JP3088977B2 - パケット・スイッチおよびネットワーク - Google Patents

パケット・スイッチおよびネットワーク

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JP3088977B2 JP24572097A JP24572097A JP3088977B2 JP 3088977 B2 JP3088977 B2 JP 3088977B2 JP 24572097 A JP24572097 A JP 24572097A JP 24572097 A JP24572097 A JP 24572097A JP 3088977 B2 JP3088977 B2 JP 3088977B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパケットを用いた通
信に利用する。本発明はATM(Asynchronous Transfer
Mode:非同期転送モード) 通信に利用するに適する。特
に、パケット・スイッチ・ネットワークの輻輳回避技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパケット・スイッチ・ネットワー
クを図10および図11を参照して説明する。図10は
従来の3段パケット・スイッチ・ネットワーク構成例を
示す図である。符号11〜14は入力段パケット・スイ
ッチを示す。符号21〜24は中継段パケット・スイッ
チを示す。符号31〜34は出力段パケット・スイッチ
を示す。符号11−1〜11−4は入力段パケット・ス
イッチ11から中継段パケット・スイッチ21〜24へ
の出力回線を示す。同様にハイフン以下は各パケット・
スイッチ11〜14、21〜24、31〜34からの出
力回線を示す。符号61−1〜64−4はパケット・ス
イッチ・ネットワークへの入力回線を示し、符号71−
1〜74−4はパケット・スイッチ・ネットワークの出
力回線を示す。
【0003】図11は従来のパケット・スイッチ構成例
を示す図である。符号80−1〜80−4はバス多重回
路を示す。符号84は情報転送用バスを示す。符号81
−1〜81−4は出力方路判断回路を示す。符号82−
1〜82−4は出力バッファを示す。符号83−1〜8
3−4はパケット同期回路を示す。ハイフン以下は、そ
れぞれ回線に対応する。
【0004】図10を用いて、従来のパケット・スイッ
チ・ネットワークに入力されたパケットの1対1のパケ
ット・スイッチ・ネットワーク内のパケット伝送を説明
する。パケット・スイッチ・ネットワークに入力された
パケットは、最初に入力段パケット・スイッチ11〜1
4に入力される。
【0005】このパケット・スイッチ11〜14は、入
力パケットのルーティング・タグの特定の1ビットを、
特定の出力回線に対応させ、そのビット情報が“1”の
場合には当該出力回線を通過させ、“0”の場合には廃
棄する。
【0006】ルーティング・タグの左1ビット目から順
にアルファベットを対応させ“abcd-efgh-ijkl”とした
ときの、各パケット・スイッチの出力回線で参照するビ
ットを示した。
【0007】入力段のパケット・スイッチ11〜14で
は、ルーティング・タグ内の“abcd”をそれぞれ出力回
線に対応させパケット分配または非分配を決定する。こ
こで入力回線61−4から入力されたパケットF(ルー
ティング・タグ“0010-0010-0010”) に対し、パケット
・スイッチ11は、パケットFのルーティングの“abc
d”を順に回線11−1から11−4に対応させ、対応
するビット“0”または“1”によって各回線への出力
または非出力を決定する。パケット・スイッチ11はパ
ケットFのタグを参照し、“c=1”をもとに、出力回
線11−3に伝送する。
【0008】中継段のパケット・スイッチ21〜24で
は、“efgh”が各回線に対応する。ここでパケット・ス
イッチ23において、ルーティング・タグが“g=1”
をもつ入力パケットFは回線23−3に出力される。出
力段のパケット・スイッチは“ijkl”が各回線に対応す
る。ここでパケットFはパケット・スイッチ33から出
力回線73−3に出力される。
【0009】図11を用いて、パケット・スイッチにつ
いて説明する。図11ではパケット・スイッチ11につ
いて説明するが、全てのパケット・スイッチ11〜1
4、21〜24、31〜34について同様に説明するこ
とができる。パケット・スイッチ11は、パケット固定
位置にあるルーティング・タグ情報に基づいてパケット
・スイッチ11の入力回線61−1〜61−4と出力回
線間11−1〜11−4のパケット伝送を確立し、入力
パケットを任意の出力回線11−1〜11−4に対し出
力を行う。パケット・スイッチ構成は具体的に以下のよ
うに実現される。
【0010】入力回線61−4を介してパケット・スイ
ッチ11に入力されたパケットFはバス多重回路80−
4で同期をとられ共通バス84に送出される。パケット
Fは共通バス84を介して出力方路判断回路81−1〜
81−4に伝送される。出力方路判断回路81−1〜8
1−4にはそれぞれアドレス・フィルタが備えられてお
り、各アドレス・フィルタはパケット中の固定位置のル
ーティング・タグ内の情報にしたがい伝送されたパケッ
トの通過または廃棄を決定し、通過時のみ出力バッファ
82−1〜82−4に蓄積を行う。
【0011】<a> 出力方路判断回路81−1はルーティ
ング・タグ中の“a”ビットが“1”であるならパケッ
トを後段の出力バッファ82−1に伝送し、“0”であ
るならばこのパケットを廃棄する。他の出力方路判断回
路81−2〜81−4も同様に、特定ビットの参照によ
り通過または廃棄を決定する。上記に基づき、“c=
1”のルーティング情報をもつパケットFは、出力バッ
ファ82−3に蓄積される。
【0012】出力バッファ82−3に蓄積されたパケッ
トは、パケット同期回路83−3により、出力バッファ
82−3から読出され、出力回線11−3に出力され
る。同様に、各パケット・スイッチは参照するルーティ
ング・タグの位置をあらかじめ設定することにより、中
継段および出力段パケット・スイッチのルーティングが
可能である。
【0013】上記構成により、パケット・スイッチ・ネ
ットワークの任意の入力回線から、任意の1つの中継段
パケット・スイッチを経由し、任意の複数の出力回線間
の経路が一意に決定される1対1のパケット・スイッチ
・ネットワーク内のパケットの伝送を実現する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来のパケット・スイ
ッチ・ネットワークでは、あらかじめ各コネクションの
容量をユーザに申告してもらい、ソフトウェアで各コネ
クションの容量と、現状のネットワークの空状況からパ
ケット・スイッチ・ネットワークのルートを決定してい
る。ところが、この方法を用いると、ユーザが申告より
も少なくトラヒックを出したときに網効率を上げること
ができない。
【0015】すなわち、網管理者はユーザからの申告に
基づき、各コネクション毎に半固定的にルートを割当て
ている。したがって、当該コネクションが使用されてい
ない場合でも他のコネクションをそのルートに設定する
ことは許されない。このため、トラヒックの偏りを解消
するために、柔軟にルート変更を行うといったネットワ
ーク制御を行うことはできない。
【0016】また、統計多重化効果を見込んで運用して
いる場合には、使用中にユーザが帯域を変更すると、期
待より大きなトラヒックが流れ込み中継段パケット・ス
イッチ等で輻輳が発生する。
【0017】すなわち、ルートの使用状況の統計をと
り、ルートの使用頻度に応じ、使用タイミングが重らな
いと予想される複数のコネクションを同一のルートに設
定することにより、網効率の向上を図ることが行われて
いる。しかし、予想に反し、当該複数のコネクションの
使用タイミングが重なった場合には、一つのルートに大
きなトラヒックが流れ込み輻輳が発生する。
【0018】このような問題を解決するためには、ネッ
トワークの状況に応じて複数の方路決定を行うことが必
要であるが、ネットワークの状況に応じてその都度、パ
ケットのヘッダに含まれるルーティング・タグをパケッ
ト・スイッチ・ネットワークに入力される前段階で書替
えることは、パケットの送信元であるユーザに対し、ソ
フトウェアあるいはハードウェアを含む変更を強いるこ
とになる。これはユーザに対するサービス品質の観点か
ら好ましいことではなく、また、膨大な数のユーザに対
し、このような変更を強いることは現実的ではない。し
たがって、パケット・スイッチ・ネットワークにパケッ
トが入力された後に、パケット・スイッチ・ネットワー
クを構成する個々のパケット・スイッチが自律的に輻輳
を回避するようにルート変更を行う技術の開発が要求さ
れる。
【0019】本発明は、このような背景に行われたもの
であって、ネットワーク内の自律的な制御にしたがって
輻輳を回避することができるパケット・スイッチ・ネッ
トワークを提供することを目的とする。本発明は、ネッ
トワーク効率を向上させることができるパケット・スイ
ッチ・ネットワークを提供することを目的とする。本発
明は、トラヒックの偏りを回避することができるパケッ
ト・スイッチ・ネットワークを提供することを目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】発明者らは、この問題を
解決するための技術を開示した(「セルフリアレンジン
グATMスイッチネットワーク」電子情報通信学会、信
学技報SSE96-124,CQ96-34(1996.12)) 。
【0021】これによれば、複数の入力回線および出力
回線を収容しその入力回線に到来するパケットのヘッダ
に書込まれたルーティング情報にしたがって出力回線を
選択するパケット・スイッチの前記複数の出力回線につ
いてトラヒック情報をそれぞれ検出し、この検出結果を
最上流のヘッダ変換部に通知する。ヘッダ変換部では下
流のパケット・スイッチからトラヒック情報を受け、通
過するパケットのルーティングを自律的に変更する。こ
れにより、各パケット・スイッチは自律的に輻輳を回避
するための制御を行うことができる。
【0022】このように、ルーティングを自律的に変更
するには、前記トラヒック情報にしたがって通過するパ
ケットのルーティング情報の一部を書替える。すなわ
ち、パケット・スイッチ・ネットワークに入力されたパ
ケットのルーティング情報を、このネットワークに適応
した形に書替えてネットワーク内のルーティングを行う
とき、輻輳の有無に応じてルーティング情報の一部を輻
輳を回避するように書替えることによって、パケットの
迂回を実現することができる。
【0023】本発明は、このようにヘッダ変換部が輻輳
を回避するためのトラヒック情報を下流のパケット・ス
イッチから受け、自律的に輻輳を回避するための制御を
行う場合の最適なトラヒック情報の生成についての発明
である。
【0024】すなわち、本発明の第一の観点はパケット
・スイッチであって、複数の入力回線および出力回線を
収容しその入力回線に到来するパケットのヘッダに書込
まれたルーティング情報にしたがって出力回線を選択す
る手段と、この複数の出力回線についてトラヒック情報
をそれぞれ検出しこの検出結果を上流に通知する手段
と、下流のパケット・スイッチからトラヒック情報を受
け通過するパケットのルーティングを自律的に変更する
手段とを備え、このルーティングを自律的に変更する手
段は、最上流のパケット・スイッチのさらに上流に備え
られ、前記トラヒック情報にしたがって通過するパケッ
トのルーティング情報の一部を書替える手段を含むパケ
ット・スイッチである。
【0025】ここで、本発明の特徴とするところは、前
記通知する手段は、前記出力回線対応にそれぞれ設けら
れた出力バッファのキュー長の時間T内の変動をそれぞ
れ測定しその最大値P(t)を周期T毎に検出する手段
と、この最大値P(t)にしたがって、 P′(t)=αP(t)+(1−α)P′(t−T)
(0≦α≦1) の演算を行う手段とを備え(ただし、P′(t−T)は
tよりもT時間前の演算値)、前記書替える手段は、演
算値P′(t)としきい値とを比較する手段と、この比
較結果にしたがって、 P′(t)≧しきい値 であるときには演算値P′(t)が最小となる出力バッ
ファにパケットがルーティングされるようにそのルーテ
ィング情報の一部を書替える手段とを含むところにあ
る。演算値P′(t)が最小となる出力バッファを検索
するときなどのために、複数の前記出力バッファ毎の演
算値P′(t)がそれぞれ記録されるテーブルを備える
ことが望ましい。
【0026】この演算値P′(t)は、一般にローパス
フィルタによって得られる演算値である。このように、
ローパスフィルタを用いることにより、最大値P(t)
を直接用いた場合に比較して瞬間的なトラヒックの変動
の影響を少なくすることができる。すなわち、瞬間的な
最大値P(t)をそのまま用いてトラヒック状態を通知
する場合にはα=1とする。この場合には瞬間的な輻輳
と定常的な輻輳とを区別することができない。また、過
去の演算値P′(t−T)をそのまま用いてトラヒック
状態を通知する場合にはα=0とする。実際にはネット
ワークの過去のトラヒック状況などから0≦α≦1の範
囲で最適なαの値を設定する。
【0027】本発明の第二の観点は、前記パケット・ス
イッチを多数含むパケット・スイッチ・ネットワークで
ある。
【0028】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図1ないし図
3を参照して説明する。図1は本発明実施例のパケット
・スイッチ・ネットワークの構成図である。図2は本発
明実施例のパケット・スイッチのブロック構成図であ
る。図3は本発明実施例のトラヒック監視装置のブロッ
ク構成図である。図1は説明をわかりやすくするため
に、入力段のパケット・スイッチ11および12、中継
段のパケット・スイッチ21および22、出力段のパケ
ット・スイッチ31および32によるパケット・スイッ
チ・ネットワークを示す。なお、パケット・スイッチ単
独の構成についてはパケット・スイッチ21に着目して
説明する。
【0029】本発明はパケット・スイッチ21であっ
て、入力回線11−1、12−1および出力回線21−
1、21−2を収容しその入力回線11−1、12−2
に到来するパケットのヘッダに書込まれたルーティング
情報にしたがって出力回線21−1、21−2を選択す
る手段である出力方路判断回路81−1、81−2と、
この出力回線21−1、21−2についてトラヒック情
報をそれぞれ検出しこの検出結果を上流に通知する手段
であるトラヒック監視装置9−1、9−2と、下流のパ
ケット・スイッチ21からトラヒック情報を受け通過す
るパケットのルーティングを自律的に変更する手段であ
るヘッダ交換部101、102とを備え、このヘッダ変
換部101、102は、最上流のパケット・スイッチ1
1、12のさらに上流に備えられ、前記トラヒック情報
にしたがって通過するパケットのルーティング情報の一
部を書替える手段であるタグ変換回路152およびヘッ
ダ変換テーブル142を備えたパケット・スイッチであ
る。
【0030】ここで、本発明の特徴とするところは、ト
ラヒック監視装置9−1および9−2は、出力回線21
−1および21−2対応にそれぞれ設けられた出力バッ
ファ82−1および82−2のキュー長の時間T内の変
動をそれぞれ測定しその最大値P(t)を周期T毎に検
出する手段であるピークホールド回路7と、この最大値
P(t)にしたがって、 P′(t)=αP(t)+(1−α)P′(t−T)
(0≦α≦1) の演算を行う手段であるローパス演算部8とを備え(た
だし、P′(t−T)はtよりもT時間前の演算結
果)、タグ変換回路152は、P′(t)としきい値と
を比較し、この比較結果にしたがって、 P′(t)≧しきい値 であるときにはP′(t)が最小となる出力バッファ8
2−1または82−2にパケットがルーティングされる
ようにそのルーティング情報の一部を書替えるところに
ある。
【0031】
【実施例】本発明実施例を説明する。本発明実施例で
は、入力段のパケット・スイッチ11および12の前段
にヘッダ変換部101および102を備えている。パケ
ット・スイッチ・ネットワークに入力されたパケット
は、まず、ヘッダ変換部101および102に入力され
る。ここでは、パケットにあらかじめ付加されているル
ーティング情報にしたがって、パケット・スイッチ・ネ
ットワーク内にパケットをルーティングするためのルー
ティング・タグを書込む。
【0032】図1に示すように、パケットBは入力回線
62−1から入力され、出力回線71−1に出力される
パケットである。ヘッダ変換部101、102では、中
継段のパケット・スイッチ21、22および出力段のパ
ケット・スイッチ31、32についてのルーティング・
タグは、あらかじめ定められている値をそのまま使用す
る。入力段のパケット・スイッチ11、12についての
ルーティング・タグは、輻輳通知にしたがって書替えら
れる。
【0033】図1の例では、パケットBは輻輳がないと
きには、“1、1、1”というルーティング・タグによ
りルーティングされる。ここで、パケット・スイッチ2
1の出力回線21−1に輻輳が発生した場合には、トラ
ヒック監視装置9−1は輻輳通知をヘッダ変換部102
に送信する。
【0034】ヘッダ変換部102ではこれを受け、入力
段のパケット・スイッチ12についてのルーティング・
タグを“1”から“2”に書替える。その結果として、
ルーティング・タグは、“2、1、1”に変更される。
したがって、パケットBは入力段タグ“2”の値にした
がって、パケット・スイッチ12の出力回線12−2か
ら出力され、中継段のパケット・スイッチ22に入力さ
れる。パケット・スイッチ22では、中継段タグ“1”
の値にしたがって、パケット・スイッチ22の出力回線
22−1からパケットBを出力する。続いて、パケット
Bは出力段のパケット・スイッチ31に入力される。パ
ケット・スイッチ31では、出力段タグ“1”の値にし
たがって、出力回線71−1からパケットBを出力す
る。
【0035】これにより、パケットBは輻輳が発生して
いる出力回線21−1を迂回することができる。他のパ
ケットについても同様に制御を行うことにより、やがて
出力回線21−1の輻輳は解消される。
【0036】次に、図4〜図6を参照してヘッダ変換部
101および102における入力段タグの値の変換方法
について説明する。図4はヘッダ変換テーブルを示す図
である。図5はチェイン・ヘッダ・テーブルを示す図で
ある。図6はアドレス・ツリーを示す図である。ヘッダ
変換部102(101は同様であるから略す)に入力パ
ケットが到来すると、そのヘッダに含まれるルーティン
グ情報にしたがって、まず、中継段タグおよび出力段タ
グが決定される。さらに、輻輳が発生していない状態で
は、入力段タグとして“1”が設定される。
【0037】図4に示すヘッダ変換テーブル142から
空いているアドレスを一つ特定し、入力パケットのVP
I(Virtual Path Identifier) /VCI(Virtual Chann
el Identifier)、入力段タグ、中継段タグ、出力段タグ
をそれぞれ書込む。図1に示したパケットBの例では、
アドレスは“g”、VPI/VCIは“B”、入力段タ
グは“1”、中継段タグは“1”、出力段タグは“1”
である。
【0038】図5はチェイン・ヘッダ・テーブルである
が、チェインとは、入力段タグと中継段タグが同じ値を
とるパケットのグループの先頭から末尾までを一つのチ
ェインという。例えば、入力段タグが“1”、中継段タ
グが“1”となっている欄を見ると、アドレスaが開始
点、アドレスgが終了点となっている。これは、入力段
タグが“1”、中継段タグが“1”となるパケットの先
頭がアドレスaに書込まれているパケットHであり、末
尾がアドレスgに書込まれているパケットBであること
を示す。図4に示すヘッダ変換テーブルにも、このチェ
インは書込まれる。
【0039】タグ変換回路152では、ヘッダ変換テー
ブル142およびチェイン・ヘッダ・テーブルを参照
し、図6に示すように、アドレス・ツリーを形成するこ
とによって、同一コネクションを通過するパケット流を
把握することができる。これらのヘッダ変換テーブル1
42およびチェイン・ヘッダ・テーブルはそれぞれへッ
ダ変換部102に格納されている(図1にはチェイン・
ヘッダ・テーブルは図示せず)。
【0040】ここで、ヘッダ変換部102に輻輳通知が
到来すると、その輻輳通知により輻輳が発生している箇
所が特定される。ヘッダ変換部102では、輻輳発生箇
所を通過するコネクションをヘッダ変換テーブル142
またはチェイン・ヘッダ・テーブルを参照し、アドレス
・ツリーを形成して特定する。輻輳発生箇所を通過する
チェインが終了していないときには、これから輻輳発生
箇所を通過する予定のそのチェインを構成するパケット
の入力段タグの値を“1”から“2”に書替えることに
より、輻輳発生箇所をパケットが迂回するように制御を
行う。
【0041】ここで、新たにパケットQが到来すると、
このパケットQはアドレスjに書込まれる。このとき、
輻輳が発生していない状況では、入力段タグ“1”、中
継段タグ“2”となるので、これはアドレスhに書込ま
れているパケットMと同じコネクションを通過するパケ
ットであることをヘッダ変換テーブルから読み取ること
ができる。
【0042】したがって、アドレスhのチェインの末尾
に“終了”と書込まれているが、これをアドレスjに書
替え、さらに、アドレスjには、チェインの先頭を
“h”に設定する。
【0043】このとき、このチェインが通過するコネク
ションに輻輳が発生していれば、アドレスjの入力段タ
グは“1”から“2”に書替えられ、パケットQは輻輳
した出力回線21−1を回避することができる。
【0044】ここで、本発明実施例のトラヒック監視装
置9について図7ないし図9を参照して説明する。図7
は各出力バッファ82−1または82−2のキュー長の
時間変動を示す図である。図8は演算値P′(t)の値
を保持するテーブルを示す図である。図9はヘッダ変換
アルゴリズムを示すフローチャートである。図3に示し
たピークホールド回路7は、図7に示すように、出力バ
ッファ82−1および82−2のキュー長の時間T内の
最大値P(t)を周期Tで測定しその値を保持する。測
定され保持された最大値P(t)はローパス演算部8に
送られ、 P′(t)=αP(t)+(1−α)P′(t−T)
(0≦α≦1) の演算が行われる。演算値P′(t−T)はtよりもT
時間前に保持された最大値P(t−T)の演算結果であ
る。αは0〜1の適当な値である。
【0045】この結果の演算値P′(t)はBP(バッ
クプレッシャ)信号としてヘッダ変換部101および1
02に転送される。ヘッダ変換部101および102は
図8に示すように、中継段のパケット・スイッチ21お
よび22の各出力バッファ82−1および82−2の演
算値P′(t)の値をテーブルとして保持する(図1に
はこのテーブルは図示せず)。
【0046】本発明実施例では演算値P′(t)の値が
あらかじめ設定されたしきい値を越えた場合に輻輳と判
定し、図9のアルゴリズムにしたがい入力段タグの変換
を行う。図9のアルゴリズムでは、P′(t)値のもっ
とも小さいルートに迂回させる。すなわち、入力段タグ
Kによりルーティングされる中継段のパケット・スイッ
チ21または22のトラヒック監視装置9−1および9
−2により演算された演算値P′(t)の値がしきい値
と等しいかまたは超えているときには(S1)、入力段
タグKを演算値P′(t)の値が最小となる入力段タグ
に書替える(S2)。図1の例では、入力段タグは
“1”または“0”のいずれかである。
【0047】また、演算値P′(t)の値があらかじめ
設定されたしきい値未満であるときには、その入力段タ
グKはそのままにする。
【0048】この演算値P′(t)は、一般にローパス
フィルタによって得られる演算値であり、ローパス演算
部8はローパスフィルタにより実現することができる。
【0049】このように、ローパスフィルタを用いるこ
とにより、最大値P(t)を直接用いた場合に比較して
瞬間的なトラヒックの変動の影響を少なくすることがで
きる。すなわち、瞬間的な最大値P(t)をそのまま用
いてトラヒック状態を通知する場合にはα=1とする。
この場合には瞬間的な輻輳と定常的な輻輳とを区別する
ことができない。また、過去の演算値P′(t−T)を
そのまま用いてトラヒック状態を通知する場合にはα=
0とする。実際にはネットワークの過去のトラヒック状
況などから0≦α≦1の範囲で最適なαの値を設定す
る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ネットワーク内の自律的な制御にしたがって輻輳を回避
することができる。これにより、ネットワーク効率を向
上させることができるとともに、トラヒックの偏りを回
避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のパケット・スイッチ・ネットワ
ークの構成図。
【図2】本発明実施例のパケット・スイッチのブロック
構成図。
【図3】本発明実施例のトラヒック監視装置のブロック
構成図。
【図4】ヘッダ変換テーブルを示す図。
【図5】チェイン・ヘッダ・テーブルを示す図。
【図6】アドレス・ツリーを示す図。
【図7】各出力バッファのキュー長の時間変動を示す
図。
【図8】P′(t)の値を保持するテーブルを示す図。
【図9】ヘッダ変換アルゴリズムを示すフローチャー
ト。
【図10】従来の3段パケット・スイッチ・ネットワー
ク構成例を示す図。
【図11】従来のパケット・スイッチ構成例を示す図。
【符号の説明】
7 ピークホールド回路 8 ローパス演算部 11〜14、21〜24、31〜34 パケット・スイ
ッチ 11−1〜14−4、21−1〜24−4、71−1〜
74−4、101−1、101−2、102−1、10
2−2 出力回線 9−1、9−2 トラヒック監視装置 61−1〜61−4、62−1〜62−4、63−1〜
63−4、64−1〜64−4 入力回線 80−1〜80−4 バス多重回路 81−1〜81−4 出力方路判断回路 82−1〜82−4 出力バッファ 83−1〜83−4 パケット同期回路 84 共通バス 101、102 ヘッダ変換部 142 ヘッダ変換テーブル 152 タグ変換回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−75641(JP,A) 特開 平6−334688(JP,A) 特開 平9−64875(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の入力回線および出力回線を収容そ
    の入力回線に到来するパケットのヘッダに書込まれたル
    ーティング情報にしたがって出力回線を選択する手段
    と、この複数の出力回線についてトラヒック情報をそれ
    ぞれ検出しこの検出結果をハードウェアにより自律的に
    上流に通知する手段と、下流のパケット・スイッチから
    トラヒック情報を受け通過するパケットのルーティング
    を自律的に変更する手段とを備え、 このルーティングを自律的に変更する手段は、最上流の
    パケット・スイッチのさらに上流に備えられ、前記トラ
    ヒック情報にしたがって通過するパケットのルーティン
    グ情報の一部を書替える手段を含むパケット・スイッチ
    であって、 前記通知する手段は、前記出力回線対応にそれぞれ設け
    られた出力バッファのキュー長の時間T内の変動をそれ
    ぞれ測定しその最大値P(t)を周期T毎に検出する手
    段と、この最大値P(t)にしたがって、 P′(t)=αP(t)+(1−α)P′(t−T)
    (0≦α≦1) の演算を行う手段とを備え(ただし、P′(t−T)は
    tよりもT時間前の演算値)、 前記書替える手段は、演算値P′(t)としきい値とを
    比較する手段と、この比較結果にしたがって、 P′(t)≧しきい値 であるときには演算値P′(t)が最小となる出力バッ
    ファにパケットがルーティングされるようにそのルーテ
    ィング情報の一部を書替える手段とを含むことを特徴と
    するパケット・スイッチ。
  2. 【請求項2】 複数の前記出力バッファ毎の演算値P′
    (t)がそれぞれ記録されるテーブルを備えた請求項1
    記載のパケット・スイッチ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のパケット・スイ
    ッチを多数含むパケット・スイッチ・ネットワーク。
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