JP3091659U - 自動販売機の盗難防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍵や係合部等を破壊し難くし、盗難防止効果
を一層堅固なるものとした自動販売機の盗難防止装置を
提供する。 【解決手段】 本体１の前面に前面扉２が開閉可能にヒ
ンジされ、該前面扉を開けることで商品の補給および金
銭の回収がなされるようにした自動販売機において、本
体の一方の側板１ａの外面に受金具１０を固着し、剛性
棒材１５の一端部を該受金具にヒンジすることで該剛性
棒材を前面扉の前に横架するとともに、本体の他方の側
板１ｂの外面に係合金具２６を固着し、前記剛性棒材の
他端部にシリンダー錠１９をその鍵穴２１が下面に開口
位置するように設け、該シリンダー錠の係合片２２が前
記係合金具に掛け止められるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は自動販売機の前面扉をこじ開けて金銭等が盗難されるのを防ぐ盗難防 止装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動販売機にその前面扉がこじ開けられ金銭等が盗難されるのを防ぐために設 けられる盗難防止装置は、従来から特開平８−８７６６３号公報，特開平８−１ ８０２５３号公報，特開平９−１８５７５８号公報等により、自動販売機の前面 の片側にカンヌキまたはＬ字状のロックアームを設けたものが知られている。 しかしながら、従来のこれらの盗難防止装置では、施錠されていても鍵穴にド リルを突っ込んで鍵を破壊したり、或いはバールのようなものを使って前面扉の 蝶番を破壊するような手荒な手口の盗難には対処できないものであった。 また、特開２００２−１５０３９０号公報に示された盗難防止器具は、自動販 売機の前面にアーチ形状の部材を樹立することで、前面扉の開放が阻止されるよ うにしたものであったが、この構造でも鍵が破壊されるおそれがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、鍵や係合部等を破壊し難くし、盗難防止効果を一層堅固なる ものとした自動販売機の盗難防止装置を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そのために本考案に係る自動販売機の盗難防止装置は、本体の前面に前面扉が 開閉可能にヒンジされ、該前面扉を開けることで商品の補給および金銭の回収が なされるようにした自動販売機において、本体の一方の側板の外面に受金具を固 着し、剛性棒材の基端部を該受金具にヒンジすることで該剛性棒材を前面扉の前 に横架するとともに、本体の他方の側板の外面に係合金具を固着し、前記剛性棒 材の他端部にシリンダー錠をその鍵穴が下面に開口位置するように設け、該シリ ンダー錠の係合片が前記係合金具に掛け止められるようにしたことを特徴とする 。 また本考案は上記盗難防止装置において、剛性棒材はステンレス鋼製の角筒状 部材からなり、該剛性棒材の他端部の下壁面にシリンダー錠を固着し、該シリン ダー錠の係合片を該剛性棒材の他端部の後壁面に形成された開口から突出させ係 合金具の内面に突設された突片に掛け止められるようにするとともに、該剛性棒 材の他端部端面と上面に夫々覆板を溶接により固着して該係合部を包囲してなる ことを特徴とする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

次に本考案の実施の形態を図面に従い説明する。図１に飲料水自動販売機に取 り付けられた盗難防止装置の外観斜視図を示し、図２はその部分断面平面図であ る。この自動販売機は、本体１の前面に前面扉２が開閉可能にヒンジされ、該前 面扉に多数の商品選択ボタン３，金銭投入口４，返却レバー５，返却口６，商品 排出口７，開閉用鍵穴８等が設けられ、該前面扉２を開けることで商品の補給お よび金銭の回収等がなされるように構成されている。

【０００６】 この自動販売機の本体１の一方の側板１ａの外面に受金具１０を配置し、該受 金具にボルト１１を溶接し、該ボルトを該側板１ａに貫挿するとともに、該側板 １ａの内側に当金１２を配しナット１３を締め付けることで該受金具１０を前方 に突出するように固着し、該受金具の先端に蝶番１４を溶接により固着し該蝶番 １４の他片をステンレス鋼製の角筒状部材からなる剛性棒材１５中に挿入し固定 ピン１６により固着することにより該剛性棒材１５を前面扉２の前に横架してい る。

【０００７】 また、図３〜図５に示したように、剛性棒材１５の他端部の後壁面に開口１７ を開設し、該開口の下縁より剛性棒材１５の下壁面に切欠１８を形成し、該切欠 にシリンダー錠１９をナット２０を締め付けることにより固着し、該シリンダー 錠１９の鍵穴２１を該剛性棒材１５の下面に開口させるとともに、該シリンダー 錠１９の鉤状の係合片２２を該開口１７から突出させる。なお、２３は該剛性棒 材の他端部端面に溶接により固着された覆板、２４は該剛性棒材の上面に溶接に より固着された覆板である。

【０００８】 また、本体１の他方の側板１ｂの外面に前記受金具１０と同様にボルト２５に よって係合金具２６を固着し、該係合金具２６を前方に張り出させるとともに、 該係合金具の内面に突片２７を溶接することで突設し、前記係合片２２を回転さ せることで該係合片２２が該突片２７に掛け止められるようにしている。なお、 前記覆板２３，２４はこのようにして係合片２２を突片２７に係合させている係 合部を包囲することとなる。

【０００９】 このように構成した盗難防止装置では、鍵２７を鍵穴２１に差して係合片２２ を回転させ係合片２２を突片２７に掛け止めれば、図１に示したように剛性棒材 １５が横架する。このため例え開閉用鍵穴８を電動ドリル等で破壊しても前面扉 ２を開放することはできない。また、鍵穴２１は図４に示されるように剛性棒材 １５の下面に開口位置しており、前面扉２の前面と至近距離にあるので、該鍵穴 ２１には電動ドリルを真っ直ぐに突き刺し得るようなスペースはなく、従ってそ の破壊は容易ではない。また、係合片２２と突片２７との係合部は覆板２３，２ ４によって包囲されていて、バールのようなものを差し込み得る隙間はないので 、この係合部を破壊することも容易ではない。また、蝶番１４を破壊するのも容 易でないとともに、受金具１０および係合金具２６は本体１に強固に固着されて いるのでこの部分の破壊も困難である。

【００１０】

【考案の効果】

このように本考案によれば、本体の前面に前面扉が開閉可能にヒンジされ、該 前面扉を開けることで商品の補給および金銭の回収がなされるようにした自動販 売機において、本体の一方の側板の外面に受金具を固着し、剛性棒材の基端部を 該受金具にヒンジすることで該剛性棒材を前面扉の前に横架するとともに、本体 の他方の側板の外面に係合金具を固着し、前記剛性棒材の他端部にシリンダー錠 をその鍵穴が下面に開口位置するように設け、該シリンダー錠の係合片が前記係 合金具に掛け止められるようにしたので、鍵穴へのドリルの差し込みを困難にし 破壊を免れるようにするとともに、係合部等を破壊し難くし、盗難防止効果を一 層堅固なるものにできる顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施形態を示した自動販売機の盗難防
止装置の斜視図。

【図２】図１の自動販売機の盗難防止装置の部分断面平
面図。

【図３】図２の盗難防止装置の部分断面拡大図。

【図４】図３のＡ−Ａ線断面図。

【図５】本考案の実施形態を示す盗難防止装置の係合部
の係合離脱時の斜視図。

【符号の説明】

１ 本体 １ａ，１ｂ 側板 ２ 前面扉 １０ 受金具 １４ 蝶番 １５ 剛性棒材 １７ 開口 １９ シリンダー錠 ２１ 鍵穴 ２２ 係合片 ２３，２４ 覆板 ２６ 係合金具 ２７ 突片

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体の前面に前面扉が開閉可能にヒンジ
   され、該前面扉を開けることで商品の補給および金銭の
   回収がなされるようにした自動販売機において、本体の
   一方の側板の外面に受金具を固着し、剛性棒材の基端部
   を該受金具にヒンジすることで該剛性棒材を前面扉の前
   に横架するとともに、本体の他方の側板の外面に係合金
   具を固着し、前記剛性棒材の他端部にシリンダー錠をそ
   の鍵穴が下面に開口位置するように設け、該シリンダー
   錠の係合片が前記係合金具に掛け止められるようにした
   ことを特徴とする自動販売機の盗難防止装置。
2. 【請求項２】 剛性棒材はステンレス鋼製の角筒状部材
   からなり、該剛性棒材の他端部の下壁面にシリンダー錠
   を固着し、該シリンダー錠の係合片を該剛性棒材の他端
   部の後壁面に形成された開口から突出させ係合金具の内
   面に突設された突片に掛け止められるようにするととも
   に、該剛性棒材の他端部端面と上面に夫々覆板を溶接に
   より固着して該係合部を包囲してなることを特徴とした
   請求項１に記載の自動販売機の盗難防止装置。