JP3088369U - 電気機器のキャビネット - Google Patents
電気機器のキャビネットInfo
- Publication number
- JP3088369U JP3088369U JP2002001109U JP2002001109U JP3088369U JP 3088369 U JP3088369 U JP 3088369U JP 2002001109 U JP2002001109 U JP 2002001109U JP 2002001109 U JP2002001109 U JP 2002001109U JP 3088369 U JP3088369 U JP 3088369U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engaging
- front plate
- leg
- protruding
- tip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Casings For Electric Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 キャビネット本体の前板部に透明板を配備す
るための手段として、溶着を行う必要のない係合フック
を用いる。係合フックの係合爪が落下時の衝撃や温度変
化などの影響によって係合面から容易に離脱しないよう
にする。一旦装着した透明板を工具なしで容易に取り外
す。 【解決手段】 キャビネット本体15の前板部30の係
止口部31に、透明板20の係合フック50を挿入し、
係合爪52を係合面35に係合させる。前板部30にS
字状の突片部40を設け、その先端面40を脚部51の
背面に対向させる。突片部40は前板部30よりも薄肉
である。把手としての突起43を突片部40に設ける。
るための手段として、溶着を行う必要のない係合フック
を用いる。係合フックの係合爪が落下時の衝撃や温度変
化などの影響によって係合面から容易に離脱しないよう
にする。一旦装着した透明板を工具なしで容易に取り外
す。 【解決手段】 キャビネット本体15の前板部30の係
止口部31に、透明板20の係合フック50を挿入し、
係合爪52を係合面35に係合させる。前板部30にS
字状の突片部40を設け、その先端面40を脚部51の
背面に対向させる。突片部40は前板部30よりも薄肉
である。把手としての突起43を突片部40に設ける。
Description
【0001】
本考案は、磁気テープ装置などの電気機器のキャビネットに関する。
【0002】
たとえば磁気テープ装置などのように、設定された動作モードその他の動作状 態などを表示する表示窓を具備させることが必要な電気機器では、その筐体であ るキャビネット本体の表示窓形成箇所を透明板で覆うということが多々行われて いる。その場合、透明板で覆われるキャビネット本体の前板部に透明板を配備す るための手段として、従来、キャビネット本体の前板部に合成樹脂製の透明板を 溶着するという手段や、キャビネット本体の前板部に具備させた係止口部に透明 板に具備させた係合フックを挿入してその係止口部の周縁部に係合フックの係合 爪を係合させるという手段などが行われていた(従来例)。
【0003】 一方、実開平4−66412号公報(先行例1)には、機体のシャーシフレー ムに部品を取り付ける構造として図5に示したものが示されている。同図の構造 は、シャーシフレーム1の取付孔2に部品の係止爪3を差し込み嵌合させると共 に、シャーシフレーム1に切起し形成した板片状の抑止爪4の先端を係止爪3の 背面に弾接させることによって、抑止爪4で支えられた係止爪3を取付孔2から 離脱しにくくしている。
【0004】 また、特開2001−124024号公報(先行例2)には、ケース部材の係 止片に透視板の係合突起を係合させると共に、ケース部材に取り付けた別部品の 突片状の壁部によって上記係止片を支えるようにすることによって、係合突起か ら係止片からの離脱を防いでいる。
【0005】 さらに、実開平3−108921号公報(先行例3)には、部品をグリップ体 を介してパネルに取り付ける構造において、部品側とパネル側との係合箇所を離 脱させる手段を備えた部品の取付構造についての記載がある。
【0006】
しかしながら、従来例のうち、キャビネット本体の前板部に合成樹脂製の透明 板を溶着することによってキャビネット本体に透明板を取り付けるものでは、面 倒な溶着工程が余分に必要になるだけでなく、一旦取り付けた透明板を必要に応 じて取り外すことが困難であるという問題があった。
【0007】 また、従来例のうち、係止口部の周縁部に係合フックの係合爪を係合させるも のでは、係止口部の大きさが係合フックを挿入して得る大きさになっているため に、衝撃などが加わったときに係合フックがその係止口部の中で動いて係合爪が 係止口部の周縁部から離脱しやすいという問題があった。この問題は、図5で説 明した先行例1のように、シャーシフレーム1に切起し形成した板片状の抑止爪 4の先端を係止爪3の背面に弾接させておくことによってある程度は解消される けれども、先行例1では抑止爪4が金属製のシャーシフレーム1を切起し形成し たものであるので、電気機器の合成樹脂成形体でなるキャビネット本体の前板部 に透明板を装着することのためにそのまま転用することはできない。また、この 先行例1には、取付孔2への係止爪4の挿入量を規制する手段が示されていない ので、係止爪4を押引き不能に取付孔2に取り付けることができない。
【0008】 さらに、先行例2のものでは、係止片を支えるための壁部を有する別部品が余 分に必要になるのでそれだけ部品点数が増えてコストアップになるという問題が ある。
【0009】 さらに、先行例3のものでは、部品側とパネル側との係合箇所を離脱させるの にピン状ないし細いロッド状の工具が必要であり、そのために係合箇所を離脱さ せる操作を工具なしで簡便に行うことができないという問題がある。
【0010】 本考案は以上の問題や状況に鑑みてなされたものであり、磁気テープ装置のよ うな電気機器の合成樹脂成形体でなるキャビネット本体の前板部に透明板を配備 するための手段として、溶着を行う必要のない係合フックを用いることを基本と し、前板部側の係止口部の周縁部に係合している係合フックの係合爪が衝撃など によって容易に離脱してしまうという事態が起こらないだけでなく、係合爪を係 止口部の周縁部に係合させる作業を従来例の場合と同様に容易に行うことのでき る電気機器のキャビネットを提供することを目的とする。
【0011】 また、本考案は、一旦装着した透明板を工具なしで容易に取り外すことのでき る電気機器のキャビネットを提供することを目的とする。
【0012】 さらに、本考案は、透明板に設けた係合フックを前板部に押引き不能に取り付 けることのできる電気機器のキャビネットを提供することを目的とする。
【0013】
本考案に係る電気機器のキャビネットは、電気機器の合成樹脂成形体でなるキ ャビネット本体の前板部の係止口部に、透明板に具備された係合フックの脚部が 挿入されてその係合フックの係合爪が上記係止口部の周縁部の係合面に係合し、 上記前板部に合成樹脂で一体成形されて上記脚部の背面に近付く方向に延び出た 突片部の先端面が上記脚部の背面に対向されていると共に、その突片部の先端面 と上記脚部の背面との対向間隔が上記係合面に対する上記係合爪の離脱方向での 係合幅よりも狭くなっていて、上記突片部は、上記前板部における上記突片部の 基部との連設箇所の厚さよりもその肉厚を薄くして弾性揺動変形可能に形成して ある、というものである。
【0014】 この考案によれば、突片部の先端面と係合フックの脚部の背面との対向間隔が 上記係合面に対する係合爪の離脱方向での係合幅よりも狭くなっているので、上 記脚部が突片部の先端面に当たることによってその脚部の動き代が上記係合幅よ りも小さい範囲に規制される。そのため、落下などによる衝撃や温度変化などを 受けたときなどに係合フックの係合爪が係止口部の係合面から離脱するという事 態が起こらない。また、突片部が弾性揺動変形可能であるので、前板部の係止口 部に挿入した係合フックで突片部を押して撓ませるだけで、その係合爪を前板部 の係止口部の周縁部の係合面に容易に係合させることが可能である。
【0015】 特に、この考案によれば、突片部を弾性揺動変形可能にするための構成として 、前板部における突片部の基部との連設箇所の厚さよりもその肉厚を薄くすると いう構成を採用しているので、キャビネットの前板部の厚さを厚くしてその耐衝 撃強度などを高めても、突片部に必要十分な弾性揺動変形性を与えることが可能 になる。
【0016】 本考案では、上記突片部が、上記係止口部の周縁部における上記係合面の反対 側に位置する箇所で上記前板部に連設されていると共に、上記脚部の背面に近い 箇所ほど上記前板部から内側へ遠ざかるように傾斜した傾斜部とその傾斜部に連 設されて上記脚部の背面に対する略垂直方向に立ち上げられた先端突部とを備え ている、という構成を採用することが可能である。
【0017】 また、本考案では、上記突片部が、上記係止口部の周縁部における上記係合面 の反対側に位置する箇所で上記前板部に連設されていると共に、その突片部がS 字状の波形に形成されて上記前板部との連設箇所とその先端面の位置とが上記脚 部の背面に対して略垂直方向に並んでいるという構成を採用することも可能であ る。このように、突片部における前板部との連設箇所とその先端面の位置とが上 記脚部の背面に対して略垂直方向に並んでいると、落下による衝撃を受けたり温 度変化の影響などを受けたりして脚部が撓んでも、突片部自体はほとんど変形せ ずにその脚部を受け止めて係合面から係合爪が離脱することを確実に阻止し得る 。
【0018】 上記のように突片部をS字状に形成する場合には、その突片部が、基部側で上 記前板部の内方に向けて張り出した谷形部とその突片部の先端側で上記前板部の 外方に向けて張り出した山形部とを有するものであることが望ましく、そのよう にしておくと、係合フックを前板部の係止口部に挿入する作業が、係合フックの 先端が突片部に引掛かけことなく円滑に行われ、そのことが、透明板を前板部に 取り付ける作業を容易にすることに役立つ。
【0019】 本考案では、上記突片部に、その突片部の先端面と上記脚部の背面との対向間 隔が上記係合幅よりも広くなるようにその突片部を上記前板部の内方に向けて弾 性揺動変形させるための把手としての突起が設けられていることが望ましく、こ れによれば、把手としての突起を操作して突片部を前板部の内方に向けて弾性揺 動変形させることにより、係合面から係合爪を離脱させることが可能になる。し たがって、突片部や係合フックを壊さずに透明板を前板部から容易に取り外すこ とができる。
【0020】 本考案では、上記係合フックに上記突片部の先端に対する係止部が設けられて いて、上記係合爪が係合している上記係合面と上記係止部が係止している上記突 片部の先端部とによって、上記係合フックが挾まれて位置決めされるようになっ ていることが望ましい。これによれば、係合フックが前板部側の係合面と前板部 に一体に設けられた突片部の先端部とにより挾まれて押引き不能に取り付けられ る。
【0021】 本考案に係る電気機器のキャビネットは、次の構成を採用することによってい っそう具体化される。すなわち、磁気テープ装置としての電気機器の合成樹脂成 形体でなるキャビネット本体の前板部の複数箇所に具備された係止口部に、透明 板の複数箇所に具備された係合フックの脚部が各別に挿入されてそれぞれの係合 フックの係合爪が上記係止口部の周縁部の係合面に各別に係合し、上記係合爪と 上記係合面との係合箇所のそれぞれに対応して、上記前板部に合成樹脂で一体成 形されて上記脚部の背面に近付く方向に延び出た突片部の先端面が上記脚部の背 面に対向されていると共に、その突片部の先端面と上記脚部の背面との対向間隔 が上記係合面に対する上記係合爪の離脱方向での係合幅よりも狭くなっていて、 上記係合フックに上記突片部の先端に対する係止部が設けられていて、上記係合 爪が係合している上記係合面と上記係止部が係止している上記突片部の先端部と によって、上記係合フックが挾まれて位置決めされるようになっており、上記突 片部は、上記前板部における上記突片部の基部との連設箇所の厚さよりもその肉 厚を薄くして弾性揺動変形可能に形成してあり、その突片部が、上記係止口部の 周縁部における上記係合面の反対側に位置する箇所で上記前板部に連設されてい ると共に、その突片部の基部側で上記前板部の内方に向けて張り出した谷形部と その突片部の先端側で上記前板部の外方に向けて張り出した山形部とを有するS 字状の波形に形成されて上記前板部との連設箇所とその先端面の位置とが上記脚 部の背面に対して略垂直方向に並んでおり、その突片部の先端面と上記脚部の背 面との対向間隔が上記係合幅よりも広くなるようにその突片部を上記前板部の内 方に向けて弾性揺動変形させるための把手としての突起が上記山形部に設けられ ているという構成を採用することによっていっそう具体化される。この考案によ って発揮される作用効果は次の実施形態の説明によって明らかにする。
【0022】
図1は本考案の実施形態に係る電気機器のキャビネット10の概略正面図であ り、図例では磁気テープ装置を電気機器の一例としてある。したがって、キャビ ネット10の前面中央上部にテープカセット挿入口11が具備され、前面下部に プラグを相手方とするジャックユニット12が備わっている。また、キャビネッ ト10の前面中央下部に合成樹脂成形体でなる横長矩形の透明板20が配備され ていて、この透明板20によって、たとえばキャビネット10に備わっている動 作モード表示窓(不図示)が覆われている。
【0023】 図2は図1のA−A線に沿う部分を拡大して示した概略断面図である。同図に おいて、15はキャビネット本体であり、図例ではこのキャビネット本体15が 、図1のキャビネット10を形成しているフロントキャビネットとリアキャビネ ットとのうちのフロントキャビネットに相当している。キャビネット本体15に は透明板20を装着するための区画が形成されていて、その区画に配備された透 明板20が複数箇所でキャビネット本体15の前板部30に結合されている。図 1には結合箇所を符号イ,ロで示してあり、上側複数箇所の結合箇所イはすべて 同じ構造であり、下側複数箇所の結合箇所もすべて同じ構造になっている。
【0024】 図2に示したように、前板部30の上部適所及び下部適所のそれぞれに係止口 部31,37が備わっている。下側適所の係止口部37には、透明板20の下端 に備わっている係合フック27が係止されているけれども、透明板20の下端部 と前板部30との結合構造は図例以外の構造であってもよい。
【0025】 前板部30の上部適所に設けられている係止口部31は正面視矩形であって、 前板部30には、その係止口部31の周縁部の下側口壁面中央部を起点として上 方に向けてS字状に延び出た突片部40が合成樹脂で一体成形されている。図例 の突片部40は、基部側で前板部30の内方に向けて張り出した谷形部41とそ の突片部40の先端側で前板部30の外方に向けて張り出した山形部45とを有 するS字状の波形に形成されていると共に、前板部30との連設箇所42(すな わち起点)とその先端面46(すなわち終点)との位置が共に係止口部31内に 位置している。また、この突片部40は、前板部30における突片部40の基部 との連設箇所の厚さよりもその肉厚を薄くして弾性揺動変形可能に形成してあり 、しかも、突片部40を前板部30の内方に向けて弾性揺動変形させるための把 手としての突起43が山形部45に設けられている。
【0026】 これに対し、透明板20の上端の適所に係合フック50が一体に設けられてい る。この係合フック50は、透明板20から延び出た脚部51とその脚部51の 先端部に設けられた係止爪52と脚部51の背面に形成された係止部53とを備 えている。この透明板20を前板部30に装着するときには、たとえば透明板2 0の下部の係合フック27を前板部30の係止口部37に係合させた状態で、透 明板20の上部の係合フック50の脚部51を撓ませながら前板部30の係止口 部31に挿入することによって、その係合爪52を係止口部31の周縁部の上側 部分(周縁上部)に形成された係合面35に係合させる。
【0027】 ここで、係合フック50を係止口部31に挿入するときには、係合フック50 が突片部40の先端部を内方へ押してその突片部40を撓み変形させ、係合フッ ク50の係合爪52が係合面35に係合したときに、突片部40がその弾性によ り元位置に復帰してその先端面46が脚部51の背面に下方から対向する。また 、突片部40の先端が係合フック50の係止部53に係合し、係合面35と突片 部40の先端部とにより係合フック50が挾まれて位置決めされる。このときの 突片部40の撓み変形は、その突片部40がS字状に形成されていて、前板部3 0よりも薄肉になっていることにより無理なく行われる。
【0028】 透明板20が前板部30に装着されている状態では、突片部40が脚部51の 背面に近付く方向に延び出てその先端面46が脚部51の背面に対向し、しかも 、突片部40の前板部30との連設箇所42とその先端面46の位置とが脚部5 1の背面に対して略垂直方向に並ぶ。さらに、突片部40の先端面46と脚部5 1の背面との対向間隔が係合面35に対する係合爪52の離脱方向での係合幅よ りも狭くなっている。
【0029】 上記構造によれば、突片部40の先端面46と係合フック50の脚部51の背 面との対向間隔が係合面35に対する係合爪52の係合幅よりも狭くなっている ので、脚部51が突片部40の先端面46に当たることによってその脚部51の 動き代が上記係合幅よりも小さい範囲に規制される。そのため、落下などによる 衝撃や温度変化などを受けたときなどに係合フック50の係合爪52が係止口部 31の係合面35から離脱するという事態が起こらない。
【0030】 また、突片部40の上記連設箇所42とその先端面46の位置とが係合フック 50の脚部51の背面に対して略垂直方向に並んでいるため、落下による衝撃を 受けたり温度変化の影響などを受けたりして脚部51が撓んでも、突片部40自 体はほとんど変形せずにその脚部51を受け止めて係合面35から係合爪52が 離脱することを確実に阻止する。
【0031】 透明板20を取り外す必要が生じたときには、把手としての突起43を操作し て突片部40を前板部30の内方に向けて弾性揺動変形させ、この操作によって 突片部40の先端面46と脚部51の背面との対向間隔を上記係合幅よりも広く した上で、係合フック50をその弾性に抗して押し下げて係合面35から係合爪 52を離脱させるという操作を行うだけで、突片部40や係合フック50を壊さ ずに透明板20を前板部30から容易に無理なく取り外すことができる。ここで 、上記突起43は、突片部40の山形部45に設けられているため、その突起4 3を小さな力で操作して突片部40を前板部30の内方に向けて弾性揺動変形さ せることができる。
【0032】 図3に他の実施形態を示してあり、同図は図2に相応する断面図である。図3 の実施形態では、図2に示した把手としての突起43を突片部40に設けていな い点だけが図2のものと異なっており、その他の事項は図2とすべて同様である ので、同一部分に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0033】 図3の実施形態では、図2に示した突起43を操作して突片部40を弾性揺動 変形させるという操作を行うことができないけれども、突起43を操作する代わ りに、突片部40自体を操作して弾性揺動変形させることは可能である。したが って、このものでも、突片部40や係合フック50を壊さずに透明板20を前板 部30から容易に無理なく取り外すことができる。その他の作用については図2 で説明したところと同様である。
【0034】 図4はさらに他の実施形態を示している。この実施形態では、前板部30に合 成樹脂で一体成形されて係合フック50の脚部51の背面に近付く方向に延び出 た突片部40が、脚部51の背面に近い箇所ほど前板部30から内側へ遠ざかる ように傾斜した傾斜部48とその傾斜部48に連設されて脚部51の背面に対す る略垂直方向に立ち上げられた先端突部49とを備えている点で、図2の突片部 40と異なっている。その他の構成は図2で説明したところと同様であるので、 同一又は相応する部分に同一符号を付してある。
【0035】 図4の実施形態において、透明板20を前板部30に装着するときには、たと えば透明板20の下部の係合フック27を前板部30の係止口部37に係合させ た状態で、透明板20の上部の係合フック50の脚部51を撓ませながら前板部 30の係止口部31に挿入することによって、その係合爪52を係止口部31の 周縁部の上側部分(周縁上部)に形成された係合面35に係合させる。この場合 、係合フック50が突片部40の先端突部49を内方へ押してその突片部40を 撓み変形させ、係合フック50の係合爪52が係合面35に係合したときに、突 片部40がその弾性により元位置に復帰してその先端面46が脚部51の背面に 下方から対向する。また、突片部40の先端が係合フック50の係止部53に係 合し、係合面35と突片部40の先端部とにより係合フック50が挾まれて位置 決めされる。このときの突片部40の撓み変形は、その突片部40が傾斜部48 を有していて、前板部30よりも薄肉になっていることにより無理なく行われる 。
【0036】 透明板20が前板部30に装着されている状態では、突片部40が脚部51の 背面に近付く方向に延び出てその先端面46が脚部51の背面に対向している。 そのため、脚部51が突片部40の先端面46に当たることによってその脚部5 1の動き代が係合面35に対する係合爪52の係合幅よりも小さい範囲に規制さ れる。そのため、落下などによる衝撃や温度変化などを受けたときなどに係合フ ック50の係合爪52が係止口部31の係合面35から離脱するという事態が起 こらない。
【0037】 透明板20を取り外す必要が生じたときには、突片部40を前板部30の内方 に向けて弾性揺動変形させ、この操作によって突片部40の先端面46と脚部5 1の背面との対向間隔を上記係合幅よりも広くした上で、係合フック50をその 弾性に抗して押し下げて係合面35から係合爪52を離脱させるという操作を行 うだけで、突片部40や係合フック50を壊さずに透明板20を前板部30から 容易に無理なく取り外すことができる。
【0038】 なお、図4の実施形態において、突片部40に図2で説明した把手としての突 起を一体に設けておいてもよい。
【0039】
本考案によれば、磁気テープ装置のような電気機器の合成樹脂成形体でなるキ ャビネット本体の前板部に透明板を配備するための手段として、溶着を行う必要 のない係合フックを用いることを基本としているにもかかわらず、係合フックの 係合爪が落下時の衝撃や温度変化などの影響によって係合面から容易に離脱して しまうという事態が起こらないだけでなく、係合爪を係止口部の周縁部に係合さ せる作業を従来例の場合と同様に容易に行うことのできるようになる。そのため 、部品点数を増やさずに、落下時の衝撃や温度変化などの影響によって透明板の 脱落などの不都合が起こらない電気機器のキャビネットを安価に提供でき、しか も、キャビネットの耐久性を改善することも可能である。そのほか、一旦装着し た透明板を工具なしで容易に取り外すことのできるので、透明板の取替えや表示 窓のメンテナンスなどのために透明板を取り外す必要が生じたときにも、透明板 を容易に取り外すことができる。
【図1】本考案の実施形態に係る電気機器のキャビネッ
トの概略正面図である。
トの概略正面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う部分を拡大して示した概
略断面図である。
略断面図である。
【図3】他の実施形態を示した図2に相応する断面図で
ある。
ある。
【図4】さらに他の実施形態を示した図2に相応する断
面図である。
面図である。
【図5】先行例1に記載された取付構造の説明図であ
る。
る。
10 電気機器のキャビネット 15 キャビネット本体 30 前板部 31 係止口部 35 係合面 40 突片部 41 谷形部 42 連設箇所 43 突起 45 山形部 46 先端面 48 傾斜部 49 先端突部 50 係合フック 51 脚部 52 係合爪 53 係止部
Claims (7)
- 【請求項1】 磁気テープ装置としての電気機器の合成
樹脂成形体でなるキャビネット本体の前板部の複数箇所
に具備された係止口部に、透明板の複数箇所に具備され
た係合フックの脚部が各別に挿入されてそれぞれの係合
フックの係合爪が上記係止口部の周縁部の係合面に各別
に係合し、 上記係合爪と上記係合面との係合箇所のそれぞれに対応
して、上記前板部に合成樹脂で一体成形されて上記脚部
の背面に近付く方向に延び出た突片部の先端面が上記脚
部の背面に対向されていると共に、その突片部の先端面
と上記脚部の背面との対向間隔が上記係合面に対する上
記係合爪の離脱方向での係合幅よりも狭くなっていて、 上記係合フックに上記突片部の先端に対する係止部が設
けられていて、上記係合爪が係合している上記係合面と
上記係止部が係止している上記突片部の先端部とによっ
て、上記係合フックが挾まれて位置決めされるようにな
っており、 上記突片部は、上記前板部における上記突片部の基部と
の連設箇所の厚さよりもその肉厚を薄くして弾性揺動変
形可能に形成してあり、 その突片部が、上記係止口部の周縁部における上記係合
面の反対側に位置する箇所で上記前板部に連設されてい
ると共に、その突片部の基部側で上記前板部の内方に向
けて張り出した谷形部とその突片部の先端側で上記前板
部の外方に向けて張り出した山形部とを有するS字状の
波形に形成されて上記前板部との連設箇所とその先端面
の位置とが上記脚部の背面に対して略垂直方向に並んで
おり、 その突片部の先端面と上記脚部の背面との対向間隔が上
記係合幅よりも広くなるようにその突片部を上記前板部
の内方に向けて弾性揺動変形させるための把手としての
突起が上記山形部に設けられていることを特徴とする電
気機器のキャビネット。 - 【請求項2】 電気機器の合成樹脂成形体でなるキャビ
ネット本体の前板部の係止口部に、透明板に具備された
係合フックの脚部が挿入されてその係合フックの係合爪
が上記係止口部の周縁部の係合面に係合し、上記前板部
に合成樹脂で一体成形されて上記脚部の背面に近付く方
向に延び出た突片部の先端面が上記脚部の背面に対向さ
れていると共に、その突片部の先端面と上記脚部の背面
との対向間隔が上記係合面に対する上記係合爪の離脱方
向での係合幅よりも狭くなっていて、上記突片部は、上
記前板部における上記突片部の基部との連設箇所の厚さ
よりもその肉厚を薄くして弾性揺動変形可能に形成して
あることを特徴とする電気機器のキャビネット。 - 【請求項3】 上記突片部が、上記係止口部の周縁部に
おける上記係合面の反対側に位置する箇所で上記前板部
に連設されていると共に、上記脚部の背面に近い箇所ほ
ど上記前板部から内側へ遠ざかるように傾斜した傾斜部
とその傾斜部に連設されて上記脚部の背面に対する略垂
直方向に立ち上げられた先端突部とを備えている請求項
2に記載した電気機器のキャビネット。 - 【請求項4】 上記突片部が、上記係止口部の周縁部に
おける上記係合面の反対側に位置する箇所で上記前板部
に連設されていると共に、その突片部がS字状の波形に
形成されて上記前板部との連設箇所とその先端面の位置
とが上記脚部の背面に対して略垂直方向に並んでいる請
求項2に記載した電気機器のキャビネット。 - 【請求項5】 上記突片部が、その突片部の基部側で上
記前板部の内方に向けて張り出した谷形部とその突片部
の先端側で上記前板部の外方に向けて張り出した山形部
とを有する請求項4に記載した電気機器のキャビネッ
ト。 - 【請求項6】 上記突片部に、その突片部の先端面と上
記脚部の背面との対向間隔が上記係合幅よりも広くなる
ようにその突片部を上記前板部の内方に向けて弾性揺動
変形させるための把手としての突起が設けられている請
求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載した電気機
器のキャビネット。 - 【請求項7】 上記係合フックに上記突片部の先端に対
する係止部が設けられていて、上記係合爪が係合してい
る上記係合面と上記係止部が係止している上記突片部の
先端部とによって、上記係合フックが挾まれて位置決め
されるようになっている請求項2ないし請求項6のいず
れか1項に記載した電気機器のキャビネット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002001109U JP3088369U (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 電気機器のキャビネット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002001109U JP3088369U (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 電気機器のキャビネット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3088369U true JP3088369U (ja) | 2002-09-06 |
Family
ID=43239678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002001109U Expired - Fee Related JP3088369U (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 電気機器のキャビネット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3088369U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016081944A (ja) * | 2014-10-09 | 2016-05-16 | 株式会社東芝 | 電子機器 |
-
2002
- 2002-03-06 JP JP2002001109U patent/JP3088369U/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016081944A (ja) * | 2014-10-09 | 2016-05-16 | 株式会社東芝 | 電子機器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1630426B1 (en) | Double clip fastener device with retaining plate | |
JP2009507711A (ja) | ワイパーブレードとウインドスクリーンワイパーブレードホルダとの固定装置 | |
US20060103272A1 (en) | Mounting assembly for computer cover | |
US20060092603A1 (en) | Mounting assembly for cover of computer enclosure | |
JP2007145160A (ja) | 車両のピラーガーニッシュの取付構造 | |
JP2006220180A (ja) | 部材ロック構造 | |
JP2002372256A (ja) | 空気調和機の化粧パネル取付構造 | |
JP3088369U (ja) | 電気機器のキャビネット | |
JP4312375B2 (ja) | 端子台コネクタ、電子機器、および端子台コネクタと電子機器の取付構造 | |
JP5017365B2 (ja) | 機器取付具、開口枠および機器 | |
JPH068324Y2 (ja) | パネルの係着装置 | |
JP3232200B2 (ja) | 留付クリップおよび二つの部材の留付構造 | |
JP4896634B2 (ja) | 部品設置構造 | |
JP2006214479A (ja) | 樹脂部材の嵌合構造 | |
JP3115378U (ja) | 掛け具及び陳列具 | |
JPH08121444A (ja) | 装着機構 | |
JP2001090868A (ja) | 線状体固定具 | |
KR200327354Y1 (ko) | 자동차용 와이퍼 어뎁터의 복합체결장치 | |
JP2004052855A (ja) | 固定具 | |
JP2004040878A (ja) | 電気接続箱の取付構造 | |
JP2002056741A (ja) | 電子機器等の操作ボタン支持構造 | |
JP4641689B2 (ja) | 回路遮断器の取り付け構造 | |
JP2532856Y2 (ja) | 電気機器のレール取付装置 | |
JP2010054935A (ja) | パネル取付構造 | |
JP2000082351A (ja) | パネルの取り付け構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |