JPH07256624A - シリコン板の連続鋳造法、及び連続鋳造装置 - Google Patents

シリコン板の連続鋳造法、及び連続鋳造装置

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JPH07256624A
JPH07256624A JP5050494A JP5050494A JPH07256624A JP H07256624 A JPH07256624 A JP H07256624A JP 5050494 A JP5050494 A JP 5050494A JP 5050494 A JP5050494 A JP 5050494A JP H07256624 A JPH07256624 A JP H07256624A
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plate
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control plate
horizontal
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JP5050494A
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Masao Yokoyama
昌夫 横山
Chikayasu Iwata
近資 岩田
Atsumi Ono
篤美 大野
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
OCC Co Ltd
O C C CO Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
OCC Co Ltd
O C C CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水平加熱鋳型(12)に溶融シリコン(1
4)を供給し、前記水平加熱鋳型の水平面(36)上に
おいて前記溶融シリコンを冷却結晶化して、シリコン板
(20)を形成し、このシリコン板を水平方向に連続的
に引き出すことにより、長尺状のシリコン板を製造する
連続鋳造法において、前記水平面(36)上にシリコン
鋳塊の厚みを制御するための厚み制御板(46)を設
け、この厚み制御板のシリコン板出口側端部(47)を
前記水平面のシリコン板出口側端部(34)よりも溶融
シリコン供給側に位置させ、この厚み制御板の底面と前
記水平面との間隔(w)を、得ようとするシリコン鋳塊
の厚み寸法にほぼ等しくし、前記水平面上に前記溶融シ
リコンを供給して、この溶融シリコンの湯面(44)が
前記厚み制御板の底面よりも上方にくるようにし、この
溶融シリコンを前記厚み制御板の下から引き出して冷却
する。 【効果】 薄板状のシリコン鋳塊をブレークアウトを起
こすことなく、安定して連続的に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体、太陽電池等に
用いられるシリコン板の連続鋳造法、及びこれに用いる
連続鋳造装置に関する。詳しくは、平滑な表面を有し、
かつ一方向凝固組織を有するシリコン鋳塊(主として薄
板シリコン鋳塊)をブレークアウトを起こすことなく連
続的に鋳造する方法、及びこの方法を実施するに際して
使用する連続鋳造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、Al、Sn、Bi、Zn、P
b等の金属よりなる板体の製造方法として、上面開放水
平加熱鋳型式連続鋳造法(特開平3−243247号、
以下、単に「OSC法」という)が採用されている。
(「OSC法」は「Ohno Strip Casti
ng法」の略)。これにより、一方向凝固組織を有する
長尺状の金属が得られる。
【0003】ここで、図3に基づいてOSC法を簡単に
説明する。OSC法においては、図3に示されているよ
うに、溶融金属(14)が供給される水平加熱鋳型(1
2)が発熱体(30)により前記溶融金属(14)の凝
固温度以上に加熱されている。この鋳型(12)の底部
は、この溶融金属(14)が流入する送入口(32)の
付近において最も深くなっている。そして、鋳塊の出口
側に向かって浅くなり、途中から水平面(36)になっ
ている。
【0004】ルツボ(10)の内部には、このルツボ
(10)を覆う発熱体(24)によって溶融されてなる
溶融金属(14)が収納されている。ルツボ(10)内
の制御棒(28)を操作することにより、溶融金属(1
4)が鋳型(12)の内部に、発熱体(26)に被覆さ
れた給湯管(16)及び送入口(32)を経て供給さ
れ、その湯面(44)は前記水平面(36)よりも上方
の適当な位置に保持される。
【0005】その前に、黒鉛製のダミープレート(3
8)を水平面(36)のシリコン板出口側端部(34)
より挿入しておき、このダミープレート(38)の先端
部(40)と、水平加熱鋳型(12)の送入口(32)
から流入した溶融金属(14)とを接触させる。
【0006】この間、冷却装置(18)のガス吹出し管
(42)からダミープレート(38)の上面に向けてア
ルゴンガス等の冷却ガスを吹き付けて冷却しているの
で、ダミープレート(38)と接触する溶融金属(1
4)は、このダミープレート(38)の先端部(40)
から水平方向に凝固し始める。
【0007】次いで、ダミープレート(38)を上下一
対のピンチロール(22)を用いて後方(図において右
方向)に引き出すことにより、ダミープレート(38)
の先端部(40)に付着した部分から金属板(20)が
水平方向に順次形成され、次第に長尺状となっていく。
【0008】このとき、制御棒(28)の操作によっ
て、得ようとする金属板の厚みを適宜変更することがで
きる。すなわち、制御棒(28)の挿入量によって前記
湯面(44)の高さが上下に変動するので、例えば、前
記挿入量を少なくすることにより、前記湯面(44)と
水平面(36)との間隔を狭くして、得られる金属板の
厚みを薄くすることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記したOSC法によ
り、Al、Zn、Sn、Bi、Pb等の金属を大気中で
鋳造する場合には、金属溶湯表面に緻密な酸化被膜が形
成されるため、金属溶湯の粘り気が増加し、水平鋳型面
上に容易に広げることができ、薄板鋳塊の鋳造が可能に
なる。
【0010】しかしながら、Siまたは貴金属のような
高融点金属の鋳造のように、加熱ヒーター等の保護の目
的で、不活性ガス雰囲気、あるいは還元ガス雰囲気での
鋳造が余儀なくされる場合には、溶融金属表面に酸化被
膜が形成されなかったり、形成されても非常に脆い被膜
であったりして、緻密な酸化被膜は形成されない。
【0011】従って、溶融金属の表面張力、密度等の物
性値により制限される溶湯の厚み以下の薄板の鋳塊を得
ることは不可能であり、この状態で薄板鋳塊を得ようと
して、制御棒(28)の挿入量を少なくして鋳造を続け
ると、水平加熱鋳型の中央部に溶湯が集まってしまい、
ブレークアウトを起こすという問題があった。
【0012】一方、薄板鋳塊を得る他の方法として、加
熱鋳型式連続鋳造法(特許第1049146号、以下、
単に「OCC法」という)が知られている。(「OCC
法」は「Ohno Continuous Casti
ng法」の略)。この方法は、加熱された中空鋳型によ
る金属鋳造方法であるが、一方向凝固組織の結晶を得る
ためには、鋳型を当該金属の凝固点以上に加熱し、鋳型
出口を冷却させることにより、凝固界面を鋳型出口ギリ
ギリか、もしくはわずかに鋳型の外に出たところに位置
させることが必要である。
【0013】しかしながら、この方法においても、上記
のAl等のような金属の鋳造では、大気中で鋳造を行な
うために金属溶湯表面に緻密な酸化被膜が形成され、凝
固界面が外に出てしまった場合にも、酸化被膜の強度に
より、簡単にはブレークアウトされないが、シリコンの
鋳造の場合には、ヒーター等の保護の目的で、不活性ガ
ス雰囲気での鋳造が必要になり、溶湯表面に緻密な酸化
被膜が形成されないため、凝固界面が鋳型の外に出てし
まうと、簡単にブレークアウトしてしまうという問題が
あった。
【0014】本発明は上記の実情に鑑みてなされたもの
であり、水平加熱鋳型を用いたシリコン板鋳造におい
て、薄板状のシリコン鋳塊を容易に製造する方法、及び
これに用いる装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段と作用】本発明者等は鋭意
研究の結果、上記加熱鋳型の水平面の上方に、シリコン
鋳塊の厚みを制御するための厚み制御板を設けることに
より、上述の問題点を一挙に解決できることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0016】すなわち、請求項1の連続鋳造法は、上記
の問題点を解決するために、水平加熱鋳型に溶融シリコ
ンを供給し、前記水平加熱鋳型の水平面上において前記
溶融シリコンを冷却結晶化して、シリコン板を形成し、
このシリコン板を水平方向に連続的に引き出すことによ
り、長尺状のシリコン板を製造する連続鋳造法であっ
て、前記水平面上にシリコン鋳塊の厚みを制御するため
の厚み制御板を設け、この厚み制御板のシリコン板出口
側端部を前記水平面のシリコン板出口側端部よりも溶融
シリコン供給側に位置させ、この厚み制御板の底面と前
記水平面との間隔を、得ようとするシリコン鋳塊の厚み
寸法にほぼ等しくし、前記水平面上に前記溶融シリコン
を供給して、この溶融シリコンの湯面が前記厚み制御板
の底面よりも上方にくるようにし、この溶融シリコンを
前記厚み制御板の下から引き出して冷却することを特徴
とするものである。
【0017】また、請求項2の連続鋳造装置は、水平加
熱鋳型に溶融シリコンを供給し、前記水平加熱鋳型の水
平面上において前記溶融シリコンを冷却結晶化して、シ
リコン板を形成し、このシリコン板を水平方向に連続的
に引き出すことにより、長尺状のシリコン板を製造する
連続鋳造用の装置であって、前記水平面上にシリコン鋳
塊の厚みを制御するための厚み制御板を有し、この厚み
制御板のシリコン板出口側端部が前記水平面のシリコン
板出口側端部よりも溶融シリコン供給側に位置し、この
厚み制御板の底面と前記水平面との間隔が、得ようとす
るシリコン鋳塊の厚み寸法にほぼ等しくなっていること
を特徴とするものである。
【0018】上記の構成を有する本発明の連続鋳造法お
よび連続鋳造装置によれば、加熱ヒーター等の保護のた
めに請求項3に示したような不活性ガスや還元ガス雰囲
気で鋳造を行なっても、ブレークアウトを起こすことな
く、従来より薄い薄板シリコン鋳塊を安定して得ること
が可能になる。しかもルツボ中の制御棒による微妙な調
整を行なわなくても、得られるシリコン板の厚みを正確
かつ容易に制御することができる。
【0019】これを、本発明の一実施例を示す図1およ
び図2を用いて説明すると、厚み制御板(46)は、加
熱鋳型(12)の水平面(36)上で、溶融シリコン供
給側端部(37)と冷却装置(18)との間に設けられ
ており、厚み制御板(46)のシリコン板出口側端部
(以下、単に出口側端部という)(47)は、水平面
(36)のシリコン板出口側端部(以下、単に出口側端
部という)(34)より、溶融シリコン供給側に位置し
ている。そして、この厚み制御板(46)の底面と水平
面(36)との間隔(w)は、得ようとするシリコン鋳
塊の厚み寸法にほぼ等しく設定されている。
【0020】従って、水平面(36)上に溶融シリコン
(14)を満たして、その湯面(44)が厚み制御板
(46)の底面より上方にくるようにし、厚み制御板
(46)の下から溶融シリコン(14)を引き出して、
冷却すれば、所望の厚みのシリコン鋳塊が得られる。こ
こで、シリコン鋳塊の凝固界面(50)が厚み制御板
(46)の下に生じると、等軸晶が生成して好ましくな
いので、常に厚み制御板(46)の出口側端部(47)
付近に凝固界面(50)が位置するように、シリコン溶
湯温度、鋳造速度および冷却能力のバランスを取るよう
にする。あるいは、請求項4に記載のように、厚み制御
板(46)に発熱体を設けて、厚み制御板(46)の温
度をシリコンの融点以上に加熱維持してもよい。
【0021】上記のように、厚み制御板(46)の出口
側端部(47)は、水平面(36)の出口側端部(3
4)より、溶融シリコン供給側に位置するため、凝固界
面が厚み制御板(46)の出口側端部(47)から多少
出てしまった場合でも、ブレークアウトを起こすことな
く連続鋳造が可能になる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいてさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれによって限定され
るものではない。
【0023】[実施例]図1および図2は、本発明の一
実施例である連続鋳造装置A(鋳塊厚を制御する厚み制
御板を設けた水平加熱鋳型式連続鋳造装置)を示した図
である。
【0024】連続鋳造装置Aは、大まかな構成として
は、シリコンを溶融するルツボ(10)、シリコン板を
鋳造する水平加熱鋳型(12)、ルツボ(10)と水平
加熱鋳型(12)とを接続してルツボ(10)から水平
加熱鋳型(12)に溶融シリコン(14)を供給するた
めの給湯管(16)、水平加熱鋳型(12)の上方に設
けた冷却装置(18)、及び鋳造されたシリコン板(2
0)を後方(図にあっては右方)に向けて水平に、かつ
連続的に引き出すための上下一対のピンチロール(2
2)等からなる。
【0025】ルツボ(10)および給湯管(16)は、
それぞれ、その外周に設けた発熱体(24)、(26)
によってシリコンの溶融温度以上に加熱されている。ル
ツボ(10)の内部には、ルツボ(10)の内径よりも
若干小さな外径を有する制御棒(28)が挿入されてお
り、この制御棒(28)によりルツボ(10)内部にお
ける溶融シリコン(14)の湯面(44)の高さ、すな
わち加熱鋳型(12)内部における溶融シリコン(1
4)の湯面(44)の高さが調整されている。
【0026】加熱鋳型(12)は、これの左右両側部を
構成する側壁(12a)、前部を構成する前壁(12
b)及び底部を構成する底板(12c)からなり、その
底面は前壁(12b)側が最も深くシリコン板出口側に
向けて浅くなる傾斜面と水平面(36)とが連続した形
状になっている。この二面の境界線を、水平面(36)
の溶融シリコン供給側端部(37)という。
【0027】上記の構成を有する加熱鋳型(12)は、
窒化硼素と窒化硅素の混合焼結体(川崎炉材株式会社
製)からなり、加熱鋳型(12)の温度は、前記底板
(12c)の下に設けた発熱体(30)に供給される電
流量を制御することにより溶融シリコンの凝固温度以上
に保持される。
【0028】加熱鋳型(12)の水平面(36)上で溶
融シリコン供給側と冷却装置(18)との間に、鋳塊の
厚みを制御するための、厚み制御板(46)が設置され
ている。厚み制御板(46)は、その表面、特に溶融シ
リコンと接する底面が平滑な部材であり、加熱鋳型(1
2)の両側壁(12a)に対してほぼ直角に、かつ水平
面(36)に対して平行に設けられている。厚み制御板
(46)の出口側端部(47)は、水平面(36)の出
口側端部(34)より、溶融シリコン供給側に位置して
いる。また、厚み制御板(46)の高さは適宜変更でき
るようになっており、鋳造時には、その底面と水平面
(36)との間隔(w)を、鋳造しようとするシリコン
鋳塊の厚み寸法にほぼ等しくする。この厚み制御板(4
6)も加熱鋳型(12)と同様に、窒化硼素と窒化硅素
の混合焼結体(川崎炉材株式会社製)からなっている。
【0029】上記の構成よりなる連続鋳造装置Aを用い
てシリコン板を製造するには、発熱体(30)により加
熱鋳型(12)をシリコンの凝固温度以上に維持した状
態で、まず図1に示すように、加熱鋳型(12)の水平
面(36)と、その上方に設置した厚み制御板(46)
との間に配されるように、黒鉛製ダミープレート(3
8)を出口(34)から挿入する。
【0030】次に、制御棒(28)を操作することによ
り、溶融シリコン(14)を、ルツボ(10)から給湯
管(16)および送入口(32)を介して加熱鋳型(1
2)の内部に供給すると、流入した溶融シリコン(1
4)の先端部は、ダミープレート(38)の挿入端部
(40)と接触する。溶融シリコン(14)とダミープ
レート(38)のそれぞれの先端部をしばらく接触さ
せ、融着させた後、ダミープレート(38)をゆっくり
とピンチロール(22)により後方に引き出して、加熱
鋳型(12)の水平面(36)の上方に位置する厚み制
御板(46)と水平面(36)との間の隙間に溶融シリ
コン(14)を流し込む。ここで、溶融シリコン(1
4)の供給量は、その湯面(44)が厚み制御板(4
6)の底面よりも上方にくるように調整し、鋳造が終わ
るまでこの状態を維持する。
【0031】さらにダミープレート(38)を後方に引
き出して、溶融シリコン(14)を厚み制御板(46)
の出口側端部(47)ギリギリまで移動させる。一方、
冷却装置(18)のガス吹き出し管(42)からは、ダ
ミープレート(38)の溶融シリコンに融着した側の上
面に冷却用の窒素ガスが吹き付けられている。この冷却
用ガスの吹き付けは、加熱鋳型(12)の内壁面を避け
て行なわれる。この冷却処理により、ダミープレート
(38)の挿入端部(40)と接触した溶融シリコン
(14)は、このダミープレート(38)から水平方向
に凝固(結晶化)し始める。図2における符号(50)
は凝固界面を示す。
【0032】再度、ダミープレート(38)をピンチロ
ール(22)を用いて後方に引き出すことにより、凝固
したシリコン板(20)を引き出すことができ、ピンチ
ロール(22)によるさらなる引き出し及び冷却用ガス
のさらなる吹き付けにより、長尺状のシリコン板(2
0)が連続的に得られる(図2参照)。
【0033】ここで冷却能力が高すぎると、凝固界面
(50)が厚み制御板(46)の下に入ってしまい、等
軸晶が生成して好ましくないので、厚み制御板(46)
の出口側端部(47)付近に凝固界面(50)が常に位
置するように、シリコン溶湯温度、鋳造速度および冷却
能力のバランスを取るようにする。
【0034】また、凝固界面(50)が厚み制御板(4
6)の下に入ってしまうのを防止するために、厚み制御
板(46)に発熱体を設けて、厚み制御板(46)の温
度をシリコンの融点以上に加熱維持してもよい。
【0035】厚み制御板(46)の底面と水平面(3
6)との間隔(w)は、上記のように適宜変更すること
ができるようになっており、これを変えることにより、
シリコン板(20)の厚みを制御することができる。こ
の間隔(w)を種々変化させて、アルゴン、ヘリウム、
水素、一酸化炭素、アンモニア、窒素等のガス雰囲気下
で、シリコン板の鋳造を行なったところ、安定的に得ら
れるシリコン板の最低厚みは、1〜3mmであった。
【0036】なお、上記の実施例においては、シリコン
を溶融するルツボ(10)と水平加熱鋳型(12)とは
給湯管(16)によって接続されているが、これらのル
ツボ(10)と水平加熱鋳型(12)とは一体的に形成
されていてもよい。
【0037】上記の水平加熱鋳型および厚み制御板の素
材としては、溶融シリコンと反応することのないもので
あればセラミックス、金属など、どのようなものでも使
用できるが、加工が容易である点でセラミックスが好ま
しい。中でも、成形し易く、入手し易く、かつ安価であ
ることから、黒鉛、窒化ほう素、窒化硅素、窒化アルミ
ニウム、酸化アルミニウム、あるいはこれらの混合焼結
体等のセラミックスを使用することが特に望ましい。
【0038】本発明の連続鋳造法及び連続鋳造装置は、
SiだけでなくAu、Ag、Pt、Pd、Rh、Ru、
Os、Ir等の貴金属、あるいはNi、Fe、Cr、M
n、Ti、Vなどの遷移金属を始めとする高融点金属の
鋳造、あるいは低融点金属においても不活性ガス、また
は還元性ガス雰囲気中での鋳造に有効な手段であり、特
に、薄板状の鋳塊の製造において有効な手段である。
【0039】[比較例]加熱鋳型の水平面上方に制御板
を設置せず、OSC法によるシリコン板鋳造を行った。
得られるシリコン板の厚みを薄くしようとして、制御棒
の挿入程度を少なくすると、シリコン溶湯が鋳型の中央
部に集まってしまい、薄板の鋳造ができなかった。安定
的に得られるシリコン板の最小厚み(幅方向中央部の厚
み)は9mmであった。
【0040】
【発明の効果】上記したように、本発明の連続鋳造方法
及び連続鋳造装置によれば、OSC法では薄い鋳塊が得
難かったシリコンでも、ブレークアウトを起こすことな
く薄板状の鋳塊を安定して連続的に得ることができる。
しかも、得られるシリコン板の厚みの制御が、従来より
はるかに正確かつ容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である連続鋳造装置Aの一部
省略断面斜視図であり、ダミープレートと溶融シリコン
とを接触させた状態を示す図である。
【図2】同上の連続鋳造装置Aにおいて、厚み制御板の
下から引き出された溶融シリコンが冷却されて、シリコ
ン板が形成されつつある状態を示す図である。
【図3】従来のOSC法による連続鋳造の状態を示した
斜視図である。
【符号の説明】
A ……連続鋳造装置 10……ルツボ 12……水平加熱鋳型 14……溶融シリコ
ン 16……給湯管 18……冷却装置 20……シリコン板 22……ピンチロー
ル 24、26、30……発熱体 28……制御棒 32……送入口 34……水平加熱鋳型の水平面のシリコン板出口側端部 36……水平加熱鋳型の水平面 37……水平加熱鋳型の水平面の溶融シリコン供給側端
部 38……ダミープレート 40……ダミープレ
ートの先端部 42……ガス吹き出し管 44……溶融シリコ
ンの湯面 46……厚み制御板 47……厚み制御板のシリコン板出口側端部 50……シリコン鋳塊の凝固界面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平加熱鋳型に溶融シリコンを供給し、前
    記水平加熱鋳型の水平面上において前記溶融シリコンを
    冷却結晶化して、シリコン板を形成し、このシリコン板
    を水平方向に連続的に引き出すことにより、長尺状のシ
    リコン板を製造する連続鋳造法であって、 前記水平面上にシリコン鋳塊の厚みを制御するための厚
    み制御板を設け、この厚み制御板のシリコン板出口側端
    部を前記水平面のシリコン板出口側端部よりも溶融シリ
    コン供給側に位置させ、この厚み制御板の底面と前記水
    平面との間隔を、得ようとするシリコン鋳塊の厚み寸法
    にほぼ等しくし、前記水平面上に前記溶融シリコンを供
    給して、この溶融シリコンの湯面が前記厚み制御板の底
    面よりも上方にくるようにし、この溶融シリコンを前記
    厚み制御板の下から引き出して冷却することを特徴とす
    るシリコン板の連続鋳造法。
  2. 【請求項2】水平加熱鋳型に溶融シリコンを供給し、前
    記水平加熱鋳型の水平面上において前記溶融シリコンを
    冷却結晶化して、シリコン板を形成し、このシリコン板
    を水平方向に連続的に引き出すことにより、長尺状のシ
    リコン板を製造する連続鋳造用の装置であって、 前記水平面上にシリコン鋳塊の厚みを制御するための厚
    み制御板を有し、この厚み制御板のシリコン板出口側端
    部が前記水平面のシリコン板出口側端部よりも溶融シリ
    コン供給側に位置し、この厚み制御板の底面と前記水平
    面との間隔が、得ようとするシリコン鋳塊の厚み寸法に
    ほぼ等しくなっていることを特徴とする連続鋳造装置。
  3. 【請求項3】鋳造雰囲気が窒素、アルゴン、ヘリウム等
    の不活性ガス、水素、一酸化炭素、アンモニア等の還元
    ガス、あるいはこれらの混合ガスであることを特徴とす
    る請求項1に記載の連続鋳造法。
  4. 【請求項4】前記厚み制御板に発熱体を設けて、この厚
    み制御板の温度をシリコンの融点以上に加熱することを
    特徴とする請求項1に記載の連続鋳造法。
JP5050494A 1994-03-22 1994-03-22 シリコン板の連続鋳造法、及び連続鋳造装置 Pending JPH07256624A (ja)

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