JP3085492B2 - マイクロブリッジ型ジョセフソン素子及び積層型ジョセフソン素子 - Google Patents

マイクロブリッジ型ジョセフソン素子及び積層型ジョセフソン素子

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JP3085492B2 JP05028446A JP2844693A JP3085492B2 JP 3085492 B2 JP3085492 B2 JP 3085492B2 JP 05028446 A JP05028446 A JP 05028446A JP 2844693 A JP2844693 A JP 2844693A JP 3085492 B2 JP3085492 B2 JP 3085492B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】(第一の発明) 本発明は、超電導を応用したセンサー、コンピュータ
ー、医療機器等の各種分野で利用可能なマイクロブリッ
ジ型ジョセフソン素子に関する。 (第二の発明) 本発明は、超電導を応用したセンサー、コンピュータ
ー、医療機器等の各種分野で利用可能な積層型ジョセフ
ソン素子に関する。
【0002】
【従来の技術】(第一の発明) 従来、マイクロブリッジ型ジョセフソン素子は、超電導
転移温度(以下Tcと略す)が、20K程度以下のNb
系の超電導材料で形成されていた。近年、銅を含む酸化
物でTcの高い超電導材料が発見され、これらを用いて
マイクロブリッジ型ジョセフソン素子を作成することが
試みられている。代表的な材料としては、YBa2Cu3O7-x
(以下YBOCOと略す)、Bi2Sr2CanCun+1Oy(以下B
i系と略す)及びTl2Ba2CanCun+1Oy(以下Tl系と略
す)等が知られている。
【0003】(第二の発明) 従来、積層型ジョセフソン素子は、超電導転移温度(以
下Tcと略す)が、20K程度以下のNb系の超電導材
料で形成されていた。近年、銅を含む酸化物でTcの高
い超電導材料が発見され、これらを用いて積層型ジョセ
フソン素子を作成することが試みられている。代表的な
材料としてははYBa2Cu3O7-x(以下YBOCOと略
す)、Bi2Sr2CanCun+1Oy(以下Bi系と略す)及びTl2B
a2CanCun+1Oy(以下Tl系と略す)等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとしている問題点】(第一の発明) 上記Tcが20K以下の金属、合金系超電導材料を用い
たマイクロブリッジ型ジョセフソン素子は素子特性も安
定し信頼性が高い。しかしながら、これらの材料はTc
が低い為に液体ヘリウムで冷却する必要がある。更に液
体ヘリウムの沸点(4.2K)とTcの差が小さく、十
分な性能を引き出す為には、素子の冷却にかなりの注意
が必要であった。
【0005】一方、酸化物超電導材料のBi系及びTl
系を用いた素子の場合、材料中にBiやTlを含む為、
毒性に対する製造装置上の安全対策が必要となる。更に
Bi系及びTl系は幾つかの結晶構造が共存し易く、単
一構造にするのが難しい。従って、単一な超電導特性を
得にくい為にマイクロブリッジ型ジョセフソン素子を作
成しても素子特性の再現性が得られないと云う問題があ
った。
【0006】又、YBCO系は材料中の酸素量によって
Tcが変化する。更に水分や炭酸ガス等との反応性が高
いのでBaCO3やCuOに分解し易い材料である。その為に素
子製造の際、湿式プロセスを導入しにくいという問題が
あった。又、このYBCO系は、乾式プロセスでも材料
中の酸素量が変化し易く、製造した素子の特性に再現性
がないという問題もある。
【0007】(第二の発明) 上記Tcが20K以下の金属、合金系超電導材料を用い
た積層型ジョセフソン素子は素子特性も安定し信頼性が
高い。しかしながら、これらの材料はTcが低い為に液
体ヘリウムで冷却する必要がある。更に、液体ヘリウム
の沸点(4.2K)とTcの差が小さく、十分な性能を
引き出す為には、素子の冷却にかなりの注意が必要であ
った。
【0008】一方、酸化物超電導材料のBi系及びTl
系を用いた素子の場合、材料中にBiやTlを含む為、
毒性に対する製造装置上の安全対策が必要となる。更に
Bi系及びTl系は幾つかの結晶構造が共存し易く、単
一構造にするのが難しい。従って、単一な超電導特性を
得にくい為に積層型ジョセフソン素子を作成しても素子
特性の再現性が得られないと云う問題があった。
【0009】又、YBCO系は材料中の酸素量によって
Tcが変化する。更にYBCO系は水分や炭酸ガス等と
の反応性が高いのでBaCO3やCuOに分解し易い材料であ
る。その為に素子製造の際、加工プロセス中に膜表面が
変質し易くなる。従って積層膜を作成する際、上層膜の
成膜プロセス中のダメージによって、下層のYBCOは
劣化することが多かった。この為積層型ジョセフソン素
子を作成してもピンホール等が発生し易く、リーク電流
が流れたり、表面変質によるバリア層の実質的な変化が
生じたり、更には超電導性が低下する等、安定した素子
を作成することが出来なかった。
【0010】(第一の発明) 従って、第一の本発明の目的は、液体ヘリウムの沸点よ
りも十分にTcが高い超電導材料を用いて、従来から用
いられている素子製造技術によって素子特性が安定した
信頼性の高いマイクロブリッジ型ジョセフソン素子を提
供することにある。
【0011】(第二の発明) 従って、第二の本発明の目的は、液体ヘリウムの沸点よ
りも十分にTcが高い超電導材料を用いて、従来から用
いられている素子製造技術によって素子特性が安定した
信頼性の高い積層型ジョセフソン素子を提供することに
ある。
【0012】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明の第一の発明は、酸
化物超電導膜を有するマイクロブリッジ型ジョセフソン
素子において、上記酸化物超電導膜の組成式をLn a Sr b Cu
3-x M x O c と表すとき、LnがY元素及びランタノイド元
素から選ばれた1種類以上の元素とCa元素からなり、
MがTi、V、Fe、Co、Ga、Ge、Mo、W、及
びReの元素群から選ばれた1種類以上の元素であり、
且つ2.7≦a+b≦3.3、0.8≦a≦1.2、
2.6≦c≦9及び0.05≦x≦0.7であることを
特徴とするマイクロブリッジ型ジョセフソン素子、又
は、上記LnがY元素、Ca元素及びランタノイド元素
から選ばれた1種類以上の元素、MがRe元素であり、
且つ2.7≦a+b≦3.3、0.8≦a≦1.2、
2.6≦c≦9及び0.05≦x≦0.7であることを
特徴とするマイクロブリッジ型ジョセフソン素子であ
り、第二の発明は、基板上酸化物超電導膜A、該酸化
物超電導膜A上バリア層、そのバリア層の上酸化物
超電導膜Bを有する積層型ジョセフソン素子において、
前記酸化物超電導膜Aの組成式をLn a Sr b Cu 3-x M x O c と表
すとき、LnがY元素及びランタノイド元素から選ばれ
た1種類以上の元素とCa元素からなり、MがTi、
V、Fe、Co、Ga、Ge、Mo、W、及びReの元
素群から選ばれた1種類以上の元素であり、且つ2.7
≦a+b≦3.3、0.8≦a≦1.2、2.6≦c≦
9及び0.05≦x≦0.7であることを特徴とする積
層型ジョセフソン素子、又は上記LnがY元素、Ca元
素及びランタノイド元素から選ばれた1種類以上の元
素、MがRe元素であり、且つ2.7≦a+b≦3.
3、0.8≦a≦1.2、2.6≦c≦9及び0.05
≦x≦0.7であることを特徴とする積層型ジョセフソ
ン素子である。
【0013】
【作用】(第一の発明) 本発明の目的は、少なくともTcが30K以上であり、
化学的に安定で従来の製造方法、即ち各種薄膜作成技術
や微細加工技術を容易に導入することが出来る超電導材
料を使用することで達成される。本発明に使用する超電
導材料は、組成式をLnaSrbCu3-xMxOcと表すとき、Ln
がY元素及びランタノイド元素から選ばれた1種類以上
の元素とCa元素からなり、MがTi、V、Fe、C
o、Ga、Ge、Mo、W、及びReの元素群から選ば
れた1種類以上の元素であり、且つ2.7≦a+b≦
3.3、0.8≦a≦1.2、2.6≦c≦9及び0.
05≦x≦0.7である材料、又は、上記LnがY元
素、Ca元素及びランタノイド元素から選ばれた1種類
以上の元素、MがRe元素であり、且つ2.7≦a+b
≦3.3、0.8≦a≦1.2、2.6≦c≦9及び
0.05≦x≦0.7である材料である。
【0014】(第二の発明) 本発明の目的は、少なくともTcが30K以上であり、
化学的に安定で従来の製造方法で容易に作成することが
出来る超電導材料及びバリア層材料を使用することで達
成される。即ち、表面の安定な材料を用いて良好なトン
ネル接合を形成することで、良好な積層型ジョセフソン
素子を提供することが出来る。本発明に使用する超電導
材料は、組成式をLnaSrbCu3-xMxOcと表すときLnがY
素及びランタノイド元素から選ばれた1種類以上の元
とCa元素からなり、MがTi、V、Fe、Co、G
a、Ge、Mo、W、及びReの元素群から選ばれた1
種類以上の元素であり、且つ2.7≦a+b≦3.3、
0.8≦a≦1.2、2.6≦c≦9及び0.05≦x
≦0.7である材料、又は上記LnがY元素、Ca元素
及びランタノイド元素から選ばれた1種類以上の元素、
MがRe元素であり、且つ2.7≦a+b≦3.3、
0.8≦a≦1.2、2.6≦c≦9及び0.05≦x
≦0.7である材料である。
【0015】更に、バリア層として金属酸化物を用いる
ことで安定した素子特性が得られる。又、バリア層をM
g、Zr、Al、Y及びSiの元素群から選ばれた1種
類以上の元素を含む金属酸化物、或はLiNbO3、SrTiO3
Bi4Ti3O12、LaGaO3、LaAlO3、MgWO3及びこれらに含まれ
る少なくとも1種類以上の金属元素が、他の1種類以上
の元素で一部或は全量置換された、ペロブスカイト型構
造を有する金属酸化物を用いて形成することで、膜界面
の密着性及び平坦性も良好な積層型ジョセフソン素子を
提供することが出来る。
【0016】
【実施例】次にを挙げて本発明を更に具体的に説明す
る。 (第一の発明) 1 図1はマイクロブリッジ型ジョセフソン素子の概略図を
示す。基板1上に酸化物超電導膜2が形成される。ここ
で基板1としてはMgOを、酸化物超電導膜2としては
YSr2Cu2.85W0.15Oyを用いた。先ず、基板1上にRFマ
グネトロンスパッタ法で酸化物超電導膜を形成し、フォ
トリソグラフィー及び湿式ケミカルエッチング技術によ
って酸化物超電導膜2を作成した。膜厚は800nm、
ブリッジ部3は4μm×4μmである。この超電導材料
はTcが45Kであるが、素子に加工後もTcは変化し
なかった。10個の素子中でTcのバラツキは1K以内
で一致した。
【0017】以上の様にして作成したマイクロブリッジ
型ジョセフソン素子に50GHzのミリ波を照射したと
ころ、図2に示す様にシャピロステップを観測した。こ
の特性は、素子を大気中に3か月間以上放置しても変化
しなかった。この様な素子の安定性は、使用した超電導
材料が、水分等に対して極めて安定であることによるも
のである。これを示した結果を図3に示す。図3は、使
用した超電導材料の粉末を、40℃の飽和水蒸気中で放
置し、耐水性能を調べた結果である。1か月間の耐水性
試験ではX線回折図形に変化は認められなかった。この
ことが、素子の化学的安定性として反映されている。本
と同様な結果を得ることが出来る超電導材料の一例を
下記表1に示した。
【0018】
【表1】
【0019】一方、従来の代表的な酸化物超電導体であ
るYBa2Cu3O7-x材料で同様に図1のマイクロブリッジ型
ジョセフソン素子を作成した。この素子の加工前のTc
のばらつきは90K程度であったが、加工後の素子のT
cは30〜80Kと大きくバラツキ、再現性が悪かっ
た。ミリ波照射しても図2に示す様なシャピロステップ
を観測したのは、素子10個中で2個のみであった。こ
れらの素子を大気中に放置したところ、2日後にはミリ
波応答しなくなった。この材料についても40℃の飽和
水蒸気中で耐水性試験を行った。その結果を図4に示
す。3日後にはほぼ完全に分解し、BaCO3やCuO等が生成
していた。YBa2Cu3Oy材料のこの水分に対する不安定性
が素子加工したときのTcの低下の主な原因であり、
又、素子としての劣化原因にもなっている。
【0020】2 図5はマイクロブリッジ型ジョセフソン素子の概略図を
示す。ここでは基板1としてSrTiO3、酸化物超電導膜2
としてYSr2Cu2.7Ti0.3O7を用いた。先ず、基板1上にレ
ーザーアブレーション法で酸化物超電導膜2を形成し
た。膜厚は400nm、TCは35Kであった。この膜
の中央部に電子線描画法で、大きさ2μm×2μmのブ
リッジ部3を形成した。
【0021】以上の様にして作成したマイクロブリッジ
型ジョセフソン素子に1と同様にミリ波を照射したと
ころ、図2に示す様にシャピロステップを観測した。本
のマイクロブリッジ型ジョセフソン素子も極めて安定
である。又、素子加工の再現性も良好で、素子20個中
のTcのバラツキは2K以内であった。尚、以上の
は基板として酸化物を用いたが、Si等の半導体基板や
酸化物薄膜等のバッファー層が形成された基板、各種の
素子が形成された基板等を用いてもマイクロブリッジ型
ジョセフソン素子の形成は可能である。更に、ブリッジ
部の大きさ、形状は特に限定されるものではなく、素子
の仕様によって任意に設計される。又、超電導薄膜作成
方法や微細加工方法についても、上記のに限定される
ものではない。
【0022】(第二の発明) 1 図6は、積層型ジョセフソン素子の一を示す概略図で
ある。基板1上に酸化物超電導膜2、バリア層3を挟ん
で酸化物超電導膜4が形成された構造を採る。ここで基
板1としてはMgOを、酸化物超電導膜2及び4としてはY
Sr2Cu2.7Ti0.3Oyを、バリア層3としてMgOを用いた。先
ず、基板1上にマグネトロンスパッタ法で超電導膜を形
成し、フォトリソグラフィー及びケミカルエッチング技
術によって酸化物超電導膜2を作成した。次に酸化物超
電導膜2上にレジストマスクでパターニング後、マグネ
トロンスパッタ法でバリア層3を形成した。
【0023】レジストマスク除去後、このサンプルの1
個を取り出し、室温から液体ヘリウム温度の範囲で4端
子による電気抵抗率の測定を行った。結果を図8に示
す。この材料はTc=35Kの超電導体であるが、バリ
ア層形成後もTcは変化しなかった。最後にバリア層3
上に酸化物超電導膜4を形成し、図6の積層型ジョセフ
ソン素子を完成した。以上の様にして作成した素子は、
液体ヘリウム温度で図7に示す様な電流−電圧特性を示
し、ジョセフソン素子として良好に動作した。本と同
様な結果を得ることが出来る超電導材料の一例を下記表
2に示した。
【0024】
【表2】 次に1と同様にしてYBa2Cu3Oy膜で積層型ジョセフソ
ン素子を作成したところ、ジョセフソン電流は観測され
なかった。これは結果的に良好なジョセフソン接合が形
成されなかった為であると考えられる。
【0025】 1と同様に、図6の構造で積層型ジョセフソン素子を
作成した。ここでは基板1としてSrTiO3を、酸化物超電
導膜2としてYSr2Cu2.85W0.15Oyを、接合層3としてZrO
2を、酸化物超電導膜4としてYSr2Cu2.85Mo0.15Oyを用
いた。先ず、基板1上にレーザーアブレーション法で酸
化物超電導膜2を形成後、マグネトロンスパッタ法で接
合層3及び酸化物超電導膜4を作成した。以上の様にし
て作成した積層型ジョセフソン素子は、図7に示す様に
電流−電圧特性を示しジョセフソン素子として良好に動
作した。
【0026】 1と同様に図6の構造で本願発明の積層型ジョセフソ
ン素子を作成した。ここでは基板1としてMgO、酸化物
超電導膜2及び4としてYSr2Cu2.75Re0.25Oyを、接合層
3としてBi4Ti3O12を用いた。先ず、基板1上にマグネ
トロンスパッタ法で酸化物超電導膜2を形成後、クラス
ターイオンビーム法で接合層3を形成し、更に酸化物超
電導膜4を作成した。以上の様にして作成した積層型ジ
ョセフソン素子は、図7に示す様に電流−電圧特性を示
しジョセフソン素子として良好に動作した。
【0027】次に3と同様にしてYBa2Cu3Oy膜で積層
型ジョセフソン素子を作成したところ、図9に示される
様な電流−電圧特性を示した。これはバリア層が劣悪で
これを挟む上下のYBa2Cu3Oy膜が繋がってしまった為と
考えられる。尚、以上のでは基板として酸化物を用い
たが、Si等の半導体基板や酸化物薄膜等のバッファー
層が形成された基板、各種の素子が形成された基板等を
用いても積層型ジョセフソン素子の形成は可能である。
更に、超電導薄膜作成方法や微細加工方法についても、
上記のに限定されるものではない。
【0028】
【発明の効果】(第一の発明) 以上説明した様に、本発明のマイクロブリッジ型ジョセ
フソン素子は湿式、乾式いずれの微細加工技術により素
子を作成しても、素子特性が極めて安定している。又、
特別な保護膜や保護容器に入れなくても素子の劣化が極
めて少ない。
【0029】(第二の発明) 以上説明した様に、本発明により液体ヘリウムの沸点よ
りも十分に高い温度で動作可能であり、且つ良好なトン
ネル接合を形成することが出来る、表面の安定な超電導
材料と、それに適したバリア層材料を用いることによっ
て、素子特性の安定な積層型ジョセフソン素子を提供す
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】(第一の発明)
【図1】マイクロブリッジ型ジョセフソン素子の一例を
示す概略図。
【図2】マイクロブリッジ型ジョセフソン素子のミリ波
応答を示す図。
【図3】1に用いた酸化物超電導材料のX線回折図
形。
【図4】YBa2Cu3O7-x超伝導材料のX線回折図形。
【図5】2のマイクロブリッジ型ジョセフソン素子の
概略図。(第二の発明)
【図6】積層型ジョセフソン素子の一例を示す概略図。
【図7】1の積層型ジョセフソン素子の電流−電圧特
性を示す図。
【図8】1の電気抵抗率の温度依存性を示す図。
【図9】YBa2Cu3Oy膜を用いた3の積層型ジョセフソ
ン素子の電流−電圧特性を示す図。
【符号の説明】
(第一の発明) 1:基板 2:酸化物超電導膜 3:ブリッジ部 (第二の発明) 1:基板 2:酸化物超電導膜 3:接合層 4:酸化物超電導膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−113682(JP,A) 特開 平1−313976(JP,A) 特開 平1−99269(JP,A) 特開 平1−129481(JP,A) 特開 昭64−14976(JP,A) 特開 平2−277275(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 39/22 H01L 39/24 H01L 39/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物超電導膜を有するマイクロブリッ
    ジ型ジョセフソン素子において、上記酸化物超電導膜の
    組成式をLn a Sr b Cu 3-x M x O c と表すとき、LnがY元素及
    びランタノイド元素から選ばれた1種類以上の元素とC
    a元素からなり、MがTi、V、Fe、Co、Ga、G
    e、Mo、W、及びReの元素群から選ばれた1種類以
    上の元素であり、且つ2.7≦a+b≦3.3、0.8
    ≦a≦1.2、2.6≦c≦9及び0.05≦x≦0.
    7であることを特徴とするマイクロブリッジ型ジョセフ
    ソン素子。
  2. 【請求項2】 酸化物超伝導膜を有するマイクロブリッ
    ジ型ジョセフソン素子において、上記酸化物超電導膜の
    組成式をLnaSrbCu3-xMxOcと表すとき、LnがY元素、
    Ca元素及びランタノイド元素から選ばれた1種類以上
    の元素、MがRe元素であり、且つ2.7≦a+b≦
    3.3、0.8≦a≦1.2、2.6≦c≦9及び0.
    05≦x≦0.7であることを特徴とするマイクロブリ
    ッジ型ジョセフソン素子。
  3. 【請求項3】 基板上酸化物超電導膜A、該酸化物超
    電導膜A上バリア層、そのバリア層の上酸化物超電
    導膜Bを有する積層型ジョセフソン素子において、前記
    酸化物超電導膜Aの組成式をLn a Sr b Cu 3-x M x O c と表すと
    き、LnがY元素及びランタノイド元素から選ばれた1
    種類以上の元素とCa元素からなり、MがTi、V、F
    e、Co、Ga、Ge、Mo、W、及びReの元素群か
    ら選ばれた1種類以上の元素であり、且つ2.7≦a+
    b≦3.3、0.8≦a≦1.2、2.6≦c≦9及び
    0.05≦x≦0.7であることを特徴とする積層型ジ
    ョセフソン素子。
  4. 【請求項4】 基板上の酸化物超電導膜A、該酸化物超
    電導膜A上のバリア層、そのバリア層の上の酸化物超電
    導膜Bを有する積層型ジョセフソン素子において、前記
    酸化物超電導膜Aの組成式をLnaSrbCu3-xMxOcと表すと
    き、LnがY元素、Ca元素及びランタノイド元素から
    選ばれた1種類以上の元素、MがRe元素であり、且つ
    2.7≦a+b≦3.3、0.8≦a≦1.2、2.6
    ≦c≦9及び0.05≦x≦0.7であることを特徴と
    する積層型ジョセフソン素子。
  5. 【請求項5】 バリア層が金属酸化物からなる請求項3
    又は4に記載の積層型ジョセフソン素子。
  6. 【請求項6】 バリア層がMg、Zr、Al、Y及びS
    iの元素群から選ばれた1種類以上の元素を含む金属酸
    化物からなる請求項5に記載の積層型ジョセフソン素
    子。
  7. 【請求項7】 バリア層がLiNbO3、SrTiO3、Bi4Ti
    3O12、LaGaO3、LaALO3、MgWO3及びこれらに含まれる少
    なくとも1種類以上の金属元素が他の1種類以上の元素
    で一部或は全量置換されたペロブスカイト型構造を有す
    る金属酸化物である請求項5に記載の積層型ジョセフソ
    ン素子。
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