JPH069682A - レトロウイルス感染用治療薬としてのポリヌクレオチドホスホロジチオエート - Google Patents

レトロウイルス感染用治療薬としてのポリヌクレオチドホスホロジチオエート

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JPH069682A
JPH069682A JP3021048A JP2104891A JPH069682A JP H069682 A JPH069682 A JP H069682A JP 3021048 A JP3021048 A JP 3021048A JP 2104891 A JP2104891 A JP 2104891A JP H069682 A JPH069682 A JP H069682A
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JP3021048A
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Marvin H Caruthers
エイチ.カルザース マービン
William S Marshall
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ウイルスの逆転写酵素の阻害剤である、オリ
ゴヌクレオチドを提供する。 【構成】 次式等の化合物、当該化合物の有効量を哺乳
動物細胞に供給することにより、哺乳動物細胞内の逆転
写酵素を阻害する方法ならびに、哺乳動物における病的
状態を処置する方法。 (式中、RはHまたはブロッキング基であり;AはH,
OH、ハロゲン、SH,NHまたはアジドであり;B
はヌクレオシドまたはデオキシヌクレオシド塩基であ
り;そしてnおよびmは0〜30の整数である) 【効果】 上記化合物は、ウイルスにより引き起こされ
る病気の処置に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本出願は、1989年3月31日に出願された本
発明者らの先出願である米国特許出願第 332,247号の一
部継続出願であり、これは1988年5月26日に出願された
米国特許出願第 198,886号の一部継続出願である。
【0002】本明細書に記載する発明の達成に至る研究
は、アメリカ合衆国の資金により一部支援された。従っ
て、合衆国政府は、本発明に対して何らかの法定権利を
有する。
【0003】過去数年間に渡り、様々なヌクレオシドお
よびヌクレオチド類似体が抗ウイルス活性についてスク
リーニングされており、そして幾つかの場合において効
果的であることが観察されている。このアプローチは、
現在レトロウイルスまで及んでおり、3′−アジド−
2′,2′−ジデオキシチミジン(Mitsuya, H., Weinho
ld, K.J., Furman, P.A., St.Clair, M.H., Nusinoff L
ehrman, S., Gallo, R.C., Bolognesi, D., Barry, D.
W. およびBroder, S., Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82, 709
6−7100, 1985) および2′,3′−ジデオキシヌクレ
オシド(Mitsuya,H.およびBroder, S., Proc.Natl.Acad.
Sci.USA 83, 1911−1915, 1986) のような或る種の類
似体が有効な抗ウイルス剤であることが見い出されてい
る。その理由は、それらがレトロウイルスの複製および
逆転写酵素活性を阻害するからである。他の研究者らに
よるもう1つのアプローチは、抗ウイルス剤としてオリ
ゴヌクレオチドまたはそれらの類似体を用いるものであ
る。この目的で、オリゴヌクレオチド並びにメチルホス
ホネート、ホスホロチオエートおよびホスホロアミデー
トインターヌクレオチド結合を有する幾つかのオリゴヌ
クレオチド類似体がテストされており、効果的な抗ウイ
ルス剤であることが示されている(Stein, C.H.およびCo
hen, J.S., Cancer Research 48, 2659−2668, 1988)
【0004】オリゴヌクレオチド療法は、抗ウイルス剤
として、それらの化合物が逆転写酵素のプライマー結合
を阻害することにおいて既知の活性を有し;それらが逆
転写酵素RNase H 活性を活性化し;それらがハイブリダ
イゼーションの阻止を通してウイルスのRNA遺伝子の
翻訳をブロックし;またはそれらがRNAスプライシン
グ反応を阻害するため、積極的に研究されている。阻害
のメカニズムは、オリゴヌクレオチド類似体の選択およ
びそれのヌクレオチド配列に依存する(Stein,C.A.およ
びCohen, J.S., Cancer Research 48, 2659−2668, 19
88) 。
【0005】天然のインターヌクレオチド結合を有する
配列限定ポリヌクレオチドの迅速な合成のために高収率
の方法論が現在利用可能である(Caruthers, M.H., Scie
nce230, 281−285, 1985 ; Caruthers, M.H. およびBe
aucage, S.L., 米国特許第4,425,732号;Caruthers, M.
H. およびMatteucci, M.D.,米国特許第 4,458,066
号)。それらの方法論の重要な段階は、水性ヨウ素を用
いた天然のホスフェートトリエステルへの中間体ホスフ
ィットトリエステルの酸化である。それらのホスフィッ
トトリエステルは、アミンまたはアンモニアとヨウ素を
用いて無水条件下で酸化して様々に報告された量のオリ
ゴヌクレオチドホスホルアミデートを与えるか、または
硫黄を用いて酸化してオリゴヌクレオチドホスホロチオ
エートを与えることもできる(Uznanski, B., Koziokiew
icz, M., Stec, W.J., Zon, G., Shinozuka, K. および
Marzili, L., Chemica Scripta 26, 211−224, 1986
; Nemer, M.H. およびOgilvie, K.K., Tetrahedron Le
tters 21, 4149−4152, 1980)。H−ホスホネートイ
ンターヌクレオチド結合を使用する他の方法を用いて、
オリゴヌクレオチドホスホルアミデートおよびオリゴヌ
クレオチドホスホロチオエートを合成することもできる
(Froehler, B.C., Tetrahedron Letters 27, 5575−55
78, 1986)。ヌクレオシドメチルホスホノアミダイトか
らオリゴヌクレオチドメチルホスホネートが合成されて
いる(Dorman, M.A., Noble, S.A., McBride, L.J. およ
びCaruthers, M.H., Tetrahedron 40, 95−102 ; Jage
r, A. およびEngels, J., Tetrahedron Letters 25,
1437−1440)。
【0006】最近、ホスホロジチオエートインターヌク
レオチド結合を含むオリゴヌクレオチドを合成する方法
が開発された(例えば、実施例1,2および3に記載の
方法)。それらの開発は、新規クラスの抗ウイルス療法
薬であるホスホロジチオエート含有オリゴヌクレオチド
がウイルスの逆転写酵素の阻害剤であるという発見を導
いた。
【0007】一般に、本発明のオリゴヌクレオチドホス
ホロジチオエートは、次の式Iおよび式IIにより表わす
ことができる。
【0008】
【化7】
【0009】上式中、RはHまたはブロッキング基であ
り;AはH,OH、ハロゲン、SH,NH2またはアジド
であり;Bはヌクレオシドまたはデオキシヌクレオシド
塩基(プリン塩基、例えばアデニン、ヒポキサンチン、
グアニンまたはそれらの誘導体、およびピリミジン塩
基、例えばシトシン、ウラシル、チミンまたはそれらの
誘導体を含む)であり、これは化合物中の存在ごとに同
一または異なることができ;nは0〜30の整数であり;
そしてmは0〜30の整数である。mおよびnにより表わ
される繰返し単位が同一のオリゴヌクレオチドホスホロ
ジチオエート内に存在する場合、mおよびn内に含まれ
る繰返し単位が任意の配列で存在することができ、そし
てmとnの合計が通常30を越えないであろうと解釈され
る。更に詳しくは、それらの式は、任意のホスホロジチ
オエートと天然のジエステル結合との置換を含むつもり
である。従って、それらの式は、一連のジチオエート結
合(n)に続き一連の天然のジエステル結合(m)を含
むか、またはオリゴヌクレオチドポリマー中に交互のま
たは散在したホスホロジチオエート結合を含むものと解
釈すべきである。従って、本発明の化合物は、開示の明
確化のため、オリゴヌクレオチド中に天然に存在するホ
スフェートジエステル結合の代わりに少なくとも1個の
ホスホロジチオエート結合を有するオリゴヌクレオチド
として一般的に描写することができる。
【0010】即ち、本発明のオリゴヌクレオチドは、次
の式:
【化8】 〔上式中、Nは下式のヌクレオシド成分(即ち糖とのグ
リコシド結合中のプリンまたはピリミジン塩基):
【化9】 (上式中、A,BおよびRは前に定義した通りである)
を表わし;Lは次の式のホスフェートインターヌクレオ
チド結合:
【化10】 であり、ここで式中少なくとも1つのLは
【化11】 であり;そしてtは1〜60、好ましくは1〜30の整数で
ある〕により表わすことができる。
【0011】本発明に係りそして上記の式により表わさ
れる新規クラスの化学療法薬化合物は、3′−5′ホス
フェートジエステル結合、リボースおよびデオキシリボ
ース糖、プリンおよびピリミジン塩基、並びに糖の3′
および5′−炭素に共有結合した酸素を通してリンに結
合したヌクレオシドおよびデオキシヌクレオシドを有す
るオリゴヌクレオチドである。化合物Iは、各々リンに
結合した2個の硫黄原子を有し、一方化合物IIは、2個
の硫黄原子に結合した少なくとも1個のリンおよび2個
の酸素に結合した1個のリンを有し、ここで各々の残り
のリンは2個の硫黄かまたは2個の酸素のいずれかに結
合している。従って、化合物Iはもっぱらホスホロジチ
オエートインターヌクレオチド結合を有するオリゴヌク
レオチドを示し、一方化合物IIは少なくとも1個のホス
ホロジチオエートインターヌクレオチド結合と1個のホ
スフェートインターヌクレオチド結合を有し、残りはホ
スホロジチオエート結合かまたは天然のホスフェートジ
エステル結合のいずれかであるオリゴヌクレオチドを示
すことが理解されよう。式IまたはIIの各々において、
Bは存在ごとに同一または異なる塩基であることができ
る。
【0012】化合物Iの化学合成は、シントンとして適
当に保護されたデオキシヌクレオシドまたはヌクレオシ
ドホスホロチオアミダイト、好ましくはシリカ支持体に
共有結合したデオキシヌクレオシドまたはヌクレオシド
を使って実施される。シントンの活性化は、テトラゾー
ルを使って最も容易に達成される。次いで硫黄による酸
化、未反応のシリカ結合デオキシヌクレオシドまたはヌ
クレオシドのアシル化、および適当な保護基の選択的除
去により、反応系列を完結する。次いでオリゴヌクレオ
チドが32ヌクレオシドと同数を含むようにオリゴヌクレ
オチドを伸長するために、このサイクルを繰返して用い
る(n=30)。
【0013】同様な系列を用いて化合物IIを調製するこ
とができる。この系列では、2つのシントン、即ちデオ
キシヌクレオシドまたはヌクレオシドホスホルアミダイ
トとデオキシヌクレオシドまたはヌクレオシドホスホロ
チオアミダイトを用いて、m+nが30に等しいホスフェ
ートおよびホスホロジチオエートインターヌクレオチド
結合を有するオリゴヌクレオチドが調製される。
【0014】本発明のより詳細な理解を与えるために、
次の実施例と手順が提供される。それらは化合物IとII
の形成を説明し、それらの化合物がどのようにウイルス
逆転写酵素を阻害するかを証明し、そして本発明のより
完全な理解と例示を提供する。しかしながら、それらは
単なる例であり、決して本発明の範囲を限定するもので
はない。
【0015】次の実施例1に概説される手順は、ジピロ
リジニルクロロホスフィンおよびビス(ジメチルアミ
ノ)クロロホスフィンを製造するためにも用いることが
できる。次の式のチオホスホルアミダイトの調製:
【0016】
【化12】
【0017】〔上式中、B=1−チミニル; B=1−(N−4−ベンゾイルシトシニル); B=9−(N−6−ベンゾイルアデニニル); B=9−(N−2−イソブチリルグアニニル); DMT=ジ−p−アニシルフェニルメチル(ジメトキシ
トリチル); M=4−クロロベンジルまたは2,4−ジクロロベンジ
ル;そして X=N,N−ジメチルアミノまたはピロリジニル〕 およびホスホロジチオエートインターヌクレオチド結合
を有するオリゴヌクレオチドを調製するためのそれらの
化合物の更なる利用が、残りの実施例に与えられる。実施例1
【0018】トリス(ジメチルアミノ)ホスフィン(3
6.3ml,32.6g、0.2モル)とトリクロロホスフィン
(8.7ml,13.7g、0.1モル)を無水エーテル(100ml)
に添加することにより、ビス(ジメチルアミノ)クロロ
ホスフィンを調製した。室温で3時間攪拌した後、室温
での減圧濃縮により溶媒を除去した。次いで水アスピレ
ーターを使って生成物を減圧(約16mmHg)蒸留すると
(b.p.72−75℃)30gの生成物が得られた。
【0019】実施例2は、5′−O−ジメトキシトリチ
ル−N4−ベンゾイルデオキシシチジリル−3′−S
(4−クロロベンジル)ホスホロチオピロリジニットの
合成およびそれを用いたホスホロジチオエートインター
ヌクレオチド結合を有するオリゴヌクレオチドの調製を
記載する。他の適当に保護されたデオキシヌクレオシド
についても同じ手順を使用することができる。同様に、
全てのN,N−ジメチルアミノおよびピロリジニルアミ
ダイトの2,4−ジクロロベンジルおよび4−クロロベ
ンジル保護硫黄誘導体に同一手順を使用することができ
る。表1は、全てのこれらのアミダイトについての 31P
-NMRデータを要約する。表1中に示される硫黄保護基の
うち、2,4−ジクロロベンジル基はチオフェノールで
容易に除去できる。
【0020】
【表1】
【0021】31P-NMRは、外部標準として85%の水性 H3
PO4を使用して CDCl3中でブルッカー(Brucker)WM-250
上で記録した。T,CBZ,ABZおよびGiBは、それぞ
れ、チミン、N−ベンゾイルシトシン、N−ベンゾイル
アデニン、およびN−イソブチリルグアニンを意味し;
1 はジメトキシトリチルであり;Aは水素である。
【0022】この実施例2に記載の手順に従って合成し
たデオキシシチジンホスホロチオアミダイトを使って、
n=12,R=H,B=シトシンそしてA=水素の化合物
Iaを調製した。従って化合物Iaは、下記構造を有す
る: d(CxCxCxCxCxCxCxCxCxCxCxCxCxC) 上式中、Cはデオキシシチジンを表わし、そしてxはホ
スホロジチオエートインターヌクレオチド結合を表わ
す。実施例2
【0023】5′−O−ジメトキシトリチル−N4−ベ
ンゾイルデオキシシチジン(317mg、0.5ミリモル)を、
アルゴン雰囲気下において、アセトニトリル(2ml)と
トリエチルアミン(1ml)の混合物中に溶解した。ビス
ピロリジニルクロロホスフィン(124mg、0.6ミリモル)
を添加すると、沈澱が直ちに形成した。室温において5
分間攪拌した後、4−クロロベンジルメルカプタン(159
mg、1ミリモル)を反応混合物に添加し、そして沈澱を
含む溶液を室温において減圧濃縮するとガラスが得られ
た。このガラスをアセトニトリル(2ml)中に再懸濁し
た。反応混合物の 31P-NMRスペクトルは、主要なリン含
有生成物がチオアミダイトのジアステレオマーであるこ
とを示した(161.5,159.7ppm) 。少ない不純物はビスピ
ロリジニルクロロホスフィンと4−クロロベンジルメル
カプタンの付加物(107.0ppm)および加水分解生成物(12.
4ppm) であった。次に、トリエチルアミンを反応混合物
に添加した。この溶液を脱酸した酢酸エチル(50ml)で
希釈し、そして水性飽和炭酸水素ナトリウム(50ml×
2)およびブラインで抽出した。一緒にした水溶液を脱
酸した酢酸エチル(10ml)で逆抽出した。有機溶液を一
緒にし、10%(容量)のトリエチルアミンの存在下で1
時間硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして濾過ケ
ークを5mlの脱酸した酢酸エチルで洗浄した。次いで、
有機溶液を減圧濃縮して白色のフォームを得た。このフ
ォームを1%トリエチルアミンを含有するトルエン(10
ml)中に溶解し、そしてn−ペンタン:トリエチルアミ
ン(999:1,v/v)中での沈澱により単離した。濾過
後、生成物を五酸化リンおよび水酸化カリウム上で真空
乾燥し、そして83.1%の収率(741mg)で単離した。
【0024】シリカベースのポリマー支持体に3′−ヒ
ドロキシルにより共有結合したデオキシヌクレオシド
(米国特許第 4,458,066号)を使用して、ホスホロジチ
オエート結合を含有するデオキシオリゴヌクレオチドの
合成を下記に概説する反応系列に従って進行させた。
【0025】
【化13】 ここでR1 は保護基である。より詳しくは、本発明を実
施するための全反応式は次のように表わされる。
【0026】
【化14】
【0027】一般に、合成は(i)実施例2に記載の任
意のチオホスホルアミダイト(10当量)およびテトラゾ
ール(50当量)の乾燥アセトニトリル溶液を1μモルの
シリカ上のデオキシヌクレオシド(P)と30秒間反応さ
せ、次に(ii)ピリジン:二硫化炭素(1:1,v/
v)と 400秒間反応させることにより開始する。カップ
リングを2回実施して、高収率(98%より大きい)を保
証した。未反応のデオキシヌクレオシドのアシル化(ii
i)、脱トリチル化(iv)および種々の洗浄は、デオキシ
ヌクレオシドホスホルアミダイトからの天然DNAの合
成について以前記載されたもの(米国特許第 4,415,732
号及びScience 230 , 281−285, 1985)と同じであっ
た。このサイクルの更に12回の反復が化合物Iaの合成
を導いた。ホスホロジチオエートおよびホスフェートイ
ンターヌクレオチド結合の両方を有する化合物IIのよう
なデオキシオリゴヌクレオチドは、合成中にデオキシヌ
クレオシドホスホロチオアミダイトとデオキシヌクレオ
シドホスホルアミダイトの両方を用いる時合成すること
ができる。
【0028】合成デオキシオリゴヌクレオチドは、2段
階プロトコル(チオフェノール:トリエチルアミン:ジ
オキサン、1:1:2,v/v/v、24時間、次いで濃
水酸化アンモニウム、15時間)を用いて保護基を除去し
て単離し、次いで標準法(ポリアクリルアミドゲル電気
泳動および逆相HPLC)により均質に精製した。ホスホロ
ジチオエートDNAの 31P-NMRスペクトルは、この合成
プロトコルがもっぱらホスホロジチオエートインターヌ
クレオチド結合を含有するDNAを生成したことを示し
た。
【0029】次の実施例3において、mとnはIIa,II
bおよびIIcに対して異なることができ、R=H、B=
シトシンそしてA=Hの化合物IIa,IIbおよびIIcの
合成について記載する。化合物IIa,IIbおよびIIcは
次の構造を有する: IIa:d(CpCxCpCpCpCpCpCpCpCpCpCpCxCpC) IIb:d(CpCpCpCpCpCpCxCpCpCpCpCpCpCpC) IIc:d(CxCpCxCpCxCpCxCpCxCpCxCpCxCpC) ここで、Cはデオキシシチジンを表わし、xはホスホロ
ジチオエートインターヌクレオチド結合を表わし、そし
てpは天然のホスフェートインターヌクレオチド結合を
表わす。
【0030】この実施例において、次の式のジヌクレオ
シドホスホロジチオエートトリエステルの合成:
【0031】
【化15】
【0032】〔上式中、 B=1−チミニル; B=1−(N−4−トルオイルシトシニル); B=9−(N−6−ベンゾイルアデニニル); B=9−(N−2−イソブチリルグアニニル); DMT=ジメトキシトリチル;そしてAc=アセチル〕
および様々な位置にホスホロジチオエートインターヌク
レオチド結合を有するデオキシシチジンオリゴデオキシ
ヌクレオチドへのデオキシジシチジン誘導体の更なる変
換が与えられる。実施例3 A.ホスホロジチオエートインターヌクレオチド結合を
有するチミジンジヌクレオチドの合成
【0033】無水THFとの同時蒸発により5′−O−
ジメトキシトリチルチミジン(1.2g、2.21ミリモル)
を乾燥し、次いでTHF(10ml)とトリエチルアミン
(0.46ml、3.3ミリモル)中に溶解した。ビス(ジイソ
プロピルアミノ)クロロホスフィン(650mg、2.44ミリモ
ル)を添加し、そしてこの溶液を室温において攪拌し
た。35分後、沈澱を濾過により除去し、そしてTHF
(1ml)で洗浄した。デオキシヌクレオシドホスホロジ
アミダイトを含有する合わせた濾液をプールし、減圧濃
縮し、そしてアセトニトリル(5ml)中に再溶解した。
3′−O−アセチルチミジン(639mg、2.25ミリモル)お
よびテトラゾール(142mg、2.0ミリモル)をTHF(10
ml)と同時蒸発させて乾燥し、アセトニトリル(5ml)
中に再溶解し、そしてデオキシヌクレオシドホスホロジ
アミダイトのアセトニトリル溶液に添加した。室温にお
いて45分間攪拌した後、反応混合物をジクロロメタン
(75ml)で希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液(5%、
w/v)で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過
し、そして減圧濃縮してガムを得た。次いで、この生成
物をカラムクロマトグラフィー(100mlのシリカ、酢酸エ
チル:ジクロロメタン:トリエチルアミン、v/v/
v)により精製すると、1.59gのデオキシジヌクレオシ
ドホスホルアミダイトを得た(1.66ミリモル、75%)。
【0034】次いで、デオキシジヌクレオシドホスホル
アミダイトを、デオキシジヌクレオシドホスホロジチオ
エートトリエステルに変換した。デオキシジヌクレオシ
ドホスホルアミダイト(1.59g、1.66ミリモル)をアセ
トニトリル(7ml)中に溶解した。次いで、4−クロロ
ベンジルメルカプタン(1.0ml、1.20g、7.6ミリモ
ル)およびテトラゾール(281mg、4.01ミリモル)を添加
し、そして反応混合物を室温において30分間攪拌した。
トルエン:2,6−ルチジン中の硫黄の溶液(19:1,
v/v、4ミリモルの硫黄原子を含む)を添加し、そし
て生成した溶液を10分間攪拌した。反応混合物を酢酸エ
チル(75ml)で希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液(5
%、w/v)で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾
過し、そして減圧濃縮してオイルを得た。このオイルを
酢酸エチル(40ml)中に溶解し、そしてヘキサン(200m
l)で粉砕して、粗生成物を白色粉末として得た。シリ
カカラムクロマトグラフィー(100mlのシリカ、溶離剤と
してジクロロメタン中の2〜12%のメタノール)により
精製すると、デオキシジヌクレオシドホスホロジチオエ
ートトリエステル(1.59g、1.52ミリモル、91%)を得
た。
【0035】3′−O−アセチル基の除去(メタノール
中の0.15Mt−ブチルアミン、0℃、10時間)は、DN
A合成に使用することができるデオキシジヌクレオシド
ホスホロジチオエートを生成する(1.26g、1.28ミリモ
ル、84%)。このデオキシジヌクレオシドホスホロジチ
オエートを3′−ホスホルアミダイトに変換し、次いで
ポリマー支持体上でのDNA合成に使用する。 B.ホスホロジチオエートを含有するデオキシシチジン
オリゴマーの合成
【0036】5′−O−ジメトキシトリチル−N−トル
オイルデオキシシチジンは、発表された手順のわずかな
変更により調製した(H.Koster, K.Kulinowski, T.Lies
e, W.Heikens およびV.Kohli, Tetrahedron 37, 363,
1981)。デオキシシチジン塩酸塩(10ミリモル、2.64
g)を無水ピリジンと共に2回同時蒸発せしめ、そして
ピリジン(50ml)中に再懸濁した。トリメチルクロロシ
ラン(7.5ml、59ミリモル)を添加し、そしてこの混合
物を室温において45分間攪拌した。o−トルオイルクロ
リド(1.44ml、11ミリモル)を添加し、そして反応液を
さらに2時間攪拌した。反応混合物を氷浴中で冷却し、
メタノール(10ml)および25%の水酸化アンモニウム
(20ml)で30分間処理し、そして懸濁物を濾過により除
去した。得られた溶液を減圧濃縮して乾固せしめた。生
じた固体を40mlのジクロロメタン:メタノール(8:
2)中に懸濁し、濾過により不溶性塩を除去した。濾液
を減圧濃縮してオイルを得、ピリジンの添加後再び2回
減圧濃縮し、そしてピリジン(50ml)中に再溶解した。
0.9当量のジメトキシトリチルクロリド(3.05g)の添
加後、反応混合物を0℃において30分間および室温にお
いて30分間攪拌した。ジメトキシトリチルクロリド(0.
3当量)を添加し、そして30分間攪拌した。反応をメタ
ノール(1ml)の添加によりクエンチングし、溶液を減
圧濃縮した。得られたオイルをジクロロメタン(75ml)
中に溶解し、そして水性5%炭酸水素ナトリウム(w/
v)およびブラインで順次抽出した。合わせた有機相を
硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧濃縮して乾固
せしめ、ジクロロメタン:ピリジン(99.5:0.5,v/
v)中に溶解し、そして生成物をカラムクロマトグラフ
ィー(50gのシリカ、ジクロロメタン:メタノール:ピ
リジン、0〜3%のメタノール勾配;各 400ml)により
精製した。5′−O−ジメトキシトリチル−N−トルオ
イルデオキシシチジンを含有する画分をプールし、減圧
濃縮し、酢酸エチル中に再溶解し、そしてペンタン中に
沈澱させた(5.01g、7.7ミリモル、77%)。
【0037】3′−O−フェノキシアセチル−N−トル
オイルデオキシシチジンを、発表された手順のわずかな
変更により調製した(C.B.ReeseおよびJ.C.M.Stewart, T
etrahedron Letters 4273, 1968)。5′−O−ジメトキ
シトリチル−N−トルオイルデオキシシチジン(1.94
g、3ミリモル)およびフェノキシ酢酸無水物(1.72
g、6ミリモル)をテトラヒドロフラン(50ml)中に溶
解した。ピリジン(0.173ml、9ミリモル)の添加後、こ
の溶液を室温で14時間攪拌し、次いで減圧濃縮した。生
じたオイルをジクロロメタン(75ml)中に溶解し、5%
炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml,w/v)で2回抽出
し、そして合わせた水相をジクロロメタン(50ml)で抽
出した。合わせた有機相中の生成物を硫酸ナトリウム上
で乾燥し、濾過し、減圧濃縮して乾固せしめ、酢酸エチ
ル中に再溶解し、そしてペンタン中で沈澱させた。完全
に保護されたデオキシシチジンに相当する固体をジクロ
ロメタン:メタノール(8:2,v/v)中に溶解し、
そして氷浴中で冷却した。ジクロロメタン:メタノール
(50ml,8:2,v/v)中のp−トルエンスルホン酸
(2.28g、12ミリモル)の溶液を添加し、そして氷浴中
で1時間攪拌した。次いで、反応を5%炭酸水素ナトリ
ウム水溶液の添加によりクエンチングした。有機相をブ
ラインで抽出し、そして水相をジクロロメタン(60ml)
で再抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウム上で乾
燥し、濾過し、そして減圧濃縮して乾固せしめた。得ら
れたオイルをジクロロメタン中に溶解し、そして生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔20gのシリ
カ、ジクロロメタンおよびジクロロメタン:メタノール
(1〜3%のメタノール)で溶離〕により精製した。
3′−O−フェノキシアセチル−N−トルオイルデオキ
シシチジンを含有する画分をプールし、オイルに濃縮
し、そして生成物を酢酸エチルの添加により沈澱として
単離した(1.20g,83%)。
【0038】次の手順を使って、保護された形のデオキ
シジシチジンホスホロアミダイドを調製した。
【0039】5′−O−ジメトキシトリチル−N−トル
オイルデオキシシチジン(647mg、1ミリモル)をTHF
と共に3回同時蒸発させ、THF(5ml)およびトリエ
チルアミン(0.21ml、1.5ミリモル)中に溶解し、そし
てビス(N,N−ジイソプロピルアミノ)クロロホスフ
ィン(320mg、1.2ミリモル)と反応させた。アルゴン下
で90分後、反応混合物をアルゴン圧力下で濾過して不溶
性塩を除去した。塩をTHF(2ml)で洗浄した。濾液
を濃縮乾固し、そして生成物を再びアセトニトリル(2
ml)中に溶解した。3′−O−フェノキシアセチル−N
−トルオイルデオキシシチジン(527mg、1.1ミリモル)
およびテトラゾール(70mg、1ミリモル)をアセトニト
リル(4ml)中に懸濁させ、そしてフラスコの洗浄に使
用した1.5mlのアセトニトリルを含む上記の溶液を添加
した。反応混合物をアルゴン下で105分間攪拌し、次い
で酢酸エチル:トリエチルアミン(99:1,v/v,50
ml)中に注いだ。2Mの炭酸水素トリエチルアンモニウ
ムで2回抽出し(各20ml)、そして水相を酢酸エチル:
トリエチルアミン(99:1,v/v,25ml)で逆抽出し
た後、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そ
して減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(25gシリカ、ヘキサン:ジクロロメタン:トリエチ
ルアミン;50:50:0.5,400ml ; 45:55:0.5,200m
l ; 40:60:0.5,200ml ; および35:65:0.5,100m
l で溶離)により精製を行った。生成物画分をプール
し、減圧濃縮し、そしてペンタン中に沈澱させた(67
%)。
【0040】デオキシシチジンホスホロジチオエート
は、次の手順を使用して調製した。
【0041】上の手順で調製したデオキシジシチジンホ
スホルアミダイト(1.40g、1.12ミリモル)をアセトニ
トリル(5ml)(予めヘリウムでフラッシュしてチオホス
フィットの酸素酸化を回避した)中に溶解し、そして4
−クロロベンジルメルカプタン(0.5ml、3.7ミリモ
ル)およびテトラゾール(190mg、2.7ミリモル)を添加
した。この溶液をアルゴン下で30分間攪拌し、単離せず
に、生じたチオホスフィットを、トルエン:ルチジン
(19:1,v/v)中の0.4M硫黄溶液の添加により、
ホスホロジチオエートトリエステルに酸化した。 31P-N
MR分析に基づくと、酸化は10分後に完結した。反応混合
物を酢酸エチル(75ml)で希釈し、5%炭酸水素ナトリ
ウム水溶液(各75ml)で2回抽出し、一緒にした水相を
酢酸エチル(50ml)で逆抽出した。合わせた有機相を硫
酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧濃縮する
とオイルが得られた。このオイルを少量のジクロロメタ
ン中に溶解し、酢酸エチルでほぼ40mlに希釈し、そして
200mlのヘキサンの添加により生成物を沈澱させた。白
色沈澱を濾過し、ジクロロメタン中に再溶解し、そして
この溶液を濃縮乾固した。生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(40gのシリカゲル、ジクロロメタ
ン:ヘキサン:トリエチルアミン、66:33:0.03,400m
lおよびジクロロメタン:トリエチルアミン、 100:0.0
3, 200mlで溶離)により精製した。完全に保護された
生成物を含有する画分をプールし、減圧濃縮し、ジクロ
ロメタン中に再溶解し、そしてペンタン中に沈澱させた
(60%)。
【0042】3′−O−フェノキシアセチル保護基は、
次の手順を使用して除去した。
【0043】完全に保護されたデオキシジシチジンホス
ホロジチオエートトリエステル(355mg、 0.264ミリモ
ル)をアセトニトリル(3ml)中に溶解し、そしてメタ
ノール(9ml)で希釈した。氷浴中でこの溶液を冷却し
た後、メタノール中のt−ブチルアミン(0.3M,12m
l)を添加し、そして反応混合物を氷浴中で90分間攪拌
した。反応液を濃縮乾固し、生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(30gのシリカゲル、ジクロロメタ
ン:トリエチルアミン、 100:0.03, 100ml、次いでジ
クロロメタン:メタノール:トリエチルアミン、99:
1:0.03,98:2:0.03および97:3:0.03の各 200ml
で溶離)により精製した。生成物画分を濃縮乾固し、ジ
クロロメタン中に再溶解し、そしてペンタン中に沈澱さ
せた(収率95%)。
【0044】次に、デオキシジシチジンホスホロジチオ
エートを、ジチオエートインターヌクレオチド結合を含
むDNAの合成のためのシントンとして有用である3′
−ホスホルアミダイトに変換した。遊離の3′−ヒドロ
キシルを有するデオキシジシチジンホスホロジチオエー
ト(304mg、 0.251ミリモル)をアセトニトリル(5ml)
中に溶解した。ビス(ジイソプロピルアミノ)−β−シ
アノエトキシホスフィン(121mg、 0.402ミリモル)およ
びテトラゾール(20mg、 0.286ミリモル)をアルゴン下
で添加し、そしてこの溶液を2時間攪拌した。酢酸エチ
ル:トリエチルアミン(19.5:0.5)でクエンチング
し、そしてさらに酢酸エチル(20ml)で希釈した後、反
応混合物を2M炭酸水素トリエチルアンモニウムで2回
(各13ml)抽出し、そして水相を酢酸エチル:トリエチ
ルアミン(19.5:0.5)で逆抽出した。有機相を硫酸ナ
トリウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧濃縮してオイ
ルを得た。生じたオイルを乾燥酢酸エチル中に再溶解
し、そしてペンタン中に沈澱させた(収率87%)。
【0045】前述の3′−O−(β−シアノエチル)−
N,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト成分を有す
るデオキシジシチジンホスホロジチオエートシントンお
よび5′−O−ジメトキシトリチル−N−ベンゾイルデ
オキシシチジン−3′−O−(β−シアノエチル)−
N,N−ジイソプロピルホスホルアミダイトを使用し
て、選択した部位にホスホロジチオエートインターヌク
レオチド結合を含むデオキシシチジンペンタデカマーを
合成した。標準のホスホルアミダイト合成方法を使用し
た(M.H.CaruthersおよびS.L.Beaucage、米国特許第 4,4
15,732号およびM.H.Caruthers および M.D.Matteucci、
米国特許第 4,458,066号)。平均カップリング効率は99
%であった(3分のカップリング時間、支持体として制
御された多孔質ガラス上の0.2μモルのデオキシシチジ
ン)。チオフェノール:トリエチルアミン:ジオキサン
(1:1:2,v/v/v)の溶液での室温における6
時間の処理〔ゲル電気泳動により分析した時、多少の生
成物がS−保護ジチオエートとして残る(5〜10%)〕
および濃水酸化アンモニウムでの55℃における処理(15
時間)により、保護基を除去した。最終生成物の精製
は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動または高性能液体
クロマトグラフィーにより実施した。本発明の一態様と
してデオキシシチジンを使って、特定位置にホスホロジ
チオエート結合を有する3つのペンタデカマーが合成さ
れ、そして次の配列を有した:
【0046】d(CpCxCpCpCpCpCpCpCpCpCpCpCxCpC) d(CpCpCpCpCpCpCxCpCpCpCpCpCpCpC) d(CxCpCxCpCxCpCxCpCxCpCxCpCxCpC) ここでxはジチオエート結合を表わし、そしてpは天然
のインターヌクレオチド結合を表わす。
【0047】本発明に従って合成したデオキシオリゴヌ
クレオチドホモポリマーがウイルスの逆転写酵素を阻害
する能力は、逆転写酵素、デオキシヌクレオチド三リン
酸(dNTP)および鋳型(T)としてのデオキシオリゴヌ
クレオチドを使ってデオキシオリゴヌクレオチドプライ
マー(P)を酵素的に伸長するアッセイを使ってテスト
した。系は次のようであった。
【0048】
【化16】
【0049】このアッセイがDNA修復合成に関わるこ
とは理解できる。DNAポリメラーゼ酵素として逆転写
酵素を使って、デオキシヌクレオチド三リン酸がプライ
マー鎖に取り込まれる。2種類の逆転写酵素、即ちヒト
免疫不全ウイルスI型逆転写酵素(HIV−I逆転写酵素)
とトリ骨髄芽球症ウイルス逆転写酵素(AMV逆転写酵
素)、および普通の細胞性ポリメラーゼであるE.コリ
DNAポリメラーゼIの大断片(クレノウポリメラー
ゼ)をこのアッセイに使った。ホスホロジチオエートイ
ンターヌクレオチド結合を有する幾つかのデオキシオリ
ゴヌクレオチドホモポリマー(Ia,IIa,IIb,II
c,V,VI,VII ,VIIIおよびIX)、ホスホロチオエー
トインターヌクレオチド結合を有する2つのデオキシオ
リゴヌクレオチド(IIIaおよびX)、および天然のホス
フェートジエステル結合を有するもの(IVa)を、逆転
写酵素の阻害剤としてテストした。化合物 IIIa,Xお
よびIVaは発表された方法を使って調製した(Caruther
s, M.H.およびBeaucage, S.L.,米国特許 4,415,731; C
aruthers, M.H.およびMatteucci, M.D.,米国特許 4,45
8,066;Stec, W.J., Zon, G., Egan, W. およびStec,
B., J.Am.Chem.Soc. 106, 6077−6079, 1984;Connall
y, B.A., Potter, V.L., Eckstein, F., Pingond,A. お
よびGrotjahn, L., Biochemistry 23, 3443−3453, 19
84)。それらの化合物は次の配列を有する。配列中、イ
ンターヌクレオチド結合は、ホスホロジチオエートにつ
いてはx、天然のホスフェートについてはp、そしてホ
スホロチオエートについては−により表わされる。
【0050】 Ia:d(CxCxCxCxCxCxCxCxCxCxCxCxCxC) IIa:d(CpCxCpCpCpCpCpCpCpCpCpCpCxCpC) IIb:d(CpCpCpCpCpCpCxCpCpCpCpCpCpCpC) IIIa:d(C-C-C-C-C-C-C-C-C-C-C-C-C-C-C) IVa:d(CpCpCpCpCpCpCpCpCpCpCpCpCpC) V:d(TxTxTxTxTxTxTxTxTxTxTxTxTxT) VI:d(AxAxAxAxAxAxAxAxAxAxAxAxAxA) VII:d(GxAxTxTxCxAxGxCxTxAxGxTxCxCxA) VIII:d(GxCxTxAxCxGxGxCxTxCxGxCxTxG) IX:d(CxTxGxTxTxCxGxGxGxCxGxCxCxA) X:d(C-T-G-T-T-C-G-G-G-C-G-C-C-A)
【0051】プライマー(P)と鋳型(T)のデオキシ
オリゴヌクレオチドも、発表された方法を使って合成し
た(Caruthers, M.H.およびBeaucage, S.L., 米国特許第
4,415,732号; Caruthers, M.H.およびMatteucci, M.
D.,米国特許第 4,458,066号)。
【0052】ホスホロジチオエートを含むDNAによる
DNA修復合成の阻害を測定するためのアッセイは、次
の手順を使って行った。実施例4
【0053】トリス塩酸塩(Tris−HCl, 50mM, pH8.
3)、MgCl2(10mM) およびジチオトレイトール(DT
T,5mM)の溶液中のプライマー(12μM)と鋳型(10
μM)を90℃で5分間温め、次いで氷上で0℃に冷却し
た。5′−32P標識プライマーは全プライマーの約0.5
%であった。プライマー−鋳型のアリコートをその他の
成分と混合し、次の組成を有するアッセイ溶液を作製し
た:鋳型(1μM)、プライマー(1.2μM)、Tris−
HCl(50mM,pH8.3)、MgCl2(10mM)、KCl(50mM)、DT
T(5mM)、dTTP(250μM)、dCTP(250μM)、dATP(2
50μM)、dGTP(250μM)、0〜70μMの様々な濃度の
阻害剤オリゴヌクレオチド。AMV逆転写酵素(7.2n
M)、 HIV−I逆転写酵素(10nMまたは50nM)またはク
レノウ断片(200nM)を添加することにより、反応を開始
した。アッセイ溶液を37℃で15分間インキュベートし、
ホルムアミドを50%に添加することによりクエンチング
し、そして15%変性ポリアクリルアミドゲル上での電気
泳動により分析した。重合したプライマーと伸長されて
ないプライマーを含む放射性バンドをゲルから切り出
し、乾燥し、シンチレーションカウンター中で分析し
た。結果を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】ND=測定せず。 ID50=反応が未阻害反応の50%進行する阻害剤の濃度。 * それらの濃度では阻害が全く観察されないが、一方
で HIV−I逆転写酵素は完全に阻害された。 ** 36μMのIVaでは7%のみ阻害。
【0056】表2に示された結果を次のように要約する
ことができる。ホスホロジチオエートを含むデオキシオ
リゴシチジンである化合物Iaは、 HIV−I逆転写酵素
の非常に有力な阻害剤であり(ID50=60nM)、そしてほ
ぼ同じ長さのホスホロチオエート結合デオキシオリゴシ
チジンである化合物 IIIaよりも約33倍阻害力が大き
い。同様に、Iaは、第二の逆転写酵素であるAMV逆
転写酵素を、 IIIaよりも約 168倍も効果的に阻害す
る。オリゴデオキシチミジン(V)とオリゴデオキシア
デノシン(VI)のジチオエート誘導体に相当する化合物
VとVIもまた、非常に有力なHIV逆転写酵素阻害剤で
ある。オリゴデオキシチミジン誘導体(V)は、対応す
るオリゴデオキシシチジン誘導体(Ia)よりも更に有
力な阻害剤である。Iaが 800nMでも通常の細胞性ポリ
メラーゼであるE.コリDNAポリメラーゼIの大断片
またはクレノウ断片を阻害しなかったという発見もかな
り注目される。この濃度では、 HIV−I逆転写酵素は完
全に阻害される。第一の普通のデオキシオリゴシチジン
である化合物IVaは、Iaにより HIV−I逆転写酵素と
AMV逆転写酵素の両方が阻害される濃度では非阻害性
である。また、 HIV−I逆転写酵素とIa,IIa,IIb
およびIIcを用いた結果の比較は、阻害の程度がデオキ
シオリゴヌクレオチド中に存在するホスホロジチオエー
ト結合の数に直接関係することを示す。
【0057】化合物V〜IXは14ヌクレオチドの長さであ
り、全てもっぱらジチオエートインターヌクレオチド結
合のみを有する。化合物VとVIは、それぞれポリデオキ
シチミジンとポリデオキシアデノシン配列を有するホモ
ポリマーである。化合物IXは、ウイルスRNA合成を開
始するのにHIV逆転写酵素が天然に使用する対応する
ヒトリジン転移RNAと同じ配列を有するので、特に重
要である。化合物IXのID50値(4.4nM)は、反応混合物
中の全HIV逆転写酵素の本質上50%阻害を表わす。こ
のことは、本質上本発明者らがテスト系において酵素を
滴定していることを示し、非常に低濃度の化合物IXが連
続的阻害作用のまま使用できることを示す。化合物X
は、IXと同じ配列を有するが全てホスホロチオエートイ
ンターヌクレオチド結合を有する。表2のデータからわ
かるように、全てジチオエート結合を含む化合物IXは、
チオエート結合を有するXよりも少なくとも30倍阻害力
が大きい。配列VII とVIIIは、このアッセイで使われる
プライマー配列(VII)、およびIXと同じ基本組成である
が異なる配列を有するオリゴヌクレオチド(VIII)に相
当する。表2のデータからわかるように、VII もVIIIも
IXより阻害力が小さい。このデータは、ヒトリジン転移
RNA、即ちHIVゲノム上のプライマー結合部位に結
合しそしてDNA合成を開始するのに使われるRNA、
に対応するDNA配列(IX)が、最も阻害力の大きいジ
チオエート含有オリゴヌクレオチドであることを示す。
【0058】それらの結果は、本発明者らがウイルスの
処理のための新規クラスの有力な化学療法薬を発見した
ことを証明する。それらの試薬は、60nMよりも小さいID
50値範囲を有し逆転写酵素に対して強力な阻害力を有す
るホスホロジチオエート含有オリゴヌクレオチドであ
る。このことは、それらの試薬がホスホロチオエートク
ラスのオリゴヌクレオチドよりも少なくとも33倍大きい
阻害力を有することを意味する。 HIV−I逆転写酵素に
対しても阻害力を有するホスホロチオエートオリゴヌク
レオチド(Stein, C.A.およびCohen, J.S., Cancer Rese
arch 48, 2659−2668, 1988;Majundar, C., Stein C.
A., Cohen, J.S., Broder, S. およびWilson, S.H., Bi
ochemistry 28, 1340−1346, 1989)を用いた場合と同
様に、この新規クラスの化学療法薬であるホスホロジチ
オエートオリゴヌクレオチドが HIV−Iのような逆転写
酵素を含むウイルスに対して阻害力を有することは予想
されることである。本発明者らの結果は、最も阻害性の
オリゴヌクレオチドが転移RNA(HIVゲノムのプラ
イマー結合部位に局在するヒトリジンtRNA)に対応する
DNA配列を有するヘテロ配列であるという発見を更に
証明する。
【0059】本発明の化合物は、ウイルスや、哺乳動物
細胞中への輸送(感染)、複製または遺伝子発現に逆転
写酵素を必要とする他の原因物質により引き起こされる
病的状態を有する哺乳動物宿主種に経皮投与することが
できる。そのような場合、該化合物は、当業者に公知の
方法および手順に従って、意図する投与方法により決定
される適当な組成物において製剤化することができる。
本発明の化合物は、該化合物とステロイド、糖、ペプチ
ド、ヌクレオチド、脂質またはそれらの誘導体との結合
により、細胞中への輸送を増加させたり特定の組織を標
的したりするために更に変更することができる。本明細
書中で使用する「経皮」なる用語は、最も広い意味、即
ち細胞の表皮層を横切る投与であると解釈される。そう
いうものとして、局所、経口、経鼻、静脈内、筋肉内お
よび他の投与方法を呼称するのに適当に用語が用いられ
る。例えば、本発明における使用に適当な化合物は、単
独にもしくは他の「活性物質」と共に製剤化することが
でき、または個体への所望の投与形式に依存して、様々
な常用の基剤と共にクリーム、軟膏、ゲル、ローショ
ン、錠剤、または注射用もしくは噴射用の医薬溶液など
の製剤に配合することができる。それらの製剤を製造す
る際、該組成物は、経皮製剤の調製において常用される
公知の増粘剤、緩和剤、界面活性剤、着色剤、香料、防
腐剤、充填剤および乳化剤と混合することができる。典
型的には、それらの不活性成分が最終製剤の大部分を構
成するだろう。好ましくは、該組成物は、遅延放出また
は時限放出デリバリーを考慮して製造されるだろう。も
ちろん、投与すべき用量は、投与の経路、投与賦形剤、
並びに処置すべき状態の程度および重度に依存するだろ
う。どの場合でも、所望の逆転写酵素の阻害をもたらす
のに十分な最小量が投与されるだろう。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年3月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (上式中、RはHまたはブロッキング基であり;Aは
H,OH、ハロゲン、SH,NHまたはアジドであ
り;Bはヌクレオシドまたはデオキシヌクレオシド塩基
であり;そしてnは0〜30の整数である)により表わ
される化合物。
【化2】 (上式中、RはHまたはブロッキング基であり;Bはデ
オキシヌクレオシド塩基であり;そしてnは0〜30の
整数である)により表わされる化合物。
【化3】 (上式中、RはHまたはブロッキング基であり;Aは
H,OH、ハロゲン、SH,NHまたはアジドであ
り;Bはヌクレオシドまたはデオキシヌクレオシド塩基
であり;そしてnおよびmは0〜30の整数である)に
より表わされる化合物。
【化4】 (上式中、RはHまたはブロッキング基であり;Bはデ
オキシヌクレオシド塩基であり;そしてnおよびmは0
〜30の整数である)により表わされる化合物。
【化5】 (上式中、RはHまたはブロッキング基であり;Aは
H,OHまたはORであり、ここでRはブロッキン
グ基であり;Bはヌクレオシドまたはデオキシヌクレオ
シド塩基であり;そしてnは0〜30の整数である)に
より表わされる化合物。
【化6】 (上式中、RはHまたはブロッキング基であり;Aは
H,OHまたはORであり、ここでRはブロッキン
グ基であり;Bはヌクレオシドまたはデオキシヌクレオ
シド塩基であり;そしてnおよびmは0〜30の整数で
ある)により表わされる化合物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 7/04 7236−4B 15/11

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の式: 【化1】 (上式中、RはHまたはブロッキング基であり;Aは
    H,OH、ハロゲン、SH, NH2またはアジドであり;
    Bはヌクレオシドまたはデオキシヌクレオシド塩基であ
    り;そしてnは0〜30の整数である)により表わされる
    化合物。
  2. 【請求項2】 次の式: 【化2】 (上式中、RはHまたはブロッキング基であり;Bはデ
    オキシヌクレオシド塩基であり;そしてnは0〜30の整
    数である)により表わされる化合物。
  3. 【請求項3】 次の式: 【化3】 (上式中、RはHまたはブロッキング基であり;Aは
    H,OH、ハロゲン、SH, NH2またはアジドであり;
    Bはヌクレオシドまたはデオキシヌクレオシド塩基であ
    り;そしてnおよびmは0〜30の整数である)により表
    わされる化合物。
  4. 【請求項4】 次の式: 【化4】 (上式中、RはHまたはブロッキング基であり;Bはデ
    オキシヌクレオシド塩基であり;そしてnおよびmは0
    〜30の整数である)により表わされる化合物。
  5. 【請求項5】 哺乳動物細胞内の逆転写酵素を阻害する
    方法であって、前記酵素を阻害するのに十分な量の請求
    項1,2,3または4に記載の化合物を前記細胞に供給
    することを含んで成る方法。
  6. 【請求項6】 哺乳動物宿主における病的状態の処置方
    法であって、前記状態は哺乳動物宿主細胞中の逆転写酵
    素活性を阻害することにより変更することができ、前記
    酵素活性を阻害するのに十分な量において請求項1,
    2,3または4に記載の化合物から選択された少なくと
    も1つの化合物を前記宿主に経皮投与することを含んで
    成る方法。
  7. 【請求項7】 次の式: 【化5】 (上式中、RはHまたはブロッキング基であり;Aは
    H,OHまたは OR4であり、ここでR4 はブロッキング
    基であり;Bはヌクレオシドまたはデオキシヌクレオシ
    ド塩基であり;そしてnは0〜30の整数である)により
    表わされる化合物。
  8. 【請求項8】 次の式: 【化6】 (上式中、RはHまたはブロッキング基であり;Aは
    H,OHまたは OR4であり、ここでR4 はブロッキング
    基であり;Bはヌクレオシドまたはデオキシヌクレオシ
    ド塩基であり;そしてnおよびmは0〜30の整数であ
    る)により表わされる化合物。
  9. 【請求項9】 AがHまたはOHである、請求項7に記
    載の化合物。
  10. 【請求項10】 RがHである、請求項7に記載の化合
    物。
  11. 【請求項11】 Rがブロッキング基である、請求項7に
    記載の化合物。
  12. 【請求項12】 RがHである、請求項2に記載の化合
    物。
  13. 【請求項13】 Rがブロッキング基である、請求項2に
    記載の化合物。
  14. 【請求項14】 RがHである、請求項8に記載の化合
    物。
  15. 【請求項15】 Rがブロッキング基である、請求項8に
    記載の化合物。
  16. 【請求項16】 AがHまたはOHである、請求項8に記
    載の化合物。
  17. 【請求項17】 RがHである、請求項4に記載の化合
    物。
  18. 【請求項18】 Rがブロッキング基である、請求項4に
    記載の化合物。
  19. 【請求項19】 少なくとも1個のホスホロジチオエート
    インターヌクレオチド結合を有する任意のオリゴヌクレ
    オチドにより、ウイルスの逆転写酵素活性を阻害する方
    法。
  20. 【請求項20】 レトロウイルスゲノムのプライマー結合
    部位に結合する転移RNAの3′−末端の配列に相当す
    る、請求項1に記載のホスホロジチオエート含有オリゴ
    ヌクレオチド。
  21. 【請求項21】 レトロウイルスゲノムのプライマー結合
    部位に結合する転移RNAの3′−末端の配列に相当す
    る、請求項3に記載のホスホロジチオエート含有オリゴ
    ヌクレオチド。
JP3021048A 1990-06-27 1991-02-14 レトロウイルス感染用治療薬としてのポリヌクレオチドホスホロジチオエート Pending JPH069682A (ja)

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