JP3086572B2 - 吸収式冷凍機を用いた空調装置 - Google Patents
吸収式冷凍機を用いた空調装置Info
- Publication number
- JP3086572B2 JP3086572B2 JP05280556A JP28055693A JP3086572B2 JP 3086572 B2 JP3086572 B2 JP 3086572B2 JP 05280556 A JP05280556 A JP 05280556A JP 28055693 A JP28055693 A JP 28055693A JP 3086572 B2 JP3086572 B2 JP 3086572B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- air
- absorber
- air conditioner
- cooling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)
- Air Conditioning Control Device (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般の住宅や小規模な建
物などを対象とした吸収式冷凍機を用いた空調装置に関
する。
物などを対象とした吸収式冷凍機を用いた空調装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】吸収式冷凍機を用いた空調装置は、現
在、ビルあるいは大型店舗などのような産業用、業務用
の設備に主として用いられている。
在、ビルあるいは大型店舗などのような産業用、業務用
の設備に主として用いられている。
【0003】吸収式冷凍機を用いた空調装置の冷房方式
は、再生器で蒸発させた冷媒蒸気を水冷方式の凝縮器で
凝縮させ、この凝縮した冷媒を蒸発器に導いて蒸発させ
るが、その際の蒸発潜熱で空調すべき室内に設けられた
ファンコイルユニットと冷凍機との間を循環する冷熱媒
(通常は水)を冷却する。一方、蒸発した冷媒蒸気は水
冷方式の吸収器で濃溶液(吸収液)に吸収させ、再び再
生器に戻すというサイクルで運転される。
は、再生器で蒸発させた冷媒蒸気を水冷方式の凝縮器で
凝縮させ、この凝縮した冷媒を蒸発器に導いて蒸発させ
るが、その際の蒸発潜熱で空調すべき室内に設けられた
ファンコイルユニットと冷凍機との間を循環する冷熱媒
(通常は水)を冷却する。一方、蒸発した冷媒蒸気は水
冷方式の吸収器で濃溶液(吸収液)に吸収させ、再び再
生器に戻すというサイクルで運転される。
【0004】この種の吸収式冷凍機を用いた空調装置で
は、室内側ファンコイルユニット内に循環させる冷熱媒
の温度を蒸発器において7℃前後まで冷却し、この冷熱
媒を室内のファンコイル内に循環させて室内空気を冷却
して12℃前後で蒸発器に戻すようにしている。吸収液
としてリチウムブロマイド水溶液を使用する場合は、吸
収器内の吸収液の温度を40℃前後に保つことが必要と
なり、この温度を維持するためには冷却塔を屋上などに
設置して水冷回路で冷却する方法が取られている。
は、室内側ファンコイルユニット内に循環させる冷熱媒
の温度を蒸発器において7℃前後まで冷却し、この冷熱
媒を室内のファンコイル内に循環させて室内空気を冷却
して12℃前後で蒸発器に戻すようにしている。吸収液
としてリチウムブロマイド水溶液を使用する場合は、吸
収器内の吸収液の温度を40℃前後に保つことが必要と
なり、この温度を維持するためには冷却塔を屋上などに
設置して水冷回路で冷却する方法が取られている。
【0005】ところがこのような水冷方式を採用した従
来の吸収式冷凍機を用いた空調装置には次のような問題
がある。
来の吸収式冷凍機を用いた空調装置には次のような問題
がある。
【0006】(1)吸収器を水冷方式で温度管理してい
るために、設備が大型になるとともに配管が必要にな
り、そのために多くの工事費がかかり、一般の住宅や小
規模の建物の冷房用には不向きである。
るために、設備が大型になるとともに配管が必要にな
り、そのために多くの工事費がかかり、一般の住宅や小
規模の建物の冷房用には不向きである。
【0007】(2)冷房すべき室内のファンコイルユニ
ットと冷凍機とを冷熱媒循環用の配管で結ぶ必要がある
ために、工事費や設備費が高額になる。これは、吸収液
と冷媒にアンモニア水を使用するアンモニア吸収式冷凍
機についても同じである。
ットと冷凍機とを冷熱媒循環用の配管で結ぶ必要がある
ために、工事費や設備費が高額になる。これは、吸収液
と冷媒にアンモニア水を使用するアンモニア吸収式冷凍
機についても同じである。
【0008】そこで本発明者らは、凝縮器と吸収器とを
水冷方式でなく空冷方式で冷却し、冷熱媒を用いる代わ
りに冷房したい空気を直接蒸発器に通して冷却する冷房
サイクル運転を行う空調装置についてすでに特許出願を
している(特願平5−22351号)。図4は上記出願
で提案された単効用吸収式冷凍機を用いた空調装置の変
形例の要部を示し、図5は同空調装置の設置状態を示
す。
水冷方式でなく空冷方式で冷却し、冷熱媒を用いる代わ
りに冷房したい空気を直接蒸発器に通して冷却する冷房
サイクル運転を行う空調装置についてすでに特許出願を
している(特願平5−22351号)。図4は上記出願
で提案された単効用吸収式冷凍機を用いた空調装置の変
形例の要部を示し、図5は同空調装置の設置状態を示
す。
【0009】空調装置は、図5に示すように、室外機1
と室内機2とから成り、室外機1は図4に示すような構
成で空調しようとする住宅の室5の外に配置され、室内
機2は冷風の吹出し口と室内空気の吸込み口のみを有
し、室5の内部に配置される。室外機1と室内機2は冷
風の送風ダクト3と室内空気の吸気ダクト4とで接続さ
れている。6は、装置の運転のスタートまたはストッ
プ、自動運転の設定または解除、室内温度の設定、冷風
の吹出し風量の調整を行うリモコン操作器である。
と室内機2とから成り、室外機1は図4に示すような構
成で空調しようとする住宅の室5の外に配置され、室内
機2は冷風の吹出し口と室内空気の吸込み口のみを有
し、室5の内部に配置される。室外機1と室内機2は冷
風の送風ダクト3と室内空気の吸気ダクト4とで接続さ
れている。6は、装置の運転のスタートまたはストッ
プ、自動運転の設定または解除、室内温度の設定、冷風
の吹出し風量の調整を行うリモコン操作器である。
【0010】室外機1の内部は図4に示すような構成に
なっており、吸収液としてリチウムブロマイド水溶液が
用いられ、冷媒として水が用いられる。
なっており、吸収液としてリチウムブロマイド水溶液が
用いられ、冷媒として水が用いられる。
【0011】蒸発器10は、減圧作用下で冷媒を蒸発さ
せ、その蒸発潜熱によりそこを通過する空気を冷却する
機能を有し、送風ダクト3と吸気ダクト4に接続されて
いる。吸気ダクト4内には送風ファン11が設けられて
いる。
せ、その蒸発潜熱によりそこを通過する空気を冷却する
機能を有し、送風ダクト3と吸気ダクト4に接続されて
いる。吸気ダクト4内には送風ファン11が設けられて
いる。
【0012】再生器12は、冷媒を吸収して濃度の低く
なった希吸収液をバーナ13により加熱することによっ
て冷媒蒸気を発生させるとともに吸収液の濃度を濃縮す
る機能を有する。バーナ13へは燃料供給管14から燃
料ガスが供給され、その燃焼程度は燃料供給制御弁15
により調節される。
なった希吸収液をバーナ13により加熱することによっ
て冷媒蒸気を発生させるとともに吸収液の濃度を濃縮す
る機能を有する。バーナ13へは燃料供給管14から燃
料ガスが供給され、その燃焼程度は燃料供給制御弁15
により調節される。
【0013】凝縮器16は、再生器12から送られてく
る冷媒蒸気を空冷ファン17により冷却して液化する機
能を有し、循環溶液の濃度を調節するために冷媒の一部
を冷媒タンク18に蓄える。
る冷媒蒸気を空冷ファン17により冷却して液化する機
能を有し、循環溶液の濃度を調節するために冷媒の一部
を冷媒タンク18に蓄える。
【0014】吸収器20は吸収液を蓄えており、蒸発器
10で蒸発した冷媒をその吸収液に吸収させる機能を有
しており、凝縮器16と同じ空冷ファン17により空冷
される。冷媒を吸収して濃度の低くなった希吸収液は一
旦希溶液タンク21に蓄えられる。
10で蒸発した冷媒をその吸収液に吸収させる機能を有
しており、凝縮器16と同じ空冷ファン17により空冷
される。冷媒を吸収して濃度の低くなった希吸収液は一
旦希溶液タンク21に蓄えられる。
【0015】22は、希溶液タンク21から再生器12
に向かう濃度の低い低温の希吸収液と再生器12から吸
収器20に向かう濃度の高い高温の濃吸収液との間で熱
交換を行なう熱交換器、23は、冷媒を吸収して濃度の
低くなった希吸収液を希溶液タンク21から再生器12
に送出するポンプ、24は蒸発器10の下流側と凝縮器
16の上流側との間に設けられたキャピラリなどの圧損
部材である。
に向かう濃度の低い低温の希吸収液と再生器12から吸
収器20に向かう濃度の高い高温の濃吸収液との間で熱
交換を行なう熱交換器、23は、冷媒を吸収して濃度の
低くなった希吸収液を希溶液タンク21から再生器12
に送出するポンプ、24は蒸発器10の下流側と凝縮器
16の上流側との間に設けられたキャピラリなどの圧損
部材である。
【0016】V1、V2、V3、V4、V5はいずれも
電磁弁のような弁であり、特にV4は希溶液タンク21
側から冷媒タンク18側へは冷媒を流さない逆止機能を
有する弁である。
電磁弁のような弁であり、特にV4は希溶液タンク21
側から冷媒タンク18側へは冷媒を流さない逆止機能を
有する弁である。
【0017】上記の空調装置は、吸収液を希溶液タンク
21から再生器12に送出するのにポンプ23を用いて
いる点を除き、基本的には各容器の温度を制御すること
によって各容器間に圧力差を作り、その圧力差で冷媒が
送出され、循環するようにしている。
21から再生器12に送出するのにポンプ23を用いて
いる点を除き、基本的には各容器の温度を制御すること
によって各容器間に圧力差を作り、その圧力差で冷媒が
送出され、循環するようにしている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ここで上記の空調装置
の吸収器20は蒸発器10の下部に直結されており、蒸
発器10から外側に2ミリ間隔で冷却フィンが形成され
た多数の管が導かれ、この管中を蒸発器10で蒸発した
冷媒蒸気が流下してくる。この管に再生器12から送り
込まれた濃吸収液を通過させ、この濃吸収液に蒸発器1
0から送り込まれる冷媒蒸気を吸収させる。この吸収作
用は発熱反応であるので、その際発生する熱により吸収
器20の温度が上昇するのを空冷ファン17によって冷
却している。
の吸収器20は蒸発器10の下部に直結されており、蒸
発器10から外側に2ミリ間隔で冷却フィンが形成され
た多数の管が導かれ、この管中を蒸発器10で蒸発した
冷媒蒸気が流下してくる。この管に再生器12から送り
込まれた濃吸収液を通過させ、この濃吸収液に蒸発器1
0から送り込まれる冷媒蒸気を吸収させる。この吸収作
用は発熱反応であるので、その際発生する熱により吸収
器20の温度が上昇するのを空冷ファン17によって冷
却している。
【0019】ところで、空調装置が長期間使用されるう
ちにこの吸収器20の冷却フィンの間にしだいに埃が溜
って目づまりを起こしたり、冷却フィンに汚れが付着し
たり、また、冷却フィン自体が劣化したりすると、空冷
ファン17自体の空冷能力は低下していないにもかかわ
らず吸収器を十分冷却することができなくなる。このよ
うに吸収器20の冷却が不足するようになると、吸収器
20の温度が上昇しそれにより圧力も上昇し、さらに吸
収器20と直結する蒸発器10の圧力も上昇し、その結
果蒸発器10自体の温度が上昇して冷房能力が低下し、
空調装置全体の効率が低下するという問題がある。
ちにこの吸収器20の冷却フィンの間にしだいに埃が溜
って目づまりを起こしたり、冷却フィンに汚れが付着し
たり、また、冷却フィン自体が劣化したりすると、空冷
ファン17自体の空冷能力は低下していないにもかかわ
らず吸収器を十分冷却することができなくなる。このよ
うに吸収器20の冷却が不足するようになると、吸収器
20の温度が上昇しそれにより圧力も上昇し、さらに吸
収器20と直結する蒸発器10の圧力も上昇し、その結
果蒸発器10自体の温度が上昇して冷房能力が低下し、
空調装置全体の効率が低下するという問題がある。
【0020】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
ので、吸収器の冷却フィンが経年的に劣化したり、汚れ
のために閉塞して吸収器の冷却が不十分になったことを
吸収器20の出口温度の変動から検知し、使用者に点検
や掃除を促すための警告を発するようにした空調装置を
提供することを目的とする。
ので、吸収器の冷却フィンが経年的に劣化したり、汚れ
のために閉塞して吸収器の冷却が不十分になったことを
吸収器20の出口温度の変動から検知し、使用者に点検
や掃除を促すための警告を発するようにした空調装置を
提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、冷媒を蒸発させる蒸発器と、冷媒を吸収
する吸収液を蓄え前記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を吸収
液に吸収させる吸収器と、冷媒蒸気を吸収した希吸収液
をポンプにより送出し加熱して冷媒蒸気と濃吸収液とを
発生する再生器と、該再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮
させる冷却フィン付の凝縮器とを有し、前記凝縮器と前
記吸収器とを空冷ファンにより冷却し、前記蒸発器にお
ける冷媒の蒸発により空調すべき室内の空気を直接冷却
し、この冷却した空気をダクトを介して室内に送風して
冷房を行う吸収式冷凍機を用いた空調装置において、外
気温度を検出する外気温検出手段と、吸収器出口温度を
検出する出口温度検出手段と、空冷ファンの回転が正常
であることを確認する確認手段と、外気温度に対応して
予め定めた吸収器出口の適正温度を記憶する第1の記憶
手段と、吸収器出口の実際の温度を記憶する第2の記憶
手段と、吸収器出口の適正温度と実際の温度とに基づい
て演算された温度の変動データを時系列的に記憶する第
3の記憶手段と、前記温度の変動データが一定値を越え
たときに前記吸収器の冷却フィンの目づまりを警告する
警告手段とを設けた。
成するために、冷媒を蒸発させる蒸発器と、冷媒を吸収
する吸収液を蓄え前記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を吸収
液に吸収させる吸収器と、冷媒蒸気を吸収した希吸収液
をポンプにより送出し加熱して冷媒蒸気と濃吸収液とを
発生する再生器と、該再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮
させる冷却フィン付の凝縮器とを有し、前記凝縮器と前
記吸収器とを空冷ファンにより冷却し、前記蒸発器にお
ける冷媒の蒸発により空調すべき室内の空気を直接冷却
し、この冷却した空気をダクトを介して室内に送風して
冷房を行う吸収式冷凍機を用いた空調装置において、外
気温度を検出する外気温検出手段と、吸収器出口温度を
検出する出口温度検出手段と、空冷ファンの回転が正常
であることを確認する確認手段と、外気温度に対応して
予め定めた吸収器出口の適正温度を記憶する第1の記憶
手段と、吸収器出口の実際の温度を記憶する第2の記憶
手段と、吸収器出口の適正温度と実際の温度とに基づい
て演算された温度の変動データを時系列的に記憶する第
3の記憶手段と、前記温度の変動データが一定値を越え
たときに前記吸収器の冷却フィンの目づまりを警告する
警告手段とを設けた。
【0022】
【作用】本発明によれば、空調装置を起動させる度にま
ず空冷ファンの回転が正常であることを確認した上で、
吸収器出口温度を検出して記憶し、一方あらかじめ記憶
された吸収器出口の適正温度と実際の出口温度とに基づ
いて演算された温度の変動データを時系列的に記憶し、
その変動データがあらかじめ記憶された所定の値を越え
た時に使用者に吸収器の冷却フィンの目づまりを警告す
る警告手段を作動させて使用者に点検や掃除を促す。
ず空冷ファンの回転が正常であることを確認した上で、
吸収器出口温度を検出して記憶し、一方あらかじめ記憶
された吸収器出口の適正温度と実際の出口温度とに基づ
いて演算された温度の変動データを時系列的に記憶し、
その変動データがあらかじめ記憶された所定の値を越え
た時に使用者に吸収器の冷却フィンの目づまりを警告す
る警告手段を作動させて使用者に点検や掃除を促す。
【0023】
【実施例】以下本発明を図面に基づいて説明する。
【0024】図1は本発明を実施した単効用吸収式冷凍
機を用いた空調装置の一実施例の要部を示す。本発明に
よる空調装置の設置状態は図5に示したとおりである。
機を用いた空調装置の一実施例の要部を示す。本発明に
よる空調装置の設置状態は図5に示したとおりである。
【0025】本発明による空調装置の構成は図4に示し
たと同じであるからその説明は省略するが、冷媒として
水、吸収液としてリチウムブロマイドが用いられる。
たと同じであるからその説明は省略するが、冷媒として
水、吸収液としてリチウムブロマイドが用いられる。
【0026】以下に図1を参照して本発明による空調装
置の制御に必要な電気回路と装置の作用について説明す
る。
置の制御に必要な電気回路と装置の作用について説明す
る。
【0027】T1は蒸発器10の上流側に設けられた室
内温度検出用のセンサ、T2は蒸発器10の下流側に設
けられた送風温度検出用のセンサ、T3は再生器の液面
レベル検出用のセンサ、T4は凝縮器温度検出用のセン
サ、T5は外気温度検出用のセンサ、T6は凝縮器出口
温度検出用のセンサ、T7は吸収器出口温度検出用ので
あり、33は凝縮器の冷却フィンの目づまりを使用者に
警告する警告ランプ、34は吸収器の冷却フィンの目づ
まりを使用者に警告する警告ランプである。
内温度検出用のセンサ、T2は蒸発器10の下流側に設
けられた送風温度検出用のセンサ、T3は再生器の液面
レベル検出用のセンサ、T4は凝縮器温度検出用のセン
サ、T5は外気温度検出用のセンサ、T6は凝縮器出口
温度検出用のセンサ、T7は吸収器出口温度検出用ので
あり、33は凝縮器の冷却フィンの目づまりを使用者に
警告する警告ランプ、34は吸収器の冷却フィンの目づ
まりを使用者に警告する警告ランプである。
【0028】また、空調装置には、CPU、メモリ、駆
動回路からなるコントローラ30と、リモコン操作器6
(図5参照)からの設定信号を室内機2の受信部2aで
受け、受信部2aからの信号を受ける通信制御器31と
が設けられており、コントローラ30はセンサT1、T
2、T3、T4、T5、T6、T7からの信号と、通信
制御器31からの信号とを受け、送風ファン11、空冷
ファン17、ポンプ23、燃料供給管14の燃料供給制
御弁15、弁V1、V2、V3、V4、V5の動作およ
び警告ランプ33、34の点灯を制御するようになって
いる。
動回路からなるコントローラ30と、リモコン操作器6
(図5参照)からの設定信号を室内機2の受信部2aで
受け、受信部2aからの信号を受ける通信制御器31と
が設けられており、コントローラ30はセンサT1、T
2、T3、T4、T5、T6、T7からの信号と、通信
制御器31からの信号とを受け、送風ファン11、空冷
ファン17、ポンプ23、燃料供給管14の燃料供給制
御弁15、弁V1、V2、V3、V4、V5の動作およ
び警告ランプ33、34の点灯を制御するようになって
いる。
【0029】次に図2を参照して冷房サイクルの動作を
説明する。
説明する。
【0030】運転開始前は、弁V1、V3、V5は閉じ
ており、弁V2は開いている。再生器12は空の状態に
なっている。
ており、弁V2は開いている。再生器12は空の状態に
なっている。
【0031】リモコン6の運転ボタンをオンすると、弁
V3が開き(F−1)、モータM2が駆動されてポンプ
23により希溶液タンク21から吸収液が再生器12に
送出される(F−2)。その他の弁はそのままの状態で
ある。このときコントローラ30のCPUはセンサT3
からの信号を見て再生器12の液面が規定のレベルに達
しているか否かを判断する(F−3)。液面が規定のレ
ベルに達しているときは、燃料供給制御弁15を開いて
燃料供給管14から燃料ガスを供給しバーナ13に点火
する(F−4)。再生器12で冷媒蒸気が発生し凝縮器
16に流れ、凝縮器16の温度が次第に上昇する。コン
トローラ30のCPUはセンサT4からの信号から凝縮
器16の温度が所定値に達したか否かを判断し(F−
5)、所定値に達したときは弁V1を開いて弁V2を閉
じ(F−6)、送風ファン11と空冷ファン17を回転
する(F−7)。その結果、凝縮器16では再生器12
から送られてくる冷媒蒸気が液化し、液化した冷媒は凝
縮器16と蒸発器10との圧力差によって蒸発器10に
流れ込み、蒸発器10では冷媒が蒸発して蒸発潜熱を奪
い、それによって送風ファン11により吸気ダクト4を
通って室内から送られてくる空気を冷却する。冷却され
た空気は送風ダクト3を通って室内機2に送られ、室5
内に冷風として吹き出され、室5が冷房される(F−
8)。
V3が開き(F−1)、モータM2が駆動されてポンプ
23により希溶液タンク21から吸収液が再生器12に
送出される(F−2)。その他の弁はそのままの状態で
ある。このときコントローラ30のCPUはセンサT3
からの信号を見て再生器12の液面が規定のレベルに達
しているか否かを判断する(F−3)。液面が規定のレ
ベルに達しているときは、燃料供給制御弁15を開いて
燃料供給管14から燃料ガスを供給しバーナ13に点火
する(F−4)。再生器12で冷媒蒸気が発生し凝縮器
16に流れ、凝縮器16の温度が次第に上昇する。コン
トローラ30のCPUはセンサT4からの信号から凝縮
器16の温度が所定値に達したか否かを判断し(F−
5)、所定値に達したときは弁V1を開いて弁V2を閉
じ(F−6)、送風ファン11と空冷ファン17を回転
する(F−7)。その結果、凝縮器16では再生器12
から送られてくる冷媒蒸気が液化し、液化した冷媒は凝
縮器16と蒸発器10との圧力差によって蒸発器10に
流れ込み、蒸発器10では冷媒が蒸発して蒸発潜熱を奪
い、それによって送風ファン11により吸気ダクト4を
通って室内から送られてくる空気を冷却する。冷却され
た空気は送風ダクト3を通って室内機2に送られ、室5
内に冷風として吹き出され、室5が冷房される(F−
8)。
【0032】この冷房動作においては、蒸発器10で蒸
発して蒸気となった冷媒は吸収器20に流れ込み、そこ
で吸収液に吸収される。冷媒を吸収して濃度が低くなっ
た希吸収液は一旦希溶液タンク21に入った後ポンプ2
3により弁V3を通って熱交換器22で再生器12から
送り出される濃度の高い高温の濃吸収液と熱交換され、
再生器12に送り込まれる。この状態が運転の定常モー
ドである。この間、弁V5は開、閉を繰り返す。
発して蒸気となった冷媒は吸収器20に流れ込み、そこ
で吸収液に吸収される。冷媒を吸収して濃度が低くなっ
た希吸収液は一旦希溶液タンク21に入った後ポンプ2
3により弁V3を通って熱交換器22で再生器12から
送り出される濃度の高い高温の濃吸収液と熱交換され、
再生器12に送り込まれる。この状態が運転の定常モー
ドである。この間、弁V5は開、閉を繰り返す。
【0033】ここで冷房サイクル運転中における系の各
部における容器および吸収液、冷媒の温度および圧力を
例示すると次のようになる。
部における容器および吸収液、冷媒の温度および圧力を
例示すると次のようになる。
【0034】 温 度(℃) 圧 力(Torr) 蒸発器10: 10〜20 10〜20 再生器12: 60〜90 90〜110 凝縮器16: 50〜80 90〜110 吸収器20: 45〜50 11 冷媒タンク18: 30〜50 40〜50 希溶液タンク21: 40〜60 11 熱交換器22: 30〜90 ー 吸気ダクト4: 26(室温) − 送風ダクト3: 10〜15 − 希溶液: 35〜40 濃度:61% 濃溶液: 90 濃度:64.8% リモコン操作器6の運転ボタンをオフすると(F−
9)、送風ファン11、空冷ファン17が停止するが
(F−10)、その間冷媒タンク18内の冷媒および再
生器12内の吸収液が希溶液タンク21にすべて流れ込
む。これは装置が停止している間に吸収液により冷媒タ
ンク18や再生器12が腐食するのを防止するためであ
る。わずかな時間遅れてポンプ23が停止し(F−1
1)、系全体のすべての液の流れが停止する。
9)、送風ファン11、空冷ファン17が停止するが
(F−10)、その間冷媒タンク18内の冷媒および再
生器12内の吸収液が希溶液タンク21にすべて流れ込
む。これは装置が停止している間に吸収液により冷媒タ
ンク18や再生器12が腐食するのを防止するためであ
る。わずかな時間遅れてポンプ23が停止し(F−1
1)、系全体のすべての液の流れが停止する。
【0035】ところで、上記の空調装置において、空冷
ファン17は凝縮器16と吸収器20の双方を同時に空
冷しているので、例えば上記した冷房サイクル運転中の
系の各部における望ましい温度および圧力を保持しなけ
ればならないとしても、空冷ファン17の回転の制御は
凝縮器16の出口温度を所定温度に保つように制御され
ていて、吸収器20の温度変化自体によって直接空冷フ
ァン17の回転が制御されることはない。具体的には、
凝縮器16の出口温度は常にセンサT6によって測定さ
れ、検出された温度はコントローラ30に送られ、コン
トローラ30はセンサT6において検出される温度が所
定温度(本実施例においては45℃)に保たれるよう空
冷ファン17のモータM1 の回転を制御する。また、凝
縮器16の冷却フィンの閉塞等のために凝縮器16の冷
却が不足し空冷ファン17の回転が異常に高くなった場
合を検知するために、設置状況および運転状況に応じた
空冷ファン17の適正回転数をコントローラ30のメモ
リ32にあらかじめ記憶させておき、空調装置を起動さ
せる度にコントローラ30は実際の空冷ファン17の回
転数を検出して適正回転数と比較することによってこの
ような異常を検知し警告ランプ33を点灯させる。従っ
て、警告ランプ33が点灯しない限り凝縮器16の出口
温度を所定温度に保つ空冷ファン17の回転は正常に行
われていることになる。
ファン17は凝縮器16と吸収器20の双方を同時に空
冷しているので、例えば上記した冷房サイクル運転中の
系の各部における望ましい温度および圧力を保持しなけ
ればならないとしても、空冷ファン17の回転の制御は
凝縮器16の出口温度を所定温度に保つように制御され
ていて、吸収器20の温度変化自体によって直接空冷フ
ァン17の回転が制御されることはない。具体的には、
凝縮器16の出口温度は常にセンサT6によって測定さ
れ、検出された温度はコントローラ30に送られ、コン
トローラ30はセンサT6において検出される温度が所
定温度(本実施例においては45℃)に保たれるよう空
冷ファン17のモータM1 の回転を制御する。また、凝
縮器16の冷却フィンの閉塞等のために凝縮器16の冷
却が不足し空冷ファン17の回転が異常に高くなった場
合を検知するために、設置状況および運転状況に応じた
空冷ファン17の適正回転数をコントローラ30のメモ
リ32にあらかじめ記憶させておき、空調装置を起動さ
せる度にコントローラ30は実際の空冷ファン17の回
転数を検出して適正回転数と比較することによってこの
ような異常を検知し警告ランプ33を点灯させる。従っ
て、警告ランプ33が点灯しない限り凝縮器16の出口
温度を所定温度に保つ空冷ファン17の回転は正常に行
われていることになる。
【0036】一方、吸収器20の温度については以下の
問題(1)、(2)がある。なお、吸収器20の温度変
化についてはセンサT7によって吸収器20の出口温度
を検出することによって検知する。
問題(1)、(2)がある。なお、吸収器20の温度変
化についてはセンサT7によって吸収器20の出口温度
を検出することによって検知する。
【0037】(1)冷媒吸収用の吸収液として用いられ
るリチウムブロマイドは、液温が低く濃度が高いほど冷
媒吸収能力は大きいが、逆に晶析しやすい性質がある。
この晶析が管路内に発生すると管路をふさいでしまうの
で、まず、吸収液の晶析を防止しながら冷房運転を行う
必要がある。従って、吸収器20の内部温度が晶析温度
に近づかないように保持することが必要になる。なお、
吸収液の晶析温度は吸収液の濃度から演算することがで
きる。
るリチウムブロマイドは、液温が低く濃度が高いほど冷
媒吸収能力は大きいが、逆に晶析しやすい性質がある。
この晶析が管路内に発生すると管路をふさいでしまうの
で、まず、吸収液の晶析を防止しながら冷房運転を行う
必要がある。従って、吸収器20の内部温度が晶析温度
に近づかないように保持することが必要になる。なお、
吸収液の晶析温度は吸収液の濃度から演算することがで
きる。
【0038】一方、吸収器20は空冷ファン17によっ
て空冷されるものであるから、吸収器20の内部温度を
外気温度以下に下げることはできないし、逆に外気温度
が下がり過ぎると空冷ファン17の回転とは無関係に晶
析温度に近づく場合もある。そのため、外気温度に応じ
て吸収液の濃度を変化させることにより晶析を防止しな
がら空調装置の運転をする必要がある。なお、吸収液の
濃度は循環する冷媒の量を調節することによって変化さ
せることができる。
て空冷されるものであるから、吸収器20の内部温度を
外気温度以下に下げることはできないし、逆に外気温度
が下がり過ぎると空冷ファン17の回転とは無関係に晶
析温度に近づく場合もある。そのため、外気温度に応じ
て吸収液の濃度を変化させることにより晶析を防止しな
がら空調装置の運転をする必要がある。なお、吸収液の
濃度は循環する冷媒の量を調節することによって変化さ
せることができる。
【0039】以上のことから、外気温度、循環する冷媒
の量および吸収液の濃度に対応する吸収器の出口温度が
どの程度の温度範囲であるべきかを実験的に求めること
ができる。本実施例ではこの温度範囲を仮適正温度範囲
と定義する。
の量および吸収液の濃度に対応する吸収器の出口温度が
どの程度の温度範囲であるべきかを実験的に求めること
ができる。本実施例ではこの温度範囲を仮適正温度範囲
と定義する。
【0040】本発明による吸収冷凍機は室外に設置され
るので、同じ条件で運転を行っても空調装置がどのよう
な場所に設置されるかによって運転状態は異なってく
る。特に空冷ファンの冷却能力は外気温度に依存するこ
と以外に冷却用空気の通気性等に大きく影響される。そ
のため、この仮適正温度範囲とは、どのような設置条件
であってもこの温度範囲内であれば許容できるという範
囲であって、予め仮適正温度範囲をメモリ32に保持し
てその範囲を逸脱する場合は空調装置の運転不可として
おけば、予想外に設置条件が悪い場合にいきなり運転を
開始して機器の寿命や性能に悪い影響が及ぶのを予め防
止できる。
るので、同じ条件で運転を行っても空調装置がどのよう
な場所に設置されるかによって運転状態は異なってく
る。特に空冷ファンの冷却能力は外気温度に依存するこ
と以外に冷却用空気の通気性等に大きく影響される。そ
のため、この仮適正温度範囲とは、どのような設置条件
であってもこの温度範囲内であれば許容できるという範
囲であって、予め仮適正温度範囲をメモリ32に保持し
てその範囲を逸脱する場合は空調装置の運転不可として
おけば、予想外に設置条件が悪い場合にいきなり運転を
開始して機器の寿命や性能に悪い影響が及ぶのを予め防
止できる。
【0041】(2)仮適正温度範囲は空調装置設置当初
の予想外の悪条件の運転を防止するものであるが、空冷
ファン17の能力が低下していないにもかかわらず吸収
器20の冷却ファンの目づまり等のため吸収器20の冷
却が不足して温度が上昇する場合を検知するためには、
空調装置を設置後、その設置条件で実際は吸収器20の
出口温度がどの程度の温度であるか(これを以下「適正
温度」という)のデータを予め比較データとしてメモリ
32に保持しておく必要がある。
の予想外の悪条件の運転を防止するものであるが、空冷
ファン17の能力が低下していないにもかかわらず吸収
器20の冷却ファンの目づまり等のため吸収器20の冷
却が不足して温度が上昇する場合を検知するためには、
空調装置を設置後、その設置条件で実際は吸収器20の
出口温度がどの程度の温度であるか(これを以下「適正
温度」という)のデータを予め比較データとしてメモリ
32に保持しておく必要がある。
【0042】そこで、上記の問題(1)に対応して、ま
ず、コントローラ30に設けられたメモリ32には、外
気温度tn 、循環冷媒量an および吸収液濃度bn に対
応した吸収器20の出口温度の仮適正温度範囲Tn のテ
ーブルをメモリ32に予め記憶させておく。
ず、コントローラ30に設けられたメモリ32には、外
気温度tn 、循環冷媒量an および吸収液濃度bn に対
応した吸収器20の出口温度の仮適正温度範囲Tn のテ
ーブルをメモリ32に予め記憶させておく。
【0043】次に、上記の問題(2)に対応した適正温
度のデータ記録方法について説明する。
度のデータ記録方法について説明する。
【0044】予め仮適正温度範囲を記憶させた空調装置
を設置後初めて起動させたとき、センサT5によって検
出された外気温度ta に対応して予め記憶された仮適正
温度範囲Tn に対して、センサT7により検出される吸
収器20の実際の出口温度Ta を検出し、Tn に代えて
Ta を適正温度としてメモリ32に記憶させる。また、
ここで得られた数値によりテーブルの他の外気温度に対
応する適正温度のすべてを演算し、仮適正温度範囲に代
えて適正温度としてメモリ32に記憶させる。これによ
り、空調装置設置当初の外気温度に対応する吸収器20
の出口温度の適正温度のデータがメモリ32に蓄積され
る。なお、空調装置設置後一定期間(例えば10日
間)、装置を起動させる度にその時の外気温度に対応す
る吸収器20の出口温度を検出し、この複数の数値に基
づいて適正温度を求めれば、より精度の高い適正温度の
データを得ることができる。
を設置後初めて起動させたとき、センサT5によって検
出された外気温度ta に対応して予め記憶された仮適正
温度範囲Tn に対して、センサT7により検出される吸
収器20の実際の出口温度Ta を検出し、Tn に代えて
Ta を適正温度としてメモリ32に記憶させる。また、
ここで得られた数値によりテーブルの他の外気温度に対
応する適正温度のすべてを演算し、仮適正温度範囲に代
えて適正温度としてメモリ32に記憶させる。これによ
り、空調装置設置当初の外気温度に対応する吸収器20
の出口温度の適正温度のデータがメモリ32に蓄積され
る。なお、空調装置設置後一定期間(例えば10日
間)、装置を起動させる度にその時の外気温度に対応す
る吸収器20の出口温度を検出し、この複数の数値に基
づいて適正温度を求めれば、より精度の高い適正温度の
データを得ることができる。
【0045】次に図3を参照しながら、吸収器20の冷
却能力が低下した場合の警告動作について説明する。
却能力が低下した場合の警告動作について説明する。
【0046】適正回転数のデータ蓄積期間が終了する
と、その後は空調装置を起動させる度に、空冷ファン1
7を駆動させ(P−1)、凝縮器16の出口温度をセン
サT6によって検出し、コントローラ31により凝縮器
16の出口温度を45℃に保つよう空冷ファン17の回
転を制御する(P−2)。次に空冷ファン17の回転が
正常であるか否かを警告ランプ33が点灯しているか否
かで判断する。(P−3)。警告ランプ33が点灯して
いれば凝縮器16の冷却フィンの掃除を行う。(P−
4)。警告ランプ33が点灯していなければ、センサT
7において吸収器20の出口温度を検出してメモリ32
に記憶する(P−5)。さらにセンサT5により検出さ
れた外気温度に対応してメモリ32に記憶された適正温
度を読み出し(P−6)、実際にセンサT7により検出
された温度との差を求め、この差から温度の増加割合を
演算し、この増加割合を温度の変動データとしてメモリ
32に時系列的に記憶させる(P−7)。空調装置の使
用期間が長くなるにつれ吸収器20の冷却フィンの目づ
まり等により吸収器20の冷却能力が低下してくると、
センサT7で検出される吸収器20の出口温度は記憶さ
れている適正温度より次第に上昇してくる。メモリ32
には予めこの温度の増加割合について所定値が記憶され
ている。運転中にメモリ32に記憶されていく温度の変
動データすなわち温度の増加割合をこの所定値と比較し
(P−8)、所定値を越えたときは、コントローラ30
は警告ランプ34を点灯させ、使用者に冷却フィンの目
詰りを警告し、吸収器20の点検や掃除を促す(P−
9)。この場合、温度の増加割合の増加勾配を求め、そ
の増加勾配が所定値以上になった場合に警告する方法
や、実際の温度と適正温度との差についての上限を定め
ておき、その上限を越えた場合に警告するようにしても
よい。なお警告ランプ34の代わりにブザー等を用いて
もよい。
と、その後は空調装置を起動させる度に、空冷ファン1
7を駆動させ(P−1)、凝縮器16の出口温度をセン
サT6によって検出し、コントローラ31により凝縮器
16の出口温度を45℃に保つよう空冷ファン17の回
転を制御する(P−2)。次に空冷ファン17の回転が
正常であるか否かを警告ランプ33が点灯しているか否
かで判断する。(P−3)。警告ランプ33が点灯して
いれば凝縮器16の冷却フィンの掃除を行う。(P−
4)。警告ランプ33が点灯していなければ、センサT
7において吸収器20の出口温度を検出してメモリ32
に記憶する(P−5)。さらにセンサT5により検出さ
れた外気温度に対応してメモリ32に記憶された適正温
度を読み出し(P−6)、実際にセンサT7により検出
された温度との差を求め、この差から温度の増加割合を
演算し、この増加割合を温度の変動データとしてメモリ
32に時系列的に記憶させる(P−7)。空調装置の使
用期間が長くなるにつれ吸収器20の冷却フィンの目づ
まり等により吸収器20の冷却能力が低下してくると、
センサT7で検出される吸収器20の出口温度は記憶さ
れている適正温度より次第に上昇してくる。メモリ32
には予めこの温度の増加割合について所定値が記憶され
ている。運転中にメモリ32に記憶されていく温度の変
動データすなわち温度の増加割合をこの所定値と比較し
(P−8)、所定値を越えたときは、コントローラ30
は警告ランプ34を点灯させ、使用者に冷却フィンの目
詰りを警告し、吸収器20の点検や掃除を促す(P−
9)。この場合、温度の増加割合の増加勾配を求め、そ
の増加勾配が所定値以上になった場合に警告する方法
や、実際の温度と適正温度との差についての上限を定め
ておき、その上限を越えた場合に警告するようにしても
よい。なお警告ランプ34の代わりにブザー等を用いて
もよい。
【0047】また、上記実施例では空冷ファンの回転を
凝縮器16の出口温度に基づいて制御しているが、空冷
ファンを2台設け、1台は凝縮器16の出口温度に基づ
いて制御し、もう1台は吸収器の出口温度に基づいて制
御する方法でもよい。その場合は吸収器20を冷却する
空冷ファンの回転が正常であることを確認してから、実
際の温度と適正温度の比較を行うことになる。
凝縮器16の出口温度に基づいて制御しているが、空冷
ファンを2台設け、1台は凝縮器16の出口温度に基づ
いて制御し、もう1台は吸収器の出口温度に基づいて制
御する方法でもよい。その場合は吸収器20を冷却する
空冷ファンの回転が正常であることを確認してから、実
際の温度と適正温度の比較を行うことになる。
【0048】さらに、上記実施例では、吸収液としてリ
チウムブロマイド水溶液を、冷媒として水を用いたが、
これ以外のものでもよい。
チウムブロマイド水溶液を、冷媒として水を用いたが、
これ以外のものでもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による空調
装置は、吸収器の冷却フィンが経年的に劣化したり、汚
れのために閉塞したりして吸収器を冷却する能力が低下
したことを吸収器出口温度の変動から検知し、使用者に
冷却フィンの目づまりを知らせ点検や掃除を促すための
警告を発するので、吸収器における冷却不足により蒸発
器の温度が上昇して冷房能力が低下し、空調装置全体の
効率が低下することを予め防止でき、空調装置の安定的
な冷房運転が可能となる。
装置は、吸収器の冷却フィンが経年的に劣化したり、汚
れのために閉塞したりして吸収器を冷却する能力が低下
したことを吸収器出口温度の変動から検知し、使用者に
冷却フィンの目づまりを知らせ点検や掃除を促すための
警告を発するので、吸収器における冷却不足により蒸発
器の温度が上昇して冷房能力が低下し、空調装置全体の
効率が低下することを予め防止でき、空調装置の安定的
な冷房運転が可能となる。
【図1】本発明による空調装置の一実施例のブロック図
である。
である。
【図2】本発明による空調装置の定常モードにおける運
転動作のフローチャートを示す。
転動作のフローチャートを示す。
【図3】本発明による空調装置の吸収器の冷却フィンの
目づまり警告動作を示すフローチャートを示す。
目づまり警告動作を示すフローチャートを示す。
【図4】本出願人により提案された空調装置の変形例の
ブロック図である。
ブロック図である。
【図5】空調装置の設置状態を示す。
1 室外機 2 室内機 3 送風ダクト 4 吸気ダクト 5 室 6 リモコン操作器 10 蒸発器 11 送風ファン 12 再生器 13 バーナ 14 燃料供給管 15 燃料供給制御弁 16 凝縮器 17 空冷ファン 18 冷媒タンク 20 吸収器 21 希溶液タンク 30 コントローラ 31 通信制御器 33、34 警告ランプ T1、T2、T3、T4、T5、T6 T7 センサ V1、V2、V3、V4、V5 弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−165270(JP,A) 特開 平5−264136(JP,A) 特開 平5−264135(JP,A) 特開 平6−185824(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 15/00 F24F 11/02 102 F25B 49/04
Claims (4)
- 【請求項1】 冷媒を蒸発させる蒸発器と、冷媒を吸収
する吸収液を蓄え前記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を吸収
液に吸収させる冷却フィン付吸収器と、冷媒蒸気を吸収
した希吸収液をポンプにより送出し加熱して冷媒蒸気と
濃吸収液とを発生させる再生器と、該再生器で発生した
冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器とを有し、前記凝縮器と前
記吸収器とを空冷ファンにより冷却し、前記蒸発器にお
ける冷媒の蒸発により空調すべき室内の空気を直接冷却
し、この冷却した空気をダクトを介して室内に送風して
冷房を行う吸収式冷凍機を用いた空調装置において、 外気温度を検出する外気温検出手段と、 吸収器出口温度を検出する出口温度検出手段と、 空冷ファンの回転が正常であることを確認する確認手段
と、 外気温度に対応して予め定めた吸収器出口の適正温度を
記憶する第1の記憶手段と、 前記出口温度検出手段により検出した吸収器出口の温度
を記憶する第2の記憶手段と、 前記第1の記憶手段により記憶している吸収器出口の適
正温度と前記第2の記憶手段により記憶した実際の温度
とに基づいて演算された温度の変動データを時系列的に
記憶する第3の記憶手段と、 前記温度の変動データが一定値を越えたときに前記吸収
器の冷却フィンの目づまりを警告する警告手段とを備え
たことを特徴とする空調装置。 - 【請求項2】 前記第3の記憶手段が、吸収器出口の適
正温度と実際の温度との差から温度の増加割合を演算し
て時系列的に記憶する記憶手段であり、前記警告手段が
該増加割合が所定の値以上になった場合に警告する警告
手段である請求項1に記載の空調装置。 - 【請求項3】 前記第3の記憶手段が、吸収器出口の適
正温度と実際の温度との差を時系列的に記憶する記憶手
段であり、前記警告手段が該温度差が所定の値以上にな
った場合に警告する警告手段である請求項1に記載の空
調装置。 - 【請求項4】 前記第1の記憶手段が、外気温度に対し
てあらかじめ設定された仮適正温度範囲を空調装置の実
際の設置場所に対応した適正温度に置き換えることによ
って記憶する記憶手段である請求項1に記載の空調装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05280556A JP3086572B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05280556A JP3086572B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07110170A JPH07110170A (ja) | 1995-04-25 |
JP3086572B2 true JP3086572B2 (ja) | 2000-09-11 |
Family
ID=17626693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05280556A Expired - Fee Related JP3086572B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3086572B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115111703B (zh) * | 2022-06-23 | 2023-10-27 | 博锐尚格科技股份有限公司 | 用于水冷空调脏堵检测的方法、终端及存储介质 |
-
1993
- 1993-10-14 JP JP05280556A patent/JP3086572B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07110170A (ja) | 1995-04-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3086572B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3399663B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3313481B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3124665B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3399664B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3124662B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3231929B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3229464B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3174674B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3118127B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3227036B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3197725B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3124661B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JPH08145495A (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3313880B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3142997B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3142998B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3118124B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JP3118128B2 (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JPH07146024A (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JPH07103603A (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JPH0798164A (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JPH07133967A (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JPH07133966A (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 | |
JPH08178457A (ja) | 吸収式冷凍機を用いた空調装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20000627 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |