JP3087186B2 - 多結晶シリコンシートの製造方法 - Google Patents
多結晶シリコンシートの製造方法Info
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- Silicon Compounds (AREA)
- Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)
- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は太陽電池その他の光電変
換素子等に用いられている、多結晶シリコンシートの製
造方法に関する。
換素子等に用いられている、多結晶シリコンシートの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】既に多結晶シリコンシートの製造方法と
しては各種のものが実施されており、その一つであるリ
ボン法は図5のように、不活性ガス雰囲気内にあって坩
堝a内に存する溶融シリコンbにダイcを浸漬起立さ
せ、ダイcの上端口c′から引き出された溶融シリコン
bを、ダイcの外である不活性ガス雰囲気内で冷却固化
させるようにしたもので、このリボン技術では、溶融シ
リコンbのメニスカス(表面張力)を利用してシートを
形成しているため、均一な厚さの多結晶シリコンシート
を得難く、この結果太陽電池のディバイスとして用いよ
うとする際、これに電極を形成しようとしても、スクー
リン印刷法を適用することが困難となってしまう欠陥が
ある。
しては各種のものが実施されており、その一つであるリ
ボン法は図5のように、不活性ガス雰囲気内にあって坩
堝a内に存する溶融シリコンbにダイcを浸漬起立さ
せ、ダイcの上端口c′から引き出された溶融シリコン
bを、ダイcの外である不活性ガス雰囲気内で冷却固化
させるようにしたもので、このリボン技術では、溶融シ
リコンbのメニスカス(表面張力)を利用してシートを
形成しているため、均一な厚さの多結晶シリコンシート
を得難く、この結果太陽電池のディバイスとして用いよ
うとする際、これに電極を形成しようとしても、スクー
リン印刷法を適用することが困難となってしまう欠陥が
ある。
【0003】また、上記の如く溶融シリコンとの濡れを
活用しようとするのがリボン技術であるため、ダイ、フ
ィラメント、基板など多くの消耗品を要することになる
だけでなく、濡れのよいカーボン、SiC等を用いるこ
とから、これが溶融シリコンへの不純物源となってしま
う。さらに、当該リボン法によるときは結晶の成長が、
多結晶シリコンシートの引き出し方向への成長であり、
当該結晶の成長速度はあまり大きくできず、品質および
生産能率の点からも満足すべきものとなっていない。
活用しようとするのがリボン技術であるため、ダイ、フ
ィラメント、基板など多くの消耗品を要することになる
だけでなく、濡れのよいカーボン、SiC等を用いるこ
とから、これが溶融シリコンへの不純物源となってしま
う。さらに、当該リボン法によるときは結晶の成長が、
多結晶シリコンシートの引き出し方向への成長であり、
当該結晶の成長速度はあまり大きくできず、品質および
生産能率の点からも満足すべきものとなっていない。
【0004】また、別途別謂キャスティング法(鋳造
法)なるものも実施されているが、同法ではシリコン母
材を加熱して融液となし、これを製品ウエハの寸法に応
じた鋳型に流し込み、さらに当該型の可動部分により融
液を押圧成型して固化させるものであるが、同法による
ときは、一度に所定形状のウエハが得られ、量産性の点
で望ましい結果が期待できるものの、上記のように融液
は四方から押えつけられることになる。このため同法で
は鋳型の上下面と側面が上記融液の固化に際し、シリコ
ン結晶粒(グレイン)の成長を抑制してしまうこととな
り、固化製品の前記各面と接する部分近傍が、非常に細
かい結晶粒となって大きな結晶粒が得られず、太陽電池
用シリコンウエハ等にあって望ましいとされている大結
晶粒生成の要請を満足させることができないため、当該
ウエハによって得られた太陽電池の光電変換効率も2〜
3%と極度に悪くなってしまう欠陥を持っている。
法)なるものも実施されているが、同法ではシリコン母
材を加熱して融液となし、これを製品ウエハの寸法に応
じた鋳型に流し込み、さらに当該型の可動部分により融
液を押圧成型して固化させるものであるが、同法による
ときは、一度に所定形状のウエハが得られ、量産性の点
で望ましい結果が期待できるものの、上記のように融液
は四方から押えつけられることになる。このため同法で
は鋳型の上下面と側面が上記融液の固化に際し、シリコ
ン結晶粒(グレイン)の成長を抑制してしまうこととな
り、固化製品の前記各面と接する部分近傍が、非常に細
かい結晶粒となって大きな結晶粒が得られず、太陽電池
用シリコンウエハ等にあって望ましいとされている大結
晶粒生成の要請を満足させることができないため、当該
ウエハによって得られた太陽電池の光電変換効率も2〜
3%と極度に悪くなってしまう欠陥を持っている。
【0005】そこで、本願人は既に上記難点を解消する
ため、前記キャスティング法の利点を活用し、溶融シリ
コンをモールドノズルに供給するが、不連続でなく連続
して供給すると共に、これをモールドノズル内にて固化
してしまい、この固化シリコンシートを連続的に引き出
すようにすることで、均一厚の多結晶シリコンシート
を、不純物による汚染の心配なしに量産可能とすると共
に、各種の厚さ寸法のものを容易に得られるようにし、
ディバイス加工の工程でも、厚さの均一化処理などを不
要となし、歩留りの向上をも図ろうとする方法を提案
(以下この方法をキャストリボン法と称す)した。
ため、前記キャスティング法の利点を活用し、溶融シリ
コンをモールドノズルに供給するが、不連続でなく連続
して供給すると共に、これをモールドノズル内にて固化
してしまい、この固化シリコンシートを連続的に引き出
すようにすることで、均一厚の多結晶シリコンシート
を、不純物による汚染の心配なしに量産可能とすると共
に、各種の厚さ寸法のものを容易に得られるようにし、
ディバイス加工の工程でも、厚さの均一化処理などを不
要となし、歩留りの向上をも図ろうとする方法を提案
(以下この方法をキャストリボン法と称す)した。
【0006】この方法は図3に示す如き製造装置を用い
て行うもので、同図にあって1はアルゴン等の不活性ガ
スか真空による不活性雰囲気1aをもつ炉体で、この中
にはヒータ2a、2b等によって加熱されるシリコン溶
融管3と、ヒータ4によって加熱されるモールドノズル
5とが設けられており、シリコン溶融管3内に投入のシ
リコン母材は、前記ヒータ2aによって溶融された後、
不活性ガス等による圧力Pを受けて、当該溶融シリコン
Siが、順次シリコン溶融管3の供給口3a、そしてモ
ールドノズル5の注入口5aを介して当該モールドノズ
ル5内へ送り込まれるようになっている。
て行うもので、同図にあって1はアルゴン等の不活性ガ
スか真空による不活性雰囲気1aをもつ炉体で、この中
にはヒータ2a、2b等によって加熱されるシリコン溶
融管3と、ヒータ4によって加熱されるモールドノズル
5とが設けられており、シリコン溶融管3内に投入のシ
リコン母材は、前記ヒータ2aによって溶融された後、
不活性ガス等による圧力Pを受けて、当該溶融シリコン
Siが、順次シリコン溶融管3の供給口3a、そしてモ
ールドノズル5の注入口5aを介して当該モールドノズ
ル5内へ送り込まれるようになっている。
【0007】ここでモールドノズル5は、ノズル下板5
bとノズル上蓋板5cとからなり、ノズル下板5bの上
面に所定の凹溝5dが形成されてあることで、図示され
ていないビス等により両板5b、5cを重積状態にて固
定し、これにより、所定厚さと所定巾の鋳造路6が形成
され、図中7が引出手段としての引き出し治具を示して
いる。
bとノズル上蓋板5cとからなり、ノズル下板5bの上
面に所定の凹溝5dが形成されてあることで、図示され
ていないビス等により両板5b、5cを重積状態にて固
定し、これにより、所定厚さと所定巾の鋳造路6が形成
され、図中7が引出手段としての引き出し治具を示して
いる。
【0008】この鋳造装置を用いて上記キャストリボン
法を実施するには、石英等により形成したシリコン溶融
管3中にシリコン母材を投入しておき、これをヒータ2
aの稼動によって溶融(1450℃)し、前記不活性ガ
スによる圧力P(0.01〜0.1kg/cm2 )を当
該溶融シリコンSiの上面に加えるが、この際ヒータ4
によって予め、同図に示す如くモールドノズル5の基部
側から鋳造路6、引出端口5eの方向へ向けて、シリコ
ンの融点(MP=1420℃)よりも高温から1300
℃程度に至るまで、降温状態となるような温度分布曲線
Tをもたせるようにして、鋳造路6の引出端口5e寄り
であって、注入口5a側へ向け所要長だけ離間した固化
領域5fから引き出し治具7に向けては、融点MPより
も予め温度が低くなるようにしてあり、このような温度
条件下のモールドノズル5内にその注入口5aから連続
的に、上記溶融シリコンSiを供給するようにしてい
る。これにより当該溶融シリコンSiは、引き出し治具
7の握持用端口7aからモールドノズル5内の固化領域
5fまでが固結することで、固化シリコンシートMSi
が形成されることとなる。
法を実施するには、石英等により形成したシリコン溶融
管3中にシリコン母材を投入しておき、これをヒータ2
aの稼動によって溶融(1450℃)し、前記不活性ガ
スによる圧力P(0.01〜0.1kg/cm2 )を当
該溶融シリコンSiの上面に加えるが、この際ヒータ4
によって予め、同図に示す如くモールドノズル5の基部
側から鋳造路6、引出端口5eの方向へ向けて、シリコ
ンの融点(MP=1420℃)よりも高温から1300
℃程度に至るまで、降温状態となるような温度分布曲線
Tをもたせるようにして、鋳造路6の引出端口5e寄り
であって、注入口5a側へ向け所要長だけ離間した固化
領域5fから引き出し治具7に向けては、融点MPより
も予め温度が低くなるようにしてあり、このような温度
条件下のモールドノズル5内にその注入口5aから連続
的に、上記溶融シリコンSiを供給するようにしてい
る。これにより当該溶融シリコンSiは、引き出し治具
7の握持用端口7aからモールドノズル5内の固化領域
5fまでが固結することで、固化シリコンシートMSi
が形成されることとなる。
【0009】このようにして固化シリコンシートMSi
が形成されたならば、当該引き出し治具7をモールドノ
ズル5の長手方向である矢印Dへ向け連続的に引出すの
であるが、この際溶融シリコンSiに加える圧力Pは、
前掲当初圧力よりも降圧させた稼動圧力とすることで、
固化領域5fの長さが変化しないようにするのがよい。
ここで、実際上前記の凹溝5dを深さ0.5mm、巾を
25mmにて長さ250mm程度であり、モールドノズ
ルの材質としては、カーボンが用いられ、その本体表面
に窒化シリコンコーティングを施すか、Si3 N4 とS
iO2 の混合物コーティング等の離型材を施して用いら
れる。
が形成されたならば、当該引き出し治具7をモールドノ
ズル5の長手方向である矢印Dへ向け連続的に引出すの
であるが、この際溶融シリコンSiに加える圧力Pは、
前掲当初圧力よりも降圧させた稼動圧力とすることで、
固化領域5fの長さが変化しないようにするのがよい。
ここで、実際上前記の凹溝5dを深さ0.5mm、巾を
25mmにて長さ250mm程度であり、モールドノズ
ルの材質としては、カーボンが用いられ、その本体表面
に窒化シリコンコーティングを施すか、Si3 N4 とS
iO2 の混合物コーティング等の離型材を施して用いら
れる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来方法による
ときは、予めモールドノズル5の先端側である固化領域
5fから引き出し治具7までを、Siの融点MP以下に
制御していることから、最初溶融シリコンSiを圧力P
によりモールドノズル5へ圧入させた際、鋳造路6に流
し込まれた当該溶融シリコンSiは、モールドノズル5
の先端側にあって急冷されることとなり、この結果引き
出される固化シリコンシートMSiは、歪みの多い微結
晶のものとなって、製品の特性低下を来すだけでなく、
そのシート表面が粗くなって、固化シリコンシートMS
iがモールドノズル5に癒着してしまい、この引き出し
操作に大きな引張力を必要としたり、製品に割れが生じ
たり、さらに、粗面化した固化シリコンシートMSiに
よってモールドノズル5に施してある前記のコーティン
グが早期に損耗し、その寿命が短くなってしまう等の問
題がある。
ときは、予めモールドノズル5の先端側である固化領域
5fから引き出し治具7までを、Siの融点MP以下に
制御していることから、最初溶融シリコンSiを圧力P
によりモールドノズル5へ圧入させた際、鋳造路6に流
し込まれた当該溶融シリコンSiは、モールドノズル5
の先端側にあって急冷されることとなり、この結果引き
出される固化シリコンシートMSiは、歪みの多い微結
晶のものとなって、製品の特性低下を来すだけでなく、
そのシート表面が粗くなって、固化シリコンシートMS
iがモールドノズル5に癒着してしまい、この引き出し
操作に大きな引張力を必要としたり、製品に割れが生じ
たり、さらに、粗面化した固化シリコンシートMSiに
よってモールドノズル5に施してある前記のコーティン
グが早期に損耗し、その寿命が短くなってしまう等の問
題がある。
【0011】さらに、上記従来法によるときはモールド
ノズルに対して、その温度分布を一定に保って製造して
いるので、モールドノズル内の溶融シリコンと固化シリ
コンシートとの境界線は、一定位置に存在することとな
る。このため、当該所定位置に停在することとなる境界
線部分で、常に溶融シリコンが固結され、これにより得
られた固化シリコンシートが、次々と引き出されて行く
ので、鋳造路における当該境界線箇所におけるコーティ
ングが早期に損耗し、これにより固化シリコンシートの
表面が荒れてしまい、製品の品質が低下するだけでな
く、モールドノズルのコーティング寿命が短くなってし
まう難点を有している。
ノズルに対して、その温度分布を一定に保って製造して
いるので、モールドノズル内の溶融シリコンと固化シリ
コンシートとの境界線は、一定位置に存在することとな
る。このため、当該所定位置に停在することとなる境界
線部分で、常に溶融シリコンが固結され、これにより得
られた固化シリコンシートが、次々と引き出されて行く
ので、鋳造路における当該境界線箇所におけるコーティ
ングが早期に損耗し、これにより固化シリコンシートの
表面が荒れてしまい、製品の品質が低下するだけでな
く、モールドノズルのコーティング寿命が短くなってし
まう難点を有している。
【0012】本願は上記の如き従来方法の難点に鑑み、
請求項1にあっては、予めモールドノズルにおける温度
分布曲線が、シリコンの融点よりも全域にわたって高温
になるように、加熱条件を制御しておき、その後にあっ
て、モールドノズルの先端側から注入口側へ向け所要長
だけ離間した固化領域までを緩徐に降温制御させて行く
ことで、前記従来の欠陥を解消し歪みの少ない良好な特
性の結晶が得られ、滑らかな表面をもった固化シリコン
シートの形成を可能として、モールドノズルへの癒着を
防ぎ、これにより引き出し開始時からの摩擦力を低減し
て、引き出されてくる固化シリコンシートに余分な応力
のかからない製造を実現させようとするのが、その第1
の目的である。
請求項1にあっては、予めモールドノズルにおける温度
分布曲線が、シリコンの融点よりも全域にわたって高温
になるように、加熱条件を制御しておき、その後にあっ
て、モールドノズルの先端側から注入口側へ向け所要長
だけ離間した固化領域までを緩徐に降温制御させて行く
ことで、前記従来の欠陥を解消し歪みの少ない良好な特
性の結晶が得られ、滑らかな表面をもった固化シリコン
シートの形成を可能として、モールドノズルへの癒着を
防ぎ、これにより引き出し開始時からの摩擦力を低減し
て、引き出されてくる固化シリコンシートに余分な応力
のかからない製造を実現させようとするのが、その第1
の目的である。
【0013】さらに、請求項1の方法にあっては上記第
2工程にあって、モールドノズル内の溶融シリコンと固
化シリコンシートとの境界線を、温度制御によって適時
モールドノズルの注入口側へ変移させるようにすること
で、常に境界線をモールドノズルに施したコーティング
が損耗していない箇所に移すようにし、これにより固化
シリコンシートの表面を滑成化して、製品の品質を向上
すると共に、引張力の低減を図り、かつ、モールドノズ
ルのコーティング寿命をも大巾に延ばし得るようにする
のが、第2の目的である。
2工程にあって、モールドノズル内の溶融シリコンと固
化シリコンシートとの境界線を、温度制御によって適時
モールドノズルの注入口側へ変移させるようにすること
で、常に境界線をモールドノズルに施したコーティング
が損耗していない箇所に移すようにし、これにより固化
シリコンシートの表面を滑成化して、製品の品質を向上
すると共に、引張力の低減を図り、かつ、モールドノズ
ルのコーティング寿命をも大巾に延ばし得るようにする
のが、第2の目的である。
【0014】また、請求項2にあっては、請求項1にお
けるモールドノズルの先端部における温度制御に際し、
これを加温用の熱源によって行うようにするだけではな
く、当該熱源による所定の加温条件下にあって、モール
ドノズルの先端部に冷却用体を摺接することで、溶融シ
リコンと固化シリコンシートとの境界線を高精度に制御
できるようにして、上記第2の目的を、より確実に達成
させ得るようにしている。
けるモールドノズルの先端部における温度制御に際し、
これを加温用の熱源によって行うようにするだけではな
く、当該熱源による所定の加温条件下にあって、モール
ドノズルの先端部に冷却用体を摺接することで、溶融シ
リコンと固化シリコンシートとの境界線を高精度に制御
できるようにして、上記第2の目的を、より確実に達成
させ得るようにしている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願は上記の目的を達成
するため、請求項1では不活性雰囲気内にあって、シリ
コン母材を溶融した後、当該溶融シリコンに圧力をかけ
ることで、これを加温されたモールドノズル内へその注
入口から連続して送出することにより、当該溶融シリコ
ンを、モールドノズルの引出端口に当接させてある引き
出し治具の握持用端口内まで流入させる第1工程と、当
該握持用端口内からモールドノズルの引出端口寄りであ
って、前記注入口側へ向け所要長だけ離間した固化領域
までの溶融シリコンが固結された時点で、前記溶融シリ
コンに圧力をかけながら、上記の引き出し治具を連続し
て引出することにより、上記モールドノズル内で固結し
た固化シリコンシートを、前記の引出端口から連続して
引き出すようにした第2工程とからなるキャストリボン
法において、前記第1工程ではモールドノズルを熱源に
より加熱しておくことで、握持用端口内まで流入したす
べての溶融シリコンを、その融点以上に保持して溶融状
態となし、第2工程では引き出し治具からモールドノズ
ルの前記固化領域に向けて、温度制御により徐々に降温
させて行くことで、上記溶融シリコンを同上固化領域に
達するまで固結することにより固化シリコンシートを形
成した後、前記した引き出し治具の連続引出しが始動さ
れるようにすると共に、上記の温度制御を連続的または
断続的に変更することにより、当該溶融シリコンと固化
シリコンシートとの境界線を、モールドノズルの注入口
側へ向けて変移させて行くようにしたことを特徴とする
多結晶シリコンシートの製造方法。
するため、請求項1では不活性雰囲気内にあって、シリ
コン母材を溶融した後、当該溶融シリコンに圧力をかけ
ることで、これを加温されたモールドノズル内へその注
入口から連続して送出することにより、当該溶融シリコ
ンを、モールドノズルの引出端口に当接させてある引き
出し治具の握持用端口内まで流入させる第1工程と、当
該握持用端口内からモールドノズルの引出端口寄りであ
って、前記注入口側へ向け所要長だけ離間した固化領域
までの溶融シリコンが固結された時点で、前記溶融シリ
コンに圧力をかけながら、上記の引き出し治具を連続し
て引出することにより、上記モールドノズル内で固結し
た固化シリコンシートを、前記の引出端口から連続して
引き出すようにした第2工程とからなるキャストリボン
法において、前記第1工程ではモールドノズルを熱源に
より加熱しておくことで、握持用端口内まで流入したす
べての溶融シリコンを、その融点以上に保持して溶融状
態となし、第2工程では引き出し治具からモールドノズ
ルの前記固化領域に向けて、温度制御により徐々に降温
させて行くことで、上記溶融シリコンを同上固化領域に
達するまで固結することにより固化シリコンシートを形
成した後、前記した引き出し治具の連続引出しが始動さ
れるようにすると共に、上記の温度制御を連続的または
断続的に変更することにより、当該溶融シリコンと固化
シリコンシートとの境界線を、モールドノズルの注入口
側へ向けて変移させて行くようにしたことを特徴とする
多結晶シリコンシートの製造方法。
【0016】さらに、請求項2では、同上請求項1の第
2工程にて行う温度制御が、モールドノズルの熱源調整
によるか、当該熱源により加熱されているモールドノズ
ルに接触の冷却用体を摺動させることにより行われるよ
うにしたことが、その内容である。
2工程にて行う温度制御が、モールドノズルの熱源調整
によるか、当該熱源により加熱されているモールドノズ
ルに接触の冷却用体を摺動させることにより行われるよ
うにしたことが、その内容である。
【0017】
【作用】請求項1による多結晶シリコンシートの製造方
法によるときは、キャストリボン法ににより加圧供給さ
れた溶融シリコンが、モールドノズルから握持用端口内
まで流入し、これら全溶融シリコンは、その加熱条件に
よって溶融状態を保持している。
法によるときは、キャストリボン法ににより加圧供給さ
れた溶融シリコンが、モールドノズルから握持用端口内
まで流入し、これら全溶融シリコンは、その加熱条件に
よって溶融状態を保持している。
【0018】次に、熱源の調整により引き出し治具側か
ら、モールドノズルの引出端口寄りであり、その注入口
側である固化領域へ向けて、加熱条件の変化により低温
となって行くよう温度制御されて緩徐に降温状態となる
ことから、これにより得られる固化シリコンシートに微
細な結晶が生ずることなく、その表面粗化の問題も解消
され、モールドノズル内の固化領域まで固化シリコンシ
ートが形成された後、引出し治具を稼動させれば、大き
な力を必要とせず、従って製品に割れが生ずることもな
く、モールドノズルのコーティングについても、その損
耗が少ないこととなる。
ら、モールドノズルの引出端口寄りであり、その注入口
側である固化領域へ向けて、加熱条件の変化により低温
となって行くよう温度制御されて緩徐に降温状態となる
ことから、これにより得られる固化シリコンシートに微
細な結晶が生ずることなく、その表面粗化の問題も解消
され、モールドノズル内の固化領域まで固化シリコンシ
ートが形成された後、引出し治具を稼動させれば、大き
な力を必要とせず、従って製品に割れが生ずることもな
く、モールドノズルのコーティングについても、その損
耗が少ないこととなる。
【0019】さらに、請求項1にあっては、その第2工
程にあってモールドノズル内の溶融シリコンと固化シリ
コンシートとの境界線が、温度制御により適時変移され
るようにしたから、当該境界線にあって固結した固化シ
リコンシートにより損耗することとなる当該箇所のコー
ティングは、それほど損じてしまう以前に、境界線が新
規なコーティング箇所へ変移されるので、コーティング
の損耗により固化シリコンシートの表面が荒れてしまう
ことなく、当該コーティングの寿命を延ばし得ることと
なる。
程にあってモールドノズル内の溶融シリコンと固化シリ
コンシートとの境界線が、温度制御により適時変移され
るようにしたから、当該境界線にあって固結した固化シ
リコンシートにより損耗することとなる当該箇所のコー
ティングは、それほど損じてしまう以前に、境界線が新
規なコーティング箇所へ変移されるので、コーティング
の損耗により固化シリコンシートの表面が荒れてしまう
ことなく、当該コーティングの寿命を延ばし得ることと
なる。
【0020】また、請求項2によるときは、請求項1に
おける上記温度制御を熱源の調整によって行ってもよい
が、冷却用体をモールドノズルに接触してスライドし、
これを所望適所で停止することで、固化シリコンシート
の固化領域を高精度に制御でき、これにより境界線を、
上記熱源の調整による場合に比し、より正確に変移させ
る得ることになり、不本意にコーティングを部分的に損
耗させてしまうといったことがなくなる。
おける上記温度制御を熱源の調整によって行ってもよい
が、冷却用体をモールドノズルに接触してスライドし、
これを所望適所で停止することで、固化シリコンシート
の固化領域を高精度に制御でき、これにより境界線を、
上記熱源の調整による場合に比し、より正確に変移させ
る得ることになり、不本意にコーティングを部分的に損
耗させてしまうといったことがなくなる。
【0021】
【実施例】本発明に係る方法を、図1乃至図3に示す製
造装置を用いて実施する場合につき詳記すれば、当該装
置としては図4によって既に明示したものと略同一構成
のものを使用することができ、本発明に係る製造装置に
あっても、同一部材については同一符号をもって示され
ており、相違する点は、モールドノズル5の近傍に配設
した熱源10が、多数の独立ヒータ10a、10b、1
0c‥‥‥によって構成されており、当該各独立ヒータ
10a、10b、10c‥‥‥を各別に温度制御できる
ようにしてあることと、冷却用体11によっても温度制
御ができるようにしたことである。
造装置を用いて実施する場合につき詳記すれば、当該装
置としては図4によって既に明示したものと略同一構成
のものを使用することができ、本発明に係る製造装置に
あっても、同一部材については同一符号をもって示され
ており、相違する点は、モールドノズル5の近傍に配設
した熱源10が、多数の独立ヒータ10a、10b、1
0c‥‥‥によって構成されており、当該各独立ヒータ
10a、10b、10c‥‥‥を各別に温度制御できる
ようにしてあることと、冷却用体11によっても温度制
御ができるようにしたことである。
【0022】そこで、請求項1のキャストリボン法にお
いても、炉体1内の不活性雰囲気1a内にあって、シリ
コン母材を溶融した後、シリコン溶融管3内の当該溶融
シリコンSiに圧力をかけることで、これを熱源10に
よって加温されたモールドノズル5内へ連続して送出こ
とにより、この溶融シリコンSiを、モールドノズル5
の引出端口5eに当接させてある引出し治具7の握持用
端口7a内まで流入させる第1工程を有しており、さら
に、当該握持用端口7a内から、モールドノズル5の引
出端口5e寄りであって、注入口5a側へ向け所要長だ
け離間して設定 の固化領域までの部分における溶融シリ
コンが固結された時点で、前記溶融シリコンSiに圧力
Pをかけながら、上記の引出し治具7を連続して引出す
ことにより、上記モールドノズル5内で固結した固化シ
リコンシートMSiを、前記の引出端口5eから引き出
すようにした第2工程をも具有している。
いても、炉体1内の不活性雰囲気1a内にあって、シリ
コン母材を溶融した後、シリコン溶融管3内の当該溶融
シリコンSiに圧力をかけることで、これを熱源10に
よって加温されたモールドノズル5内へ連続して送出こ
とにより、この溶融シリコンSiを、モールドノズル5
の引出端口5eに当接させてある引出し治具7の握持用
端口7a内まで流入させる第1工程を有しており、さら
に、当該握持用端口7a内から、モールドノズル5の引
出端口5e寄りであって、注入口5a側へ向け所要長だ
け離間して設定 の固化領域までの部分における溶融シリ
コンが固結された時点で、前記溶融シリコンSiに圧力
Pをかけながら、上記の引出し治具7を連続して引出す
ことにより、上記モールドノズル5内で固結した固化シ
リコンシートMSiを、前記の引出端口5eから引き出
すようにした第2工程をも具有している。
【0023】ここで、当該製造方法にあっては、上記し
た第1工程にあって、モールドノズル5を予め熱源10
により加熱する際、全部の独立ヒータ10a、10b、
10c‥‥‥に通電しておき、その温度分布曲線T1 が
図1に示す如く、握持用端口7aまで流入したすべての
溶融シリコンSiを、その融点MP以上に保持して溶融
状態とすることのできるような温度制御としておくので
ある。従って、モールドノズル5内の鋳造路6から、引
出し治具7の握持用端口7aまで溶融シリコンSiが充
満されることとなる。
た第1工程にあって、モールドノズル5を予め熱源10
により加熱する際、全部の独立ヒータ10a、10b、
10c‥‥‥に通電しておき、その温度分布曲線T1 が
図1に示す如く、握持用端口7aまで流入したすべての
溶融シリコンSiを、その融点MP以上に保持して溶融
状態とすることのできるような温度制御としておくので
ある。従って、モールドノズル5内の鋳造路6から、引
出し治具7の握持用端口7aまで溶融シリコンSiが充
満されることとなる。
【0024】次に、前掲第2工程にあっては、引出し治
具7からモールドノズル5の引出端口5e寄りであっ
て、前記注入口5a側へ向け所要長lだけ離間した固化
領域5fに向けて、前記熱源10における図中、右側端
寄りの独立ヒータ10a、10b等をPID制御方式な
どにより温度制御することで、徐々に降温させて行くの
であり、このようにして上記溶融シリコンSiを上記固
化領域5fに達するまで固結することで固化シリコンシ
ートMSiを形成し、これと溶融シリコンSiとの境界
線5gが図示の如き状態になったところで、引き出し治
具7の連続引き出しが始動される。
具7からモールドノズル5の引出端口5e寄りであっ
て、前記注入口5a側へ向け所要長lだけ離間した固化
領域5fに向けて、前記熱源10における図中、右側端
寄りの独立ヒータ10a、10b等をPID制御方式な
どにより温度制御することで、徐々に降温させて行くの
であり、このようにして上記溶融シリコンSiを上記固
化領域5fに達するまで固結することで固化シリコンシ
ートMSiを形成し、これと溶融シリコンSiとの境界
線5gが図示の如き状態になったところで、引き出し治
具7の連続引き出しが始動される。
【0025】ここで、図1に上記のようにして緩徐な降
温制御を行った場合の温度分布曲線T2 が示されてお
り、当該曲線T2 がシリコンの融点である1450℃と
交差するところに、溶融シリコンSiと固化シリコンシ
ートMSiとの上記境界線5gが形成されることとな
る。また、実際上当該降温は1分間に10℃程度の速さ
で行うのがよく、前掲所要長lすなわち、境界線5gか
らモールドノズル5の引出端口5eまでの長さは、当初
30mm程度(モールドノズル5の全長200〜300
mm)とするのがよい。
温制御を行った場合の温度分布曲線T2 が示されてお
り、当該曲線T2 がシリコンの融点である1450℃と
交差するところに、溶融シリコンSiと固化シリコンシ
ートMSiとの上記境界線5gが形成されることとな
る。また、実際上当該降温は1分間に10℃程度の速さ
で行うのがよく、前掲所要長lすなわち、境界線5gか
らモールドノズル5の引出端口5eまでの長さは、当初
30mm程度(モールドノズル5の全長200〜300
mm)とするのがよい。
【0026】さて、本発明では、さらに上記のようにし
て固化シリコンシートMSiを引き出して製品を得るに
際し、常に、上記境界線5gを一定に保つのではなく、
モールドノズル5に対する温度制御を可変として、当該
境界線5gを、適時断続的か継続的に変移にさせるので
ある。すなわち、図2(A)に示す如き境界線5gから
緩徐に、これを変移させて行き、多くの製品を生産して
行くに従って、同図(B)のようにその境界線5gを左
側へ転移させて行くのである。
て固化シリコンシートMSiを引き出して製品を得るに
際し、常に、上記境界線5gを一定に保つのではなく、
モールドノズル5に対する温度制御を可変として、当該
境界線5gを、適時断続的か継続的に変移にさせるので
ある。すなわち、図2(A)に示す如き境界線5gから
緩徐に、これを変移させて行き、多くの製品を生産して
行くに従って、同図(B)のようにその境界線5gを左
側へ転移させて行くのである。
【0027】このため、上記の温度制御を行うことにな
るが、その手段としては、熱源10の独立ヒータ10
a、10b、10c等への通電を調整するようにして、
図1に示すその温度分布曲線T2 とシリコンの融点MP
=1450℃との交点箇所を、モールドノズル5の注入
口5a側へ変移させて行くのである。
るが、その手段としては、熱源10の独立ヒータ10
a、10b、10c等への通電を調整するようにして、
図1に示すその温度分布曲線T2 とシリコンの融点MP
=1450℃との交点箇所を、モールドノズル5の注入
口5a側へ変移させて行くのである。
【0028】しかし、熱源10による温度制御によると
きは、結晶の成長中にモールドノズル5内の温度を直接
測定できず、またヒーターパワーのPID制御には、時
間的な遅れが生ずるので、境界線5gの位置を正確に決
めることは可成り容易ではなくなる。そこで、図3に示
す如き冷却用体11を用いることで第2工程の降温制御
や、境界線5gの変移制御を行うようにすると、その精
度を高めることができる。
きは、結晶の成長中にモールドノズル5内の温度を直接
測定できず、またヒーターパワーのPID制御には、時
間的な遅れが生ずるので、境界線5gの位置を正確に決
めることは可成り容易ではなくなる。そこで、図3に示
す如き冷却用体11を用いることで第2工程の降温制御
や、境界線5gの変移制御を行うようにすると、その精
度を高めることができる。
【0029】すなわち、前掲独立ヒータ10a、10
b、10c‥‥‥の温度条件は不変のままとし、モール
ドノズル5の先端側に冷却用体11を当接して、これを
矢印S方向へ摺動させるのである。この際、冷却用体1
1を左側へ緩徐に摺動させ、その端末部11aを所定位
置にて停止させれば、当該端末部11aの直上まで境界
線5gを変移でき、これによりモールドノズル5内の所
要長lを変化させることができて、境界線5gの可成り
高精度な変移を容易に行うことができる。
b、10c‥‥‥の温度条件は不変のままとし、モール
ドノズル5の先端側に冷却用体11を当接して、これを
矢印S方向へ摺動させるのである。この際、冷却用体1
1を左側へ緩徐に摺動させ、その端末部11aを所定位
置にて停止させれば、当該端末部11aの直上まで境界
線5gを変移でき、これによりモールドノズル5内の所
要長lを変化させることができて、境界線5gの可成り
高精度な変移を容易に行うことができる。
【0030】ここで、冷却用体11には所望金属を用い
ることができ、これには放熱用フィン11bを形成して
おき、これに対して800℃〜1000℃程度の冷却用
アルゴンガス12を吹き当てるようにしておくのがよ
い。
ることができ、これには放熱用フィン11bを形成して
おき、これに対して800℃〜1000℃程度の冷却用
アルゴンガス12を吹き当てるようにしておくのがよ
い。
【0031】
【発明の効果】本願発明は以上のようにして実施するこ
とのできるものであるから、請求項1によるときは、緩
徐な降温により製品の特性を向上でき、固化シリコンシ
ートの表面を滑成化できることによって、引き出し治具
による引出操作時に、大きな引張力を必要とせず製品に
割れを生じさせたりすることもなくなり、同上引出操作
による摩擦力も小さくなることから、モールドノズルに
施されているコーティングの摩擦をも低下させることが
できる。
とのできるものであるから、請求項1によるときは、緩
徐な降温により製品の特性を向上でき、固化シリコンシ
ートの表面を滑成化できることによって、引き出し治具
による引出操作時に、大きな引張力を必要とせず製品に
割れを生じさせたりすることもなくなり、同上引出操作
による摩擦力も小さくなることから、モールドノズルに
施されているコーティングの摩擦をも低下させることが
できる。
【0032】また、請求項1によるときは境界線を移動
させるよう温度制御するようにしたことから、固化シリ
コンシートの表面に荒れが生ずる従来の難点が解消さ
れ、当該表面の滑成化が実現できて製品の品質を向上で
きると共に、モールドノズルの特定箇所におけるコーテ
ィングが寿命に近づいたとき、固化領域を少しづつ移動
させることで、当該コーティングの寿命を総和的にかな
り延ばすことが可能となる。
させるよう温度制御するようにしたことから、固化シリ
コンシートの表面に荒れが生ずる従来の難点が解消さ
れ、当該表面の滑成化が実現できて製品の品質を向上で
きると共に、モールドノズルの特定箇所におけるコーテ
ィングが寿命に近づいたとき、固化領域を少しづつ移動
させることで、当該コーティングの寿命を総和的にかな
り延ばすことが可能となる。
【0033】そして、請求項2によるときは熱源による
温度制御だけでなく、冷却用体の移動による手段を採用
することで、極めて精度の高い温度制御を溶融シリコン
に与えることができ、この結果精密な結晶成長の制御が
できて、よりよい特性の製品が得られ、固化シリコンシ
ートの固化領域も正確に制御でき、その設定長も高精度
に調整できるので、境界線の転移についても満足すべき
制御を行うことができる。
温度制御だけでなく、冷却用体の移動による手段を採用
することで、極めて精度の高い温度制御を溶融シリコン
に与えることができ、この結果精密な結晶成長の制御が
できて、よりよい特性の製品が得られ、固化シリコンシ
ートの固化領域も正確に制御でき、その設定長も高精度
に調整できるので、境界線の転移についても満足すべき
制御を行うことができる。
【図1】本発明の請求項1に係る方法を実施するのに用
いられる製造装置の第2工程時における温度分布状態と
の関係を示した縦断正面説明図である。
いられる製造装置の第2工程時における温度分布状態と
の関係を示した縦断正面説明図である。
【図2】(A)は、同上方法の実施に用いられる製造装
置の第2工程当初における要部の縦断正面図で、(B)
は同上工程の所要経時後を示した当初要部の縦断正面図
である。
置の第2工程当初における要部の縦断正面図で、(B)
は同上工程の所要経時後を示した当初要部の縦断正面図
である。
【図3】同上方法を実施する製造装置の第2工程におけ
る別異の温度制御手段を用いた同上要部の縦断正面図で
ある。
る別異の温度制御手段を用いた同上要部の縦断正面図で
ある。
【図4】従来のキャストリボン法による多結晶シリコン
シート製造装置につき、その温度分布状態との関係を示
した縦断正面説明図である。
シート製造装置につき、その温度分布状態との関係を示
した縦断正面説明図である。
【図5】従来のリボン法による多結晶シリコンシート製
造装置を示す縦断正面説明図である。
造装置を示す縦断正面説明図である。
1a 不活性雰囲気 5 モールドノズル5a 注入口 5e 引出端口 5f 固化領域 5g 境界線 7 引き出し治具 7a 握持用端口 10 熱源 11 冷却用体 Si 溶融シリコン MSi 固化シリコンシート MP シリコンの融点 l 所要長
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 智哉 札幌市白石区菊水五条2丁目3番17号 株式会社ほくさん ほくさん研究所内 (72)発明者 森谷 敏明 札幌市白石区菊水五条2丁目3番17号 株式会社ほくさん ほくさん研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/00 - 33/193 C30B 1/00 - 35/00 H01L 21/208 H01L 31/04 - 31/06
Claims (2)
- 【請求項1】 不活性雰囲気内にあって、シリコン母材
を溶融した後、当該溶融シリコンに圧力をかけること
で、これを加温されたモールドノズル内へその注入口か
ら連続して送出することにより、当該溶融シリコンを、
モールドノズルの引出端口に当接させてある引き出し治
具の握持用端口内まで流入させる第1工程と、当該握持
用端口内からモールドノズルの引出端口寄りであって、
前記注入口側へ向け所要長だけ離間した固化領域までの
溶融シリコンが固結された時点で、前記溶融シリコンに
圧力をかけながら、上記の引き出し治具を連続して引出
することにより、上記モールドノズル内で固結した固化
シリコンシートを、前記の引出端口から連続して引き出
すようにした第2工程とからなるキャストリボン法にお
いて、前記第1工程ではモールドノズルを熱源により加
熱しておくことで、握持用端口内まで流入したすべての
溶融シリコンを、その融点以上に保持して溶融状態とな
し、第2工程では引き出し治具からモールドノズルの前
記固化領域に向けて、温度制御により徐々に降温させて
行くことで、上記溶融シリコンを同上固化領域に達する
まで固結することにより固化シリコンシートを形成した
後、前記した引き出し治具の連続引出しが始動されるよ
うにすると共に、上記の温度制御を連続的または断続的
に変更することにより、当該溶融シリコンと固化シリコ
ンシートとの境界線を、モールドノズルの注入口側へ向
けて変移させて行くようにしたことを特徴とする多結晶
シリコンシートの製造方法。 - 【請求項2】 第2工程にて行う温度制御が、モールド
ノズルの熱源調整によるか、当該熱源により加熱されて
いるモールドノズルに接触の冷却用体を摺動させること
により行われる請求項1記載の多結晶シリコンシートの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03145630A JP3087186B2 (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 多結晶シリコンシートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03145630A JP3087186B2 (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 多結晶シリコンシートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04342411A JPH04342411A (ja) | 1992-11-27 |
JP3087186B2 true JP3087186B2 (ja) | 2000-09-11 |
Family
ID=15389452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03145630A Expired - Fee Related JP3087186B2 (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 多結晶シリコンシートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3087186B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL1026377C2 (nl) * | 2004-06-10 | 2005-12-14 | Stichting Energie | Werkwijze voor het fabriceren van kristallijn-siliciumfolies. |
KR101234119B1 (ko) * | 2011-06-10 | 2013-02-19 | 한국에너지기술연구원 | 생산성 및 표면 품질이 우수한 연속주조법을 이용한 실리콘 기판 제조 장치 및 그 제조 방법 |
-
1991
- 1991-05-21 JP JP03145630A patent/JP3087186B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04342411A (ja) | 1992-11-27 |
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JPH0479968B2 (ja) |
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