JP3091191B1 - オゾンの貯蔵改質方法および装置 - Google Patents

オゾンの貯蔵改質方法および装置

Info

Publication number
JP3091191B1
JP3091191B1 JP11194391A JP19439199A JP3091191B1 JP 3091191 B1 JP3091191 B1 JP 3091191B1 JP 11194391 A JP11194391 A JP 11194391A JP 19439199 A JP19439199 A JP 19439199A JP 3091191 B1 JP3091191 B1 JP 3091191B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ozone
silica gel
water
adsorbed
normal pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11194391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001019407A (ja
Inventor
昭 村井
郁夫 河野
一宏 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Electric Power Co Inc
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Electric Power Co Inc filed Critical Kansai Electric Power Co Inc
Priority to JP11194391A priority Critical patent/JP3091191B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3091191B1 publication Critical patent/JP3091191B1/ja
Publication of JP2001019407A publication Critical patent/JP2001019407A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

【要約】 【課題】 オゾンを効率的に貯蔵し、オゾンによる水処
理を効率的に行うことを課題とする。 【解決手段】 常圧下において、オゾンをシリカゲルに
吸着させ、吸着させたオゾンを常圧下で、吸着時と同圧
・同温状態において、酸素の供給により脱着させ、オゾ
ンの水への溶解性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オゾンの貯蔵装置
および方法に関する。さらに詳しくは、オゾンを貯留
し、必要なときにこれを脱着(分離)させて供給するオ
ゾン貯留装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境に対する人々の関心が高まっ
ており、特に、生活に密接に関係する水に対する人々の
関心は大きいものである。下水二次処理水、し尿二次処
理水、産業排水およびその二次処理水、上水、簡易水
道、専用水道水、工業用水、中水道などの他、養魚池、
養殖池などからの排水中には、有機成分、アンモニア等
の有害物質もしくは臭気、着色などの原因となる物質が
含まれている。さらには、通常の浄化方法では分解され
にくい、環境ホルモンなどの有機物が含まれている。こ
のため、水の処理において高度の処理が要求されてお
り、各種の水処理方法が検討されている。環境ホルモン
などの難分解性の有機物の分解手段としてオゾン分解が
知られている。また、オゾンの貯留を行い必要に応じて
散気する技術としては特開平11−43308に示され
るような技術が知られている。
【0003】従来のオゾンの吸脱着操作について説明す
る。オゾン吸着剤は温度が低下するとオゾン吸着量が増
加し、上昇すると吸着量が減少するとされており、冷却
機により−30°C以下に冷却され、該オゾン吸着剤に
オゾンを供給することにより、オゾンが吸着剤に貯蔵さ
れる。また、圧力を高くするほどオゾンを効率的に貯え
ることができるとされており、5kg/cm2 程度に維
持されている。また、吸着したオゾンを脱着する際に
は、熱源により吸着剤が加熱されるとともに、減圧され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のオゾンの貯留方
法はオゾンを加圧する必要がある。このため、オゾンを
加圧によりシリカゲルに吸着させるためには多くの電力
を必要とし、効率的ではない。また、加圧されたオゾン
は反応性が増し、オゾン貯蔵容器の耐久性が問題とな
る。さらには、加圧に伴い、設備が大がかりとなり、作
業従事者も増えるなど、コストがかかるとともに、大き
な配置空間を必要とする。このため、オゾン貯留装置を
普及させる場合には多くの問題点が残っている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
オゾンの貯留装置および方法の研究を続けてきた結果、
以下に記載する解決手段を得たものである。
【0006】まず、請求項1に記載のごとく、常圧下に
おいてシリカゲルに吸着させたオゾ ンを酸素の供給によ
り脱着させる。
【0007】請求項に記載のごとく、常圧下において
シリカゲルに吸着させたオゾンを吸着時と同圧かつ同温
状態で、酸素の供給により脱着させる。
【0008】請求項に記載のごとく、常圧下において
シリカゲルに吸着させたオゾンを酸素の供給により脱着
させ、オゾンの水への溶解性を向上させる。
【0009】請求項に記載のごとく、常圧下において
シリカゲルにオゾンを吸着させ、該オゾンを吸着時と同
圧かつ同温状態で、酸素の供給により脱着させ、該脱着
されたオゾンの水への溶解性を向上させるオゾンの貯蔵
改質装置を構成する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面を
用いて詳細に説明する。図1は水処理装置の全体構成を
示す模式図、図2はアルキルフェノールのオゾンによる
分解の構成を示す図、図3はオゾン貯蔵改質装置の構成
を示す模式図、図4は貯蔵装置の構成を示す図、図5は
シリカゲルの特性を示す図、図6はオゾンの吸着および
脱着状態の時間と濃度の関係を示す図、図7はオゾン分
子の構成を示す図、図8はシリカゲル内におけるオゾン
の吸着および脱着状態を示す図である。
【0011】図1および図2を用いて、水処理装置の全
体構成について説明する。本実施例において、水処理装
置1は河川などの雑水を浄化するものである。水処理装
置1は一次処理部2、二次処理部3、三次処理部4、流
量測定部5およびオゾン処理部7により構成されてい
る。一次処理部2に導入された被処理水は、固形物や微
細な浮遊物、油脂の分離除去等が行われ二次処理部3へ
と送られる。二次処理部3に導入された被処理水は、微
生物により含有される有機物が分解、安定化される。三
次処理部4に導入された被処理水は凝集剤等が加えら
れ、リン等物質が凝集沈殿させて除去される。
【0012】三次処理部4において処理された水は、流
量測定部5に導入され、流量測定部5において被処理水
の水量が測定される。そして、被処理水の量に応じて、
被処理水中に酸化分解を促進するための触媒が添加され
る。すなわち、流量測定部5においては水量が測定され
るとともに、触媒が添加される。触媒が添加され被処理
水はこの後に、オゾン処理部7に導入され、被処理水に
オゾンの散気が行われ、オゾンによる被処理水の浄化が
行われる。このように、流量測定部5において適量の触
媒が加えられ、オゾン処理が行われるため、オゾンの処
理力を十分に発揮できるとともに、オゾンによる浄化の
効率を向上できる。
【0013】上記の構成において、流量測定部5および
オゾン処理部8の下流側には水質検査装置8が接続され
ており、被処理水の水量の認識とオゾン処理後の被処理
水の検出を行える構成になっている。流量測定部5にお
いて、被処理水の流量が認識され、該被処理水の流量の
検出値は水質検査装置8に出力される。また、オゾン処
理部7において、オゾン処理された水は該オゾン処理部
8の下流側において、採取され水質検出装置8に導入さ
れ、水質の検査が行われる。これにより、図2に示すご
とく、アルキルフェノール等はオゾンにより酸化され、
ムコンアルデヒド、ムコン酸、フマル酸、マレイン酸、
グリオキザール、グリオキシル酸、シュウ酸等に分解無
害化される。
【0014】次に、本発明のオゾン貯蔵改質装置につい
て、図3を用いて説明する。オゾン貯蔵改質装置10は
前記水処理装置1のオゾン処理部7の反応槽にオゾンを
供給するオゾンを貯蔵改質するためのものである。オゾ
ン貯蔵改質装置10において、オゾナイザ11に酸素が
導入される。ここにおいて、オゾナイザ11に酸素を供
給する酸素供給源12としては、酸素ボンベおよび液体
酸素装置を用いることが可能である。オゾナイザ11に
より生成されたオゾンはオゾンモニタ13および流量計
14を介して貯蔵設備15に供給されている。貯蔵設備
15内にはシリカゲルが充填されており、該シリカゲル
は低温(約0°C)に冷却されている。貯蔵設備15よ
り放出されたオゾンは、前記オゾン処理部7の反応槽1
6に導入される構成になっており、反応槽16より排出
される残存オゾンの濃度はオゾンモニタ17により監視
されている。また、オゾンモニタ17を介したオゾンは
オゾン分解器18により分解無害化されて外部に排出さ
れるものである。上記オゾナイザ11は制御装置19に
より制御されるものである。すなわち、オゾナイザ11
により発生したオゾンは貯蔵設備15において改質貯蔵
され、反応槽16に供給されるものである。該反応槽1
6において、水処理が行われるものである。
【0015】次に本実施例における、オゾンの貯蔵改質
方法について説明する。酸素供給源12より酸素がオゾ
ナイザ11に供給され、オゾナイザ11により生成した
オゾンは貯蔵設備15に導入される。そして、貯蔵設備
15内に配設された吸着剤によりオゾンが吸着されるも
のである。この場合、オゾンの供給圧力は1〜1.5気
圧程度であり、貯蔵設備15のシリカゲルは約0°Cに
冷却されている。すなわち、ほぼ常圧において、オゾン
を貯蔵設備15に供給するものである。オゾンを貯蔵設
備15内の吸着剤に供給することにより、吸着剤にオゾ
ンが選択的に吸着される。これにより、オゾンを貯蔵設
備15に貯蔵できるものである。本発明においては、オ
ゾンを1〜1.5気圧程度の圧力下において、0°C近
傍に冷却された吸着剤に吸着させるものである。これ
は、従来の方法とは大きく異なるものであり、従来のご
とく、約5気圧もの高圧力をかける必要がなく、吸着剤
を−40°Cのごとく低温に冷却する必要がない。この
ため、圧力に対する防護手段を軽減できるため、装置の
構成を簡便かつ小さく構成でき、装置の操作性を向上で
きるものである。
【0016】次に、オゾンを取り出す際の手順について
説明する。吸着剤よりオゾンを取り出す際には、前記の
手段によりオゾンを吸着した吸着剤に酸素供給源12よ
り酸素を供給することにより、吸着剤中のオゾンを酸素
供給源12より取り出すことができるものである。これ
は、従来の方法とは大きく異なるものであり、従来のご
とく、貯蔵設備を加熱するとともに、減圧する必要がな
い。このため、装置にかかる温度差を低減でき、装置の
耐久性を向上できる。また、装置の構成を簡便かつ小さ
く構成でき、装置の操作性を向上できるものである。
【0017】また、上記の手法により貯蔵されたオゾン
は、水に対する溶解性が向上するものである。本オゾン
貯蔵設備15を用いて貯蔵したオゾンを水中に散気する
と、散気されたオゾンの気泡の径はオゾナイザより発生
したオゾンを直接水中に散気した場合に比べてはるかに
小径の気泡となった。すなわち、オゾン気泡の水と接触
する面積が増え、オゾンの水への溶解率が向上する。こ
れにより、オゾンの効率的な使用を行うことができる。
【0018】すなわち、本発明において、オゾンの吸着
および脱着は常圧下もしくは必要に応じて2気圧以下の
低圧下において行われるものである。また、貯蔵設備1
5において行う冷却も、約0°Cであり、一般的な冷却
装置により容易に達成できる温度範囲である。これによ
り、オゾン貯蔵設備15を構成する部材の材質の耐腐食
性を高くする必要がなく、高圧への対策を取る必要もな
い。このため、オゾン貯蔵設備を簡便に構成できるもの
であり、該オゾン貯蔵設備の管理費などのランニングコ
ストを軽減できるものである。さらには、このオゾン貯
蔵設備15を用いることにより、オゾンの水に対する溶
解率を向上でき、オゾンの効率的な使用を行うことがで
きる。これにより、水処理を行う際にかかるエネルギー
を減少し、効率的に水処理を行えるものである。
【0019】次に、本発明の実施例について説明する。
オゾンの改質貯蔵装置に用いられる貯蔵装置の一例とし
て、本実施例においては、図4に示すものを用いた。容
器31および容器31の上部に螺装される蓋体32、お
よびシリカゲル35を保持する金網33・34には、ス
テンレスSUS306が用いられており、該容器31の
下部および蓋体32の上部にはオゾンを供給し排出する
ための管が接続されている。蓋体32と容器31の間に
はフッ素樹脂のパッキンが介在しており、容器31の気
密性を保っている。容器31は外形が60乃至70mm
であり、高さは約300mmであった。また、容器31
内に充填されるシリカゲル35としては、オゾン貯蔵改
質用シリカゲルを用いたものであり、その成分を表1に
示した。
【0020】
【表1】
【0021】また、シリカゲルとして、図5に示すごと
く、A形とB形のものが存在するが、A形のごとく平均
細孔径が22オングストローム程度の小さいものを用い
た場合にはオゾンの吸着量を大きくすることができる。
また、B形のごとく、平均細孔径が70オングストロー
ム程度の大きさのものを用いる場合には、オゾンの吸着
および脱着の速度を速めることができるものである。上
記のシリカゲルの内、貯蔵改質用のシリカゲルとして
は、オゾンの吸着量の大きいA形がより適している。
【0022】上記のごとく、A形のシリカゲルを用いた
貯蔵装置を構成し、該貯蔵装置を約0°Cに冷却し、常
圧下においてオゾンを供給した。オゾンの貯蔵装置内の
圧力は約989.7mmHgであった。貯蔵装置の上流
側および下流側にオゾンモニタを配設し、オゾンの濃度
を測定した。オゾンの供給は、オゾンの吸着がほぼ行わ
れなくなった状態において停止し、代わりに酸素を送気
した。結果、図6に示すごとく、オゾンの供給を停止し
た後に、酸素を供給することにより、貯蔵装置よりオゾ
ンが排出されるものである。これらの操作は常圧下にお
いて行われており、貯蔵装置には吸着のための加圧、お
よび脱着のための減圧は行われていない。
【0023】図6において、C1はオゾナイザよりオゾ
ン貯蔵装置に供給されるオゾンの濃度を示すものであ
り、C2はオゾン貯留装置より排出されるオゾンの濃度
を示すものである。オゾナイザよりほぼ一定濃度のオゾ
ンがオゾン貯蔵装置に供給され、オゾン貯蔵装置より流
出するオゾンの濃度が、ほぼ一定に達した時間t1まで
継続的にオゾンの供給が行われた。この後にオゾナイザ
を停止させ、酸素をオゾン貯蔵装置に供給した。結果、
時間t1以降においてもC2は、一定濃度もしくは若干
の濃度の上昇を示し、この後に減少した。すなわち、オ
ゾンをシリカゲルに常圧において供給することにより、
オゾンをシリカゲルに吸着させることができる。また、
シリカゲルに吸着されたオゾンを脱着する場合には、酸
素を供給することにより行えるのである。
【0024】本実施例における吸着および脱着の機構と
して、発明者は以下のような機構によるものであると考
察する。オゾンは図7において、(a)・ (b)・
(c)・(d)に示すごとく、平衡状態において様々な
形態を取っていることは知られている。しかし、シリカ
ゲルのように表面が負に帯電した細孔内において、オゾ
ンは図7(c)および図7(d)に示す状態を安定的に
取り易くなると思われる。すなわち、シリカゲル内にお
いてオゾンは分極した状態を取り易くなると思われる。
【0025】このため、オゾン分子は図8に示すごと
く、シリカゲルの細孔内に導入された場合には、正電荷
を帯びた部分が、シリカゲルの壁面に静電気力により保
持される。そして、細孔内において、シリカゲルに吸着
したオゾンに更に他のオゾン分子が静電気力により引き
寄せられ、シリカゲルの細孔内においてオゾンがクラス
レート化する。これにより、オゾン分子は0°C近傍に
おいてもシリカゲルに十分に吸着されるものと考えられ
る。すなわち、オゾンがシリカゲルの細孔内に導入され
ると、状態S1に示すごとく、細孔の壁面にオゾン分子
の吸着が開始する。この場合、シリカ表面は主に負電荷
を有するため、オゾンの正電荷を帯びた部分が壁面いに
向かって吸着する。そして、状態S2に示すごとく、該
オゾン分子がシリカ壁面に吸着することにより、他のオ
ゾン分子がシリカ壁面に吸着したオゾンに配向し、オゾ
ンがクラスレート化される。
【0026】また、該クラスレート化したオゾンは、酸
素が供給されることにより、そのバランスを崩し、シリ
カゲル内において十分に安定化していることができず、
排出される。このため、オゾンと状態S3に示すごと
く、シリカゲル表面において、安定に存在していたオゾ
ンが酸素の供給により、不安定化し、シリカゲルより排
出される。また、シリカゲルより排出されたオゾンが、
水に溶解しやすいなどの特性をもつため、クラスレート
状態より崩壊したオゾンはまったく1分子で挙動するの
ではなく、複数の分子が会合もしくは静電気力により接
近し安定化した状態で、さらには複数の分子が結合した
状態で、放出されるものと考えられる。これにより、シ
リカゲルを介したオゾンが改質され、水への溶解度を増
すものとともに、酸化分解力を向上するものと考えられ
る。
【0027】すなわち、オゾナイザより発生したオゾン
を常圧下において、約0°Cに冷却したシリカゲルに導
入することにより、シリカゲル内において、オゾン分子
を会合もしくは数個の分子で安定化し、オゾンを容易に
貯蔵できるものである。また、このように貯蔵されたオ
ゾンを酸素により、シリカゲルの外に排出させることに
より、オゾンを改質することができるものである。
【0028】
【発明の効果】請求項1に記載のごとく、常圧下におい
てシリカゲルに吸着させたオゾンを酸素の供給により脱
着させるので、オゾンの脱着の際にシリカゲルおよび貯
蔵容器を加熱および減圧する必要が無い。このため、オ
ゾン貯蔵装置を簡便に構成できる。これにより、オゾン
貯蔵装置を安価に製造でき、ランニングコストを低減す
ることができる。
【0029】請求項に記載のごとく、常圧下において
シリカゲルに吸着させたオゾンを、吸着時と同圧かつ同
温状態で、酸素の供給により脱着させるので、オゾンの
脱着の際にシリカゲルおよび貯蔵容器を加熱および減圧
する必要が無い。このため、オゾン貯蔵装置にかかる温
度変化を低減でき、オゾン貯蔵装置の耐久性を向上でき
るとともに、オゾン貯蔵装置にしようする部材の材質に
かかるコストを低減できる。また、オゾン貯蔵装置の取
り扱いを簡便に行うことができる。これにより、オゾン
貯蔵装置を安価に製造でき、ランニングコストを低減す
ることができる。
【0030】請求項に記載のごとく、常圧下において
シリカゲルにオゾンを吸着させ、該オゾンを酸素の供給
により脱着させ、該脱着されたオゾンの水への溶解性を
向上させるので、オゾンを容易に吸着および脱着させる
ことができ、さらに、オゾンの溶解性を向上できるの
で、効率的な水処理を行うことができる。
【0031】請求項に記載のごとく、常圧下において
シリカゲルにオゾンを吸着させ、該オゾンを吸着時と同
圧かつ同温状態で、酸素の供給により脱着させ、該脱着
されたオゾンの水への溶解性を向上させるオゾンの貯蔵
改質装置を構成することにより、オゾン処理設備にかか
るコストを低くでき、かつ低ランニングコストでオゾン
処理を行うことができる。また、常圧下でオゾンの吸脱
着を行うため、高圧の気体を取り扱う操作に比較して、
操作の安全性および操作性が向上する。これにより、周
辺に必要な安全装置にかかるコストを低減でき、作業者
にかかる負担を軽減でき、操作時間も短縮できる。ま
た、貯蔵とともにオゾンの改質が行われるため、オゾン
による水処理を効率的に行えるとともに、未反応のオゾ
ン量を低減できる。さらに、常圧下でオゾンの吸脱着を
行い、吸着時と同圧かつ同温状態で、酸素の供給により
オゾンの脱着を行うので、従来の加圧方式の貯蔵装置に
比べ、必要となる周辺設備が少なく、オゾン処理設備に
必要となる敷地面積を減縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水処理装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】アルキルフェノールのオゾンによる分解の構成
を示す図である。
【図3】オゾン貯蔵改質装置の構成を示す模式図であ
る。
【図4】貯蔵装置の構成を示す図である。
【図5】シリカゲルの特性を示す図である。
【図6】オゾンの吸着および脱着状態の時間と濃度の関
係を示す図である。
【図7】オゾン分子の構成を示す図である。
【図8】シリカゲル内におけるオゾンの吸着および脱着
状態を示す図である。
【符号の説明】
10 オゾン貯蔵改質装置 11 オゾナイザ 12 酸素供給源 13 オゾンモニタ 14 流量計 15 貯蔵設備 16 反応槽 17 オゾンモニタ 18 オゾン分解器
フロントページの続き (72)発明者 三浦 一宏 大阪市中央区安土町1丁目3番5号 株 式会社関西総合環境センター内 (56)参考文献 特開 平4−224102(JP,A) 特開 昭52−41192(JP,A) 米国特許2872397(US,A) 米国特許3970567(US,A) 米国特許3963625(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F17C 11/00 C01B 13/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常圧下においてシリカゲルに吸着させた
    オゾンを酸素の供給により脱着させることを特徴とする
    オゾンの貯蔵改質方法。
  2. 【請求項2】 常圧下においてシリカゲルに吸着させた
    オゾンを吸着時と同圧かつ同温状態で、酸素の供給によ
    り脱着させることを特徴とするオゾンの貯蔵改質方法。
  3. 【請求項3】 常圧下においてシリカゲルに吸着させた
    オゾンを酸素の供給により脱着させ、オゾンの水への溶
    解性を向上させることを特徴とするオゾンの貯蔵改質方
    法。
  4. 【請求項4】 常圧下においてシリカゲルにオゾンを吸
    着させ、該オゾンを吸着時と同圧かつ同温状態で、酸素
    の供給により脱着させ、該脱着されたオゾンの水への溶
    解性を向上させることを特徴とするオゾンの貯蔵改質装
    置。
JP11194391A 1999-07-08 1999-07-08 オゾンの貯蔵改質方法および装置 Expired - Fee Related JP3091191B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11194391A JP3091191B1 (ja) 1999-07-08 1999-07-08 オゾンの貯蔵改質方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11194391A JP3091191B1 (ja) 1999-07-08 1999-07-08 オゾンの貯蔵改質方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3091191B1 true JP3091191B1 (ja) 2000-09-25
JP2001019407A JP2001019407A (ja) 2001-01-23

Family

ID=16323824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11194391A Expired - Fee Related JP3091191B1 (ja) 1999-07-08 1999-07-08 オゾンの貯蔵改質方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3091191B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002263480A (ja) * 2001-03-05 2002-09-17 Kansai Electric Power Co Inc:The オゾン貯蔵装置設計および運用システム

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4491118B2 (ja) * 2000-07-27 2010-06-30 関西電力株式会社 オゾンの取出方法
JP4803026B2 (ja) * 2006-12-28 2011-10-26 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気ガス浄化装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002263480A (ja) * 2001-03-05 2002-09-17 Kansai Electric Power Co Inc:The オゾン貯蔵装置設計および運用システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001019407A (ja) 2001-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5711887A (en) Water purification system
US7384563B2 (en) Method for purifying water with ozone and ultrasonic energy
JP2009537290A (ja) 水浄化用の携帯可能なオゾン発生装置及びその使用法
JP2007237097A (ja) 磁性を持つ吸着材、及びその資材を用いた廃水処理技術
EP3485968A1 (en) Ultrafine bubble generation device for aquaculture or wastewater treatment
JP2008114210A (ja) 酸化エチレンガスを含む排ガスの処理方法及び処理装置
JP2017527441A5 (ja)
JP5260972B2 (ja) 排水処理装置
JP2015097975A (ja) 液面プラズマ放電を利用した水処理装置
JP2010240557A (ja) 過酸化水素水処理装置
JP3091191B1 (ja) オゾンの貯蔵改質方法および装置
KR20020072744A (ko) 액상촉매와 활성탄 필터 및 활성탄 섬유필터를 이용한황화수소와 VOCs의 처리시스템
JP2005034694A (ja) 膜の洗浄方法およびろ過装置
JP3729342B2 (ja) 放射性排水の処理方法及び処理装置
JP5455942B2 (ja) オゾン液生成器、浄水器及びその洗浄方法
JP5424293B2 (ja) 生物処理装置及び生物処理方法
KR101499539B1 (ko) 하이브리드형 분리막 세정시스템
JP5200224B2 (ja) 水処理装置
JP4587111B2 (ja) オゾン溶解水供給装置
JP4228364B2 (ja) 光触媒除害装置
Janknecht et al. Bubble‐free Ozone Contacting with Ceramic Membranes for Wet Oxidative Treatment
US20140099693A1 (en) High concentration h2s elimination system and high concentration h2s elimination method
JP2004261729A (ja) 水処理システムおよび水処理方法
KR101695194B1 (ko) 고밀도 오존 생성 장치 및 이를 이용한 오폐수 처리 장치
WO2013136467A1 (ja) オゾン液生成器、浄水器およびその洗浄方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100721

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100721

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110721

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees