JP3091405U - ね じ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ねじ込み作業をしている最中にドライバー等
の刃先がねじ頭部の穴から簡単に外れないようにする。
また、ねじを製作する工具の寿命を延ばす。 【解決手段】 ねじ本体１に回転を与えるために頭部２
に設ける穴３を三又状とする。また該穴３の各分岐した
部分３ａ，３ｂ，３ｃの先端部３ａ′，３ｂ′，３ｃ′
の形状を、頭部２の表面側から最深部にかけて円弧状と
する。

Description

【考案の詳細な説明】 【０００１】 【考案の属する技術分野】 本考案は、ねじ本体に回転を与えるために頭部にプラスやマイナス等の穴を設 けた小ねじ等のねじに関するものである。 【０００２】 【従来の技術】 従来の小ねじ、木ねじ、タッピングねじ等は、その頭部にねじ本体に回転を与 えるためにプラス又はマイナスの穴を設けている。 【０００３】 【考案が解決しようとする課題】 しかし、プラス又はマイナスの穴の場合には、ドライバー等のねじ回し具でね じ回すとき、ドライバー等の刃先と穴との噛み合い状態が偶数の噛み合いとなる 。そしてまた一方、従来のドライバー等のプラス又はマイナスの刃は、穴の内部 形状に応じてその外縁形状が直線状である。この結果刃先と穴との掛かり具合が 浅くなる。つまり噛み合いが弱くなる。 【０００４】 そして、これらの場合においては、ドライバー等の刃先を穴に差し込んだとき に、ドライバー等の軸とねじの軸とが直線状になりにくい。この結果ねじ回すと きにドライバー等の横ぶれが生じやすく、ねじ込み作業をしている最中にドライ バー等の刃先が穴から外れやすい。このため、ときには何回も差し込みを繰り返 さなければならす、作業が捗らない。 【０００５】 また、ねじをヘッダー機等で製作するとき、従来のプラス又はマイナスの穴の 場合には、穴形成用の打ち込み工具として先端が曲面でないものを用いていたか ら、加工物の中央に応力が集中せず、塑性時の流動性に無理が生ずる。そしてこ の結果、工具の寿命が短くなる。 【０００６】 本考案は上記の点に鑑みなされたものであって、ねじ込み作業をしている最中 にドライバー等の刃先がねじの穴から簡単に外れることがなく、且つまたねじを 製作する工具の寿命を延ばすことができるようになしたねじを提供せんとするも のである。 【０００７】 【課題を解決するための手段】 而して、本考案の要旨とするところは、螺旋状に溝を切ったねじ本体に回転を 与えるために頭部に設ける穴を三又状となし、且つ各分岐した部分の先端部の形 状を、ねじの頭部の表面側から最深部にかけて円弧状となしたことを特徴とする ねじにある。 【０００８】 【考案の実施の形態】 以下、本考案の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。 図１は本考案に係るタッピングねじの斜視図、図２は本考案に係る小ねじの頭 部側部分の正面図、図３は頭部に設ける穴の説明図である。 【０００９】 図１及び図２において、１は螺旋状に溝を切ったねじ本体であり、頭部２に、 ねじ本体１に回転を与えるために設ける穴３を三又状としている。そしてまた、 該穴３の各分岐した部分３ａ，３ｂ，３ｃの先端３ａ′，３ｂ′，３ｃ′の形状 を、頭部２の表面側から最深部にかけて円弧状となしている。尚、図面において はタッピングねじ（図１）と小ねじ（図２）を示したが、本考案に係るねじに包 含されるものとしては、この他木ねじも含まれるものである。 【００１０】 また、図３には穴３の具体的な説明をなしており、（Ａ）は平面側から、また （Ｂ）は正面側から看た図である。そして、該図３における寸法は、次の表の通 りである。 【００１１】 【００１２】 また、本実施形態に係るねじを使用する場合には、ドライバー等のねじ回し具 （図示せず。）として、その刃先の形状を本実施形態の穴３に合致させたものを 用いて行うものである。 【００１３】 而して、本実施形態では、頭部２に設ける穴３を三又状となし、３点の奇数の 噛み合いとなしたから、ドライバー等の刃先を穴３に差し込んだときに、ドライ バー等の軸とねじの軸とが直線になろうとする作用が従来よりもはるかに大きく 働く。したがって、従来の如く横ぶれを生ずることがない。そしてまた、本実施 形態では、穴３の各分岐した部分３ａ，３ｂ，３ｃの先端部３ａ′，３ｂ′，３ ｃ′の形状を、頭部２の表面側から最深部にかけて円弧状となしているから、こ れと合致する形状の刃先を有するドライバー等でねじ回すと、ドライバー等の刃 先と穴３との噛み合いが全体的に強くなる。これらのことから、ねじ込み作業を している最中にドライバー等の刃先が穴３から外れ難くなり、従来品の問題点を 解消することができるものである。 【００１４】 また、ねじをヘッダー機等で製作するとき、穴３を上記の如くなしたから、穴 形成用の打ち込み具として、その先端が穴３に対応して三又であって且つ各分岐 した部分の先端が円弧状となっているものを用いることになる。そしてこの場合 には常に加工物の中央に応力が集中し、塑性時の流動性にむりがない。そしてこ の結果工具の寿命を大幅に延ばすことができるものである。 【００１５】 【考案の効果】 本考案は上記の如き構成、作用であるから、ねじ込み作業をしている最中にド ライバー等の刃先がねじの穴から外れ易いという従来品の問題点を解消すること ができるものである。加えて、ねじを製作する工具の寿命を大幅に延ばすことが できるものである。

【図面の簡単な説明】 【図１】本考案に係るタッピングねじの斜視図である。 【図２】本考案に係る小ねじの頭部側部分の正面図であ
る。 【図３】本考案において頭部に設ける穴の説明図であ
り、（Ａ）は平面側から看た図、（Ｂ）は正面側から看
た図である。 【符号の説明】 １ ねじ本体 ２ 頭部 ３ 穴 ３ａ，３ｂ，３ｃ 穴の各分岐した部分 ３ａ′，３ｂ′，３ｃ′ 穴の各分岐した部分の先端

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 螺旋状に溝を切ったねじ本体に回転を与
   えるために頭部に設ける穴を三又状となし、且つ各分岐
   した部分の先端部の形状を、ねじの頭部の表面側から最
   深部にかけて円弧状となしたことを特徴とするねじ。