JP3091693B2 - 内燃機関用オイルトラッパ - Google Patents
内燃機関用オイルトラッパInfo
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Description
トラッパに関し、特にブローバイガス還元装置に供しブ
ローバイガス内のオイルミストを分離するサイクロン式
のオイルトラッパに係る。
室から漏洩するブローバイガスが存在し、そのガス成分
によってエンジンオイルの劣化等を惹起するため、ブロ
ーバイガスを吸気系に戻し燃焼室内で再燃焼させるブロ
ーバイガス還元装置が用いられている。この装置は、例
えばクランクケースとエアクリーナをホースで連通する
シールドシステムと、PCV(Positive Crankcase Ven
tilation:即ち、クランクケースの強制換気)バルブを
介してクランクケースと吸気系を連通し、吸気負圧によ
ってブローバイガスを流量制御しつつ強制的にクランク
ケースを換気するPCVシステムに大別される。
ルが霧化したオイルミストが存在するので、そのままの
状態では再燃焼に適さず、またエンジンオイルの消費量
が増大することになる。このため、ブローバイガスを吸
気系に戻す前に、ブローバイガス中のオイルミストを分
離する必要があり、オイルトラッパ、オイルセパレータ
等と呼ばれる油滴分離装置が設けられている。このよう
なオイルトラッパとしては、種々の方式のものが知られ
ているが、エンジンブロックの外側に装着する外付型の
オイルトラッパ(図示せず)と、シリンダヘッドカバー
内に収容する内蔵型のオイルトラッパ(図示せず)が知
られている。
ロン式と呼ばれる方式のトラッパが知られており、例え
ば図4乃至図6に示すように、内側に円筒面を有し分離
室を郭成する本体10を略鉛直に配置し、この本体10
内に、下方の開口部が開口し、上方の開口部が本体10
外に延出するように出口管20を配置した内燃機関用オ
イルトラッパが知られている。このオイルトラッパに
は、出口管20の下方の開口部近傍で、本体10の円筒
面の接線方向に入口ポートが開口するように入口管30
が設けられている。そして、本体10の下方にはオイル
排出管40が設けられている。而して、入口管30から
本体10の分離室内にブローバイガスが導入され、図5
に矢印で示すように、旋回運動をしながら本体10の下
方端部に至り、ここで反転して上昇し、出口管20の下
方の開口部側から上方の開口部側に排出される。このと
き、入口管30から導入されるガスに含まれるオイルミ
ストが、旋回運動の遠心力によって分離され、分離オイ
ルは本体10の内壁面に沿って下降し、オイル排出管4
0を介して本体10の外部に排出される。
機関用オイルトラッパにおいては、入口管30の上方の
内面に付着して本体10内に導入されるオイルと、本体
10内に導入されるガスに含まれ本体10の上方の軸方
向端部の内面に付着するオイルとが合流し、このオイル
に対し、本体10内の導入ガスの旋回運動による遠心力
が作用する。これにより、本体10の上方の軸方向端部
の内面近傍に旋回流が形成され、オイルが本体10の内
壁面に沿って一周し、入口管30の開口部に至ると、こ
のオイルは内壁面に沿って下降することなく、入口管3
0から本体10内に導入されるガスによって、図4に示
すように本体10の上方の軸方向端部の内面を、中央の
出口管20方向に偏向され、結局、オイルは図5に点描
で示すように出口管20の外面に沿って下降し、導入ガ
スと共に出口管20の下方の開口部側から上方の開口部
側に排出されることとなる。これでは、折角の分離効果
を低下させ、内燃機関での燃焼に不都合となるだけでな
く、オイル消費量も増大する。
を配置し、本体部に対し接線方向に開口する入口管を備
えた内燃機関用オイルトラッパにおいて、入口管から本
体部内に導入されるガスに含まれるオイルミストが、本
体部の上方の軸方向端部の内面に沿って導入ガスと共に
出口管から排出されることがないように、確実にオイル
を分離し得るように構成することを課題とする。
め、本発明は、内側に円筒面を有し分離室を郭成すると
共に、中心軸を略鉛直に配置する第1の筒体と、両端に
開口部を有し、前記第1の筒体内に下方の開口部が開口
し上方の開口部が前記第1の筒体外に延出するように前
記第1の筒体の上方に配置する第2の筒体と、前記第1
の筒体に対し前記円筒面の接線方向に開口する入口ポー
トを有する入口管を備えた内燃機関用オイルトラッパに
おいて、前記第1の筒体の上方の軸方向端部内面から下
方に延出し、且つ、前記入口ポート近傍から前記第2の
筒体の外周に沿って前記第1の筒体の内壁面に至る案内
リブと、前記入口ポートの開口端から前記第1の筒体内
に延出する導入部の案内リブとを備えることとしたもの
である。
ートの開口端から前記第1の筒体内に、前記入口管の軸
方向、且つ前記案内リブに対し略平行に延出するように
構成するとよい。
パにおいては、入口管が内燃機関のクランクケースに連
通接続されると共に、第2の筒体の上方の開口部が内燃
機関の吸気系に連通接続される。これにより、クランク
ケース内のブローバイガスは、入口管から分離室内に接
線方向に導入され、旋回運動をしながら第2の筒体の下
方の開口部から上方の開口部方向に排出され、内燃機関
の吸気系に吸引される。このときの旋回運動によりブロ
ーバイガス中のオイルミストに遠心力が加わり、分離室
の内壁面に沿って分離され、分離オイルは第1の筒体の
外部に排出される。この場合において、入口管の上方の
内面に付着して第1の筒体内に導入されるオイルと、第
1の筒体内に導入されるガスに含まれ上方の軸方向端部
の内面に付着するオイルは、上方の軸方向端部の内面近
傍に生ずる旋回流により、第1の筒体の上方の軸方向端
部の内面に沿って流れるが、第2の筒体方向への流れは
案内リブに遮られ、オイルは第1の筒体の内壁面方向に
案内される。而して、オイルは第1の筒体の内壁面に沿
って下降し、分離オイルが外部に排出される。尚、第1
の筒体の外部に排出された分離オイルは別途内燃機関内
に戻すことができる。
トラッパの望ましい実施形態を図面を参照して説明す
る。図1及び図2は本発明の一実施形態に係り、エンジ
ンブロック外付型のサイクロン式オイルトラッパを示す
もので、本発明にいう第1の筒体を含む本体1を、その
中心軸が略鉛直となるように配置し、本体1の上方に、
本発明にいう第2の筒体を構成する出口管2を接続する
と共に、本体1の下方にオイル排出管4を接続して成
る。
上方の内径より下方の内径が小径に形成されており、上
方から下方に向かってテーパ部1cが形成されている。
そして、軸方向端部1a側には、その中心軸上に出口管
2が設けられると共に、本体1の外側面に入口管3が設
けられており、本体1の内側の円筒面の接線方向に入口
ポート3aが開口している。この入口ポート3aの開口
端面は図1に示すように矩形に形成されている。
部で本体1の軸方向端部1aに接合された円筒体で、小
径の開口部2aが本体1内で下方に向かって開口し、大
径の開口部2bを有する延出部2eが本体1の上方に延
出した状態に形成されている。尚、本実施形態では、入
口ポート3aの上端が軸方向端部1aの内面に接する位
置に設定されている。
部1aの内面から下方に延出し、且つ、図3に示すよう
に入口ポート3a近傍から出口管2の外周に沿って本体
1の内壁面に至る案内リブ5が形成されている。更に、
図3に示すように、入口ポート3aの開口端から本体1
内に延出する導入部の案内リブ6が形成されている。こ
の案内リブ6は、入口管3aの軸方向に延出すると共
に、案内リブ5に対し略平行に延出するように形成され
ている。
して直交するように円筒状のオイル排出管4が配置され
ている。即ち、本体1の下方の端部1b側に、一方の端
部4bの上方に位置する側の側面が接続されており、L
字状に形成されている。そして、オイル排出管4の開口
部4a側の端部外面には、例えばゴムホース(図示せ
ず)との連結部4cが形成されている。
れ、この分離室SRは入口管3及び出口管2を介して夫
々内燃機関のクランクケース(図示せず)及び吸気系
(図示せず)に連通接続され、下方の端部1b側からオ
イル排出管4を介して外部に連通するように構成され
る。
ッパは、入口管3がクランクケースに連通接続されると
共に、出口管2の延出部2eが内燃機関の吸気系に連通
接続される。そして、クランクケース内のブローバイガ
スが入口ポート3aから分離室SR内に接線方向に導入
され、同室内で旋回運動をしながら出口管2の開口部2
bから排出され、内燃機関の吸気系に吸引される。この
ときの旋回運動によりブローバイガス中のオイルミスト
に遠心力が加わり、分離室SRの内壁面に沿って分離さ
れ、分離オイルは端部1bからオイル排出管4を介して
外部に排出される。尚、本体1外に排出された分離オイ
ルはオイル排出管4から、例えばゴムホース(図示せ
ず)等を介してオイルパン(図示せず)内に戻される。
ポート3aから導入される際には、ブローバイガスは本
体1の内壁面、即ち分離室SRの内壁面に沿って流入
し、ブローバイガス中のオイルの多くが内壁面に付着す
る。また、入口管3の上方の内面に付着して分離室SR
内に導入されるオイルと、分離室SR内に導入されるガ
スに含まれ軸方向端部1aの内面に付着するオイルは、
図3に矢印で示すように、軸方向端部1aの内面近傍に
生ずる旋回流により軸方向端部1aの内面に沿って流れ
るが、出口管2方向への流れは案内リブ5及び6によっ
て遮られ、オイルは本体1の内壁面方向に案内される。
このため、オイルは本体1の内壁面に沿って下降し、オ
イル排出管4を介して分離オイルが外部に排出される。
2、入口管3及びオイル排出管4を一体的に示している
が、勿論これらの一部乃至全部を別体として形成し、接
合することとしてもよい。
で以下に記載する効果を奏する。即ち、本発明の内燃機
関用オイルトラッパにおいては、第1の筒体の上方の軸
方向端部内面から下方に延出し、且つ入口ポート近傍か
ら第2の筒体の外周に沿って第1の筒体の内壁面に至る
案内リブと、入口ポートの開口端から第1の筒体内に延
出する導入部の案内リブとを備えているので、入口管か
ら第1の筒体内に導入されるガスに含まれるオイルミス
トが、第1の筒体の上方の軸方向端部の内面に沿って導
入ガスと共に第2の筒体から排出されることはなく、上
記の案内リブによって第2の筒体方向へのオイルの流れ
を遮り、オイルを入口ポートから第1の筒体の内壁面に
至るまで適切に案内することができる。而して、第1の
筒体内で円滑且つ確実にオイルを分離することができ
る。
ラッパの縦断面図で、図2のA−A線に沿った断面図で
ある。
ラッパの側面図である。
ラッパの横断面図で、図2のB−B線に沿った断面図で
ある。
である。
である。
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】 内側に円筒面を有し分離室を郭成すると
共に、中心軸を略鉛直に配置する第1の筒体と、両端に
開口部を有し、前記第1の筒体内に下方の開口部が開口
し上方の開口部が前記第1の筒体外に延出するように前
記第1の筒体の上方に配置する第2の筒体と、前記第1
の筒体に対し前記円筒面の接線方向に開口する入口ポー
トを有する入口管を備えた内燃機関用オイルトラッパに
おいて、前記第1の筒体の上方の軸方向端部内面から下
方に延出し、且つ、前記入口ポート近傍から前記第2の
筒体の外周に沿って前記第1の筒体の内壁面に至る案内
リブと、前記入口ポートの開口端から前記第1の筒体内
に延出する導入部の案内リブとを備えたことを特徴とす
る内燃機関用オイルトラッパ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08195698A JP3091693B2 (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | 内燃機関用オイルトラッパ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08195698A JP3091693B2 (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | 内燃機関用オイルトラッパ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1018831A JPH1018831A (ja) | 1998-01-20 |
JP3091693B2 true JP3091693B2 (ja) | 2000-09-25 |
Family
ID=16345511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08195698A Expired - Lifetime JP3091693B2 (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | 内燃機関用オイルトラッパ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3091693B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220141092A (ko) * | 2021-04-12 | 2022-10-19 | 보국에너텍주식회사 | 폐기물의 열분해 시스템 및 이를 이용한 열분해 방법 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101273031B1 (ko) * | 2007-10-18 | 2013-06-10 | 현대자동차주식회사 | 차량 디젤엔진용 크로즈드 크랭크케이스 벤틸레이션 |
JP2010096107A (ja) * | 2008-10-17 | 2010-04-30 | Kojima Press Industry Co Ltd | サイクロン式オイルセパレータ装置 |
JP6226532B2 (ja) * | 2013-02-22 | 2017-11-08 | 昭和電機株式会社 | サイクロン式ミストコレクタ |
JP6248804B2 (ja) * | 2014-05-20 | 2017-12-20 | アイシン精機株式会社 | オイルセパレータ |
-
1996
- 1996-07-04 JP JP08195698A patent/JP3091693B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220141092A (ko) * | 2021-04-12 | 2022-10-19 | 보국에너텍주식회사 | 폐기물의 열분해 시스템 및 이를 이용한 열분해 방법 |
KR102511333B1 (ko) | 2021-04-12 | 2023-03-17 | 보국에너텍 주식회사 | 폐기물의 열분해 시스템 및 이를 이용한 열분해 방법 |
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JPH1018831A (ja) | 1998-01-20 |
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