JP3091596U - 釣り用バッグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体としての軽量化が達成でき、持ち運びや
すく自立性があり、しかも、構造も簡単で、製造も容易
な釣り用バッグを提供する。 【解決手段】 熱可塑性合成樹脂シートを用いて、箱形
のバッグ本体１および該バック本体１の開口縁にファス
ナー６で閉止される蓋体５で構成し、バッグ本体１は、
その周壁部１１を第１のシートで構成し、第２のシート
でその底板１２を構成すると共に、第１および第２のシ
ートは、バッグ本体１の底縁部に沿って、熱可塑性合成
樹脂製の帯状シートよりなる接続部材２に、それぞれ、
熱溶着されることで、液密に接続されて、少なくとも周
壁部になる第１のシートを、バッグ本体の内部空間を保
持するための自立性を確保できる所要の剛性および厚さ
を持った構造とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主として、魚釣りをレジャーとして楽しむ際に、釣り道具と一緒に 持ち歩き、捕獲した魚類を収納するための釣り用バッグに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種のバッグは、その用途上、即ち、撒き餌としての餌、特に、生き餌を収 納する目的や、捕獲した魚類を収容する目的で、水密性が要求されると共に、持 ち歩きの便利および負担を考慮して、軽量化がなされている。即ち、従来の釣り 用バッグは、全体の材質を熱可塑性軟質合成樹脂として、折り畳みできる構造に しているが、バッグ本体の側壁、底、蓋などを成形で容易に構成できるメリット があるものの、多くの場合、折り畳み癖が付いて、肝心の使用状態において、容 器の形を保持できず、内容物（水や魚）がこぼれる恐れがあり、また、強度の面 が不充分で、負荷が大きいと、パンクの恐れもある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、軟質合成樹脂で構成されたバッグ本体内に、硬質の合成樹脂で構成さ れた筺を重ねて入れ、容器の形を安定させたものも提唱されたが、この構造では 二重構造となるので、原料および製造のコスト高が高くなるという問題があった 。また、釣り用バッグの本体部分を、硬質の合成樹脂で構成された筺のみによっ て構成することも考えられるが、型成形となるため製造コストが高くつくという 問題がある。

【０００４】 本考案は、上記事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、全 体としての軽量化が達成でき、持ち運びやすく自立性があり、しかも、構造が簡 単で製造も容易な、便利な釣り用バッグを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 このため、本考案の釣り用バッグは、図示の実施の形態でも明らかにしたよう に、熱可塑性合成樹脂シートを用いて、箱形のバッグ本体１および該バック本体 １の開口縁にファスナー６で閉止される蓋体５で構成した釣り用バッグにおいて 、前記バッグ本体１は、その周壁部１１を第１のシートで構成し、第２のシート でその底板１２を構成すると共に、第１および第２のシートは、前記バッグ本体 １の底縁部に沿って、熱可塑性合成樹脂製の帯状シートよりなる接続部材２に、 それぞれ、熱溶着されることで、液密に接続されている。そして、少なくとも前 記周壁部１１となる第１のシートは、前記バッグ本体の内部空間を保持するため の自立性を確保できる所要の剛性および厚さを持った構造とされていることを特 徴としている。

【０００６】 前記接続部材２は、断面略Ｌ字に折り曲げ形成され、その１辺側２ａを前記バ ッグ本体１の底縁部の内側又は外側において前記第１のシート（周壁部１１）に 熱溶着させると共に、その他辺側２ｂを前記第２のシート（底板１２）の上面又 は下面に熱溶着させた構成としている。

【０００７】 また、少なくとも、前記第１のシートは、エチレン酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩 化ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂から選択される熱可塑性合成樹脂を素材と する自立性を確保できる所要の厚さのシートであることを特徴としている。

【０００８】 このような本考案の構成では、熱可塑性合成樹脂製の断面略Ｌ形の帯状シート よりなる接続部材２を介在することで、バッグ本体１の周壁部１１と底板１２と の熱溶着が容易、確実に行えることから、加工精度が高く、しかも、低コストで あって、水密性のあるバッグを得ることができる。また、特に、バッグ本体１の 周壁部１１を構成する第１のシートの材質および厚さを、使用時において、バッ グ本体１の自立性を確保できる程度の値に設定することで、十分な強度を保ち、 負荷によってパンクする恐れがなく、内容物がこぼれない状態を保持でき、従来 の硬質樹脂を併用した２重構造に比べ、重量も軽減でき、製造も容易となる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を、図面を参照しながら、具体的に説明する。

【００１０】 （第１の実施の形態） 図１乃至図３は、第１の実施の形態を示す。 第１の実施の形態での釣り用バッグは、熱可塑性合成樹脂シート（このシート に織布などを重ねた複合シートでも良い）を用いて、箱形のバッグ本体１および バック本体１の開口縁の一辺に接続され、前記開口縁にファスナー６で閉止され る蓋体５を構成した釣り用バッグである。バッグ本体１は、その周壁部１１を第 １のシートを環状に巻回し、対向縁部を熱溶着させることで構成し、第２のシー トで、バック本体１の、例えば、弧状の縁取りをしたほぼ長方形の底板１２を構 成する。

【００１１】 第１および第２のシートは、バッグ本体１の底縁部に沿って、断面を略Ｌ字形 に曲げた熱可塑性合成樹脂帯状シートよりなる接続部材２に、それぞれ、熱溶着 されることで、液密に接続されている。この場合、少なくとも第１のシート（周 壁部１１）は、バッグ本体１の内部空間を保持するための自立性を確保できる、 所要の剛性および厚さを持った樹脂素材で構成されていることを特徴とする。な お、図において符号７は吊下げ用ベルト、８はその取付け具である。

【００１２】 上記接続部材２は、その折り曲げによって略Ｌ字形に形成された１辺側２ａを バッグ本体１の底縁部内側において第１のシート（周壁部１１）に熱溶着させる と共に、その他辺側２ｂを第１のシートの下縁を迂回して外側に延出させ、第２ のシート（底板１２）の上面に熱溶着させて、周壁部１１と底板１２とを、液密 に接続している。バッグ本体１の底縁部の外周縁には、フランジ縁３が突出形成 される。上記の熱溶着は、高周波ウエルダーなどにより溶着させることが望まし い。

【００１３】 このような、第１の実施の形態では、バッグ本体１の周壁部１１と底板１２の 接続が強固で水漏れや剥離の恐れがない。

【００１４】 （第２の実施の形態） 図４は、第２の実施の形態を示す。 第２の実施の形態に係る接続部材２は、その折り曲げによって略Ｌ字形に形成 された１辺側２ａを上記バッグ本体１の底縁部外側において第１のシート（周壁 部１１）に熱溶着させると共に、その他辺側２ｂを第１のシートの下縁外側に延 出させ、第２のシート（底板１２）の上面に熱溶着させて、周壁部１１と底板１ ２とを、液密に接続している。

【００１５】 （第３の実施の形態） 図５は、第３の実施の形態を示す。 第３の実施の形態に係る接続部材２は、その折り曲げによって略Ｌ字形に形成 された１辺側２ａをバッグ本体１の底縁部内側において第１のシート（周壁部１ １）に熱溶着させると共に、その他辺側２ｂをバック本体１の内側において第２ のシート（底板１２）の上面に熱溶着させている。

【００１６】 （第４の実施の形態） 図６は、第４の実施の形態を示す。 第４の実施の形態に係る接続部材２は、その折り曲げによって略Ｌ字形に形成 された１辺側２ａをバッグ本体１の底縁部外側において第１のシート（周壁部１ １）に熱溶着させると共に、その他辺側２ｂを第１のシートの下縁を迂回してバ ッグ本体１の内側に延出させ、第２のシート（底板１２）の上面に熱溶着させて いる。

【００１７】 （第５の実施の形態） 図７は、第５の実施の形態を示す。 第５の実施の形態に係る接続部材２は、その折り曲げによって略Ｌ字形に形成 された１辺側２ａをバッグ本体１の底縁部外側において第１のシート（周壁部１ １）の外面に熱溶着させると共に、その他辺側２ｂをバッグ本体１の底縁部を迂 回して内側に延出させ、第２のシート（底板１２）の下面に熱溶着させている。

【００１８】 （第６の実施の形態） 図８は、第６の実施の形態を示す。 第６の実施の形態に係る接続部材２は、その折り曲げによって略Ｌ字形に形成 された１辺側２ａをバッグ本体１の底縁部内側において第１のシート（周壁部１ １）の内面に熱溶着させると共に、その他辺側２ｂを第２のシート（底板１２） の下面に熱溶着させている。 第６の実施の形態では、バッグ本体１の底部が、揚げ底状になり、釣り用バッ グを岩場などに置いた時等にクッション性があり、内容物が保護される。また、 バッグ本体１の底部外周にフランジ縁の突出がなく、移動時、フランジ縁が人体 等に当たる不都合もない。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案に係る釣り用バッグでは、熱可塑性合成樹脂製の 断面略Ｌ形の帯状シートよりなる接続部材２を介在することで、バッグ本体１の 周壁部１１と底板１２との熱溶着が容易、確実に行えることから、加工精度が高 く、しかも、低コストであって、水密性のあるバッグを得ることができる。

【００２０】 また、特に、バッグ本体１の周壁部１１を構成する第１のシートの材質および 厚さを、使用時において、バッグ本体１の自立性を確保できる程度の値に設定す ることで、十分な強度を保ち、負荷によってパンクする恐れがなく、内容物がこ ぼれない状態を保持でき、従来の硬質樹脂を併用した２重構造や型成型構造に比 べ、重量も軽減でき、製造も容易で安価に提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施の形態を示す全体の斜視図
である。

【図２】同じく、縦断面図である。

【図３】同じく、要部の拡大断面図である。

【図４】本考案の第２の実施の形態を示す要部の拡大断
面図である。

【図５】本考案の第３の実施の形態を示す要部の拡大断
面図である。

【図６】本考案の第４の実施の形態を示す要部の拡大断
面図である。

【図７】本考案の第５の実施の形態を示す要部の拡大断
面図である。

【図８】本考案の第６の実施の形態を示す要部の拡大断
面図である。

【符号の説明】

１ バッグ本体 １１ 周壁部（第１のシート） １２ 底板（第２のシート） ２ 接続部材 ２ａ １辺側 ２ｂ 他辺側 ３ フランジ縁 ５ 蓋体 ６ ファスナー ７ 吊下げ用ベルト ８ 取付け具

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱可塑性合成樹脂シートを用いて、箱形
   のバッグ本体および該バック本体の開口縁にファスナー
   で閉止される蓋体で構成した釣り用バッグにおいて、 前記バッグ本体は、その周壁部を第１のシートで構成
   し、第２のシートでその底板を構成すると共に、 第１および第２のシートは、前記バッグ本体の底縁部に
   沿って、熱可塑性合成樹脂製の帯状シートよりなる接続
   部材に、それぞれ、熱溶着されることで、液密に接続さ
   れると共に、少なくとも前記周壁部となる第１のシート
   は、前記バッグ本体の内部空間を保持するための自立性
   を確保できる所要の剛性および厚さを持った構造とされ
   ていることを特徴とする釣り用バッグ。
2. 【請求項２】 前記接続部材は、断面略Ｌ字に折り曲げ
   形成され、その１辺側を前記バッグ本体の底縁部の内側
   又は外側において前記第１のシートに熱溶着させると共
   に、その他辺側を前記第２のシートの上面又は下面に熱
   溶着させていることを特徴とする請求項１に記載の釣り
   用バッグ。
3. 【請求項３】 少なくとも、前記第１のシートは、エチ
   レン酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエ
   チレン系樹脂から選択される熱可塑性合成樹脂を素材と
   する自立性を確保できる所要の厚さのシートであること
   を特徴とする請求項１又は２に記載の釣り用バッグ。
4. 【請求項４】 前記接続部材は、その折り曲げによって
   略Ｌ字形に形成された１辺側を前記バッグ本体の底縁部
   内側において第１のシートに熱溶着させると共に、その
   他辺側を第１のシートの下縁を迂回して外側に延出さ
   せ、前記第２のシートの上面に熱溶着させていることを
   特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載の釣り
   用バッグ。
5. 【請求項５】 前記接続部材は、その折り曲げによって
   略Ｌ字形に形成された１辺側を前記バッグ本体の底縁部
   外側において第１のシートに熱溶着させると共に、その
   他辺側を第１のシートの下縁外側に延出させ、第２のシ
   ートの上面に熱溶着させていることを特徴とする請求項
   １乃至３のいずれか１項に記載の釣り用バッグ。
6. 【請求項６】 前記接続部材は、その折り曲げによって
   略Ｌ字形に形成された１辺側を前記バッグ本体の底縁部
   内側において第１のシートに熱溶着させると共に、その
   他辺側を前記バック本体の内側において第２のシートの
   上面に熱溶着させていることを特徴とする請求項１乃至
   ３のいずれか１項に記載の釣り用バッグ。
7. 【請求項７】 前記接続部材は、その折り曲げによって
   略Ｌ字形に形成された１辺側を前記バッグ本体の底縁部
   外側において第１のシートに熱溶着させると共に、その
   他辺側を第１のシートの下縁を迂回して前記バッグ本体
   の内側に延出させ、第２のシートの上面に熱溶着させて
   いることを特徴とする請求項１乃至３いずれか１項に記
   載の釣り用バッグ。
8. 【請求項８】 前記接続部材は、その折り曲げによって
   略Ｌ字形に形成された１辺側を前記バッグ本体の底縁部
   外側において第１のシートの外面に熱溶着させると共
   に、その他辺側を前記バッグ本体の底縁部を迂回して内
   側に延出させ、第２のシートの下面に熱溶着させている
   ことを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載
   の釣り用バッグ。
9. 【請求項９】 前記接続部材は、その折り曲げによって
   略Ｌ字形に形成された１辺側を前記バッグ本体の底縁部
   内側において第１のシートの内面に熱溶着させると共
   に、その他辺側を第２のシートの下面に熱溶着させてい
   ることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記
   載の釣り用バッグ。