JP3086234U - 歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】例えば筋力が弱っていたり関節が固くなってい
て肘を水平に挙げにくく、前歯の表面側が磨きにくい高
齢者でも、前歯の表面側を楽な体勢できれいに磨くこと
ができる歯ブラシを提供する。 【解決手段】歯ブラシＡ１の柄１の先端部には柄１の長
手方向に沿うように先部ブラシ台２が設けられている。
先部ブラシ台２には先部ブラシ３が設けられている。先
部ブラシ３の植毛部の長手方向は柄１の長手方向に沿う
ように形成されている。柄１の基端部には柄１と直角を
成すように基部ブラシ台４が形成されている。基部ブラ
シ台４には基部ブラシ５が設けられている。基部ブラシ
５の植毛部の長手方向は柄１の長手方向と直角になるよ
うに形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、歯ブラシに関するものである。更に詳しくは、特に前歯の表面側の ブラッシングがしやすい専用のブラシを有する歯ブラシに関する。

【０００２】

【従来技術】

毎日数回の歯磨きをすることは、歯に歯垢が付着しないようにして虫歯を防止 するためには、最も重要である。歯磨きには、実に様々な特徴を有する歯ブラシ が使用されているが、基本的な構造は、持ちやすい形状の柄の先端部にブラシを 構成するプラスチック製の細線等を植えたものである。また、ブラシの植毛部の 長手方向（＝ブラシの列方向）は、柄の長手方向に沿うように形成されている。

【０００３】 このような歯ブラシを使用した歯磨きでは、上記一箇所に設けられているブラ シ部で、前歯、奥歯、歯の表面（おもて面）側及び裏面側等、歯の全体を磨いて いる。 特に、前歯の表面は正面からよく見える部分であるので、誰でも最も丁寧に磨 く傾向がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような従来の歯ブラシには、次のような課題があった。 すなわち、従来の歯ブラシでは、ブラシが柄の先端部の一箇所にしか設けられ ておらず、しかも、ブラシの植毛部の長手方向は柄の長手方向に沿うように設け られているため、歯を隅々まで磨くためには、柄の方向やブラシの方向を様々に 変えて操作しながら磨く必要があった。

【０００５】 特に、前歯の表面側を磨くときには、歯の方向に沿って上下方向にブラッシン グする必要があるが、上記したようにブラシの植毛部の長手方向は柄の長手方向 に沿っているので、図４に示したように肘を水平に挙げて横に張るようにして磨 かなければならなかった。 これでは、特に筋力が弱っていたり関節が固くなっていて肘を水平に挙げにく い高齢者は、前歯の表面側をきれいに磨くことが難しかった。

【０００６】 （本考案の目的） 本考案の目的は、例えば筋力が弱っていたり関節が固くなっていて肘を水平に 挙げにくく、前歯の表面側が磨きにくい高齢者でも、前歯の表面側を楽な体勢で きれいに磨くことができる歯ブラシを提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために講じた本考案の手段は次の通りである。 第１の考案にあっては、 柄の先端部のブラシ台にブラシの列方向が柄の長手方向に沿う先部ブラシを有 し、柄の基端部のブラシ台にブラシの列方向が柄の長手方向と本質的に直角であ る基部ブラシを有することを特徴とする、 歯ブラシである。

【０００８】 第２の考案にあっては、 柄の先端部のブラシ台にブラシの列方向が柄の長手方向に沿う先部ブラシを有 し、柄の基端部には着脱可能なブラシ台が設けられており、着脱可能なブラシ台 にブラシの列方向が柄の長手方向と本質的に直角である基部ブラシを有すること を特徴とする、 歯ブラシである。

【０００９】 第３の考案にあっては、 柄の先端部のブラシ台にブラシの列方向が柄の長手方向に沿う先部ブラシを有 し、柄の基端部には着脱可能なブラシ台が設けられており、 着脱可能なブラシ台と柄のそれぞれの着脱部のうち何れか一方には雌側係合部 が、他方には雄側係合部が設けられているとともに、上記それぞれの着脱部のう ち何れか一方には軸棒が、他方には軸棒を差し込む軸孔が設けられており、 着脱可能なブラシ台にブラシの列方向が柄の長手方向と本質的に直角である基 部ブラシを有することを特徴とする、 歯ブラシである。

【００１０】 （作用） 本考案に係る歯ブラシは次のように作用する。 柄の先端部のブラシ台にブラシの列方向が柄の長手方向に沿う先部ブラシを有 し、柄の基端部のブラシ台にブラシの列方向が柄の長手方向と本質的に直角であ る基部ブラシを有するものは、歯ブラシを使用する場合、前歯の裏面側や奥歯等 、先部ブラシで磨きやすいところは、先部ブラシで普通に磨くようにする。 また、上記したように先部ブラシでは磨きにくいところ、特に前歯の表面側は 基部ブラシで磨くようにする。すなわち、基部ブラシを使用するときは、柄を垂 直に立てて上端部に位置させた基部ブラシを前歯の表面側に当て、歯ブラシを上 下方向に、つまり柄の長手方向に上下動させて歯を磨くようにする。

【００１１】 このようにすれば、従来のように先部ブラシで前歯の表面側を磨く場合と相違 して、肘を水平に挙げて横に張る必要はなく、肘を下に降ろしたままで歯ブラシ を動かすことができる。 これにより、例えば筋力が弱っていたり関節が固くなっていて、肘を水平に挙 げにくく、前歯の表面側を磨きにくい高齢者でも、前歯の表面側を楽な体勢でき れいに磨くことができる。

【００１２】 柄の先端部のブラシ台にブラシの列方向が柄の長手方向に沿う先部ブラシを有 し、柄の基端部には着脱可能なブラシ台が設けられており、着脱可能なブラシ台 にブラシの列方向が柄の長手方向と本質的に直角である基部ブラシを有するもの は、必要に応じて、先部ブラシが付いた柄と、基部ブラシが付いたブラシ台に分 解できる。 これにより、例えば旅行のときなど、歯ブラシを分解してコンパクトに収容で きるので便利である。また、基部ブラシが付いたブラシ台を新しいものと交換で きるようにすることも可能である。

【００１３】 着脱可能なブラシ台と柄のそれぞれの着脱部のうち何れか一方には雌側係合部 が、他方には雄側係合部が設けられているとともに、上記それぞれの着脱部のう ち何れか一方には軸棒が、他方には軸棒を差し込む軸孔が設けられているものは 、軸棒と軸孔の組み合わせによって、使用中に力が加わっても係合部から折れる ようなことはなく、使いやすい。

【００１４】

【考案の実施の形態】

本考案を図面に示した実施の形態に基づき更に詳細に説明する。 図１は本考案に係る歯ブラシの一実施の形態を示す斜視図である。 符号Ａ１は歯ブラシで、プラスチック製の柄１を備えている。柄１は直線的に 形成され、横断面形状は長円形状である。 柄１の先端部（図１において右端部）には、柄１の長手方向に沿うように先部 ブラシ台２が設けられている。先部ブラシ台２には、先部ブラシ３が設けられて いる。先部ブラシ３は、柔軟なプラスチック製の細線を先部ブラシ台２に植毛し て形成されている。また、先部ブラシ３の植毛部の長手方向は、柄１の長手方向 に沿うように形成されている。

【００１５】 柄１の基端部には、柄１と直角を成すように、基部ブラシ台４が形成されてお り、基部ブラシ台４と柄１とでＴ字形状になっている。 基部ブラシ台４には、基部ブラシ５が設けられている。基部ブラシ５は、先部 ブラシ３と同様に、柔軟なプラスチック製の細線を基部ブラシ台４に植毛して形 成されている。また、基部ブラシ５の植毛部の長手方向は、柄１の長手方向と直 角になるように形成されている。

【００１６】 （作用） 図２は図１に示す歯ブラシを使用している状態を示す説明図である。図１、図 ２を参照して、本実施の形態に係る歯ブラシの作用を説明する。 歯ブラシＡ１の使用方法は次のとおりである。 歯ブラシＡ１を使用する場合、前歯の裏面側や奥歯等、先部ブラシ３で磨きや すいところは、従来の歯ブラシと同様に先部ブラシ３で磨くようにする。 また、先部ブラシ３では磨きにくいところ、特に前歯の表面側は基部ブラシ５ で磨くようにする。

【００１７】 基部ブラシ５を使用するときは、使用者Ｍが柄１を垂直に立てて持ち、上端部 に位置させた、植毛方向がほぼ水平になった基部ブラシ５を歯Ｔの表面側に当て る。そして、歯ブラシＡ１を上下方向に、つまり柄１の長手方向に上下動させて 歯Ｔを磨くようにする。

【００１８】 このようにすれば、従来のように先部ブラシ３で前歯の表面側を磨く場合と相 違して、肘６を水平に挙げて横に張る必要はなく、下に降ろしたままで歯ブラシ Ａ１を動かすことができる。 これにより、例えば筋力が弱っていたり関節が固くなっていて、肘６を水平に 挙げにくく、歯Ｔの表面側を磨きにくい高齢者でも、歯Ｔの表面側を楽な体勢で きれいに磨くことができる。

【００１９】 図３は本考案に係る歯ブラシの他の実施の形態を示す分解斜視図である。 本実施の形態に係る歯ブラシＡ２は、Ｔ字形状の基部ブラシ台４ａが、柄１ａ に着脱可能である点において、上記歯ブラシＡ１と相違している。 基部ブラシ台４ａの着脱部側の端部には、雌側係合部４０が設けられている。 雌側係合部４０の内側には、次に説明する軸棒８を差し込むための軸孔７が設け られている。

【００２０】 また、柄１ａの着脱部側の端部には、上記雌側係合部４０ときつく係合する雄 側係合部１０が設けられている。雄側係合部１０の先端部には、ステンレススチ ール製の軸棒８が設けられている。 これにより、柄１ａと基部ブラシ台４ａは、軸孔７に軸棒８を差し込み、更に 雌側係合部４０と雄側係合部１０をきつく係合させることによって接続すること ができる。また、柄１ａと基部ブラシ台４ａは、離れる方向へ強く引っ張ること により外すことができる。

【００２１】 （作用） 歯磨きをするときの歯ブラシＡ２の使い方は、上記した歯ブラシＡ１と同じで あるので説明は省略する。 本実施の形態に係る歯ブラシＡ２は、必要に応じて、先部ブラシ３が付いた柄 １ａと、基部ブラシ５が付いた基部ブラシ台４ａに分解できる。 これにより、例えば旅行のときなど、歯ブラシＡ２を分解してコンパクトに収 容できるので便利である。また、基部ブラシ５が付いた基部ブラシ台４ａを新し いものと交換できるようにすることも可能である。

【００２２】 本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、限 定するものではなく、本明細書に記述された特徴と等価の用語や表現を除外する 意図はない。また、本考案の技術思想の範囲内で、種々の変形が可能であること はいうまでもない。

【００２３】

【考案の効果】

本考案は上記構成を備え、次のような効果を有している。 （ａ）柄の先端部のブラシ台にブラシの列方向が柄の長手方向に沿う先部ブラシ を有し、柄の基端部のブラシ台にブラシの列方向が柄の長手方向と本質的に直角 である基部ブラシを有するものは、歯ブラシを使用する場合、前歯の裏面側や奥 歯等、先部ブラシで磨きやすいところは、先部ブラシで普通に磨くようにする。 また、上記したように先部ブラシでは磨きにくいところ、特に前歯の表面側は 基部ブラシで磨くようにする。すなわち、基部ブラシを使用するときは、柄を垂 直に立てて上端部に位置させた基部ブラシを前歯の表面側に当て、歯ブラシを上 下方向に、つまり柄の長手方向に上下動させて歯を磨くようにする。 このようにすれば、従来のように先部ブラシで前歯の表面側を磨く場合と相違 して、肘を水平に挙げて横に張る必要はなく、肘を下に降ろしたままで歯ブラシ を動かすことができる。 これにより、例えば筋力が弱っていたり関節が固くなっていて、肘を水平に挙 げにくく、前歯の表面側を磨きにくい高齢者でも、前歯の表面側を楽な体勢でき れいに磨くことができる。

【００２４】 （ｂ）柄の先端部のブラシ台にブラシの列方向が柄の長手方向に沿う先部ブラシ を有し、柄の基端部には着脱可能なブラシ台が設けられており、着脱可能なブラ シ台にブラシの列方向が柄の長手方向と本質的に直角である基部ブラシを有する ものは、必要に応じて、先部ブラシが付いた柄と、基部ブラシが付いたブラシ台 に分解できる。 これにより、例えば旅行のときなど、歯ブラシを分解してコンパクトに収容で きるので便利である。また、基部ブラシが付いたブラシ台を新しいものと交換で きるようにすることも可能である。

【００２５】 （ｃ）着脱可能なブラシ台と柄のそれぞれの着脱部のうち何れか一方には雌側係 合部が、他方には雄側係合部が設けられているとともに、上記それぞれの着脱部 のうち何れか一方には軸棒が、他方には軸棒を差し込む軸孔が設けられているも のは、軸棒と軸孔の組み合わせによって、使用中に力が加わっても係合部から折 れるようなことはなく、使いやすい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る歯ブラシの一実施の形態を示す斜
視図。

【図２】図１に示す歯ブラシを使用している状態を示す
説明図。

【図３】本考案に係る歯ブラシの他の実施の形態を示す
分解斜視図。

【図４】従来の歯ブラシを使用している状態を示す説明
図。

【符号の説明】

Ａ１ 歯ブラシ １ 柄 ２ 先部ブラシ台 ３ 先部ブラシ ４ 基部ブラシ台 ５ 基部ブラシ Ｍ 使用者 Ｔ 歯 ６ 肘 Ａ２ 歯ブラシ １ａ 柄 １０ 雄側係合部 ４ａ 基部ブラシ台 ４０ 雌側係合部 ７ 軸孔 ８ 軸棒

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 柄(1)の先端部のブラシ台にブラシの列
   方向が柄(1)の長手方向に沿う先部ブラシ(3)を有し、柄
   (1)の基端部のブラシ台にブラシの列方向が柄(1)の長手
   方向と本質的に直角である基部ブラシ(5)を有すること
   を特徴とする、 歯ブラシ。
2. 【請求項２】 柄(1)の先端部のブラシ台にブラシの列
   方向が柄(1)の長手方向に沿う先部ブラシ(3)を有し、柄
   (1)の基端部には着脱可能なブラシ台が設けられてお
   り、着脱可能なブラシ台にブラシの列方向が柄(1)の長
   手方向と本質的に直角である基部ブラシ(5)を有するこ
   とを特徴とする、 歯ブラシ。
3. 【請求項３】 柄(1)の先端部のブラシ台にブラシの列
   方向が柄(1)の長手方向に沿う先部ブラシ(3)を有し、柄
   (1)の基端部には着脱可能なブラシ台が設けられてお
   り、 着脱可能なブラシ台と柄(1)のそれぞれの着脱部のうち
   何れか一方には雌側係合部が、他方には雄側係合部が設
   けられているとともに、上記それぞれの着脱部のうち何
   れか一方には軸棒が、他方には軸棒を差し込む軸孔が設
   けられており、 着脱可能なブラシ台にブラシの列方向が柄(1)の長手方
   向と本質的に直角である基部ブラシ(5)を有することを
   特徴とする、 歯ブラシ。