JP3085799U - 墓碑用の石材 - Google Patents

墓碑用の石材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 故人との面識の有無に拘らず、親しみを以っ
て故人の面影を偲ぶ。 【解決手段】 故人の肖像Pを表示する表示部材21を
墓石や墓碑銘板用の石材本体11に固定する。表示部材
21は、故人の肖像Pを墓石などに表示することができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、墓石や墓碑銘板に故人の肖像を容易に表示することができる墓碑 用の石材に関する。
【0002】
【従来の技術】
墓石や墓碑銘板には、故人の名前や法名、死亡年月日などが表示されている。
【0003】 すなわち、墓石や墓碑銘板の石材には、故人の名前などの文字を彫り込み、そ の墓に納められている故人を表示している。そこで、参拝者は、墓石や墓碑銘板 の文字を読むことにより、故人を確認することができる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
かかる従来技術によるときは、墓石などには、文字しか彫り込まれていないた め、故人を知らない参拝者は、故人がどんな人であったかの手掛りが全く得られ ないという問題があった。
【0005】 そこで、この考案の目的は、かかる従来技術の問題に鑑み、石材本体に表示部 材を固定することによって、墓石や墓碑銘板に故人の肖像を表示し、故人の面影 を偲ぶことができる墓碑用の石材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためのこの考案の構成は、故人の肖像を表示する表示部 材を石材本体に固定することをその要旨とする。
【0007】 なお、表示部材は、肖像をブロック体の表面に表示してもよく、肖像を透明な ブロック体の裏面から表示してもよい。
【0008】 また、表示部材は、石材本体の凹部に嵌め込むことができ、取付フレームを介 して石材本体に固定することができる。
【0009】 さらに、表示部材は、開閉可能なカバー材を介して保護することができる。
【0010】 なお、石材本体には、複数の表示部材を付設することができる。
【0011】
【作用】
かかる考案の構成によるときは、表示部材は、故人の写真や絵などの肖像が表 示され、墓石や墓碑銘板に使用する石材本体に固定されているから、故人の肖像 を墓石などに表示し、故人の面影を参拝者に示すことができる。なお、石材本体 は、故人の名前や法名などを彫り込む中台、上台、竿石などの墓石や、墓碑銘板 として使用することができる。
【0012】 表示部材は、表面に肖像を表示するブロック体とすることによって、十分な耐 久性を備えることができる。なお、ブロック体は、薄板や厚板などの板状の他、 球状や半球状などの任意の形状に形成することができる。また、ブロック体の材 質は、アルミニウムや銅などの金属材や、石材、陶器材、プラスチック材、ガラ ス材などを使用することができる。ただし、金属材や石材は、レリーフやエッチ ング、サンドブラストなどの表面加工により、また、陶器材、プラスチック材、 ガラス材は、写真や絵を転写し、または焼付けすることにより、故人の肖像を表 示することができる。
【0013】 透明なブロック体の裏面から肖像を表示する表示部材は、ブロック体の表面側 からブロック体を透して肖像を見ることができる。なお、ブロック体は、透明な プラスチック材やガラス材により形成し、レンズ効果またはプリズム効果により 肖像を拡大して表示してもよい。また、ブロック体の表面には、肖像の劣化を防 止するために、耐紫外線用のコーティングを施すことが好ましい。肖像は、ブロ ック体の裏面に直接転写してもよく、紙、フィルム、布などのシート材に転写し てブロック体の裏面に接着し、または密着させることができる。なお、ブロック 体は、別のブロック体を積層して肖像を埋め込むようにして保護してもよい。
【0014】 表示部材を石材本体の凹部に嵌め込めば、表示部材は、石材本体の表面から突 出せず、雨水により石材本体が部分的に汚なくなることがない。
【0015】 表示部材は、取付フレームを介して石材本体に固定することにより、石材本体 に容易に取り付け、石材本体から容易に取り外して交換することができる。
【0016】 表示部材は、開閉可能なカバー材を介して表面側を保護することができる。な お、カバー材は、表示部材に付設してもよく、石材本体や取付フレームに付設し てもよい。
【0017】 石材本体に付設する複数の表示部材は、墓に納められている複数の故人の肖像 を体裁よく配列して表示することができる。
【0018】
【考案の実施の形態】
以下、図面を以って考案の実施の形態を説明する。
【0019】 墓碑用の石材は、石材本体11に表示部材21を固定してなる(図1、図2) 。
【0020】 石材本体11は、墓石や、墓地に設置する墓碑銘板として使用するものであり 、表面が平滑な平面に仕上げられている。表示部材21は、石材本体11と同様 の石材から形成する板状のブロック体であり、表面に故人の肖像Pがレリーフと して彫り込まれている。表示部材21は、セメントや接着剤を介して石材本体1 1の前面に固定され、故人の肖像Pを石材本体11の前面に表示することができ る。
【0021】 石材本体11は、たとえば和風の墓石の中台として使用することができる(図 3)。なお、墓石は、たとえば芝台、大台、中台、上台、布団台、連華台、竿石 をこの順に積み重ねて構成されている。そこで、表示部材21は、たとえば中台 の前面に固定され、墓石の前面に故人の肖像Pを表示することができる。ただし 、石材本体11は、墓石の上台や竿石などとして使用してもよい。
【0022】 石材本体11は、洋風の墓石に使用してもよい(図4)。ただし、同図(A) 、(B)は、それぞれ立設形式、埋込み形式の墓石を図示している。表示部材2 1は、墓石の前面や上面に故人の肖像Pを表示することができる。
【0023】 石材本体11は、墓碑銘板として使用してもよい(図5)。墓碑銘板は、図示 しない故人の名前や法名などの文字が表面に彫り込まれており、適当な支持脚を 介して支持台上に設置されている。表示部材21は、たとえば各故人を示す文字 の下側に配列して固定されており、したがって、石材本体11の表面には、各故 人の肖像Pを表示する複数の表示部材21、21…が付設されている。
【0024】 以上の説明において、表示部材21は、長方形や正方形の他、円形、楕円形、 三角形などを含む任意の外形形状に形成することができる。また、表示部材21 の材質は、石材に代えて、金属材や陶器材、プラスチック材、ガラス材などとし てもよく、肖像Pの表示方法も、レリーフに代えて、表示部材21の材質に適合 する任意の手法を採用することができる。
【0025】
【他の実施の形態】
表示部材21は、透明なブロック体21dの裏面から肖像Pを表示してもよい (図6)。なお、肖像Pは、写真などのシート材21eに表示されており、シー ト材21eは、ブロック体21dの裏面に接着されている。また、ブロック体2 1dの裏面側には、別のブロック体21fを積層してもよい(同図)。シート材 21eは、ブロック体21d、21fの間に挟むようにして埋め込まれ、ブロッ ク体21d、21fを介して保護されている。
【0026】 表示部材21は、石材本体11の凹部11aに嵌め込んでもよい(図7)。表 示部材21は、凹部11aに嵌め込み、石材本体11の表面より低くしたり(同 図(A))、石材本体11の表面と同一平面にしたりすることができる(同図( B))。ただし、図7(A)の表示部材21は、肖像Pを表面に表示しており、 同図(B)の表示部材21は、透明なブロック体21dの裏面側のシート材21 eに肖像Pが表示されている。
【0027】 表示部材21の透明なブロック体21dは、表面をドーム状にしてレンズ効果 を実現してもよい(図8)。ただし、同図(B)は、同図(A)のX−X線矢視 相当拡大断面図である。裏面に肖像Pを形成するブロック体21dは、石材本体 11の凹部11aに嵌め込み、肖像Pを拡大して表示することができる。なお、 ブロック体21dは、フレネルレンズ形式に製作し、プリズム効果により肖像P を拡大してもよい。
【0028】 表示部材21は、取付フレーム31を介して石材本体11に着脱可能に固定し てもよい(図9)。ただし、同図(B)は、同図(A)のY−Y線矢視相当拡大 断面図である。取付フレーム31は、石材本体11の凹部11aに嵌込み可能に 形成され、表示部材21を収納する段付きの開口部31a、31a…が形成され ている。取付フレーム31は、裏面側から表示部材21を開口部31aに収納し て保持することができる。なお、開口部31aは、取付フレーム31の表面側か ら表示部材21の厚さ相当の深さに形成し、表示部材21を表面側から嵌め込ん で収納してもよい。
【0029】 表示部材21は、開閉可能なカバー材42、42を介して保護することができ る(図10)。カバー材42、42は、ヒンジ42a、42aを介して表示部材 21に装着してもよく(同図(A))、石材本体11に装着してもよい(同図( B))。また、カバー材42、42は、表示部材21を収納する取付フレーム3 1に装着してもよい(同図(C))。なお、カバー材42、42は、片開き形式 としてもよく、透明材によって形成してもよい。
【0030】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案によれば、石材本体に表示部材を固定すること によって、表示部材は、故人の肖像を墓石などに表示することができるから、参 拝者は、故人との面識の有無に拘らず、一層の親しみを以って故人の面影を偲ぶ ことができるという優れた効果がある。また、故人の肖像を直接墓石等に表示す る必要がないから、製作コストを低く抑えることができ、実用的であるという効 果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体構成分解斜視図
【図2】 要部拡大斜視図
【図3】 使用状態説明図(1)
【図4】 使用状態説明図(2)
【図5】 使用状態説明図(3)
【図6】 他の実施の形態を示す要部拡大斜視図
【図7】 他の実施の形態を示す要部横断面説明図
(1)
【図8】 他の実施の形態を示す要部拡大構成説明図
(1)
【図9】 他の実施の形態を示す要部拡大構成説明図
(2)
【図10】 他の実施の形態を示す要部横断面説明図
(2)
【符号の説明】
P…肖像 11…石材本体 11a…凹部 21…表示部材 21d…ブロック体 31…取付フレーム 42…カバー材

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 故人の肖像を表示する表示部材を石材本
    体に固定してなる墓碑用の石材。
  2. 【請求項2】 前記表示部材は、肖像をブロック体の表
    面に表示することを特徴とする請求項1記載の墓碑用の
    石材。
  3. 【請求項3】 前記表示部材は、肖像を透明なブロック
    体の裏面から表示することを特徴とする請求項1記載の
    墓碑用の石材。
  4. 【請求項4】 前記表示部材は、前記石材本体の凹部に
    嵌め込むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれか記載の墓碑用の石材。
  5. 【請求項5】 前記表示部材は、取付フレームを介して
    前記石材本体に固定することを特徴とする請求項1ない
    し請求項4のいずれか記載の墓碑用の石材。
  6. 【請求項6】 前記表示部材は、開閉可能なカバー材を
    介して保護することを特徴とする請求項1ないし請求項
    5のいずれか記載の墓碑用の石材。
  7. 【請求項7】 前記石材本体には、複数の前記表示部材
    を付設することを特徴とする請求項1ないし請求項6の
    いずれか記載の墓碑用の石材。
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