JP3089054B2 - 断熱材 - Google Patents

断熱材

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JP3089054B2
JP3089054B2 JP21083491A JP21083491A JP3089054B2 JP 3089054 B2 JP3089054 B2 JP 3089054B2 JP 21083491 A JP21083491 A JP 21083491A JP 21083491 A JP21083491 A JP 21083491A JP 3089054 B2 JP3089054 B2 JP 3089054B2
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孝雄 広田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物の壁や天井等へ強
固に接着できる構造のフェノールフォーム断熱材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の断熱材として、特開昭60−1
51040号公報や特開昭63−162230号公報に
記載されているように、コンクリートやGLボンド(石
膏系接着剤)との接着性が良好である炭カル紙や珪酸カ
ルシウム紙と防湿、防水性を有する合成樹脂フィルムを
ラミネートしたものを面材として使用し、その面材の合
成樹脂フィルム面にフェノールフォームを積層してなる
ものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の断熱材では次のような問題点があった。ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニル
フィルム等の合成樹脂フィルムとフェノールフォームと
の接着力は本質的に小さく、界面での剥離を起こし易
い。特開昭63−162230号公報に示されているよ
うに、合成樹脂フィルム面にコロナ放電処理を施したと
しても接着力はあまり改善されず、やはり界面剥離が発
生し易い。一方、シンプ加工によりフィルム面に小孔を
設ければ接着力は改善され界面剥離の発生はなくなる
が、防湿、防水性能が小さくなるので、コンクリート打
ち込み時における水分やGLボンドからの水分、あるい
は長期間にわたる大気中の湿気のフェノールフォーム層
への透過が大きくなり断熱性能の低下が問題となる。
【0004】また、炭カル紙や珪酸カルシウム紙等の無
機粉体を多量に混入した紙は通常の紙と比べて同一目付
け量において引っ張り強度は小さく、フェノールフォー
ムへの補強効果が小さく取扱い時に破損し易い。さらに
は、炭カル紙や珪カル紙は通常の紙と比べてかなり高価
である。本発明の目的は、上記問題点に鑑み剥離や断熱
性能の低下等のない安価なフェノールフォーム断熱材を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも片
面に防水性、防湿性を有するスチレンブタジエン系また
はアクリル系ポリマーラッテクスをコーティングした紙
が、フェノールフォームの少なくとも片面にポリマーラ
ッテクスコーティング面を外表面に出して積層されてい
ることを特徴とする断熱材である。本発明でいうフェノ
ールフォームは、レゾール系フェノールフォームのこと
でありレゾール型フェノール樹脂に発泡剤、硬化剤およ
び必要に応じてその他添加剤を添加してクリーム状とな
った混合物を発泡硬化させることにより得られる。
【0006】本発明で用いられるポリマーラッテクスと
しては、防水性、防湿性の他に、特に、耐水性および耐
アルカリ性があり、更に付着性に優れるスチレン−ブタ
ジェン系ラテックスおよびアクリル系ラテックスであ
る。
【0007】本発明で言う紙とは、セルロース繊維を薄
く平にからみあわせたものをさす。紙とフェノールフォ
ームとの接着性は良好であり、フェノールフォームの自
己接着力により一体成型することができる。均一なコー
ティング層を得るためには、密度が0.5g/m2 以上
の密実で表面サイズ度の高い紙が好ましく、例えばクラ
フト紙やライナーが用いられる。
【0008】ポリマーラッテクスの紙へのコーティング
はロールコート法、スプレー法、フローコート法等によ
り塗布した後、高温で乾燥する方法により行う。コーテ
ィングは紙の片面のみあるいは両面のどちらでもかまわ
ないが、紙とコンクリートの接着性は低いため片面のみ
のコーティングの場合はコーティング面をコンクリート
と接する外表面にする必要がある。
【0009】ポリマーラッテクスコーティング層の厚み
は、5ミクロンから30ミクロン程度が好ましい。5ミ
クロン未満では、コーティング層にピンホール等の欠陥
ができやすく防湿性が低下するので好ましくなく、30
ミクロン以上ではコストが高くなり好ましくない。5ミ
クロンから30ミクロンのコーティング層を得るための
塗布量は、ラテックスの固形分濃度及び紙の種類にもよ
るが、10g/m2 から60g/m2 が適当である。
【0010】本発明の断熱材は、型枠内あるいは連続ラ
ミネーターに予めポリマーラテックスをコーティングし
た紙を定置し、そこへ前記のレゾール系フェノール樹脂
と各種添加物のクリーム状混合物を流し込み、型枠内も
しくは連続ラミネータ内で発泡硬化させると、フェノー
ルフォームと紙が自己接着力で一体化することにより得
られる。
【0011】本発明の断熱材は、コンクリート打ち込み
工法およびGL工法およびそれらを組み合わせた工法に
用いられる。以下、図面にて説明する。図1は、フェノ
ールフォーム層1に、片面にラテックス3をコーティン
グした紙2と他の面材5とを積層した本発明の製品を、
型枠の内側にセットしておき、ラテックス3をコーティ
ングした紙2の側にコンクリート4を打ち込み、コンク
リートが硬化した後、型枠を取り外して、コンクリート
4と本発明の製品とを一体化させた状態を示す断面図で
ある。面材5は軟質面材あるいは硬質面材のなかから適
宜選択される。もちろんラテックス3をコーティングし
た紙2でも良い。
【0012】図2は、フェノールフォーム層1に、片面
にラテックス3をコーティングした紙2と他の面材5と
を積層した本発明の製品を、あらかじめ形成しておいた
コンクリート4にGLボンド6(石膏系接着剤)を介し
て一体化させた状態を示す断面図である。水とGLボン
ドを混練しダンゴ状としたものをコンクリート4に付
け、その上に本発明の製品のラテックス3をコーティン
グした紙2の側が接するように押しつける。面材5は適
宜選択されるが、そのまま内装材となる石膏ボード等が
好ましい。
【0013】図3は、フェノールフォーム層1の両側
に、片面にラテックス3をコーティングした紙2を積層
した、本発明の製品を型枠にセットしておき、コンクリ
ート4を打ち込みコンクリートが硬化した後型枠を取り
外して、コンクリート4と本発明の製品とを一体化さ
せ、さらにGLボンド6を介して内装材7と本発明の製
品とを一体化させた状態を示す断面図である。
【0014】このように本発明の断熱材は、面材とコン
クリートとの良好な接着力が得られるため、コンクリー
ト打ち込み工法に適している。また、コンクリート打ち
込み時の側圧に耐えられるように紙2や面材5の強度や
弾性率を設定すれば、本発明の断熱材はコンクリート打
ち込み時に型枠として使用する型枠兼用打ち込み工法を
行うこともできる。
【0015】本発明の断熱パネルがコンクリートとの接
着力が大きい理由については定かではないが、ポリマー
ラテックスの粘着性あるいはセメント水和物との親和性
によるものと考えられる。
【0016】
【実施例】以下実施例を挙げて、本発明を更に具体的に
説明する。
【0017】
【実施例1】ライナー(本州製紙(株)製密度0.72
g/cm2 、目付け180g/m2)の片面にスチレ
ン、ブタジェン系ラテックス(旭化成工業(株)DL4
60)を20g/m2 塗布し80℃で20分乾燥し、面
材Aを作成した。
【0018】
【実施例2】面材Aと同一のライナーの片面にアクリル
系ポリマーラッテクス(旭化成工業(株)製ポリトロ
ン)を20g/m2塗布し、80℃で20分乾燥し面材
Bを作成した。
【0019】
【実施例3】面材Aと同一のライナーの両面にBと同一
のアクリル系ポリマーラッテクスをそれぞれ40g/m
2 塗布し80℃で20分乾燥し、面材Cを作成した。
【0020】
【比較例1】面材Aと同一のライナーの片面にポリエチ
レンフィルム(厚さ30ミクロン)をラミネートし、面
材Dを作成した。
【0021】
【比較例2】面材Aと同一のライナーを何も処理せずに
用い、これを面材Eとした。これらの面材を、ステンレ
ス製モールド(250×250×100mmの型枠底面
に、A、B、Cについてはポリマーラッテクスコート面
が外表面に出るように、Dについてはポリエチレンフィ
ルム面が外表面に出るように置いた。これを70℃で予
熱した後、面材の上にレゾール系フェノール樹脂および
硬化剤、発泡剤等の混合物を注入しただちに70℃の雰
囲気中で30分間養生して面材が積層された断熱材を得
た。
【0022】そして次に示す方法により上記のパネルの
物性を測定した。結果を表1に示す。透水性 ;ゲージ
圧1kg/m2 における4cm2 、1時間あたりの透水
量を透水試験機により測定した。透湿係数;サンプル2
5mmあたりの透湿係数をJIS9514に示される透
湿係数試験により測定した。
【0023】接着強度;断熱パネルの面材上に内径70
mm、高さ50mmの円筒状型枠を置き、この中に予め
セメント:砂=1:2の配合で混練しておいた1:2モ
ルタルを流し込んだ。1週間後に型枠を取り外し、モル
タル面とサンプルのフェノールフォーム側の面にエポキ
シ系接着剤で鋼製引っ張り治具を取り付け、引っ張り強
度を測定した。同様な測定は、1:2モルタルの代わり
にGLボンドを使用しても実施した。
【0024】ポリエチレンフィルム等のポリマーラッテ
クス以外の樹脂をラミネートした紙を使用した比較例1
では防水性、防湿性は優れたものが得られるが、コンク
リート等との接着力が小さく剥離等の問題を生じる。ま
た、単なる紙を面材として用いた比較例2の場合、紙は
防水性、防湿性が乏しいためコンクリート打ち込み時の
水分や大気中の湿気のフェノールフォーム層への透過が
大きく、断熱性能が低下してしまうし、またコンクリー
ト等との接着性も小さくなるという欠点を生じる。一
方、ポリマーラッテクスを紙にコーティングした実施例
では、水分や湿気のフェノールフォーム層への透過を防
止することができ断熱性能の低下がなく、かつ、コンク
リートおよびGLボンドとの接着力も大きく剥離等の問
題も生じない。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明の断熱材は、上記の通りの構成と
することにより、優れた防水、防湿性能を有し、そのた
め長期間に渡り、断熱性能を維持しうる。また、面材と
母材であるフェノールフォームとの接着も良好である。
さらに、本発明の断熱パネルを他の面材と組合せて使用
したり、コンクリート打設工法、GL工法等により施工
するに際し、本発明の断熱パネルの面材とコンクリー
ト、モルタル、GLボンド等の接着力が大きく、長期間
に渡り剥離の問題も発生せず、かつ、コンクリート、モ
ルタル、GLボンドを使用することによる水による断熱
性能の低下もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱材をコンクリート打ち込み工法に
適用した場合の断面図である。
【図2】本発明の断熱材をGL工法に適用した場合の断
面図である。
【図3】本発明の断熱材をコンクリート打ち込み工法お
よびGL工法に適用した場合の断面図である。
【符号の説明】
1 フェノールフォーム 2 紙 3 ラテックス層 4 コンクリート 5 他の面材 6 GLボンド 7 内装材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片面に防水性、防湿性を有す
    るスチレンブタジエン系またはアクリル系ポリマーラッ
    テクスをコーティングした紙が、フェノールフォームの
    少なくとも片面にポリマーラッテクスコーティング面を
    外表面に出して積層されていることを特徴とする断熱
    材。
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