JP3089451U - 飲料水供給器 - Google Patents

飲料水供給器

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JP3089451U JP2002002251U JP2002002251U JP3089451U JP 3089451 U JP3089451 U JP 3089451U JP 2002002251 U JP2002002251 U JP 2002002251U JP 2002002251 U JP2002002251 U JP 2002002251U JP 3089451 U JP3089451 U JP 3089451U
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義弘 糟谷
群司 鏡内
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泰東貿易有限会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飲料水の入手しやすさや使い良さ等の点で、
従来よりも利用しやすい飲料水供給器を提供する。 【解決手段】 a)飲料水の入った市販容器Aが開口を下
にして取り付けられる容器支持手段3を上部に設けてい
る。b)その容器A内の飲料水を受け入れて冷却する冷水
タンク10などをその下部に配置する。c)容器Aおよび
タンク10内の各飲料水を外部へ注ぎ出すための各注出
用管路30を、いずれも容器支持手段3の下部に、スイ
ッチ操作の可能な開閉弁31〜33をそれぞれ介し、そ
の先で合流させて一つの共通の注ぎ口35に通じさせて
いる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
請求項に係る考案は、ミネラルウォーターなどの飲料水を、常温のまま、また は加熱もしくは冷却して注ぎ口からコップ等に供給できる飲料水供給器に関する ものである。
【0002】
【従来の技術】
同種の飲料水供給器については、たとえば特開2001−153523号公報 に記載がある。同公報に記載の供給器は図5のように構成されたものである。
【0003】 すなわち、飲料水用の水タンクA’が供給器本体の底部(最下部)に搬出可能 に配置され、その上方に、ポンプB’、貯水槽C’、冷凍機14’つきの冷水槽 10’、および加熱機能のある温水槽20’などが設けられている。水タンクA ’に入れられた飲料水は、ポンプB’によって最上部の貯水槽C’に送られ、適 宜に冷水槽10’および温水槽20’に供給される。冷水槽10’にて冷却され た飲料水は注水コック31’から外部に(つまり利用者のコップ等に)注ぎ出さ れ、温水槽20’にて加熱された飲料水は注水コック33’から外部に注ぎ出さ れる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記した公報(特開2001−153523号)に記載されている飲料水供給 器には、利用上、下記の点で改善が望まれる。すなわち、 イ) 供給元になる飲料水を、水タンクA’に入れて用意しなければならない。 大きめのポリタンクなどに衛生的でおいしい飲料水を手軽に汲んで来られるユー ザーには問題がないが、一般の者には、そのように飲料水を入手できることは少 ない。なお、水道水を用いるのなら、そもそも水タンクA’やポンプB’は不要 である。
【0005】 ロ) 水タンクA’に入れた飲料水を上部の貯水槽C’などに送ることからポン プB’が必要であって、そのためのエネルギー(電力)等も当然に必要になる。 したがって、供給器そのもののコストと、ポンプB’の運転のためのコストとが ともに安くない。
【0006】 ハ) 注水コックとして冷水用のもの31’と温水用のもの33’とがそれぞれ 設けられているので、冷水・温水をともにコップ等に注ぐ(両者を混ぜて微温い 水を得る)場合には、各注水コック31’・33’の下へコップ等を運んだうえ 各コックを操作する必要がある。
【0007】 そのほか、 ニ) 冷水槽10’において、貯水槽C’内の常温水を冷水槽10’の上部に供 給するとともに、その底部付近のよく冷えた水を注水コック31’へ出すように 工夫されてはいるが、常温水を静かに冷水槽10’内に供給するための工夫がさ れていない。そのため、貯水槽C’からの常温水が冷水槽10’内に勢いよく入 り、せっかく冷やされていた底部付近の水を微温くしてしまう可能性がある。
【0008】 請求項に記載の考案は、以上のような点で改善された、一層利用しやすい飲料 水供給器を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した飲料水供給器は、 a) 飲料水(ミネラルウォーターや浄水など)の入った市販容器(ペットボト ルやガラスびん、アルミ缶など、飲料水を入れて市販されている容器)が開口を 下にして取り付けられる容器支持手段を上部に備え、 b) その容器内の飲料水を受け入れて加熱または冷却をするタンクがその下部 に配置され(加熱タンクか冷却タンクかの一方が配置される場合のほか、加熱・ 冷却の切換えが可能なタンクが配置される場合、さらには、加熱タンクと冷却タ ンクとの双方が配置される場合のいずれをも含む)、 c) 上記の容器およびタンク内の各飲料水を外部へ注ぎ出すための各注出用管 路が、いずれも上記の容器支持手段の下部にあって、開閉操作(スイッチによる 操作と手動操作とを含む)可能な開閉弁をそれぞれ有し、その先で合流して一つ の共通の注ぎ口に通じている ことを特徴とする。
【0010】 このような飲料水供給器にはつぎのような作用がある。 まず、上記a)のように容器支持手段に市販容器を取り付け、それを飲料水の供 給元とするので、ポリタンク等の水タンクに飲料水を汲む等の必要がない。つま り一般の多くのユーザーが、衛生的でおいしい飲料水を手軽に用意することがで きる。なお、市販容器は重量的にも取扱いが容易であるため、それを上部に取り 付けることについてもユーザーに負担を強いることはない。
【0011】 また、a)のとおり上部にある容器支持手段に飲料水の上記容器を取り付けるこ ととし、それより下にb)のタンクおよびc)の管路が配置されている(つまり注ぎ 口は容器支持手段の水の溜まり部より水頭が低く、開閉弁の操作で外部に注出さ れる)ので、ポンプが不要である。また、外部へ注出した飲料水の量に応じて水 位が下がるように水の溜まり部を設けておき、容器の開口をその溜まり部に浅く 漬けるといった支持状態をとるなどすれば、外部に注出したのと同量の飲料水を 、特別な制御手段を用いずに当該溜まり部およびタンクにまで供給することがで きる。これらにより、供給器の構成が簡単になるとともに装置コストが低減して 、運転のためのコストも低くなる。
【0012】 上記c)のように各注出用管路が共通の注ぎ口に通じているため、利用者はコッ プ等を移動させずに1箇所で、冷水もしくは温水(加熱水)または常温水を簡単 に得ることができる。つまり、上記した共通の注ぎ口の下にコップ等を位置させ たうえ、注出用管路それぞれの開閉弁を適宜に操作するだけで、冷水や温水、常 温水またはそれらを任意に混合させた適温の飲料水をコップ等に注ぐことができ る。
【0013】 請求項2に記載した飲料水供給器はとくに、 d) 上記のタンクとして、容器内の飲料水を上部に供給されて下部より注出用 管路を通して出す冷却機能付きのものが配置されていて、 e) タンクの上部に上記のように飲料水を供給する管路が、先端部ほど内径が 広がっていて上方を向いた開口端部を備えていることを特徴とする。
【0014】 こうした飲料水供給器なら、冷却機能付きの上記タンクから、よく冷えた飲料 水を注ぎ口へ向けて効率的に送り出すことができる。それは、低温の飲料水が比 重差に基づいてタンクの下部にたまりやすいこと、上記d)のようにそのタンクが 下部より飲料水を注出用管路に送り出すこと、容器内の常温の飲料水が、上記d) のようにタンクの上部に、しかも上記e)のように先端部ほど内径が広がっていて 上方を向いた開口端部を備える管路から供給されること−が理由である。先端部 ほど内径が広がっていて上方を向いた開口端部を備える管路から常温の飲料水が 供給されると、その飲料水は、内径が広がった部分で流速が低下したうえ開口端 部より上向きに流出するので、タンクの下部にある低温の飲料水と混ざりにくい 。したがって、タンクの下部より低温の飲料水を効率的に送り出しやすいのであ る。
【0015】 請求項3に記載の飲料水供給器はまた、 d) 上記のタンクとして、容器内の飲料水を上部に供給されて下部より注出用 管路を通して出す冷却機能付きのものが配置されていて、 f) そのタンクには、飲料水が内部に進入せぬようシールされていて下端部の 開口した中空筒が底部より上方に向けて取り付けられており、その中空筒の内部 に、先端部の高さ調整を可能にして温度センサーが挿入されていることを特徴と する。
【0016】 このような飲料水供給器なら、上記d)のように冷却機能付きのタンクを設ける 場合、その温度管理のために重要な役目をなす温度センサーについて、タンク内 への挿入高さを容易に調整することができる。温度センサーが、上記f)のように タンクに取り付けられた中空筒内に挿入されているからである。タンク内の飲料 水について冷却の温度を適切に設定するには、その飲料水の温度を最適の位置( 高さ)で正確に測定する必要があるが、この供給器ならそのような好ましい位置 での温度測定が可能であり、したがって飲料水の温度管理を適切に行える。温度 センサーの交換の際にも、その配置高さを簡単かつ適切に調整できることは温度 管理上の好ましい作用をもたらす。
【0017】 請求項4に記載の飲料水供給器はまた、 g) 上記のタンクとして、容器内の飲料水を底部付近に供給されるとともに当 該底部付近にヒータと温度センサーとを有し、上部より注出用管路を通してその 飲料水を出す加熱機能付きのものが配置されていて、 h) 容器内の飲料水を底部付近に供給する管路には、当該タンク内のうち上部 付近を通る部分において管壁側面に開口が設けられていることを特徴とする。
【0018】 このようにした飲料水供給器によれば、加熱機能付きのタンクから、加熱され た飲料水を円滑に注ぎ出すことができる。その理由の第一は、加熱機能付きのタ ンクとして、上記g)のものが使用されるからである。加熱された飲料水は比重差 によってタンクの上部に移動するので、常温飲料水の供給位置とヒータおよび温 度センサーの位置ならびに注出用管路の位置を上記のように定めれば、当該タン ク内で飲料水が適当な自然対流を起こして全体的に加熱されるとともに、最も温 度の高い上部から高温の飲料水が注ぎ口へ送り出されるのである。
【0019】 加熱飲料水を円滑に注ぎ出せることの第二の理由は、容器内の常温飲料水をタ ンク底部付近に供給する管路の側面に上記h)のように開口が設けられているから である。容器からタンク内に飲料水を供給する管路は、供給器をコンパクト化す る目的から細めのパイプで構成されるが、上記のような開口があれば、供給器の 使用開始時などに当該管路内に空気が入っていたとしても、開口を通ってその空 気が管路外に抜け出やすい。細めのパイプであるにもかかわらず内部に空気がた まることが防止されると、タンク内への飲料水の供給が円滑に行われ、結果とし て注ぎ口からの飲料水の出方も円滑になる。 また、加熱機能付きのタンクのうち上部では、上記したヒータの作用で飲料水 に沸騰がおきやすいが、上記管路に上記のとおり開口が設けられると、上部にあ る高温の飲料水中に常温水を少量ずつ漏れ出させることになり、沸騰を抑制でき る。そのため、飲料水がミネラルウォーターの場合などは、沸騰させないことに よっておいしい飲料水を注ぎ出せるというメリットが得られる。
【0020】 請求項5に記載の飲料水供給器はさらに、上記した容器支持手段が、開口が下 に(つまり上下逆さま等に)なっても飲料水を流出させない逆止弁つきキャップ の装着された容器を、その逆止弁を開いた状態にして取り付けるものであること を特徴とする。
【0021】 上記の容器に、開口が下になっても飲料水を流出させない逆止弁つきキャップ が装着されると、その容器を考案の飲料水供給器の容器支持手段に取り付けるこ とが容易である。取り付けにあたって容器の開口を下にする際、内部の飲料水が こぼれることを心配しなくてもよいからである。この請求項の飲料水供給器は、 そのような逆止弁つきキャップの装着された容器が容器支持手段に取り付けられ るようになったものであるため、ユーザーによる容器の取扱いが極めて容易であ る。また、容器支持手段は、容器が取り付けられたとき上記キャップの逆止弁を 開いた状態にするものであるため、取り付けられた容器からタンク等への飲料水 の供給も円滑に行われる。
【0022】
【考案の実施の形態】
考案の実施についての一形態を図1〜図4に示す。図1は飲料水供給器1の全 体を示す概念図である。図2および図3のそれぞれは、図1中のII部およびIII 部の詳細を示す詳細図である。また図4は、容器支持手段3や逆止弁つきキャッ プ40を示す詳細図である。
【0023】 図1に示す飲料水供給器1の概略構成はつぎのとおりである。プラスチックを 主要材料にして外殻2が形成され、容器支持手段3がその最上部に設けられると ともに、冷水タンク10と熱水タンク20、注出用管路30などが、容器支持手 段3に支持される容器Aよりも下方となる位置で外殻2内に組み込まれている。 外殻2の最下部には受け皿4が設けられ、その上方位置に、注出用管路30の下 流端である注ぎ口35が配置されている。この飲料水供給器1では、通常、供給 する飲料水はミネラルウォーターで、その冷水、熱水もしくは常温水、またはこ れらの混合水を注ぎ口35から出すこととしている。
【0024】 飲料水供給器1のうち、まず容器支持手段3は、ミネラルウォーター入りペッ ト(PET)ボトル容器A(容量が1〜3リットル程度のもの)を逆さまにし、 倒れないよう安定的に拘束して保持するもので、容器Aを載せる保持具3bを含 む。図示の例は当該容器Aを1本のみ保持しているが、2本以上の容器を並列に 保持させるのもよい。
【0025】 容器Aを逆さまにする際にミネラルウォーターがこぼれないよう、容器Aの開 口には、図4(a)のように逆止弁44つきのキャップ40を事前に装着する。 図4(a)のキャップ40は図4(b)・(c)の形をもち、容器Aの開口(外 周部)とネジ結合し得る外筒部41と、容器Aの内部に開口から挿入される内筒 部42とを、円環部41aにて一体につないだものである。内筒部42の先端面 には、弾性変形しやすいゴムでできた円盤状の逆止弁44を、一端部をピン43 で固定することにより取り付けている。図4(a)〜(c)に示したキャップ4 0に代えて図4(d)のキャップ40を使用するのもよい。同(d)のものは、 弾性変形して容器Aの開口(外周部)にはめ付けられる(したがって種々の径に 対応可能である)ゴム製の外筒部41の内側に、弾性変形しやすいゴムでできた 円盤状の逆止弁44を取り付けたものである。外筒部41には、穴42a付きの 円環部42を一体にしている。また逆止弁44は、外側の円盤部を外筒部41の 内側溝45にはめ入れ、その外側円盤部と一部でつながっている内側の部分が、 穴42aを適宜に塞ぐようにしている。こうしたいずれかのキャップ40が容器 Aの開口に装着されると、通常は逆止弁44の作用で開口が閉じるので、容器A が逆さまになっても内部のミネラルウォーターがこぼれ出ることはない。
【0026】 容器支持手段3には、このようなキャップ40の付いた容器Aを開口を下にし た状態に支持するとともに、支持している間は逆止弁44を弾性変形させて容器 Aの開口を開く機能をもたせている。逆止弁44を弾性変形させるべく、容器設 置箇所の中央には図4(a)のとおり上向きに中空の突起3aを設けている。突 起3aは、取り付けられた容器Aのキャップ40および開口の内側に挿入され、 図のように逆止弁44を突き上げて変形させ、開口よりミネラルウォーターを流 出させる。流出したミネラルウォーターは、図4(a)のように容器支持手段3 の底部(溜まり部)に溜まり、図1の給水管11・21(後述)を経てそれぞれ 冷水タンク10および熱水タンク20内に供給される。注ぎ口35やタンク10 ・20がその溜まり部よりも低い位置にあるので、開閉弁31〜33の操作のみ でミネラルウォーターを外部に注出でき、かつタンク10・20内にも供給でき る。また、注出した量に応じてタンク10・20にミネラルウォーターが供給さ れ、溜まり部の水位が下がるのに対し、その溜まり部に開口を浅く漬けた状態に 容器Aを支持させているので、水位の低下分を補って開口が再び水に漬かるまで の間、注出したのと同量のミネラルウォーターを容器Aが自動的に当該溜まり部 に(ひいてはタンク10・20に)供給することになる。つまり、ポンプ等を使 用せずに、しかも特別な制御手段をも用いることなく、当該溜まり部やタンク1 0・20等に適量のミネラルウォーターを供給できるわけである。
【0027】 冷水タンク10は、密閉型のタンク本体(容量は1〜3リットル程度)に圧縮 冷凍機14を併設したもので、当該冷凍機14の蒸発器に相当する冷却管13を タンク本体の内部に配置している。冷凍機14の運転を制御して冷水を適温にす べく、冷水タンク10には温度センサー15と、その検出温度に応じて動作する 温度スイッチ16とを付属させている。温度センサー15は、±1℃ほどの高精 度制御を可能にするガス封入型のものを使用し、また、その先端の位置(タンク 10内での高さ)を容易に最適化調整できるよう、中空筒15aの内部に下から 挿入し固定している。中空筒15aは、タンク10の底部に上向きに取り付けら れた上端の閉じた筒であって、下端部とタンク10との間は水の進入や漏れがな いようにシールを施している。温度センサー15は、そうした中空筒15aの内 部に下から挿入して高さを調整したうえ、下部にある固定手段15bでその固定 をなす。
【0028】 冷水タンク10内のミネラルウォーターは、容器Aより送られる常温のものを 上部から給水管11にて供給し、下部から、下方に開口端をもつ注出管12にて 開閉弁31および注ぎ口35へ送り出すこととしている。これは、タンク10の 下部にある低温のミネラルウォーターを利用者に提供するためである。開閉弁3 1を開いて注ぎ口35より冷水を注ぎ出すと、タンク10内の水面(通常はタン ク10の上面に接している)が下降し始めるものの、相当分の水が給水管11を 通して容器Aより補われ、元の水面の高さに戻る。前述の容器支持手段3では、 ミネラルウォーターがタンク10に送られて水面が容器Aの開口端よりも下にな ったとき、容器Aよりミネラルウォーターが補充される。なお、図1において破 線で示した管19は、冷水タンク10および熱水タンク20の上端等につないだ 空気抜き管である。
【0029】 上記のように給水管11を通して容器Aより送られる常温のミネラルウォータ ーが勢いよくタンク10内に供給されると、タンク10の下部にある冷水が温度 上昇してしまうので、それを避けるべく、給水管11の先端付近には図2のよう な工夫を施している。すなわち、給水管11の開口端部11aを上に向けるとと もに、先端部ほど内径が広がるいわゆるラッパ状の開口にしたのである。このよ うにすれば、給水管11から送られる常温のミネラルウォーターは、内径が広が った部分で流速が低下したうえ開口端部11aより上向きに流出する。そのミネ ラルウォーターはタンク10の内壁に当たってゆっくりと下降するものの、その 速度が遅いので下部の低温冷水とは混ざりにくい。それによって、タンクの下部 から、よく冷えた低温のミネラルウォーターをつねに提供できるのである。
【0030】 図1のとおり冷水タンク10と並置した熱水タンク20は、やはり密閉型に形 成したうえ、タンク本体(容量は1〜3リットル程度)の底部付近に、加熱ヒー タ23と、センサーつき温度スイッチ24、および温度ヒューズ25を設けてい る。また、これらヒータ23・スイッチ24・ヒューズ25とともに、容器Aと 通じる給水管21の先端開口もタンク20の下部に設けて、常温ミネラルウォー ターが底部付近に供給されるようにしている。その一方、開閉弁33および注ぎ 口35へ到る注出管22は、タンク20の上部に設けた開口端より(したがって タンク20の上部から)熱水を送り出すようにしている。こうすることにより、 ミネラルウォーターはタンク20内で自然対流を起こして全体的に加熱されると ともに、上部にある最も温度の高いものが注ぎ口35へ送られる。
【0031】 そして、先端開口をタンク20の下部にまで延ばした給水管21に対しては、 図3のように、タンク20のうち上部を通る部分において管壁側面に開口21a を設けている。開口21aは直径を1〜3mmとし、複数個設けている。給水管 21は、コンパクト化のために外径約10mmの細めのパイプにより構成してい るので、使用開始時からの空気がパイプ内に残存すると円滑な給水が妨げられる おそれがある。もし給水管21によるタンク20内への給水が円滑でないと、図 1の供給器1では注ぎ口35からのミネラルウォーターの出方もスムーズでなく なる。しかしながら、上記のとおり管壁側面に開口21a(図3)を設けたため に、給水管21内に入った空気はそれを通って自然にパイプ外に出たうえ、空気 抜き管19より外部に排出される。そのため、ミネラルウォーターのタンク20 内への供給も注ぎ口35からの出方もともに円滑になる。このような開口21a があると、容器Aから供給される常温のミネラルウォーターがタンク20の上部 にも少しずつ漏れ出るため、温度の高い上部の熱水が沸騰することを抑制できる 効果もある。
【0032】 なお、上記のとおり熱水タンク20に設けた温度スイッチ24は、過熱防止の 確実性を確保すべく2個を併設している。またヒューズ25は、非常用の過熱防 止策として、約120℃で溶けて加熱ヒータ23への電流を遮断するように設け ている。冷水タンク10におけるのと同様に熱水タンク20においても、開閉弁 33を開いて注ぎ口35より熱水を注ぎ出すとき、内部の水面は、やや下降し始 めるものの給水管21から常温水が補給されるために元の高さに保たれる。この とき、容器Aよりミネラルウォーターが供給される状況も冷水の注出時と同じで ある。
【0033】 冷水タンク10からの冷水の注出管12が接続された開閉弁31も、熱水タン ク20からの熱水の注出管22が接続された開閉弁33も、電磁式の開閉弁であ って、付属する押しボタンスイッチを操作することにより容易に開閉操作を行え るものである。また、容器支持手段3の底部と直結する部分にも同様の電磁式開 閉弁32を設けている。そしてこれら三つの開閉弁の下流側を、一本の流路に合 流させたうえ一つの共通の注ぎ口35に接続している。このように構成したこと により、利用者は、注ぎ口35の下であって受け皿4の上にコップ等を置いたう え、開閉弁31〜33のどれかを任意に操作すれば、冷水・熱水・常温水のうち いずれかの、またはそれらを適宜に混ぜ合わせた適温のミネラルウォーターを受 け取ることができる。開閉弁31〜33は、電磁式のものには限らず、たとえば 手押し棒を押し下げるタイプの手動式のものであってもよい。なお、注出管12 ・22と開閉弁31〜33、注ぎ口35およびそれらをつなぐ管を、注出用管路 30と総称している。
【0034】
【考案の効果】
請求項1に記載した飲料水供給器によれば、1)多くのユーザーが、衛生的でお いしい飲料水を手軽に用意することができる、2)重力の作用で飲料水が送り出さ れるためポンプが不要であり、装置コスト・運転コストとも低くなる、c)コップ 等を移動させずに1箇所で冷水、熱水または常温水を簡単に得ることができる。
【0035】 請求項2に記載した飲料水供給器によれば、さらに、冷却機能付きのタンクか ら、よく冷えた飲料水を注ぎ口へ向けて効率的に送り出すことができる。
【0036】 請求項3の飲料水供給器なら、冷却機能付きのタンクにおける温度センサーに ついて、タンク内への挿入高さを容易に調整することができ、内部の飲料水の冷 却温度管理を適切に行える。温度センサーの交換の際にも、当該センサーの高さ を簡単かつ適切に調整できる。
【0037】 請求項4の飲料水供給器なら、加熱機能付きのタンクから、加熱された飲料水 を円滑に注ぎ出すことができる。
【0038】 請求項5に記載の飲料水供給器ならさらに、ユーザーによる容器の取扱いが極 めて容易であり、また、取り付けられた容器からタンク等への飲料水の供給もス ムーズである。
【図面の簡単な説明】
【図1】考案の実施についての一形態である飲料水供給
器1について、全体を示す概念図である。
【図2】図1中のII部を示す詳細図である。
【図3】図1中のIII部を示す詳細図である。
【図4】図1の飲料水供給器1に関し、容器支持手段3
や逆止弁つきキャップ40を示す詳細図である。すなわ
ち図4(a)は容器Aの開口付近および容器支持手段3
の詳細を示す断面図、同(c)はキャップ40の縦断面
図、同(b)は同(c)におけるb−b矢視図である。
同(d)は、他の構造をもつキャップ40についての縦
断面図である。
【図5】従来の飲料水供給器を示す概念図である。
【符号の説明】
1 飲料水供給器 3 容器支持手段 10 冷水タンク 11 給水管 11a 開口端部 15 温度センサー 15a 中空筒 20 熱水タンク 21 給水管 21a 開口 23 ヒータ 30 注出用管路 31・32・33 開閉弁 35 注ぎ口 40 キャップ 44 逆止弁 A 容器

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飲料水の入った市販容器が開口を下にし
    て取り付けられる容器支持手段を上部に備え、その容器
    内の飲料水を受け入れて加熱または冷却をするタンクが
    その下部に配置され、上記の容器およびタンク内の各飲
    料水を外部へ注ぎ出すための各注出用管路が、いずれも
    上記の容器支持手段の下部にあって、開閉操作可能な開
    閉弁をそれぞれ有し、その先で合流して一つの共通の注
    ぎ口に通じていることを特徴とする飲料水供給器。
  2. 【請求項2】 上記のタンクとして、容器内の飲料水を
    上部に供給されて下部より注出用管路を通して出す冷却
    機能付きのものが配置されていて、 タンクの上部に上記のように飲料水を供給する管路が、
    先端部ほど内径が広がっていて上方を向いた開口端部を
    備えていることを特徴とする請求項1に記載の飲料水供
    給器。
  3. 【請求項3】 上記のタンクとして、容器内の飲料水を
    上部に供給されて下部より注出用管路を通して出す冷却
    機能付きのものが配置されていて、 そのタンクには、飲料水が内部に進入せぬようシールさ
    れていて下端部の開口した中空筒が底部より上方に向け
    て取り付けられており、その中空筒の内部に、先端部の
    高さ調整を可能にして温度センサーが挿入されているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の飲料水供給
    器。
  4. 【請求項4】 上記のタンクとして、容器内の飲料水を
    底部付近に供給されるとともに当該底部付近にヒータと
    温度センサーとを有し、上部より注出用管路を通してそ
    の飲料水を出す加熱機能付きのものが配置されていて、 容器内の飲料水を底部付近に供給する管路には、当該タ
    ンク内のうち上部付近を通る部分において管壁側面に開
    口が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の飲料水供給器。
  5. 【請求項5】 上記した容器支持手段が、開口が下にな
    っても飲料水を流出させない逆止弁つきキャップの装着
    された容器を、その逆止弁を開いた状態にして取り付け
    るものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の飲料水供給器。
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