JP3085534U

JP3085534U - 木炭または竹炭利用の空気清浄機

Info

Publication number: JP3085534U
Application number: JP2001006907U
Authority: JP
Inventors: 啓象宮坂
Original assignee: 熊倉保男
Priority date: 2001-10-23
Filing date: 2001-10-23
Publication date: 2002-05-10
Anticipated expiration: 2007-10-23

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】箱の中に木炭または竹炭を収納して空気を筒材
により循環させ、空気流により空気中の不純物を木炭ま
たは竹炭に吸着させる室内の空気清浄機を提供する。【解決手段】木炭または竹炭利用の空気清浄機１は、上
方が開口した所定大の木製からなり、側面に複数の通気
部が設け、底部に所定大の通気穴を有する箱体２と、箱
体の上方開口部を覆う通気部を有する蓋材３と、箱体２
に設けた底部の通気穴２ｂにその底部が嵌着され、箱
体２と略同じ高さを有し、周側面に所定大の穴４ｂが複
数設けられた筒材４と、箱体に収納され、網材の袋詰め
された木炭または竹炭５とからなり、木炭または竹炭５
を適量入れて蓋材３で覆い、所定位置に設置すると箱体
２中の筒材４により空気が下方から上方へ循環して木炭
または竹炭を通過し清浄される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、空気清浄効果を有する木炭または竹炭を通気部を有する所定大の箱体に収容した木炭または竹炭利用の空気清浄機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

昨今では、住宅の機密性が高いことや、エアコンの普及、あるいは、住宅の密集により、窓を開けて換気を行う機会も少なくなっている。そのため、部屋にこもった大気中の埃や、臭い、物質等により、アレルギーを引き起こす人が多く、住居等において空気清浄機が使用されている。このような空気清浄機は、室内の空気をファン等を回転させて機械内に吸い込み、例えば、不織布等からなるフィルタを通すことで該フィルタが空気中の埃や悪臭を吸着して空気を清浄するものである。また、オゾンによる酸化能力を応用して臭い物質等を変質させる方法などがある。

【０００３】一方、木炭または竹炭は、多孔性で脱臭効果に優れていることから、木炭や竹炭を利用した脱臭剤等がある。例えば、このような木炭または竹炭のうち１本を冷蔵庫の中に入れておくことや、靴箱の隅に入れておくことで、悪臭を取り除くことが知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記したようなファンを使用する空気清浄機は、電源のある場所にしか配置できないこと、また、使用には電気代が必要であったり、フィルタの交換をしなければならなかった。また、このフィルタは、比較的頻繁に交換しなければならず、また、交換されたフィルタはゴミとして処分する必要があった。外、空気清浄機の構造上、騒音は避けられず、居住性を著しく低下させている。さらに、オゾンによる場合には、オゾンの人体に与える効果が騒音と同時に問題となる。また、木炭または竹炭を脱臭剤として使用する場合には、冷蔵庫や靴箱といった限られたスペースでは、単に木炭または竹炭を配置して置くのみで悪臭を吸着することが可能であるが、室内に設置するには、数キログラム以上とその量も多く室内美観を損ない、また、ややもすると、邪魔になったり、木炭または竹炭の粉末で逆に壁や床が汚れてしまうと言った欠点があった。

【０００５】さらにこのような木炭または竹炭は、外国産の木炭または竹炭が用いられるようになり、最近では国産の木炭または竹炭の需要が減少している。このように国内の木炭または竹炭の需要が減少すると、木炭または竹炭の原木とされている楢や椚といった本来であれば１０数年程度で伐採される雑木が、放置されてしまうため巨木となり、地面への太陽光を遮り、低木や雑草の生育を妨げてしまう。また、雑木が巨木化すると蕨や茸類を始めとする山菜も育たず、山林が荒廃してしまうといった問題も抱えている。

【０００６】本考案は、上記従来の事情に鑑みてなされたもので、電力等を必要とすることなく、木炭または竹炭を収納した箱を室内に設置するだけで、考案による煙室効果や、ある場合には補助的に室内の温度差により清浄材中を空気が循環し、その結果として、空気中の悪臭や有害物質を該木炭または竹炭に吸着させて室内空気を清浄にする木炭または竹炭利用の空気清浄機を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本願請求項１に係る木炭または竹炭利用の空気清浄機は、側面に複数の通気穴部が設けられ、底部に所定大の通気穴を有する上方が開口した所定大の箱体と、前記箱体の上方開口部を覆う通気部を有する蓋材と、前記箱体に設けられた底部の略中央に通気穴が設けられた底部板と、その通気穴に嵌着され、前記箱体と略同じ高さを有し、周側面に所定大の穴が複数設けられた筒材と、前記筒材の周囲の箱体内に収納される網材によって所定量袋詰めにされた複数の袋詰め木炭または竹炭とからなることを特徴とする。本願請求項２に係る考案は、前記請求項１記載の木炭または竹炭利用の空気清浄機に係り、前記箱体側部および蓋材には、所定形状の孔を複数設けてなる通気部を有することを特徴とする。本願請求項３に係る考案は、前記請求項１記載の木炭または竹炭利用の空気清浄機に係り、前記箱体および蓋材に設けられた通気部は、複数の所定幅のＩ字状の溝であることを特徴とする。本願請求項４に係る考案は、前記請求項１ないし前記請求項３記載の木炭または竹炭利用の空気清浄機に係り、前記前記箱体内部および蓋材内部に設けられた通気部には、通気性を有する網目材が取り付けられていることを特徴とする。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の一実施の形態に係る木炭または竹炭利用の空気清浄機について、図面を参照して詳細に説明する。図１は、本願考案の木炭または竹炭利用の空気清浄機１の第１の実施の形態に係る概略構成図であり、図１中、２_１〜２_４は、所定大の大きさの木炭または竹炭を袋詰めして収納する箱体２を形成する側部板、２_５は、同底板、３は、前記箱体２の蓋材、４は、中央に取り付けられる筒材、５は、袋詰めされた木炭または竹炭である。

【０００９】箱体２は、上方が開口し、縦、横がそれぞれ３０ｃｍ程度、高さ６０ｃｍ程度の箱であり、本実施の形態では所定厚さの桐材で構成した。また、該箱体２の側面には、本実施の形態においては、例えば、高さ方向に複数のＩ字形の通気部２ａが設けられた側部板２_１〜２_４からなる。この通気部２ａには、本実施の形態では、箱体２の内側に、不織布あるいは比較的目の細かな網材が張られ、通気性を有すると共に内部の収納物が外部に漏れ出ないようにし、また、内部の袋詰めされた黒色の木炭ないし竹炭が見えないようにしている。

【００１０】該箱体２の底部略中央には、例えば直径４ｃｍ程度の底部板２_５を貫通する通気穴２ｂが設けられている。この通気穴２ｂには、前記筒材４が高さ方向に前記底部板２５に取り付けられ、該箱体２の底部から空気が上昇するように構成されている。また、該箱体２には、前記通気穴２ｂに空気が流れ込むように、前記底部板２ _５が、例えば、床設置面より２ｃｍ程度の高さ位置になるように脚部２ｃが設けられている。

【００１１】蓋材３は、前記箱体２の開口部分を勘合して覆うものであり、前記箱体２と同様に所定厚さの桐材で構成され、前記側部板２_１、２_２、２_３、２_４と同様に、横方向に複数のＩ字形の通気部３ａが設けられている。筒材４は、前記箱体２の底部板２_５に貫通して設けられた通気穴２ｂに嵌着可能に、約直径４〜６ｃｍ程度の中空円筒であり、周側面４ａには、通気用の孔４ｂが複数設けられて中空円筒の内外間を空気の温度差、あるいは、空気流によって自由に空気が出入する構成となっている。また、この筒材４を、前記箱体２の底部に取り付けることにより、煙突効果が生じ、本機外の空気が下方から上方へと上昇するように構成されているために、中空円筒内に３ｃ、４ｂを通じて機内の空気が吸い込まれる。

【００１２】袋詰めされた木炭または竹炭５は、空気の清浄作用を有する木炭または竹炭６と、前記木炭または竹炭６を所定数収容する袋７により構成されている。木炭または竹炭６は、上述したように多孔を有し、この孔部分に空気中に浮遊する塵埃や菌類等を吸着し、さらには、室内の湿度が高ければ吸湿し、湿度が低ければ放湿する性質を有するものである。このような木炭または竹炭５は、本実施の形態では、例えば、３，４ｃｍ径、長さ５ｃｍから１０ｃｍ程度の大きさのものを数本まとめて前記袋６に入れ、一袋当たり５００ｇから８００ｇ程度のものを数個で構成し、全体の炭重量として約５ｋｇ程度を用いる。なお、機の大きさによりこれにより大量の場合も可能である。

【００１３】この木炭５または竹炭６が入れられる袋７は、例えば、ポリエステル等の強靱な材質を用い通気性を有する不織布で作成された袋や網袋であり、１つの袋に前述のように、約５００ｇから８００ｇ程度の前記木炭または竹炭６が入れられる大きさのものである。この袋７に木炭または竹炭６を入れることにより、前記箱体２への収納が容易となる他、例えば木炭または竹炭６が細かく欠けた場合等にもバラバラにならないように配慮したものである。また、吸着性能の回復のための炭の処理にも便利である。なお、本材の大きさがこれにより変わる場合は、炭の袋の数を加減する。

【００１４】図２は、前記第１の実施の形態に係る木炭または竹炭利用の空気清浄機１により空気が清浄される様子を示した断面図である。図２に示すように、箱体２の中に、袋詰めされた木炭または竹炭５を５ｋｇ程度収納し、大きさにより炭の量は加減する。その箱体２を蓋材３で覆い、例えば、部屋の隅等の邪魔にならないところへ設置する。部屋の中の空気は風や人の動きによって気流が生じ、箱体２に設けられた複数の通気部２ａから清浄前の空気が流れ込む（Ａ方向）。また、中空円筒４の煙室効果により、当該箱体２の底部から清浄前の空気が流れ込み（Ｂ方向）、該箱体２の底部から該箱体２の内部に高さ方向へ配置された筒材４により、煙突効果が生じて清浄前の空気が筒材４の通気孔４ｂを通って上昇する（Ｃ方向）。このように該箱体２の内部に入ってきた清浄前の空気は、袋詰めされた木炭または竹炭５により、塵埃や菌類等の不純物が吸着され、清浄された空気が該箱体２の通気部２ａや蓋材３の通気部３ａから部屋に流れ出す（Ｄ方向）。

【００１５】また、このとき清浄前の空気の湿度が高ければ、袋詰めされた木炭または竹炭５や箱体２自体が湿気を吸湿して乾いた空気に換え、清浄前の空気の湿度が低ければ、袋詰めされた木炭または竹炭５や箱体２自体が湿気を放湿して湿った空気に換えて部屋に流れ出す。このように、本考案の木炭または竹炭利用の空気清浄機１は、寝室や居間等に設置して置くのみで空気が清浄化される。

【００１６】次に、前記第１の実施の形態に係る木炭または竹炭利用の空気清浄機１の側部板２_１〜２_４は、高さ方向に複数のＩ字形の通気部２ａが設けられたもので構成したが、この高さ方向に複数のＩ字形の通気部２ａは、高さ方向に複数のＩ字形の通気部２ａに限るものではなく、第２の実施の形態として、例えば、図３に示すように、複数の円形窓２ａ’をランダムに切り抜くようにしても良い。図３は、このような側部板２_１〜２_４に円形の窓が複数切り抜かれた第２の実施の形態に係る空気清浄機１の概略構成を示す図である。図３に示す第２の実施の形態に係る空気清浄機１の概略は、前記通気部２ａを円形に刳り抜いた通気部２ａ’とした点以外は、前記第１の実施の形態に係る空気清浄機１と同じであるので、その他の部位についての説明は省略する。しかしながら、この第２の実施の形態に係る空気清浄機１おいては、前記通気部の形状を円形に刳り抜く形としたが、これは、円形に限らず、楕円、または、インテリア要素を加えて星等の形に切り取ってもよく、子供部屋等においては、動物の形としてもよく、空気が流れるものであれば通気部の形状は特に限定しない。なお、上記の第１および第２の実施の形態に係る空気清浄機では、箱体を四角柱状に形成して説明したが、円柱形状や多角柱状のものであってもよく、箱体の形状は特に限定しない。また、上記実施の形態では、箱体の中に５ｋｇ程度の木炭または竹炭を収納して空気の清浄を行うものとして説明したが、部屋の大きさに基づいて、例えば、トイレや洗面所等の狭い場所用に２ｋｇ程度の木炭または竹炭が収納できる大きさの箱体を用いてもよく、箱体の大きさは特に限定しない。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の木炭または竹炭利用の空気清浄機によると、電力等を必要としないためコンセントも必要なく、置く場所を選ばない。また、フィルタの交換も必要がないため、ゴミが出ないと言った利点がある。本考案の木炭または竹炭利用の空気清浄機によると、木炭または竹炭を袋詰めにして、桐等の木製の箱体に入れたため、木炭または竹炭により床や壁が汚れることがない。また、木炭または竹炭は、洗って繰り返し使用することができるため、資源に無駄がない。また、箱体を桐等で作成したため、他の家具との調和がよく、木の温もりがあるとともに、桐自体にも吸湿、放湿性があり木炭または竹炭による空気清浄効果をさらに高めることができる。また、このような箱体の中央部分に高さ方向の筒材を設けたため、空気の循環が効率よく行われるようになる。

【００１８】さらに、本考案の木炭または竹炭利用の空気清浄機によると、電力を使用するものではないので安全であり、特に、痴呆障害を有する老人が入居する老人ホーム等においては、誤って転倒させたりした場合でも、失火したり、感電したりすることはなく、また、老人特有の生活臭等を効率良く吸収するという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の木炭または竹炭利用の空気清浄機の第
１の実施の形態に係る概略構成図である。

【図２】本考案の一実施の形態に係る木炭または竹炭利
用の空気清浄機による空気を清浄する様子を示す断面図
である。

【図３】本考案の木炭または竹炭利用の空気清浄機の第
２の実施の形態に係る概略構成図である。

【符号の説明】

１・・木炭または竹炭利用の空気清浄機２・・箱体２_１、２_２、２_３、２_４・・・側部板２_５・・・底部板２ａ、２ａ’・・通気部２ｂ・・通気穴２ｃ・・脚部３・・蓋材３ａ・・通気部４・・筒材４ｂ・・通気用の孔５・・袋詰めにした木炭または竹炭６・・木炭または竹炭７・・袋

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】側面に複数の通気穴部が設けられ、底部
に所定大の通気穴を有する上方が開口した所定大の箱体
と、前記箱体の上方開口部を覆う通気部を有する蓋材と、前記箱体に設けられた底部の略中央に通気穴が設けられ
た底部板と、その通気穴に嵌着され、前記箱体と略同じ
高さを有し、周側面に所定大の穴が複数設けられた筒材
と、前記筒材の周囲の箱体内に収納される網材によって所定
量袋詰めにされた複数の袋詰め木炭または竹炭とからな
ることを特徴とする木炭または竹炭利用の空気清浄機。
【請求項２】前記箱体側部および蓋材には、所定形状
の孔を複数設けてなる通気部を有することを特徴とする
前記請求項１記載の木炭または竹炭利用の空気清浄機。
【請求項３】前記箱体および蓋材に設けられた通気部
は、複数の所定幅のＩ字状の溝であることを特徴とする
前記請求項１記載の木炭または竹炭利用の空気清浄機。
【請求項４】前記箱体内部および蓋材内部に設けられ
た通気部には、通気性を有する網目材が取り付けられて
いることを特徴とする前記請求項１ないし前記請求項３
記載の木炭または竹炭利用の空気清浄機。