JP3092181U - 排尿排便受け具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 尿漏れ、便漏れに対処できる履き心地のよい
排尿排便受け具を提供すること。 【解決手段】 本体１の上口折り返し部２ａにゴム紐４
を挿通し、本体１の下部に、前後を区分する縦の線状固
着部５を設けるとともに線状固着部５の上端に当て片６
を設ける。線状固着部５で仕切った本体１の前部下面を
開口７し、この前部下面に縦長の透明シート袋８を垂設
して尿受け部Ａとなし、線状固着部５で仕切った後部下
面を便受け部Ｂとし、本体１の左右に、縦の線状固着部
５の上方から上口２にかけて前後へ拡開可能な分離部１
０を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】 【０００１】 【考案の属する技術分野】 本考案は、尿漏れ便漏れに対処する男女兼用の排尿排便受け具に関する。 【０００２】 【従来の技術】 脳障害や事故、その他の病気あるいは加齢により下半身の機能が衰えることに よって尿失禁や便漏れなどの諸症状が起きると、非衛生だけでなく悪臭を周囲に 及ぼすので家族、介護人等は勿論本人にとっても頗る不快感を味わう事となる。 このため従来から紙おむつが広く用いられているが、紙おむつ内に排出した尿や 便は肌にも直接するので感触が悪く、不潔で取り扱い上も問題がある。 【０００３】 そこで紙おむつとは異なり、漏出した尿と便をそのまゝ受けられる袋状の排尿 排便受け具が存在する（実用新案登録第３０７２２９９公報参照）。この技術は 本考案者が自身の体験に基づき研究の結果到達し得たもので、局部から臀部にか けて前部を尿受け、後部を便受けとした袋体をあてがうことで尿や便が可及的肌 に付着しないで収納できることを特徴としている。 【０００４】 【考案が解決しようとする課題】 上記の技術は、局部と臀部下からあてがう仕組みのものであり、パンツのよう に両足を入れて履くことができないので着装中やゝもすると位置ずれするという 不具合と、固定するために紐体、掛紐、接着用布片などの部品点数が必要で作製 に手間がかゝり、取り付け・取り外しも面倒なため病人や障害者が自力で着装す るのが容易でないなど取り扱い上の諸不利があった。 【０００５】 本考案はこのような従来品の事情に鑑み、パンツのように履くことができるた め取り付け・取り外しが容易で誰にも確実な着装ができ、作製にも手間がかゝら ず安価・量産に好適する便利な排尿排便受け具を提供しようとするものである。 【０００６】 【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するために本考案は、袋状としたパンツ大のビニール製本体１ の上口折り返し部２ａにゴム紐４を挿通し、本体１の下部に、前後を区分する縦 の線状固着部５を設けるとともに線状固着部５の上端に当て片６を設け、線状固 着部５で仕切った本体１の前部下面を開口７し、この前部下面に縦長の透明シー ト袋８を垂設して尿受け部Ａとなし、線状固着部５で仕切った後部下面を便受け 部Ｂとなし、線状固着部５の上方左右に、ゴム紐４に沿い本体上口２が前後に拡 開する分離部１０を形成することを技術手段としている。 【０００７】 【考案の実施の形態】 以下本考案を図面に基づき説明すると、図１において１は袋状のビニール製本 体であり、大人が着装できるパンツ大の大きさを有し、上口２部分を内側に折り 返し、折り返し部２ａを上口２に沿って溶着し、内部ににゴム紐４を挿通する。 折り返し部２ａの前後端は切欠部３とし、ゴム紐４の挿脱箇所とする。 【０００８】 ５は本体１の下部左右を縦方向に圧着して形成した線状固着部で、この線状固 着部によって本体１が前後に区分される。前部よりも後部の方が広いスペースと なるように、線状固着部５は本体１のやゝ前端（図では左側）寄りに形成される 。６は線状固着部５の上端に設けた当て片であり、左右一対の開閉可能なスポン ジ片Ｓが台座６ａと一体に設けられ、いずれも本体１左右に接着される。 【０００９】 線状固着部５で仕切られた本体１の前部下面は開口７となし、その下に縦長の 透明シート袋８を垂設して尿受け部Ａとする。なお透明シート袋８は上部を本体 １の下面と接着する。そして線状固着部５で仕切られた本体１の後部下面は袋状 物のまゝの形態をとるので閉塞されており、この後部下面が便受け部Ｂとなる。 ９は透明シート袋８の上部に形成した横の線状固着部であり、９ａは便受け部Ｂ に形成した横の線状固着部である。 【００１０】 １０は本体１の左右に形成した両足を挿入するための分離部で、縦の線状固着 部５の上方から上口２にかけて形成し、両足を押し入れると上口２がゴム紐４に 沿って前後に拡開する。 【００１１】 図２は本考案の着装状態を示すもので、パンツを履く要領で本体１左右の分離 部１０に両足を通し、太ももいっぱいまで本体１を引き上げると、本体１の分離 部１０が前後に分かれ、折り返し部２ａとともに上口２がゴム紐４に沿って大き く開く。本体１が引き上げ極限までくると、当て片６が尿器と肛門の中間位置に 密着して前後を仕切り、男女とも本体１前部に尿器が、後部に肛門が臨む。 【００１２】 着装中尿水が排泄されると、本体１の前部下面の開口７から透明シート袋８か らなる尿受け部Ａへと落下するが、尿受け部Ａには十分な大きさが有るので多量 の尿水でもこれを収容でき、また途中に横の線状固着部９を設けることで逆流の 抑止とすることができる。 【００１３】 着装中大便が排泄されると、本体１の便受け部Ｂに落下する。この便受け部Ｂ も十分な大きさがあり、大量の排便があっても余裕をもって収納できる。この便 受け部Ｂにも横の線状固着部９ａを設けることで逆流阻止が所期される。 【００１４】 【考案の効果】 本考案は本体の左右に前後の分離部を設けたので、両足をこの分離部に入れる ことでパンツのように着装でき、局部と臀部下にあてがうだけの従来品と異なっ てはるかに安定感があり感触も良好であるとともに、取り付け取り外しに面倒な 手数を要しないので誰もが容易に取り扱うことができる。 【００１５】 縦の線状固着部を境として前部に尿器が、後部に肛門が位置し、前部の尿受け 部に排出された尿水が肛門に付着したり、後部の便受け部に排出された大便が尿 器に付着するといった恐れがなく、からだが汚物まみれになる憂いがない。 【００１６】 使用後は分離部から両足を引き抜くことでそのまゝ便器に排泄物を処理し、本 体はそのまゝ若しくは簡単に水洗いして処分すればよく、全体がシンプルな構成 のため作製も容易で量産に好適し安価に得られる実用価値がある。

【図面の簡単な説明】 【図１】 本考案を示すもので、（ａ）は要部を切断し
た側面図、（ｂ）は外観図、（ｃ）は俯瞰図である。 【図２】 本考案の着装状態を示すもので、（ａ）は側
面図、（ｂ）は正面図である。 【符号の説明】 １ 本体 ２ 上口 ２ａ折り返し部 ４ ゴム紐 ５ 縦の線状固着部 ６ 当て片 ７ 開口 ８ 透明シート袋 Ａ 尿受け部 Ｂ 便受け部 １０分離部

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 袋状としたパンツ大のビニール製本体の
   上口折り返し部にゴム紐を挿通し、本体の下部に、前後
   を区分する縦の線状固着部を設けるとともに線状固着部
   の上端に当て片を設け、線状固着部で仕切った本体の前
   部下面を開口しこの前部下面に縦長の透明シート袋を垂
   設して尿受け部となし、線状固着部で仕切った後部下面
   を便受け部となし、線状固着部の上方左右に、ゴム紐に
   沿い本体上口が前後に拡開する分離部を形成した排尿排
   便受け具。