JP3087181B2 - 硫化オリゴヌクレオチド類似体の合成方法 - Google Patents

硫化オリゴヌクレオチド類似体の合成方法

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JP3087181B2 JP03508564A JP50856491A JP3087181B2 JP 3087181 B2 JP3087181 B2 JP 3087181B2 JP 03508564 A JP03508564 A JP 03508564A JP 50856491 A JP50856491 A JP 50856491A JP 3087181 B2 JP3087181 B2 JP 3087181B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は一般にオリゴヌクレオチドの合成、そしてさ
らに特に、オリゴヌクレオチドをチウラムジスルフィド
を用いて硫化してそのホスホロチオエートおよび/また
はホスホロジチオエート類似体を生成する方法に関する
ものである。
背景 有効な合成方法の開発と共に、アンチセンスオリゴヌ
クレオチドを使用して種々の病気、特にウイルス性感染
を治療することに関心が向けられてきた。例えばマツク
ラら、プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・ア
カデミィ・オブ・サイエンシーズ(Proc.Natl.Acad.Sc
i.)、第86巻、4244−4448頁'1989)がある。アンチセ
ンスオリゴヌクレオチドは長さが、通常は約12ないし30
個のヌクレオチドの範囲内で変化する合成ヌクレオチ
ド、またはヌクレオチド類似体であり、そのシーケンス
は新しく転写されたRNAまたは何らかのウイルス機能に
決定的なメッセンジャー(mRNA)の予定されたセグメン
トに相補的である。アンチセンスオリゴヌクレオチドは
その標的RNAにハイブリッド形成するとき、RNAの翻訳ま
たは処理をブロックするかまたは酵素分解を受けやすく
すると信じられている。
このアプローチのもつ問題のひとつは、望ましくない
蛋白質、例えばウイルス性酵素、外殻蛋白質等の合成を
妨げるのに有効な十分な濃度と十分な持続時間で、アン
チセンスヌクレオチドが標的RNAになることが困難であ
ることであった。ヌクレアーゼ消化に対するオリゴヌク
レオチドのホスホジエステル結合の感受性はこの困難性
の重要な原因であると信じられており、天然のホスホジ
エステル結合のヌクレアーゼ耐性類似体によって結合し
た種々のヌクレオシドオリゴマーの開発が試みられた、
例えばミラーら、米国特許第4,511,713号およびツオの
米国特許第4,469,863号(メチル−およびアリールホス
ホネート);ミロら、ヌクレイック・アシッズ・リサー
チ(Nucleic Acids Research)、第17巻、8207−8219頁
(1989)(ホスホロセレノエート);ブリルら、ジャー
ナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティ
(J.Am.Chem.Soc.)、第111巻、2321頁(1989)(ホス
ホロジチオエート);およびマツクラら、プロシーディ
ングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミイ・オブ・サ
イエンシーズ(Proc.Natl.Acad.Sci.)、第84巻、7706
−7710頁(1987)、およびジーン(Gene)、第72巻、34
3−347頁(1988)(ホスホロチオエート)。
ホスホロチオエートおよびホスホロジチオエート類似
体は、ヌクレアーゼ耐性が大きく、天然のオリゴヌクレ
オシドと同じ電荷を有し、有効量で細胞によって吸収さ
れるので特に有望である。
ホスホロチオエートは都合のよいことには水素ホスホ
ネート化学作用を用いる自動化DNAシンセサイザーによ
って合成され、ホスホネート主鎖は合成後に自動化シン
セサイザーから単一工程で硫化することができる。これ
はホスホネート部分が有機溶媒に溶解した元素硫黄にさ
らされることによって硫化されるので有利である。硫黄
は容易に溶液から析出するので、オフカラム硫化は硫黄
沈澱物によるシンセサイザーのバルブと管の費用のかか
る封鎖を回避する。このホスホロチオエート合成ルート
の欠点は、鎖を伸長する間のカップリング収率が、一般
にホスホルアミダイト化学を用いて得られるものよりも
低いことである、ガッフニイとジョーンズ、テトラヘド
ロン・レターズ(Tett.Lett.)、第29巻、2619−2622頁
(1988)。高いカップリング収率が実際い重要であるこ
とは28量体の合成によって示され、一工程につき99%の
カップリング収率は全収率が76%(.9927)となるが、
一工程につき96%の収率は全収率が33%(.9627)にし
かならない。
代表的には99%よりも大きいカップリング収率をもつ
ホスホルアミダイト化学は、ホスホロチオエートおよび
ホスホロジチオエート合成へのアプローチに大いに望ま
しいことである。しかしながら、硫化されるホスファイ
ト中間体は反応サイクルの脱トリチル化工程の条件下に
不安定である。これは各カップリング工程後にホスファ
イト結合が硫化されることを必要とする。実際の目的の
ために、このような硫化は自動化シンセサイザーで行わ
れなければならないが、上記の硫黄沈澱の問題は市販さ
れている機械のどれかを使用することを妨げる。さら
に、ホスファイトの硫化速度が比較的遅く、副反応を受
けて最終生成物の汚染が増加することになる。
製薬化合物としてオリゴヌクレオシドのホスホロチオ
エートおよびホスホロジチオエート類似体を使用したい
という希望を考慮すると、完全に硫化された類似体の最
大可能な収率を達成し、自動化シンセサイザー、特にホ
スホルアミダイトおよび/またはホスホルチオアミダイ
ト化学と共に用いて影響を受ける硫化方法を利用できる
ことが有利である。
発明の概要 本発明はオリゴヌクレオシドの硫黄含有類似体、特
に、しかし限定はしないが、ホスホロチオエートおよび
ホスホロジチオエート類似体の合成方法に関する。本発
明の方法は所望の類似体の中間体のリン(III)結合を
チウラムジスルフィドを用いて処理して所望の類似体を
得る工程から成る。特にホスホルアミダイト化学を用い
るときはリン(III)結合がホスファイトであり最終生
成物がホスホロチオートであり、ホスホロチオアミダイ
ト化学を用いるときはリン(III)結合がチオホスファ
イトであり最終生成物がホスホロジチオエートであり、
そして水素ホスホネート化学を用いるときはリン(II
I)結合が水素ホスホネートジエステルであり最終生成
物がホスホロチオエートである。
好ましくは、本発明に使用されるチウラムジスルフィ
ドは次式で表される化合物から成る群から選ばれる: 式中、R1、R2、R3およびR4は、別々に、水素、低級アル
キル、電子取出置換低級アルキル、低級アルキル−また
はハロ−置換アリール、または窒素、酸素、または硫黄
および5〜8個の炭素原子を含む複素環である。さらに
特に、R1、R2、R3およびR4は、別々に、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチルメチ
ル、イソペンチル、オネペンチル、n−ヘキシル、ネオ
ヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベー
タ−シクロペンチルエチル、ニトロ、低級アルキル−、
ニトロ−、またはハロ−置換フェニル、低級アルキル−
またはハロ−置換ベンジル、または低級アルキル−、ニ
トロ−、またはハロ−置換フェニルエチル、モルホリニ
ル、チオモルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、
ベータ電子吸引性置換エチル等である。さらに好ましく
は、ベータ電子吸引性置換エチルの電子吸引性置換基は
シアノ、ニトロ、フェニルスルホニル、またはフェニル
エステルである。最も好ましくは、ベータ電子吸引性置
換エチルはベータシアノエチルである。さらに好ましく
は、低級アルキル−、ニトロ−、またはハロ−置換フェ
ニルおよびベンジルの低級アルキル−、ニトロ−、また
はハロ−置換基はメチル、クロロまたはブロモである。
さらに好ましくは、モルホリニル、チオモルホリニル、
およびピペリジニルは、それぞれモルホリノ、チオモル
ホリノ、およびピペリジノである。最も好ましくは、
R1、R2、R3およびR4は、別々に、メチル、エチル、また
はイソプロピルである。
一緒にとるときはR1およびR2は4ないし7個の炭素原
子を有するシクロアルキルまたは窒素、酸素、または硫
黄および3ないし6個の炭素原子を含む複素環であり;
さらに好ましくは、一緒にとるときは、R1およびR2は4
個の炭素原子を有するシクロアルキルである。
一緒にとるときはR3およびR4は4ないし7個の炭素原
子を有するシクロアルキルまたは窒素、酸素、または硫
黄および3ないし6個の炭素原子を含む複素環であり;
さらに好ましくは、一緒にとるときは、R3およびR4は4
個の炭素原子を有するシクロアルキルである。
一緒にとるときはR2およびR3は式Iの化合物が置換し
た1,2−ジチオ−4,5−ジアザ複素環であるような結合で
ある。
ここで用いられる“低級アルキル”の語は1〜6個の
炭素原子、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、tert−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ネオ
ペンチル、tert−ペンチル等を含む直鎖および分枝鎖の
アルキル基を示す。“電子吸引性”は離れている、すな
わち陰性である分子の価電子を引きつけるような置換基
の傾向を示す、マーチ、アドバンスド・オーガニック・
ケミストリイ(Advanced Organic Chemistry)、16−18
頁(ジョン・ウィリィ、ニューヨーク、1985)。
ここで用いられる“オリゴヌクレオシド”の語は、天
然または改質したヌクレオシドまたはホスホジエステル
結合によって結合した非ヌクレオチド類似体の線形オリ
ゴマーまたは数モノマー単位、例えば2−3から、数百
モノマー単位までの大きさの範囲にあるそれらの類似体
を含む。特に、この用語はリン(III)の前駆体が硫化
の撮影を受けやすく、リン含有結合を有する非天然オリ
ゴマーを含む、例えばタケシタら、J.Biol.Cehm.,第282
巻、10171−10179頁(1987);およびイーピエニスら、
225−230頁、ブルチクおよびステク編、バイオホスフェ
ートとそれらの類似体−−合成、構造、代謝、および活
性(エルセビアー、アムステルダム、1986)。
発明の詳細な説明 本発明はホスホロチオエートおよびホスホロジチオエ
ートを合成する方法を含む。本発明の重要な特徴はオリ
ゴヌクレオチド中間体のリンIII含有部分をチウラムジ
スルフィドを用いて反応させて硫化する工程である。チ
ウラムジスルフィドは溶液から析出しない有効な硫化剤
であるので、本発明は特に、水素ホスホネート、ホスホ
ルアミダイト、またはホスホロチオアミダイト化学を含
む商業的に実行可能なアプローチのすべてによってオリ
ゴヌクレオチドのホスホロチオエートおよびホスホロジ
チオエート類似体の自動化合成に有用である。
オリゴヌクレオチド合成のホスホルアミダイト、ホス
ホルチオアミダイド、および水素ホスホネート方法のた
めの詳細な手順は次の参考文献に記載されており、これ
らは参考として組み込まれる:カルーサースら、米国特
許第4,458,066号および4,500,707号;コエスターら、米
国特許第4,725,677号;マッテウッチら、ジャーナル・
オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティ(J.Am
er.Chem.Soc.)第103巻、3185−3191頁(1981);カル
ーサースら、ジュネティック・エンジニアリング(Gene
tic Engineering)、第4巻、1−17頁(1981);ジョ
ーンズ、2章、およびアトキンソンら、3章、ゲイト
編、オリゴヌクレオチド合成:実際のアプローチ(IRL
プレス、ワシントン、D.C、1984);フレーラーら、テ
トラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Letters)、第2
7巻、469−472頁(1986);ガレッグら、テトラヘドロ
ン・レターズ(Tetrahedron Letters)、第27巻、4051
−4054頁および4055−4058頁(1986);アンドルスら、
米国特許第4,816,571号;ブリルら、ジャーナル・オブ
・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティ(J.Amer.C
hem.Soc.)、第111巻、2321−頁(1989);およびフレ
ーラーら、ヌクレイック・アシッズ・リサーチ(Nuclei
c Acids Research)、第14巻、5399−5407頁(1986)。
チウラムジスルフィドは、殺カビ剤、局所用殺菌剤、
およびゴム合成における促進剤を含めて、多くの産業用
途を有する良く知られた化合物である。チウラムジスル
フィドを合成する性質および方法もまたよく知られてお
り、ここに参考として組み込まれる次の参考文献に記載
されている:米国特許第1,782,111号;米国特許第1,79
6,977号;ナッシュら、フロリイ編、薬品物質の分析プ
ロフィール(Analytical Profiles of Drug Substance
s)、第4巻、168−191頁(アカデミック・プレス、ニ
ューヨーク、1975);クミングスら、インダストリアル
・アンド・エンジニアリング・ケミストリイ(Indust.E
ng.Chem.),第20巻、1173−1176頁(1928);およびワ
ールド・ヘルス・オーガナイゼーション(World Health
Organization)、人への化学薬品の発癌性危険の評価
のIARCモノグラフ(IARC Monographs on the Evaluatio
n for Carcinogenic Risk of Chemicals to Man)、第1
2巻、225−236頁(1976)。これらの参考文献に示され
ているように、チウラムジスルフィドは、ジメチルジチ
オカルバミン酸のジメチルアミン塩をエタノール溶液中
のヨードを用いて酸化することによって、例えばフォン
・ブラウン、I.Chem.Ber.、第35巻、817−829頁(190
2)、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウムの溶液に
塩素を通すことによって、例えばウェンヨン、ケミカル
・テクノロジイ(Chemical Technology):エンサイク
ロペディク・トリートメント(An Encyclopedic Treatm
ent)、第4巻、621−623頁(バーンス・アンド・ノブ
ル、ニューヨーク、1972)、またはジメチルジチオカル
バミン酸ナトリウムを過酸化水素またはヨードを用いて
酸化することによって、例えばスペンサー、作物保護に
使用される化学へのガイド(Guide to the Chemical Us
ed in Crop Protection)、6版、ウェスタン大学、オ
ンタリオ、パブリケーション1093(ロンドン、オンタリ
オ、1973)、種々の方法で合成される。
水素ホスホネートのアプローチにおいて硫化剤として
用いるとき、チウラムジスルフィドはアセトニトリル、
テトラヒドロフラン、ジクロロメタン等の適当な有機溶
媒中で、約0.01Mないし約2.0Mの濃度で完全オリゴヌク
レオチド鎖に送られる。好ましくは、硫化は自動化DNA
シンセサイザー、例えばアプライド・バイオシステムズ
・モデル380または類似の機械で行われる。
最も好ましくは、チウラムジスルフィドはホスホルア
ミダイトまたはホスホルチオアミダイトのアプローチに
おいて硫化剤として用いられる。チウラムジスルフィド
は各添加サイクル内で分離工程として成長するオリゴマ
ーに送られる。一般に、これらの合成方法の追加のサイ
クルは次の工程を含む:(1)成長する適正なシーケン
ス鎖で、または固相支持体に結合した最初の単量体で、
ブロックされた官能基(通常は5′−トリチル化ヒドロ
キシル)を脱ブロックし、反応性官能基(例えば5′−
ヒドロキシル)を生成し、(2)ブロックし保護したヌ
クレオシドホスホルアミダイトまたはホスホルチオアミ
ダイト単量体またはその類似体を(通常は活性化剤、例
えばテトラゾールの存在で)成長する適正なシーケンス
鎖の反応性官能基と反応させ、(3)未反応の反応性官
能基をキャッピングし、そして(4)新しく生成したリ
ン(III)結合を酸化して自然に生ずる五配位結合状態
を形成する。上記工程(3)および(4)のシーケンス
は逆にすることができる。単量体、特にヌクレオシドホ
スホルアミダイトまたはホスホルチオアミダイトに関し
て“保護された”の語は、環外窒素、2′−ヒドロキシ
ル、リンに結合した酸素等の部分が、合成が完了した後
に除かれる結合した(通常は塩素不安定な)保護基を有
することを意味する、例えばコエスターら(上記に引
用)に記載されたようなもの、またはモルコらの1987年
10月14日付の欧州特許公報第241,363号。この語はまた
保護基を要する部分をもたなくてもよい単量体、例えば
ヌクレオシド類似体、塩基性ヌクレオシド等を含むこと
を意味する。本発明の方法では、チウラムジスルフィド
は酸化工程の代わりに硫化剤として用いられる。好まし
くは、チウラムジスルフィドは適当な有機溶媒、例えば
アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン
等の中で、約0.01Mないし約2.0Mの濃度で、成長するオ
リゴマーに送られる。好ましくは、チウラムジスルフィ
ドを用いた硫化工程は自動化DNAシンセサイザーで行わ
れる。両方のアプローチにおいて広範囲の反応温度を使
用できる。好ましくは、硫化は0℃ないし100℃の範囲
で、さらに好ましくは、15℃ないし60℃の範囲の温度で
行われる。
実施例 硫化剤としてテトラエチルチウラムジスルフィドを用い
る22−塩基ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの合
成 22−塩基ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド、
5′−CTTCGATCATCGGTATGCTCCTを自動化シンセサイザー
でホスホルアミダイト法によって合成し、その反応容器
は、反応温度をコントロールするようにインテグラルRT
Dを用いた抵抗加熱容器(ワルト、セントルイス、MO)
でラップして改良した。加熱部材を外部リレーを用いて
オムロン温度制御器に連結し反応温度を制御するためテ
ープに記録した。酸化工程の代りに硫化工程に置き換え
た以外は、標準の合成プロトコルに従った。換言する
と、この合成は脱トリチル化、カップリング、硫化、お
よびキャッピングの繰り返しサイクルから成る。合成カ
ラムからの最終生成物の分離と精製は標準方法によって
行った。硫化工程は成長する鎖をアセトニトリル中で0.
55Mのテトラエチルチウラムジスルフィド(アルドリッ
チ、ミルウォーキー、WI)に50℃にて15分間さらして行
った。テトラエチルチウラムジスルフィドはアセトニト
リルから都合良く再結晶することができる;しかしなが
ら、再結晶した物質を用いた結果または製造業者によっ
て供給されるような物質を用いた結果では差異は認めら
れなかった。
脱トリチル化工程中に放出されたトリチルカチオンの
収率は平均して99%であった。トリチルの収率は、オリ
ゴヌクレオチド中の硫化されていない(または酸化され
た)三価のリン結合が脱トリチル化の間の開裂に不安定
であるから、カップリング効率の測定と硫化の範囲の測
定の両方である。
22量体は55℃で3時間濃水酸化アンモニウムを用いる
と支持体から開裂し脱保護された。生成物の31P−NMRス
ペクトル(JEOL、36.5MHz、ppm vs H3PO4の外部参照)
は2%以下の酸素混入(−1.1ppm)と共に98%以上の硫
黄混入(55.1ppm)を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07H 21/00 - 21/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホスファイトまたは水素ホスホネートジエ
    ステル結合を有するオリゴヌクレオチドを、次式によっ
    て定義される群から選ばれるチウラムジスルフィドと反
    応させる工程から成る前記オリゴヌクレオチドを硫化す
    る方法。 式中、R1、R2、R3およびR4は、別々に、1個から7個ま
    での炭素原子を有するアルキル;ハロ−、ニトロ−、ま
    たはシアノ−置換の1個から7個までの炭素原子を有す
    るアルキル;低級アルキル−、ニトロ−、またはハロ−
    置換アリール;低級アルキル−、ニトロ−、またはハロ
    −置換ベンジル;低級アルキル−、ニトロ−、またはハ
    ロ置換フェニルエチル;および5個から8個までの炭素
    原子および窒素、酸素、または硫黄からなる群から選ば
    れるヘテロ原子を含む複素環からなる群から選ばれ; R1およびR2は一緒にとるときは4個から7個までの炭素
    原子を有するシクロアルキルおよび3個から6個までの
    炭素原子および窒素、酸素、および硫黄からなる群から
    選ばれるヘテロ原子を含む複素環からなる群から選ば
    れ; R3およびR4は一緒にとるときは4個から7個までの炭素
    原子を有するシクロアルキルおよび3個から6個までの
    炭素原子および窒素、酸素、および硫黄から成る群から
    選択されるヘテロ原子を含む複素環から成る群から選択
    され;そして R2およびR3は一緒にとるときは前記チウラムジスルフィ
    ドが置換した1,2−ジチオ−4,5−ジアザ複素環であるよ
    うな結合である。
  2. 【請求項2】R1、R2、R3およびR4は、別々に、メチル、
    エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−
    ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル
    メチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、
    ネオヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシルメチル、
    ベータシクロペンチルエチル、低級アルキル−、ニトロ
    −、またはハロ−置換フェニル、低級アルキル−、ニト
    ロ−、またはハロ−置換ベンジル、または低級アルキル
    −、ニトロ−、またはハロ−置換フェニルエチル、モル
    ホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、ピペラジ
    ニルであり; R1およびR2は一緒にとるときは4個の炭素原子を有する
    シクロアルキルであり;そして R3およびR4は一緒にとるときは4個の炭素原子を有する
    シクロアルキルである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】R1、R2、R3およびR4は、別々に、水素、メ
    チル、エチル、またはイソプロピルである請求項2記載
    の方法。
  4. 【請求項4】(a)固相支持体に結合した保護されたヌ
    クレオシドまたはその類似体を用意し、その保護された
    ヌクレオシドまたはその類似体はブロックされた官能基
    を有し; (b)ブロックされた官能価を脱ブロックして反応性官
    能基を形成し; (c)反応性官能基とブロックされ保護されたヌクレオ
    シドホスホルアミダイトまたはホスホルチオアミダイト
    単量体またはその類似体と反応させてリン(III)結合
    およびブロックされた官能基を有する適正なシーケンス
    鎖を形成し; (d)適正なシーケンス鎖をチウラムジスルフィドにさ
    らしてリン(III)結合を硫化し;そして (e)予定されたシーケンスの硫化オリゴヌクレオチド
    が得られるまで工程(b)から(d)までを繰り返す 各工程から成る予定されたシーケンスの硫化オリゴヌク
    レオチド類似体を合成する方法。
  5. 【請求項5】さらに前記硫化工程の後に未反応の反応性
    官能基をキャップする工程を含む請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】さらに前記硫化オリゴヌクレオチド類似体
    を前記固相支持体から開裂する工程を含む請求項5記載
    の方法。
  7. 【請求項7】前記ブロックされた官能基が前記適正なシ
    ーケンス鎖または前記保護されたヌクレオシドまたはそ
    の類似体のトリチル化5′−ヒドロキシルである請求項
    6記載の方法。
  8. 【請求項8】前記チウラムジスルフィドが次式によって
    定義される群から選ばれる請求項7記載の方法。 式中、R1、R2、R3およびR4は、別々に、1個から7個ま
    での炭素原子を有するアルキル;ハロ−、ニトロ−、ま
    たはシアノ−置換の1個から7個までの炭素原子を有す
    るアルキル;低級アルキル−、ニトロ−、またはハロ−
    置換アリール;低級アルキル−、ニトロ−、またはハロ
    −置換ベンジル;低級アルキル−、ニトロ−、またはハ
    ロ置換フェニルエチル;および5個から8個までの炭素
    原子および窒素、酸素、または硫黄からなる群から選ば
    れるヘテロ原子を含む複素環からなる群から選ばれ; R1およびR2は一緒にとるときは4個から7個までの炭素
    原子を有するシクロアルキルおよび3個から6個までの
    炭素原子および窒素、酸素、および硫黄からなる群から
    選ばれるヘテロ原子を含む複素環からなる群から選ば
    れ; R3およびR4は一緒にとるときは4個から7個までの炭素
    原子を有するシクロアルキルおよび3個から6個までの
    炭素原子および窒素、酸素、および硫黄から成る群から
    選択されるヘテロ原子を含む複素環から成る群から選択
    され;そして R2およびR3は一緒にとるときは前記チウラムジスルフィ
    ドが置換した1,2−ジチオ−4,5−ジアザ複素環である。
  9. 【請求項9】R1、R2、R3およびR4は、別々に、メチル、
    エチル、プロピル、イソプロビル、n−ブチル、sec−
    ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル
    メチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、
    ネオヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシルメチル、
    ベータシクロペンチルエチル、低級アルキル−、ニトロ
    −、またはハロ−置換フェニル、低級アルキル−、ニト
    ロ−、またはハロ置換ベンジル、または低級アルキル
    −、ニトロ−、またはハロ−置換フェニルエチル、モル
    ホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、ピペラジ
    ニルであり; R1およびR2は一緒にとるときは4個の炭素原子を有する
    シクロアルキルであり;そして R3およびR4は一緒にとるときは4個の炭素原子を有する
    シクロアルキルである請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】R1、R2、R3およびR4は、別々に、水素、
    メチル、エチル、またはイソプロビルである請求項9記
    載の方法。
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