JP3093917U - プラスチック製短下肢装具用リハビリ靴 - Google Patents
プラスチック製短下肢装具用リハビリ靴Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 インソールと数枚の中敷型補正パッドの組合
わせで患足側靴と健足側靴の態様となるプラスチック製
下肢装具用リハビリ靴を提供する。 【解決手段】 甲部中央2に靴紐3を配す第一の前開き
式履口部4とその片側にチャック5を配す第二の前開き
式履口部6を並設した靴本体1と、この底部7には挿入
自在の中敷部材を、インソール8とプラスチック製短下
肢装具の足板部の板厚を調整する少なくとも2枚の厚さ
の異なる中敷型補正パッド9,10とし、患足側靴の底
部位置をインソールを除く前記少なくとも2枚の補正パ
ッドの組合わせ選定で決め、健足側靴の底部位置をイン
ソールと少なくとも2枚の中敷型補正パッドのどちらか
1枚又は2枚を組合わせる選定にし、且つ甲高調整を靴
紐3の締付具合で行う。また、舌革部は少なくとも靴紐
で支持する。
わせで患足側靴と健足側靴の態様となるプラスチック製
下肢装具用リハビリ靴を提供する。 【解決手段】 甲部中央2に靴紐3を配す第一の前開き
式履口部4とその片側にチャック5を配す第二の前開き
式履口部6を並設した靴本体1と、この底部7には挿入
自在の中敷部材を、インソール8とプラスチック製短下
肢装具の足板部の板厚を調整する少なくとも2枚の厚さ
の異なる中敷型補正パッド9,10とし、患足側靴の底
部位置をインソールを除く前記少なくとも2枚の補正パ
ッドの組合わせ選定で決め、健足側靴の底部位置をイン
ソールと少なくとも2枚の中敷型補正パッドのどちらか
1枚又は2枚を組合わせる選定にし、且つ甲高調整を靴
紐3の締付具合で行う。また、舌革部は少なくとも靴紐
で支持する。
Description
【0001】
本考案は足の麻痺患者等が用いる爪先を上げる短下肢装具を装着したまま履着
するプラスチック製短下肢装具用リハビリ靴に関するものである。
【0002】
一般に、脳卒中片麻痺や腓骨神経麻痺などに起因し足関節下垂足や足関節内反
足等の症状で短下肢装具の装着を余儀なくされる身障者にあって、特に簡易,軽
量化が図られるプラスチック製短下肢装具で、所定肉厚のプラスチック板が下腿
後面から足関節を経て爪先部に達して下垂足を補強矯正する所謂シューホン型に
おいては(以下 シューホン型短下肢装具と云う)、取り扱いが容易なために該
シューホン型短下肢装具を装着したまま靴(リハビリ靴)を履いて外出すること
が多くなってきている。
【0003】
この場合、シューホン型短下肢装具を付けて直接履ける靴としては、下腿カフ
部の下端の踵部から曲がったプラスチック足板部に至るプラスチック板厚分を加
味して履着し得る大きさをもつ特種形状の患足側靴(ワイド型)となるので、こ
の短下肢装具を用いないで履く健足側靴(スタンダード型)と比較すれば必然的
に大きさも違ってくる。このため、外出時に履く両靴の大きさは左右が異なり、
第三者をして外観的な一瞥で大きさの違いが分かり身障者といえども体裁の悪い
思いをする。
【0004】
例えば、健足側靴の大きさが24cmサイズの靴使用のときに、短下肢装具を
装着して履くことのできる患足側靴のサイズとしては25cmや26cmなどの
一回りも二回りも大きな寸法の靴を要する。なお、この靴の購入に当っては左右
別売りを行っている所で買う様になる。
【0005】
しかも、従来知られているシューホン型短下肢装具の装着状態で履く専用のリ
ハビリ靴の構成としては、例えば図9に示す様に靴本体aの甲部中央bに単なる
開閉用チャックcを、履口部d縁から爪先e側に向けた長手方向に配設の前開き
式靴であり、前記チャックcのスライダーc′を下方に引き履口部dを広げ履着
を容易とし、その後スライダーc′を上方に引き上げ履口部の締付けとする。
【0006】
しかし、前記の如く単に1本のチャックを甲部に配す前開き式履口部をもつリ
ハビリ靴では、履着時の操作としてチャック・スライダーの摺動で履口の開閉が
できるが、人の足の形状は各人まちまちであるため、夫々フィツトした履き心地
を得ることは難しい。即ち、足の形状は甲高の人や甲低の人及び幅広の人など様
々であり、締付幅が予め決まっているチャック形式の履口では、足甲の形状にマ
ッチした締付けを行うことはできない。
【0007】
特に、シューホン型短下肢装具を装着したまま履く場合、このプラスチック足
板部のプラスチック板厚はメーカーや患者の症状(重患者や軽患者等の違いなど
)によって変わるので、チャック形式の画一的な締付手段では対処しえない。
【0008】
また、甲高の足にも対応できる前開き式履口部としては靴紐形式にした所謂バ
ルモラルタイプの靴も知られている(図示せず)。ここでは、靴紐の編み上げ具
合によって締付幅の調整ができ各人の甲高の状態に合う締付けができ所望の履き
心地を得るが、この種の靴の欠点は、履着時に一々靴紐を解いたり結んだりしな
ければならず、麻痺をもつ身障者自身での履着作業に最適でない。
【0009】
更に、前開き式履口部の靴履着で問題な点は、履口甲部の内側には履着案内用
となる舌革部が有るため、該舌革部は靴紐を緩め履口が広がるときやチャックの
開き時等において靴内に垂れ下がり爪先側を塞ぐようになる。ここで履口部に足
を入れれば垂れた舌革部を爪先側に捲られる押し込みとなり円滑な履着はできず
、履着時には舌革部を持ち上げながら足を入れる必要があり厄介であった。
【0010】
本考案は上記実情に鑑み、靴本体の前開き式履口部の締付手段を、甲部中央に
靴紐を配す甲高調整が効く靴紐形式と、その片側(脇部)に操作の簡単なチャッ
ク形式の2方式を用い、且つ患足側靴と健足側靴の両靴内の底部位置調整を、1
枚のインソールと少なくとも2枚の厚さの異なる中敷型補正パッドを用い、この
インソールと補正パッドの枚数選定で実質的に同一底厚を得るようにし、上記課
題を解決するプラスチック製短下肢装具用リハビリ靴を提供するものである。
【0011】
本考案は、甲部中央に甲高調整用靴紐を配す第一の前開き式履口部とその片側
にチャックを配す第二の前開き式履口部を並設した靴本体を形成すると共に、該
靴本体の底部に挿入する所定のインソールとプラスチック製短下肢装具の足板部
の板厚調整用となる少なくとも2枚の厚さの異なる中敷型補正パッドを設け、前
記短下肢装具を装着のまま履く患足側靴使用の底部位置を、この足板部の板厚分
とインソールを除く前記少なくとも2枚の補正パッドの選定で決め、該患足側靴
の底部位置と実質的に同一高さに設定する健足側靴使用の底部位置を、インソー
ルと少なくとも2枚の中敷型補正パッドの組合わせ選定で決め、且つ甲高調整を
前記靴紐の締付具合で行う構成としたものである。
【0012】
この場合、甲高調整用靴紐付き前開き式履口部が、その履口部内側に突設した
舌革部の上方表面に靴紐の編み上げ一部が挿通してなる。
【0013】
この様に、本考案のリハビリ靴はシューホン型短下肢装具装着を装着したまま
履着する患足側靴と健足側靴とを同一形状(サイズ)になるように、甲部に甲高
調整用靴紐を配す第一の前開き式履口部と、その片側(脇部)にチャックを配す
常時履着用の第二の前開き式履口部の2形式の履口部を設け、且つ靴本体の底部
位置の設定を、中敷部材となる所定のインソールとその他に少なくとも2枚の厚
さの異なる偏平な中敷型補正パッドの適宜枚数を組合わせる構成にしたので、患
足側靴使用となる底部位置はプラスチック足板部の板厚分を加味したインソール
なしの条件下で前記2枚の補正パッド中の1枚又は2枚の組合わせ、或いは補正
パッドを用いないで所望の底部位置にきめる。
【0014】
また、健足側靴としては足底を直接受けるインソールを必要とし、その他に2
枚の補正パッド中の1枚又は2枚の組合わせ、或いは2枚全体を重ねる厚中敷に
しで所望の底部位置にする。
【0015】
即ち、患足側靴と健足側靴は中敷部材となるインソールと2枚の中敷型補正パ
ッドの枚数選定で両靴に対応する底部位置を得る(実質的に同一高さの底部位置
ができる)。このことは、左右同一サイズの靴を用いても健足側靴としての履着
と患足側靴としての履着ができる。
【0016】
勿論、シューホン型短下肢装具のプラスチック足板部自体の板厚は、患者の爪
先の垂下状態(麻痺症状)やメーカー等によって多少異なり、それに伴い履着す
る靴の底部位置も違ってくるが、この数枚の中敷部材(少なくとも2枚の中敷型
補正パッド)の適宜の組合わせをすることで、簡単に所望の底部位置を得る。
【0017】
このシューホン型短下肢装具を装着した足を直接挿入する患足側靴では、その
プラスチック足板部の板厚分だけ底部位置を下げねばならない。このとき患足側
靴では踵受け凹部が付くインソールは使用しないため、偏平な薄地,厚地となる
2枚の中敷型補正パッド中のどちらかを、或いはプラスチック足板部の板厚によ
っては2枚の補正パッドを用いないで所定の底部位置にする。
【0018】
一方、健足側靴としては基本的にインソールを用い、これに更に2枚の補正パ
ッドを重ねる多層構造にするか、或いは薄地又は厚地のどちらか1枚の補正パッ
ドを重ねて前記プラスチック足板部の板厚分に見合う厚さにすることで、前記患
足側靴の底部位置と健足側靴とを実質的に同じくし得る。即ち、同一サイズの靴
を購入し中敷部材の選定で患足側靴と健足側靴に仕分けられる。
【0019】
また、このリハビリ靴の甲高調整としては、前記靴紐の紐締付具合によって簡
単に調整できる。
【0020】
ここで、実際の履着作業としては、短下肢装具の装着でプラスチック足板部を
履口部より入れ爪先側に挿入するに際し、先ず第一の前開き式履口部の甲高調整
用靴紐を一旦少し緩めて左右に広げた状態として履けば、予め靴の底部位置を数
枚の中敷部材となる補正パッドの組合わせで所定厚に設定しておくため、その後
靴紐を足甲に合うよう編上げの締付けで前開き式履口部を閉じればよい。但し、
靴紐による甲高調整は、初めて履くときの一回だけ行えばよい。
【0021】
その後の常時の履着としては、前記靴紐の締付けは行わず、この履口部の片側
(脇位置)に並設の第二のチャック形式の前開き式履口部のチャック操作をすれ
ばよい。このとき、スライダーの引き環を引き下げで履口部が広がり、足の挿入
後にスライダーの引き上げで履口は閉じられる(甲部調整は前記靴紐の締付けで
完了している)。以後の履着は、このスライダーの摺動だけでよく、片手作業に
適する。
【0022】
また、この履着時に前開き式履口部の口縁内側に添う舌革部は自重で靴内に垂
れるようになるが、該舌革部の上部表面位置が靴紐の一部を挿通した保持構造に
してなるため、履口部を広げても舌革部が靴内に垂れ下がらず、舌革部が爪先側
に押し込まれることもない。このことは、履着時に従来行っていた舌革部を掴み
保持する作業が省略されることになる。
【0023】
以下、本考案のプラスチック製短下肢装具用リハビリ靴を実施例の図に基づい
て説明すれば、次の通りである。
【0024】
図1乃至図8は第二の前開き式履口部となるチャックが引き環付きスライダー
を備えてなる短下肢装具用リハビリ靴の実施例を示す。1は甲部2の中央長手方
向に靴紐3を爪先側から履口部に向け編み上げるバルモラルタイプ(左右締付け
方式)の甲高調整とした第一の前開き式履口部4と、その片側(脇位置)にスラ
イダー5aで開閉するチャック5を平行配設した第二の前開き式履口部6を形成
する靴本体であり、且つ該靴本体1の底部7に挿入する中敷部材を、踵部と土踏
まず部用の足受け凹部8aを型押した所定厚のインソール8と、該インソール8
の下に重ねるインソールとほぼ同等の外形を呈す平坦なフエルト等よりなる厚地
シートの中敷型補正パッド9及び該補正パッド9より薄い薄地シートの中敷型補
正パッド10の少なくとも2枚を設け、このインソール8と2枚の補正パッド9
,10の組合わせの選定で靴本体1の底部7の底厚(底部位置)を決める構成で
ある。11は甲部中央に形成した前開き式履口部4の内側にあって爪先側から口
縁側に突設となる履着案内用舌革部で、該舌革部11の上方表面の片側部分(第
二の前開き式履口部6より反対側)に設けた紐挿通部12に靴紐3の編み上げ上
方の一部を挿通し、該靴紐3の挿通保持で舌革部11を靴内への垂れ防止機構と
している。なお、前記舌革部11の片側となる第二の前開き式履口部6側の側縁
はチャック5の長手方向のヨーク縁5cに縫着13をし、前記紐挿通部12の靴
紐の保持と相俟って一体的な支持にし、これら前記の全体構成でシューホン型短
下肢装具用リハビリ靴14となる。
【0025】
図中、15は靴本体1の踵部分1aの腰革部上端の外面に取付けた履着用支持
フック部である。16は第二の前開き式履口部6のチャック5のスライダー5a
側に配す指掛け用引き環であり、該引き環16の基端部は、スライダー5aに反
転自在に取付けた連結杆部5bの先端に形成の円弧部が貫通する構造を取るため
、スライダー5aがチャック5の締付端(履口縁部)等に位置する状態下で、引
き環16は前記円弧部に起因し自重で靴側面側に垂れ下がる横向きになるため(
図1参照)、該引き環16の荷重方向が変わるのでスライダー5a自体は動かず
、チャック5の開きはない(引き環16を、スライダー5aの連結杆部5bと一
体とした場合、チャックを締めた引き環16のセット位置がチャック長手方向に
向けば、この状態で歩行動を受け少しでも曲がるとスライダー5aに捩じりが働
き爪把持が緩みチャック噛合が外れるようになる)。
【0026】
即ち、歩行中等にあって引き環16が適宜揺れるなどしても、該引き環16が
靴側面側に臨む状態では、自然とチャック5がずり下がり開くこともない。
【0027】
いまこの作用を説明すると、シューホン型短下肢装具17を装着した足A(図
6参照)のまま履着する患足側靴14Aの構成としては、先ず靴本体1の底部7
の底部位置を、インソール8は不要であるために予め外し、底部7の上面にシー
ト構成である中敷型補正パッド9,10中、どちらか1枚を選んで挿入する中敷
使用にする。この中敷型補正パッド9,10の選定は、短下肢装具17側のプラ
スチック足板部17aの板厚と合わせた総合厚が所定の底厚になるようにする。
図7に示す患足側靴14Aの態様では、薄地シートの中敷型補正パッド10と所
定板厚のプラスチック足板部17aを組合わせた状態である。
【0028】
勿論、プラスチック足板部17aの板厚が極めて厚い生地の使用等にあっては
、補正パッド9,10を全く用いないで、底部7の上にプラスチック足板部17
aを直接臨ませることもある(図示せず)。
【0029】
一方、健足側靴14Bとしては、底部7の最上位にインソール8が来るため、
実質的な底部位置(厚)の調整はインソール8の下部に補正パッド9,補正パッ
ド10を一緒に重ねる三層構成とするか(図2参照)、又は補正パッド9と補正
パッド10のどちらかを選び、インソール8との総合厚が前記補正パッド9,1
0とプラスチック足板部17の総合厚と同等になるようにする。図8に示す態様
では、所定のインソール8と厚地の補正パッド9の組合わせの二層構成としたも
のである。
【0030】
この場合、例えば、一般的なインソール8の板厚は1.0mm乃至1.5mm
程度であり、これに対し少なくとも2枚の中敷型補正パッド9,10の板厚は、
例えば、3mmの厚地パッドと1mmの薄地パッドの2種類とする。なお、この
補正パッド9,10は、必要にあっては異色の色分け構成(例えば、ブルーとか
ベージュ等)を採れば選定状態が一瞥しえる。また、シューホン型短下肢装具1
7のプラスチック足板部17aの板厚は3〜4mm程度であり、これら中敷部材
とプラスチック足板部7aの合計厚の双方(患足側靴14Aと健足側靴14B)
が等しくなるように設定すれば、同一サイズのリハビリ靴14を用いても患足側
靴14Aと健足側靴14Bの両方の使用ができる。
【0031】
ここで、シューホン型短下肢装具17を装着した足Aを患足側靴14Aに履着
する作業としては、最初は患足側靴14Aの甲部中央の甲高調整用靴紐3を一旦
緩めて第一の前開き式履口部4を適宜広げプラスチック足板部17aを爪先側よ
り挿入すればよい。この後、靴紐3を適宜編み上げの締めをし甲高(甲幅)に合
った状態で結べば前開き式履口部4は所定の甲高をもった位置で閉じられる。な
お、この靴紐3の甲高調整は最初に履くときの一回だけでよい。
【0032】
即ち、その後の常時の履着作業としては、靴紐3による履口部の開閉はその都
度行わず、該履口部4の片側(脇部)に平行した第二の前開き式履口部6である
チャック5を、このスライダー5aを下方に引けば前記第一の前開き式履口部4
の横部が長手方向に亘り前開きとなり、簡単に足の挿入ができる。この後、スラ
イダー5aを引き上げればチャック5が締まり履着となる。以後の履着作業は、
甲高調整は予め靴紐3の編み上げ調整で済んでいるのでチャック5の開閉だけを
行えばよい。
【0033】
また、第一の前開き式履口部4及び第二の前開き式履口部6の履着に際する開
き位置では、この履口部4の口縁内側に配した舌革部11がその自重にて垂れ下
がるようになるが、この舌革部11は片側上部の上面の紐挿通部12に靴紐3の
一部を挿通した保持がなされると共に、該紐挿通部12の他側となる舌革部11
は第二の履口部6の縁部であるチャック5のヨーク部位置に縫着13され、結果
的に両側が保持される状態のため、全体として履口部4を広げても舌革部11が
靴内へ垂れ下がることもない。このことは、履口部4や履口部6を広げて足を差
し込む場合、一々舌革部11を掴んで保持する必要もなく、靴内爪先側に舌革部
11が押し込まれる虞れもない。
【0034】
上述の様に、本考案のプラスチック製下肢装具用リハビリ靴は、甲部中央に甲
高調整用靴紐を配す第一の前開き式履口部とその片側脇にチャックを配す第二の
前開き式履口部を並設した二段の前開き履口構成を取ることで、足の甲高調整を
第一の前開き式履口部の靴紐の締付具合でなされ,以後の普段の履着作業は側部
に配す第二の前開き式履口部のチャックの開閉のみを行えばよくいため、手,足
の麻痺した患者等におけるリハビリ靴の履着操作が容易となる。この場合、リハ
ビリ靴の足甲は人によって異なるため、甲高調整を行うが最初に履くときの1回
だけで済み、従来の如く毎回靴紐を緩め、締め直す等の細かな履着作業を要せず
、以後は第二の前開き式履口部であるチャックの開閉だけで良く、簡易履着作業
を得、麻痺患者等の作業に適する。
【0035】
しかも、患足側靴使用とするシューホン型短下肢装具のプラスチック足板部の
靴本体への挿入にあっては、該プラスチックの板厚分を加味した底部位置を得る
ため、予めインソールを除く少なくとも2枚の厚さの異なる中敷型補正パッドの
組み合わせ選定で設定し、且つ健足側靴としはインソールと少なくとも2枚の厚
さの異なる中敷型補正パッドの組み合わてで設定し同一底部位置にするため、同
サイズの一足のリハビリ靴を購入するだけで、患足側靴と健足側靴の両使用が可
能となり、従来のこの種の靴履着の如く外観的に左右の違いが分からず、外出も
楽しくなる。
【0036】
即ち、患足側靴と健足側靴の使い分けが、シューホン型短下肢装具装着のプラ
スチック足板部の板厚分と2枚の中敷型補正パッドの組合わせ選定と、インソー
ルと2枚の中敷型補正パッド中の1枚又は2枚を組合わす二層,三層構造にし実
質的に双方を同一底部位置にすることで可能となる。
【0037】
また、各人の甲高の調整は前記第一の前開き式履口部の靴紐の締付具合で甲部
にマッチした状態を、1回行えばよい。
【0038】
更に、前開き式履口部の内側に有る舌革部は、その上方片側の紐挿通部に靴紐
を通す支持構造にしてなるため、履着時に問題となる舌革部の垂れ下がりが解消
し得る。勿論、必要にあっては、舌革部の他側を第二の前開き式履口部縁に添う
縫着をし全体として両支持にすれば更によい。また、この靴本体の踵部の腰革部
上端には履着用支持フック部を設けてなるため、該支持フック部に指先や補助棒
の先端を引っ掛ければ、踵部の挿入も楽になり片手での履着も容易となる等の実
用的効果を奏する。
【図1】本考案のプラスチック製下肢装具用リハビリ靴
の一実施例を示す斜視図である。
の一実施例を示す斜視図である。
【図2】同一部切り欠き側面図である。
【図3】靴本体の底部に挿入する中敷部材の説明であ
り、(A)はインソールの斜視図で、(B)は厚地の中
敷型補正パッドの斜視図で、(C)は薄地の中敷型補正
パッドの斜視図である。
り、(A)はインソールの斜視図で、(B)は厚地の中
敷型補正パッドの斜視図で、(C)は薄地の中敷型補正
パッドの斜視図である。
【図4】同中敷部材の厚さを示す説明であり、(A)は
インソールの端面図で、(B)は厚地の中敷型補正パッ
ドの端面図で、(C)は薄地の中敷型補正パッドの端面
図である。
インソールの端面図で、(B)は厚地の中敷型補正パッ
ドの端面図で、(C)は薄地の中敷型補正パッドの端面
図である。
【図5】第二の前開き式履口部6のチャック5を引き前
開きとし舌革部が持ち上がったた状態の靴後方から見た
説明図である。
開きとし舌革部が持ち上がったた状態の靴後方から見た
説明図である。
【図6】患足にプラスチック製下肢装具を装着した状態
の説明図である。
の説明図である。
【図7】患足側靴にあって、プラスチック製下肢装具を
装着する患足のプラスチック足板部と1枚の薄地の中敷
型補正パッドを組合わせで靴本体の底部位置を設定した
説明図である。
装着する患足のプラスチック足板部と1枚の薄地の中敷
型補正パッドを組合わせで靴本体の底部位置を設定した
説明図である。
【図8】健足側靴にあって、インソールと厚地の中敷型
補正パッドを1枚組合わせた靴本体の底部位置を設定し
た説明図である。
補正パッドを1枚組合わせた靴本体の底部位置を設定し
た説明図である。
【図9】従来の1本のチャクックを甲部中央に配したリ
ハビリ靴の説明図である。
ハビリ靴の説明図である。
1 靴本体
2 甲部
3 靴紐
4 第一の前開き式履口部
5 チャック
6 第二の前開き式履口部
7 底部
8 インソール
9 厚地の中敷型補正パッド
10 薄地の中敷型補正パッド
11 舌革部
12 紐挿通部
13 縫着
14 リハビリ靴
14A 患足側靴
14B 健足側靴
16 スライダーに取付く指掛け用引き環
Claims (2)
- 【請求項1】 甲部中央に甲高調整用靴紐を配す第一の
前開き式履口部とその片側にチャックを配す第二の前開
き式履口部を並設した靴本体を形成すると共に、該靴本
体の底部に挿入する所定のインソールとプラスチック製
短下肢装具の足板部の板厚調整用となる少なくとも2枚
の厚さの異なる中敷型補正パッドを設け、前記短下肢装
具を装着のまま履く患足側靴使用の底部位置を、この足
板部の板厚分とインソールを除く前記少なくとも2枚の
補正パッドの選定で決め、該患足側靴の底部位置と実質
的に同一高さに設定する健足側靴使用の底部位置を、イ
ンソールと少なくとも2枚の中敷型補正パッドの組合わ
せ選定で決め、且つ甲高調整を前記靴紐の締付具合で行
う構成としたプラスチック製短下肢装具用リハビリ靴。 - 【請求項2】 甲高調整用靴紐付き前開き式履口部が、
その履口部内側に突設した舌革部の上方表面に靴紐の編
み上げ一部を挿通する請求項1記載のプラスチック製短
下肢装具用リハビリ靴。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002007083U JP3093917U (ja) | 2002-11-08 | 2002-11-08 | プラスチック製短下肢装具用リハビリ靴 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002007083U JP3093917U (ja) | 2002-11-08 | 2002-11-08 | プラスチック製短下肢装具用リハビリ靴 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0571906U (ja) * | 1992-03-03 | 1993-09-28 | エスエムシー株式会社 | 減圧弁付マニホールド |
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WO2016056382A1 (ja) * | 2014-10-06 | 2016-04-14 | 竜沢 金山 | 健康器具およびその使用方法 |
JP2016073619A (ja) * | 2014-10-06 | 2016-05-12 | 竜沢 金山 | 健康器具およびその使用方法 |
-
2002
- 2002-11-08 JP JP2002007083U patent/JP3093917U/ja not_active Expired - Lifetime
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