JP3091833B2 - 部分放電検知方法及び部分放電検知装置 - Google Patents
部分放電検知方法及び部分放電検知装置Info
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- JP3091833B2 JP3091833B2 JP08160893A JP16089396A JP3091833B2 JP 3091833 B2 JP3091833 B2 JP 3091833B2 JP 08160893 A JP08160893 A JP 08160893A JP 16089396 A JP16089396 A JP 16089396A JP 3091833 B2 JP3091833 B2 JP 3091833B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、配電機器等の電
気機器の部分放電を、その電磁波の受信により非接触に
検知し、電気機器の絶縁劣化の非接触検出等を可能にす
る部分放電検知方法及び部分放電検知装置に関する。
気機器の部分放電を、その電磁波の受信により非接触に
検知し、電気機器の絶縁劣化の非接触検出等を可能にす
る部分放電検知方法及び部分放電検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、配電線路の柱上機器(ブッシン
グ,変圧器等)のような配電機器(配電機材)やモータ
等の主に高電圧が印加される電気機器は、絶縁劣化によ
っていわゆる部分放電が生じ、この放電に伴って高周
波,広帯域の電磁波を発生する。
グ,変圧器等)のような配電機器(配電機材)やモータ
等の主に高電圧が印加される電気機器は、絶縁劣化によ
っていわゆる部分放電が生じ、この放電に伴って高周
波,広帯域の電磁波を発生する。
【0003】この電磁波は系統電源の電圧(電源電圧)
が図9の(a)に示すように変化する場合、部分放電の
発生に基づき、同図の(b)に示すようにその正,負の
ピークに同期して発生し、系統電源に同期する。しか
も、その大きさ(レベル)は一般に部分放電が進行する
に従って大きくなる。
が図9の(a)に示すように変化する場合、部分放電の
発生に基づき、同図の(b)に示すようにその正,負の
ピークに同期して発生し、系統電源に同期する。しか
も、その大きさ(レベル)は一般に部分放電が進行する
に従って大きくなる。
【0004】そして、この電磁波を検出して部分放電を
非接触に検知すれば、絶縁劣化の有無の非接触検出が行
えるため、従来、特定周波数の電磁波をアンテナにより
受信して測定し、その測定レベルと設定レベルとを比較
して部分放電の有無を検知し、測定レベルが設定レベル
以上になったときに部分放電を検知したとして、アラー
ム,指針又は音で絶縁劣化を報知することが行われてい
る。
非接触に検知すれば、絶縁劣化の有無の非接触検出が行
えるため、従来、特定周波数の電磁波をアンテナにより
受信して測定し、その測定レベルと設定レベルとを比較
して部分放電の有無を検知し、測定レベルが設定レベル
以上になったときに部分放電を検知したとして、アラー
ム,指針又は音で絶縁劣化を報知することが行われてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記部分放電により生
じた電磁波は微弱であり、従来の部分放電の検知の場
合、アンテナの受信信号に混入した放送波,通信波及び
車のエンジンや産業機器等から発生したノイズ,突発ノ
イズ等のいわゆるバックグランドノイズ(BGN)のノ
イズ電波の影響を受け易い。
じた電磁波は微弱であり、従来の部分放電の検知の場
合、アンテナの受信信号に混入した放送波,通信波及び
車のエンジンや産業機器等から発生したノイズ,突発ノ
イズ等のいわゆるバックグランドノイズ(BGN)のノ
イズ電波の影響を受け易い。
【0006】そして、放送波,通信波等の周波数が決ま
っているノイズ電波については、受信信号の同調周波数
を上記ノイズ電波の周波数から外すなど、それらの影響
を排除して測定が行えるが、同調周波数帯でのいわゆる
ランダムノイズや突発ノイズは、除去することはできな
い。
っているノイズ電波については、受信信号の同調周波数
を上記ノイズ電波の周波数から外すなど、それらの影響
を排除して測定が行えるが、同調周波数帯でのいわゆる
ランダムノイズや突発ノイズは、除去することはできな
い。
【0007】そして、従来は測定周波数の受信信号のレ
ベルをそのまま設定レベルと比較して検知するのみであ
るため、とくに前記のノイズ電波の影響を受けて誤検知
が生じる問題点があり、例えば配電線路の柱上機器の絶
縁劣化を非接触検出する場合、車のエンジン等から発生
したノイズ等からなるバックグランドノイズのノイズ電
波により絶縁劣化が誤検出されて検出の信頼性が低下す
る。
ベルをそのまま設定レベルと比較して検知するのみであ
るため、とくに前記のノイズ電波の影響を受けて誤検知
が生じる問題点があり、例えば配電線路の柱上機器の絶
縁劣化を非接触検出する場合、車のエンジン等から発生
したノイズ等からなるバックグランドノイズのノイズ電
波により絶縁劣化が誤検出されて検出の信頼性が低下す
る。
【0008】本発明は、とくにバックグランドノイズの
影響を排除してアンテナの受信信号から電気機器の部分
放電の有無等を精度よく検知することを課題とし、その
ための検知方法及び装置を提供することを目的とする。
影響を排除してアンテナの受信信号から電気機器の部分
放電の有無等を精度よく検知することを課題とし、その
ための検知方法及び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の部分放電検知方法は、配電機器等の電
気機器の部分放電により系統電源に同期して発生した電
磁波をアンテナにより受信し、このアンテナの受信信号
に含まれた設定した測定周波数の電磁波の系統電源周波
数の2倍の周波数で変化する検知対象成分を抽出し、ア
ンテナの受信信号のバックグランドノイズのレベルを検
知し、検知対象成分とバックグランドノイズとのレベル
の比から部分放電の有無を検知する。
めに、請求項1の部分放電検知方法は、配電機器等の電
気機器の部分放電により系統電源に同期して発生した電
磁波をアンテナにより受信し、このアンテナの受信信号
に含まれた設定した測定周波数の電磁波の系統電源周波
数の2倍の周波数で変化する検知対象成分を抽出し、ア
ンテナの受信信号のバックグランドノイズのレベルを検
知し、検知対象成分とバックグランドノイズとのレベル
の比から部分放電の有無を検知する。
【0010】そして、図9の(a),(b)からも明ら
かなように部分放電の電磁波が系統電源に同期して発生
し、その大きさの変動周波数は系統電源の2倍になる。
かなように部分放電の電磁波が系統電源に同期して発生
し、その大きさの変動周波数は系統電源の2倍になる。
【0011】したがって、アンテナの測定周波数の電磁
波の受信信号につき、系統電源に同期してその2倍の周
波数で変化する検知対象成分を抽出すると、バックグラ
ンドノイズの成分を排除して部分放電による電磁波が抽
出される。
波の受信信号につき、系統電源に同期してその2倍の周
波数で変化する検知対象成分を抽出すると、バックグラ
ンドノイズの成分を排除して部分放電による電磁波が抽
出される。
【0012】さらに、そのバックグランドノイズが検知
され、抽出した検知対象成分とバックグランドノイズと
の比により、部分放電の有無が検知される。この場合、
とくにバックグランドノイズが小さい地域等にあって
は、検知対象成分が小さくても、その比が大きくなるこ
とから、精度よく確実に検知できる。
され、抽出した検知対象成分とバックグランドノイズと
の比により、部分放電の有無が検知される。この場合、
とくにバックグランドノイズが小さい地域等にあって
は、検知対象成分が小さくても、その比が大きくなるこ
とから、精度よく確実に検知できる。
【0013】そして、この部分放電の有無の検知を実現
するため、請求項2の部分放電検知装置は、配電機器等
の電気機器の部分放電により系統電源に同期して発生し
た電磁波を受信するアンテナと、このアンテナの受信信
号に含まれた設定した測定周波数の電磁波の系統電源周
波数の2倍の周波数で変化する検知対象成分を抽出する
成分抽出手段と、アンテナの受信信号のバックグランド
ノイズのレベルを検知するノイズ検知手段と、検知対象
成分と前記バックグランドノイズとのレベル比から前記
部分放電の有無を検知する放電判定手段とを備える。
するため、請求項2の部分放電検知装置は、配電機器等
の電気機器の部分放電により系統電源に同期して発生し
た電磁波を受信するアンテナと、このアンテナの受信信
号に含まれた設定した測定周波数の電磁波の系統電源周
波数の2倍の周波数で変化する検知対象成分を抽出する
成分抽出手段と、アンテナの受信信号のバックグランド
ノイズのレベルを検知するノイズ検知手段と、検知対象
成分と前記バックグランドノイズとのレベル比から前記
部分放電の有無を検知する放電判定手段とを備える。
【0014】さらに、請求項3の部分放電検知方法は、
配電機器等の電気機器の部分放電により系統電源に同期
して発生した電磁波をアンテナにより受信し、このアン
テナの受信信号に含まれた設定した測定周波数の電磁波
の系統電源周波数の2倍の周波数で変化する検知対象成
分を抽出し、アンテナの受信信号のバックグランドノイ
ズのレベルを検知し、検知対象成分の大きさから部分放
電の有無を検知し、検知対象成分とバックグランドノイ
ズとのレベルの比から前記部分放電の有無を検知し、検
知対象成分の大きさ,レベルの比の少なくとも一方の検
知結果が放電有りのときに部分放電の発生を検知する。
配電機器等の電気機器の部分放電により系統電源に同期
して発生した電磁波をアンテナにより受信し、このアン
テナの受信信号に含まれた設定した測定周波数の電磁波
の系統電源周波数の2倍の周波数で変化する検知対象成
分を抽出し、アンテナの受信信号のバックグランドノイ
ズのレベルを検知し、検知対象成分の大きさから部分放
電の有無を検知し、検知対象成分とバックグランドノイ
ズとのレベルの比から前記部分放電の有無を検知し、検
知対象成分の大きさ,レベルの比の少なくとも一方の検
知結果が放電有りのときに部分放電の発生を検知する。
【0015】したがって、この場合は検知対象成分の大
きさ(レベル)そのものからの検知と,請求項1の検知
対象成分とバックグランドノイズの大きさ(レベル)の
比からの検知とを組合わせた手法により、いずれか一方
でも部分放電有りと検知したときに部分放電の発生を検
知するため、検知対象成分,バックグランドノイズの状
態によらず、バックグランドノイズの影響を排除してよ
り一層精度よく確実に部分放電の発生を検知することが
でき、その検知機能が著しく向上する。
きさ(レベル)そのものからの検知と,請求項1の検知
対象成分とバックグランドノイズの大きさ(レベル)の
比からの検知とを組合わせた手法により、いずれか一方
でも部分放電有りと検知したときに部分放電の発生を検
知するため、検知対象成分,バックグランドノイズの状
態によらず、バックグランドノイズの影響を排除してよ
り一層精度よく確実に部分放電の発生を検知することが
でき、その検知機能が著しく向上する。
【0016】そして、この両検知を組合せた部分放電の
有無の検知を実現するため、請求項4の部分放電検知装
置は、配電機器等の電気機器の部分放電により系統電源
に同期して発生した電磁波を受信するアンテナと、この
アンテナの受信信号に含まれた設定した測定周波数の電
磁波の系統電源周波数の2倍の周波数で変化する検知対
象成分を抽出する周波数成分抽出手段と、アンテナの受
信信号のバックグランドノイズのレベルを検知するノイ
ズ検知手段と、検知対象成分の大きさから部分放電の有
無を検知する第1の判定手段と、検知対象成分とバック
グランドノイズとのレベルの比から前記部分放電の有無
を検知する第2の判定手段と、第1,第2の判定手段の
少なくとも一方の判定結果が放電有りのときに部分放電
の発生を検知する第3の判定手段とを備える。
有無の検知を実現するため、請求項4の部分放電検知装
置は、配電機器等の電気機器の部分放電により系統電源
に同期して発生した電磁波を受信するアンテナと、この
アンテナの受信信号に含まれた設定した測定周波数の電
磁波の系統電源周波数の2倍の周波数で変化する検知対
象成分を抽出する周波数成分抽出手段と、アンテナの受
信信号のバックグランドノイズのレベルを検知するノイ
ズ検知手段と、検知対象成分の大きさから部分放電の有
無を検知する第1の判定手段と、検知対象成分とバック
グランドノイズとのレベルの比から前記部分放電の有無
を検知する第2の判定手段と、第1,第2の判定手段の
少なくとも一方の判定結果が放電有りのときに部分放電
の発生を検知する第3の判定手段とを備える。
【0017】つぎに、測定周波数を複数設定し、各測定
周波数について請求項1又は請求項3の検知を行うとき
は、各測定周波数につき、同時に又は順次に検知対象成
分を抽出して部分放電の有無を検知することにより、各
測定周波数の帯域を十分に狭くして不要なノイズを除去
したときの部分放電の電磁波との同期外れを防止し、検
知漏れを無くして精度の高い検知を行うことが可能とな
る。
周波数について請求項1又は請求項3の検知を行うとき
は、各測定周波数につき、同時に又は順次に検知対象成
分を抽出して部分放電の有無を検知することにより、各
測定周波数の帯域を十分に狭くして不要なノイズを除去
したときの部分放電の電磁波との同期外れを防止し、検
知漏れを無くして精度の高い検知を行うことが可能とな
る。
【0018】この場合、請求項2又は請求項4の部分放
電検知装置において、複数の測定周波数につき、同時に
又は順次に、成分抽出手段により検知対象成分を抽出し
て部分放電の有無又は発生を検知すればよい。
電検知装置において、複数の測定周波数につき、同時に
又は順次に、成分抽出手段により検知対象成分を抽出し
て部分放電の有無又は発生を検知すればよい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態につき、図1
ないし図8を参照して説明する。 (第1の実施の形態) まず、請求項1,請求項2に対応する第1の実施の形態
につき、図1ないし図6を参照して説明する。
ないし図8を参照して説明する。 (第1の実施の形態) まず、請求項1,請求項2に対応する第1の実施の形態
につき、図1ないし図6を参照して説明する。
【0020】図2は部分放電検知装置の構成を示し、ア
ンテナ1の0〜200MHz程度の広帯域の受信信号はプ
リアンプ2を介してスペクトラムアナライザ3に供給さ
れる。
ンテナ1の0〜200MHz程度の広帯域の受信信号はプ
リアンプ2を介してスペクトラムアナライザ3に供給さ
れる。
【0021】このスペクトラムアナライザ3はいわゆる
携帯形のパソコンからなる後段のコンピュータ装置4の
キーボード操作等により測定条件等が操作設定され、測
定データをコンピュータ装置4に供給する。
携帯形のパソコンからなる後段のコンピュータ装置4の
キーボード操作等により測定条件等が操作設定され、測
定データをコンピュータ装置4に供給する。
【0022】つぎに、コンピュータ装置4はスペクトラ
ムアナライザ3とともに成分抽出手段,ノイズ検知手段
を形成するとともに、この両手段の抽出,検知の結果か
ら部分放電の有無を検知する放電判定手段を形成し、図
1のフローチャートに従って動作する。
ムアナライザ3とともに成分抽出手段,ノイズ検知手段
を形成するとともに、この両手段の抽出,検知の結果か
ら部分放電の有無を検知する放電判定手段を形成し、図
1のフローチャートに従って動作する。
【0023】ところで、この実施の形態においては、配
電線路の柱上機器を検知対象の電気機器とし、設定した
測定周波数の電磁波の系統電源周波数の2倍の周波数で
変化する検知対象成分の大きさから部分放電の有無を検
知する。
電線路の柱上機器を検知対象の電気機器とし、設定した
測定周波数の電磁波の系統電源周波数の2倍の周波数で
変化する検知対象成分の大きさから部分放電の有無を検
知する。
【0024】この場合、いわゆる移動測定を行うため、
アンテナ1,プリアンプ2,スペクトラムアナライザ3
及びコンピュータ装置4は車に搭載され、電池5により
駆動される。
アンテナ1,プリアンプ2,スペクトラムアナライザ3
及びコンピュータ装置4は車に搭載され、電池5により
駆動される。
【0025】一方、前記柱上機器が取付けられた電柱近
傍でのアンテナ1の受信信号の周波数特性は、絶縁不良
により部分放電が生じている場合に例えば図3の実線
に示すようになり、部分放電が生じていない場合には例
えば同図の実線に示すようになる。
傍でのアンテナ1の受信信号の周波数特性は、絶縁不良
により部分放電が生じている場合に例えば図3の実線
に示すようになり、部分放電が生じていない場合には例
えば同図の実線に示すようになる。
【0026】なお、図3は0〜200MHzの周波数特性
を示し、実線は約5000pC(ピコクーロン)の部
分放電が発生している電柱での実測特性であり、実線
は健全な電柱での実測特性である。
を示し、実線は約5000pC(ピコクーロン)の部
分放電が発生している電柱での実測特性であり、実線
は健全な電柱での実測特性である。
【0027】そして、実線はノイズ電波に基づく測定
環境のバックグランドノイズ(BGN)の特性に相当
し、実線はこのバックグランドノイズに部分放電の電
磁波が重畳した特性である。
環境のバックグランドノイズ(BGN)の特性に相当
し、実線はこのバックグランドノイズに部分放電の電
磁波が重畳した特性である。
【0028】このとき、部分放電の電磁波は図9の
(b)に示したように系統電源に同期してその2倍の周
波数で時間変化する。
(b)に示したように系統電源に同期してその2倍の周
波数で時間変化する。
【0029】しかも、実線,の比較からも明らかな
ように、絶縁不良によって発生した部分放電の電磁波の
受信レベルは、絶縁不良が発生しないときのバックグラ
ンドノイズのレベルより高くなり、しかも、そのレベル
差は周波数等によって異なる。
ように、絶縁不良によって発生した部分放電の電磁波の
受信レベルは、絶縁不良が発生しないときのバックグラ
ンドノイズのレベルより高くなり、しかも、そのレベル
差は周波数等によって異なる。
【0030】そこで、実験データやフィールドデータか
ら予め測定周波数を選定しておき、コンピュータ装置4
に設定しておく。或いは、既に測定された図3の実線
のバックグランドノイズの周波数特性のグラフと,現在
の周波数特性測定データに基づく例えば同図の実線の
周波数特性のグラフとをコンピュータ装置4の表示画面
6に表示し、オペレータの操作により、実線,のレ
ベル差が大きく、部分放電の電磁波に対するバックグラ
ンドノイズの影響が少ない周波数を選び、キーボード7
により、この周波数を測定周波数に選定してコンピュー
タ装置4に設定する。
ら予め測定周波数を選定しておき、コンピュータ装置4
に設定しておく。或いは、既に測定された図3の実線
のバックグランドノイズの周波数特性のグラフと,現在
の周波数特性測定データに基づく例えば同図の実線の
周波数特性のグラフとをコンピュータ装置4の表示画面
6に表示し、オペレータの操作により、実線,のレ
ベル差が大きく、部分放電の電磁波に対するバックグラ
ンドノイズの影響が少ない周波数を選び、キーボード7
により、この周波数を測定周波数に選定してコンピュー
タ装置4に設定する。
【0031】このようにして、測定地点に到着する前或
いは到着後に図1のステップA1 に示すように測定周波
数を選定し、コンピュータ装置4により同図のステップ
A2に示すようにスペクトラムアナライザ3のタイムド
メイン測定を制御し、設定された適当な一定時間の測定
を行う。この測定データは図4に示すように、時間軸上
でバックグランドノイズの成分(ベースノイズ成分)a
に系統電源周波数の2倍の周波数の成分(120Hz成
分)bがパルス状に重畳した波形になる。
いは到着後に図1のステップA1 に示すように測定周波
数を選定し、コンピュータ装置4により同図のステップ
A2に示すようにスペクトラムアナライザ3のタイムド
メイン測定を制御し、設定された適当な一定時間の測定
を行う。この測定データは図4に示すように、時間軸上
でバックグランドノイズの成分(ベースノイズ成分)a
に系統電源周波数の2倍の周波数の成分(120Hz成
分)bがパルス状に重畳した波形になる。
【0032】一方、車のエンジンから発生したノイズ電
波や突発ノイズは、系統電源と非同期であり、そのた
め、検知対象成分を抽出すれば、自動的にこれらのノイ
ズ電波等が排除される。
波や突発ノイズは、系統電源と非同期であり、そのた
め、検知対象成分を抽出すれば、自動的にこれらのノイ
ズ電波等が排除される。
【0033】なお、図5,図6に絶縁不良により部分放
電が生じている場合及び健全な場合の測定周波数の受信
信号の時間変化の実測例を示す。
電が生じている場合及び健全な場合の測定周波数の受信
信号の時間変化の実測例を示す。
【0034】図5は測定周波数35MHzに120Hzの検
知対象成分が発生している場合の特性であり、図6は測
定周波数が30MHzで車のエンジンノイズがバックグラ
ンドノイズとして発生している健全な場合の特性であ
る。
知対象成分が発生している場合の特性であり、図6は測
定周波数が30MHzで車のエンジンノイズがバックグラ
ンドノイズとして発生している健全な場合の特性であ
る。
【0035】そして、図5,図6からも明らかなよう
に、図5では測定時間100msecに等間隔の12個のピ
ークが明りょうに現れている。
に、図5では測定時間100msecに等間隔の12個のピ
ークが明りょうに現れている。
【0036】つぎに、測定した例えば図5の特性グラフ
をコンピュータ装置4の表示画面6に表示し、オペレー
タの判断で部分放電の有無を判定して検知することも可
能であるが、例えば数十万本もある電柱の柱上機器につ
いて部分放電の有無を検知するような場合には、自動的
に検知することが処理時間及び労力等の面から望まし
い。
をコンピュータ装置4の表示画面6に表示し、オペレー
タの判断で部分放電の有無を判定して検知することも可
能であるが、例えば数十万本もある電柱の柱上機器につ
いて部分放電の有無を検知するような場合には、自動的
に検知することが処理時間及び労力等の面から望まし
い。
【0037】そこで、スペクトラムアナライザ3から測
定データが得られると、コンピュータ装置4の成分抽出
手段により、図1のステップA3 の測定データのFFT
解析を実行し、アンテナ1の測定周波数の受信信号から
系統電源周波数の2倍の周波数,例えば120Hzで変化
する検知対象成分を抽出する。
定データが得られると、コンピュータ装置4の成分抽出
手段により、図1のステップA3 の測定データのFFT
解析を実行し、アンテナ1の測定周波数の受信信号から
系統電源周波数の2倍の周波数,例えば120Hzで変化
する検知対象成分を抽出する。
【0038】また、ステップA4 によりコンピュータ装
置4のノイズ検知手段は、例えば図4の測定周波数の測
定データからそのうちの大きなレベルを除去して各レベ
ルの測定データを平均化し、同図のバックグランドノイ
ズ成分aのレベルをバックグランドノイズレベルとして
求め、このレベルと抽出した検知対象成分との比を算出
する。
置4のノイズ検知手段は、例えば図4の測定周波数の測
定データからそのうちの大きなレベルを除去して各レベ
ルの測定データを平均化し、同図のバックグランドノイ
ズ成分aのレベルをバックグランドノイズレベルとして
求め、このレベルと抽出した検知対象成分との比を算出
する。
【0039】そして、コンピュータ装置4は検知対象成
分とバックグランドノイズとの比から部分放電の有無を
検知するため、図1のステップA5 ,A6 ,A7 により
放電判定手段を動作し、ステップA4 により求めた比と
設定された適当な基準値とを比較し、求められた比が基
準値より大きければ部分放電有りと判定し、基準値以下
であれば部分放電無しと判定する。
分とバックグランドノイズとの比から部分放電の有無を
検知するため、図1のステップA5 ,A6 ,A7 により
放電判定手段を動作し、ステップA4 により求めた比と
設定された適当な基準値とを比較し、求められた比が基
準値より大きければ部分放電有りと判定し、基準値以下
であれば部分放電無しと判定する。
【0040】この判定が部分放電有りのときは図1のス
テップA8 によりコンピュータ装置4から絶縁不良警報
用のアラームを発生して警報を行うとともに、その表示
画面6に判定結果等を表示してオペレータによる手動の
確認,判定を支援する。そして、検知対象成分の抽出に
より車のエンジン等から発生したノイズ(ランダムノイ
ズ)を除去するとともに、検知対象成分とバックグラン
ドノイズとの比を求めて部分放電の発生を検知するた
め、とくに、バックグランドノイズの小さい地域等にあ
っては、検知対象成分の大きさ(レベル)が十分でなく
ても、その比が十分に大きくなることから、検知対象成
分と設定レベル(一定値)とを比較して検知対象成分の
大きさそのものから検知する場合等には検知困難になる
ときにも、確実に検知することができ、部分放電の精度
の高い検知を確実に行うことができる。
テップA8 によりコンピュータ装置4から絶縁不良警報
用のアラームを発生して警報を行うとともに、その表示
画面6に判定結果等を表示してオペレータによる手動の
確認,判定を支援する。そして、検知対象成分の抽出に
より車のエンジン等から発生したノイズ(ランダムノイ
ズ)を除去するとともに、検知対象成分とバックグラン
ドノイズとの比を求めて部分放電の発生を検知するた
め、とくに、バックグランドノイズの小さい地域等にあ
っては、検知対象成分の大きさ(レベル)が十分でなく
ても、その比が十分に大きくなることから、検知対象成
分と設定レベル(一定値)とを比較して検知対象成分の
大きさそのものから検知する場合等には検知困難になる
ときにも、確実に検知することができ、部分放電の精度
の高い検知を確実に行うことができる。
【0041】(第2の実施の形態) つぎに、請求項3及び請求項4に対応する第2の実施の
形態につき、図7等を参照して説明する。この実施の形
態においては、検知対象成分の大きさ(レベル)そのも
のからの部分放電の発生の検知と、第1の実施の形態の
検知対象成分とバックグランドノイズとの比からの部分
放電の発生の検知とを併用して組合せ、一層精度の高い
検知を行うため、図2のコンピュータ装置4に、成分抽
出手段,ノイズ検知手段を備え、第1の実施の形態の放
電判定手段の代わりに第1,第2の判定手段を備え、か
つ、両判定手段の少なくとも一方の判定結果が放電有り
のときに部分放電の発生を検知する第3の判定手段を備
える。
形態につき、図7等を参照して説明する。この実施の形
態においては、検知対象成分の大きさ(レベル)そのも
のからの部分放電の発生の検知と、第1の実施の形態の
検知対象成分とバックグランドノイズとの比からの部分
放電の発生の検知とを併用して組合せ、一層精度の高い
検知を行うため、図2のコンピュータ装置4に、成分抽
出手段,ノイズ検知手段を備え、第1の実施の形態の放
電判定手段の代わりに第1,第2の判定手段を備え、か
つ、両判定手段の少なくとも一方の判定結果が放電有り
のときに部分放電の発生を検知する第3の判定手段を備
える。
【0042】そして、コンピュータ装置4は図7のフロ
ーチャートにしたがって動作する。この場合、図7のス
テップB1 〜B4 により図1のステップA1 〜A3 と同
様の処理を実行し、成分抽出手段のFFT解析によりア
ンテナ1の測定周波数の受信信号から系統電源周波数の
2倍の周波数で変化する検知対象成分を抽出する。
ーチャートにしたがって動作する。この場合、図7のス
テップB1 〜B4 により図1のステップA1 〜A3 と同
様の処理を実行し、成分抽出手段のFFT解析によりア
ンテナ1の測定周波数の受信信号から系統電源周波数の
2倍の周波数で変化する検知対象成分を抽出する。
【0043】さらに、抽出した検知対象成分の大きさそ
のものから部分放電の有無を検知するため、図7のステ
ップB4 により検知対象成分と予め設定したレベル(設
定レベル)とを比較して部分放電の発生の有無を検知
し、その検出結果をステップB5 により第1の判定結果
として第1の判定手段に保持する。つぎに、ステップB
6 により図1のステップA4 ,A5 と同様の処理を実行
し、抽出した検知対象成分とバックグランドノイズとの
比を求め、この比と適当な基準値とを比較して部分放電
の有無を検知し、この検知結果をステップB7 により第
2の判定結果として第2の判定手段に保持する。そし
て、図7のステップB8 ,B9 により、第1,第2の判
定結果の少なくとも一方が部分放電有りになると、部分
放電が発生していると判断し、ステップB10により図1
のステップA8 と同様の警報を行う。
のものから部分放電の有無を検知するため、図7のステ
ップB4 により検知対象成分と予め設定したレベル(設
定レベル)とを比較して部分放電の発生の有無を検知
し、その検出結果をステップB5 により第1の判定結果
として第1の判定手段に保持する。つぎに、ステップB
6 により図1のステップA4 ,A5 と同様の処理を実行
し、抽出した検知対象成分とバックグランドノイズとの
比を求め、この比と適当な基準値とを比較して部分放電
の有無を検知し、この検知結果をステップB7 により第
2の判定結果として第2の判定手段に保持する。そし
て、図7のステップB8 ,B9 により、第1,第2の判
定結果の少なくとも一方が部分放電有りになると、部分
放電が発生していると判断し、ステップB10により図1
のステップA8 と同様の警報を行う。
【0044】したがって、この場合は検知対象成分の大
きさからの検知と、検知対象成分とバックグランドノイ
ズとの比からの検知との組合せにより、いずれか一方で
も部分放電有りになると、部分放電の発生が検知されて
警報が行われ、検知対象成分,バックグランドノイズの
状態によらず、部分放電の発生が漏れなく確実に、しか
も、一層精度よく検知される。
きさからの検知と、検知対象成分とバックグランドノイ
ズとの比からの検知との組合せにより、いずれか一方で
も部分放電有りになると、部分放電の発生が検知されて
警報が行われ、検知対象成分,バックグランドノイズの
状態によらず、部分放電の発生が漏れなく確実に、しか
も、一層精度よく検知される。
【0045】(第3の実施の形態) つぎに、請求項5及び請求項6に対応する第3の実施の
形態につき、図8等を参照して説明する。前記第1,第
2の実施の形態において、測定周波数(同調周波数)の
帯域は、不要なノイズを除去して検知精度を高めるた
め、極力狭くすることが好ましい。しかし、測定周波数
の帯域を狭くすると、場合によっては部分放電による成
分との同調が外れ、アンテナ1の受信信号からの部分放
電の成分の抽出に失敗して検知漏れが生じる。
形態につき、図8等を参照して説明する。前記第1,第
2の実施の形態において、測定周波数(同調周波数)の
帯域は、不要なノイズを除去して検知精度を高めるた
め、極力狭くすることが好ましい。しかし、測定周波数
の帯域を狭くすると、場合によっては部分放電による成
分との同調が外れ、アンテナ1の受信信号からの部分放
電の成分の抽出に失敗して検知漏れが生じる。
【0046】そこで、測定周波数の帯域を極力狭くして
精度の高い検知を行うときは、測定周波数として、実験
データや周波数スペクトラムデータなどから適当な複数
の周波数を選定し、これらの測定周波数につき、コンピ
ュータ装置4の成分抽出手段等により、同時に又は順次
に検知対象成分を抽出して部分放電の有無又は発生を複
数回検知し、その結果から部分放電の有無を自動判定又
はオペレータの手動判定により検知することが好まし
い。
精度の高い検知を行うときは、測定周波数として、実験
データや周波数スペクトラムデータなどから適当な複数
の周波数を選定し、これらの測定周波数につき、コンピ
ュータ装置4の成分抽出手段等により、同時に又は順次
に検知対象成分を抽出して部分放電の有無又は発生を複
数回検知し、その結果から部分放電の有無を自動判定又
はオペレータの手動判定により検知することが好まし
い。
【0047】そして、複数の測定周波数について同時に
検知するときは、例えば図8に示すように、プリアンプ
2の後段に分配器8を設けてアンテナ1の受信信号を複
数台のスペクトラムアナライザ3に分配し、さらに、各
アナライザ3の測定データをコンピュータ装置4に供給
し、このコンピュータ装置4により、例えば各スペクト
ラムアナライザ3の出力についての図1又は図7の処理
を、時分割に実施する。
検知するときは、例えば図8に示すように、プリアンプ
2の後段に分配器8を設けてアンテナ1の受信信号を複
数台のスペクトラムアナライザ3に分配し、さらに、各
アナライザ3の測定データをコンピュータ装置4に供給
し、このコンピュータ装置4により、例えば各スペクト
ラムアナライザ3の出力についての図1又は図7の処理
を、時分割に実施する。
【0048】ところで、アンテナ1は不要なノイズを除
去する面からは、指向性のアンテナにより形成すること
が望ましいが、例えば配電線路の多数の柱上機器につい
て車で移動しながら順次に検知するようなときは、受信
範囲を広くして受信位置等の制限をなくすことが作業時
間の短縮等の面からは好ましく、実際、短時間に検知す
ることが極めて重要であるため、アンテナ1には無指向
性のアンテナを使用する。
去する面からは、指向性のアンテナにより形成すること
が望ましいが、例えば配電線路の多数の柱上機器につい
て車で移動しながら順次に検知するようなときは、受信
範囲を広くして受信位置等の制限をなくすことが作業時
間の短縮等の面からは好ましく、実際、短時間に検知す
ることが極めて重要であるため、アンテナ1には無指向
性のアンテナを使用する。
【0049】そのため、アンテナ1の受信信号には車の
エンジンのノイズ等の種々のノイズが必ず混入する。そ
して、各実施の形態のようにこれらのノイズを排除して
精度よく部分放電を検知すれば、短時間に精度の高い検
知が行え、配電線路の多数の電柱の柱上機器の部分放電
の有無の検知等に著しい効果を奏する。
エンジンのノイズ等の種々のノイズが必ず混入する。そ
して、各実施の形態のようにこれらのノイズを排除して
精度よく部分放電を検知すれば、短時間に精度の高い検
知が行え、配電線路の多数の電柱の柱上機器の部分放電
の有無の検知等に著しい効果を奏する。
【0050】また、前記各実施の形態においてはスペク
トラムアナライザ3及びコンピュータ装置4により、F
FT解析により測定周波数の検知対象成分を抽出した
が、この成分はDFT解析等の他の周波数解析(分析)
の手法で抽出してもよく、フィルタ回路等のハードウェ
ア回路により抽出することも可能である。
トラムアナライザ3及びコンピュータ装置4により、F
FT解析により測定周波数の検知対象成分を抽出した
が、この成分はDFT解析等の他の周波数解析(分析)
の手法で抽出してもよく、フィルタ回路等のハードウェ
ア回路により抽出することも可能である。
【0051】さらに、各機器の構成等は各実施の形態の
ものに限定されるものではなく、その際、駆動電源は電
池以外であってもよい。そして、種々の電気機器の部分
放電の有無の検知に適用できるのは勿論である。
ものに限定されるものではなく、その際、駆動電源は電
池以外であってもよい。そして、種々の電気機器の部分
放電の有無の検知に適用できるのは勿論である。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。まず、請求項1の部分放電検知方法及び請求項2の
部分放電検知装置の場合、設定した測定周波数の電磁波
につき、系統電源周波数の2倍の周波数で変化する検知
対象成分を抽出することにより、バックグランドノイズ
等を排除して部分放電による電磁波が精度よく抽出され
る。
る。まず、請求項1の部分放電検知方法及び請求項2の
部分放電検知装置の場合、設定した測定周波数の電磁波
につき、系統電源周波数の2倍の周波数で変化する検知
対象成分を抽出することにより、バックグランドノイズ
等を排除して部分放電による電磁波が精度よく抽出され
る。
【0053】そして、抽出した検知対象成分とバックグ
ランドノイズとの比から部分放電の有無を検知したた
め、とくに、バックグランドノイズが小さい地域等で
は、検知対象成分が小さくてもその比が大きくなり、部
分放電の有無を精度よく確実に検知することができる。
ランドノイズとの比から部分放電の有無を検知したた
め、とくに、バックグランドノイズが小さい地域等で
は、検知対象成分が小さくてもその比が大きくなり、部
分放電の有無を精度よく確実に検知することができる。
【0054】つぎに、請求項3の部分放電検知方法及び
請求項4の部分放電検知装置の場合は、抽出した検知対
象成分の大きさ(レベル)そのものからの部分放電の有
無の検知と、抽出した検知対象成分とバックグランドノ
イズとの比からの部分放電の有無の検知との組合せによ
り、いずれか一方でも部分放電有りと検知したときに部
分放電の発生を検知したため、検知対象成分,バックグ
ランドノイズの状態によらず、バックグランドノイズの
影響を排除して一層精度よく確実に部分放電の有無を検
知することができる。
請求項4の部分放電検知装置の場合は、抽出した検知対
象成分の大きさ(レベル)そのものからの部分放電の有
無の検知と、抽出した検知対象成分とバックグランドノ
イズとの比からの部分放電の有無の検知との組合せによ
り、いずれか一方でも部分放電有りと検知したときに部
分放電の発生を検知したため、検知対象成分,バックグ
ランドノイズの状態によらず、バックグランドノイズの
影響を排除して一層精度よく確実に部分放電の有無を検
知することができる。
【0055】さらに、請求項5の部分放電検知方法及び
請求項6の部分放電検知装置の場合は、測定周波数を複
数設定して測定周波数の帯域を狭くしたときの同調外れ
による検知漏れを防止するようにしたため、各測定周波
数の帯域を十分に狭くして不要なノイズを除去し、検知
漏れなく、部分放電の有無をより一層精度よく確実に検
知することができる。
請求項6の部分放電検知装置の場合は、測定周波数を複
数設定して測定周波数の帯域を狭くしたときの同調外れ
による検知漏れを防止するようにしたため、各測定周波
数の帯域を十分に狭くして不要なノイズを除去し、検知
漏れなく、部分放電の有無をより一層精度よく確実に検
知することができる。
【図1】本発明の第1の実施の形態のフローチャートで
ある。
ある。
【図2】本発明の第1の実施の形態の装置構成のブロッ
ク図である。
ク図である。
【図3】図2のスペクトラムアナライザで処理した受信
信号の周波数特性図である。
信号の周波数特性図である。
【図4】図2のスペクトラムアナライザで処理した受信
信号の部分放電があるときの電磁波強度の時間変化の特
性図である。
信号の部分放電があるときの電磁波強度の時間変化の特
性図である。
【図5】図2のスペクトラムアナライザで処理した受信
信号の部分放電があるときの電磁波強度の時間変化の実
測図である。
信号の部分放電があるときの電磁波強度の時間変化の実
測図である。
【図6】図2のスペクトラムアナライザで処理した測定
周波数の受信信号の部分放電がなくランダムノイズが発
生しているときの電磁波強度の時間変化の実測図であ
る。
周波数の受信信号の部分放電がなくランダムノイズが発
生しているときの電磁波強度の時間変化の実測図であ
る。
【図7】本発明の第2の実施の形態のフローチャートで
ある。
ある。
【図8】本発明の第3の実施の形態の装置構成のブロッ
ク図である。
ク図である。
【図9】(a)は系統電圧の波形図,(b)は(a)に
対応した部分放電の発生タイミングを表わした図であ
る。
対応した部分放電の発生タイミングを表わした図であ
る。
1 アンテナ 3 スペクトラムアナライザ 4 コンピュータ装置
フロントページの続き (72)発明者 春田 清 富山県富山市牛島町15番1号 北陸電力 株式会社内 (72)発明者 石井 博美 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電 機株式会社内 (72)発明者 宮林 幸正 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電 機株式会社内 (72)発明者 芝原 和人 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電 機株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−157796(JP,A) 特開 平7−120527(JP,A) 特開 平6−201754(JP,A) 特開 平3−293908(JP,A) 特開 平1−235865(JP,A) 実開 昭63−78278(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/12
Claims (6)
- 【請求項1】 配電機器等の電気機器の部分放電により
系統電源に同期して発生した電磁波をアンテナにより受
信し、 前記アンテナの受信信号に含まれた設定した測定周波数
の電磁波の前記系統電源周波数の2倍の周波数で変化す
る検知対象成分を抽出し、 前記アンテナの受信信号のバックグランドノイズのレベ
ルを検知し、 前記検知対象成分と前記バックグランドノイズとのレベ
ルの比から部分放電の有無を検知することを特徴とする
部分放電検知方法。 - 【請求項2】 配電機器等の電気機器の部分放電により
系統電源に同期して発生した電磁波を受信するアンテナ
と、 前記アンテナの受信信号に含まれた設定した測定周波数
の電磁波の前記系統電源周波数の2倍の周波数で変化す
る検知対象成分を抽出する成分抽出手段と、 前記アンテナの受信信号のバックグランドノイズのレベ
ルを検知するノイズ検知手段と、 前記検知対象成分と前記バックグランドノイズとのレベ
ルの比から放電の有無を検知する放電判定手段と を備え
たことを特徴とする部分放電検知装置。 - 【請求項3】 配電機器等の電気機器の部分放電により
系統電源に同期して発生した電磁波をアンテナにより受
信し、 前記アンテナの受信信号に含まれた設定した測定周波数
の電磁波の前記系統電源周波数の2倍の周波数で変化す
る検知対象成分を抽出し、 前記アンテナの受信信号のバックグランドノイズのレベ
ルを検知し、 前記検知対象成分の大きさから前記部分放電の有無を検
知し、 前記検知対象成分と前記バックグランドノイズとのレベ
ルの比から前記部分放電の有無を検知し、 前記検知対象成分の大きさ,前記レベルの比の少なくと
も一方の検知結果が放電有りのときに前記部分放電の発
生を検知することを特徴とする部分放電検知方 法。 - 【請求項4】 配電機器等の電気機器の部分放電により
系統電源に同期して発生した電磁波を受信するアンテナ
と、 前記アンテナの受信信号に含まれた設定した測定周波数
の電磁波の前記系統電源周波数の2倍の周波数で変化す
る検知対象成分を抽出する成分抽出手段と、 前記アンテナの受信信号のバックグランドノイズのレベ
ルを検知するノイズ検知手段と、 前記検知対象成分の大きさから前記部分放電の有無を検
知する第1の判定手段と、 前記検知対象成分と前記バックグランドノイズとのレベ
ルの比から前記部分放電の有無を検知する第2の判定手
段と、 前記第1,第2の判定手段の少なくとも一方の判定結果
が放電有りのときに前記部分放電の発生を検知する第3
の判定手段と を備えたことを特徴とする部分放電検知装
置。 - 【請求項5】 複数の測定周波数につき、同時に又は順
次に検知対象成分を抽出して部分放電の有無又は発生を
検知することを特徴とする請求項1又は請求項3記載の
部分放電検知方法。 - 【請求項6】 複数の測定周波数につき、同時に又は順
次に、成分抽出手段により検知対象成分を抽出して部分
放電の有無又は発生を検知することを特徴とする請求項
2又は請求項4記載の部分放電検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08160893A JP3091833B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 部分放電検知方法及び部分放電検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08160893A JP3091833B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 部分放電検知方法及び部分放電検知装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09318698A JPH09318698A (ja) | 1997-12-12 |
JP3091833B2 true JP3091833B2 (ja) | 2000-09-25 |
Family
ID=15724648
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08160893A Expired - Fee Related JP3091833B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 部分放電検知方法及び部分放電検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3091833B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101513808B1 (ko) * | 2013-10-30 | 2015-04-20 | 김기태 | 단열 지붕의 방수 구조 및 단열 지붕의 방수 시공 방법 |
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---|---|---|---|---|
JP2993931B2 (ja) * | 1998-05-12 | 1999-12-27 | 北陸電力株式会社 | 部分放電検知方法 |
JP2010032450A (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-12 | Meidensha Corp | 対象電気機器からの部分放電電磁波有無判定方法 |
JP6102467B2 (ja) * | 2012-05-07 | 2017-03-29 | 東京電力ホールディングス株式会社 | 課電式電路事故探査レーダ |
KR101235285B1 (ko) * | 2012-11-15 | 2013-02-21 | 유호전기공업주식회사 | 3차원 패턴을 이용한 부분방전 검출장치의 시험 방법 |
CN103926461B (zh) * | 2014-04-03 | 2017-04-05 | 北京锐质科控电气有限公司 | 局放信号空间定位接收频率的选频方法 |
CN104111375A (zh) * | 2014-07-07 | 2014-10-22 | 国家电网公司 | 空气中设备绝缘内部放电检测系统接收频率的选频方法 |
CN104062570A (zh) * | 2014-07-14 | 2014-09-24 | 国家电网公司 | 一种电力变压器局部放电信号选频方法 |
CN105974288A (zh) * | 2016-07-12 | 2016-09-28 | 国网天津市电力公司 | 一种可屏蔽干扰的35kV互感器局部放电试验方法 |
CN113866570A (zh) * | 2021-08-06 | 2021-12-31 | 厦门欧易奇机器人有限公司 | 一种基于声纹的局放监测方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6378278U (ja) * | 1986-11-11 | 1988-05-24 | ||
JPH05157796A (ja) * | 1991-12-10 | 1993-06-25 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 部分放電測定装置 |
-
1996
- 1996-05-31 JP JP08160893A patent/JP3091833B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101513808B1 (ko) * | 2013-10-30 | 2015-04-20 | 김기태 | 단열 지붕의 방수 구조 및 단열 지붕의 방수 시공 방법 |
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---|---|
JPH09318698A (ja) | 1997-12-12 |
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