JP3089823B2 - 染料熱転写画像受容シート - Google Patents
染料熱転写画像受容シートInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、染料熱転写受容シート
（以下、単に受容シートと云う）に関するものである。
更に詳しく述べるならば、本発明は、サーマル（熱によ
る記録）プリンター、特に染料熱転写プリンターにおい
て、熱転写された昇華性染料などからなる画像を受容
し、高感度にプリントすることができる染料熱転写画像
受容シートに関するものである。
（以下、単に受容シートと云う）に関するものである。
更に詳しく述べるならば、本発明は、サーマル（熱によ
る記録）プリンター、特に染料熱転写プリンターにおい
て、熱転写された昇華性染料などからなる画像を受容
し、高感度にプリントすることができる染料熱転写画像
受容シートに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】最近、サーマルプリンター、特に鮮明な
フルカラー画像がプリント可能な染料熱転写プリンター
が注目されている。染料熱転写プリンターは、昇華染料
インクシートに、受容シートの染料染着性樹脂を含む受
容層を重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供給される
熱により、昇華染料層の所要箇所の染料を所定濃度だけ
受容層上に転写して画像を形成するものである。
フルカラー画像がプリント可能な染料熱転写プリンター
が注目されている。染料熱転写プリンターは、昇華染料
インクシートに、受容シートの染料染着性樹脂を含む受
容層を重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供給される
熱により、昇華染料層の所要箇所の染料を所定濃度だけ
受容層上に転写して画像を形成するものである。
【０００３】このようなサーマルプリンターにより、高
画質のプリント画像を高速で受容シート上に形成するた
めには、基材上に染料染着性樹脂を主成分とする受容層
が設けられるが、受容シートの基材として、コート紙、
アート紙等の紙を用いると、熱伝導度が比較的高いた
め、画像形成用染料を受容する感度が低いという欠点が
ある。
画質のプリント画像を高速で受容シート上に形成するた
めには、基材上に染料染着性樹脂を主成分とする受容層
が設けられるが、受容シートの基材として、コート紙、
アート紙等の紙を用いると、熱伝導度が比較的高いた
め、画像形成用染料を受容する感度が低いという欠点が
ある。
【０００４】そこで、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹
脂を主成分とし、ボイド（空隙）を含む二軸延伸フィル
ムを基材として用いることが知られている。二軸延伸フ
ィルムを基材とした受容シートは、厚さが比較的均一
で、柔軟性があるなどの利点があり、さらに、セルロー
ス繊維からなる紙等に比べ熱伝導度が小さいため、均一
で濃度の高い印画が得られる長所がある。
脂を主成分とし、ボイド（空隙）を含む二軸延伸フィル
ムを基材として用いることが知られている。二軸延伸フ
ィルムを基材とした受容シートは、厚さが比較的均一
で、柔軟性があるなどの利点があり、さらに、セルロー
ス繊維からなる紙等に比べ熱伝導度が小さいため、均一
で濃度の高い印画が得られる長所がある。
【０００５】しかし、このような二軸延伸フィルムを受
容シートの基材として用いた場合、表面に存在するボイ
ド構造に由来するプリント画像の濃度ムラが問題となっ
ている。また、延伸時の残留応力がプリント時の熱で緩
和され、延伸方向に熱収縮し、その結果、受容シートに
カールやシワが発生し、シートの走行に紙詰まりなどの
トラブルを起こし、またプリントの商品価値を著しく低
下させる欠点があった。
容シートの基材として用いた場合、表面に存在するボイ
ド構造に由来するプリント画像の濃度ムラが問題となっ
ている。また、延伸時の残留応力がプリント時の熱で緩
和され、延伸方向に熱収縮し、その結果、受容シートに
カールやシワが発生し、シートの走行に紙詰まりなどの
トラブルを起こし、またプリントの商品価値を著しく低
下させる欠点があった。
【０００６】これらの欠点を改善するために、比較的熱
収縮率の小さい芯材や弾性率の大きい芯材の両面に二軸
延伸フィルムを積層粘着したラミネート基材として用い
ることが行なわれている。しかしながらこの方法では、
コスト高となるばかりでなく、収縮率の異なるシートを
積層しているため、収縮率差を原因とするカールの発生
が未解決の問題として残っている。このため、このよう
な二軸延伸フィルムに代わる高感度の受容シートの出現
が要望されている。
収縮率の小さい芯材や弾性率の大きい芯材の両面に二軸
延伸フィルムを積層粘着したラミネート基材として用い
ることが行なわれている。しかしながらこの方法では、
コスト高となるばかりでなく、収縮率の異なるシートを
積層しているため、収縮率差を原因とするカールの発生
が未解決の問題として残っている。このため、このよう
な二軸延伸フィルムに代わる高感度の受容シートの出現
が要望されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
欠点、すなわちコート紙、又はアート紙を用いた場合の
感度低下、およびボイド含有二軸延伸フィルムを用いた
場合の濃度ムラ、あるいはカール等の欠点を解消し、安
価で、プリント濃度が高く、画質が優れ、かつカールの
小さい染料熱転写画像受容シートを提供しようとするも
のである。
欠点、すなわちコート紙、又はアート紙を用いた場合の
感度低下、およびボイド含有二軸延伸フィルムを用いた
場合の濃度ムラ、あるいはカール等の欠点を解消し、安
価で、プリント濃度が高く、画質が優れ、かつカールの
小さい染料熱転写画像受容シートを提供しようとするも
のである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、すぐれた
プリント画像品質を有し、かつ耐カール性を改善した受
容シートを得るべく鋭意研究した結果、受容シートの支
持体として特定の密度を有する支持体を使用することに
より、前述の課題を解決出来ることを見出し、本発明を
完成した。
プリント画像品質を有し、かつ耐カール性を改善した受
容シートを得るべく鋭意研究した結果、受容シートの支
持体として特定の密度を有する支持体を使用することに
より、前述の課題を解決出来ることを見出し、本発明を
完成した。
【０００９】すなわち、本発明の染料熱転写画像受容シ
ートは、パルプを主成分として含みさらに発泡性粒子が
配合されているパルプスラリーから抄造され、加熱によ
り前記発泡性粒子を発泡させて得られ、かつ０．２〜
０．５ｇ／cm3 の密度を有するシート状支持体と、その
少なくとも１表面上に直接形成された染料受容性画像受
容層とを有することを特徴とするものである。
ートは、パルプを主成分として含みさらに発泡性粒子が
配合されているパルプスラリーから抄造され、加熱によ
り前記発泡性粒子を発泡させて得られ、かつ０．２〜
０．５ｇ／cm3 の密度を有するシート状支持体と、その
少なくとも１表面上に直接形成された染料受容性画像受
容層とを有することを特徴とするものである。
【００１０】
【作用】本発明に用いられる、パルプを主成分としたシ
ート状支持体は、０．２〜０．５ｇ／cm3 の密度を有す
るものであり、このような支持体は、パルプに発泡性粒
子を配合して抄造した原紙を加熱により発泡させること
により得られたものである。
ート状支持体は、０．２〜０．５ｇ／cm3 の密度を有す
るものであり、このような支持体は、パルプに発泡性粒
子を配合して抄造した原紙を加熱により発泡させること
により得られたものである。
【００１１】本発明のシート状支持体の製造に使用され
るパルプには、特に限定はないが、例えば、広葉樹や針
葉樹に化学的処理や機械的処理を施して得られる木材パ
ルプ、古紙パルプ、麻や綿等の非木材天然パルプ、並び
にポリエチレンやポリプロピレン等を原料とした合成パ
ルプ等をあげることができる。これらのパルプを単独で
使用してもよく、或いは数種類のものを組み合わせて使
用してもよい。
るパルプには、特に限定はないが、例えば、広葉樹や針
葉樹に化学的処理や機械的処理を施して得られる木材パ
ルプ、古紙パルプ、麻や綿等の非木材天然パルプ、並び
にポリエチレンやポリプロピレン等を原料とした合成パ
ルプ等をあげることができる。これらのパルプを単独で
使用してもよく、或いは数種類のものを組み合わせて使
用してもよい。
【００１２】さらに上記のパルプの他に、アクリル繊維
やレーヨン繊維、フェノール繊維、ポリアミド繊維、ポ
リエステル繊維等の有機繊維、ガラス繊維や炭素繊維、
アルミナ繊維等の無機繊維等、各種の繊維を混抄しても
よいが、抄紙性の観点より、パルプを５０重量％以上配
合することが好ましい。
やレーヨン繊維、フェノール繊維、ポリアミド繊維、ポ
リエステル繊維等の有機繊維、ガラス繊維や炭素繊維、
アルミナ繊維等の無機繊維等、各種の繊維を混抄しても
よいが、抄紙性の観点より、パルプを５０重量％以上配
合することが好ましい。
【００１３】本発明のシート状支持体の製造に使用され
る発泡性粒子としては、低沸点溶剤を膨脹剤として内包
した熱可塑性樹脂からなる熱膨脹性マイクロカプセルを
用いることができる。このような発泡性粒子に内包され
膨脹剤は揮発性有機溶剤であって、それは、例えばイソ
ブタン、ペンタン、石油エーテル、ヘキサン、低沸点ハ
ロゲン化炭化水素、およびメチルシラン等が使用され
る。
る発泡性粒子としては、低沸点溶剤を膨脹剤として内包
した熱可塑性樹脂からなる熱膨脹性マイクロカプセルを
用いることができる。このような発泡性粒子に内包され
膨脹剤は揮発性有機溶剤であって、それは、例えばイソ
ブタン、ペンタン、石油エーテル、ヘキサン、低沸点ハ
ロゲン化炭化水素、およびメチルシラン等が使用され
る。
【００１４】発泡性粒子の殻体を形成する熱可塑性樹脂
には、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸
エステル、およびメタクリル酸エステル等の少なくとも
２種の共重合体が使用される。このような発泡性粒子と
しては、例えば、商標：マツモトマイクロスフェアーＦ
−３０Ｄ、同Ｆ−３０ＧＳ，Ｆ−２０Ｄ，Ｆ−５０Ｄ、
およびＦ−８０Ｄ、（松本油脂製薬社製）および商標：
エクスパンセルＷＵ、同ＤＵ（エクスパンセル社製）な
どが知られており、これらはいずれも本発明に使用する
ことができる。
には、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸
エステル、およびメタクリル酸エステル等の少なくとも
２種の共重合体が使用される。このような発泡性粒子と
しては、例えば、商標：マツモトマイクロスフェアーＦ
−３０Ｄ、同Ｆ−３０ＧＳ，Ｆ−２０Ｄ，Ｆ−５０Ｄ、
およびＦ−８０Ｄ、（松本油脂製薬社製）および商標：
エクスパンセルＷＵ、同ＤＵ（エクスパンセル社製）な
どが知られており、これらはいずれも本発明に使用する
ことができる。
【００１５】この発泡性粒子の殻を形成しているポリマ
ーがその軟化点付近の温度に加熱されると、殻ポリマー
が軟化し、内包した膨脹剤の蒸気圧上昇により押し広げ
られてカプセルが膨脹する。この発泡性粒子の原平均粒
径は１０〜３０μｍであり、これを８０〜２００℃の温
度で短時間加熱すると、体積が５０〜１００倍に膨脹し
独立気泡を形成する。従って、パルプと発泡性粒子を混
抄し、加熱発泡させて製造した原紙は、低密度で優れた
断熱性を有する支持体となる。
ーがその軟化点付近の温度に加熱されると、殻ポリマー
が軟化し、内包した膨脹剤の蒸気圧上昇により押し広げ
られてカプセルが膨脹する。この発泡性粒子の原平均粒
径は１０〜３０μｍであり、これを８０〜２００℃の温
度で短時間加熱すると、体積が５０〜１００倍に膨脹し
独立気泡を形成する。従って、パルプと発泡性粒子を混
抄し、加熱発泡させて製造した原紙は、低密度で優れた
断熱性を有する支持体となる。
【００１６】０．２〜０．５ｇ／cm3 の密度を有するシ
ート状支持体を得るためには、発泡性粒子の配合量を、
パルプ繊維１００重量部に対して１〜４０重量部にする
ことが好ましく、より好ましくは３〜２０重量部であ
る。発泡性粒子の発泡温度は１１０〜１４０℃の範囲に
あることが好ましい。発泡性粒子の配合量が１重量部未
満では、充分な量の独立気泡が得られず原紙の密度が過
度に高くなることがある。またそれが４０重量部を越え
ると均一な発泡が得られなくなり、原紙の強度が過度に
低下することがある。また、加熱温度が１１０℃未満で
は充分な発泡は得られず、１４０℃を越えて高い温度で
加熱するとマイクロカプセルの殻体が溶融し、独立気泡
が得られなくなることがある。
ート状支持体を得るためには、発泡性粒子の配合量を、
パルプ繊維１００重量部に対して１〜４０重量部にする
ことが好ましく、より好ましくは３〜２０重量部であ
る。発泡性粒子の発泡温度は１１０〜１４０℃の範囲に
あることが好ましい。発泡性粒子の配合量が１重量部未
満では、充分な量の独立気泡が得られず原紙の密度が過
度に高くなることがある。またそれが４０重量部を越え
ると均一な発泡が得られなくなり、原紙の強度が過度に
低下することがある。また、加熱温度が１１０℃未満で
は充分な発泡は得られず、１４０℃を越えて高い温度で
加熱するとマイクロカプセルの殻体が溶融し、独立気泡
が得られなくなることがある。
【００１７】パルプと発泡性粒子を混抄する工程で、各
種の歩留り向上剤、紙力増強剤、サイズ剤や填料等を適
宜選択して添加してもよく、さらに染料、pH調整剤、ス
ライムコントロール剤、消泡剤等も必要に応じて添加し
てもよい。
種の歩留り向上剤、紙力増強剤、サイズ剤や填料等を適
宜選択して添加してもよく、さらに染料、pH調整剤、ス
ライムコントロール剤、消泡剤等も必要に応じて添加し
てもよい。
【００１８】また、サイズプレスやゲートロール、ブレ
ードコーター、エアナイフコーター等により、シート状
支持体表面に澱粉やポリビニルアルコール、表面サイズ
剤、顔料等を塗布してもよい。
ードコーター、エアナイフコーター等により、シート状
支持体表面に澱粉やポリビニルアルコール、表面サイズ
剤、顔料等を塗布してもよい。
【００１９】上記の構成成分を主原料として、通常の抄
紙機により原紙を抄造する。まず、抄紙工程でのワイヤ
ーパートでパルプスラリーからシート状基体を形成し、
プレスパートで脱水する。次いで、ドライヤーパートで
乾燥するが、このドライヤーパートの多筒式あるいはヤ
ンキー式のドライヤー表面の温度によって、乾燥と同時
に原紙中に混抄した発泡性粒子が発泡し、原紙中に無数
の独立気泡が形成し、密度が低く断熱性が優れている原
紙が得られる。
紙機により原紙を抄造する。まず、抄紙工程でのワイヤ
ーパートでパルプスラリーからシート状基体を形成し、
プレスパートで脱水する。次いで、ドライヤーパートで
乾燥するが、このドライヤーパートの多筒式あるいはヤ
ンキー式のドライヤー表面の温度によって、乾燥と同時
に原紙中に混抄した発泡性粒子が発泡し、原紙中に無数
の独立気泡が形成し、密度が低く断熱性が優れている原
紙が得られる。
【００２０】本発明のシート状支持体の坪量は、１０〜
１００ｇ／ｍ2 であることが好ましく、さらに好ましく
は３０〜７０ｇ／ｍ2 である。坪量が１０ｇ／ｍ2 未満
では充分な断熱効果が得られないことがあり、またそれ
が１００ｇ／ｍ2 を越えると抄紙機のドライヤーの負荷
が大きくなり、経済性が悪くなることがある。
１００ｇ／ｍ2 であることが好ましく、さらに好ましく
は３０〜７０ｇ／ｍ2 である。坪量が１０ｇ／ｍ2 未満
では充分な断熱効果が得られないことがあり、またそれ
が１００ｇ／ｍ2 を越えると抄紙機のドライヤーの負荷
が大きくなり、経済性が悪くなることがある。
【００２１】本発明の受容シートは、前記シート状支持
体の少なくとも一方の表面上に、直接、他の中間層を配
置することなく画像受容層を設けて作成される。画像受
容層を形成する染料受容性樹脂としては、染料受容性が
良好で、転写速度が早く、画像濃度が高く、熱による退
色が少なく、走行性が良好なものが要求される。具体的
には、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化
ビニル共重合体、および活性エネルギー線照射により硬
化された樹脂等により形成される。
体の少なくとも一方の表面上に、直接、他の中間層を配
置することなく画像受容層を設けて作成される。画像受
容層を形成する染料受容性樹脂としては、染料受容性が
良好で、転写速度が早く、画像濃度が高く、熱による退
色が少なく、走行性が良好なものが要求される。具体的
には、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化
ビニル共重合体、および活性エネルギー線照射により硬
化された樹脂等により形成される。
【００２２】画像受容層には、プリントの際に、熱によ
るインクシートとの融着を防ぐ目的で、樹脂の架橋剤や
滑剤、剥離剤、顔料等を必要に応じて添加するのが通常
である。さらに必要に応じて他の添加剤、例えば、顔料
や蛍光染料、ブルー、バイオレットなどの染料、紫外線
吸収剤、酸化防止剤などを添加することができる。これ
らの添加剤は、画像受容層の主成分と混合して塗工して
もよく、また別の被覆層として画像受容層の上もしくは
下に設けてもよい。
るインクシートとの融着を防ぐ目的で、樹脂の架橋剤や
滑剤、剥離剤、顔料等を必要に応じて添加するのが通常
である。さらに必要に応じて他の添加剤、例えば、顔料
や蛍光染料、ブルー、バイオレットなどの染料、紫外線
吸収剤、酸化防止剤などを添加することができる。これ
らの添加剤は、画像受容層の主成分と混合して塗工して
もよく、また別の被覆層として画像受容層の上もしくは
下に設けてもよい。
【００２３】また受容シートのプリンター内での走行時
に静電気が発生し、走行トラブルとなることを防ぐため
に、受容シートの少なくとも一方の面に帯電防止剤を含
む層を設けてもよい。帯電防止剤としては、カチオン系
親水性高分子材料が有利に用いられる。
に静電気が発生し、走行トラブルとなることを防ぐため
に、受容シートの少なくとも一方の面に帯電防止剤を含
む層を設けてもよい。帯電防止剤としては、カチオン系
親水性高分子材料が有利に用いられる。
【００２４】本発明の受容シートの画像受容層やその他
の被覆層は、バーコーター、グラビアコーター、ブレー
ドコーター、エアナイフコーター、コンマコーター、ゲ
ートロールコーター等のコーターを用いて塗工し、乾燥
して形成される。
の被覆層は、バーコーター、グラビアコーター、ブレー
ドコーター、エアナイフコーター、コンマコーター、ゲ
ートロールコーター等のコーターを用いて塗工し、乾燥
して形成される。
【００２５】本発明の受容シートの画像受容層の厚さ
は、１〜１０μｍであることが好ましく、より好ましく
は２〜６μｍである。画像受容層の厚さが１μｍ未満で
は、画像の濃度及び感度が低下し、あるいはプリント面
の光沢が低下することがある。またそれが１０μｍを越
えて厚くなると、効果は飽和し、不経済であるばかりで
なく画像受容層の強度も低下することがある。
は、１〜１０μｍであることが好ましく、より好ましく
は２〜６μｍである。画像受容層の厚さが１μｍ未満で
は、画像の濃度及び感度が低下し、あるいはプリント面
の光沢が低下することがある。またそれが１０μｍを越
えて厚くなると、効果は飽和し、不経済であるばかりで
なく画像受容層の強度も低下することがある。
【００２６】
【実施例】下記実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。尚、実施例中の「部」および「％」は、すべて「重
量部」および「重量％」を示す。
するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。尚、実施例中の「部」および「％」は、すべて「重
量部」および「重量％」を示す。
【００２７】実施例１ カナダ標準濾水度が４５０mlになるように叩解した広葉
樹晒クラフトパルプ８０％と、カナダ標準濾水度が４７
０mlになるまで叩解した針葉樹晒クラフトパルプ２０％
とからなる混合パルプのスラリーに、絶乾パルプ１００
部当り、平均粒子径が１０〜２０μｍの発泡性粒子（松
本油脂製薬製、商標：マツモトマイクロスフェアーＦ−
３０Ｄ、最高発泡温度１３０℃）５部、乾燥紙力増強剤
（荒川化学製、商標：ポリストロン１１７）０．２部、
カチオン化澱粉（王子ナショナル社製、商標：ＣＡＴＯ
−１５）１部、アルキルケテンダイマー系サイズ剤（荒
川化学製、商標：サイズパインＫ９０３）０．０３部、
および湿潤紙力増強剤（ディックハーキュレス社製、商
標：カイメン５７５Ｈ）０．４部をよく攪拌しながら添
加した後、パルプ濃度を０．０３％に、またそのpHを
７．３に調整し、抄紙工程のインレット原料を調製し
た。
樹晒クラフトパルプ８０％と、カナダ標準濾水度が４７
０mlになるまで叩解した針葉樹晒クラフトパルプ２０％
とからなる混合パルプのスラリーに、絶乾パルプ１００
部当り、平均粒子径が１０〜２０μｍの発泡性粒子（松
本油脂製薬製、商標：マツモトマイクロスフェアーＦ−
３０Ｄ、最高発泡温度１３０℃）５部、乾燥紙力増強剤
（荒川化学製、商標：ポリストロン１１７）０．２部、
カチオン化澱粉（王子ナショナル社製、商標：ＣＡＴＯ
−１５）１部、アルキルケテンダイマー系サイズ剤（荒
川化学製、商標：サイズパインＫ９０３）０．０３部、
および湿潤紙力増強剤（ディックハーキュレス社製、商
標：カイメン５７５Ｈ）０．４部をよく攪拌しながら添
加した後、パルプ濃度を０．０３％に、またそのpHを
７．３に調整し、抄紙工程のインレット原料を調製し
た。
【００２８】得られたインレット原料を用いて傾斜網式
抄紙機により抄紙し、１３０℃のヤンキードライヤーで
乾燥して発泡粒子を発泡させた後、多筒ドライヤーで乾
燥し、それを線圧３０kg／cmでマシンカレンダー処理
し、坪量６０ｇ／ｍ2 、厚さ１２０μｍ、密度０．５ｇ
／cm3 のシート状支持体（原紙）を作成した。
抄紙機により抄紙し、１３０℃のヤンキードライヤーで
乾燥して発泡粒子を発泡させた後、多筒ドライヤーで乾
燥し、それを線圧３０kg／cmでマシンカレンダー処理
し、坪量６０ｇ／ｍ2 、厚さ１２０μｍ、密度０．５ｇ
／cm3 のシート状支持体（原紙）を作成した。
【００２９】上記で得られたシート状支持体の一方の面
に、直接下記組成の画像受容層形成用組成物を、乾燥後
の厚さが１０μｍになるように塗布、乾燥して画像受容
層を形成して受容シートを作成した。 画像受容層形成用組成物 重 量 部 ポリエステル樹脂 １００ （東洋紡社製、商標：バイロン２００） シリコーンオイル ３ （信越シリコン社製、商標：ＫＦ３９３） イソシアネート ５ （武田薬品社製、商標：タケネートＤ−１１０Ｎ） トルエン ３００
に、直接下記組成の画像受容層形成用組成物を、乾燥後
の厚さが１０μｍになるように塗布、乾燥して画像受容
層を形成して受容シートを作成した。 画像受容層形成用組成物 重 量 部 ポリエステル樹脂 １００ （東洋紡社製、商標：バイロン２００） シリコーンオイル ３ （信越シリコン社製、商標：ＫＦ３９３） イソシアネート ５ （武田薬品社製、商標：タケネートＤ−１１０Ｎ） トルエン ３００
【００３０】実施例２ 実施例１と同様にして受容シートを作成した。但し、発
泡性粒子の添加量を１０部（対絶乾パルプ）とした。得
られたシート状支持体は、坪量３０ｇ／ｍ2 、厚さ１２
０μｍ、密度０．２５ｇ／cm3 を有していた。
泡性粒子の添加量を１０部（対絶乾パルプ）とした。得
られたシート状支持体は、坪量３０ｇ／ｍ2 、厚さ１２
０μｍ、密度０．２５ｇ／cm3 を有していた。
【００３１】比較例１ 実施例１と同様にして受容シートを作成した。但し、発
泡性粒子の添加量を２部（対絶乾パルプ）とした。得ら
れたシート状支持体は、坪量７２ｇ／ｍ2 、厚さ１２０
μｍ、密度０．６ｇ／cm3 を有していた。
泡性粒子の添加量を２部（対絶乾パルプ）とした。得ら
れたシート状支持体は、坪量７２ｇ／ｍ2 、厚さ１２０
μｍ、密度０．６ｇ／cm3 を有していた。
【００３２】比較例２ 実施例１と同様の操作を行なった。但し、シート状支持
体として、坪量９０ｇ／ｍ2 、厚さ１２０μｍ、密度
０．７５ｇ／cm3 の上質紙を用いた。
体として、坪量９０ｇ／ｍ2 、厚さ１２０μｍ、密度
０．７５ｇ／cm3 の上質紙を用いた。
【００３３】性能テスト 上記実施例１〜２、および比較例１〜２の各々で得られ
た受容シートに、カラーバー信号発生機（シバゾク製、
商標：Ｃ１３Ａ２）のステップパターンを、熱転写プリ
ンター（ソニー製、商標：ＵＰ５０００）でプリント
し、得られたプリント画像のプリント濃度、濃度ムラ、
およびプリント後の受容シートのカール度について評価
した。結果を表１に示す。
た受容シートに、カラーバー信号発生機（シバゾク製、
商標：Ｃ１３Ａ２）のステップパターンを、熱転写プリ
ンター（ソニー製、商標：ＵＰ５０００）でプリント
し、得られたプリント画像のプリント濃度、濃度ムラ、
およびプリント後の受容シートのカール度について評価
した。結果を表１に示す。
【００３４】なお、プリント濃度、濃度ムラ、プリント
後のカール度の評価は次のようにして行った。 １．プリント濃度：プリント画像の最高濃度をマクベス
濃度計（ＲＤ−９１４，Ｋｏｌｌｍｏｒｇｅｎ Ｃｏｒ
ｐ．製）で測定した。 ２．濃度ムラ：合成紙／コート紙／合成紙の貼合基材を
使用した受容シートを基準にして、プリント画像の濃度
ムラを、良好なものを３、一般的な品質のものを２、劣
るものを１、とする３段階で官能評価を行った。 ３．プリント後のカール度：１４cm×１０cmの大きさの
受容シートを用いて黒ベタ印画を行い、印画後の受容シ
ートの印画面を上向きにして平面上に置き、受容シート
の４隅の平面からの高さを測定し、高さの最大値につい
て評価した。
後のカール度の評価は次のようにして行った。 １．プリント濃度：プリント画像の最高濃度をマクベス
濃度計（ＲＤ−９１４，Ｋｏｌｌｍｏｒｇｅｎ Ｃｏｒ
ｐ．製）で測定した。 ２．濃度ムラ：合成紙／コート紙／合成紙の貼合基材を
使用した受容シートを基準にして、プリント画像の濃度
ムラを、良好なものを３、一般的な品質のものを２、劣
るものを１、とする３段階で官能評価を行った。 ３．プリント後のカール度：１４cm×１０cmの大きさの
受容シートを用いて黒ベタ印画を行い、印画後の受容シ
ートの印画面を上向きにして平面上に置き、受容シート
の４隅の平面からの高さを測定し、高さの最大値につい
て評価した。
【００３５】
【表１】
【００３６】
【発明の効果】本発明により、プリント画質が優れ、耐
カール性が改善された染料熱転写受容シートを安価に得
ることが可能となり、産業界に寄与するところが大であ
る。
カール性が改善された染料熱転写受容シートを安価に得
ることが可能となり、産業界に寄与するところが大であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 重谷 恒久 東京都江東区東雲１丁目10番６号 王子 製紙株式会社商品研究所内 (56)参考文献 特開 平３−10890（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−286260（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−106866（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−78777（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−87286（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−231984（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−142286（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−183591（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−128921（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−318951（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B41M 5/38 - 5/40
Claims (1)
- 【請求項１】 パルプを主成分として含み、さらに発泡
性粒子が配合されているパルプスラリーより抄造され、
加熱により前記発泡性粒子を発泡させて得られ、かつ
０．２〜０．５ｇ／cm3 の密度を有するシート状支持体
と、その少なくとも１表面上に直接形成された染料受容
性画像受容層とを有する染料熱転写画像受容シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04128917A JP3089823B2 (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | 染料熱転写画像受容シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04128917A JP3089823B2 (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | 染料熱転写画像受容シート |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05318949A JPH05318949A (ja) | 1993-12-03 |
| JP3089823B2 true JP3089823B2 (ja) | 2000-09-18 |
Family
ID=14996573
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04128917A Expired - Fee Related JP3089823B2 (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | 染料熱転写画像受容シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3089823B2 (ja) |
-
1992
- 1992-05-21 JP JP04128917A patent/JP3089823B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05318949A (ja) | 1993-12-03 |
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Legal Events
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