JP3089690B2 - ディジタルデータの高能率符号化方法 - Google Patents

ディジタルデータの高能率符号化方法

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JP3089690B2 JP03091183A JP9118391A JP3089690B2 JP 3089690 B2 JP3089690 B2 JP 3089690B2 JP 03091183 A JP03091183 A JP 03091183A JP 9118391 A JP9118391 A JP 9118391A JP 3089690 B2 JP3089690 B2 JP 3089690B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆる高能率符号化
によって入力ディジタルデータの符号化を行うディジタ
ルデータの高能率符号化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オーディオ或いは音声等の信号の高能率
符号化の手法には種々あるが、例えば、時間軸上のオー
ディオ信号等を複数の周波数帯域に分割して符号化する
帯域分割符号化(サブ・バンド・コーディング:SB
C)や、時間軸の信号を周波数軸上の信号に変換(直交
変換)して複数の周波数帯域に分割し各帯域毎に符号化
するいわゆる変換符号化等を挙げることができる。ま
た、上述の帯域分割符号化と変換符号化とを組み合わせ
た高能率符号化の手法も考えられており、この場合に
は、例えば、上記帯域分割符号化で帯域分割を行った
後、該各帯域毎の信号を周波数軸上の信号に直交変換
し、この直交変換された各帯域毎に符号化が施される。
ここで、上述した直交変換としては、例えば、入力オー
ディオ信号を所定単位時間(フレーム)でブロック化
し、当該ブロック毎に高速フーリエ変換(FFT)を行
うことで時間軸を周波数軸に変換するような直交変換が
ある。更に、上記帯域分割として、例えば人間の聴覚特
性を考慮した帯域分割が行われることがある。すなわ
ち、一般に臨界帯域(クリティカルバンド)と呼ばれて
いる高域程帯域幅が広くなるような帯域幅で、オーディ
オ信号を複数(例えば25バント)の帯域に分割するこ
とがある。また、この時の各帯域毎のデータを符号化す
る際には、各帯域毎に所定のビット配分或いは、各帯域
毎に適応的なビット割当て(ビットアロケーシヨン)に
よる符号化が行われる。例えば、上記FFT処理されて
得られた係数データを上記ビットアロケーシヨンによっ
て符号化する際には、上記各ブロック毎のFFT処理に
より得られる各帯域毎のFFT係数データに対して、適
応的な割当てビット数で符号化が行われることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した符
号化において、上記入力オーディオ信号を複数帯域に分
割した各帯域毎に高速フーリエ変換(FFT)等の直交
変換を行う場合(すなわち各帯域において周波数分析を
行う場合)には、通常、上記各帯域毎の信号を所定時間
単位(フレーム単位)でブロック化して、このブロック
単位で直交変換を行うようにしている。
【0004】また、この符号化の際に割り当てられるビ
ット数は、上記フレーム単位のブロック毎に割り当てら
れている。
【0005】ところが、入力オーディオ信号は、常にレ
ベル変動の少ない定常的な信号であるとは限らず、例え
ば、上記フレーム内でピークレベルの時間的変動が大き
い信号(過渡的に変化する信号)である場合も存在す
る。すなわち例えば、打楽器の打音等のオーディオ信号
の場合、この打音部分の信号が上記過渡的に変化する信
号となる。
【0006】この定常的或いは過渡的というように信号
の特性(性質)が変化するオーディオ信号を、上述のよ
うにフレーム単位のブロックで一律に直交変換し、この
直交変換されたデータを符号化することは、当該信号の
性質に適応した良好な高能率符号化とは言い難い。
【0007】そこで、本発明は、上述のような実情に鑑
みて提案されたものであり、入力オーディオ信号の性質
(特性)に、より適応した高能率の圧縮符号化が可能な
ディジタルデータの高能率符号化方法を提供することを
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のディジタルデー
タの高能率符号化方法は、上述の目的を達成するために
提案されたものであり、入力ディジタルデータを複数の
帯域に分割し、分割された帯域毎に複数のサンプルから
なるブロックを形成し、各帯域のブロック毎に直交変換
を行い係数データを得て、この係数データを符号化する
ようにしたディジタルデータの高能率符号化方法であっ
て、各帯域の直交変換のブロックデータの各サンプルの
最大/最小エネルギの比に基づいて、上記各帯域毎に直
交変換のブロック長を決定し、上記各帯域の直交変換の
際には、当該各帯域毎に決められたブロック長で上記直
交変換処理を行うようにしたものである。ここで、上記
直交変換前のブロックデータ(フレーム)の特性(性
質)としては、例えばフレーム内の信号が過渡的か或い
は定常的かというような特性を挙げることができる。こ
の信号の過渡的,定常的の判断は、例えば直交変換前の
フレーム内のサンプル値や、該フレーム内のサンプル値
の上限の時間的変化を計算して得た値、或いは、該フレ
ーム内のエネルギの時間的変化を計算して得た値等に基
づいて行われ、したがって、本発明の方法では、この過
渡的,定常的に応じて得られた値に基づいて各帯域での
直交変換のブロック長を可変するようにしている。な
お、帯域分割の際は、いわゆる臨界帯域に基づく分割を
行うことができる。
【0009】
【作用】本発明によれば、各帯域の直交変換前のブロッ
クデータ(フレーム)の特性に基づいて各帯域の直交変
換のブロック長を可変するようにしているため、この信
号特性に応じたブロック長での直交変換が可能となり、
したがって、信号特性に対して適応的なビット数で圧縮
符号化を行うことができるようになる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を適用した実施例について図面
を参照しながら説明する。本発明のディジタルデータの
高能率符号化方法が適用される一実施例のディジタルデ
ータの高能率符号化装置は、オーディオ或いは音声等の
入力ディジタルデータを、例えば、前述の高能率符号化
の帯域分割符号化(SBC)によって帯域分割すると共
に、直交変換して周波数軸上の信号に変換した後符号化
するようにしている。
【0011】すなわち、本実施例の高能率符号化装置で
は、図1に示すように、いわゆるミラーフィルタのQM
F(quadrature mirror filter)41,42によって、入
力端子30を介して供給される上記入力ディジタルデー
タを、いわゆる臨界帯域(クリティカルバンド)での分
割を考慮して高域程帯域幅が広くなるように複数の帯域
に分割(例えば大別して3つの帯域に分割)し、この分
割された帯域毎に複数のサンプルからなるブロックを形
成して、これら各ブロック毎に高速フーリエ変換(FF
T)回路43,44,45による直交変換(時間軸を周
波数軸に変換)を行うことで係数データ(FFT係数デ
ータ)を得るようになっている。その後、この3分割さ
れた各帯域のFFT係数データを符号化回路46,4
7,48によって適応的な割当てビット数で符号化し、
出力端子52,54,56から出力するようにしてい
る。
【0012】なお、本実施例の符号化回路46,47,
48における上記3つの帯域のFFT係数データの符号
化の際には、人間の聴覚特性に基づく適応的な割当てビ
ット数で符号化を行うようにしているため、上記各FF
T係数データを、上記臨界帯域での帯域(例えば25バ
ンド)に対応させている。すなわち、上記高速フーリエ
変換回路43の出力は、臨界帯域の高域の例えば2つの
帯域と対応し、高速フーリエ変換回路44の出力は臨界
帯域の中域の例えば3つの帯域と対応し、高速フーリエ
変換回路45の出力は臨界帯域の低域の例えば20個の
帯域と対応するようになされている。
【0013】ここで、本実施例装置においては、各帯域
の直交変換前のブロックデータ(所定時間のフレーム単
位のデータ)の特性(過渡的,定常的等の特性)に基づ
いて、上記各帯域の直交変換のブロック長を決定するブ
ロック長決定回路49,50,51を有し、上記各帯域
の直交変換の際には、当該ブロック長決定回路49,5
0,51によって各帯域毎に決定されたブロック長で上
記直交変換処理を行うようにしたものである。なお、本
実施例では、当該ブロックサイズ可変のための構成は、
上記各高速フーリエ変換回路46,47,48内に含ま
れている。
【0014】すなわち、図1において、入力端子30に
はアナログオーディオ信号等をサンプリング(例えば1
024サンプル)して得たディジタルデータ(0〜2
2.1kHz)が供給されており、該ディジタルデータ
は上記QMF41,42により、上記高域程帯域幅が広
くなるように大まかに3つの帯域(0〜5.5kHz,
5.5kHz〜11.0kHz,11.0kHz〜2
2.1kHz)に分割される。上記QMF41では、上
記0〜22.1kHzのディジタルデータが2分割され
て11.0kHz〜22.1kHzと0〜11.0kH
zの2つの出力が得られ、11.0kHz〜22.1k
Hzの出力は高速フーリエ変換回路43に、0〜11.
0kHzの出力はQMF42に送られる。QMF42へ
送られた0〜11.0kHzの出力は、該QMF42で
更に2分割されて5.5kHz〜11.0kHzと0〜
5.5kHzの2つの出力が得られる。上記5.5kH
z〜11.0kHzの出力は上記高速フーリエ変換回路
44に送られ、上記0〜5.5kHzの出力は高速フー
リエ変換回路45に送られる。
【0015】また、上記QMF41,42からの出力
は、各ブロック長決定回路49,50,51にも送られ
ている。これら回路49,50,51では、入力オーデ
ィオデータの上記フレームB内データが前記過渡的に変
化する信号であるか、或いは定常的な信号であるかの検
出と、この検出結果に基づいて後述するように各高速フ
ーリエ変換回路43,44,45におけるFFT処理の
ブロック長を可変とするためのブロック長決定信号の出
力とを行っている。
【0016】すなわち、各帯域に対応する上記ブロック
長決定回路49,50,51では、図2及び図3に示す
ように、例えば、上記所定単位時間フレームBの長さを
4分割(4分割以外でも良い)したブロック(b1 ,b
2,b3 ,b4 )毎に、各サンプルのピークレベルの大
きさを求め、各4分割ブロックb1 ,b2 ,b3 ,b4
間でサンプル値の上限(ピークレベル)の時間的変化を
計算する。例えば、各4分割ブロックb1 ,b2
3 ,b4 のそれぞれのピークレベルPK1 ,PK2
PK3 ,PK4 の中から最大ピーク値Maxpkと最小ピ
ーク値Minpkとを求め、この最大ピーク値Maxpk
最小ピーク値Minpkの比(Maxpk/Minpk)を、
ある基準範囲の値と比較し、この基準範囲値よりも上記
比の値が大きいときは上記フレームB内の信号は過渡的
信号であるとして検出し、逆に小さいときは定常的な信
号であるとして検出する。また、この基準範囲内の値と
なった場合は、これら過渡的信号と定常的信号との中間
の信号であるとして検出する。なお、上記図2は過渡的
信号として検出される場合の例を示し、図3は定常的信
号として検出される場合の例を示している。
【0017】更に、各ブロック長決定回路49,50,
51においては、上述のように、各4分割ブロック
1 ,b2 ,b3 ,b4 のピークレベルに基づくブロッ
ク長決定処理の代わりに、各4分割ブロックb1
2 ,b3 ,b4 内の信号のエネルギに基づくものとす
ることも可能である。この場合も、例えば、各4分割ブ
ロックのそれぞれのエネルギを求めると共に、これらの
内の最大と最小との比を求め、エネルギの基準範囲と比
較して上述同様の検出処理がなさる。
【0018】上述したような検出動作を、各ブロック長
決定回路49,50,51で行い、各回路で当該検出結
果に応じたブロック長を決定する。これにより、各帯域
毎にFFT処理のブロック長が決定されるようになる。
これら各ブロック長決定回路49,50,51で決定さ
れたブロック長に応じたブロック長で各高速フーリエ変
換回路43,44,45でのFFT処理が行われる。
【0019】ここで、上記ブロック長決定回路49,5
0,51において、例えば、上記定常的な信号と検出さ
れた場合、図4に示すように、各帯域のブロック長は、
例えば同じ長さ(例えばフレームBと同じ長さ)になさ
れる。すなわち、上記11.0kHz〜22.1kHz
の高域ではFFT処理ブロック長bHとされ、上記5.
5kHz〜11.0kHzの中域ではブロック長bM
され、上記0〜5.5kHzの低域ではブロック長bL
とされる。
【0020】これに対し、上記過渡的な信号と検出され
た場合、図6に示すように、各帯域のブロック長は、高
域及び中域で短く、低域で長いものとなされる。すなわ
ち、上記低域でのブロック長bL (上記フレームB)に
対し、高域,中域でのブロック長は、例えば、当該低域
のブロック長bL の1/4のブロック長とされる。図示
の例では、高域のブロックをブロック長bH1,bH2,b
H3,bH4とし、中域のブロックをブロック長bM1
M2,bM3,bM4とする。なお、この高域,中域でブロ
ック長を短くする理由については後述する。
【0021】また、上記定常的な信号と過渡的な信号の
中間的な信号の場合は、図5に示すように、各帯域のブ
ロック長は、低域をブロック長bL とすると、中域は例
えば低域の1/2のブロック長bM1,bM2とし、高域は
例えば低域の1/4(中域の1/2)のブロック長
H1,bH2,bH3,bH4とする。
【0022】なお、上記図4〜図6の例では、低域のブ
ロック長bL を一定としているが、勿論当該低域のブロ
ック長も信号に応じて可変することができる。また、各
帯域のブロック長は、上述したように、上記フレームB
の長さの1/4や1/2の長さに限らず、更に細分割し
たものとすることも可能である。
【0023】ここで、上述したように、定常的信号以外
の信号の時に高域及び中域のブロック長を低域よりも短
くし、低域のブロック長を長くするのは、以下に示すよ
うな理由による。すなわち、人間の聴覚における周波数
分析能力(周波数分解能)は、一般に、高域ではさほど
高くないが低域では高いものであり、したがって、該低
域での周波数分解能を確保する必要性から、現実には上
述したようにブロック長をあまり短くすることはできな
いためである。また、一般に、低域信号では定常区間が
長く、逆に高域信号では短いため、高域(及び中域)で
のブロック長を短くする(時間分解能を高める)ことは
有効となる。上述のようなことから、本実施例では、上
記定常的な信号以外の時に高域及び中域のブロック長
を、低域のブロック長よりも短いものとし、低域のブロ
ック長を長くしている。
【0024】このように、本実施例においては、聴覚か
ら必要とされる周波数軸上の分解能と時間軸上の分解能
を同時に満足するような構成となっていて、上記低域
(0〜5.5kHz)では処理のサンプル数を多くして
周波数分解能を上げ、高域(11.0kHz〜22.1
kHz)では時間分解能を上げている。また、中域
(5.5kHz〜11.0kHz)でも時間分解能を上
げている。
【0025】上記各高速フーリエ変換回路43,44,
45では、供給された各帯域のデータの複数サンプルか
らなるフレームB内のデータを、上記ブロック長決定回
路49,50,51からのブロック長決定信号に基づい
たブロック長でFFT処理する。すなわち、上記フレー
ムB内の信号特性に応じたブロック長で各帯域毎のFF
T処理を行う。
【0026】なお、各高速フーリエ変換回路43,4
4,45でのFFT処理におけるフレームの長さは、図
7に示すように、1024サンプルから、オーバーラッ
プ分OLを引いた長さにとられている。この図7は、上
記図5のように、過渡的な信号と定常的な信号の中間の
信号の場合の例を挙げている。更に、上記直交変換は上
述した高速フーリエ変換に限らず例えば離散的余弦変換
等をも適用することができる。
【0027】また、上記ブロック長決定回路49,5
0,51から出力は、上記高速フーリエ変換43,4
4,45から出力されるFFT係数データを符号化する
各符号化回路46,47,48にも送られるようになっ
ている。
【0028】ここで、上記フレームB内のデータが過渡
的信号として検出され、各高速フーリエ変換回路43,
44,45でFFT処理のブロック長を短くした場合、
該高速フーリエ変換回路43,44,45の後段の各符
号化回路46,47,48では、上記フレームB内で適
応的なビット割当てによって上記FFT係数データの符
号化を行うようにする。例えば、上記図2の例において
は、上記4分割ブロックb1 ,b2 ,b3 ,b4 の中で
最もピークレベルの大きいブロックb3 に対して多くの
ビットを割当て、逆に他のブロックb1 ,b2 ,b4
ビット数を減らすようにする。これにより、スペクトル
の時間的変化に追随し、各帯域で真にビットを必要とす
るブロック(上記ブロックb3 )のみに、ビットを多く
与えることができるようになる。なお、このビット割当
ての際には、後述するいわゆるマスキング効果を考慮し
たビット配分による割当てを行うことも可能である。
【0029】また、上記フレームB内のデータが定常的
信号として検出され、各高速フーリエ変換回路43,4
4,45でFFT処理のブロック長を長くした場合、各
符号化回路46,47,48では、上記フレームB単位
で符号化を行うようにする。例えば、上記図3の例にお
いては、上記4分割ブロックb1 ,b2 ,b3 ,b4
ように分割せずに、上記フレームB単位で符号化する。
これにより、フレームB内で同じ様なスペクトルの信号
に対して重複して符号化をしなくて済むようになる。
【0030】更に、この定常的信号の場合、上記高速フ
ーリエ変換回路43,44,45におけるスペクトル分
析の精度が上がるようなり、また、この場合後述するよ
うないわゆるマスキングの計算を行うようにした場合に
も、正確なマスキング計算が可能となり、したがって、
各符号化回路46,47,48での符号化の際に用いる
ビット数を減らすことができるようになる。
【0031】ここで、上記マスキングとは、人間の聴覚
特性に関するものである。すなわち、一般に音に対する
人間の聴覚特性には、マスキング効果と呼ばれるものが
あり、当該マスキング効果には、テンポラルマスキング
効果と同時刻マスキング効果等がある。上記同時刻マス
キング効果とは、ある大きな音と同時刻に発生する小さ
な音(或いはノイズ)が当該大きな音によってマスクさ
れて聞こえなくなるような効果であり、上記テンポラル
マスキング効果とは、大きな音の時間的な前後の小さな
音(ノイズ)が、この大きな音にマスクされて聞こえな
くなるような効果である。このテンポラルマスキング効
果において、上記大きな音の時間的に後方のマスキング
はフォワードマスキングと呼ばれ、また、時間的に前方
のマスキングはバックワードマスキングと呼ばれてい
る。また、テンポラルマスキングにおいては、人間の聴
覚特性から、フォワードマスキングの効果は長時間(例
えば100msec程度)効くようになっているのに対
し、バックワードマスキングの効果の持続時間は短時間
(例えば5msec程度)となっている。更に、上記マ
スキング効果のレベル(マスキング量)は、フォワード
マスキングが20dB程度で、バックワードマスキング
が30dB程度となっている。
【0032】したがって、このマスキング効果を上記ブ
ロック間でのビット割当ての際に考慮すれば、よりビッ
ト圧縮が可能になる。すなわち、マスキングされる部分
の信号に対してはビット数を少なくしても聴感上何ら悪
影響がないため、このマスキングされる部分のビット数
を減らして圧縮効果をより高めることができる。なお、
上記マスキング効果におけるマスキング量は、例えば上
記臨界帯域毎のエネルギの総和を求め、この臨界帯域毎
のエネルギに基づいて求められる。また、ある臨界帯域
の信号による他の臨界帯域(或いは当該ある臨界帯域自
身)の他の時間へのマスキング量を求めるようにするこ
とも可能である。このようなマスキング量に基づいて各
帯域毎の許容可能なノイズレベルが求められ、更に、こ
の各帯域毎の許容可能なノイズレベルに基づいて上記符
号化の際の割当てビット数を決定することができる。
【0033】これら各符号化回路46,47,48の出
力が各出力端子52,54,56から出力される。更
に、上記ブロック長決定回路49,50,51からの出
力も、サブ情報としてそれぞれ各出力端子53,55,
57から出力されるようになっている。なお、上記定常
的信号の場合は、上記過渡的信号の場合よりも、当該サ
ブ情報のためのビット数を減らせることになる。すなわ
ち、上記過渡的信号の場合は上記各4分割ブロックに対
応したサブ情報を、これら出力端子53,55,57か
ら出力することになるが、上記定常状態の信号の場合上
記フレームB単位のサブ情報とすることができるため、
当該サブ情報のためのビット数を減らすことができるこ
とになる。
【0034】上述のようなことから、本実施例のディジ
タルデータの高能率符号化装置においては、各帯域の直
交変換前のフレームデータの特性(過渡的,定常的等)
に基づいて、ブロック長決定回路49,50,51で上
記各帯域の直交変換のブロック長を決定し、この各帯域
毎に決定されたブロック長で上記高速フーリエ変換回路
43,44,45で各帯域のFFT処理を行うようにし
ているため、例えば過渡的,定常的等の信号の特性(性
質)に応じた符号化ができる。
【0035】図8には、本実施例の高能率符号化装置に
対応する復号化装置の概略ブロック図を示す。この図8
において、入力端子152,155,156には上記符
号化装置の出力端子52,54,56からの符号化デー
タが供給され、入力端子153,155,157には上
記符号化装置の出力端子53,55,57からのサブ情
報のデータが供給される。上記符号化データ及びサブ情
報のデータは、各復号化回路146,147,148に
送られ、これら復号化回路で上記符号化データを上記サ
ブ情報のデータに基づいて復号化する処理が行われる。
この復号化データは上記符号化装置の高速フーリエ変換
回路43,44,45でのFFT処理とは逆の処理(I
FFT処理)を行う逆高速フーリエ変換(IFFT)回
路143,144,145に送られる。また、各逆高速
フーリエ変換回路には、上記サブ情報のデータもそれぞ
れ供給されるようになっている。したがって、当該逆高
速フーリエ変換回路143,144,145でのIFF
T処理もこのサブ情報のデータに基づいて行われる。上
記逆高速フーリエ変換回路143の出力は、上記QMF
41と逆のフィルタ処理を行うIQMF回路141に送
られる。また、上記逆高速フーリエ変換回路144,1
45の出力は、上記QMF42と逆のフィルタ処理を行
うIQMF回路142に送られる。このIQMF回路1
42の出力も、上記IQMF回路141に送られる。し
たがって、当該IQMF回路141からは、前記各帯域
に分割された信号が合成されたディジタルのオーディオ
信号が得られることになる。このオーディオ信号が出力
端子130から出力される。
【0036】
【発明の効果】本発明のディジタルデータの高能率符号
化方法においては、各帯域の直交変換のブロックデータ
の各サンプルの最大/最小エネルギの比に基づいて、各
帯域毎に直交変換のブロック長を決定し、各帯域の直交
変換処理を行うに際し、この各帯域毎に決定されたブロ
ック長で直交変換処理を行うようにしているため、例え
ば過渡的,定常的等の信号の特性(性質)に応じた符号
化ができ、更にビット圧縮も可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のディジタルデータの高能率符号
化装置の概略構成を示すブロック回路図である。
【図2】過渡的信号の例を示す図である。
【図3】定常的信号の例を示す図である。
【図4】定常的信号の時のブロック長を説明するための
図である。
【図5】過渡的信号と定常的信号の中間の信号の時のブ
ロック長を説明するための図である。
【図6】過渡的信号の時のブロック長を説明するための
図である。
【図7】高速フーリエ変換処理のブロックの一例を示す
図である。
【図8】本実施例の高能率符号化装置に対応する復号化
装置の概略構成のブロック図である。
【符号の説明】
41,42・・・・QMF 43,44,45・・・高速フーリエ変換回路 46,47,48・・・符号化回路 49,50,51・・・ブロック長決定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−201700(JP,A) 特開 平3−52332(JP,A) 特開 平3−34735(JP,A) 特許2913735(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力ディジタルデータを複数の帯域に分
    割し、分割された帯域毎に複数のサンプルからなるブロ
    ックを形成し、各帯域のブロック毎に直交変換を行い係
    数データを得て、この係数データを符号化するようにし
    たディジタルデータの高能率符号化方法であって、 各帯域の直交変換のブロックデータの各サンプルの最大
    /最小エネルギの比に基づいて、上記各帯域毎に直交変
    換のブロック長を決定し、 上記各帯域の直交変換の際には、当該各帯域毎に決めら
    れたブロック長で上記直交変換処理を行うことを特徴と
    するディジタルデータの高能率符号化方法。
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