JP3090547B2 - 衝突式超音速ジェット粉砕装置 - Google Patents

衝突式超音速ジェット粉砕装置

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JP3090547B2
JP3090547B2 JP04248678A JP24867892A JP3090547B2 JP 3090547 B2 JP3090547 B2 JP 3090547B2 JP 04248678 A JP04248678 A JP 04248678A JP 24867892 A JP24867892 A JP 24867892A JP 3090547 B2 JP3090547 B2 JP 3090547B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジェット気流である高
圧気体を用いた衝突式超音速ジェット粉砕装置に関し、
より詳しくは粗大粒子の被粉砕物を微小粒子に粉砕する
衝突式超音速ジェット粉砕装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ミクロン単位の微小粒子、特に熱可塑性
樹脂粉末やトナー等の熱可塑性を有する微小粒子を得る
ために、粗粉砕した粗大粒子を衝突式超音速ジェット粉
砕装置を用いて微粉砕することが行なわれている。この
衝突式超音速ジェット粉砕装置については、例えば実開
昭51−100374号、同51−100375号公報
等に示されており、またその改良型が実開平1−148
740号、特開平2−68155号、実開平3−195
43号公報等に示されている。
【0003】衝突式超音速ジェット粉砕装置の概略は、
例えば図5で示される。図5は、実開平1−14874
0号、特開平2−68155号、実開平3−19543
号各公報に記されている粉砕装置と要部がほぼ一致する
ものである。図5において、符号1で示される原料投入
側からは、粗粉砕された樹脂等の被粉砕物Taが投入さ
れ、これは通路2を通って分級工程室3へと導かれる。
分級工程室3を出た被粉砕物Taは、通路4を経てジェ
ット噴流路5へと向かう。
【0004】一方、圧縮空気の流入によってノズル6か
らは、高圧の空気が噴射され、ジェット噴流路5には超
音速の、空気によるジェット流が生じている。このジェ
ット流方向には、対抗して衝突板7が設けられている。
供給口5aから出てきた被粉砕物はジェット流へと導か
れて、このジェット流に乗り、高速(超音速)で飛翔し
ながら、衝突板7へと衝突し粉砕され、更に、粉砕室8
の側面8aに二次衝突することにより微粒子状に粉砕さ
れる。即ち、被粉砕物は、ミクロン単位の微粉末とな
り、この微粉末Tpは粉砕室8から通路9を経て通路2
において被粉砕物Taと一緒になって分級工程室3へと
送られる。分級工程室3に送られた被粉砕物Taと微粉
末Tpのうち、後者の微粉末は製品として矢印方向に回
収され、前者の被粉砕物及び粗粒子は通路4を経て再び
ジェット噴流路5に向かい、衝突板7にて粉砕される。
【0005】以上のようにして、被粉砕物は粉砕される
のであるが、この粉砕は被粉砕物を衝突板に衝突させる
ことにより行なわれることから、この種の超音速ジェッ
ト粉砕装置は衝突式超音速ジェット粉砕装置と呼ばれて
いる。該装置においては、前述の製造工程によって、微
粉末は100μm以下に分級選別されて使用に供される
が、この場合に要求される品質、例えば微粒子の粒径や
歩留り値等に対して、供給量、粉砕空気圧力、粉砕空気
流量及び衝突板の形状が影響することが知られている。
衝突板はジェット流の方向と直交する方向に配設される
が、中心部に突出形成される円錐状の粉砕面と、この円
錐状の粉砕面に連接する外周部に形成された円環状の平
面粉砕面とからなる構造のもの(以下、これを単に円錐
型衝突板と記すことがある)が、最も優れており、該構
造の衝突板によると、シャープな粒度分布が得られる。
【0006】一方、従来から一般的な粉砕装置として
は、これを粉砕手段によって大別すると、打撃による
粉砕(例えばハンマーミル、エンペラーブレーカーな
ど)、摩砕、圧縮による粉砕(例えばローラーミル、
タワーミルなど)、圧縮による粉砕(例えばジョーク
ラッシャー、ジャイレトリークラッシャーなど)、打
撃と剪断による粉砕(例えばボールミル、ロッドミルな
ど)、衝撃と剪断による粉砕(例えばジェットミル、
ジェットマイザーなど)、が知られている。
【0007】しかし、これらの粉砕装置の選択使用につ
いては、その粉砕能力(一定粒径分布の微粒子を得るた
めの処理能力)、粉砕効率のほか、被粉砕物の熱的特性
に支配されることが多く、特に例えば、熱可塑性を有す
る樹脂を主成分とする樹脂粉末とかトナーなどの被粉砕
物に対しては、粉砕時における粉砕面で急激なエネルギ
ー増加に伴った発熱と温度上昇が円錐先端部にて発生
し、その結果としての粉砕粒子相互の凝集及び固着、そ
れに粉砕面あるいは接粉部への融着などの事態が発生す
るために、打撃、摩砕、及び圧縮などの手段による粉砕
装置を使用できない。そこで、このような被粉砕物に対
しては、粉砕媒体として冷却効果の大きい冷却圧縮気体
あるいは低温気体を大量に併用し得ことから、衝撃と剪
断による粉砕装置、つまりジェットミル、ジェットマイ
ザーなどの衝突式超音速ジェット粉砕装置の使用が好ま
しい。
【0008】また、高効率な粉砕により、熱可塑性を有
する微小粒子を低コストで得る要望は依然として強く、
それを衝突式超音速ジェット粉砕装置で実現しようとす
るのは有利な方法と考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ただ、衝突式超音速ジ
ェット粉砕装置においては、前記の円錐型衝突板を使用
した場合、円錐上の粉砕面のコアンダー効果により、粉
砕物はその速度を保ち円錐斜面に沿って連接した外周部
に形成された円環上の平面部に万偏なく衝突後、平面に
添って急激に噴出ノズルに対し垂直に方向変換される。
そのため、この形状の衝突板は最も高い粉砕効率をもた
らす反面、その平面部の摩耗が激しく、高処理能力維持
のためには頻繁に衝突板全体を交換せざるを得ないとい
う問題点を有する。
【0010】従って、本発明は上述した技術的背景に基
づいてなされたものであって、衝突板の耐久性の向上、
衝突板メンテナンスの向上並びに円錐先端部の発熱によ
る凝集及び固着物の防止という課題が解消された衝突式
超音速ジェット粉砕装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、ジェット噴流の噴出ノ
ズルと対向する位置に設けられた衝突板の粉砕面形状
を、特定の円錐角を有する円錐状の粉砕面と、この円錐
状粉砕面に連接する外周部に形成された円環状の平板粉
砕面とが、脱着可能な形態で一体化したもので構成させ
た衝突式超音速ジェット粉砕装置が上記目的に適合する
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明によれば、粉砕室にジェット
噴流を噴出するノズルと、前記ジェット噴流に被粉砕物
を供給するジェット噴流路と、前記噴出ノズルと対向す
る位置に設けられる衝突板とを少なくとも備え、更にそ
の周囲には、前記衝突板にて一次衝突後の被粉砕物が粉
砕室側面に二次衝突する二次衝突板を具備あるいは専用
治具にて配置した衝突式超音速ジェット粉砕装置におい
て、前記衝突板の粉砕面形状を、前記ジェット噴流の噴
出方向に対して、中心部に突出形成される円錐角θが3
0°〜150°の円錐状の粉砕面と、この円錐状粉砕面
に連接する外周部に形成された円環状の平板粉砕面と
が、脱着可能な形態で一体化したもので構成させたこと
を特徴とする衝突式超音速ジェット粉砕装置が提供され
る。
【0013】
【作用】本発明の衝突式超音速ジェット粉砕装置は、上
記の構成としたことから、円錐状衝突板により高い粉砕
効率でシャープな粒度分布の熱可塑性微粒子を得ること
ができる上に、円錐状衝突板を円錐部分とそれに連接す
る外周部の平板部分とに分割し、脱着可能な形態で一体
化したという点から、粉砕によって摩耗した平板部分の
みの交換によって粉砕能力を回復することができ、しか
も該平板部分の裏面使用も可能となるので、衝突板のコ
スト低下と寿命延長が実現される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら詳細に説明する。本発明の特徴とするところ
は、図1に示されるように、衝突板7に突出形成される
円錐7aの頂角θが30°〜150°の円錐部分と、そ
れに連接する外周部に形成された平板衝突板7bとを分
割させ、専用治具10により脱着可能としたことにあ
る。従来の一体型に対し、この分割型は粉砕により摩耗
した平板だけの交換により粉砕能力が回復されるし、し
かもこの平板は裏表使用も可能となる。なお、取付けに
際しては、従来の接着法がボルト固定で可能となる。そ
の他の構成については、図5に示される従来技術と同様
である。
【0015】本発明においては、前記衝突板の円錐状の
粉砕面と外周上に形成された円環状の平板粉砕面の材質
が、同じであってもまた異なっていてもよい。即ち、衝
突する被粉砕物の粉砕特性により、組合せが自由に選べ
るという利点がある。即ち、円錐状粉砕面と平板粉砕面
のそれぞれに適切な材質を選択することにより、熱溶融
物の発生を防止することができるし、また粉砕効率を向
上させることができる。例えば、円錐部7aは先端が衝
突による摩擦熱の蓄熱の影響を避けるため、熱伝導率と
して、20℃試験において0.1cal/cm・sec
・℃以上のセラミックス、例えば炭化ケイ素(SiC)
等を用い、一方平板部7bにおいては、衝突による摩耗
特性として、ブラスト摩耗量がアルミナ粉噴射角度30
°、圧力5.5Kg/cm2、2分噴射試験にて0.4
g以下の摩耗量のセラミックス、例えば窒化ケイ素(S
34)、炭化ケイ素(SiC)で構成する例が挙げら
れる。
【0016】また、本発明においては、前記衝突板の分
割した円錐部で、その先端部の形状を変更することがで
きる。例えば図2に示されるように、円錐部7aの先端
を、その高さHに対し80〜99%の範囲で、その円錐
斜面に対し滑らかな円弧を描く形状7cとすることは非
常に好ましい。先端部を7cのような形状にすると、衝
突による円錐先端の摩擦熱による蓄熱の一点集中影響を
避けることができ、その結果、低軟化品の粉砕において
も、熱溶融物の発生を防止できる。なお、このような形
状の採用は、従来の一体型円錐型衝突板においても同様
な効果を得ることができる。
【0017】更に、本発明においては、前記ジェット噴
流路の噴出口面積と、前記円錐状衝突板の円錐部底面面
積との比が、特定範囲内にある構成とすることが、非常
に好ましい。図3を参照しながら説明すると、円錐状衝
突板と対向するジェット噴流路5の噴出口面積5bと円
錐状衝突板の円錐部底面面積7dとの比(5b/7d)
を、1/1.5〜1/3の範囲内とすることが非常に好
ましい(請求項2)。なお、この場合、噴出口5cと衝
突板の平板粉砕面との間隔は、円錐高さHに対し70〜
150%の範囲で、特に円錐先端がジェット噴流路内に
挿入するように、平板粉砕面を噴出口に近付けることが
好ましい。このような構成とすることによって、被粉砕
物を含有するジェット噴出流が、衝突板の円錐状粉砕面
に万偏なく衝突し(即ち、円錐斜面を最大限活用するこ
とができ)、粉砕効率を高めることが可能となる。
【0018】また、本発明においては、前記衝突板の円
錐状の粉砕面と外周上に形成された円環状の平板粉砕面
が、対向するジェット噴流路に対しスラスト方向に回転
する機能を有するもので構成することは非常に好ましい
(請求項3)。即ち、図4に示されるように、衝突板7
は対向するジェット噴流路5に対しスラスト方向に回転
機能を設けたことによって、衝突板7の平板部粉砕面7
eを均一摩耗させることが可能となり、衝突板の摩耗に
対する耐久性やメンテナンス作業が改善され、衝突板の
交換回数を最少にすることができる。
【0019】以下、本発明装置の運転例及び比較例につ
いて述べる。なお、以下に示す部はすべて重量基準であ
る。
【0020】運転例1 ポリエステル系樹脂15部とスチレン/アクリル系樹脂
85部とからなる樹脂に、フタロシアニン系顔料5部を
混合したもの(軟化点75℃)を熱ロールミルで溶融混
練し、冷却後、ジョークラッシャーで粗粉砕して得られ
た粉末を、被粉砕物として使用した。図5に示される粉
砕機において、衝突板7を図1に示される衝突板に変更
し、粉砕処理を行なったところ、体積平均粒径12μm
を得るために、1時間当たり80kgの被粉砕物が供給
でき、この状態で1500時間処理を行なったら、平板
部衝突面に摩耗が発生し、処理能力が75kg/hrに
低下した。そこで、平板を裏面にして粉砕したところ、
80kg/hrで更に1500時間処理できた。
【0021】なお、粉砕機としては、粉砕圧力6.0K
g/cm2で最大消費エアー流量10m3/minのもの
を用いた。平板衝突板のコストは一体型の1/5とな
り、平板の裏面交換作業に際した機械停止は0.25時
間を要した。また、衝突板材質としては、従来法のアル
ミナセラミックを使用し、円錐の頂角θは60°で、大
きさは円錐底面面積と平板面積との比が1:2で且つジ
ェット噴流路噴出口面積と円錐底面面積との比が1:2
のものを使用した。
【0022】比較例1 衝突板7として、図5に示される従来からある一体型の
ものを使用した以外は、運転例1と同様の原材料と粉砕
機を用いて粉砕処理を行なったところ、体積平均粒径1
2μmを得るために、1時間当たり80kgの被粉砕物
が供給できた。この状態で1500時間処理を行なった
ら、平板部衝突面に摩耗が発生し、処理能力が75kg
/hrに低下したため、衝突板を新品に交換した。ま
た、交換作業に際した機械停止は、1.50時間を要し
た。
【0023】運転例2 ポリエステル系樹脂10部とスチレン/アクリル系樹脂
90部とからなる樹脂に、フタロシアニン系顔料4部を
混合したもの(軟化点80℃)を熱ロールミルで溶融混
練し、冷却後、ジョークラッシャーで粗粉砕して得られ
た粉末を、被粉砕物として使用した。衝突板として、そ
の材質が円錐部は炭化ケイ素、平板部は窒化ケイ素であ
るものを使用した以外は、運転例1と同様の粉砕機を用
いて粉砕処理を行なったところ、体積平均粒径11μm
を得るために、1時間当たり70kgの被粉砕物が供給
でき、この状態で3000時間処理を行なったところ、
平板部に摩耗が発生し処理能力が65kg/hrまで低
下した。そこで、この平板を裏面にしたところ、更に3
000時間、70kg/Hrの処理ができた。
【0024】なお、粉砕機としては、粉砕圧力6.0K
g/cm2で最大消費エアー流量10m3/minのもの
を用い、裏面交換作業に際した機械停止は0.25時間
を要した。
【0025】比較例2 衝突板7として、図5に示される従来からある一体型の
ものを使用した以外は、運転例2と同様の原材料と粉砕
機を用いて粉砕処理を行なったところ、体積平均粒径1
1μmを得るために、1時間当たり70kgの被粉砕物
が供給できた。しかし、稼働後25時間で衝突板円錐部
先端に熱融着物が発生し、機械停止を余儀なくさせられ
た。清掃再稼働の繰り返しを継続して粉砕を行なったと
ころ、トータル700時間で平板部に摩耗が発生した。
なお、従来型衝突板材質は、アルミナを使用した。
【0026】運転例3 ポリエステル系樹脂12部とスチレン/アクリル系樹脂
88部とからなる樹脂に、フタロシアニン系顔料3部を
混合した軟化点65℃の低軟化品を、熱ロールミルで溶
融混練し、冷却後、ジョークラッシャーで粗粉砕して得
られた粉末を、被粉砕物として使用した。衝突板とし
て、図2に示されるような、その円錐先端7cを高さH
に対し95%が頂点となるように、斜辺に対し滑らかな
円弧を描く形状のものを使用したこと以外は、運転例1
と同様の粉砕機を用いて粉砕処理を行なったところ、体
積平均粒径12.5μmを得るために1時間当たり45
kg/hrの処理能力を得ることができた。
【0027】なお、粉砕機としては、粉砕圧力6.0K
g/cm2で最大消費エアー流量5m3/minのものを
用い、衝突板の材質はアルミナを使用した。
【0028】比較例3 衝突板7として、図5に示される従来からある一体型の
ものを使用した以外は、運転例1と同様の原材料と粉砕
機を用いて、体積平均粒径12.5μmを得るために、
1時間当たり45kgの粉砕物を得ようとしたが、衝突
板円錐部先端に熱融着物が発生し、粉砕不可能であっ
た。
【0029】運転例4 ジェット噴流路出口面積5bと衝突板円錐部底面面積7
dとの比が、1:2.5である点を除いて、実施例1と
同様な原材料と衝突板及び粉砕機を用いて粉砕処理を行
なったところ、体積平均粒径12μmを得るために、1
時間当たり85kg/hrの処理能力を得ることがで
き、この状態で1500時間処理を行なったら、平板部
衝突面に摩耗が発生し、処理能力が80kg/hrに低
下した。そこで、この平板を裏面にして粉砕したとこ
ろ、85kg/hrで、更に1500時間処理ができ
た。
【0030】運転例5 実施例1と同様な原材料と衝突板及び粉砕機を用い、更
に衝突板に回転を与えながら粉砕を行なったところ、体
積平均粒径12μmを得るために、1時間当たり80k
gの被粉砕物が供給でき、しかも衝突板平板部表面の使
用のみで2500時間、80kg/hrの処理を行なう
ことができた。
【0031】以上の運転例及び比較例の結果をまとめ表
1に示した。
【表1】
【0032】
【発明の効果】請求項1の衝突式超音速ジェット粉砕装
置は、ジェット噴流用噴出ノズル、ジェット噴流に被粉
砕物を供給するジェット噴流路、及び噴出ノズルと対向
する位置に設けられる衝突板を備え、更にその周囲に衝
突板にて一次衝突後の被粉砕物が二次衝突する二次衝突
板を具備した装置において、前記衝突板の粉砕面形状
を、前記ジェット噴流の噴出方向に対して、中心部に突
出形成される円錐角θが30°〜150°の円錐状の粉
砕面と、この円錐状粉砕面に連接する外周部に形成され
た円環状の平板粉砕面とが、脱着可能な形態で一体化し
たもので構成させたことから、円錐状衝突板により高い
粉砕効率でシャープな粒度分布の熱可塑性微粒子を得る
ことができる上に、粉砕によって摩耗した前記衝突板の
平板部分のみの交換により粉砕能力を回復することがで
き、しかも該平板部分の裏面使用も可能となるので、衝
突板のコスト低下と寿命延長を実現することができる。
また、前記円錐状粉砕面と平板粉砕面の材質に関して、
被粉砕物の粉砕特性により、組合せを自由に選択するこ
とや、円錐先端部の形状変更が簡単にできることなどか
ら、熱融着物の発生防止や粉砕効率の向上が可能とな
る。
【0033】請求項2の衝突式超音速ジェット粉砕装置
は、ジェット噴流路の噴出口面積/円錐状衝突板の円錐
部底面面積比=1/1.5〜1/3としたことから、被
粉砕物を含有するジェット噴出流が、衝突板の円錐状粉
砕面に万偏なく衝突し、より粉砕効率を高めることが可
能となる。
【0034】請求項3の衝突式超音速ジェット粉砕装置
は、前記衝突板の円錐状の粉砕面と外周上に形成された
円環状の平板粉砕面が、対向するジェット噴流路に対し
スラスト方向に回転する機能を有するという構成にした
ことから、前記衝突板の平板部の衝突面を均一摩耗させ
ることが可能となり、衝突板の摩耗に対する耐久性やメ
ンテナンス作業がより改善され、衝突板の交換回数を最
少にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用される分割式衝突板の一例
を示す概略図である。
【図2】本発明において使用される衝突板の円錐部の先
端形状の一変形例を示す概略図である。
【図3】本発明において使用される衝突板の円錐部底面
面積とジェット噴流路の噴出口面積との比を説明するた
めの概略図である。
【図4】本発明において使用される回転式衝突板の一例
を示す概略図である。
【図5】従来の衝突式超音速ジェット粉砕装置の一例を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 原料投入側 2 通路 3 分級工程室 4 通路 5 ジェット噴流路 5a ジェット噴流路への被粉砕物供給口 5b ジェット噴流路の噴出口面積 5c ジェット噴流路の噴出口 6 高圧空気噴射ノズル 7 衝突板 7a 衝突板の円錐部 7b 衝突板の平板部 7c 衝突板の円錐部先端の一形状 7d 衝突板の円錐部底面面積 7e 衝突板の平板部粉砕面 8 粉砕室 8a 粉砕室の側面 9 通路 10 専用治具 Ta 粗粉砕された被粉砕物 Tb 微粉砕物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深瀬 利行 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平2−68155(JP,A) 特開 平3−296447(JP,A) 実開 平3−19543(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B02C 19/00 B02C 19/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉砕室にジェット噴流を噴出するノズル
    と、前記ジェット噴流に被粉砕物を供給するジェット噴
    流路と、前記噴出ノズルと対向する位置に設けられる衝
    突板とを少なくとも備え、更にその周囲には、前記衝突
    板にて一次衝突後の被粉砕物が粉砕室側面に二次衝突す
    る二次衝突板を具備あるいは専用治具にて配置した衝突
    式超音速ジェット粉砕装置において、前記衝突板の粉砕
    面形状を、前記ジェット噴流の噴出方向に対して、中心
    部に突出形成される円錐角θが30°〜150°の円錐
    状の粉砕面と、この円錐状粉砕面に連接する外周部に形
    成された円環状の平板粉砕面とが、脱着可能な形態で一
    体化したもので構成させたことを特徴とする衝突式超音
    速ジェット粉砕装置。
  2. 【請求項2】 前記円錐状の粉砕面前方に対向するジェ
    ット噴流路の噴出が、該円錐状の粉砕面に万偏なく衝突
    できるように、ジェット噴流路の噴出口面積/円錐状衝
    突板の円錐部底面面積比=1/1.5〜1/3としたこ
    とを特徴とする請求項1記載の衝突式超音速ジェット粉
    砕装置。
  3. 【請求項3】 前記衝突板の円錐状の粉砕面と外周上に
    形成された円環状の平板粉砕面が、対向するジェット噴
    流路に対しスラスト方向に回転する機能を有することを
    特徴とする請求項1又は2に記載の衝突式超音速ジェッ
    ト粉砕装置。
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