JP3087131B2 - 金属材のろう付方法 - Google Patents
金属材のろう付方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は金属材のろう付方法に
関し、さらに詳しくいえば、自動車用吸気マニホルド
や、熱交換器等を製造するさいに、筒状部分を有する第
1金属材と、第1金属材の筒状部分の端部を差し込む孔
を有する第2金属材とを用意し、第2金属材の孔におけ
る開口側端部に、軸線方向外方に向かって広くなったテ
ーパ部を形成し、第1金属材の筒状部分の端部を第2金
属材の孔内に差し込んだ状態でフラックスを用いた置き
ろう方式により両金属材をろう付する方法に関する。
関し、さらに詳しくいえば、自動車用吸気マニホルド
や、熱交換器等を製造するさいに、筒状部分を有する第
1金属材と、第1金属材の筒状部分の端部を差し込む孔
を有する第2金属材とを用意し、第2金属材の孔におけ
る開口側端部に、軸線方向外方に向かって広くなったテ
ーパ部を形成し、第1金属材の筒状部分の端部を第2金
属材の孔内に差し込んだ状態でフラックスを用いた置き
ろう方式により両金属材をろう付する方法に関する。
【0002】この明細書において、「アルミニウム」と
いう語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を
含むものとする。また、この明細書において、「孔」と
いう語には、貫通孔の他に有底孔を含むものとする。
いう語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を
含むものとする。また、この明細書において、「孔」と
いう語には、貫通孔の他に有底孔を含むものとする。
【0003】
【従来の技術】たとえば金属管と、金属管の端部を差し
込む孔を有する筒状金属部品との置きろう方式によるろ
う付は、従来、次のような方法で行われていた。すなわ
ち、図4に示すように、まず、筒状金属部品(20)の開口
側端部に所定長さを有する拡管部(21)を形成するととも
に、拡管部(21)の先端部にフレア(22)を形成することに
よって、筒状金属部品(20)の孔(20a) の開口側端部に、
軸線方向外方に向かって広くなったテーパ部(23)を形成
しておく。ついで、金属管(24)に断面円形でかつ外径が
テーパ部(23)の最大径部分の内径よりも大きいリング状
ろう材(25)を嵌め被せるとともに、金属管(24)の端部を
拡管部(21)内に差し込む。そして、この状態でフラック
スを使用し、炉中において大気雰囲気または窒素ガス雰
囲気で加熱することによってろう付を行っていた。
込む孔を有する筒状金属部品との置きろう方式によるろ
う付は、従来、次のような方法で行われていた。すなわ
ち、図4に示すように、まず、筒状金属部品(20)の開口
側端部に所定長さを有する拡管部(21)を形成するととも
に、拡管部(21)の先端部にフレア(22)を形成することに
よって、筒状金属部品(20)の孔(20a) の開口側端部に、
軸線方向外方に向かって広くなったテーパ部(23)を形成
しておく。ついで、金属管(24)に断面円形でかつ外径が
テーパ部(23)の最大径部分の内径よりも大きいリング状
ろう材(25)を嵌め被せるとともに、金属管(24)の端部を
拡管部(21)内に差し込む。そして、この状態でフラック
スを使用し、炉中において大気雰囲気または窒素ガス雰
囲気で加熱することによってろう付を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法でろう付を行った場合、ろう付時に発生するガス
や、フラックスの残渣により、テーパ部(23)内に形成さ
れたフィレット(26)に、図5に示すようなボイド(27)が
生じ、所望の接合強度が得られず、しかもろう付部から
洩れが発生するという問題があった。
方法でろう付を行った場合、ろう付時に発生するガス
や、フラックスの残渣により、テーパ部(23)内に形成さ
れたフィレット(26)に、図5に示すようなボイド(27)が
生じ、所望の接合強度が得られず、しかもろう付部から
洩れが発生するという問題があった。
【0005】この発明の目的は、上記問題を解決した金
属材のろう付方法を提供することにある。
属材のろう付方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明による金属材の
ろう付方法は、筒状部分を有する第1金属材と、第1金
属材の筒状部分の端部を差し込む孔を有する第2金属材
とを用意し、第2金属材の孔における開口側端部に、軸
線方向外方に向かって広くなったテーパ部を形成し、第
1金属材の筒状部分の端部を第2金属材の孔内に差し込
んだ状態でフラックスを用いた置きろう方式により両金
属材をろう付する方法であって、第1金属材の筒状部分
の端部に円筒状ろう材を嵌め被せるとともにろう材の少
なくとも一部をテーパ部内に入れておき、テーパ部の最
大径部の内周面と第1金属材の筒状部分の外周面との間
隔を、ろう材の肉厚の2倍以上とし、かつろう材の軸線
方向の長さをテーパ部の軸線方向の長さ以上としておく
ことを特徴とするものである。
ろう付方法は、筒状部分を有する第1金属材と、第1金
属材の筒状部分の端部を差し込む孔を有する第2金属材
とを用意し、第2金属材の孔における開口側端部に、軸
線方向外方に向かって広くなったテーパ部を形成し、第
1金属材の筒状部分の端部を第2金属材の孔内に差し込
んだ状態でフラックスを用いた置きろう方式により両金
属材をろう付する方法であって、第1金属材の筒状部分
の端部に円筒状ろう材を嵌め被せるとともにろう材の少
なくとも一部をテーパ部内に入れておき、テーパ部の最
大径部の内周面と第1金属材の筒状部分の外周面との間
隔を、ろう材の肉厚の2倍以上とし、かつろう材の軸線
方向の長さをテーパ部の軸線方向の長さ以上としておく
ことを特徴とするものである。
【0007】上記において、テーパ部の最大径部の内周
面と第1金属材の筒状部分の外周面との間隔を、ろう材
の肉厚の2倍以上としておくのは、この間隔がろう材の
肉厚の2倍未満であると、溶融したろう材がろう付継手
部分の間隙に充填される前に、テーパ部の外端と筒状部
分との間に橋渡し状にフィレットが形成されてボイドが
発生するからである。また、ろう材の軸線方向の長さを
テーパ部の軸線方向の長さ以上としておくのは、ろう材
の軸線方向の長さがテーパ部の軸線方向の長さよりも短
いと、ろう材の量が不足してろう付継手部分の間隙を完
全に埋めることができないからである。
面と第1金属材の筒状部分の外周面との間隔を、ろう材
の肉厚の2倍以上としておくのは、この間隔がろう材の
肉厚の2倍未満であると、溶融したろう材がろう付継手
部分の間隙に充填される前に、テーパ部の外端と筒状部
分との間に橋渡し状にフィレットが形成されてボイドが
発生するからである。また、ろう材の軸線方向の長さを
テーパ部の軸線方向の長さ以上としておくのは、ろう材
の軸線方向の長さがテーパ部の軸線方向の長さよりも短
いと、ろう材の量が不足してろう付継手部分の間隙を完
全に埋めることができないからである。
【0008】上記において、第1金属材および第2金属
材としては、たとえばJISA1000系、3000
系、6000系、7000系のアルミニウムからなるも
のが用いられる。この場合、ろう材としては、たとえば
Al−6.8〜11.7wt%Si合金からなるものが用
いられ、フラックスとしては、たとえば塩化物系、弗化
物系等のものが用いられる。また、ろう付は、窒素ガス
雰囲気中または大気雰囲気中で580〜620℃程度に
加熱することにより行うのがよい。
材としては、たとえばJISA1000系、3000
系、6000系、7000系のアルミニウムからなるも
のが用いられる。この場合、ろう材としては、たとえば
Al−6.8〜11.7wt%Si合金からなるものが用
いられ、フラックスとしては、たとえば塩化物系、弗化
物系等のものが用いられる。また、ろう付は、窒素ガス
雰囲気中または大気雰囲気中で580〜620℃程度に
加熱することにより行うのがよい。
【0009】
【作用】この発明の金属材のろう付方法によれば、ろう
付のための加熱時には、溶融したろう材は、テーパ部の
軸線方向内端部から第2金属材の孔の内周面と、第1金
属材の筒状部分の外周面との間に吸い込まれる。そし
て、テーパ部内においては、軸線方向内端部側から順次
ろう材が充填されていき、フィレットが形成される。し
たがって、テーパ部内に形成されたフィレットに、ろう
付時に発生するガスや、フラックスの残渣に起因するボ
イドが発生するのを防止できる。
付のための加熱時には、溶融したろう材は、テーパ部の
軸線方向内端部から第2金属材の孔の内周面と、第1金
属材の筒状部分の外周面との間に吸い込まれる。そし
て、テーパ部内においては、軸線方向内端部側から順次
ろう材が充填されていき、フィレットが形成される。し
たがって、テーパ部内に形成されたフィレットに、ろう
付時に発生するガスや、フラックスの残渣に起因するボ
イドが発生するのを防止できる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を、図面を参照して
説明する。
説明する。
【0011】この実施例は、この発明の方法を自動車用
吸気マニホルドの製造に適用したものである。
吸気マニホルドの製造に適用したものである。
【0012】図3は、自動車用吸気マニホルドを示す。
吸気マニホルド(1) は、一端が開口するとともに他端が
閉鎖され、かつ周壁に複数の孔(3) が形成されるととも
に各孔(3) の周囲に分岐管接続用筒状突出部(4) が一体
的に設けられたアルミニウム展伸材からなるプレナムチ
ャンバ(2) と、各一端が分岐管接続用筒状外方突出部
(4) に嵌め合せ状態でろう付されたアルミニウム展伸材
からなる複数の分岐管(5) とを備えている。プレナムチ
ャンバ(2) および分岐管(5) としては、たとえばJIS
A6063、JISA6061のようなJISA600
0系アルミニウム材からなるものを使用するのが好まし
い。
吸気マニホルド(1) は、一端が開口するとともに他端が
閉鎖され、かつ周壁に複数の孔(3) が形成されるととも
に各孔(3) の周囲に分岐管接続用筒状突出部(4) が一体
的に設けられたアルミニウム展伸材からなるプレナムチ
ャンバ(2) と、各一端が分岐管接続用筒状外方突出部
(4) に嵌め合せ状態でろう付されたアルミニウム展伸材
からなる複数の分岐管(5) とを備えている。プレナムチ
ャンバ(2) および分岐管(5) としては、たとえばJIS
A6063、JISA6061のようなJISA600
0系アルミニウム材からなるものを使用するのが好まし
い。
【0013】プレナムチャンバ(2) の開口端には、アル
ミニウム鋳造品からなるスロットルボディ取付体(6) が
ろう付されている。スロットルボディ取付体(6) には図
示されないスロットルボディが取付けられ、これにエア
クリーナからの送気管が接続される。
ミニウム鋳造品からなるスロットルボディ取付体(6) が
ろう付されている。スロットルボディ取付体(6) には図
示されないスロットルボディが取付けられ、これにエア
クリーナからの送気管が接続される。
【0014】各分岐管(5) の他端は、1つのアルミニウ
ム鋳物製のシリンダヘッドへの接続部材(7) にまとめて
ろう付されている。接続部材(7) を介して各分岐管(5)
が図示しないエンジンのシリンダヘッドに接続される。
ム鋳物製のシリンダヘッドへの接続部材(7) にまとめて
ろう付されている。接続部材(7) を介して各分岐管(5)
が図示しないエンジンのシリンダヘッドに接続される。
【0015】スロットルボディ取付体(6) は、円筒状
で、その一端に外向きフランジ(8) が一体的に設けられ
ている。プレナムチャンバ(2) の開口した一端部は、ス
ロットルボディ取付体(6) の孔(9) 内に差込まれてスロ
ットルボディ取付体(6) にろう付されている。
で、その一端に外向きフランジ(8) が一体的に設けられ
ている。プレナムチャンバ(2) の開口した一端部は、ス
ロットルボディ取付体(6) の孔(9) 内に差込まれてスロ
ットルボディ取付体(6) にろう付されている。
【0016】接続部材(7) は、横長方形状であって4つ
の孔(図示略)と、孔の周囲に一体的に設けられた分岐
管接続用筒状突出部(10)とを備えている。突出部(10)の
上方には燃料噴射装置の差込み部(11)が一体的に設けら
れている。そして、分岐管(5) は、突出部(10)内に挿入
されて、ろう付されている。
の孔(図示略)と、孔の周囲に一体的に設けられた分岐
管接続用筒状突出部(10)とを備えている。突出部(10)の
上方には燃料噴射装置の差込み部(11)が一体的に設けら
れている。そして、分岐管(5) は、突出部(10)内に挿入
されて、ろう付されている。
【0017】そして、たとえばプレナムチャンバ(2) の
筒状突出部(4) と分岐管(5) とのろう付に本発明の方法
が適用される。
筒状突出部(4) と分岐管(5) とのろう付に本発明の方法
が適用される。
【0018】以下、図1および図2を参照して、プレナ
ムチャンバ(2) の筒状突出部(4) と分岐管(5) とのろう
付方法について説明する。
ムチャンバ(2) の筒状突出部(4) と分岐管(5) とのろう
付方法について説明する。
【0019】まず、プレナムチャンバ(2) の筒状突出部
(4) の先端部に、拡管部(13)を形成し、さらにその先端
部にフレア加工を施して軸線方向外方に向かって広くな
ったフレア(14)を形成することによって、筒状突出部
(4) の分岐管差し込み孔(4a)の開口側端部にテーパ部(1
5)を形成しておく。また、分岐管(5) の端部に円筒状ろ
う材(16)を嵌め被せ、分岐管(5) の端部を筒状突出部
(4) の拡管部(13)内に差し込み、ろう材(16)の少なくと
も一部をテーパ部(15)内に入れておく。このとき、テー
パ部(15)の最大径部の内周面と分岐管(5) の外周面との
間隔(W0)は、ろう材(16)の肉厚(W1)の2倍以上となるよ
うにしておく。また、ろう材(16)の軸線方向の長さ(L1)
はテーパ部(15)の軸線方向の長さ(L0)以上の長さとなる
ようにしておく。
(4) の先端部に、拡管部(13)を形成し、さらにその先端
部にフレア加工を施して軸線方向外方に向かって広くな
ったフレア(14)を形成することによって、筒状突出部
(4) の分岐管差し込み孔(4a)の開口側端部にテーパ部(1
5)を形成しておく。また、分岐管(5) の端部に円筒状ろ
う材(16)を嵌め被せ、分岐管(5) の端部を筒状突出部
(4) の拡管部(13)内に差し込み、ろう材(16)の少なくと
も一部をテーパ部(15)内に入れておく。このとき、テー
パ部(15)の最大径部の内周面と分岐管(5) の外周面との
間隔(W0)は、ろう材(16)の肉厚(W1)の2倍以上となるよ
うにしておく。また、ろう材(16)の軸線方向の長さ(L1)
はテーパ部(15)の軸線方向の長さ(L0)以上の長さとなる
ようにしておく。
【0020】そして、炉中において、塩化物系や、弗化
物系のフラックスを使用し、窒素ガス雰囲気または大気
雰囲気中で加熱することによって、プレナムチャンバ
(2) の筒状突出部(4) と分岐管(5) とがろう付する。ろ
う付のための加熱時には、溶融したろう材は、テーパ部
(15)の軸線方向内端部から筒状突出部(4) の孔(4a)の内
周面と、分岐管(5) の外周面との間に吸い込まれる。そ
して、テーパ部(15)内においては、軸線方向内端部側か
らろう材が充填されていき、フィレット(17)が形成され
る。
物系のフラックスを使用し、窒素ガス雰囲気または大気
雰囲気中で加熱することによって、プレナムチャンバ
(2) の筒状突出部(4) と分岐管(5) とがろう付する。ろ
う付のための加熱時には、溶融したろう材は、テーパ部
(15)の軸線方向内端部から筒状突出部(4) の孔(4a)の内
周面と、分岐管(5) の外周面との間に吸い込まれる。そ
して、テーパ部(15)内においては、軸線方向内端部側か
らろう材が充填されていき、フィレット(17)が形成され
る。
【0021】なお、上記吸気マニホルド(1) において
は、通常、プレナムチャンバ(2) の筒状突出部(4) と分
岐管(5) とのろう付は、プレナムチャンバ(2) とスロッ
トルボディ取付体(6) 、および分岐管(5) と接続部材の
筒状突出部(10)のろう付と同時に行われる。この場合、
接続部材(7) の筒状突出部(10)の孔の開口側端部にも、
プレナムチャンバ(2) の筒状突出部(4) と同様にしてテ
ーパ部を形成しておき、上記と同様な円筒状ろう材を配
置しておくのがよい。また、プレナムチャンバ(2) の開
口端部(2a)をスロットルボディ取付体(6) の孔(9) 内に
差し込み、この部分にもろう材を配置しておく。このと
き、スロットルボディ取付体(6) の孔(9)のプレナムチ
ャンバ差し込み側端部に、上記と同様にテーパ部を形成
しておき、円筒状ろう材を配置してもよい。そして、筒
状突出部(4)(10) が垂直上方を向くような姿勢で、プレ
ナムチャンバ(2) 、分岐管(5) 、スロットルボディ取付
体(6) 、および接続部材(7) の組合わせ体を炉の中に入
れ、炉中において、塩化物系や、弗化物系のフラックス
を使用し、窒素ガス雰囲気または大気雰囲気中で加熱す
ることによって、プレナムチャンバ(2) の筒状突出部
(4) と分岐管(5) 、プレナムチャンバ(2) とスロットル
ボディ取付体(6) 、および分岐管(5) と接続部材(7) の
筒状突出部(10)とを一括してろう付する。こうして、吸
気マニホルド(1)が製造される。
は、通常、プレナムチャンバ(2) の筒状突出部(4) と分
岐管(5) とのろう付は、プレナムチャンバ(2) とスロッ
トルボディ取付体(6) 、および分岐管(5) と接続部材の
筒状突出部(10)のろう付と同時に行われる。この場合、
接続部材(7) の筒状突出部(10)の孔の開口側端部にも、
プレナムチャンバ(2) の筒状突出部(4) と同様にしてテ
ーパ部を形成しておき、上記と同様な円筒状ろう材を配
置しておくのがよい。また、プレナムチャンバ(2) の開
口端部(2a)をスロットルボディ取付体(6) の孔(9) 内に
差し込み、この部分にもろう材を配置しておく。このと
き、スロットルボディ取付体(6) の孔(9)のプレナムチ
ャンバ差し込み側端部に、上記と同様にテーパ部を形成
しておき、円筒状ろう材を配置してもよい。そして、筒
状突出部(4)(10) が垂直上方を向くような姿勢で、プレ
ナムチャンバ(2) 、分岐管(5) 、スロットルボディ取付
体(6) 、および接続部材(7) の組合わせ体を炉の中に入
れ、炉中において、塩化物系や、弗化物系のフラックス
を使用し、窒素ガス雰囲気または大気雰囲気中で加熱す
ることによって、プレナムチャンバ(2) の筒状突出部
(4) と分岐管(5) 、プレナムチャンバ(2) とスロットル
ボディ取付体(6) 、および分岐管(5) と接続部材(7) の
筒状突出部(10)とを一括してろう付する。こうして、吸
気マニホルド(1)が製造される。
【0022】
【具体的実験例】図1におけるテーパ部(15)の最大径部
の内周面と分岐管(5) の外周面との間隔(W0)を2.0m
m、テーパ部(15)の軸線方向の長さ(L0)を3.0mmと
しておいた。そして、Al−9wt%Si合金からなる円
筒状ろう材(16)の肉厚(W1)および軸線方向の長さ(L1)を
種々変化させ、塩化物系フラックスを使用して炉中にお
いて窒素ガス雰囲気で600℃で5分間加熱し、筒状突
出部(4) と分岐管(5) とをろう付した。その後、テーパ
部(15)内に形成されたフィレット(17)をX線透過観察法
によって調べた。その結果を表1に示す。
の内周面と分岐管(5) の外周面との間隔(W0)を2.0m
m、テーパ部(15)の軸線方向の長さ(L0)を3.0mmと
しておいた。そして、Al−9wt%Si合金からなる円
筒状ろう材(16)の肉厚(W1)および軸線方向の長さ(L1)を
種々変化させ、塩化物系フラックスを使用して炉中にお
いて窒素ガス雰囲気で600℃で5分間加熱し、筒状突
出部(4) と分岐管(5) とをろう付した。その後、テーパ
部(15)内に形成されたフィレット(17)をX線透過観察法
によって調べた。その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】 また、円筒状ろう材(16)の代わりに、直径2.0mmの
断面円形のワイヤからなるリング状ろう材を用いた他は
上記と同様にして筒状突出部(4) と分岐管(5)とをろう
付した。その後、テーパ部(15)内に形成されたフィレッ
トをX線透過観察法によって調べたところ、フィレット
にはボイドが発生していた。
断面円形のワイヤからなるリング状ろう材を用いた他は
上記と同様にして筒状突出部(4) と分岐管(5)とをろう
付した。その後、テーパ部(15)内に形成されたフィレッ
トをX線透過観察法によって調べたところ、フィレット
にはボイドが発生していた。
【0024】
【発明の効果】この発明の金属材のろう付方法によれ
ば、上述のようにして、フィレットにボイドが発生する
のを防止することができる。したがって、従来方法に比
べて、接合強度が大きくなる。しかも、接合部からの洩
れを防止できる。
ば、上述のようにして、フィレットにボイドが発生する
のを防止することができる。したがって、従来方法に比
べて、接合強度が大きくなる。しかも、接合部からの洩
れを防止できる。
【図1】この発明の実施例を示し、吸気マニホルドのプ
レナムチャンバの筒状突出部と分岐管とのろう付前の状
態の拡大断面図である。
レナムチャンバの筒状突出部と分岐管とのろう付前の状
態の拡大断面図である。
【図2】同じくろう付後の状態の拡大断面図である。
【図3】吸気マニホルドを示す斜視図である。
【図4】従来方法を示し、金属管と筒状金属部品とのろ
う付前の状態の拡大断面図である。
う付前の状態の拡大断面図である。
【図5】同じくろう付後の状態の拡大断面図である。
4 筒状突出部(第2金属材) 4a 孔 5 分岐管(第1金属材) 15 テーパ部 16 円筒状ろう材 L0 テーパ部の軸線方向の長さ L1 円筒状ろう材の軸線方向の長さ W0 テーパ部の最大径部の内周面と分岐管の
外周面との間隔 W1 ろう材の肉厚
外周面との間隔 W1 ろう材の肉厚
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−6358(JP,A) 特開 昭52−35736(JP,A) 特開 平1−18570(JP,A) 特開 昭63−230269(JP,A) 特開 昭50−21958(JP,A) 特公 昭49−27735(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 1/00 - 1/20
Claims (1)
- 【請求項1】 筒状部分を有する第1金属材と、第1金
属材の筒状部分の端部を差し込む孔を有する第2金属材
とを用意し、第2金属材の孔における開口側端部に、軸
線方向外方に向かって広くなったテーパ部を形成し、第
1金属材の筒状部分の端部を第2金属材の孔内に差し込
んだ状態でフラックスを用いた置きろう方式により両金
属材をろう付する方法であって、第1金属材の筒状部分
の端部に円筒状ろう材を嵌め被せるとともにろう材の少
なくとも一部をテーパ部内に入れておき、テーパ部の最
大径部の内周面と第1金属材の筒状部分の外周面との間
隔を、ろう材の肉厚の2倍以上とし、かつろう材の軸線
方向の長さをテーパ部の軸線方向の長さ以上としておく
ことを特徴とする金属材のろう付方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6472991A JP3087131B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 金属材のろう付方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6472991A JP3087131B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 金属材のろう付方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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