようになるので火災の延焼を最小限に抑えることができるようになるものである
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の消火装置を備えた家屋の一部縦断側面
図である。
【図2】本考案の消火装置の側面図である。
【図3】本考案の消火装置の組み立て分解図である。
【図4】もう一つの消火装置の側面図である。
【図5】同図4の消火装置を構成する放水部材の斜視図
である。
【図6】自在ホースの拡大図である。
【図7】家屋の天井に取り付けた消火装置の放水状態を
示す模式図である。
【図8】家屋の外に取り付けた消火装置の放水状態を示
す模式図である。
【図9】もう一つの消火装置の側面図である。
【図10】開閉部材を移動させて放水穴を閉じた状態を
示す図である。
【図11】開閉部材を移動させて放水穴を開いた状態を
示す図である。
【図12】もう一つの消火装置の側面図である。
【図13】更にもう一つの消火装置の側面図である。
【図14】従来の消火装置(スプリンクラ)の斜視図で
ある。
【符号の説明】
10 家屋 11 屋根 12 ハフ板 13 室内 14 天井 15 外壁 16 胴差し 17 覆い板 18 土台水切り 20 水道配管 21 逆止弁 22 カーテン 24 消火装置 25 放水具 26 放水ヘッド 29 流水路 30 開閉部材 31 放水口 33 放水部材 34 放水補助板 35 放水路 36 放水穴 37 開閉板 43 放水部材 44 放水補助板 44B 貫通穴 46 自在ホース
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年2月18日(2003.2.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 消火装置及び消火装置用放水部材
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の消火装置を備えた家屋の一部縦断側面
図である。
【図2】本考案の消火装置の側面図である。
【図3】本考案の消火装置の組み立て分解図である。
【図4】もう一つの消火装置の側面図である。
【図5】同図4の消火装置を構成する放水部材の斜視図
である。
【図6】自在ホースの拡大図である。
【図7】家屋の天井に取り付けた消火装置の放水状態を
示す模式図である。
【図8】家屋の外に取り付けた消火装置の放水状態を示
す模式図である。
【図9】もう一つの消火装置の側面図である。
【図10】開閉部材を移動させて放水穴を閉じた状態を
示す図である。
【図11】開閉部材を移動させて放水穴を開いた状態を
示す図である。
【図12】もう一つの消火装置の側面図である。
【図13】更にもう一つの消火装置の側面図である。
【図14】従来の消火装置(スプリンクラ)の斜視図で
ある。
【符号の説明】 10 家屋 11 屋根 12 ハフ板 13 室内 14 天井 15 外壁 16 胴差し 17 覆い板 18 土台水切り 20 水道配管 21 逆止弁 22 カーテン 24 消火装置 25 放水具 26 放水ヘッド 29 流水路 30 開閉部材 31 放水口 33 放水部材 34 放水補助板 35 放水路 36 放水穴 37 開閉板 43 放水部材 44 放水補助板 44B 貫通穴 46 自在ホース

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放水具の放水ヘッドから上方或いは斜め
    上方若しくは水平方向に水を放出することを特徴とする
    消火装置。
  2. 【請求項2】 放水具の放水ヘッドに設けられた下向き
    若しくは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行
    う消火装置において、 前記放水ヘッドに取り付けられると共に、 放水路と、 前記放水口に対応するよう前記放水路に設けられた放水
    穴と、 前記放水路内に移動自在に設けられ、前記放水穴を開閉
    する開閉板とを備え、 該開閉板を移動させて前記放水穴を開いた場合、前記放
    水口から放出される水は前記放水穴から放出されると共
    に、前記開閉板を移動させて前記放水穴を閉じた場合、
    前記放水口から放出される水は前記放水路を経て上方或
    いは斜め上方若しくは水平方向に放出されることを特徴
    とする消火装置用放水部材。
  3. 【請求項3】 放水具の放水ヘッドに設けられた下向き
    若しくは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行
    う消火装置において、 前記放水ヘッドに取り付けられると共に、 前記放水口に対応して設けられた放水穴と、 該放水穴に連通する自在ホースとを備え、 該自在ホース先端より前記放水口から放出される水を放
    出することを特徴とする消化装置用放水部材。
  4. 【請求項4】 前記放水具を家屋の外壁に設けられた土
    台水切り下に取り付け、当該放水具に請求項2又は請求
    項3の放水部材を取り付けたことを特徴とする消火装
    置。
  5. 【請求項5】 前記放水具を家屋の外壁に設けられた胴
    差し下部に取り付け、当該放水具に接続された水道配管
    を前記胴差しと覆い板とで覆うと共に、前記放水具に請
    求項2又は請求項3の放水部材を取り付けたことを特徴
    とする消火装置。
  6. 【請求項6】 家屋の外壁上縁近傍であって屋根下に設
    けられた放水具に請求項2又は請求項3の放水部材を取
    り付けたことを特徴とする消火装置。
  7. 【請求項7】 前記家屋内と家屋外との間の水道配管に
    逆止弁を設け、当該逆止弁より前記家屋外に位置する水
    道配管内に不凍液を充填したことを特徴とする請求項
    1、請求項4、請求項5又は請求項6の消火装置。
  8. 【請求項8】 前記放水具は火災時の熱によってヒュー
    ズが融解し、水を放出するスプリンクラであることを特
    徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請
    求項5又は請求項6の消火装置用放水部材又は消火装
    置。
  9. 【請求項9】 放水具の放水ヘッドに設けられた下向き
    若しくは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を行
    う消火装置であって、 前記放水口に連通して前記放水ヘッドに形成された流水
    路と、 前記放水口に対応して前記流水路に設けられた流水穴
    と、 前記流水路内に移動自在に設けられ、前記流水穴を開閉
    する開閉部材とを備え、 該開閉部材を移動させて前記流水穴を開いた場合、当該
    流水穴からは前記放水口から放出された水が放出される
    と共に、前記開閉部材を移動させて前記流水穴を閉じた
    場合、前記放水口から放出された水は前記流水路を経て
    上方或いは斜め上方若しくは水平方向に放出されること
    を特徴とする消火装置。
  10. 【請求項10】 放水具の放水ヘッドに設けられた下向
    き若しくは斜め下向きの放水口より水を放出して消火を
    行う消火装置であって、 前記放水口に連通して自在ホースを設けたことを特徴と
    する消火装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012030095A (ja) * 2011-10-06 2012-02-16 Kajima Corp 防火区画形成システム
JP6249540B1 (ja) * 2017-03-07 2017-12-20 順一 樋山 消防用ホースノズル

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