JP3142997B2 - 吸収式冷凍機を用いた空調装置 - Google Patents

吸収式冷凍機を用いた空調装置

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JP3142997B2
JP3142997B2 JP05254852A JP25485293A JP3142997B2 JP 3142997 B2 JP3142997 B2 JP 3142997B2 JP 05254852 A JP05254852 A JP 05254852A JP 25485293 A JP25485293 A JP 25485293A JP 3142997 B2 JP3142997 B2 JP 3142997B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般の住宅や小規模な建
物などを対象とした吸収式冷凍機を用いた空調装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】吸収式冷凍機を用いた空調装置は、現
在、ビルあるいは大型店舗などのような産業用、業務用
の設備に主として用いられている。
【0003】吸収式冷凍機を用いた空調装置の冷房方式
は、再生器で蒸発させた冷媒蒸気を水冷方式の凝縮器で
凝縮させ、この凝縮した冷媒を蒸発器に導いて蒸発させ
るが、その際の蒸発潜熱で冷房すべき室内に設けられた
ファンコイルユニットと冷凍機との間を循環する冷熱媒
(通常は水)を冷却する。一方、蒸発した冷媒蒸気は水
冷方式の吸収器で濃溶液(吸収液)に吸収させ、再び再
生器に戻すというサイクルで運転される。
【0004】この種の吸収式冷凍機を用いた空調装置で
は、室内側ファンコイルユニット内に循環させる冷熱媒
の温度を蒸発器において7℃前後まで冷却し、この冷熱
媒を室内のファンコイル内に循環させて室内空気を冷却
して12℃前後で蒸発器に戻すようにしている。吸収液
としてリチウムブロマイド水溶液を使用する場合は、吸
収器内の吸収液の温度を40℃前後に保つことが必要と
なり、この温度を維持するためには冷却塔を屋上などに
設置して水冷回路で冷却する方法が取られている。
【0005】ところがこのような水冷方式を採用した従
来の吸収式冷凍機を用いた空調装置には次のような問題
がある。
【0006】(1)吸収器を水冷方式で温度管理してい
るために、設備が大型になるとともに配管が必要にな
り、そのために多くの工事費がかかり、一般の住宅や小
規模の建物の冷房用には不向きである。
【0007】(2)冷房すべき室内のファンコイルユニ
ットと冷凍機とを冷熱媒循環用の配管で結ぶ必要がある
ために、工事費や設備費が高額になる。これは、吸収液
と冷媒にアンモニア水を使用するアンモニア吸収式冷凍
機についても同じである。
【0008】そこで本発明者らは、凝縮器と吸収器とを
水冷方式でなく空冷方式で冷却し、冷熱媒を用いる代わ
りに冷房したい空気を直接蒸発器に通して冷却する冷房
サイクル運転を行う空調装置についてすでに特許出願を
している(特願平5−22351号)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの空冷方式
の空調装置において、凝縮器から冷媒タンクに至る配管
部分を2系統に分岐し、一方は凝縮器から冷媒タンクに
通じ、他方は凝縮器から蒸発器に直接通じている。この
凝縮器から冷媒タンクに直接通じている配管に弁が設け
られている。この弁は空調装置の立ち上がりのときな
ど、溶液を濃縮して溶液濃度を上げるときに開いて、冷
媒タンクに冷媒を溜める制御を行う。しかし、冷媒タン
クの反対側に在る弁、すなわち冷媒タンクと希溶液タン
クの間に在る弁、が閉じている状態では冷媒タンクは密
閉状態に近づき、温度と圧力が平衡状態を保つため、凝
縮器からの冷媒温度が高くなると、冷媒タンク内の圧力
も上昇し、凝縮器との圧力差がとれにくくなる。結果と
して、凝縮器から冷媒が冷媒タンクに送り出されなくな
り、凝縮器に冷媒が溜り、最終的には再生器の液面が上
限に達して空調装置が停止するという問題がある。
【0010】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
ので、溶液の濃縮過程で冷媒タンク内部の圧力が蒸発器
の圧力と平衡状態を保ち、且つ希溶液タンクから冷媒タ
ンクへの逆流を防止でき、冷媒の温度に関係なく冷媒タ
ンクに所定量の冷媒を溜めることができるようにした吸
収式冷凍機を用いた空調装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、リチウムブロマイド水溶液を主成分とし
た吸収液に冷媒としての水を吸収させた希溶液を加熱し
て冷媒蒸気を発生させる再生器と、前記再生器で発生し
た冷媒蒸気を空冷により凝縮する凝縮器と、空調対象室
内空気の流通するダクト内に配置され且つ前記凝縮器に
キャピラリー等の圧損部材を介して連通された蒸発器
と、前記蒸発器で蒸発した冷媒を吸収する吸収液とが反
応する空冷式吸収器と、前記凝縮器に弁を介して連通さ
れた冷媒タンクと、前記吸収器と前記再生器との間に連
結された希溶液タンクとを備え、前記希溶液タンクから
前記冷媒タンクへの逆流を防止するため前記冷媒タンク
と前記希溶液タンクとの間に逆止弁を備えた直結管を接
続した吸収式冷凍機を用いた空調装置において、溶液の
濃縮過程で前記冷媒タンク内部の圧力を前記蒸発器の圧
力と平衡させるため前記冷媒タンクと前記希溶液タンク
とを直結した通路部を設けたことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明は以上の構成によって、冷媒タンクと希
溶液タンクの圧力が同じとなるので、冷媒の濃縮過程に
おいて、冷媒タンク内の圧力が蒸発器の圧力と平衡し、
凝縮器から冷媒を冷媒タンクへ送り出すことができる。
【0013】
【実施例】以下本発明を図面に基づいて説明する。
【0014】図1は本発明を実施した単効用吸収式冷凍
機を用いた空調装置の一実施例の要部を示し、図2は本
発明による空調装置の設置状態を示す。
【0015】本発明による空調装置は、図2に示すよう
に、室外機1と室内機2とから成り、室外機1は図1に
示すような構成で空調しようとする住宅の室5の外に配
置され、室内機2は冷風の吹出し口と室内空気の吸込み
口のみを有し、室5の内部に配置される。室外機1と室
内機2は冷風の送風ダクト3と室内空気の吸気ダクト4
とで接続されている。6は、装置の運転をスタートまた
はストップしたり、室内の温度を希望温度に設定した
り、冷風の吹出し風量を調整するためのリモコンであ
る。
【0016】室外機1の内部は図1に示すような構成に
なっており、吸収液としてリチウムブロマイド水溶液が
用いられ、冷媒として水が用いられる。
【0017】蒸発器10は室内器2に連通した送風ダク
ト3と吸気ダクト4との接合部の空調対象室内空気の流
通する部分に配置され、冷媒を蒸発させ、その蒸発潜熱
によりそこを通過する空気を冷却する機能を有し、かつ
凝縮器16にキャピラリー24等の圧損部材を介して連
通されている。吸気ダクト4内には送風ファン11が設
けられている。
【0018】再生器12は、冷媒を吸収して濃度の薄く
なった吸収液をバーナ13により加熱することによって
冷媒蒸気を発生させるとともに吸収液の濃度を濃縮する
機能を有する。バーナ13へは燃料供給管14から燃料
ガスが供給され、その燃焼程度は燃焼制御弁15により
調節される。
【0019】凝縮器16は、再生器12から送られてく
る冷媒蒸気を空冷ファン17により冷却して液化する機
能を有し、溶液の濃度を調節するために冷媒の一部を冷
媒タンク18に蓄える。冷媒タンク18は凝縮器16に
弁V5を介して連通されている。
【0020】希溶液タンク21から冷媒タンク18への
逆流を防止するため冷媒タンク18と希溶液タンク21
との間に逆止弁V4を備えた直結管26を接続し且つ冷
媒タンクと希溶液タンクの圧力を同一にし、冷媒の濃縮
過程で冷媒タンク18内部の圧力を蒸発器10の圧力と
平衡させて冷媒が冷媒タンク18に流れるよう冷媒タン
ク18と希溶液タンク21とを直結した通路部25を設
けている。
【0021】吸収器20は吸収液を蓄えており、蒸発器
10で蒸発した冷媒をその吸収液に吸収させる機能を有
しており、凝縮器16と同じ空冷ファン17により空冷
される。冷媒を吸収して濃度の薄くなった吸収液は一旦
希溶液タンク21に蓄えられる。
【0022】22は、希溶液タンク21から再生器12
に向かう濃度の小さい低温の吸収液と再生器12から吸
収器20に向かう濃度の大きい高温の吸収液との間で熱
交換を行なう熱交換器、23は、冷媒を吸収して濃度の
小さくなった吸収液を希溶液タンク21から再生器12
に送出するポンプ、24は、蒸発器10の上流側と凝縮
器16の下流側との間に設けられたキャピラリ等の圧損
部材である。
【0023】V1、V2、V3、V4、V5は弁であ
り、特にV4は逆止機能つきの弁である。
【0024】以上の構成部品が図示したように配管され
ている。
【0025】次に、空調装置の動作を制御する電気回路
について説明する。
【0026】T1は蒸発器10の上流側に設けられた室
内温度検出用のセンサ、T2は送風温度検出用のセン
サ、、T3は再生器の液面レベル検出用のセンサ、T4
は凝縮器温度検出用のセンサである。
【0027】CPU、メモリ、駆動回路からなるコント
ローラ30と、リモコン6(図2参照)からの設定信号
を室内機2の受信部2aで受け、受信部2aからの信号
を受ける通信制御器31とが設けられており、コントロ
ラ30はセンサT1、T2、T3、T4からの信号と、
通信制御器31からの信号とを受け、送風ファン11、
空冷ファン17、ポンプ23、燃料供給管14の燃料制
御弁15の動作を制御するようになっている。
【0028】次に図3を参照して冷房サイクルの動作の
1例を説明する。
【0029】運転開始前は、弁V1、V3,V5は閉じ
ており、弁V2は開いている。再生器12は空の状態に
なっている。
【0030】リモコン6の運転ボタンをオンすると、弁
V3が開き(F−1)、モータM2が駆動されてポンプ
23により希溶液タンク21から吸収液が再生器12に
送出される(F−2)。その他の弁はそのままの状態で
ある。このときコントローラ30のCPUはセンサT4
からの信号を見て再生器12の液面が規定のレベルに達
しているか否かを判断する(F−3)。液面が規定のレ
ベルに達しているときは、燃料制御弁15を開いて燃料
供給管14から燃料ガスを供給しバーナ13に点火する
(F−4)。再生器12で冷媒蒸気が発生し凝縮器16
に流れ、凝縮器16の温度が次第に上昇する。コントロ
ーラ30のCPUはセンサT4からの信号から凝縮器1
6の温度が所定値に達したか否かを判断し(F−5)、
所定値に達したときは弁V1とV5を開いて弁V2を閉
じ(F−6)、送風ファン11と空冷ファン17を回転
する(F−7)。その結果、凝縮器16では再生器12
から送られてくる冷媒蒸気が液化し、V5が開のときは
冷媒タンク18(このとき空冷ファン17により空冷さ
れている)に流れ込むがV5が閉のときキャピラリ24
を通って蒸発器10に流れ込み、蒸発器10では冷媒が
蒸発して蒸発潜熱を奪い、それによって送風ファン11
により吸気ダクト4を通って室内から送られてくる空気
を冷却する。冷却された空気は送風ダクト3を通って室
内機2に送られ、室5内に冷風として吹き出され、室5
が冷房される(F−8)。
【0031】この冷房動作においては、蒸発器10で蒸
発して蒸気となった冷媒は吸収器20に流れ込み、そこ
で吸収液に吸収される。冷媒を吸収して濃度が小さくな
った吸収液は一旦希溶液タンク21に入った後ポンプ2
3により弁V3を通って熱交換器22で再生器12から
送り出される濃度の大きい高温の吸収液と熱交換され、
再生器12に送り込まれる。この状態が運転の定常モー
ドである。この間、溶液の濃縮が必要であるならば弁V
5は開、閉を繰り返す。
【0032】ここで冷房運転中における系の各部におけ
る容器および吸収液、冷媒の温度および圧力を例示する
と次のようになる。
【0033】 温 度(℃) 圧 力(Torr) 蒸発器10: 10〜20 10〜20 再生器12: 60〜90 90〜110 凝縮器16: 50〜80 90〜110 吸収器20: 45〜50 11 冷媒タンク18: 30〜50 40〜50 希溶液タンク21:40〜60 11 熱交換器22: 35〜40 ― 吸気ダクト4: 26 ― 送風ダクト3: 13〜20 ― 希溶液: 35〜40 濃度:61% 濃溶液: 90 濃度:64.8% リモコン6の運転ボタンをオフすると(F−9)、送風
ファン11、空冷ファン17が停止するが(F−1
0)、その間冷媒タンク18内の冷媒および再生器12
内の吸収液が通常は希溶液タンク21にすべて流れ込
む。これは装置が停止している間に吸収液により冷媒タ
ンク18や再生器12が腐食するのを防止するためであ
る。わずかな時間遅れてポンプ23が停止し(F−1
1)、系全体のすべての液の流れが停止する。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
希溶液タンクから前記冷媒タンクへの逆流を防止するた
め前記冷媒タンクと前記希溶液タンクとの間に逆止弁を
備えた直結管を接続し且つ溶液の濃縮過程で前記冷媒タ
ンク内部の圧力を前記蒸発器の圧力と平衡させるため前
記冷媒タンクと前記希溶液タンクとを直結した通路部を
設けたので、溶液の濃縮過程で冷媒タンク内部の圧力が
蒸発器の圧力と平衡を保ちながら冷媒タンクに冷媒が蓄
積されていくので、冷媒の温度によらず凝縮器から冷媒
タンクに所定量の冷媒を溜めることができ、また更に冷
媒タンクのオーバフローを防いで結晶化を防止できると
いう優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空調装置の一実施例の要部のブロ
ック図である。
【図2】本発明による空調装置の設置状態を示す。
【図3】本発明による空調装置の運転の定常モードのフ
ローチャートを示す。
【符号の説明】
1 室外機 2 室内機 3 送風ダクト 4 吸気ダクト 5 室 6 リモコン 10 蒸発器 11 送風ファン 12 再生器 13 バーナ 16 凝縮器 17 空冷ファン 18 冷媒タンク 20 吸収器 21 希溶液タンク 25 通路部 26 直結管 30 コントローラ 31 通信制御器 T1、T2、T3、T4 センサ V1、V2、V3、V4、V5 弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−134178(JP,A) 特開 昭58−78062(JP,A) 特開 昭56−155352(JP,A) 特開 平6−235559(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 15/00 301 F25B 15/00 306

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムブロマイド水溶液を主成分とし
    た吸収液に冷媒としての水を吸収させた希溶液を加熱し
    て冷媒蒸気を発生させる再生器と、前記再生器で発生し
    た冷媒蒸気を空冷により凝縮する凝縮器と、空調対象室
    内空気の流通するダクト内に配置され且つ前記凝縮器に
    キャピラリー等の圧損部材を介して連通された蒸発器
    と、前記蒸発器で蒸発した冷媒を吸収する吸収液を投入
    する空冷式吸収器と、前記凝縮器に弁を介して連通され
    た冷媒タンクと、前記吸収器と前記再生器との間に連結
    された希溶液タンクとを備え前記希溶液タンクから前記
    冷媒タンクへの逆流を防止するため前記冷媒タンクと前
    記希溶液タンクとの間に逆止弁を備えた直結管を接続し
    吸収式冷凍機を用いた空調装置において、溶液の濃縮過
    程で前記冷媒タンク内部の圧力を前記蒸発器の圧力と平
    衡させるため前記冷媒タンクと前記希溶液タンクとを直
    結した通路部を設けたことを特徴とする吸収式冷凍機を
    用いた空調装置。
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