JP3091683U - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JP3091683U
JP3091683U JP2002004650U JP2002004650U JP3091683U JP 3091683 U JP3091683 U JP 3091683U JP 2002004650 U JP2002004650 U JP 2002004650U JP 2002004650 U JP2002004650 U JP 2002004650U JP 3091683 U JP3091683 U JP 3091683U
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和浩 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性を低下させることなく製造工数を削減
することのできる磁気記録再生装置を提供する。 【解決手段】 含油メタル軸受17、18を保持すると
ともに底面にシャフト受け21を有し、含油メタル軸受
17、18と同心の固定側トランス5が固着される固定
シリンダ2と、含油メタル軸受17、18に嵌合するシ
ャフト4を有して固定シリンダ2に軸支されるとともに
固定側トランス5に対峙した回転側トランス6が固着さ
れる回転シリンダ3とを備えた磁気記録再生装置におい
て、シャフト受け21に螺嵌してシャフト4の下端を支
持し、回転シリンダ3を軸方向に移動させる調整ネジ2
6を設け、調整ネジ26にPTFEを含有した潤滑メッ
キまたはDLCを施した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、磁気ヘッドに接続される回転側トランスを有する回転シリンダと、 回転側トランスに対峙した固定側トランスを有する固定シリンダとを備えた磁気 記録再生装置に関し、特に、回転側トランスと固定側トランスのギャップ調整機 構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の磁気記録再生装置は、磁気ヘッドを有した磁気ヘッドドラムを備え、磁 気ヘッドドラムに巻き付けられた磁気テープに磁気ヘッドが摺動して記録再生が 行われる。磁気ヘッドドラムは磁気テープを走行案内する固定シリンダに磁気ヘ ッドを有する回転シリンダを軸支して構成されている。
【0003】 回転シリンダには、磁気ヘッドに接続される回転側トランスが設けられる。固 定シリンダには、回転側トランスに対峙して制御回路に接続される固定側トラン スが設けられる。従って、固定シリンダに巻き付けられて走行する磁気テープに 回転する磁気ヘッドが摺動し、固定側トランス及び回転側トランスを介して磁気 ヘッドにより記録信号が磁気テープに記録される。また、磁気ヘッドにより再生 信号が磁気テープから取り出され、回転側トランス及び固定側トランスを介して 再生されるようになっている。
【0004】 上記構成の磁気記録再生装置によると、所望の磁気記録再生特性を得るために は電磁的に連結された回転側トランスと固定側トランスとのギャップを所定の大 きさにする必要がある。このため、磁気記録再生装置の製造時にこのギャップが 調整されるようになっている。
【0005】 図3は従来の磁気ヘッドドラムの一例を示す要部詳細図である。固定シリンダ 2には軸受17が保持されている。軸受17には回転シリンダ(不図示)と一体 に設けられたシャフト4が嵌挿されている。固定シリンダ2の底面にはシャフト 17の下端を支持するシャフト受け21が取り付けられている。シャフト受け2 1と固定シリンダ2との間には、シャフト4が貫通する開口部27aを有したス ペーサ27が設けられている。
【0006】 このため、スペーサ27の厚みを厚くすると、シャフト受け21のシャフト4 との当接面21aが図中、下方に配置され、スペーサ27の厚みを薄くすると当 接面21aが図中、上方に配置される。これにより、スペーサ27の厚みを可変 すると回転シリンダが軸方向に移動して回転側トランスと固定側トランスとの間 のギャップを調整することができるようになっている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の磁気記録再生装置によると、回転側トランスと固 定側トランスとのギャップを所定量に形成するためにスペーサ27を挟んでシャ フト受け21の取り付けが行われる。該ギャップが所定の範囲にない場合はシャ フト受け21を取り外し、別のスペーサ27を挟んで再度シャフト受け21が取 り付けられる。このため、磁気記録再生装置の製造工数が係る問題があった。
【0008】 実開昭50−33011号公報には磁気ヘッドドラムの下端に調節ネジを設け 、鋼球を介してシャフトを上下に移動させる構造が開示されている。しかしなが ら、この構成によると、シャフトが高速回転するため、鋼球との摺動摩擦によっ て騒音が発生するとともに鋼球に摩耗が発生する。このため、磁気記録再生装置 を長期間使用するとシャフトが下降して所望の磁気記録再生特性を得ることがで きなくなり、磁気記録再生装置の信頼性が低下する問題があった。
【0009】 本考案は、信頼性を低下させることなく製造工数を削減することのできる磁気 記録再生装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために本考案は、含油メタル軸受を保持するとともに底面 にシャフト受けを有し、前記含油メタル軸受と同心の固定側トランスが固着され る固定シリンダと、 前記含油メタル軸受に嵌合するシャフトを有して前記固定シリンダに軸支され るとともに前記固定側トランスに対峙した回転側トランスが固着される回転シリ ンダと、 を備えた磁気記録再生装置において、前記シャフト受けに螺嵌されて前記シャ フトの下端の軸心を支持するとともに前記回転シリンダを軸方向に移動させる調 整ネジを設け、前記調整ネジにPTFEを含有した潤滑メッキまたはDLCを施 したことを特徴としている。
【0011】 この構成によると、固定シリンダに摺接する媒体に、回転シリンダに取付けら れた磁気ヘッドが摺動して磁気記録再生が行われる。回転シリンダは一体に形成 されるシャフトが固定シリンダに設けられた含油メタルに嵌合して軸支され、シ ャフトの下端がシャフト受けに螺嵌された調節ネジにより支持される。調節ネジ を進退させることによりシャフトが軸方向に移動して、固定シリンダに設けられ た固定側トランスと回転シリンダに設けられた回転側トランスとのギャップが調 整される。調節ネジにはPTFEを含有した潤滑メッキまたはDLCコーティン グが施されるため摩擦係数が小さく、シャフトとの摺動摩擦による騒音及び調節 ネジの摩耗が低減される。
【0012】 また本考案は、固定側トランスを固着した固定シリンダと、前記固定シリンダ に軸支されるとともに前記固定側トランスに対峙した回転側トランスが固着され る回転シリンダとを備えた磁気記録再生装置において、前記固定シリンダまたは 前記回転シリンダに一体化されて前記回転シリンダを軸支するシャフトに当接し て前記回転シリンダを軸方向に移動させる調整ネジを設け、前記調整ネジにPT FEを含有した潤滑メッキまたはDLCを施したことを特徴としている。
【0013】 また本考案は、上記構成の磁気記録再生装置において、前記調節ネジを前記シ ャフトの軸心に配置したことを特徴としている。
【0014】
【考案の実施の形態】
以下に本考案の実施形態を図面を参照して説明する。図1は一実施形態の磁気 記録再生装置の磁気ヘッドドラムを示す側面断面図である。説明の便宜上、従来 例の図3と同一の部分については同一の符号を付している。
【0015】 磁気ヘッドドラム1はシャーシ(不図示)に固定される固定シリンダ2と、固 定シリンダ2に軸支される回転シリンダ3とを有している。固定シリンダ2は周 面に磁気テープを走行案内するガイド部2aが形成され、中心に含油メタル軸受 から成る軸受17、18が保持されている。固定シリンダ2の内部には、軸受1 7、18と同心に環状の固定側トランス5が接着固定されている。
【0016】 図1のA部の詳細を図2に示す。固定シリンダ2の下面にはシャフト受け21 が取り付けられている。シャフト受け21には、軸受17、18の軸心上に調節 ネジ26が螺嵌されている。調節ネジ26はSUS等から成り、表面にPTFE (ポリテトラフルオロエチレン)を含有した潤滑メッキまたはDLC(Diamond Like Carbon)コーティングが施されている。
【0017】 図1において、回転シリンダ3には中心にシャフト4が圧入されている。シャ フト4は軸受17、18に嵌合され、調節ネジ26に当接して下端が支持される 。これにより、回転シリンダ3が回転可能に支持されている。回転シリンダ3に は複数の窓3aが設けられ、窓3aを介して周面から所定量突出する複数の磁気 ヘッド11が設けられている。磁気ヘッド11は、固定側トランス5と対峙して 回転シリンダ3に接着固定された回転側トランス6に接続されている。
【0018】 回転シリンダ3の上面にはロータ12aが取り付けられている。ロータ12a には、与圧ホルダ24に保持されるステータ12bが対峙してモータ12が構成 されている。与圧ホルダ24は、導通板30、31を介してアングルに取り付け られている。
【0019】 与圧ホルダ24の軸心上には一端が導通板30に当接する圧縮バネ22が縮設 されている。圧縮バネ22の先端にはカーボンブラシ23が配され、カーボンブ ラシ23がシャフト4の上面に接触するようになっている。従って、回転シリン ダ3は圧縮バネ22の付勢によりスラスト方向に与圧される。
【0020】 また、回転時にカーボンブラシ23がシャフト4と摺動し、カーボンブラシ2 3、圧縮バネ22、導通板30、31、アングル25を介して回転シリンダ3が 接地される。これにより、回転シリンダ3が回転する際のスラスト方向の変動を 防止するとともに、浮遊ノイズによる記録再生信号の劣化や静電ノイズによる磁 気ヘッド11のスパークを防止するようになっている。
【0021】 上記構成の磁気記録再生装置において、磁気テープがガイド部2aに沿って固 定シリンダ2に巻き付けられ、固定シリンダ2に摺接して走行する。モータ12 の駆動により回転シリンダ3が回転し、記録信号が固定側トランス5及び回転側 トランス6を介して磁気ヘッド11により磁気テープに記録される。また、磁気 ヘッド11により再生信号が磁気テープから取り出され、回転側トランス6及び 固定側トランス5を介して再生されるようになっている。
【0022】 また、磁気記録再生装置の製造時には調節ネジ26を進退させることによりシ ャフト4を介して回転シリンダ3が上下に移動し、固定側トランス5と回転側ト ランス6とのギャップが所定の範囲に調整される。これにより、所望の記録再生 特性を得ることができる。
【0023】 本実施形態によると、シャフト4に当接する調節ネジ26によって固定側トラ ンス5と回転側トランス6とのギャップを容易に調整することができる。従って 、磁気記録再生装置の製造工数を削減することができる。また、調節ネジ26は 表面にPTFEを含有した潤滑メッキまたはDLCコーティングが施されている ので、摩擦係数を小さくすることができる。
【0024】 このため、シャフト4との摺動摩擦による騒音や、調節ネジ26の摩耗に伴う ギャップ変動による磁気記録再生装置の信頼性低下を防止することができる。ま た、調整ネジ26が軸心上に配されるので、シャフト4との摺動量が減少して調 節ネジ26の摩耗をより低減することができる。
【0025】 尚、本実施形態において、シャフト4を回転シリンダ3と一体に設けて調節ネ ジ26をシャフト4の下方に配置しているが、固定シリンダ2に一体に設けられ たシャフトの上端を回転シリンダ3に螺嵌される調節ネジにより軸方向を支持し ても良い。
【0026】
【考案の効果】
本考案によると、シャフトに当接する調節ネジを設けているので、固定側トラ ンスと回転側トランスとのギャップを容易に調整することができ、磁気記録再生 装置の製造工数を削減することができる。また、調節ネジにPTFEを含有した 潤滑メッキまたはDLCコーティングを施したので、摩擦係数を小さくすること ができる。このため、シャフトとの摺動摩擦による騒音や調節ネジの摩耗による 信頼性低下を防止することができる。また、調整ネジが軸心上に配されるのでシ ャフトとの摺動量が減少し、調節ネジの摩耗をより低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本考案の実施形態の磁気記録再生装置の磁
気ヘッドドラムを示す側面断面図である。
【図2】は、図1のA部の詳細を示す側面断面図であ
る。
【図3】は、従来の磁気記録再生装置の磁気ヘッドドラ
ムの要部を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッドドラム 2 固定シリンダ 3 回転シリンダ 4 シャフト 5 固定側トランス 6 回転側トランス 10 軸受ホルダ 11 磁気ヘッド 12 モータ 13 捻りバネ 17、18 軸受 21 シャフト受け 22 圧縮バネ 23 カーボンブラシ 24 与圧ホルダ 25 アングル 26 調節ネジ 27 スペーサ

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含油メタル軸受を保持するとともに底面
    にシャフト受けを有し、前記含油メタル軸受と同心の固
    定側トランスが固着される固定シリンダと、 前記含油メタル軸受に嵌合するシャフトを有して前記固
    定シリンダに軸支されるとともに前記固定側トランスに
    対峙した回転側トランスが固着される回転シリンダと、 を備えた磁気記録再生装置において、前記シャフト受け
    に螺嵌されて前記シャフトの下端の軸心を支持するとと
    もに前記回転シリンダを軸方向に移動させる調整ネジを
    設け、前記調整ネジにPTFEを含有した潤滑メッキま
    たはDLCを施したことを特徴とする磁気記録再生装
    置。
  2. 【請求項2】 固定側トランスを固着した固定シリンダ
    と、前記固定シリンダに軸支されるとともに前記固定側
    トランスに対峙した回転側トランスが固着される回転シ
    リンダとを備えた磁気記録再生装置において、前記固定
    シリンダまたは前記回転シリンダに一体化されて前記回
    転シリンダを軸支するシャフトに当接して、前記回転シ
    リンダを軸方向に移動させる調整ネジを設け、前記調整
    ネジにPTFEを含有した潤滑メッキまたはDLCを施
    したことを特徴とする磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記調節ネジを前記シャフトの軸心に配
    置したことを特徴とする請求項2に記載の磁気記録再生
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8130466B2 (en) 2008-04-30 2012-03-06 Toshiba Storage Device Corporation Disk drive and magnetic circuit fixing method for the same

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