JP3093589U

JP3093589U - 陶磁製仏壇

Info

Publication number: JP3093589U
Application number: JP2002006697U
Authority: JP
Inventors: 章臼木
Original assignee: 章臼木
Priority date: 2002-10-23
Filing date: 2002-10-23
Publication date: 2003-05-16
Anticipated expiration: 2008-10-23

Abstract

(57)【要約】【課題】軽量で持ち運びおよび格納に便利で、地震が
発生しても各仏具が倒れることがなく、美観に優れる陶
磁製仏壇を提供することである。【解決手段】台１と少なくとも台１上に起立させた燭
台２ａ、２ｂと花立３ａ、３ｂと香炉４とを備えた仏壇
において、上記台１と燭台２ａ、２ｂと花立３ａ、３ｂ
と香炉４とが陶磁製で一体に成形されたことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本発明は、小型の仏壇に関し、特に軽量で持ち運びおよび格納に便利で、地震が発生しても各仏具が倒れることがなく、美観に優れる陶磁製仏壇に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の仏壇は、観音型の開き戸を有し、開き戸の内側に位牌や燭台や花立等の仏具を収納する箱型の仏壇本体と、その本体の下方に形成される台輪と呼ばれる同じく箱型の台座とを有するものが一般的であって、室内の一角を閉める大型のものが多い。しかしながら、昨今の住宅時事情も相まって、あまりに大きな仏壇を安置するスペースを確保することが困難な場合もある。そこで、そのようなニーズにこたえるために小型の仏壇の提案がなされている（たとえば、特許文献１参照）。

【０００３】

【特許文献１】特開２００１−１０４１４８号公報（請求の範囲、図２）

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記提案では仏壇が小型化されて、かつ、仏壇内のスペースを広くして入るものの、仏具はこの仏壇内に独立して格納されることとなり、仏具には座りの悪いものもあり、この仏壇を移動する際には、いちいち仏具を取り出して、仏壇のみを移動し、さらに仏壇安置後に再度仏具を仏壇内の所定の位置に設置する手間があると同時に、地震で仏壇が振動を受けると仏壇中に設置した仏具などが倒れてしまうこともあり、特に点火中の線香を立てる香炉や点火中の蝋燭を立てる燭台が倒れた場合には火事になってしまう危険性がある。

【０００５】また、小型の仏壇にあっても仏壇によっては重量が嵩むので、持ち運びに不便であり、したがって、格納する際にも上記手間がかかることとなる。

【０００６】さらに、仏壇の素材にもよるが、小型の仏壇は大型の仏壇に比較して貧弱に見え、安価のイメージがあり美観的にも好ましくない。

【０００７】そこで、本考案は上記した弊害を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、特に軽量で持ち運びおよび格納に便利で、地震が発生しても各仏具が倒れることがなく、美観に優れる仏壇を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案の課題解決手段は、台と少なくとも台上に起立させた燭台と花立と香炉とを備えた仏壇において、上記台と燭台と花立と香炉とが陶磁製で一体に成形されたことを特徴とする。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態における仏壇の基本構成は、台１と燭代２ａ、２ｂと花立３ａ、３ｂと点火中の線香を立てる香炉４とが陶磁製で一体成形されて構成されている。

【００１０】以下詳細に説明すると、台１は台本体１ａと台本体１ａの背面に立ち上がる背面板１ｂとを備えており、この背面板１ｂにより仏壇の背後が目隠しされるようになり仏壇の美観を損ねることがない。

【００１１】また、燭台２ａ、２ｂと花立３ａ、３ｂと香炉４は、香炉４を中心として一体成形されており、燭台２ａ、２ｂは香炉４から延設される腕に形成され、花立３ａ、３ｂも香炉４から延設される腕に形成され、これらで仏具Ｂを構成しており、この仏具Ｂが台本体１ａに起立されながら一体成形される。

【００１２】なお、本実施の形態では木の根と枝をモチーフに仏具Ｂが形作られており、このようにデザインすることにより美観をよくすることができる。また、デザインは岩、山、その他の自然物をモチーフとしても良い。

【００１３】また、本仏壇の製造に当っては、陶磁製であるので、仏具Ｂおよび台１を粘土等の土を各仏具および台ごとに成形し、土がやわらかい状態で、各仏具と台とをとも付けし、ある程度乾燥させてから、約１２００度程度の温度で素焼きし、下絵つけや施彩し本焼成し、さらに必要であれば上絵付け、上絵焼成等を施せばよい。なお、台等の成形に当っては手作業でしても良いし、あらかじめ型を用意し鋳込成形しても良いが、陶磁製であるので、価値観を高めるべく手作業で一品製作するほうが好ましい。

【００１４】そして、上述のように仏壇を陶磁製として、各仏具と台とを一体成形したので、仏具はこの仏壇の台に対して不動であるので、従来のように仏壇を移動する際にいちいち仏具を取り出して仏壇のみを移動しなければならないという手間が省け、さらに仏壇安置後に再度仏具を仏壇内の所定の位置に設置する手間も省けることとなる。

【００１５】また、地震で仏壇が振動を受けると仏壇中に設置した仏具などが倒れてしまうことはないので、香炉や燭台が倒れ、点火中の線香や蝋燭の火が他の部材に引火して火事になってしまう事もない。また、この仏壇はすべて陶磁製なので、従来の仏壇のように木製のものと比較して、この点でも引火の危険性が回避される。

【００１６】また、本考案の仏壇は陶磁製であり、陶磁器の特徴として、各部をあまり厚手に成形すると焼成の段階でひびがはいってしまうので、必然的に各部材の重量が軽量となる。したがって、全体の重量も軽量なものとなるので、重量が嵩む事がなく、持ち運びに便利となり、格納するにも有利である。

【００１７】さらに、小型の仏壇にあっても、本仏壇は陶磁製であり、見た目も良く満足感をも充足するとともに、一品製作とすればその高級感と相まって大型の仏壇に比較しても高価なイメージを呈するので、美観的にも従来の仏壇より優れたものとなる。

【００１８】そして、さらに仏壇を陶磁製としたので、丸洗い可能であり従来の木製の仏壇と比較して手入れが簡単となる。また、経年劣化することはないので、維持管理が簡易でありその維持管理費も安価となるうえ、色があせることはないので、いつまでも製作当時の美しさを保つことが可能である。

【００１９】

【考案の効果】

本考案によれば、仏壇を陶磁製として、各仏具と台とを一体成形したので、仏具はこの仏壇の台に対して不動であるので、従来のように仏壇を移動する際にいちいち仏具を取り出して仏壇のみを移動しなければならないという手間が省け、さらに仏壇安置後に再度仏具を仏壇内の所定の位置に設置する手間も省けることとなる。

【００２０】また、地震で仏壇が振動を受けると仏壇中に設置した仏具などが倒れてしまうことはないので、香炉や燭台が倒れ、点火中の線香や蝋燭の火が他の部材に引火して火事になってしまう事もない。また、この仏壇はすべて陶磁製なので、従来の仏壇のように木製のものと比較して、この点でも引火の危険性が回避される。

【００２１】また、本考案の仏壇は陶磁製であり、陶磁器の特徴として、各部をあまり厚手に成形すると焼成の段階でひびがはいってしまうので、必然的に各部材の重量が軽量となる。したがって、全体の重量も軽量なものとなるので、重量が嵩む事がなく、持ち運びに便利となり、格納するにも有利である。

【００２２】さらに、小型の仏壇にあっても、本仏壇は陶磁製であり、見た目も良く満足感をも充足するとともに、一品製作とすればその高級感と相まって大型の仏壇に比較しても高価なイメージを呈するので、美観的にも従来の仏壇より優れたものとなる。

【００２３】そして、さらに仏壇を陶磁製としたので、丸洗い可能であり従来の木製の仏壇と比較して手入れが簡単となる。また、経年劣化することはないので、維持管理が簡易でありその維持管理費も安価となるうえ、色があせることはないので、いつまでも製作当時の美しさを保つことが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態における仏壇の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１台１ａ台本体１ｂ背面板２ａ、２ｂ燭台３ａ、３ｂ花立４香炉Ｂ仏具

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】台と少なくとも台上に起立させた燭台と
花立と香炉とを備えた仏壇において、上記台と燭台と花
立と香炉とが陶磁製で一体に成形されたことを特徴とす
る陶磁製仏壇。
【請求項２】燭台と花立と香炉とで木の根、岩、山等
の形状となるように配置して一体成形されている請求項
１に記載の陶磁製仏壇。