JP3086106B2 - ビトリファイド立方晶窒化ホウ素砥粒研削砥石とその製造方法 - Google Patents

ビトリファイド立方晶窒化ホウ素砥粒研削砥石とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なビトリファイド立
方晶窒化ホウ素砥粒研削砥石とその製造方法、特にクリ
ストバライトの生成をできるだけ抑制し、かつ機械的強
度に優れたビトリファイド立方晶窒化ホウ素砥粒研削砥
石とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】周知のよ
うに立方晶窒化ホウ素(以下単にCBNと記す)からな
る砥粒はその硬度大であり、ダイヤモンド砥粒とともに
超砥粒と呼ばれ、CBN砥粒は主に鉄鋼材料研削用砥石
に広く用いられている。
【0003】CBN砥粒は950℃より高温で焼成する
と変質し、低融点の結合剤を用いてそれ以下の温度で焼
成すれば変質しないこと、また650〜950℃で最高
強度がでる結合剤が実用的であることが知られており
(特公昭52−3147)、この範囲の結合剤でCBN
砥粒と熱膨脹係数が合致しかつ濡れ性がよいものとして
ホウケイ酸ガラス質の結合剤が使われている。
【0004】また結晶化ガラス質のものも用いられてい
る。上述のようにホウケイ酸ガラス質のものが用いられ
る理由はCBN砥粒と熱膨脹係数を合わせやすいことと
650〜950℃のような低い温度で焼成させることに
よりCBN砥粒の熱によるダメージを軽減することにあ
り、また結晶化ガラスの場合にはこれらの理由に加えて
機械的強度を向上させることができるが十分ではない。
一方、ホウケイ酸ガラス質のものを結合剤として使用し
た場合、焼成温度が低いとクリストバライトを発生す
る。この現象はホウケイ酸ガラス質(Na2 O−B2
3 −SiO2 )は熱処理が不適当だと2相(Na2 O−
2 3 とSiO2 )に分相することが知られており、
この現象と何らかの関係があると考えられる。クリスト
バライトと言われるSiO2 の結晶化物は100〜20
0℃で急激に体積膨脹することが知られており、これを
結合剤にして焼成した砥石では多数のクラックが発生し
て砥石が大変に弱くなり、ホウケイ酸ガラス質の結合剤
を用いたビトリファイドCBN砥粒研削砥石の製造を困
難にしている。
【0005】かかるクリストバライトの生成抑制材料と
してムライト(アルミノシリケート鉱物)が知られてい
るが、この場合機械的強度の向上が十分でなく砥石の曲
げ強度を大きくすることができない。
【0006】よって本発明はホウケイ酸ガラス質結合剤
を用いてクリストバライトの生成をできるだけ抑え、か
つ機械的強度を向上させうるビトリファイドCBN砥粒
研削砥石とその製造方法を提供することを目的とするも
のである。
【0007】本発明者は鋭意研究、実験を重ねた結果ホ
ウケイ酸ガラス質結合剤にホウ酸アルミニウムウィスカ
ーを加えることによってかかる目的を達成しうることを
見出したのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】よって本発明は、立方晶
窒化ホウ素砥粒または該砥粒とその他の砥粒を、ホウ酸
アルミニウムウィスカーを含むホウケイ酸ガラス質結合
剤で結合せしめてなる、ビトリファイド立方晶窒化ホウ
素砥粒研削砥石を提供するものである。
【0009】また、本発明は、立方晶窒化ホウ素砥粒ま
たは該砥粒とその他の砥粒を、ホウ酸アルミニウムウィ
スカーを含むホウケイ酸ガラス質結合剤と混合し、65
0〜950℃の範囲の温度の空気または不活性ガス雰囲
気で焼成することを特徴とする、ビトリファイド立方晶
窒化ホウ素砥粒研削砥石の製造方法を提供するものであ
る。
【0010】以下本発明について詳しく説明する。
【0011】上述のように本発明はホウケイ酸ガラス質
結合剤にホウ酸アルミニウムウィスカーを加えたことを
特徴とするものである。ホウケイ酸ガラス質結合剤はこ
の結合剤の重量に対して通常SiO2 40〜70%、
Al2 3 2〜20%、K2 O、Na2 O、Li2
などのアルカリ金属酸化物3〜17%、CaO、Mg
O、ZnO、BaOなどアルカリ土類金属を含む2価の
金属の酸化物1〜14%、B2 3 15〜30%の組
成を有している。
【0012】これに加えるのはホウ酸アルミニウム(9
Al2 3 ・2B2 3 )ウィスカーである。ウィスカ
ーはいわばひげ状の結晶であり、通常、断面積が8×1
-5in2 以下で長さが断面の平均直径の10倍以上の
単結晶と定義されている。最近これをセラミック、プラ
スチック、金属材料に添加することで機械的な強度、耐
薬品性を向上させる試みがなされている。完全な結晶を
なし理論強度に近い引張り強度を有すると言われてい
る。
【0013】ホウ酸アルミニウムウィスカーの熱膨脹係
数は4.7×10E-6であり、CBNの熱膨脹係数3.
5×10E-6と比較的近似しており、従って加熱焼成し
てクラックを生じるなど不具合の生ずる恐れはない。ま
たホウ酸アルミニウムの粉末を使用するときに比してそ
のウィスカーを用いるとき曲げ強度が向上するなど機械
的強度の向上を図ることができる。
【0014】ウィスカーにはホウ酸アルミニウムの他に
β−SiC、β−Si3 4 、チタン酸カリウム、酸化
マグネシウム、酸化亜鉛などがあるが、発明者はそれぞ
れを用いて課題解決への効果をテストした結果、β−S
iCとβ−Si3 4 はホウ酸アルミニウムウィスカー
よりも引張り強度は強かったが、実施例3に記載したよ
うにクリストバライトを消す能力がないことが判明し
た。またテスト用のペレットが膨らんでいたことから結
合剤と反応して分解したものと考えられる。その他のウ
ィスカーはホウ酸アルミニウムウィスカーよりも引張り
強度が弱くまたMgOやZnOなどの二価の金属は結合
剤の中に溶け込んで結合剤を変質させることが考えられ
るので適当ではない。
【0015】このホウ酸アルミニウムウィスカーを用い
ると、ホウケイ酸ガラス質結合剤焼成時のクリストバラ
イト結晶生成を抑制することができるのであるが、その
ウィスカーがクリストバライト結晶生成を抑制するの
は、ホウ酸アルミニウムウィスカーのアルミナ成分がホ
ウケイ酸ガラス質の結合剤に溶け込むことによりSiO
2 の網目構造の中にAlO4 の四面体が形成されるため
であると推定される。しかし本発明はこのような理論に
よって拘束されるものではない。
【0016】このホウ酸アルミニウムウィスカーの添加
量は上記ホウケイ酸ガラス質結合剤と該ウィスカーとの
合計量(重量)に対して5〜30%の範囲が好ましい。
5%未満であるとクリストバライトの生成抑制作用が十
分でなく、30%を超えると砥粒と結合剤の濡れ性が低
下するからである。なお、このようにホウ酸アルミニウ
ムウィスカーを加えたホウケイ酸ガラス質結合剤の外に
一次結合剤として50%デキストリン水溶液を加えるこ
とができる。
【0017】このような結合剤を用いて結合すべき砥粒
は上記のように主として立方晶窒化ホウ素(CBN)砥
粒であるが、必要に応じてかかる粒子(一次砥粒)の外
に炭化ケイ素砥粒、アルミナ砥粒、またはゲル焼結法で
形成されたα−アルミナ結晶粒よりなる焼結体粒子から
なるアルミナ質砥粒などの二次砥粒を加えることができ
る。その場合前記一次砥粒は砥粒率5〜54容量%、二
次砥粒は砥粒率0〜49容量%の比率で用いられる。
【0018】このような砥粒と結合剤から砥石を作るに
当っては上記一次砥粒単独、または一次砥粒と二次砥粒
の両者を、ホウ酸アルミニウムウィスカーを加えたホウ
ケイ酸ガラス質結合剤と混合して650〜950℃の範
囲の空気または不活性ガス雰囲気において焼成する。そ
の場合750〜850℃の範囲が好ましい。この焼成は
空気雰囲気でも不活性ガス雰囲気たとえば窒素雰囲気で
もよい。窒素雰囲気の場合たとえば800℃、7時間の
加熱は窒素雰囲気で行われるが、室温から600℃まで
の加熱、400℃から室温への冷却は空気雰囲気下に行
なうことができる。
【0019】以上により本発明は、ビトリファイドCB
N砥粒研削砥石の製造においてホウケイ酸ガラス質の結
合剤にホウ酸アルミニウムウィスカーを添加することに
よりクリストバライトの生成を抑制し、なおかつウィス
カーの引張り強度が大きいことを利用して砥石の機械的
な強度をも向上させ、650〜950℃の比較的低温で
の焼成を可能にした。
【0020】
【実施例】
[実施例1]ホウ酸アルミニウムウィスカーによるクリ
ストバライト生成抑制作用: 表1記載の成分組成をもったホウケイ酸ガラス質の結合
剤に、表2記載のようにホウ酸アルミニウムウィスカー
の添加率をそれぞれ違えてよく混合し均質にした3種類
のテストボンドを円柱状のペレットに成型し、表3記載
の条件により焼成したテスト試料をX線回析装置(理学
電機(株)製)にかけた結果、図1に示したようにクリ
ストバライトの生成抑制状態を確認した。ホウ酸アルミ
ニウムウィスカーを添加しなかったテストボンド−1に
おいて見られたクリストバライトのピークはホウ酸アル
ミニウムウィスカーを添加したテストボンド−2と3に
おいてはピークが小さくなり、添加率が多くなると更に
小さくなっていることが分かった。なお空気雰囲気でも
窒素雰囲気でも同じ結果であった。表1.ホウケイ酸ガラス質結合剤の成分組成 SiO2 65wt%、Al2 3 7wt%、CaO 1.5wt%、 K2 O 0.5wt%、Na2 O 5.5wt%、Li2 O 0.5wt%、 B2 3 20wt% 表2.テストボンドの組成 表1の結合剤 ホウ酸アルミニウムウィスカー テストボンド−1 100wt% 0wt% テストボンド−2 95wt% 5wt% テストボンド−3 90wt% 10wt% 表3.テスト試料作製条件 A)ペレット寸法: 10.5φ×12T×OH(mm) B)投入重量: 1.5g C)焼成条件: ● 最高温度800℃(空気雰囲気) ・室温 →550℃ 7.5時間 ・550℃→600℃ 3.0時間 ・600℃→800℃ 2.0時間 ・最高温度800℃、7時間保持 ・800℃→400℃ 約7.0時間自然冷却 ・400℃→ 室温 約2.5時間強制冷却 ● 最高温度800℃(窒素雰囲気) ・室温 →550℃ 7.5時間(空気雰囲気) ・550℃→600℃ 3.0時間(空気雰囲気) ・600℃ 保持 1.5時間(窒素雰囲気に置
換) ・600℃→800℃ 2.0時間(窒素雰囲気) ・最高温度800℃、7時間保持 (窒素雰囲気) ・800℃→400℃ 約7.0時間自然冷却(窒素
雰囲気) ・400℃→ 室温 約2.5時間強制冷却(空気
雰囲気) [実施例2]熱膨脹の確認: 表2のテストボンド−1および3を用い表4の条件にて
焼成した試料を5×5×20(mm)に切り出し、5.5
℃/min の割合で昇温し、熱膨脹の変化を理学電機
(株)製の熱膨脹測定機(TAS−100)にて測定し
た結果、図2のようにテストボンド−1は100〜20
0℃間で急激な熱膨脹があったのに対し、テストボンド
−3は同じ100〜200℃間での急激な熱膨脹変化は
認められなかった。これはクリストバライトが影響した
ものと考えられる。表4.テスト試料作成条件 A)ペレット寸法: 25.4φ×20T×0H(mm) B)投入重量: 15g C)焼成条件: 最高温度800℃(空気雰囲気) ・室温 →550℃ 7.5時間 ・550℃→600℃ 3.0時間 ・600℃→800℃ 2.0時間 ・最高温度800℃、7時間保持 ・800℃→400℃ 約7.0時間自然冷却 ・400℃→ 室温 約2.5時間強制冷却 [実施例3]ホウ酸アルミニウムウィスカーと他のウィ
スカーとの比較: 表1のホウケイ酸ガラス質の結合剤にホウ酸アルミニウ
ムウィスカー以外のウィスカーを添加した場合のクリス
トバライトの生成抑制状態の確認を行った。比較テスト
用の他のウィスカーとして、表5に示したようなホウ酸
アルミニウムウィスカーよりも引張り強度の大きいβ−
SiCを10wt%添加したものテストボンド−4)と
β−Si3 4 を10wt%添加したもの(テストボン
ド−5)を使用し、テストボンド−3と共に3種類のテ
ストボンドを円柱状のペレットに成型し、表3記載の焼
成条件と同一条件にて焼成したテスト試料をX線回析装
置(理学電機(株)製)にかけた結果、図3の結果が得
られ、β−SiCおよびβ−Si3 4 を添加した試料
は、空気雰囲気下でも窒素雰囲気下でもクリストバライ
トのピークが出ており、クリストバライトの生成抑制作
用のないことが分かった。さらには、β−SiCの空気
雰囲気下、β−Si3 4 の空気雰囲気下および窒素雰
囲気下で焼成したペレットがホウ酸アルミニウムウィス
カー添加のテストボンド−3に比べて大きく膨らむ現象
を生じたことから、これらのウィスカーとボンドが反応
してウィスカーが分解しガス発生を促したことも併せ考
えられるので砥石製造の材料として用いるには不適当で
ある。表5.テストボンドの組成(2) テストボンド−4 表1の結合剤:90wt% β−SiCウィスカー:10wt% テストボンド−5 表1の結合剤:90wt% β−Si3 4 ウィスカー:10wt% [実施例4]砥石の曲げ強度テスト: 表1のホウケイ酸ガラス質の結合剤へのホウ酸アルミニ
ウムウィスカーの添加率を更に高めて15wt%とした
テストボンド−6と、他の添加物としてホウ酸アルミニ
ウム粉末およびムライト粉末をそれぞれ添加したテスト
ボンド−7と8を作製し、これらを用いた表7の条件に
よるCBN砥粒の砥石車と、同じくテストボンド−1と
3を用いた同様に表7の条件によるCBN砥粒の砥石車
のテスト試料を作製し、それぞれについて各ケースの3
点曲げ強度テストを行った結果、表6右端に示された結
果を得た。
【0021】テストボンド−1を用いたケース1では既
述のようにクリストバライトの発生があり、そのクリス
トバライトの急激な体積変化によってボンドにクラック
が発生したため曲げ強度が弱いと考えられる。表6右端
は、ケース1における曲げ強度を1.00とし、各ケー
スにける数値を指数化し示したものであり、ケース2以
下では曲げ強度の飛躍的な上昇が見られ、これはクリス
トバライトの生成抑制作用があったためと考えられる。
この結果からもホウ酸アルミニウムウィスカーを添加し
た場合の曲げ強度が大きいことが分かる。
【0022】これはホウ酸アルミニウムウィスカーの引
張り強度の大きいことがボンドの強度補強剤として働い
たためと考えられ、このことはテストボンド−6でのホ
ウ酸アルミニウムウィスカーの増量によって更に強度が
増していることからも言える。なおテストボンド−の砥
石車のSEM写真上に針状結晶が確認され、ウィスカー
がボンド中に存在していることも分かった。また焼成雰
囲気は窒素下の場合の方が強度があることが分かった
が、これは窒素雰囲気ではウィスカーのボンドへの溶け
込みがより少ないためと考えられる。表6.砥石の曲げ強度テスト( (株)島津製作所製、オートグラフを使用) テストボンド 雰囲気 曲げ強度 ケース1 テストボンド−1(表1結合剤 空気 1.00 100wt%) ケース2 テストボンド−3(表1結合剤 空気 2.11 90wt% +ABW * 10wt% ) ケース3 テストボンド−3(表1結合剤 窒素 2.31 90wt% +ABW * 10wt% ) ケース4 テストボンド−6(表1結合剤 空気 2.21 85wt% +ABW * 15wt% ) ケース5 テストボンド−6(表1結合剤 窒素 2.51 85wt% +ABW * 15wt% ) ケース6 テストボンド−7(表1結合剤 空気 1.92 90wt% +ABP **15wt% ) ケース7 テストボンド−8(表1結合剤 空気 1.90 90wt% +ムライト15wt% ) 注 * ABW:ホウ酸アルミニウムウィスカー 注 ** ABP:ホウ酸アルミニウム粉末表7.テスト試料(砥石車1)作製条件および方法 a)砥粒: CBN #80/100 b)組成: 砥粒体積(Vg)=50 、結合剤の体積(Vb)
=21 、 気孔体積(Vp)=29 c)寸法: 43L×5T×12W(mm) d)焼成条件: ● 最高温度800℃(空気雰囲気) ・室温 →550℃ 7.5時間 ・550℃→600℃ 3.0時間 ・600℃→800℃ 2.0時間 ・最高温度800℃、7時間保持 ・800℃→400℃ 約7.0時間自然冷却 ・400℃→ 室温 約2.5時間強制冷却 ● 最高温度800℃(窒素雰囲気) ・室温 →550℃ 7.5時間(空気雰囲気) ・550℃→600℃ 3.0時間(空気雰囲気) ・600℃ 保持 1.5時間(窒素雰囲気に置
換) ・600℃→800℃ 2.0時間(窒素雰囲気) ・最高温度800℃、7時間保持 (窒素雰囲気) ・800℃→400℃ 約7.0時間自然冷却(窒素
雰囲気) ・400℃→ 室温 約2.5時間強制冷却(空気
雰囲気) e)方法: 焼成前の組成を決める。(Vg=50
、Vb=21 、Vp=29 ) 砥粒、結合剤および一次結合剤(50%テキストリ
ン水溶液)の成型比重を決める。 砥粒、結合剤および一次結合剤(50%テキストリ
ン水溶液)を混合し、プレス成型し、40℃/最低12
時間乾燥したうえで焼成する。(焼成によりVpは26
〜28の範囲に収縮する。)
【0023】[実施例5]研削テスト: 上述のテストの結果からホウ酸アルミニウムウィスカー
がクリストバライト生成抑制作用をもつことが分かり、
またウィスカーの引張り強度が大きいことよりボンドの
強度補強剤としても作用することが分かった。次に実際
の効果の確認のために研削テストを行い、表9の結果を
得た。ここではテストボンド−3、6および7を使用
し、砥石車の作製については下記の表8によった。表8.テスト試料(砥石車2)作製条件および方法 a)砥粒: CBN #80/100 b)組成: 砥粒体積(Vg)=50 、結合剤の体積(Vb)
=21 、 気孔体積(Vp)=29 c)寸法: 350D×20T×152.4H×
3.5X(mm) d)焼成条件: ● 最高温度800℃(空気雰囲気) ・室温 →550℃ 7.5時間 ・550℃→600℃ 3.0時間 ・600℃→800℃ 2.0時間 ・最高温度800℃、7時間保持 ・800℃→400℃ 約7.0時間自然冷却 ・400℃→ 室温 約2.5時間強制冷却 ● 最高温度800℃(窒素雰囲気) ・室温 →550℃ 7.5時間(空気雰囲気) ・550℃→600℃ 3.0時間(空気雰囲気) ・600℃→800℃ 2.0時間(窒素雰囲気) ・最高温度800℃、7時間保持 (窒素雰囲気) ・800℃→400℃ 約7.0時間自然冷却 (窒素雰囲気) ・400℃→ 室温 約2.5時間強制冷却(空気
雰囲気) e)方法: 焼成前の組成を決める。(Vg=50
、Vb=21 、Vp=29 ) 砥粒、結合剤および一次結合剤(50%テキストリ
ン水溶液)の成型比重を決める。 砥粒、結合剤および一次結合剤(50%テキストリ
ン水溶液)を混合し、プレス成型し、40℃/最低12
時間乾燥したうえで焼成する。(プレス成型は、図4の
ように、42×4×22(mm)、曲率171.5Rにて
28個作製する。) 焼成後、仕上げ加工のうえ、直径343mmの金属台
金にエポキシ樹脂を用い図4のとの部分に塗布して
接着・固定し、更に上記e)の寸法になるように仕上げ
加工を行って図5に砥石車を作製する。
【0024】表9.研削条件 a)研削盤: 豊田工機(株)製・GPN−5P
−32×100型CNC汎用円筒研削盤 b)研削方式: 湿式ブランジ研削 c)ホィールスピード(V): 4,500m/min d)ワークスピード(V): 7.5m/min e)ワーク: S55C(HRC=58) f)ワーク寸法: 60D×3.5T×24H(mm) g)周速比: V/v=4,500/7.5=6
00(アップカット) h)研削能率(Z′): Z′=30mm3/mm・SEC
(2.5φ除去) Z′=3.0mm3/mm・SEC (0.5φ除去) スパークアウト6秒 クレカットNET−500B(50倍希釈) ワーク120カットの研削比を比較した。 このテスト結果は、ホウ酸アルミニウムウィスカーが高
率で添加されたボンドが高い研削比を示しており、また
同じ添加率でも窒素雰囲気下ではこれが更に高くなって
いる。
【0025】これはクリストバライト生成抑制作用と引
張り強度の効果が出たことにほかならない。
【0026】
【発明の効果】ホウ酸アルミニウムウィスカーをホウケ
イ酸ガラス質の結合剤に添加することにより高性能な研
削砥石車が供給でき研削工業への大きな貢献となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1でテストボンド1〜3を用いて
作られたペレット試料のX線回析図であり、A、B、C
はテストボンド1、2、3を用いて空気雰囲気で焼成し
て得られた試料による図、D、E、Fはテストボンド
1、2、3を用いて窒素雰囲気で焼成して得られた試料
による図。
【図2】本発明実施例2においてテストボンド1と3を
用いて作られたペレット試料の熱膨脹を測定した結果を
示すグラフ、Aはテストボンド3を用いて得られた試料
のグラフ、Bはテストボンド1を用いて得られた試料の
グラフ。
【図3】本発明実施例3においてテストボンド4、5を
用いて得られたペレット試料のX線回析図、A、Bはテ
ストボンド4、5を用いて空気雰囲気で焼成して作られ
たペレット試料による図、C、Dはテストボンド4、5
を用いて窒素雰囲気で焼成して作られたペレット試料に
よる図。
【図4】本発明の実施例4におけるセグメント砥石試料
の斜視図。
【図5】図4のセグメント試料から作られた砥石車の斜
視図。
【符号の説明】
1 図4のセグメント試料 2 台金
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24D 3/14 B24D 3/00 320 B24D 3/00 340 B24D 3/02 310

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】立方晶窒化ホウ素砥粒または該砥粒とその
    他の砥粒を、ホウ酸アルミニウムウィスカーを含むホウ
    ケイ酸ガラス質結合剤で結合せしめてなる、ビトリファ
    イド立方晶窒化ホウ素砥粒研削砥石。
  2. 【請求項2】立方晶窒化ホウ素砥粒または該砥粒とその
    他の砥粒を、ホウ酸アルミニウムウィスカーを含むホウ
    ケイ酸ガラス質結合剤と混合し、650〜950℃の範
    囲の温度の空気または不活性ガス雰囲気で焼成すること
    を特徴とする、ビトリファイド立方晶窒化ホウ素砥粒研
    削砥石の製造方法。
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