JP3094282B2 - 焼却炉 - Google Patents

焼却炉

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JP3094282B2
JP3094282B2 JP09046855A JP4685597A JP3094282B2 JP 3094282 B2 JP3094282 B2 JP 3094282B2 JP 09046855 A JP09046855 A JP 09046855A JP 4685597 A JP4685597 A JP 4685597A JP 3094282 B2 JP3094282 B2 JP 3094282B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23GCREMATION FURNACES; CONSUMING WASTE PRODUCTS BY COMBUSTION
    • F23G5/00Incineration of waste; Incinerator constructions; Details, accessories or control therefor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23GCREMATION FURNACES; CONSUMING WASTE PRODUCTS BY COMBUSTION
    • F23G2203/00Furnace arrangements
    • F23G2203/80Furnaces with other means for moving the waste through the combustion zone
    • F23G2203/805Furnaces with other means for moving the waste through the combustion zone using a rotating hearth

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に一般廃棄物及
び産業廃棄物、廃油、廃溶剤、廃ペンキ、廃プラスチッ
ク、廃タイヤ、石油スラッジ、鶏糞、汚泥、廃水等を混
合焼却するために使用される焼却炉に関するものであ
り、特に傾斜して変速回転する炉床を有する焼却炉に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の廃棄物焼却炉としては、ストーカ
ー炉、ロータリーキルン炉、円盤撹拌炉、竪型多段炉、
逆燃焼炉、流動砂炉等が公知である。また、これらの焼
却炉においては、その燃焼性を向上させるために、撹拌
手段を設けたり、一方向のみに移動する火床に新燃層を
連続的に作り出す方法が採られていた。しかしながら、
高熱の炉内に金属製の撹拌装置を設けたり、階段火格
子、投炭機、及び火床内部全体に被焼却物を拡散させる
装置等は、寿命が短く、構造も複雑なため、その取り替
えに多大な費用や労力を要するばかりでなく、付随する
設備等も大型のものとなり過大な消費電力や設置用地を
要し、経済的な負担が大きいという問題があった。ま
た、上記いずれの焼却炉においても火床の移動が一方向
のみであるため一定の燃焼時間しか確保できず、焼却の
遅いものは未燃焼のまま排出されてしまうという欠点が
あった。
【0003】例えば、現在、一般廃棄物の焼却処理に
は、ストーカー機械火格子炉、流動砂層炉の大型、中型
の装置が多く使用されているが、各々、下記のような問
題点を有している。先ず、ストーカー機械火格子炉の問
題点について言えば、 (1).炉床が金属製の火格子であるので、石油固形物
が液状化したようなものは完全に焼却することができな
いばかりでなく、高カロリーの廃棄物から発生する高熱
のため火格子の劣化が早い。 (2).一方向のみに移動する火床による一定時間の燃
焼であるため、未燃焼物が発生する。 (3).クリンカが発生する。 (4).廃棄物の前処理である破砕作業に過大な動力を
要する。次いで、流動砂層炉の問題点について言えば、 (5).媒体である砂を風力により流体化するために飛
灰が多く、過大な動力を要する。 (6).流動砂層に適した砂を選別して補給を常時行う
必要があると共に、熱損失と機械の消耗が大きい。 以上のように、上記いずれの焼却炉においても構造の複
雑さに係る製作費用及びランニングコスト等の経済的負
担が大きいという問題がある。
【0004】このため、本出願人は上記の問題点を解決
すべく、先に特願平2−136702号、特願平2−3
38709号及び特願平5−171991号を以て、傾
斜した皿状あるいは碗状の炉床を備え、これらを変速回
転可能及び傾斜角度可変に設けて炉床の回転に係る遠心
力と炉床の傾斜に係る重力との作用により被燃焼物を転
動分離させながら焼却するようにした焼却炉を提案し
た。これらの焼却炉は、炉床の回転により、炉床に、上
昇する斜面と下降する斜面とを現出させ、炉床を回転流
動する被燃焼物の回転中心点が炉床の回転中心とは別に
前記上昇斜面寄りに偏心して発生する作用を利用して堆
積した被燃焼物の表面に順次新燃層を作り出し焼却を行
うものであった。そして、このような構成により、以下
のような効果をもたらす。すなわち、 (1).被焼却物を大、小の固形物と粉灰に分離して新
燃層を作り出し、粉灰になるまで繰り返し焼却できるの
で、被焼却物の完全燃焼を行うことができる。 (2).撹拌設備、ストーカーあるいは火格子等が不要
となり、且つ他型の焼却炉の炉床が一方向にしか移動し
ないのに対し、炉床の回転による繰り返し燃焼ができる
ので、小規模な装置で高い燃焼効率が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の回転傾斜炉により様々な廃棄物を焼却した結果、次
のような改良すべき課題が発生した。 (1).比較的重量がある産業廃棄物に対しては、遠心
力と重力が充分作用して高い燃焼効果を発揮するが、一
般家庭から出るゴミ、所謂一般廃棄物といわれる比較的
軽量な廃棄物に対しては、遠心力と重力に係る転動分離
が起こり難く充分な燃焼効果を得られないため、重い産
業廃棄物等と混合して焼却する必要があった。本発明
は、従来技術の前記問題点に鑑み、比較的軽量な一般廃
棄物を焼却するのにも好適で且つ経済的で使い勝手の良
い焼却炉を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明では、変
速回転可能及び傾斜角度一定に設けられた炉床並びに炉
床の上方に設けられた空気噴出手段とから成り、前記炉
床の炉底の中央部に燃殻排出口を設けると共に、炉床の
周囲から該燃殻排出口に向かう擂鉢状の傾斜面を形成
、前記燃殻排出口内に蓋体を上下に摺動可能に設け、
前記燃殻排出口の内周面に複数の縦溝を形成し、前記蓋
体を上下に反復摺動させると共に、燃殻と粉灰とを分離
して排出する燃殻及び粉灰排出部を設けたことを特徴と
する。
【0007】図1を参照して、炉床の擂鉢状の傾斜面2
Bの傾斜角度の変化による作用について述べる。炉床2
は、全体が水平線に対して約40度傾斜した状態で基台
3に変速回転可能に支承されている。すなわち、炉床2
の上部(図1中右側)では仰角15度に炉床2の傾斜角
度40度を加えた約55度の急斜面が現出し、下部(図
1中左側)では炉床2の傾斜角40度から仰角15度を
減じた約25度の緩斜面が現出する。炉床2が回転し下
部緩斜面が上部急斜面に移行する際の作用により、廃棄
物は上部急斜面で転動して下部緩斜面に移行して静止す
る。この動作が連続する中で、径の大きい廃棄物は速く
転動し、径の小さい物は遅く転動し、表面から大きい物
の順に廃棄物の層ができる。すなわち、最上層に大形の
廃棄物が表出し、以下、中形、小形の廃棄物、そして最
下層に粉灰といった具合に転動分離される。
【0008】このように、炉床全体を傾斜角度40度で
設置した場合、直径2m以内の炉床であれば炉床の擂鉢
状の傾斜面の傾斜角度を15度、直径2m〜4m位の炉
床であれば該傾斜角度を13度、直径4m以上の炉床で
あれば該傾斜角度を10度に設定すると良好な焼却状態
が得られる。すなわち、炉床の直径が増加すると廃棄物
が転動する道法(斜面の長さ)が長くなり加速度が増加
して廃棄物の急斜面から緩斜面への移行が速くなり過ぎ
るため、炉床の直径の増加に比して、傾斜面の傾斜角度
を減ずる必要がある。
【0009】燃殻及び粉灰排出部は、燃殻排出口内を上
下に摺動可能にされた蓋体と、前記燃殻排出口の内周面
に形成された複数の縦溝とから成り、前記蓋体を上下に
反復摺動させることにより燃殻排出口の開閉動作を行う
と共に、燃殼と粉灰とを分離して排出する。
【0010】この燃殻及び粉灰排出部は、全閉状態、粉
灰排出状態、全開状態の3段階に変化し一連の動作を一
定の間隔を以て反復して行う。粉灰排出動作において
は、燃殻排出口の内壁に設けられた粉灰排出溝によって
粉灰のみを分別して排出するのであるが、その目的とす
るところは、廃棄物の燃焼により高温に熱された小石等
の不燃の固形物のみを炉床内に残留させることにある。
すなわち、一般廃棄物に含まれる紙屑や合成樹脂製のト
レー等はこの灼熱した小石等に触れるだけで焼却され、
炉床全体の燃焼性が向上する。さらに、上動する蓋体が
押し上げた不燃物が炉底面を転動することにより、焦付
きやクリンカの発生が防止される。尚、小石等が含まれ
ない一般廃棄物の焼却に際しては、セラミックボール等
を人為的に炉床に投入すれば同様の効果を得ることがで
きる。
【0011】比較的重量のある産業廃棄物、例えば自動
車のオイル、フィルター、タイヤ、石油スラッジ等の焼
却にあたっては、粉灰排出部を全閉状態にして焼却を行
い、大きな不燃固形物は粉灰排出部を全開状態にして排
出する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施例によって
本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に係る焼
却炉の縦断面図、図2は図1の左側方から見た縦断面
図、図3は燃殼及び灰排出部の要部斜視図である。
【0013】
【実施例】図1において示される符号1は、主に一般廃
棄物である家庭ゴミ、例えばビニール袋に収納された紙
屑あるいは比較的軽量の産業廃棄物、木屑等を焼却する
ために使用する焼却炉の炉体である。炉体1内に収容設
置された炉床2は一定の傾斜角度を以て変速回転される
ものであり、炉床2の炉底には中央の燃殼排出口2に対
し仰角約15度前後の擂鉢状の傾斜面2Bが形成されて
いる。すなわち、炉床2は、炉底が擂鉢状(炉底の周囲
から中央に向かう)の傾斜面2Bを有し且つ周縁に周壁
2Cを垂設した円筒状に形成され全体が断面略U字状を
呈する形態にされると共に、炉底の中央に開設された燃
殻排出口2Aを開閉する開閉機構である燃殻及び粉灰排
出部12とを連設した構成にされている。
【0014】この炉床2は、全体を水平線に対して約4
0度前後に傾斜した状態で基台3に回転自在に支承され
ている。すなわち、炉床2は上部(図1中右側)では仰
角15度に炉床2の傾斜角40度を加えた約55度の急
斜面が現出し、下部(図1中左側)では傾斜角40度か
ら仰角15度を減じた約25度の緩斜面が現出する。
【0015】炉床2が回転し下部の緩斜面が上部の急斜
面に移行する過程において、堆積した廃棄物は緩斜面側
に崩落して転動分離しながら燃焼される。表面側の嵩の
大きい廃棄物は順次新燃層を形成して焼却され、燃焼が
進み嵩が小さくなるにつれて廃棄物層の下方に没してゆ
き最終的には粉灰となって炉底に堆積する。この急斜面
により遠心力の作用し難い炉床中央部付近(炉床が平面
であるとその軸芯付近には遠心力が及ばない、これは炉
床の直径が大きくなるほど顕著である)でも転動分離
(燃焼物が不燃の小石の動きに追随して動くため)が可
能となり、炉床全面に常に新燃層が広がった状態を形成
することが可能になるので、高い燃焼効果を得ることが
できる。
【0016】炉体1は炉床2の上方を基台3に固定され
た炉頭4で覆い、炉頭4の下部に連続して形成された炉
床被冠部4aにより炉床2の上部開口周縁を被覆するよ
うにされている。炉床被冠部4aもまた基台3に固定さ
れ、炉床2の周壁2Cの上部周縁部は炉床被冠部4aに
耐熱部材5を介して密封保持されると共に、回転可能に
支承されている。また、炉床2の下部も同様な耐熱部材
5を介して回転可能に支承されている。炉床2の下面周
縁にはガイドレール6を、炉床2の周壁2Cの下部側縁
には周壁2Cを一周するリング状のレール7を設けて、
これらのレール6及び7に摺接するローラー8により炉
床2の下面を上下方向に保持すると共に、回転可能とな
るように基台3に固定している。特に、炉床2の側縁部
に対しては2連のローラー8を3組設けてこれを炉床2
の中心より下方に120度前後の範囲内に配すると良
い。また、炉床2の下面には歯車体9を円筒状に設け
て、この歯車体9と基台3に取り付けた変速モーター等
の回転駆動装置10の出力歯車10aとをエンドレスチ
ェーン11で巻架連繋させることにより炉床2全体が傾
斜しながら回動できるようにされている。図中、8aは
緩衝材としてのコイルスプリングであり、リング状のレ
ール7をこれに摺接するローラー8ごと内方に付勢する
ようにされている。
【0017】このようにして、炉床2は、炉底の擂鉢状
の(炉底の周囲から中央に向う)傾斜面2Bが緩斜面と
急斜面とに変化する作用により、被焼却物を転動分離さ
せて流動性の低い微細粉灰を炉床2の底部に常時堆積さ
せることが可能となる。このため、炉床2底面の焦付き
やクリンカの発生を防止することができる。すなわち、
炉床2内では表面から順に大、中、小の廃棄物が積層さ
れた状態となり、廃棄物は焼却が進むと徐々に角がとれ
て丸く小さくなって行き、順次下層に移動し、砂利状さ
らには粉灰になるまで繰り返し焼却され、乾燥した粉灰
は固形物の間を通って最下層に滑落して炉床2の底部に
堆積する。そして、後述する燃殼及び粉灰排出部12の
燃殼排出口2Aのガイド筒13に設けられた複数の縦溝
(粉灰排出溝)13aより粉灰のみが常に排出されるこ
とになる。ところで、一部分しか燃焼できないような不
燃物は廃油バーナー14A及び14Bか廃タイヤ等の混
合助燃によって焼却するが、燃殻は排出口2Aを全開し
て一度に排出を行う。
【0018】図3に示すように、この炉底中央に連設さ
れた燃殼及び粉灰排出部12は、耐火物により円柱形状
に形成された蓋体15を炉底の中央に穿孔した燃殼排出
口2A内に挿通可能にされており、これを炉床2の回転
に対して遊び回転可能に基台軸受に支承させ、油圧シリ
ンダー16によって上下に反復摺動させることにより燃
殻排出口2Aの開閉動作を行う。また、燃殼排出口2A
の内壁には蓋体15の側面全周を取り囲んだガイド筒1
3が係止リブ13bにより取付けられており、このガイ
ド筒13にはその内周面全周に渡って複数の縦溝(粉灰
排出溝)13aが襞状に形成されている。
【0019】そして、蓋体15が上下に反復摺動する際
に、蓋体15がガイド筒13内を摺動する間は粉灰のみ
が複数の縦溝(粉灰排出溝)13aから排出されること
になる。同時に、蓋体15が上動した時は、炉床2内部
に突出して炉床2内に堆積した廃棄物を押し上げて崩落
させて廃棄物を撹拌し、炉床底面の焦げ付及びクリンカ
の発生を防止する。また、廃棄物中に含まれ、廃棄物の
燃焼により高温に熱された小石等の不燃の固形物のみを
炉床内に残留させることができるので、一般廃棄物に含
まれる紙屑や合成樹脂製のトレー等はこの灼熱した小石
等に触れるだけで焼却される。不燃物等の固形状の燃殼
(例えばタイヤの鋼線等は斜面転動の際にボール状に丸
くなる)は燃殻排出口2Aを全開して排出する。すなわ
ち、粉灰と固形状の燃殻を分離して排出することが可能
になるので、焼却後の廃棄物の処理が簡便になる。
【0020】炉頭4及びその下部に連続して設けられた
炉床被冠部4aには冷却を兼ねた一次送風手段(空気噴
出口)が設けられている。この一次送風手段は、炉床2
の上部周縁を覆う炉床被冠部4aとの間隙部分を利用し
た周縁送風口(一次送風口)18Aと炉床被冠部4aの
内部を貫通して一周する送風路17に複数個穿設された
横送風口(一次送風口)18Bと、炉床被冠部4aの内
周面に複数個穿設された縦送風口(二次送風も兼用)1
8Cと、これら周縁送風口18Aと横送風口(一次送風
口)18Bと縦送風口18Cとに連繋された三方弁19
Aと、この三方弁19Aに連通された送風機27Aとか
ら構成されている。また、二次送風手段は、炉頭4に設
けられた2箇所の上部送風口(二次送風口)18Dとこ
れに連繋された三方弁19Bと、この三方弁19Bの一
方に連通された送風機27Bとから構成されている。こ
の三方弁19Bの他の一方は廃油バーナー14A及び1
4Bに連通されている。この三方弁19Bの一方を炉内
への送風専用として用い、廃油バーナー14A及び14
Bに通じる他の一方への給気を増減することにより廃油
バーナー14A及び14Bの火力の調節を行う。また、
炉頭4に排気口20を設けることにより炉体1内部の圧
力を引圧制御させている。尚、排気口20の一方側は安
全弁にされている。また、炉頭中心部及び炉床被冠部4
aには、炉頭中心部に向かって廃水を噴出する廃水処理
用の噴水塔28a及び28bが取付けられており、過熱
された炉内の温度調整を行うことができるようにされて
いる。
【0021】また、廃棄物投入口21に連通して設けら
れた円筒形状の投入ホッパー22は、廃棄物を炉床2内
に順次投入できるようにされている。ところで、廃棄物
が落下する際の圧力により投入ホッパー22が目詰まり
を起すことがある。そこで、本装置ではこれを解消する
ため投入ホッパー22内部にブランコのような反復揺動
運動をする扇状の投入翼23を設け、これが左右に回動
して、投入された廃棄物を一方では繰り出すと共に、他
方では廃棄物を下方から押し上げる働きをし、落下圧に
よる目詰まりを弛めて投入動作を円滑に行うことができ
るようにされている。
【0022】すなわち、投入ホッパー22の内部には投
入翼23が同転軸23aを介して揺動自在に支承され、
この回転軸芯にこれと一体に回転するようにギアを取付
け、このギアを基台3に取付けた駆動装置24の出力ウ
ォームとチェーン25を介して連繋してある。これによ
り、投入ホッパー22あるいは廃棄物投入口21の目詰
まりが緩和され、大小様々な廃棄物の連続投入が可能と
なる。例えば、家庭ゴミ等はゴミ袋ごと投入することが
できる。また、投入ホッパー22への廃棄物の投下を効
率よく行うために、焼却炉の下部全体を地下に埋設し、
運搬車あるいはショベル重機車両等から廃棄物を直接投
下できる高さに設置してある。尚、図中26は投入ホッ
パー22の蓋体であり、投入ホッパー22を閉蓋して風
等の流入を防止すると共に、投入翼23と連動して廃棄
物の目詰まりを防止する。また、蓋体26は手動による
単独の操作も可能とされている。
【0023】次に本発明に係る焼却炉の使用法について
説明する。先ず、炉床2をごく低速度で回転させながら
廃棄物を炉床2底部の90%程度の容積になるまで投入
し、炉床2の回転により積層した廃棄物が緩やかに崩落
している状態で廃油バーナー14A及び14Bにより着
火する。約30分程度で耐火物が高熱になり廃棄物の乾
燥が進んで自燃し始めるので廃油バーナー14A及び1
4Bの火力を種火程度に落とし、炉床2の外周が1分間
に15m前後移動する程度の速度で連続回転させながら
炉床2に収容した廃棄物の量が常に炉床2の底部の90
%程度の容積になるように新たな廃棄物を連続して投入
する。
【0024】燃焼空気の送風量は、着火時当初、一次送
風手段における送風機27Aのバタフライ弁を調節して
全開時の約半分くらいの風量にて周縁送風口18Aと横
送風口18B及び縦送風口18Cとに送風する。このと
き周縁送風口18Aと、横送風口18B及び縦送風口1
8Cとの送風量の比は三方弁19Aにより5:5に定
め、廃棄物が自燃し始めたら初めて送風機27Aを全開
する。また、二次送風手段における2箇所の上部送風口
(二次送風口)18Dと、廃油バーナー14A及び14
Bへの送風量の割合との比は7:3の割合になるように
三方弁19Bを調節して行う。すなわち、燃え初めは二
次側の送風量を一次側よりも少なくする。そして、廃棄
物が自燃し始めたら(燃焼物の種類により異なるが)、
自燃物の場合であれば廃油バーナー14A及び14Bへ
の送風量を着火時とは逆の3:7の割合にする。その
際、一次、二次の各送風口18A,18Bからの送風量
は当初設定したままの割合でよい。しかしながら、高カ
ロリーの石油固形物あるいは廃タイヤ等を焼却する場合
は、当初から逆の3:7の割合で二次側の送風量を多く
しておけば、不完全燃焼による黒煙の発生を防止するこ
とができる。すなわち、廃棄物のカロリーの高低によっ
て起こる炉内上部の酸欠状態を、上方から下向きの送風
を行うことによって解消し、焼却する廃棄物のカロリー
の高低の変化に関わらず黒煙の発生を抑えることができ
る。この調節は炉内を目視して、その明暗により行う。
すなわち、炉内を常に明るい状態に保つことが肝要であ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
比較的軽量な一般廃棄物を焼却するのに好適で高い燃焼
効果が得られ、且つ経済的で使い勝手が良いという優れ
た効果がある。そして、燃殻排出口内に蓋体を摺動可能
に設け、燃殻排出口の内周面に複数の縦溝を形成したこ
とにより、粉灰と固形状の燃殻を分離して排出すること
ができるので、焼却後の廃棄物の処理が簡便になる。す
なわち、蓋体が上下に反復摺動する際に、粉灰のみを縦
溝から排出できる一方、固形状の燃殻は燃殻排出口を全
開して排出することができる。この場合、蓋体が上動し
た時は、炉床内に堆積した廃棄物を押し上げて攪拌でき
るので、炉床面の焦げ付き及びクリンカの発生を防止す
ることができる。また、廃棄物の炉床への投入、燃焼、
不燃物排出の3工程を順調に行うことができると共に、
燃焼温度が低いときにはバーナーで加熱し、高い時には
廃水の噴水により冷却することにより、長時間一定の燃
焼温度を得ることができる。このため、焼却炉としての
使用の他、長時間一定の熱の供給を要する施設、例え
ば、発電及び温水プール等のボイラーの熱源あるいは下
水汚泥の乾燥機としての利用が可能となる。すなわち、
現在、ボイラー等で使用されている重油等を燃料とする
燃焼炉に替えて本焼却炉を使用すれば、化石燃料が不要
となり、燃費が大幅に削減でき、同時に廃棄物処理を行
うことができるという優れた副次的効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る焼却炉の縦断面図である。
【図2】図1の左側方から見た炉床の平面図
【図3】燃殻及び灰排出部の要部斜視図である。
【符号の説明】
1 炉体 2 炉床 2A 燃殻排出口 2B 擂鉢状の傾斜面 2C 周壁 3 基台 4 炉頭 4a 炉床被冠部 5 耐熱部材 6 ガイドレール 7 リング状のレール 8 ローラー 8a コイルスプリング 9 歯車体休 10 回転駆動装置 10a 出力歯車 11 エンドレスチェーン 12 燃殼及び粉灰排出装置 13 ガイド筒 13a 縦溝(粉灰排出口) 13b 係止リブ 14A 廃油バーナー 14B 廃油バーナー 15 蓋体 16 油圧シリンダー 17 送風路 18A 周縁送風口(一次送風口) 18B 横送風口(一次及び二次送風口) 18C 縦送風口(一次及び二次送風口) 18D 上部送風口(二次送風口) 19A 三方弁 19B 三方弁 20 排気口 21 廃棄物投入口 22 投入ホッパー 23 投入翼 23a 回転軸 24 駆動装置 25 チェーン 26 投入ホッパーの蓋 27A 送風機 27B 送風機 28a 噴水塔 28b 噴水塔

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速回転可能及び傾斜角度一定に設けられ
    た炉床並びに炉床の上方に設けられた空気噴出手段とか
    ら成り、前記炉床の炉底の中央部に燃殻排出口を設ける
    と共に、炉床の周囲から該燃殻排出口に向かう擂鉢状の
    傾斜面を形成し、前記燃殻排出口内に蓋体を上下に摺動
    可能に設け、前記燃殻排出口の内周面に複数の縦溝を形
    成し、前記蓋体を上下に反復摺動させると共に、燃殻と
    粉灰とを分離して排出する燃殻及び粉灰排出部を設けた
    ことを特徴とする焼却炉。
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