JP3016619U - 左右非対称形状植毛歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯磨きの磨きにくいところが、より容易に磨
けるようになる。 【構成】 歯ブラシの植毛部の形状を次の１）または／
および２）の方法で左右非対称形に形成する。 １）植
毛部左右両端の単位束毛の列（以下、これを毛列とい
う）の形状に差異を設ける。 ２）植毛部左右片側端の
毛列とその隣の毛列の近接密度と逆側の同様の近接密度
との間に差異を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の分野】

本考案は歯ブラシの植毛のやり方に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の歯ブラシは左右両側にわたって生えている歯すべてを均等に磨こうと左 右対称形に植毛されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述のように、従来の歯ブラシでは、毛は左右対称の形で植毛されている。し かし、歯磨きは利き腕という一方の体側に付いた一本の腕によって行われるため 、実際には歯ブラシの動きには制約があり、従来型の歯ブラシでは奥歯や、歯の 裏側などで十分に磨きにくいところがあった。また、歯ブラシの毛が舌や頬肉に あたると人間の神経はそれを忌避し、歯ブラシの動きが阻害されるということも ある。その面でも、従来型歯ブラシにはマイナス面があった。

【０００４】 本考案はこのような人間の生理的な制約を前提としたものであり、その目的と するところは、新しい植毛の仕方によって、奥歯や歯の裏側などの磨きにくいと ころをなくす歯ブラシを作ることを目的としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

よく分析してみると、歯の磨きにくいところは、歯ブラシが歯と頬肉の間、歯 と舌の間を通っているところである。いずれも、片方はブラシの毛が当たるべき 硬いもの、もう片方は当たるべきでない柔らかいものなのである。したがって、 ブラシの両端の毛はそれに対応し、非対称形に植毛される方が、合理的で効果も 高いのである。

【０００６】 また、利き手の動きの制約によって、ブラシの毛が歯の角に当たって歯の側面 に密着しにくい箇所があり、その意味では植毛部は薄く、側面にふくらみがない 方がよい。しかし、毛の耐久性、歯磨きの効率性からは植毛部はある程度の厚み は必要であり、それも、ブラシが歯茎に沿って奥に進み易くするためには、ある 程度流線形のふくらみがあった方がよい。この矛盾する要求もそれを左右非対称 的に振り分けて形成することで解決するのである。

【０００７】 つまり、歯ブラシの両側を別の形状にし、別の機能を持たせるように植毛すれ ば、歯の磨きにくさの原因が解消するのである。

【０００８】 この原理によって、従来より改善された歯ブラシを作る方法はいろいろあるが 、それらはいずれも、１）その左右両端の毛列の形状の間に差異のある形にする か、２）左右片側端の毛列とその隣りの毛列との近接度と逆側の同様の近接度と の間に差異を作るかの２種類に集約される。

【０００９】 １）の形状の差異は毛列の長さ、毛列の形〔曲線、直線の様態など〕、毛列の 厚み、毛列の高さ、毛列の植毛角度などについて単独で、または、複合して、実 現され得る。

【００１０】 １）と２）は複合して使うこともできる。

【００１１】

【作用】 以上のような歯ブラシを上向き、下向き適宜使い分けつつ歯を磨 けば、その効果が発揮される。また、互いに反対形状の歯ブラシ２種を使って磨 けば、簡単で完全な歯磨きが実現する。

【００１２】

【実施例】

実施例について、図面で示す。 図１は本考案請求項１に基づいて植毛されたブラシの１例の平面図である。こ の例では図２に示した従来型のものの平面図と比べて、左端の毛列が無くなった 形になっている。図１において、左端の毛列の長さは右端の毛列の長さより長く なっている。

【００１３】 しかし、図２の従来型のものも片側端の毛列の高さを縮めれば、本考案請求項 ２による歯ブラシの１例になる。図３の断面図参照。

【００１４】 図４に示した平面図は本考案請求項２に基づいて植毛された歯ブラシの平面図 である。左側の２列の毛列が密集していることで、植毛部全体では左右非対称と なっている。

【００１５】

【考案の効果】

請求項１によるものであれ、請求項２によるものであれ、本考案の原理によっ て植毛すれば、従来磨きにくいとされた箇所を容易に磨ける歯ブラシの作成がで きる。

【００１６】 その場合、当然、右利き用と左利き用のものに作り分けられる。また、その２ つを１セットとし、１人の人が使えるようにすれば、簡単で完璧な歯磨きが実現 する。

【００１７】

【図面の簡単な説明】 図１は本考案請求項１の内、左右両端の毛列の長さに差
異を設けて作製した歯ブラシの１例の平面図である。

【００１８】図２は左右完全に対称的植毛による従来型
歯ブラシの１例の平面図である。また、これは、図３の
歯ブラシの平面図でもある。

【００１９】図３は本考案請求項１の内、左右両端の毛
列の高さに差異を設けて作製した歯ブラシの１例の断面
図である。

【００２０】図４は本考案請求項２によって作製した歯
ブラシの１例の平面図である。左側の２列の毛列は右側
の２列よりもより密集して隣接している。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 歯ブラシの植毛部について、その左右両
   端にある植毛された単位束毛の列（以後、これを毛列と
   いう）のそれぞれの形状（毛列の長さ、毛列の形〔曲
   線、直線の様態など〕、毛列の厚さ、毛列の高さ、毛列
   の植毛角度など）の間に差異を設け、左右非対称形とな
   るように植毛した歯ブラシ。 【請求項目の２】 歯ブラシの植毛部について、左右片
   側端の毛列とその隣の毛列との近接度と逆側の同様の近
   接度との間に差異を設け、左右非対称形となるように植
   毛された歯ブラシ。