JP3090663B2 - ステップモータ駆動装置 - Google Patents

ステップモータ駆動装置

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JP3090663B2 JP62217359A JP21735987A JP3090663B2 JP 3090663 B2 JP3090663 B2 JP 3090663B2 JP 62217359 A JP62217359 A JP 62217359A JP 21735987 A JP21735987 A JP 21735987A JP 3090663 B2 JP3090663 B2 JP 3090663B2
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邦廣 高橋
邦雄 関
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茂雄 児島
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はステップモータを利用する全ての分野に利用
可能なステップモータ駆動装置に関する。 〔従来の技術〕 従来、ステップモータの駆動方式として、1相式、2
相式、1相式と2相式を組み合わせた1〜2相式等々の
駆動方式が用いられている。これらの駆動方式では、矩
形波信号により駆動しているためにリンギングが発生
し、駆動時の振動音が大きいという問題がある。このた
め、従来、駆動したときの振動音が小さく、特に低速時
において振動音が小さいマイクロステップ方式が用いら
れている。 第5図は従来のマイクロステップ方式を示すブロック
図、第6図は波形図であり、図中、1はカウンタ群、2
はsin波発生用ROM、3はcos波発生用ROM、4、5はD/A
変換器、6は半波整流及びチョッパ制御回路、7はモー
タ駆動用回路、8はステップモータ、Rs1、Rs2はセンス
抵抗である。 図において、カウンタ群1はROM2、3へのアドレス信
号を作成するためのものであり、ROM2、3は、D/A変換
器4、5へsin波、cos波を出力させるためのデータテー
ブルとして用意されているものである。D/A変換器4、
5は制御回路6へリファレンス電圧を発生させるための
もので、これを受けて制御回路6では、電流センス抵抗
Rs1、Rs2で検出した電圧値と比較し、センス抵抗Rs1、R
s2を流れる電流が一定になるようにパルス幅変調してス
テップモータ8への駆動信号出力を作成している。 次に動作を説明すると、カウンタ群1はクロック入力
を受けてアドレス信号を発生させる。このカウンタ群1
からのアドレス信号により、sin波発生用ROM2、cos波発
生用ROM3からsin波およびcos波用データが読み出され、
D/A変換器4、5で第6図(ロ)、(ハ)に示すような
アナログ信号に変換される。このアナログ信号は、第6
図(イ)のクロックに同期してステップ状に変化するス
テップ状sin波およびcos波である。これらの信号は半波
整流及びチョッパ制御回路6に加えられ、第6図
(ニ)、(ホ)、(ヘ)、(ト)に示すような90゜づつ
位相のずれた信号が発生されて駆動回路7に加えられ、
ステップモータ8を駆動している。半波整流及びチョッ
パ制御回路6には電流センス抵抗Rs1、Rs2からの信号が
帰還されてサーボ駆動系が構成され、安定した駆動が行
われる。 このようなマイクロステップ方式は、ロータの安定停
止位置がマイクロステップ数だけ存在し、振動成分が少
なく、特に低速時の振動が少ない特徴を有している。 〔発明が解決すべき問題点〕 しかしながら、従来のマイクロステップ駆動方式は、
sin波、cos波発生用に波形近似ステップに見合うだけの
高速のクロックが必要となり、このステップ数により近
似精度が決定してしまい、また、RAM、ROM、D/A変換
器、整流器等が必要なため回路規模が大きくなって高価
になると共に、ステップモータ歩進クロックも必要とな
りその同期をとるのが難しいなどの欠点がある。 本発明は上記問題点を解決するためのもので、ステッ
プ用クロックを必要とせず、ステップ数により近似精度
が決定することもなく、また、RAM、ROM、D/A変換器、
整流器等が不要で回路規模を小さくし、コストを低減化
することのできるステップモータ駆動装置を提供するこ
とを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 そのために、本発明のステップモータ駆動装置は、ク
ロックに同期して三角波を発生する三角波発生回路と、
三角波をsin波、cos波に変換する波形変換回路と、sin
波及びcos波信号が入力される制御回路と、該制御回路
により制御されるステップモータ駆動回路とを備え、ス
テップモータ駆動回路にはモータへの駆動電流を検出す
るセンス抵抗が設けられ、制御回路には、更に、センス
抵抗からの駆動電流信号が入力されており、該制御回路
は、sin波及びcos波信号と駆動電流信号との偏差をとっ
て該偏差に基づいて、モータの駆動電流をsin波及びcos
波に追随させるように構成されており、前記波形変換回
路は、1つの三角波を1周期毎に1/2周期のsin波及びco
s波に変換することにより、全波整流形状のsin波信号及
び全波整流形状のcos波信号を出力することを特徴とす
る。 〔作用〕 本発明は、三角波発生回路により三角波を発生してこ
れをsin波、cos波に波形変換し、このsin波、cos波を制
御回路を通して駆動回路に送ってステップモータをsin
波、cos波に従って駆動しており、制御回路は、ステッ
プモータ駆動電流を検出するセンス抵抗からの信号を受
けて、入力されるsin波、cos波との偏差をとって、その
sin波、cos波に追随させるようにしており、これによっ
て、ステップモータを連続的に且つ滑らかに駆動してい
る。すなわち、本発明では、マイクロステップ駆動方式
のようなステップのある疑似sin波、cos波ではなく、滑
らかなsin波、cos波によってステップモータを駆動し
て、前述の目的を達成している。 〔実施例〕 以下、実施例を図面を参照して説明する。 第1図は本発明によるステップモータ駆動装置の基本
構成を示すブロック図で、11は三角波発生回路、12はsi
n波、cos波変換回路、13はチョッパ制御回路、14は駆動
回路、15はステップモータである。 図において、同期信号に同期して三角波発生回路11で
三角波を発生させ、sin波、cos波変換回路12でsin波、c
os波に波形変換する。チョッパ制御回路13は、チョッパ
用信号のタイミングで、sin波、cos波と電流センス抵抗
Rs1,Rs2で検出した電圧とを比較してsin波、cos波をパ
ルス幅変調し、検出電圧より大きい期間、sin波、cos波
により駆動回路14を駆動制御する。このチョッパ制御回
路13と駆動回路14とでサーボ駆動系を構成している。こ
うして駆動回路14によりステップモータを駆動する。 次に第2図、第3図、第4図により本発明のステップ
モータ駆動装置について、実施例に基づきより詳細に説
明する。 第2図は三角波発生回路及びsin波、cos波発生回路を
示す図、第3図はチョッパ制御回路、駆動回路及びステ
ップモータを示す図、第4図は波形図で、図中、21はア
ナログスイッチ、22は積分型三角波発生回路、23はアナ
ログスイッチ、24は増幅器、25は反転増幅器、26は非反
転増幅器、27、28は波形変換回路、29は増幅器、30はア
ナログスイッチ、31、32はコンパレータ、33、34はボル
テージホォロワ、35、36はアナログスイッチ、37は駆動
回路、38、39はステップモータ駆動コイル、40、41は保
護用ダイオード、42、43は平滑回路である。 図において、三角波発生回路22は積分器により構成さ
れている。スイッチ23は抵抗値を切り換え選択すること
により増幅器24の増幅度を変え、三角波の立ち上がり、
立ち下がりの傾斜を変えて三角波の高さを一定に保ち、
異なる周波数の三角波に対応できるように構成されてい
る。反転増幅器25、非反転増幅器26は逆相、同相の三角
波出力を得るためのものである。波形変換回路27、28
は、演算増幅器とツェナーダイオードの組合わせからな
り、ツェナーダイードD1、D2の電流電圧特性V0=−kT/q
(lnIs−lnIe)を利用して三角波の一方の頂部を、ツェ
ナーダイオードの2乗特性によって湾曲させて、半波分
となる、sin波、cos波を発生させる。アナログスイッチ
30は、sin波、cos波出力をコンパレータ31、32へリファ
レンス電圧として切り換え接続するためのものである。
コンパレータ31、32は、リファレンス電圧をインピーダ
ンス変換用のボルテージホロワを介して加えられる電流
センス抵抗Rs1、Rs2からの検出電圧と比較して幅変調さ
れた出力をスイッチ35、36に送出するためのものであ
る。スイッチ35、36には90゜位相のずれたAクロック、
Bクロックがそれぞれ加えられ、半周期間グランドレベ
ルに固定することにより互いに180゜位相のずれたsin波
(A相、相)、互いに180゜位相のずれたcos波(B
相、相)の半波整流された出力を駆動回路37に加える
ためのものである。駆動回路37はA相、相、B相、
相の半波整流されたsin波、cos波出力でモータコイル3
8、39を駆動する。ダイオード40、41はコイルに生じる
逆起電力を吸収するためのものである。 次に動作を説明すると、第4図(イ)に示すようなク
ロック入力に同期してアナログスイッチ21では正負に変
化する矩形波を作成して出力する。積分型三角波発生回
路22はこの矩形波入力を積分し、第4図(ロ)に示すよ
うな三角波を発生する。この三角波を増幅器24を介して
反転増幅器、非反転増幅器25、26に加え、逆相、同相の
三角波を発生させる。波形変換回路27、28ではダイオー
ドD1、D2の2乗特性によりそれぞれ三角波の一方の頂部
を2乗近似し、第4図(ハ)、(ニ)に示すようなsin
波、cos波の全波整流出力を発生させる。この全波整流
出力は、アナログスイッチ30を介してコンパレータ31、
32に加えられる。コンパレータには増幅器29を介してチ
ョッパクロックが加えられており、このタイミングで全
波整流出力と電流センス抵抗Rs1、Rs2の検出電圧を比較
し、パルス幅変調されたsin波、cos波全波整流出力がス
イッチ回路35と36へ送出される。 スイッチ回路35、36では、コンパレータ31、32からの
パルス幅変調された信号を受けて、互いに90゜位相のず
れたAクロック、Bクロックに同期して、第4図
(ホ)、(ヘ)、(ト)、(チ)に示すような半波整流
出力に対応する、A相駆動信号、B相駆動信号、反転A
相駆動信号、反転B相駆動信号をそれぞれ出力する。駆
動回路37は、これらの信号を受けてコイル38、39へ電流
供給する。上記のA相駆動信号、反転A相駆動信号、B
相駆動信号、反転B相駆動信号は、パルス幅変調信号で
あるが、そのパルス幅は、コンパレータ31、32に入力さ
れるsin波、cos波と、センス抵抗Rs1、Rs2からの信号と
の偏差分に基づいて修正されたsin波、cos波に従って変
化している。このように、モータのコイル電流は、sin
波、cos波の波形に追従することになる。 〔発明の効果〕 以上のように本発明によれば、ステップ用クロックを
必要とすることなく、マイクロステップ方式と比較する
とステップモータを無段階で駆動するので、マイクロス
テップ方式のようなステップ駆動とは違う一定速度の滑
らかな駆動を行うことができ、低速駆動での振動を極め
て少なくできる。また、RAM、ROM、D/A変換器、整流器
等が不要のため回路規模を小さくすることができ、その
ため回路が安価となると共に、さらに、ステップモータ
歩進クロックより高いクロックを必要とせず、同期をと
るのが極めて簡単となる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明によるステップモータ駆動装置の基本
構成を示すブロック図、第2図は三角波発生回路及びsi
n波、cos波発生回路を示す図、第3図はチョッパ制御回
路、駆動回路及びステップモータを示す図、第4図は波
形図、第5図は従来のマイクロステップ方式を示すブロ
ック図、第6図は波形図である。 11……三角波発生回路、12……sin波、cos波変換回路、
13……チョッパ制御回路、14……駆動回路、15……ステ
ップモータ、21……アナログスイッチ、22……積分型三
角波発生回路、23……アナログスイッチ、24……増幅
器、25……反転増幅器、26……非反転増幅器、27、28…
…波形変換回路、29……増幅器、30……アナログスイッ
チ、31、32……コンパレータ、33、34……ボルテージホ
ォロワ、35、36……スイッチ、37……駆動回路、38、39
……ステップモータ駆動コイル、40、41……保護用ダイ
オード、42、43……平滑回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 邦雄 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 清水 司 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 児島 茂雄 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社海老名事業所内 (56)参考文献 特開 昭56−31398(JP,A) 特開 昭61−128796(JP,A) 特開 昭48−83321(JP,A) 特開 昭51−113110(JP,A) 特開 昭54−161013(JP,A) 特開 昭56−103994(JP,A) 実開 昭60−103296(JP,U) 角田秀夫著「実験によるオペアンプ回 路とその解析」(東京電機大学出版局、 昭和58年6月15日第1版第2刷)P24〜 25頁及び38〜39頁

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.クロックに同期して三角波を発生する三角波発生回
    路と、三角波をsin波、cos波に変換する波形変換回路
    と、前記sin波及びcos波信号が入力される制御回路と、
    該制御回路により制御されるステップモータ駆動回路と
    を備え、前記ステップモータ駆動回路にはモータへの駆
    動電流を検出するセンス抵抗が設けられ、前記制御回路
    には、更に、前記センス抵抗からの駆動電流信号が入力
    されており、該制御回路は、前記sin波及びcos波信号と
    前記駆動電流信号との偏差をとって該偏差に基づいて、
    モータの駆動電流を前記sin波及びcos波に追随させるよ
    うに構成されており、前記波形変換回路は、1つの三角
    波を1周期毎に1/2周期のsin波及びcos波に変換するこ
    とにより、全波整流形状のsin波信号及び全波整流形状
    のcos波信号を出力することを特徴とするステップモー
    タ駆動装置。
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角田秀夫著「実験によるオペアンプ回路とその解析」(東京電機大学出版局、昭和58年6月15日第1版第2刷)P24〜25頁及び38〜39頁

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