JP3085964U - ファイリングポケットシート付き本 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価にファイリングポケットを得ることので
きるファイリングポケットシート付き本を提供する。 【解決手段】 他のシート２０や裏表紙３０とともに綴
じられたファイリングポケットシート１０には、実線で
描かれた切取線１０２、作り方説明文１０４、点線で描
かれた重ね合わせ位置表示線１０５、一点鎖線で描かれ
た折り目表示線１０６、及び完成図１０９などの工作指
示がプリントされている。この工作指示に従って工作す
ることによりファイリングポケットを得られるので、予
め完成されたファイリングポケットを綴じる場合に比較
して、本を安価かつ容易に製本することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、例えば本と、本に関連する内容が記載された単票シート等とを共に 携帯・保管するためのファイリングポケットを有することのできるファイリング ポケットシート付き本に関し、特に安価にファイリングポケットの付いた本を実 現することのできるファイリングポケットシート付き本に関する。

【０００２】

【従来の技術】

学校の教育現場において、教科書の他にも学習参考書やワークブックやドリル などと称される学習教材が使用されており、これらの学習教材を使用しつつ補完 的・発展的なプリントやテスト等の単票シートを用いて学習することが一般に行 われている。これら単票シートは使用機会ごとに作成されて配布されるため、特 に生徒や児童には整理や保管が難しく、散逸することが多かった。通常、これら の単票シートは、学習教材の該当ページの間に挟んでおいたり、別のファイルに 綴じたりしておくが、前者では抜け落ちてなくしたりしやすく、後者では穴をあ けたりするのが面倒であり、また必ずしも学習教材と共に携帯・保管できるとは 限らなかった。本と共に携帯・保管するために、通常のシートと共に予め形成さ れたファイリングポケットを綴じておき、これに単票シートを入れることが考え られる。例えばファイリングポケットは透明なビニールフィルムや紙で作成する ことができる。しかし、このような特殊なファイリングポケットを含む本を製本 することは、ファイリングポケット自体が高価であるほか、製本を通常の工程で 行うことができず、面倒でコストが高く付いていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

よって本考案の目的は、安価にファイリングポケットの付いた本を実現するこ とのできるファイリングポケットシート付き本を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために本考案は、少なくとも一方の面に、本に綴じられた ファイリングポケットを形成することのできる工作指示を記載したファイリング ポケットシートが少なくとも一枚綴じられているようにファイリングポケットシ ート付き本を構成した。

【０００５】 本考案に係るファイリングポケット付き本においては、ファイリングポケット シートは本を形成する他のシートと比較して形状やサイズを特殊なものとする必 要はなく、従って通常の製本工程に従って本を製本することができる。ファイリ ングポケットシート付き本を使用する者は、ファイリングポケットシートに記載 された工作指示に従ってファイリングポケットを形成し、形成したファイリング ポケットに、例えば本に関連する内容が記載された単票シート等をファイルして 本と共に携帯・保管することができる。

【０００６】 このようなファイリングポケットシートは、一枚で一つのファイリングポケッ トを形成することもでき、また２枚以上で形成するようにしてもよい。一枚で一 つのファイリングポケットが形成される場合、例えばファイリングポケットシー トの上半分を工作指示に従って切り取り、下半分に下端部及び本の外側に該当す る外側部を糊付けすることにより、上端部及び内側部の開口したファイリングポ ケットが形成される。２枚以上で形成する場合には、１枚のファイリングポケッ トシートを工作指示に従って切り取り、他のシートに下端部及び外側部を糊付け することにより上端部及び内側部の開口したファイリングポケットを形成するこ とができる。このときの他のシートには工作指示が記載されていなくてもよく、 貼り付けられる面は裏表紙の裏面等を兼ねていてもよい。このようなファイリン グポケットシートは、好ましくは本に綴じられた他のシートよりも厚く及び／ま たは堅い紙製であり、裏表紙の直前に配置されている。また一冊のファイリング ポケットシート付き本に、２つ以上のファイリングポケットが形成されるように してもよい。

【０００７】 ファイリングポケットシートに記載された工作指示は、少なくとも切取線を含 み、折り目表示線、重ね合わせ位置表示線、完成図及び作り方説明文の少なくと もいずれか１つをさらに含んでいてもよい。本の使用者は、作り方説明文を読み ながら、ファイリングポケットシートを切取線に沿って切り、切り取った部分を 折り目表示線に沿って折り、切り取った部分を残りの部分に表示された重ね合わ せ位置表示線に合致させて貼付し、完成図と見比べる等の工程で工作を行って、 ファイリングポケットシートを形成することができる。

【０００８】 ファイリングポケットには、本の外側に突出し、本の他のページの間に先端近 くを挟むことの可能なブックマークを形成することができ、ファイリングポケッ トシートには記載された工作指示にはブックマークを形成するための記載を含む ことができる。ブックマークは、例えば本がワークブックであれば、宿題や課題 として与えられ、生徒や児童が解答したページの間に先端近くを挟んで先生に提 出することにより、先生は直ちにそのページを開くことができる。好ましくは、 ファイリングポケットシート付き本は、教科書、学習参考書、ワークブック、ド リル等の学習教材である。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照しつつ、本考案の一つの実施の形態について説明する。なお 以下の実施の形態は、本考案をより深く理解するためのものであって、本考案の 請求の範囲を限定するためのものではない。

【００１０】 図１は、本考案に係るファイリングポケットシート付き本の一つの実施の形態 のファイリングポケットシートの表面を示す図であり、図２は同じ実施の形態の ファイリングポケットシートの裏面を示す図である。

【００１１】 各図において、ファイリングポケットシート１０は他のシート２０及び裏表紙 ３０などと共に綴じられて一冊のファイリングポケットシート付き本を構成して いる。ファイリングポケットシート１０は、他のシート２０と同じサイズである が、他のシート２０よりもやや厚い紙製である。ファイリングポケットシート付 き本は、ここではワークブックである。ファイリングポケットシート１０は、裏 表紙３０の直前の最後のページになる位置に綴じられている。

【００１２】 ファイリングポケットシート１０の表面及び裏面には、さまざまな種類の工作 指示が印刷されている。工作指示は、実線で描かれた切取線１０２、作り方説明 文１０４、点線で描かれた重ね合わせ位置表示線１０５、一点鎖線で描かれた折 り目表示線１０６、それぞれ実線で囲まれたのりしろ表示部１０７とのりしろ貼 り込み表示部１０８、及び完成図１０９である。またファイリングポケットシー ト１０にはブックマーク１２が設けられており、ブックマーク用切取線１２２が 表示されている。その他、ファイリングポケットシート１０の表面には使い方説 明文１４、裏面にはメモ記入部１６が印刷されている。

【００１３】 次に本実施の形態の作用について説明する。

【００１４】 ファイリングポケットの工作は、作り方説明文１０４に従って進行し、まず、 はさみやカッター等にて切取線１０２に沿ってファイリングポケットシート１０ を切ると、ファイリングポケットシート１０は４つの部分に切り離される。すな わち、ポケット表部１７と、残余部１８１及び１８２と、ポケット裏部１９とで ある。ポケット裏部１９は本から切り離されることなく、綴られたままである。 残余部１８１及び１８２はファイリングポケットを形成しないので、残余部１８ １に記載された作り方説明文１０４を参照する以外は使い道がなく廃棄される。 またブックマーク用切取線１２２に沿って切れ目を入れておく。

【００１５】 切り離されたポケット表部１７は、その外縁の波形部分が重ね合わせ位置表示 線１０６に合致するようにポケット裏部１９上に配置される。するとポケット表 部１７の下端部と右側部（本の外側部）に、のりしろ表示部１０７がポケット裏 部１９から外側にはみ出るので、はみ出たのりしろ表示部１０７を折り目表示線 １０６に沿って折り、のりしろ貼り込み表示部１０８に重畳するようにする。の りしろ表示部１０７とのりしろ貼り込み表示部１０８の間は接着剤等で接着し、 これにより図３、４に示すようなファイリングポケットが形成される。

【００１６】 図３によく示されているように、ポケット表部１７とポケット裏部１９とによ り形成されたファイリングポケットは、ポケット表部１７の上端から左側部（本 の内側部）が開口しており、この部分からプリントＰなどを差し込んでファイル することができる。

【００１７】 ブックマーク１２は、図３ではポケット表部１７とともにポケット裏部１９と 重畳した位置にあるが、図４では広げられた位置にあり、本の外側に突出してい る。このブックマーク１２を、例えば課題を与えられて生徒が解答したページの 間に挟んで、ワークブックを先生に提出するような場合に、先生は直ちにそのペ ージを開くことができ、便利である。

【００１８】 以上のように、本実施の形態に係るファイリングポケットシート付き本による と、特別な製本過程を経ることなく製本されたファイリングポケットシートを、 工作指示に従って工作することにより、ファイリングポケットを形成することが できるので、安価にファイリングポケットを得ることができる。

【００１９】 以上本考案の実施の形態について説明したが、本考案は上記実施の形態に限定 されるものではなく、本考案の要旨の範囲内において適宜変形可能であることは いうまでもない。

【００２０】

【考案の効果】

以上のように本考案に係るファイリングポケットシート付き本によると、安価 にファイリングポケットの付いた本を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本考案に係るファイリングポケットシ
ート付き本の一つの実施の形態のファイリングポケット
シートの表面を示す図である。

【図２】図２は、図１のファイリングポケットシートの
裏面を示す図である。

【図３】図３は、図１のファイリングポケットシートを
工作して形成されたファイリングポケットの表面を示す
図である。

【図４】図４は、図３のファイリングポケットの裏面を
示す図である。

【符号の説明】

１０ ファイリングポケットシート １０２ 切取線 １０４ 作り方説明文 １０５ 重ね合わせ位置表示線 １０６ 折り目表示線 １０７ のりしろ表示部 １０８ のりしろ貼り込み表示部 １０９ 完成図 １２ ブックマーク １２２ ブックマーク用切取線 １４ 使い方説明文 １６ メモ表示部 １７ ポケット表部 １８１、１８２ 残余部 １９ ポケット裏部 ２０ 他のシート ３０ 裏表紙

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも一方の面に、本に綴じられた
   ファイリングポケットを形成することのできる工作指示
   を記載したファイリングポケットシートが少なくとも一
   枚綴じられていることを特徴とするファイリングポケッ
   トシート付き本。
2. 【請求項２】 前記工作指示は、少なくとも切取線を含
   み、折り目表示線、重ね合わせ位置表示線、完成図及び
   作り方説明文の少なくともいずれか１つをさらに含んで
   いてもよい請求項１に記載のファイリングポケットシー
   ト付き本。
3. 【請求項３】 前記ファイリングポケットに、本の外側
   に突出し、本の他のページの間に先端近くを挟むことの
   可能なブックマークを形成するための記載を工作指示に
   含む請求項１または２に記載のファイリングポケットシ
   ート付き本。
4. 【請求項４】 学習教材である請求項１ないし３のいず
   れかに記載のファイリングポケットシート付き本。