JP3091486U

JP3091486U - 釣竿

Info

Publication number: JP3091486U
Application number: JP2002005227U
Authority: JP
Inventors: 洋文佐平
Original assignee: 株式会社アリエス
Priority date: 2002-07-16
Filing date: 2002-07-16
Publication date: 2003-01-31
Anticipated expiration: 2008-07-16

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】元竿の固定筒に摺動自在に嵌合した内筒を
任意の位置で固定する釣竿において、該内筒と固定筒と
の固定を長期にわたり確実におこなえる釣竿を得る。【解決手段】元竿の固定筒３に内筒４を摺動自在に嵌
合し、固定筒３に雄螺子を切った螺子筒を定着する。一
方内筒に鍔部内面をテーパ面としたスリーブ１２と、端
部をテーパ面として軸方向に切欠溝を有する係止リング
１５および前記螺子筒に螺合するナット１８を摺動自在
に嵌合する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、伸縮自在の元竿部に関し、特には伸縮元竿部の固定機構を改良した釣竿に関する。

【０００２】

【従来の技術】

川や湖での魚釣において、遠くの魚を狙うときは元竿部が長い方が遠投に有利で、逆に近くの魚を狙うときは元竿部が短い方が竿を投げやすい。従来において元竿部の固定筒に対して内筒を伸縮自在とした釣竿は各種散見される（例えば登録実用新案第２５９０８６２号）が、任意長さにおける両者の固定は内筒の一部に偏心部を形成しておき、この内筒の回転によって該偏心部の大径部を別設の突起片や板ばねなどに押圧させて行うものが一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来技術である偏心部を設ける内筒は、元竿部の固定筒に嵌入するものであるからそれ自体の直径には自ずから限界があり、このため偏心部の小径部と大径部の差を大きくとることができない。従って、この偏心部の僅かな偏りは内筒の回転による押圧力を十分に確保することができず、固定筒に対する内筒の固定が弱いといった問題点がある。さらには繰り返し使用による押圧個所の磨耗によって該固定がほとんど効かなくなってくるといった欠点もある。

【０００４】本考案の目的は、元竿の固定筒に対する内筒の固定を長期にわたって確実に行うことのできる伸縮自在の釣竿を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案の釣竿は、元竿の固定筒に内筒が摺動自在に嵌合し、固定筒には雄螺子をきった螺子筒を定着している。一方内筒には鍔部内面にテーパを設けたスリーブと、端部をテーパ形状として軸方向に切欠溝を有する係止リング及び前記螺子筒に螺合するナットを摺動自在に順次嵌合している。

【０００６】また、上記螺子筒には軸方向に切欠溝を、内側には突起をそれぞれ設け、固定筒には該突起に嵌合する透孔を設けている。

【０００７】

【考案の実施の形態】

上記のように構成された釣竿は、固定筒に定着の螺子筒に対してナットの螺合を弛めると内筒は固定筒内を自由に摺動する。これとは逆にナットの螺合を締め付けると、ナットが係止リングをスリーブに押し当てていく。さらにナットを締め付けると、係止リングのテーパ面はナットとスリーブのテーパ面に挟持され、その内面は内筒の外周面を強く押圧する。この押圧による摩擦で内筒と固定筒はしっかりと固定される。

【０００８】螺子筒内側の突起は固定筒の透孔に嵌合しており、ナットを螺子筒に締め付ける際にナットが空回りすることなく、螺子締めは完全に行われる。

【０００９】

【実施例】

図１は本考案に係る釣竿の収縮状態を示す元竿部１０の正面図、図２は元竿部１０の伸張状態を示す要部の拡大縦断面図、図３は本考案の要部を分解した正面図で、一方のリアグリップ１は固定筒３に、他方のリアグリップ２は内筒４にそれぞれ嵌合定着され、リアグリップ２にはバットエンド１１が装着されている。なお、固定筒３、内筒４はロッドと同じ材料のグラスファイバーやカーボン、あるいはアルミニュームなど任意に選択できる。

【００１０】螺子筒５は外周に雄螺子６が、内側に突起７がそれぞれ設けられ、その軸方向には切欠溝８が切欠かれている。図４は固定筒３の正面図で、端部には透孔９が穿たれており、この透孔９に前記螺子筒５の内側突起７が嵌入し、螺子筒５は固定筒３に定着している。これは内側突起７の内径の方が固定筒３の外径よりも小さいが、合成樹脂などで成形した螺子筒５は切欠溝８があるので外方に広げることができ、固定筒３への嵌入は容易に行える。なお、透孔９を複数箇所に設けるのは任意である。

【００１１】図５はスリーブ１２の縦断面図を示し、その外径は固定筒３の内径よりやや小さく、一方内径は内筒４の外径よりやや大きく、一端部には鍔１３が突設されている。そして該鍔１３部の内面はテーパ１４に形成されている。

【００１２】係止リング１５は端部がテーパ１６、１６に形成され、軸方向には切欠溝１７が設けられている。ナット１８は内面に上記螺子筒５の雄螺子７に螺合する雌螺子１９が切られており、一方の内側端面はテーパ２０に形成されている。このナット１８の外面に軸方向の複数の条溝あるいはローレットなどを設けておくと、これを回転するときに手が滑らず、螺子締めが確実にできる。なお、上記スリーブ１２、係止リング１５及びナット１８は材料に合成樹脂を用いると成形しやすいが、これに制限されるものではない。

【００１３】さらには内筒４の端部に突起２１を設けると、内筒４を引き出したときに該突起２１がスリーブ１２に当接するので、内筒４が固定筒３から脱落するのを防ぐことができる。該突起２１は内筒４に一体成形でもよいが、製造面や価格面からは別体として後付けの方が有利である。

【００１４】上記のように構成されたスリーブ１２、係止リング１５及びナット１８は図３に示すように内筒４に順次嵌入され、その使用は図２に示される。即ち螺子筒５に対してナット１８を弛めた状態では、内筒４は固定筒３に対して摺動自在で、所望の位置に移動することができる。

【００１５】ナット１８を螺子筒５に螺合していくと係止リング１５とスリーブ１２とは、スリーブ１２の鍔１３が固定筒３の右端に当接してナット１８と固定筒３の右端間に挟持される。さらにナット１８を締めつけていくと係止リング１５のテーパ面１６、１６はスリーブ１２とナット１８の両テーパ面１４、１８によって内方に押圧されて内筒４を強く圧接し、摩擦力で内筒４は固定筒３に固定される。

【００１６】

【考案の効果】

本考案の釣竿は以上のように、固定筒に定着した螺子筒にナットを締めつけることによって係止リングの内面が内筒を強く圧接するので、固定筒と内筒の固定は確実に行え、繰り返し使用によっても両者を固定する力が弱まることがなく、常時安定して使用できるといった利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る釣竿の収縮状態を示す元竿部の正
面図である。

【図２】本考案釣竿の伸張状態を示す元竿部の要部縦断
面図である。

【図３】本考案釣竿の要部を分解した正面図である。

【図４】固定筒の正面図である。

【図５】スリーブの縦断面図である。

【符号の説明】

１、２リアグリップ３固定筒４内筒５螺子筒７突起８切欠溝９透孔１０元竿部１２スリーブ１３鍔１４テーパ面１５係止リング１６テーパ面１７切欠溝１８ナット

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】元竿の固定筒に内筒を摺動自在に嵌合し
た伸縮釣竿において、前記固定筒に雄螺子をきった螺子
筒を定着し、一方内筒には鍔部内面にテーパを設けたス
リーブと、端部をテーパ形状として軸方向に切欠溝を有
する係止リング及び上記螺子筒に螺合するナットを順次
嵌合し、該ナットを螺子筒に螺子締めすることにより内
筒と固定筒を固定するようにしたことを特徴とする釣
竿。
【請求項２】上記螺子筒には軸方向に切欠溝を、内側
に突起をそれぞれ設け、該突起に嵌合する透孔を上記固
定筒に穿いた請求項１記載の釣竿。