JP3089640B2 - イオン交換の方法およびイオン交換領域の形成装置 - Google Patents

イオン交換の方法およびイオン交換領域の形成装置

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JP3089640B2 JP02027626A JP2762690A JP3089640B2 JP 3089640 B2 JP3089640 B2 JP 3089640B2 JP 02027626 A JP02027626 A JP 02027626A JP 2762690 A JP2762690 A JP 2762690A JP 3089640 B2 JP3089640 B2 JP 3089640B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、イオン交換を利用した光学素子とくに偏光
素子の製造方法に関する。
(従来の技術) 偏光素子特に偏光ビームスプリッタは、直交する偏光
間で光の伝搬方向を異ならしめることによって特定の偏
光を得る素子である。このような素子は、光ファイバ通
信用光源モジュールや光ディスク用光ヘッドなどに、光
アイソレータや光サーキュレータを構成する部品として
使われている。
従来、偏光ビームスプリッタとしては、グラントムソ
ンプリズムやロッションプリズムなど、複屈折の大きな
結晶の光反射面における偏光による透過ないしは全反射
の違いを利用し光路を分離するもの、またはガラスなど
の等方性光学媒質でできた全反射プリズム反射面に誘電
体多層膜を設け、この誘電体多層膜の偏光による屈折率
の違いを利用して、光を全反射ないしは透過させるもの
が多く使用されている。しかしながら、これらの素子は
大型であること、生産性が低いこと、値段が高いことな
どの欠点がある。
これに対して、小型で生産性が高く、安価な複屈折回
折子型偏光子がある。複屈折回折格子型偏光子は光学的
異方性をもつ結晶の光学軸と平行な主面に、周期的なイ
オン交換領域をもうけ、かつ該主面上にイオン交換を施
した領域では厚くイオン交換を施していない領域では薄
く誘電体膜を形成したものであり、偏光による回折効率
の違いを利用して光路を分離するものである。例えば、
ニオブ酸リチウムのX板またはY板の主面に周期的にプ
ロトン交換を施すと、プロトン交換を施した領域では波
長1.3μmの異常光線に対する屈折率が0.09増加し、常
光線に対する屈折率が約0.04減少する。従って、プロト
ン交換を施した領域の誘電体膜厚を、プロトン交換を施
していない領域の誘電体膜厚に比べて厚くし、プロトン
交換を施した領域の常光線に対する屈折率の減少を相殺
することによって、常光線の1次上の回折効率及び異常
光線の0次の回折効率を共に零にすることができ、偏光
子になる。
(発明が解決しようとする課題) この複屈折回折格子型偏光子は、イオン交換の深さを
正確に制御しないと消光比または挿入損失が劣化する。
例えば、イオン交換深さが最適値から1%ずれると、消
光比は20dB以下に制限されてしまう。一方、イオン交換
の際の温度が1度ずれると、拡散深さは約1.5%ずれ
る。このため、高消光比の複屈折回折格子型偏光子を作
成するためにはイオン交換の温度を精度よく制御する必
要がある。
従来、イオン交換の温度制御には、通常の温度制御装
置が用いられていたが、従来の温度制御装置では十分な
温度制御精度が得られなかった。
本発明の目的は、イオン交換のさいの温度を安定化
し、イオン交換の深さの制御性や再現性を向上させる簡
便な技術を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明のイオン交換の方法は、基板表面にイオン交換
領域を形成するさいに、イオン源となる溶液の蒸気圧を
大気圧よりも高い圧力で一定に保ちながら、その溶液の
温度を溶液の沸点付近の温度にし、基板をその溶液中に
浸漬し、イオン交換することを特徴とする。
また、本発明のイオン交換領域の形成装置は、イオン
源となる溶液を保持し、その溶液中にイオン交換すべき
基板を浸漬するための容器と、前記溶液を沸点付近まで
加熱する手段と、前記容器にかぶせる蓋と、前記容器ま
たは蓋に取り付けられた前記容器内の圧力を一定に保つ
装置とからなることを特徴とする。
(作用) 物質の沸点は圧力が一定の場合には一定の値を採る。
したがって、イオン源となる溶液をその溶液の沸点まで
加熱し、気相の圧力が一定になるようにしておけば、溶
液の温度をその沸点で安定化できる。一般に、圧力の変
化に対する沸点の変化は小さいので、圧力を一定に保つ
ことにより、温度自身を制御するよりも簡便にかつ精度
よく温度を安定化することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について図面を参照して詳細に
説明する。第1図は本発明によるイオン交換領域の形成
装置の一実施例の断面図である。イオン交換されたくな
い領域上に金属、酸化物、窒化物等の膜2で覆いをした
基板1を、イオン源となる溶液3中に浸漬し、この溶液
3をヒーター4等で溶液3の沸点付近まで加熱する。こ
の溶液3は蒸気圧が一定となるようにする。第1図の実
施例では溶液の気相を大気圧に解放した例である。この
場合大気圧の変動範囲程度で圧力を一定にすることがで
きる。また、イオン交換が長時間になる場合には、イオ
ン源の溶液3が気化して溶液3の量が減少するのを防ぐ
ために、第2図に示すように、溶液3を保持する容器5
に蓋6をするとよい。この蓋6に適当な気密性をもたせ
ることにより、溶液3の減少を防ぐと共に一定の圧力を
維持することができる。
さらに、第3図に示すように、この容器5または蓋6
に圧力弁7等の圧力を一定に保つ装置を付ければ、さら
に安定な温度制御が行える。また、圧力を大気圧よりも
高く保つことにより、沸点を上昇させることができるの
で、短時間でイオン交換することができる。
なお、本発明のイオン交換の方法は、複屈折回折子型
偏光子の作成に限らず他の光学素子に適用しても有効で
ある。
(発明の効果) 以上に述べたように本発明によれば、イオン交換の温
度を安定化し、イオン交換の深さの制御性や再現性を向
上させ、簡便にイオン交換を用いた光学素子を製作する
ことができる。また、溶液の圧力を大気圧よりも高く保
つことにより、イオン交換時間を短縮することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるイオン交換装置の一実施例の断面
図であり、第2図および第3図は他の実施例の断面図で
ある。 1……光学的異方性を持つ結晶基板、2……イオン交換
用マスク、3……イオン源溶液、4……ヒータ、5……
容器、6……蓋、7……圧力弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 3/00 G02B 5/00 G02B 5/18 G02B 5/30 C03C 21/00 C30B 33/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板表面にイオン交換領域を形成するさい
    に、イオン源となる溶液の蒸気圧を大気圧よりも高い圧
    力で一定に保ちながら、その溶液の温度を溶液の沸点付
    近の温度にし、基板をその溶液中に浸漬し、イオン交換
    することを特徴とするイオン交換の方法。
  2. 【請求項2】イオン源となる溶液を保持し、その溶液中
    にイオン交換すべき基板を浸漬するための容器と、前記
    溶液を沸点付近まで加熱する手段と、前記容器にかぶせ
    る蓋と、前記容器または蓋に取り付けられた前記容器内
    の圧力を一定に保つ装置とからなることを特徴とするイ
    オン交換領域の形成装置。
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